JP2004082000A - 排ガス浄化触媒 - Google Patents

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大和 正憲
Hiroto Hirata
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Abstract

【課題】自動車用エンジン等の内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる炭化水素系化合物の燃焼・除去能力に優れた排ガス浄化触媒を提供する。
【解決手段】貴金属からなる中心部、及び貴金属を除く遷移金属からなる表層部を有する複合金属コロイドを、多孔質金属酸化物担体上に担持して、排ガス浄化触媒を構成する。さらに、貴金属がPt、Pd、及びRhから選ばれる少なくとも1種であり、遷移金属がFe、Mn、及びCeから選ばれる少なくとも1種であることが特に好ましい。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関から排出される排ガス浄化触媒、特に、排ガス中に含まれる炭化水素系化合物を燃焼・除去するための排ガス浄化触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用エンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、炭化水素系化合物(以下「HC」という。)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の物質が含まれている。これらの物質の排出量を減らすために、エンジンの空燃比等の、燃焼条件の最適化の他、排ガス中に含まれる物質を排ガス浄化触媒によって除去する方法が一般的に用いられている。
【0003】
この排ガス浄化触媒としては、アルミナ等の多孔質金属酸化物担体に、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等の貴金属を担持した、いわゆる三元触媒が一般的である。この三元触媒は、CO及びHCを酸化するとともに、NOをNに還元する能力を有することが知られている。
【0004】
しかしながら、例えば、比較的低温でもCO酸化能力が優れているとされるパラジウム系低温活性触媒は、低温におけるHC及びNOの浄化性能が低く、空気過剰の混合気条件下での燃焼、いわゆるリーン条件で排出される排ガスの浄化を充分に行うことができないという欠点を有している。この欠点を解消する目的で、Pdが担持されたγ−アルミナ、及び助触媒である酸化セリウム及びセリウム−プラセオジウム(Ce−Pr)複合酸化物を含む触媒層、並びにこの触媒層の上に形成された、Pt及びRhが担持された酸化セリウム触媒層を有する排ガス浄化触媒が提案され、CO及びNOの浄化能力とともに、優れたHC浄化能力を有することが、特開平9−313893号公報に開示されている。
【0005】
しかしながら、上記触媒においても、助触媒である酸化セリウム及びCe−Pr複合酸化物は、排ガスを浄化する条件下で酸化劣化されやすく、低温でのHC燃焼活性も未だ充分なものとはいえない。
【0006】
一方、本出願人は、特開2000−140644号公報において、Pt及びPdの少なくとも一方とRhを複合化した複合金属コロイドをゼオライトの細孔外に担持した、排気ガス中のNOxを還元浄化するための排気ガス浄化触媒を開示した。また、特開2000−296339号公報において、排ガス浄化触媒として用いることができる、それぞれが異なる金属からなるコア及びシェルを有し、コアの金属がシェルの金属より酸化され易い金属である複合金属コロイドを開示した。また、特開2002−102679号公報において、貴金属を含む遷移金属から選択された複数の金属が、本質的に均一に混合された構造を有する複合金属コロイドを開示した。
【0007】
しかし、上記複合金属コロイドを用いた排ガス浄化触媒も、充分な、HC浄化能力を有しているとは言えず、HCの燃焼能力が高い複合金属コロイド、及びその金属コロイドを排ガス中のHC浄化のために用いた排ガス浄化触媒は、これまで知られていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関から排出される排気ガス中に含まれるHCの燃焼・除去能力に優れた排ガス浄化触媒に関する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の排ガス浄化触媒は、貴金属からなる中心部、及び貴金属を除く遷移金属からなる表層部を有する複合金属コロイドが、多孔質金属酸化物担体上に担持されていることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明の排ガス浄化触媒は、前記貴金属がPt、Pd、及びRhから選ばれる少なくとも1種であり、前記遷移金属がFe、Mn、及びCeから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者は、貴金属からなる中心部、及び貴金属を除く遷移金属からなる表層部を有する複合金属コロイドが、多孔質金属酸化物担体上に担持されて構成された排ガス浄化触媒が、排ガス中に含まれるHCを燃焼・除去する能力に優れていることを見いだし、さらに、複合金属コロイドの中心部を構成する貴金属がPt、Pd、及びRhから選ばれる少なくとも1種の金属であり、かつ複合金属コロイドの表層部を構成する遷移金属がFe、Mn、及びCeから選ばれる少なくとも1種である場合に、特にHCを燃焼・除去する優れた能力を有することを見いだし、本発明を完成したものである。
【0012】
本発明を図1に基づいて説明する。図1は、本発明の排ガス浄化触媒の構成及び本発明の複合金属コロイドの断面を示した概念図である。
【0013】
図1の10は、複合金属コロイドを表し、多孔質金属酸化物担体40の表面に担持されている。なお、40は、多孔質金属酸化物担体の一部を表し、10は複合金属コロイドの断面を表す。なお、図1において複合金属コロイドの断面を6角形で示しているのは、本発明の複合金属コロイドが多面体構造を有し、その断面が6角形を示す場合があることによるものであり、本発明の複合金属コロイドは、6角形の断面を有するものに限定されない。図1の20は、複合金属コロイドの中心部を構成する貴金属である。図1の30は、複合金属コロイドの表層部を構成する遷移金属である。図1は、中心部を構成する貴金属20の表面の一部を遷移金属30が覆っている場合を示している。
【0014】
本明細書中、貴金属とは、金(Au)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、及びロジウム(Rh)をいい、図1に示した中心部を構成する貴金属20は、これらの中から選択される1種以上の貴金属であり、排ガス中のHCの燃焼・除去能力が高い点から、Pt、Ag、及びPdから選ばれる1種以上であることが特に好ましい。
【0015】
本明細書中、遷移金属とは、周期律表のIIIA、IVA、VA、VIA、VIIA、VIIIA、IB、及びIIB族、ランタノイド元素、及びアクチノイド元素に属する金属から、上記貴金属を除いた金属であり、図1に示した遷移金属30は、これらの中から選択される1種以上の金属である。本発明に用いる遷移金属として好ましい具体的な金属は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、La、Ce、及びPrから選ばれる1種以上の遷移金属であって、排ガス中のHCの燃焼・除去能力が高い点から、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、及びセリウム(Ce)から選ばれる1種以上の金属であることが特に好ましい。
【0016】
本発明の複合金属コロイドは、例えば、米沢 徹「化学と工業」第50巻2号147〜150頁(1997年)に開示されている方法を応用することによって製造することができる。なお、本明細書中、以下の「塩」は「錯塩」を含み、「イオン」は「錯イオン」を含む。すなわち、適当な高分子、例えば、ポリビニルピロリドン等の存在下に、上記の貴金属のイオンを還元して貴金属コロイドを析出させ、続いて上記の遷移金属のイオンを添加してさらに還元することにより、貴金属コロイドを中心とし、その表面に遷移金属の表面層を有する複合金属コロイドが得られる。
【0017】
この金属コロイドの製造方法において、上記貴金属のイオン及び上記遷移金属のイオンを共存させ、それらの金属イオンを適当な還元剤によって同時に還元した場合でも、還元されやすい貴金属が先に還元されて複合金属コロイドの中心部を構成し、貴金属よりも還元されにくい遷移金属イオンがその後に還元されて析出することにより、本発明の複合金属コロイドが得られる。
【0018】
なお、上記の複合金属コロイドの製造において用いられる貴金属のイオン及び遷移金属のイオンは、実際には貴金属及び金属の塩の形で用いられ、水溶性の塩を用いることが特に好ましい。
【0019】
本発明の複合金属コロイドの製造方法の一例を以下に示す。
貴金属イオンを含む塩及び、例えばポリビニルピロリドンを含む水溶液を適当な還元剤によって還元する。例えばポリビニルピロリドンは、ポリビニルピロリドンを構成するビニルピロリドン単位の合計モル数が、用いる貴金属イオンの合計モル数に対して過剰であることが好ましい。例えば、上記ビニルピロリドン単位として、貴金属イオンの10〜40倍のモル数に相当するポリビニルピロリドンを用いることが好ましい。貴金属イオンを還元するための還元剤としては、メタノール、エタノール、ホルムアルデヒド、イソプロパノール等を用いることが好ましく、特にエタノールが好ましい。具体的には、例えば、ポリビニルピロリドン、貴金属イオンを含む水−エタノール溶液を調製し、室温から加熱還流条件下で貴金属イオンの還元を行うことによって貴金属コロイドが得られる。次に、遷移金属イオンを含む塩の水溶液を添加し、遷移金属イオンを還元するとともに、上記貴金属コロイド表面に遷移金属の表層部を形成させる。この場合、用いる貴金属及び遷移金属のモル比、及び生成した複合金属コロイドの平均粒子径によって、表層部を形成する遷移金属が、得られた複合金属コロイド表面全体を覆うか、又は複合金属コロイド表面の一部を覆うかが決定するが、HC燃焼触媒としての活性が高いことから、遷移金属が複合金属コロイドの表面の全部を覆わずに表面の一部のみを覆っており、貴金属からなる複合金属コロイドの中心部が表面の一部に露出していることが、特に好ましい。上述の通り、複合金属コロイドの平均粒子径、並びに、用いる貴金属塩及び用いる遷移金属塩のモル比を適当な値に設定することにより、複合金属コロイドの表面の一部のみを遷移金属が覆うようにすることができる。すなわち、用いる遷移金属の塩を少なくすることによって、遷移金属が複合金属コロイド表面を覆う割合を少なくすることができる。
【0020】
上記方法によって得られる、本発明の複合金属コロイドは、通常2〜10nmの平均粒子径をもつ、多面体構造を有する。
【0021】
本発明の排ガス浄化触媒は、上記複合金属コロイドを担体上に担持して構成される。複合金属コロイドを担持する担体は、内燃機関から排出される排気ガスを浄化するための浄化触媒に用いられる公知の担体材料を用いることができるが、多孔質金属酸化物を用いることが好ましい。例えば、ゼオライト、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア等の多孔質金属酸化物担体から選ばれる1種以上を担体として用いることができる。酸素ストレージ能といわれる、酸素を吸蔵・放出する機能を有することが知られる、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、特開平9−40425号公報に記載されているセリウム−ジルコニウム複合酸化物、特開平9−175823号公報に記載されているセリウム−ジルコニウム−希土類金属酸化物等を用いることもできる。さらに上記の各種金属酸化物から選ばれる2種以上の混合物を用いることもできる。
【0022】
上記多孔質金属酸化物に上記複合金属コロイドを担持させる方法は、公知の方法を使用することができる。例えば、複合金属コロイドの水溶液を多孔質金属酸化物に吸水担持した後、乾燥し、さらに焼成する方法が例示できるが、これに限定されない。多孔質金属酸化物への、複合金属コロイドの担持量は、任意に定めうるが、担持量が少ないとHC燃焼・除去性能が充分ではなく、担持量が多くなるとHC燃焼・除去性能が頭打ちになるにもかかわらず、コストが高くなることから好ましくない。一般的には、多孔質金属酸化物1g当たり、貴金属の総量で、0.1×10−4〜10×10−4モルとなるように、金属酸化物に複合金属コロイドを担持する。
【0023】
多孔質金属酸化物に複合金属コロイドを吸水担持し、乾燥後、焼成する時の焼成温度は、当業者が最適な条件を選択することができるが、例えば400〜600℃が好ましい。
【0024】
本発明の排ガス浄化触媒は、例えば、粉末又はペレット等の成形体として使用することができるほか、触媒基材にコートして用いることができる。触媒基材としては、セラミックス製ハニカムフィルター、合金製フィルター、並びにセラミックス繊維又は金属繊維製フィルター等の、自動車排気ガス浄化触媒基材として知られている材料を用いることができ、特に、耐熱性、耐熱衝撃性に優れることからコージェライト製ハニカムを用いることが好ましい。触媒基材上に、排ガス浄化触媒をコートする方法は、当業者に公知の方法、例えばウォッシュコート等の方法によって行うことができる。あるいは、触媒基材上に多孔質金属酸化物をコートした後、この多孔質金属酸化物表面に、上記複合金属コロイドを担持させることもできる。触媒基材上にコートする排ガス浄化触媒の量は、コートすることが可能な範囲内で、任意に定めることができる。
【0025】
本発明の複合金属コロイドは、上述の通り、Pt及びPd等から選ばれた1以上の貴金属からなる中心部の表面の、好ましくは一部にFe、Mn、及びCe等から選ばれる1以上の遷移金属からなる表層部が存在する。この遷移金属は、酸化状態、すなわち酸化数が容易に変化する元素であり、酸化により金属から金属酸化物へ変化し、さらに還元により金属酸化物から金属へ変化することが容易である。しかも、本発明の複合金属コロイドは、この遷移金属が貴金属と隣接しており、酸素分子を活性化する貴金属の作用により、よりいっそう遷移金属の酸化が起こりやすいと考えられる。遷移金属が酸化されて生成する酸化物は、HCを燃焼、すなわち酸化し、自らは還元されて遷移金属に戻る。この遷移金属は再び酸化されて酸化物になる。このサイクルを繰り返すことによってHCが燃焼されるため、本発明の複合金属コロイドは、高いHC燃焼・除去活性を有すると考えられる。したがって、本発明の複合金属コロイドに用いる遷移金属は、酸化・還元が容易、すなわち金属の酸化数変化が容易に起こる金属であることが好ましく、遷移金属の中でも、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、La、Ce、及びPrから選ばれる1種以上の金属が好ましく、Fe、Mn、及びCeから選ばれる1種以上の金属が特に好ましい。
【0026】
以下、本発明の排ガス浄化触媒を、実施例に基づき、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
【実施例】
[実施例1](排ガス浄化触媒Aの調製)
ジニトロジアンミンPt(Pt(NO(NH)水溶液(1.000g(5.12×10−3mol)のPtを含む。)に水を加えて全量を200gにした。別途、ポリビニルピロリドン11.47g(ビニルピロリドンモノマーに換算して、0.1025molであり、前記Ptのモル数の20倍molに相当する。)を、水200gとエタノール100gとの混合溶媒に溶解し、均一な溶液を調製した。これらPt塩水溶液及びポリビニルピロリドン溶液を混合し、得られた溶液を25℃で24時間撹拌した。この溶液をその後さらに95℃で6時間、加熱還流して黒色のPtコロイド溶液を得た。
【0028】
このPtコロイド溶液中に、Nガスを100ml/minの流量で1時間バブリングし、溶液中の酸素を除去した後、さらにHガスを10ml/minの流量で15分間バブリングした。この溶液に、硝酸Mn水溶液(0.056g(1.02×10−3mol)を含む。)を添加し、室温で1時間撹拌した(この条件下で、上記Ptコロイド表面にMnが吸着される。)。さらに、この溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、金属濃度が3.55質量%(Ptが3.36質量%、Mnが0.19質量%、PtとMnのモル比は10対2である。)である複合金属コロイド溶液とした。なお、この溶液は、一ヶ月室温で放置した後でも、沈殿を生じない均一な溶液であった。
【0029】
次に、Al粉末19.6gをイオン交換水中に分散し、上記複合金属コロイド溶液(Ptを0.400g、及びMnを0.023g含有する量)を加え、濃縮乾固し、乾燥した後、粉砕し、450℃で2時間焼成して、排ガス浄化触媒Aを得た。排ガス浄化触媒Aは、直径1〜2mmのペレットに形成し、性能評価試験に用いた。
【0030】
[実施例2]
実施例1で用いたジニトロジアンミンPt水溶液に代えて、硝酸Pd(Pd(NO)水溶液(Pdを0.546g(5.12×10−3mol)含む。)を用い、さらに実施例1で用いた硝酸Mn水溶液に代えて、硝酸Ce水溶液(Ceを0.143g(1.02×10−3mol)含む。)を用い、その他は実施例1と同様にして、金属濃度が2.86質量%(Pdが2.27質量%、Ceが0.59質量%である。)である複合金属コロイド溶液を得た。
【0031】
次に、Al粉末19.6gをイオン交換水中に分散し、上記複合金属コロイド溶液(Pdを0.400g、及びCeを0.104g含有する量)を加え、濃縮乾固し、乾燥した後、粉砕し、450℃で2時間焼成して、排ガス浄化触媒Bを得た。排ガス浄化触媒Bは、直径1〜2mmのペレットに形成し、性能評価試験に用いた。
【0032】
[実施例3]
実施例2で用いた硝酸Ce水溶液に代えて、硝酸Fe水溶液(Feを0.057g(1.02×10−3mol)含む。)を用い、その他は実施例2と同様にして、金属濃度が3.65質量%(Pdが3.30質量%、Feが0.35質量%である。)である複合金属コロイド溶液を得た。
【0033】
次に、Al粉末19.6gをイオン交換水中に分散し、上記複合金属コロイド溶液(Pdを0.400g、及びFeを0.042g含有する量)を加え、濃縮乾固し、乾燥した後、粉砕し、450℃で2時間焼成して、排ガス浄化触媒Cを得た。排ガス浄化触媒Cは、直径1〜2mmのペレットに形成し、性能評価試験に用いた。
【0034】
[比較例1]
実施例2で用いた硝酸Pd水溶液の量を1.2倍に増量し、かつ硝酸Ce水溶液を用いず、その他は実施例2と同様にして、金属濃度が4.33質量%である、Pdコロイド溶液を得た。さらに、実施例2と同様の方法により、Al粉末19.6gに前記Pdコロイド(Pdを0.400g含有する量)が担持された排ガス浄化触媒Dを得た。排ガス浄化触媒Dは、直径1〜2mmのペレットに形成し、性能評価試験に用いた。
【0035】
[比較例2]
金属コロイドをあらかじめ調製することなく、ジニトロジアンミンPt水溶液、及び硝酸Mn水溶液を用い、AlにPt及びMnを担持して、実施例1で調製した排ガス浄化触媒Aと同じ金属組成を有する排ガス浄化触媒Eを調製した。排ガス浄化触媒Eは、直径1〜2mmのペレットに形成し、性能評価試験に用いた。
【0036】
[比較例3]
金属コロイドをあらかじめ調製することなく、硝酸Pd水溶液、及び硝酸Ce水溶液を用い、AlにPd及びCeを担持して、実施例2で調製した排ガス浄化触媒Bと同じ金属組成を有する排ガス浄化触媒Fを調製した。排ガス浄化触媒Fは、直径1〜2mmのペレットに形成し、性能評価試験に用いた。
【0037】
[比較例4]
金属コロイドをあらかじめ調製することなく、硝酸Pd水溶液、及び硝酸Fe水溶液を用い、AlにPd及びFeを担持して、実施例3で調製した排ガス浄化触媒Cと同じ金属組成を有する排ガス浄化触媒Gを調製した。排ガス浄化触媒Gは、直径1〜2mmのペレットに形成し、性能評価試験に用いた。
【0038】
[排ガス浄化触媒の性能評価]
排ガス浄化触媒のペレット1.0gを、実験室用モデルガス評価装置の反応管内部に設置した。CH(1000ppm)/NO(800ppm)/CO(0.2%)/O(4.0%)/HO(10%)/N(残り、合計100体積%)の組成を有するモデル排ガス(入りガス)をこの反応管内に流通させながら、反応管内の触媒温度を20℃/minで上昇させ、この反応管を通過して出てくるモデル排ガス(出ガス)中のCHの濃度が500ppmになる温度(50%浄化温度)を調べた。上記実施例及び比較例で調製した排ガス浄化触媒A〜Gのペレットのそれぞれに対して、この評価を行った。得られたCHの50%浄化温度を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004082000
表1に示したように、複合金属コロイドが多孔質金属酸化物担体上に担持された本発明の排ガス浄化触媒は、CHの50%浄化温度が低く、HC浄化能力が高いことがわかる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の排ガス浄化触媒は、自動車用エンジン等の内燃機関から排出される排ガス中に含まれるHCを効率良く燃焼・除去することができ、触媒温度が低くても、HCの燃焼活性が高い。本発明の排ガス浄化触媒は、自動車用エンジン等の排ガス浄化触媒として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス浄化触媒を示した概念図である。
【符号の説明】
10…複合金属コロイド
20…複合金属コロイドの中心部を構成する貴金属
30…複合金属コロイドの表層部を構成する遷移金属
40…多孔質金属酸化物担体

Claims (2)

  1. 貴金属からなる中心部、及び貴金属を除く遷移金属からなる表層部を有する複合金属コロイドが、多孔質金属酸化物担体上に担持されていることを特徴とする排ガス浄化触媒。
  2. 前記貴金属がPt、Pd、及びRhから選ばれる少なくとも1種であり、前記遷移金属がFe、Mn、及びCeから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の排ガス浄化触媒。
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