JP2009112912A - 排ガス中のメタンの酸化除去用触媒及び排ガス浄化方法 - Google Patents

排ガス中のメタンの酸化除去用触媒及び排ガス浄化方法 Download PDF

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【課題】硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒として、特にメタン除去率、耐久性を改善してなるメタンの酸化除去用触媒、硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去方法及びその製造方法を得る。
【解決手段】多孔質のZrO2にPt及びIrを同時に担持させてなる硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒、多孔質のZrO2にIrを担持した後にPtを担持させてなる硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒、これらの触媒による硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去方法及びその製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを低温域において酸化して除去するための触媒、当該低温酸化除去用触媒を用いて硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを低温域において酸化除去する方法及び当該低温酸化除去用触媒の製造方法に関する。
ボイラー、加熱炉、あるいはガスエンジンやディーゼルエンジンやガスタービンなどの燃料としては天然ガス、都市ガス、軽油、灯油などの炭化水素系燃料が使用される。それらの燃料を燃焼させた排ガスには硫黄酸化物(SOX)、窒素酸化物(NOX)、一酸化炭素(CO)、あるいは臭気物質、ばいじん等のほか、未燃焼の炭化水素が含有されている。これらの成分は環境汚染の原因となるので無害にして排出する必要がある。
この点は、コージェネレーションシステムやGHP(Gas Heat Pump)における希薄燃焼式エンジンからの燃焼排ガスについても同様である。希薄燃焼式エンジンのような希薄燃焼方式の場合には、その排ガス中に少量の炭化水素、特にメタン(CH4)、窒素酸化物、一酸化炭素等とともに、多量の酸素及び水蒸気が共存することになる。従来、排ガス中の3成分すなわち炭化水素、窒素酸化物、一酸化炭素を同時に浄化する三元触媒による処理法が開発されている。
ところが、三元触媒による処理法は酸素が殆んど存在しない燃焼排ガスに対してしか有効に適用することはできず、三元触媒は酸素過剰で且つ燃焼排ガス中の炭化水素がとりわけメタンである場合には有効に作用しない。炭化水素の酸化触媒としてはパラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)などの貴金属が用いられるが、それら貴金属触媒は担体に担持した形で使用される。その担体としてはアルミナ(Al23)やジルコニア(ZrO2)などが知られている。
ところで、炭化水素が特にメタンの場合には、従来、その酸化にはPdが有効とされ、Pdを多孔質担体に担持した触媒が広く用いられている。その具体的態様としては、主活性金属をPdとし、これにPt等の他成分を複合化し、Pdの分散低下を防止する方法が多い。多孔質担体としてはAl23、ZrO2、SnO2などが用いられている。
例えば、希薄燃焼式エンジンからの燃焼排ガスの温度は500℃以下、通常400〜500℃程度と低いため、酸化触媒によるメタンの酸化は困難である。それにも増して、特に450℃以下、400〜450℃という低温域においては、酸化触媒は、排ガス中に含まれる微量の硫黄酸化物(SOX)の蓄積による被毒劣化が著しく、これによりメタンの酸化除去性能は経時的に劣化してしまい、実用に供し得る十分な耐久性能が得られないのが現状である。
例えば特開平11−319559号公報においては、メタンの酸化除去触媒としてZrO2にPdを担持した触媒、ZrO2にPdとPtを担持した触媒が開示されている。しかし、Ptについてはこれまで、一般的にメタンの酸化には不適と考えられ、それ単独では有効でなく、同公報でも補助的に使用されているだけである。それ故に同公報では、ZrO2にPdとPtを担持した触媒でのPdに対するPtの担持量は、10〜50%すなわちPd:Pt=1:0.1〜0.5とされている。
本発明者らは、従来メタンの酸化活性貴金属と考えられていたPdを一切含まず、従来単独では有効でないと考えられていたPtをそれ単独で多孔質のSnO2に担持した触媒が、低温域、特に450℃以下という低温域におけるメタンの酸化除去用触媒として有効で、高い耐SOX性を有することを先に見い出し(特開2004−351236号公報)、また、Pt単独と多孔質のZrO2の組み合わせの場合にも有効で、良好な耐SOX性を有することを見い出した(特開2005−288349号公報)。
このほか、国際公開WO 2002/40152には、ZrO2にイリジウム(Ir)及びPtを担持してなる、メタンを含有し酸素を過剰に含む燃焼排ガス中の炭化水素の浄化用触媒が開示されている。この触媒での主触媒はIrであり、Ptは補助的に担持され、担持Irに対するPtの担持量は重量比で2〜100%すなわちIr:Pt=1:0.02〜1とされている。
特開平11−319559号公報 特開2004−351236号公報 特開2005−288349号公報 国際公開WO 2002/40152
本発明者らは、特開2005−288349号公報に開示のPtと多孔質のZrO2との組み合わせについてさらに実験を繰り返して追求したところ、前記国際公開WO 2002/40152の触媒とは逆に、多孔質のZrO2に主触媒としてのPtと補助触媒としてのIrを担持することにより、Pt単独担持の場合に比べて、メタンの酸化除去用触媒として触媒性能、特にその耐久性を改善できることを見い出し、また、ZrO2に対するPtとIrの担持順序によっても効果に差異があることがわかった。
本発明は、そのような知見を基に、多孔質のZrO2に対するPt単独担持の場合に比べて、メタンの酸化除去用触媒として、特にメタン除去率、その耐久性を改善してなるメタンの酸化除去用触媒を提供することを目的とし、また、この酸化除去用触媒による硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去方法を提供することを目的とし、また、その製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明(1)は、硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを350〜500℃の範囲の低温域において酸化除去するための触媒である。そして、当該酸化除去用触媒が多孔質のZrO2にPt及びIrを同時に担持させてなる触媒であることを特徴とする。
本発明(2)は、硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを350〜500℃の範囲の低温域において酸化除去するための触媒である。そして、当該酸化除去用触媒が多孔質のZrO2にIrを担持した後にPtを担持させてなる触媒であることを特徴とする。
本発明(3)は、硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを350〜500℃の範囲の低温域において酸化除去する方法である。そして、前記燃焼排ガスを多孔質のZrO2にPt及びIrを同時に担持させてなる触媒に通すことによりメタンを酸化除去することを特徴とする。
本発明(4)は、硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを350〜500℃の範囲の低温域において酸化除去する方法である。そして、前記燃焼排ガスを多孔質のZrO2にIrを担持した後にPtを担持させてなる触媒に通すことによりメタンを酸化除去することを特徴とする。
本発明(5)は、多孔質のZrO2にPt及びIrを担持してなる硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去用触媒の製造方法である。そして、多孔質のZrO2に対してIr化合物及びPt化合物を含む水溶液を用いて含浸法により担持した後、焼成することを特徴とする。
本発明(6)は、多孔質のZrO2にPt及びIrを担持してなる硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去用触媒の製造方法である。そして、多孔質のZrO2に対してIr化合物の水溶液を用いて含浸法により担持した後、Pt化合物の水溶液を用いて含浸法により担持し、焼成することを特徴とする。
本発明によれば、従来メタンの酸化活性貴金属として必須ないしほぼ必須と考えられていたPdを一切含まず、Ptを主触媒とし、Irを補助触媒として、多孔質のZrO2に担持することにより、従来の酸化触媒では燃焼排ガス中に含まれる微量硫黄酸化物の蓄積による被毒劣化が著しい前述400〜450℃の温度範囲を含む、350〜500℃という低温域においてメタンを長期にわたり有効に酸化して除去することができる。
このため、特に硫黄化合物を付臭剤として含む都市ガスを燃料とする希薄燃焼式エンジンからの燃焼排ガスに対しても有効に適用できる。また、本発明の酸化除去用触媒は、特に耐久性に優れていることから、交換頻度を少なくでき、排ガス処理システムの低コスト化を図ることができる。
本発明(1)のメタンの酸化除去用触媒は、多孔質のZrO2にPt及びIrを同時に担持させてなる触媒である。本発明(1)は、多孔質のZrO2に対してIrとPtを同時に担持させるてなる触媒であり、Irは補助触媒としての役割をし、Ptは主触媒としての役割をする。PtとIrの量的割合は質量(mass)比でPt:Ir=1:0.1〜1未満とする。
本発明(2)のメタンの酸化除去用触媒は、多孔質のZrO2にIrを担持した後にPtを担持させてなる触媒である。PtとIrの量的割合は質量(mass)比でPt:Ir=1:0.1〜1未満とする。本発明(2)のメタンの酸化除去用触媒は、多孔質のZrO2に対して、まずIrを担持させ、次いでPtを担持させてなることが重要である。ここで、Irは補助触媒としての役割をし、Ptは主触媒としての役割をする。
本発明(3)は、本発明(1)の触媒を使用し、これに硫黄酸化物、メタンを含む燃焼排ガスを350〜500℃の範囲の低温域において通すことにより当該燃焼排ガス中のメタンを酸化除去する方法である。本発明(4)は、本発明(2)の触媒を使用し、これに硫黄酸化物、メタンを含む燃焼排ガスを350〜500℃の範囲の低温域において通すことにより当該燃焼排ガス中のメタンを酸化除去する方法である。
本発明(5)は、本発明(1)の触媒の製造方法であり、多孔質のZrO2に対してIr化合物及びPt化合物を含む水溶液を用いて含浸法により担持した後、焼成することにより製造する。また、本発明(6)は、本発明(2)の触媒の製造方法であり、多孔質のZrO2に対してIr化合物の水溶液を用いて含浸法により担持した後、Pt化合物の水溶液を用いて含浸法により担持し、焼成することにより製造する。
本発明(5)〜(6)の製造方法において、担体であるZrO2は多孔質であればよい。Irの原料としてはIr化合物を用いる。その例としてはIrの硝酸塩、ハロゲン化物(ヘキサクロロイリジウム酸、等)、酢酸塩などが挙げられる。Ptの原料としてはPt化合物を用いる。その例としてはPtの硝酸塩、塩化物、酢酸塩、錯塩(テトラアンミン白金塩、ジニトロジアンミン白金、等)などが挙げられる。
一例として本発明(6)の製造方法である逐次含浸法の場合の態様例を述べると、以下のとおりである。担持順序の点を除き、本発明(5)の製造方法である同時含浸法の場合も同様である。
まず、Ir化合物を水に溶解して水溶液とし、その水溶液に粉末状等の多孔質のZrO2を投入して撹拌し、ZrO2にIr化合物を含浸させる。ここで、Ir化合物水溶液のpHは、Ir化合物の種類の如何により酸性域の広い範囲で設定できる。酸性であればよいが、pHで言えば3以下であるのが好ましい。その含浸処理に続き、乾燥してIr化合物を担持する。
次いで、Pt化合物を担持する。Pt化合物を水に溶解して水溶液とし、その水溶液にIr化合物を含浸担持した多孔質のZrO2を投入して撹拌し、Ir化合物を含浸担持した多孔質のZrO2にPt化合物を含浸させて担持する。ここで、Pt化合物水溶液のpHは、Pt化合物の種類により酸性域からアルカリ性域まで広い範囲で設定できる。例えば、ジニトロアンミン白金の場合にはアルカリ域で水可溶であるのでアルカリ性とするが、pH値をより大きくするのが好ましく、これによりメタンの酸化性能を向上させることができる。そのpH値は特に12以上であるのが好ましい。その含浸処理に続き、乾燥してPt化合物を担持する。その後、焼成する。
本酸化触媒におけるZrO2担体に対するIrの担持量は、ZrO2に対して0.025〜15.0質量%(ZrO2を合わせた全体量中の割合:以下同じ)の範囲であり、より好ましくは0.8〜9.0質量%の範囲である。Irの担持量が0.025質量%を下回る場合にもなお有効であるが、その分補助触媒としての効果は減少する。その担持量が15.0質量%程度を上回る場合にも同様に有効な触媒効果が得られるが、Irを15質量%程度まで担持させていれば所期の補助触媒としての効果が得られるのでコスト等の面からしても上限15.0質量%程度で十分である。もちろん、上記範囲0.025〜15.0質量%の前後としても差し支えない。本発明の酸化触媒をハニカム状の形態で使用する場合には、これらに準じた量を担持させる。
本酸化触媒におけるZrO2担体に対するPtの担持量は、ZrO2に対して0.025〜15.0質量%の範囲であり、より好ましくは0.8〜9.0質量%の範囲である。Ptの担持量が0.025質量%を下回る場合にもなお有効であるが、その分触媒効果は減少する。その担持量が15.0質量%程度を上回る場合にも同様に有効な触媒効果が得られるが、Ptを15質量%程度まで担持させていれば所期の触媒効果が得られるのでコスト等の面からしても上限15.0質量%程度で十分である。もちろん、上記範囲0.025〜15.0質量%の前後としても差し支えない。本発明の酸化触媒をハニカム状の形態で使用する場合には、これらに準じた量を担持させる。
なお、前述のとおり、主触媒Ptと補助触媒Irの量的割合については、質量比でPt:Ir=1:0.1〜1未満、すなわち、質量比で、Pt量1に対してIr量を0.1から1未満の範囲とする。
本酸化触媒の形態としては粉末状、粒状、顆粒状(含:球状)、ペレット(円筒型、環状型等)状、タブレット(錠剤)状、或いはハニカム(モノリス体)状等適宜の形状として使用することができる。なお、本発明ではこれら形状の触媒に排ガスを通す必要があるため、粉末状の場合には、これを充填した触媒層から逸散しないように所定粒度範囲に整粒するか、または造粒し、あるいは加圧成形や押出し成形して用いるのが望ましい。このうち押出し成形の場合には適宜所定長さに切断してペレット化して使用される。
本触媒の形態としてハニカム(モノリス体)状の形態は好ましい形状である。特に希薄燃焼式エンジンからの排ガスを処理する場合には、好ましくはハニカム状として用いられる。ハニカム状触媒の製造態様としては、例えば(1)ハニカム状構造の基材にZrO2をウォッシュコートして担持させた後、当該ZrO2担持のハニカム基材にIr化合物の水溶液を担持させる、(2)Ir化合物の水溶液にZrO2を分散させてスラリーとし、これをハニカム状構造の基材にウォッシュコートして担持させ、常法により乾燥する。
次いで、例えば(3)Ir化合物を担持したハニカム状構造の基材にPt化合物の水溶液を担持させる、(2)Pt化合物の水溶液にZrO2を分散させてスラリーとし、これをハニカム状構造の基材にウォッシュコートして担持させる。次いで、常法により乾燥させ、焼成する。
ハニカム状の形態での基材としてはセラミックス製またはメタル製の基材を使用することができる。セラミックスの好ましい例としてはコージェライトが挙げられ、メタルの好ましい例としてはステンレス鋼や鉄ーアルミニウムークロム系合金などが挙げられる。
従来、貴金属触媒は、排ガス中のSO2により被毒し性能劣化を来すことが知られている。これに対して、本発明に係る多孔質のZrO2にPtを主触媒とし、Irを補助触媒として担持してなる酸化触媒は、従来の酸化触媒では燃焼排ガス中に含まれる微量硫黄酸化物の蓄積による被毒劣化が著しい400〜450℃の温度範囲を含む、350〜500℃という低温域において、当該燃焼排ガス中のメタンを長期にわたり有効に酸化して除去することができる。
本発明の酸化除去用触媒を使用する装置としては固定床流通型反応装置などを用いることができる。図4は本発明の酸化除去用触媒を使用する装置態様例を示す図である。図4中、Aは被処理燃焼排ガス導入管、Bは酸化除去用触媒層(反応管)、Cは処理済み排ガスの導出管であり、矢印(→)は燃焼排ガスの流れ方向を示している。本酸化除去用触媒は、図4のような装置態様とは限らず、燃焼排ガス流に対して配置し得る態様であれば各種装置態様で使用される。ハニカム状の本酸化除去用触媒を図4のような触媒層にセットするには、その断面開口が燃焼排ガスの流れ方向に向くように配置される。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明が実施例に限定されないことはもちろんである。
《実施例1》
実施例1は、触媒金属を逐次含浸法により担持した触媒、すなわち、ZrO2担体に対して、先ずIrを含浸担持し、次いでPtを含浸担持して製造した触媒についての性能試験、耐久性試験を行った実験例である。
〈ペレット触媒の調製(その1)〉
本ペレット触媒の調製(その1)は、ZrO2担体に先ずIrを担持し、次いでPtを担持したペレット触媒の調製である。このペレット触媒を含浸法により調製した。
(1)担体粉末は、原料ZrO2〔第一稀元素化学工業社製、表面積=40m2/g〕を昇温速度1℃/min、600℃で3時間焼成して得た。
(2)この担体粉末とヘキサクロロイリジウム酸〔H2IrCl6〕の硝酸酸性水溶液(pH=1)の所定量をフラスコに入れ、50℃で1.5時間攪拌した。
(3)その後、ロータリーエバポレータにより減圧乾燥させた。
(4)残った粉末を275℃で12時間乾燥した。
(5)、(1)〜(4)の工程で得られた粉末とジニトロジアンミン白金〔Pt(NO22(NH32〕のアンモニア性水溶液(pH=12)の所定量をフラスコに入れ、50℃で1.5時間攪拌した。
(6)次いで、ロータリーエバポレータにより減圧乾燥させた。
(7)残った粉末を275℃で12時間乾燥した。
(8)その後、550℃で3時間焼成して触媒粉末を得た。得られた触媒粉末を打錠成形器により500kg/cm2で成形した後、355〜710μm(=35〜31メッシュ)に分級した。こうしてペレット触媒を得た。
上記工程のうち、(2)の工程におけるヘキサクロロイリジウム酸〔H2IrCl6〕の硝酸酸性水溶液(pH=1)の「所定量」と、(5)の工程におけるジニトロジアンミン白金〔Pt(NO22(NH32〕のアンモニア性水溶液(pH=12)の「所定量」を変える(調整する)ことにより、ZrO2担体に対するIrとPtの担持量の異なる各種ペレット触媒を調製した。
〈ペレット触媒の調製(その2)〉
本ペレット触媒の調製(その2)は、ZrO2担体にIrを担持したペレット触媒の調製である。ペレット触媒を含浸法により調製した。
前記〈ペレット触媒の調製(その1)〉の(1)〜(4)の工程で得られた粉末を、550℃で3時間焼成して触媒粉末を得た。その際、(2)の工程におけるヘキサクロロイリジウム酸〔H2IrCl6〕の硝酸酸性水溶液(pH=1)の量を調整して、ZrO2担体に対するIrの担持量が6質量%となるようにした。得られた触媒粉末を打錠成形器により500kg/cm2で成形した後、355〜710μm(=35〜31メッシュ)に分級した。こうしてIr担持のペレット触媒を得た。
〈ペレット触媒の調製(その3)〉
本ペレット触媒の調製(その3)は、ZrO2担体にPtを担持したペレット触媒の調製である。このペレット触媒を含浸法により調製した。
(1)担体粉末は、原料ZrO2〔第一稀元素化学工業社製、表面積=40m2/g〕を昇温速度1℃/min、600℃で3時間焼成して得た。
(2)この担体粉末とジニトロジアンミン白金〔Pt(NO22(NH32〕のアンモニア性水溶液(pH=12)の所定量をフラスコに入れ、50℃で1.5時間攪拌した。その所定量については、ジニトロジアンミン白金〔Pt(NO22(NH32〕のアンモニア性水溶液(pH=12)の量を調整して、ZrO2担体に対するPtの担持量が6質量%となるようにした。
(3)次いで、ロータリーエバポレータにより減圧乾燥させた。
(4)残った粉末を275℃で12時間乾燥した。
(5)その後、550℃で3時間焼成して触媒粉末を得た。得られた触媒粉末を打錠成形器により500kg/cm2で成形した後、355〜710μm(=35〜31メッシュ)に分級した。こうしてPt担持のペレット触媒を得た。
〈性能試験〉
〈ペレット触媒の調製(その1)〉〜〈ペレット触媒の調製(その3)〉で調製した各ペレット触媒を用いて、図4に示すような通常の固定床流通型反応装置を用いて触媒性能試験及び耐久試験を実施した。使用ペレット触媒は、Pt/ZrO2(Pt=6質量%、Irは無し)、Pt−Ir/ZrO2(Pt=5質量%、Ir=1質量%)、Pt−Ir/ZrO2(Pt=4質量%、Ir=2質量%)、Pt−Ir/ZrO2(Pt=3質量%、Ir=3質量%)、Pt−Ir/ZrO2(Pt=2質量%、Ir=4質量%)、Ir/ZrO2(Ir=6質量%、Ptは無し)である。
試験条件は下記のとおりとした。排ガス温度(=反応温度):400℃、空間速度(SV):160,000h-1(全流量3.35L/min、触媒体積:1.26cm3)、排ガスすなわち試験ガス:CH4=2000ppm(volppm、以下同じ)、CO=820ppm、NO=80ppm、CO2=4.9%(vol%、以下同じ)、O2=10.5%、H2O=10%、SO2=1ppm、N2=バランス。排ガス温度については、400℃のほか、各種温度に変えて試験した。
試験ガスの分析は、FID式全炭化水素計、赤外線式CO/CO2計、化学発光式NOX計及び磁気式酸素計からなる排ガス分析計(堀場製作所社製)を用いて行った。CH4の酸化除去活性は、反応管前後のCH4の濃度差から評価した。酸化除去活性〔=メタン除去率(%)〕は以下の式により求めた。これらの点は、実施例2の性能試験についても同じである。図1は本性能試験の結果を示す図である。
Figure 2009112912
図1のとおり、まず、Pt(6質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では68%であるが、以降徐々に低下し、50時間経過時で43%、100時間経過時で38%と低下し、145時間経過時においては35%にまで低下している。
これに対して、Pt(5質量%)−Ir(1質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では62%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時で50%、100時間経過時で48%、145時間経過時においても48%のメタン除去率を示している。
また、Pt(4質量%)−Ir(2質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では63%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時で56%、100時間経過時で53%、145時間経過時においても52%のメタン除去率を示している。
また、Pt(3質量%)−Ir(3質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では47%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時で43%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合と同等であり、100時間経過時で42%、145時間経過時においても41%のメタン除去率を示している。
また、Pt(2質量%)−Ir(4質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では49%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時でも49%であり、それ以降僅かに低下はするが、100時間経過時でも45%、145時間経過時においても45%のメタン除去率を示している。
このように、ZrO2担体に対して、逐次含浸法により、先ずIrを含浸担持し、次いでPtを含浸担持して製造した酸化触媒のメタン酸化性能は、使用開始時以降、しばらくの間は、Ptだけを担持したPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時以降、Pt単独担持のPt(6質量%)/ZrO2触媒に対して逆転し、耐久性について格段に優れていることがわかる。
なかでも、Pt(5質量%)−Ir(1質量%)/ZrO2触媒、Pt(4質量%)−Ir(2質量%)/ZrO2触媒の場合には、Pt単独担持のPt(6質量%)/ZrO2触媒に対して格段に改善されていることがわかる。
図1は温度400℃の場合を示しているが、それより高い反応温度での試験では、例えば500℃の場合や450℃の場合のメタン除去率は相対的に高く、またそれより低い反応温度、例えば375℃の場合や350℃の場合にも、400℃の場合と同じく良好なメタン除去率、耐久性を示した。
《実施例2》
実施例2は、触媒金属を同時含浸法により担持した触媒、すなわちZrO2担体に対してIr及びPtを同時に含浸担持して製造した触媒についての性能試験、耐久性試験を行った実験例である。
〈ペレット触媒の調製(その4)〉
本ペレット触媒の調製(その4)は、ZrO2担体にIrとPtを同時に担持したペレット触媒の調製である。このペレット触媒を同時含浸法により調製した。
(1)ZrO2担体粉末は、実施例1〈ペレット触媒の調製(その1)〉のZrO2担体粉末と同じである。
(2)ZrO2担体粉末とヘキサクロロイリジウム酸〔H2IrCl6〕の硝酸酸性水溶液(pH=1)の所定量とジニトロジアンミン白金〔Pt(NO22(NH32〕の硝酸酸性水溶液(pH=1)の所定量をフラスコに入れ、50℃で1.5時間攪拌した。
(3)次いで、ロータリーエバポレータにより減圧乾燥させた後、残った粉末を275℃で12時間乾燥した。
(4)その後、残った粉末を550℃で3時間焼成して触媒粉末を得た。
(5)得られた触媒粉末を打錠成形器により500kg/cm2で成形した後、355〜710μm(=35〜31メッシュ)に分級した。こうしてペレット触媒を得た。
上記工程のうち、(2)の工程におけるヘキサクロロイリジウム酸〔H2IrCl6〕の硝酸酸性水溶液(pH=1)の「所定量」と、ジニトロジアンミン白金〔Pt(NO22(NH32〕の硝酸酸性水溶液(pH=1)の「所定量」を調整することにより、ZrO2担体に対するIrとPtの担持量の異なる各種ペレット触媒を調製した。
〈ペレット触媒の調製(その5)〉
実施例1〈ペレット触媒の調製(その2)〉の調製時に得たものと同じである。すなわち、前記〈ペレット触媒の調製(その2)〉と同じくしてIr/ZrO2ペレット触媒を調製した。
〈ペレット触媒の調製(その6)〉
ZrO2担体にPtを担持したペレット触媒の調製である。このペレット触媒を含浸法により調製した。
(1)ZrO2担体粉末は、実施例1〈ペレット触媒の調製(その1)〉のZrO2担体粉末と同じである。
(2)ZrO2担体粉末と、ジニトロジアンミン白金〔Pt(NO22(NH32〕の硝酸酸性水溶液(pH=1)をZrO2担体に対してPtの担持量が6質量%となるようにしてフラスコに入れ、50℃で1.5時間攪拌した。この点以外は前記〈ペレット触媒の調製(その1)〉と同じくしてPt/ZrO2ペレット触媒を得た。
前述〈ペレット触媒の調製(その3)〉との違いは、〈ペレット触媒の調製(その3)〉ではPt(NO22(NH32をアンモニア性水溶液(pH=12)としたのに対して、〈ペレット触媒の調製(その6)〉ではPt(NO22(NH32を硝酸酸性水溶液(pH=1)とした点である。
〈性能試験〉
〈ペレット触媒の調製(その4)〉〜〈ペレット触媒の調製(その6)〉で調製した各ペレット触媒を用いて、実施例1と同様にして触媒性能試験及び耐久試験を実施した。使用ペレット触媒は、同時含浸法により調製した、Pt/ZrO2(Pt=6質量%、Irは無し)、Pt−Ir/ZrO2(Pt=5質量%、Ir=1質量%)、Pt−Ir/ZrO2(Pt=4質量%、Ir=2質量%)、Pt−Ir/ZrO2(Pt=3質量%、Ir=3質量%)、Pt−Ir/ZrO2(Pt=1質量%、Ir=5質量%)、Ir/ZrO2(Ir=6質量%、Ptは無し)である。
試験条件は実施例1の試験条件と同じである。図2は本性能試験の結果である。
図2のとおり、まず、Pt(6質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階で60%であり、以降徐々に低下し、50時間経過時で38%、100時間経過時で31%と低下し、145時間経過時においては28%にまで低下している。なお、これらの値は、図1におけるPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合に比べて相対的に低いが、これは、図1のPt(6質量%)/ZrO2触媒の調製時におけるPt化合物水溶液をアルカリ性にしたのに対して、図2のPt(6質量%)/ZrO2触媒の調製時におけるPt化合物水溶液を酸性にしたためである。
これに対して、Pt(5質量%)−Ir(1質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では57%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時で45%、100時間経過時で38%、130時間経過時においても37%のメタン除去率を示している。
また、Pt(4質量%)−Ir(2質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では54%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時で43%、100時間経過時で39%、130時間経過時においても38%のメタン除去率を示している。
また、Pt(3質量%)−Ir(3質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では46%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時で44%、100時間経過時で43%、149時間経過時においても42%のメタン除去率を示している。
また、Pt(1質量%)−Ir(5質量%)/ZrO2触媒の場合、メタン除去率は初期段階では41%でPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、50時間経過時でも44%であり、それ以降ほぼ同じで、100時間経過時では42%、145時間経過時においても42%のメタン除去率を示している。
このように、ZrO2担体に対して、同時含浸法により、Ir及びPtを同時に担持して製造した酸化触媒のメタン酸化性能は、使用開始時以降、しばらくの間は、Ptだけを担持したPt(6質量%)/ZrO2触媒の場合よりも低いが、27〜30時間経過時以降、Pt単独担持のPt(6質量%)/ZrO2触媒に対して逆転し、耐久性について格段に優れていることがわかる。
なかでも、Pt(3質量%)−Ir(3質量%)/ZrO2触媒、Pt(1質量%)−Ir(5質量%)/ZrO2触媒の場合には、Pt単独担持のPt(6質量%)/ZrO2触媒に対して耐久性の点で格段に改善されていることがわかる。
〈逐次含浸法のPt−Ir/ZrO2触媒と同時含浸法のPt−Ir/ZrO2触媒〉
図1〜2のとおり、実施例1の逐次含浸法によるPt−Ir/ZrO2触媒のメタン除去率、耐久性は、実施例2の同時含浸法によるPt−Ir/ZrO2触媒に比べて相対的に高い。その一例として、図3にPt(4質量%)−Ir(2質量%)/ZrO2触媒について、逐次含浸法によるものと、同時含浸法によるものを併記して示している。
図3のとおり、組成としては同じPt−Ir/ZrO2触媒について、逐次含浸法による触媒のメタン除去率は、同時含浸法による触媒のメタン除去率に比べて格段に高く、耐久性については、両者ともほぼ同じ傾向を示している。
前述特開2005−288349号公報に記載のとおり、Pt/ZrO2触媒だけが、SO2を1ppm含む試験ガスについて長期間にわたり性能劣化が少なく、良好なメタン除去率を維持するが、本発明によれば、これに補助触媒としてIrを担持することにより、さらに良好なメタン除去率、耐久性が得られる。また、前述国際公開WO 2002/40152における主触媒Irに対してPtを補助触媒としたものとは逆に、本発明によれば、主触媒Ptに対してIrを補助触媒とすることにより、耐久性をより良好に改善することができる。これらの事実は、従来の技術常識、先行技術からは予測できず、本発明において試行錯誤により、現実の実験により初めて明らかにすることができたものである。
実施例1の結果を示す図 実施例2の結果を示す図 Pt(4質量%)−Ir(2質量%)/ZrO2触媒について、逐次含浸法によるのメタン除去率と、同時含浸法によるメタン除去率を併記して示した図 本発明の酸化触媒を使用する装置態様例を示す図
符号の説明
A 被処理燃焼排ガス導入管
B 酸化除去用触媒層(反応管)
C 処理済み排ガスの導出管

Claims (15)

  1. 硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを350〜500℃の範囲の低温域において酸化除去するための触媒であって、当該酸化除去用触媒が多孔質のZrO2にPt及びIrを同時に担持させてなる触媒であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒。
  2. 硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを350〜500℃の範囲の低温域において酸化除去するための触媒であって、当該酸化除去用触媒が多孔質のZrO2にIrを担持した後にPtを担持させてなる触媒であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒。
  3. 請求項1または2に記載の燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒において、前記ZrO2に対するPt及びIrの担持量が質量(mass)比でPt:Ir=1:0.1〜1未満であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒において、前記低温域が400〜450℃の範囲の温度であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒において、前記酸化除去用触媒の形態が粒状、顆粒状、ペレット状またはタブレット状であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒において、前記酸化除去用触媒の形態がハニカム状であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒。
  7. 請求項5に記載の燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒において、前記ハニカム状の基材がセラミックス製またはメタル製であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒において、前記燃焼排ガスが希薄燃焼式エンジンからの燃焼排ガスであることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの酸化除去用触媒。
  9. 硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを350〜500℃の範囲の低温域において酸化除去する方法であって、前記燃焼排ガスを多孔質のZrO2にPt及びIrを同時に担持させてなる触媒に通すことによりメタンを酸化除去することを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去方法。
  10. 硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンを350〜500℃の範囲の低温域において酸化除去する方法であって、前記燃焼排ガスを多孔質のZrO2にIrを担持した後にPtを担持させてなる触媒に通すことによりメタンを酸化除去することを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去方法。
  11. 請求項9または10において、前記低温域が400〜450℃の範囲の温度であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去方法。
  12. 多孔質のZrO2にPt及びIrを担持してなる硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去用触媒の製造方法であって、多孔質のZrO2に対してIr化合物及びPt化合物を含む水溶液を用いて含浸法により担持した後、焼成することを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去用触媒の製造方法。
  13. 請求項12において、前記Ir化合物及びPt化合物を含む水溶液がpH=3以下の水溶液であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去用触媒の製造方法。
  14. 多孔質のZrO2にPt及びIrを担持してなる硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去用触媒の製造方法であって、多孔質のZrO2に対してIr化合物の水溶液を用いて含浸法により担持した後、Pt化合物の水溶液を用いて含浸法により担持し、焼成することを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去用触媒の製造方法。
  15. 請求項14において、前記Ir化合物の水溶液がpH=3以下のIr化合物水溶液であり、前記Pt化合物の水溶液がpH=12以上のPt化合物水溶液であることを特徴とする硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中のメタンの低温酸化除去用触媒の製造方法。
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