JP2009119610A - 記録装置 - Google Patents

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Hisato Tamura
寿人 田村
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Abstract

【課題】 ユーザが長時間不在の場合、インクがニアエンドになっても放置される可能性がある。あるいは長尺印字をしているような場合には、印字途中でインクがなくなりかけ、予備のインクを準備していないような場合には、インクタンクを用意するまでに時間を要する。
本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、インク残量が残り少なくなっても、印字が停止する機会を減少させ、なおかつユーザがインク交換を行うことのできる機会を長くするプリンタを提供する。
【解決手段】
インク残量検知手段によりインクタンクに残されたインクの量が所定より少なくなった場合、印字速度を低速モードに切り換え、インク残量に応じて印字速度を変化させるようにした。
【選択図】 図2A

Description

本発明は、交換可能なインクタンクを使用するインクジェット方式の記録装置に関する。
家庭用、業務用にかかわらず、インクジェット方式の記録装置においては、記録ヘッドを搭載したキャリッジにインクタンクを搭載して、インクタンク内のインクがなくなると、インクタンクを交換するという方法が一般的である。
しかしながらこの方式だと、特に大判プリンタにおいては、印字する面積が大きくインク消費量も多いために頻繁に印字が停止することになり甚だ不便である。したがって、大容量のインクタンクをプリンタ本体に保持し、チューブなどを用いてインクをインクタンクから記録ヘッドに供給する方法を採ることが一般的に行われている。
交換可能なインクタンクを用いた場合、インクタンク内のインクがなくなればインクタンクを交換することになる。
記録装置はインクの残量が減ってきたことを検出し、ユーザに対してインク残量が残り少ないことを示すメッセージを表示させる。完全になくなった場合には、印字している最中であっても印字を強制的に停止させる。
インクの残量が減ってきたとしても実際に印字できなくなるレベルに達するまでにはある程度の時間が必要であり、ユーザは常にインク残量に気をつけていなければならない。ニアエンドが出た段階ですぐにインクタンクを交換したとすると、まだ多少残っているインクを破棄しなければならない。また長尺印字をしているような場合にはインクの減り具合に常に注意を払っていなくてはならない。
ユーザが記録装置の近くにいる場合には、インク残量が少ない旨のメッセージを確認し、新たなインクタンクを用意する、あるいは交換するという作業に移行できる。
しかしながら、不在の場合には、インクタンクに残されたインクは徐々に少なくなり、ついにはインクがなくなり印字が停止する。
一旦印字が停止してしまうと、その段階でインクタンクを交換し、再開できたとしても、停止した位置の前後で色味が変化する等、画像品質に影響がでることが考えられる。
例えば長尺紙への印字をしているような場合、残りわずかの印字を残して印字が停止してしまうと、その印字はすべて無駄になることさえある。
ユーザが長時間不在の場合、インクがニアエンドになっても放置される可能性がある。あるいは長尺印字をしているような場合には、印字途中でインクがなくなりかけ、予備のインクを準備していないような場合には、インクタンクを用意するまでに時間を要する。
問題は印字が一時停止することにある。
これを避ける為にはインク残量が減っても印字動作は継続することが望ましいが、インクタンク内のインク残量を検知して、インクタンクの交換を促すメッセージを出すと同時に、印字を一旦停止するという技術が一般的である。
(例えば特許文献1)
本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、インク残量が残り少なくなっても、印字が停止してしまう状況をできるだけ回避し、なおかつその間にインクタンクの交換がし易い記録装置を提供することを目的とする。
特開2002−337366
上記の目的を達成するため本発明の記録装置は、
記録媒体にインクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドにインクを供給する交換可能なインクタンクと、
前記インクタンク内のインク残量を検知するインク残量検知手段を備え、インク残量が所定値より少なくなった場合、
メッセージを送出すると同時に、低速記録モードに移行する。
そして、前記低速モードに移行した後、インクタンク交換を検知する交換検知手段により、インクタンクの交換を検知した場合、通常の記録モード、
又は前記低速モードより早い復帰モードに移行し所定時間後通常モードにもどるようにした。
本発明によれば、記録動作途中でインク残量がわずかになり、インクタンクの交換を余儀なくされた場合でも、交換するための時間的余裕が増すので、インクタンク交換前後の画質の決定的な違いが生じることを防止できる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づき説明する。
<実施例>
図1は、本発明を実施した記録装置100のキャリッジ部を示す外観斜視図である。
不図示の記録ヘッドと記録ヘッド上部に具えたインクタンク103を搭載したキャリッジ102は、キャリッジモータ101を駆動源としてモータ軸105に懸けられたベルト106を介して図の矢印左右方向に移動可能で、用紙110に対する位置決めはガイドシャフト107とガイド部108にて行なわれる。
キャリッジ102の上部はスライド部材109上をスライドする。
104はフィルム状のリニアスケールで水平方向のキャリッジ位置検知と移動速度検知に用いる。
用紙110上に記録された印字済み部分111は不図示の搬送モータにて、矢印搬送方向手前側に間欠的に排出される。
クリーニング機構112は記録ヘッドを記録色毎にワイパブレードで払拭する等、クリーニングによって記録性能を回復させる。
インクタンク103が新しいものに交換されたかの判断は、ユーザーによるセットキー等の入力操作によるものが最も簡易で、その後の累積的な記録画素数のカウントと、クリーニング機構112による記録ヘッドの回復動作回数のカウントによって、インク残量を推測できる。別な方法では、インクタンク103夫々に不揮発性のメモリをもたせて残量管理する方法や、インクタンク103内部に2つの電極を設け、電極間のインピーダンスを検知してインク残量に換算する方法もある。何れの方法も周知の技術である。
図2Aは本発明の処理を示すフローチャートである。
記録動作の指令を不図示のホストPC等から受信すると記録装置100の不図示のCPUは先ず通常の記録モードに入り(201)、続いてインク残量が所定値:L1未満になったかをチェックし、残量に問題なければ記録完了まで(208-Yes)通常モードを維持し終了する。
しかし記録途中でインク残量が所定値:L1を下回ると(202-Yes)、残量が少なくなった旨のメッセージ送出した後(203)、低速モードに移行する(204)。
ここでいう低速モードとは例えば図2Bに示す如く、通常記録モードより総じて遅く設定する対象項目として、

記録動作中のキャリッジ速度
キャリッジリターン(CR)時の待ち時間
マルチパス回数
紙送り速度

等があげられる。
その後インクタンクが交換されたら(205-Yes)、通常記録モードに戻るが(201)、インクエンプティ迄継続されると(206-Yes)、強制的に動作は中断する(209)。又エンプティにはならず(206-No)、記録完了したなら(207-Yes)、動作は終了する。
インクタンク交換する時には、あるキー操作がされた後交換に充分な時間のポーズが入ることになろうが、ここでは省略している。
<第2の実施例>
他の種類の記録装置、例えばラインプリンタにおける低速モードの対象項目として、

・紙送り速度
・記録ヘッド回復時の待ち時間

等が考えられ、キャリッジ移動方式の記録装置とは対象項目が異なる。
<第3の実施例>
図3Aに第3実施例に関するフローチャートを示す。前述図2Aで説明したフローとの違いは、インクタンクが交換された後(205-Yes)、復帰モードに移行する(301)。復帰モードは図3Bに例示する。低速モードより早く、通常モードより遅く設定されるモードである。
復帰モードを所定時間実行後(302-Yes)、通常記録モード(201)に戻る。
本発明はインクジェット記録方式の記録装置、特に高画質を要求される大判の記録装置等への利用が可能である。
本発明を実施した記録装置の概略構成図である。 本発明を実施した記録装置の処理のフローチャートである。 本発明による低速モード時の対象項目を示す図である。 第3の実施例による処理のフローチャートである。 第3の実施例による低速モード時の対象項目を示す図である。
符号の説明
100 記録装置
101 キャリッジモータ
102 キャリッジ
104 リニアスケール
110 用紙

201 通常記録モード
204 低速モード
301 復帰モード

Claims (5)

  1. 記録媒体にインクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドにインクを供給する交換可能なインクタンクと、
    前記インクタンク内のインク残量を検知するインク残量検知手段を備えた記録装置において、
    前記インク残量が第1の所定値より少なくなった場合、
    メッセージを送出すると同時に、低速記録モードに移行することを特徴とする記録装置。
  2. 前記低速モードに移行した後、前記インク残量検知手段、又はインクタンク交換を検知する交換検知手段により、インクタンクの交換を検知した場合、通常の記録モードに戻ることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記低速モードに移行した後、前記インク残量検知手段、又はインクタンク交換を検知する交換検知手段により、インクタンクの交換を検知した場合、前記低速モードより早い復帰モードに移行することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記復帰モードに移行した後所定時間後通常モードに戻ることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記低速モードに移行した後、前記インク残量が前記所定値より更に少ない第2の所定値に達した場合、記録動作を強制中断する中断手段を更に有することを特徴とする請求項1〜4に記載の記録装置。
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