JP2000296339A - 複合金属コロイドとその製造方法及び排ガス浄化用触媒とその製造方法 - Google Patents

複合金属コロイドとその製造方法及び排ガス浄化用触媒とその製造方法

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JP2000296339A
JP2000296339A JP11105335A JP10533599A JP2000296339A JP 2000296339 A JP2000296339 A JP 2000296339A JP 11105335 A JP11105335 A JP 11105335A JP 10533599 A JP10533599 A JP 10533599A JP 2000296339 A JP2000296339 A JP 2000296339A
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Hiroto Hirata
裕人 平田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コア部とシェル部を構成する金属種を酸化還元
電位に無関係に制御でき、従来の製造方法では困難であ
った逆転構造をなす複合金属コロイドを製造する。 【解決手段】第1金属が保護ポリマーで被覆されたポリ
マー保護金属コロイドを調製し、ポリマー保護金属コロ
イドの保護ポリマーに第2金属イオンを配位させコロイ
ド−錯体複合体を形成した後、コロイド−錯体複合体か
ら保護ポリマーを除去する。酸化還元電位に無関係に、
第1金属によってコア部を、第2金属によってシェル部
を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合金属コロイド
とその製造方法、及びその複合金属コロイドを利用した
排ガス浄化用触媒とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンの排ガスを浄化する排ガ
ス浄化用触媒として、アルミナ( Al2O3)などの多孔質
酸化物よりなる担体に白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パ
ラジウム(Pd)などの貴金属を担持した触媒が広く用い
られている。例えば三元触媒は、γ-Al2O3などの多孔質
酸化物にPtやRhを担持してなり、排ガス中のHC及びCOを
酸化して浄化するとともに、排ガス中のNOx を還元して
浄化するものである。貴金属としては、特に活性の高い
Ptが主に用いられている。
【0003】この三元触媒などの排ガス浄化用触媒を製
造するには、貴金属の塩化物、貴金属のニトロ錯体、貴
金属のアンモニウム錯体などの水溶液に、粉末状あるい
はハニカム基材にコートされた状態の多孔質酸化物担体
を接触させ、その後乾燥・焼成することで貴金属を担持
している。このような担持方法で担持された貴金属は、
原子状にきわめて高分散に担持され、その触媒はきわめ
て高い触媒活性を有している。
【0004】一方、近年、地球環境保護の観点から、自
動車などの内燃機関から排出される排ガス中の二酸化炭
素(CO2 )が問題とされ、その解決策として酸素過剰雰
囲気において希薄燃焼させるいわゆるリーンバーンが有
望視されている。このリーンバーンにおいては、燃費が
向上するために燃料の使用が低減され、その燃焼排ガス
であるCO2 の発生を抑制することができる。
【0005】これに対し、従来の三元触媒は、空燃比が
理論空燃比(ストイキ)において排ガス中のCO,HC,NO
x を同時に酸化・還元し浄化するものであって、リーン
バーン時の排ガスの酸素過剰雰囲気下においては、NOx
の還元除去に対して充分な浄化性能を示さない。このた
め、酸素過剰雰囲気下においてもNOxを浄化しうる触媒
の開発が望まれていた。
【0006】そこで本願出願人は、先にBaなどのNOx
蔵材とPtをアルミナなどの多孔質担体に担持した排ガス
浄化用触媒(例えば特開平5-317625号公報)を提案して
いる。この排ガス浄化用触媒を用い、空燃比をリーン側
からパルス状にストイキ〜リッチ側となるように制御す
る(リッチスパイク)ことにより、リーン側ではNOxがN
Ox 吸蔵材に吸蔵され、それがストイキ〜リッチ側で放
出されてHCやCOなどの還元性成分と反応して浄化される
ため、リーンバーンにおいてもNOx を効率良く浄化する
ことができる。
【0007】このようなNOx 吸蔵還元型の触媒を製造す
るには、アルミナなどの多孔質酸化物とバインダーを含
むスラリーを調製し、このスラリーをコージェライトや
メタル製のハニカム基材にコートし焼成してコート層を
形成する。そしてコート層をもつ基材を貴金属化合物を
溶解した溶液に浸漬して貴金属を担持し、次いでNOx
蔵材を溶解した溶液に浸漬することでNOx 吸蔵材を担持
している。また、NOx吸蔵材と貴金属をアルミナなどに
担持した担体粉末とバインダーとからスラリーを調製
し、それをハニカム基材にコートし焼成する製造方法も
知られている。
【0008】ところが従来の三元触媒及びNOx 吸蔵還元
型の触媒においては、使用初期は高い触媒活性を示すも
のの、経時により徐々に触媒活性が低下するという不具
合があった。この不具合は、リーンバーンエンジンから
の排ガスを浄化するNOx 吸蔵還元型の触媒に特に顕著に
現れ、これまでの研究から経時による触媒活性低下の原
因は、使用中に貴金属、特にPtが酸素過剰の高温のリー
ン雰囲気中で著しく粒成長し、表面積の低下により触媒
活性点が減少することに起因するものであることがわか
っている。
【0009】従来の触媒では、Ptが原子状に高分散担持
されているため、以下に示す二つの機構により粒成長が
生じると考えられている。 (1)高温で酸素過剰のリーン雰囲気では、Ptは酸化さ
れて揮発性のPtO2となり、担持位置から離脱・拡散して
他のPt原子又はPt微粒子に捕捉されるために粒成長が生
じる。 (2)例えばPtと Al2O3とは親和力が小さいために、Pt
原子又はPt微粒子が Al2O3担体表面を移動し易く、衝突
・融合を繰り返して粒成長が生じる。
【0010】上記の機構のうち(1)においては、PtO2
の離脱・拡散はその蒸気圧に依存し、蒸気圧の大きな小
さい粒子ほど離脱・拡散し易く、それが粒成長して蒸気
圧の小さい大きな粒子となることで安定するため粒成長
が生じる。したがってPt粒子を予め離脱・拡散しにくい
粒径で担持すれば、粒成長を抑制することができる。一
方(2)の機構においては、Ptと Al2O3との親和力を高
めることで粒成長を抑制することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで貴金属コロイド
を用いることが想起され、研究が進められている。貴金
属を貴金属コロイドの状態で担持した構成、つまり貴金
属を10〜数1000の原子が集まった貴金属コロイド粒子と
して担持した構成とすれば、原子状で担持された従来の
排ガス浄化用触媒に比べて高温で酸素過剰のリーン雰囲
気におけるPtO2の離脱・拡散が抑制される。これにより
上記(1)の機構による粒成長が抑制される。
【0012】また例えばPtとRh、あるいはPtとPdとが複
合化された複合貴金属コロイドすることにより、 Al2O3
などの担体と親和力の大きな Rh2O3,RhO ,PdO などが生
成する。また複合貴金属コロイドと Al2O3との親和力も
大きい。したがって複合貴金属コロイドが担体上を移動
するのが抑制され、(2)の機構による粒成長が抑制さ
れる。
【0013】このような貴金属コロイドについては、米
沢 徹 「化学と工業」第50巻2号147− 150(1997)
などに開示がある。また本願発明者らの研究によれば、
第1貴金属の水溶性塩と第2金属の水溶性塩との混合水
溶液にエタノールを加えて加熱環流することで第1金属
と第2金属とが複合化した複合貴金属コロイドを調製す
ることができることも明らかとなっている(特願平9-35
3890号)。
【0014】しかしながら上記した複合貴金属コロイド
の製造方法においては、第1貴金属と第2貴金属の酸化
還元電位の関係から、酸化還元電位の高い貴金属のコア
部と、酸化還元電位の低い貴金属のシェル部とからなる
複合貴金属コロイドしか製造することができなかった。
したがって得られる複合貴金属コロイドの金属種の選択
の自由度が低く、構造に制限があるために触媒活性にも
制限があり、またコスト面からの不具合もあった。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、コア部とシェル部を構成する金属種を酸化
還元電位に無関係に制御でき、従来の製造方法では困難
であった逆転構造をなす複合金属コロイドを容易に製造
できるようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の複合金属コロイドの特徴は、第1金属からなるコア
部と、コア部の表面に形成され酸化還元電位が第1金属
より高い第2金属からなるシェル部と、よりなることに
ある。そしてこの複合金属コロイドを容易に製造できる
本発明の複合金属コロイドの製造方法の特徴は、第1金
属が保護ポリマーで被覆されたポリマー保護金属コロイ
ドを調製する工程と、ポリマー保護金属コロイドの保護
ポリマーに第2金属イオンを配位させコロイド−錯体複
合体を形成する工程と、コロイド−錯体複合体から保護
ポリマーを除去する工程と、よりなることにある。
【0017】また本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、
多孔質酸化物よりなる担体と、担体に担持された第1金
属からなるコア部とコア部の表面に形成され酸化還元電
位が第1金属より高い第2金属からなるシェル部とより
なる複合金属コロイドと、からなることにあり、この排
ガス浄化用触媒を容易に製造できる本発明の排ガス浄化
用触媒の製造方法の特徴は、第1金属が保護ポリマーで
被覆されたポリマー保護金属コロイドを調製する工程
と、ポリマー保護金属コロイドの保護ポリマーに第2金
属イオンを配位させコロイド−錯体複合体を形成する工
程と、コロイド−錯体複合体を多孔質酸化物からなる担
体に担持する工程と、コロイド−錯体複合体から該保護
ポリマーを除去する工程と、よりなることにある。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の複合金属コロイドの製造
方法では、第1金属が保護ポリマーで被覆されたポリマ
ー保護金属コロイドを調製し、ポリマー保護金属コロイ
ドに第2金属イオンを配位させコロイド−錯体複合体を
形成し、最後にコロイド−錯体複合体から保護ポリマー
を除去している。
【0019】例えば金(Au)と銅(Cu)の複合金属コロ
イドは、メタノール改質触媒などとして有用である。Au
の酸化還元電位は約-0.5Vであり、Cuの酸化還元電位は
約-2Vである。そのため特願平9-353890号に開示された
混合水溶液から還元により複合貴金属コロイドとする方
法を用いてこの複合金属コロイドを製造しようとする
と、Cuはきわめて酸化還元電位が高いため、還元してコ
ロイド中に取り込むことが困難であり、Auをコア部とし
Cuをシェル部とする複合金属コロイドしか製造できなか
った。
【0020】なお酸化還元電位の高低とは、酸化還元電
位の絶対値の大小の比較をいい、酸化還元電位の絶対値
が大きいほど酸化還元電位が高く、酸化還元電位の絶対
値が小さいほど、つまり酸化還元電位がゼロに近いほど
酸化還元電位が低いことを意味する。またPdとAuの酸化
還元電位を比較すると、Au<Pdである。そのため混合水
溶液から還元により複合貴金属コロイドを製造すると、
Auをコア部としPdをシェル部とする複合貴金属コロイド
しか得られない。
【0021】しかしながら本発明の製造方法を利用する
ことにより、コア部とシェル部の金属種を酸化還元電位
に無関係に選択することができる。したがって特願平9-
353890号に開示された製造方法で製造できる複合金属コ
ロイドを製造できるばかりか、酸化還元電位の高いCu,
Fe,Niなどの遷移金属をコア部としAuをシェル部とする
複合金属コロイドも製造することができる。またPdをコ
ア部としAuをシェル部とする複合貴金属コロイドも製造
することができる。同様に、PtとPdからは、Ptをコア部
としPdをシェル部とする複合貴金属コロイドを製造する
ことができる。
【0022】コア部とシェル部の比率は、目的に応じて
種々選択できる。また第1金属と第2金属は、酸化還元
電位に無関係に選択することができる。なおコア部を構
成する第1金属は、一種類の金属でもよいし、複数種の
金属を用いることもできる。複数種の金属を用いる場合
は、それぞれの金属塩の混合溶液から液相中で還元する
ことで複合金属コロイドとしたものを用いてポリマー保
護金属コロイドとすればよい。またシェル部を構成する
第2金属も、一種類でもよいし複数種の金属を用いるこ
ともできる。複数種の金属を用いる場合は、ポリマー保
護金属コロイドに複数種の第2金属イオンを配位させれ
ばよい。
【0023】第1金属が保護ポリマーで被覆された状態
のポリマー保護金属コロイドを調製するには、第1金属
塩の水溶液と保護ポリマー溶液とを混合して加熱すれば
よい。この保護ポリマーとしては、ポリアクリルアミ
ド、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミン、ポリエチレ
ンイミダゾリン、ポリビニルピロリドンなどが例示され
るが、第2金属イオンとの配位結合を作りやすいイミノ
基、カルボニル基、メルカプト基などの官能基を側鎖に
もつものが特に望ましい。
【0024】ポリマー保護金属コロイドには、保護ポリ
マーに第2金属イオンが配位され、コロイド−錯体複合
体が形成される。このコロイド−錯体複合体では、中心
に第1金属が存在し、第1金属の表面を被覆する保護ポ
リマーに第2金属イオンが配位した状態である。したが
って次工程で保護ポリマーを除去することにより、第1
金属をコア部とし第2金属をシェル部とする複合金属コ
ロイドが得られる。なお保護ポリマーの除去は、熱分解
法、配位子交換法、加水分解などが利用できる。
【0025】そして本発明の製造方法により得られた、
第1金属からなるコア部と、コア部の表面に形成され酸
化還元電位が第1金属より高い第2金属からなるシェル
部とからなる複合金属コロイドは、例えばコア部をCuと
しその周囲にAuからなるシェル部をもつCuコア−Auシェ
ルの構造のものである。この組成の複合金属コロイド
は、Auコア−Cuシェルの構造複合金属と同様にメタノー
ル改質触媒として有用である。しかしCuコアーAuシェル
の構造とすることによりAuの表面積がきわめて高くなる
ために、Au量を少なくしてAuコア−Cuシェルの複合金属
コロイドと同等の触媒活性を確保でき、安価な触媒とな
る。
【0026】また本発明の製造方法により製造できる例
えばPtコア−Pdシェルの構造の複合貴金属コロイドは、
Pdコア−Ptシェルの構造の複合貴金属コロイドと同等の
触媒活性をもち、かつ少ないPt量で同等の活性が得られ
るので安価となる。第1金属及び第2金属の種類を適切
に選択した本発明の複合金属コロイドは、多孔質酸化物
担体に担持することで排ガス浄化用触媒とすることがで
きる。多孔質酸化物担体としては、アルミナ、シリカ、
ジルコニア、チタニア、ゼオライト、シリカ−アルミナ
など公知のものを用いることができる。また複合金属コ
ロイドの担持量も特に制限されず、用途や目的に応じて
種々設定することができる。
【0027】この排ガス浄化用触媒では、特願平9-3538
90号に開示された製造方法で製造されたものと同様に、
酸素過剰のリーン雰囲気におけるPtO2などの離脱・拡散
が抑制され、かつ複合金属コロイドが担体上を移動する
のも抑制されるため、触媒貴金属の粒成長が抑制され耐
久性に優れている。そして多孔質酸化物担体に複合金属
コロイドを担持するには、製造された複合金属コロイド
を用いて担持することもできるが、高分散担持が困難と
なる場合がある。そこで本発明にいうように、ポリマー
保護金属コロイドに第2金属イオンが配位されたコロイ
ド−錯体複合体を担体に担持し、その後保護ポリマーを
除去することが望ましい。これにより得られる複合金属
コロイドは担体に高分散担持され、きわめて高い活性を
示す。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)図1に本実施例の製造方法の工程説明図を
示す。先ず、塩化パラジウム(II)( PdCl2)をPd換算
で1.00g(9.34×10-3モル)秤量し、水を加えて全量を
200gとした水溶液を調製する。
【0029】一方、ポリアクリルアミド溶液(モノマー
ユニット換算で5倍モル(4.70×10 -2モル))に水 200
gとエタノール 100gを加えて均一な溶液とする。上記
で調製された2種類の溶液を混合し、室温(25℃)で24
時間攪拌する。その後、この溶液を95℃で4時間加熱環
流し、黒色のコロイド溶液を得る。さらにロータリーエ
バポレータを用いてエタノールを除去し、ポリマー保護
Pdコロイド溶液とした。
【0030】このポリマー保護Pdコロイド溶液に、塩化
金酸(III )(H AuCl4 )溶液をAu換算で 0.463g(2.
35×10-3モル、Pdの約1/4倍モル)加え、室温で24時
間攪拌して、コロイド−錯体複合体溶液とする。γ-Al2
O3粉末を水に分散させ、ここに上記コロイド−錯体複合
体溶液の一部を加えた後、濃縮・乾固し、N2気流中にて
350℃で2時間焼成して、γ-Al2O3に複合貴金属コロイ
ドを担持してなる触媒を得た。
【0031】得られた触媒上の複合貴金属コロイドの構
造は、高分解能透過型電子顕微鏡(FE-TEM)と、エネル
ギー分散型X線分析装置( EDX)を用い、図2及び3に
示すように、空間分解能1nmにて複合貴金属コロイドの
中心領域と周辺領域の微少領域分析を行うことにより確
認した。なお分析は複合貴金属コロイド10個についてそ
れぞれ行った。結果を表1に示す。
【0032】表1より、中心領域はPdを主とするととも
に周辺領域はAuを主とし、複合貴金属コロイドはPdをコ
ア部としAuをシェル部としていることが明らかである。 (実施例2)塩化パラジウム(II)の代わりに、塩化白
金(II)酸( H2 PtCl4 )をPt換算で1.83g(9.34×10
-3モル)用いたこと以外は実施例1と同様にして、複合
貴金属コロイドを製造した。
【0033】得られた複合貴金属コロイドの構造を実施
例1と同様にして分析し、結果を表1に示す。表1よ
り、中心領域はPtを主とするとともに周辺領域はAuを主
とし、複合貴金属コロイドはPtをコア部としAuをシェル
部としていることが明らかである。 (実施例3)塩化金酸(III )溶液の代わりに酢酸銅
(II)溶液をCu換算で 0.149g(2.35×10-3モル)用い
たこと以外は実施例1と同様にして、複合貴金属コロイ
ドを製造した。
【0034】得られた複合貴金属コロイドの構造を実施
例1と同様にして分析し、結果を表1に示す。表1よ
り、中心領域はPdを主とするとともに周辺領域はCuを主
とし、複合貴金属コロイドはPdをコア部としCuをシェル
部としていることが明らかである。 (実施例4)塩化パラジウム(II)の代わりに、塩化白
金(II)酸( H2 PtCl4 )をPt換算で1.83g(9.34×10
-3モル)用い、塩化金酸(III )溶液の代わりに酢酸銅
(II)溶液をCu換算で 0.149g(2.35×10-3モル)用い
たこと以外は実施例1と同様にして、複合貴金属コロイ
ドを製造した。
【0035】得られた複合貴金属コロイドの構造を実施
例1と同様にして分析し、結果を表1に示す。表1よ
り、中心領域はPtを主とするとともに周辺領域はCuを主
とし、複合貴金属コロイドはPtをコア部としCuをシェル
部としていることが明らかである。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】すなわち本発明によれば、コア部とシェ
ル部を構成する金属種を酸化還元電位に無関係に制御で
き、従来の製造方法では困難であった逆転構造をなす複
合金属コロイドを容易にかつ確実に製造することができ
る。そして還元電位が非常に高いCu,Fe,Niなどの遷移
金属もシェル部とすることができるので、新たな触媒活
性の発現等が期待できる。
【0038】また本発明の排ガス浄化用触媒によれば、
Ptなどの粒成長が抑制されるため、経時による触媒活性
の低下が抑制され、耐久性にきわめて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の製造方法を概念的に示す説
明図である。
【図2】実施例における複合金属コロイドの分析位置を
示す平面図である。
【図3】実施例における複合金属コロイドの分析位置を
示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 37/00 B01D 53/36 102B B01J 23/56 A Fターム(参考) 4D048 AA06 AB02 AB05 BA03X BA10X BA30X BA31X BA34X BA35X BA41X BB20 CC46 4G065 AA01 AA07 AB38X BB02 CA21 DA10 FA01 4G069 AA04 AA08 AA09 AA11 AA12 BA01B BB04B BB08C BC31B BC72B BC75B CA03 CA08 CA13 DA06 EA01Y EB19 EE09 FA01 FA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1金属からなるコア部と、該コア部の
    表面に形成され酸化還元電位が該第1金属より高い第2
    金属からなるシェル部と、よりなることを特徴とする複
    合金属コロイド。
  2. 【請求項2】 第1金属が保護ポリマーで被覆されたポ
    リマー保護金属コロイドを調製する工程と、 該ポリマー保護金属コロイドの該保護ポリマーに第2金
    属イオンを配位させコロイド−錯体複合体を形成する工
    程と、 該コロイド−錯体複合体から該保護ポリマーを除去する
    工程と、よりなることを特徴とする複合金属コロイドの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 多孔質酸化物よりなる担体と、該担体に
    担持された第1金属からなるコア部と該コア部の表面に
    形成され酸化還元電位が該第1金属より高い第2金属か
    らなるシェル部とよりなる複合金属コロイドと、からな
    ることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  4. 【請求項4】 第1金属が保護ポリマーで被覆されたポ
    リマー保護金属コロイドを調製する工程と、 該ポリマー保護金属コロイドの該保護ポリマーに第2金
    属イオンを配位させコロイド−錯体複合体を形成する工
    程と、 該コロイド−錯体複合体を多孔質酸化物からなる担体に
    担持する工程と、 該コロイド−錯体複合体から該保護ポリマーを除去する
    工程と、よりなることを特徴とする排ガス浄化用触媒の
    製造方法。
JP11105335A 1999-04-13 1999-04-13 複合金属コロイドとその製造方法及び排ガス浄化用触媒とその製造方法 Pending JP2000296339A (ja)

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