JP2009108747A - 密閉型電動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の圧縮機では、軸受けに供給するオイル量をコントロールすることが難しいため多量のオイルが軸受けに供給されており、そのオイルが圧縮機構部から吐き出された冷媒ガスとともに冷凍サイクル内に流入し、熱交換器での熱交換効率の低下など冷凍サイクルの性能低下を招く原因となっている。
【解決手段】主端板10内径の軸受け部分に設置されたオイル溝14の断面積を軸受けの上端部分Aで小さくすることで、軸受け上端から放出されるオイル量を減少する。
【選択図】図2
【解決手段】主端板10内径の軸受け部分に設置されたオイル溝14の断面積を軸受けの上端部分Aで小さくすることで、軸受け上端から放出されるオイル量を減少する。
【選択図】図2
Description
本発明は、冷暖房、あるいは冷蔵庫等の冷却装置に用いられる密閉型電動圧縮機に関する。
従来より、冷暖房あるいは冷蔵庫等の冷却装置にはローリングピストン型のロータリ圧縮機が用いられて来ている。
この種の圧縮機を図4に示す。同図に示すように、密閉容器101内には、圧縮機構部102、電動機103を構成するステータ104、ロータ105、電動機103の回転を圧縮機構部102に伝達するクランク軸106を有している。また、密閉容器101には、低圧冷媒ガスを吸入する吸入管107、高圧冷媒ガスを吐出する吐出管108を備えている。
上記構成において、ロータ105が回転すると、この回転はクランク軸106によって圧縮機構部102に伝達される。圧縮機構部102が回転して圧縮作用が発生すると、吸入管107より吸い込まれた低圧の冷媒ガスは、圧縮機構部102で高圧の冷媒ガスに昇圧されて、密閉容器101内に吐き出される。この後、この高圧の冷媒ガスは、電動機103の隙間を通過して、ステータ104とロータ105を冷却した後、吐出管108より冷凍サイクル(図示せず)へ吐出される。
このような圧縮機においては、密閉容器101の下部に溜まっているオイル109が各摺動部に供給され潤滑作用を果たしている。クランク軸106と軸受けを構成する主端板110の内径面にはオイル溝111が設置されており、軸受けを潤滑したオイルはこのオイル溝111を通って主端板110の上部より密閉容器101へ放出される(例えば、特許文献1参照)。
特開平07−174089号公報
上記に述べた従来の圧縮機では、軸受けに供給するオイル量をコントロールすることが難しいため多量のオイルが軸受けに供給され、その結果軸受け上部より多量のオイルが密閉容器内に放出されているのが現状である。これにより、密閉容器内に放出された多量のオイルが圧縮機構部から吐き出された冷媒ガスとともに冷凍サイクル内に流入し、熱交換器での熱交換効率の低下など冷凍サイクルの性能低下を招く原因となっている。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、オイル溝の断面積を軸受けの上端部で絞り部を形成することで、軸受け部には十分なオイルを供給しつつ軸受け上部より密閉容器内に放出されているオイル量を低減させる構成とした。
本発明では軸受け部には十分なオイルを供給しつつ、軸受け上部より密閉容器内に放出されているオイル量を低減させる構成としたことで、冷媒ガスとともに冷凍サイクル内に流入するオイル量を低減し、性能および信頼性が共に高い高性能な密閉型電動圧縮機を提供することができる。
第1の発明は、主端板内径の軸受け部分に設置されたオイル溝の断面積が軸受けの上端部分で小さくなっている構成とすることで、軸受け上端から放出されるオイル量を減少することができる。
第2の発明は、主端板の軸受けボス部を貫通しオイル溝と連通する微小な穴を有する構成としたことでオイルの逃げ場所を確保でき圧力上昇等の弊害を回避することができる。
第3の発明は、穴の位置が電動機のロータに設置されたバランスウェイトの位置よりも低い場所に設定することでバランスウェイトの攪拌によるオイルの飛散を抑えることができる。
また、これらの効果は冷凍サイクルの圧力が高く圧縮機構への負荷が大きくなる代替冷媒や自然冷媒で顕著に現れる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、ロータリ型の密閉型電動圧縮機では、密閉容器1の内部に圧縮機構2を駆動する電動機3の固定子4が固定され、この電動機3の回転子5に圧縮機構2を駆動するクランク軸6が結合されている。
図1に示すように、ロータリ型の密閉型電動圧縮機では、密閉容器1の内部に圧縮機構2を駆動する電動機3の固定子4が固定され、この電動機3の回転子5に圧縮機構2を駆動するクランク軸6が結合されている。
圧縮機構2は、クランク軸6によって駆動されるローラ7と、円筒状気筒であるシリンダ8とローラ7に当接してシリンダ8内を吸入室(図示せず)と圧縮室(図示せず)に仕切る仕切り板(図示せず)およびシリンダ8の両端面を保持する端板にて構成されている。ここで端板はクランク軸6を保持する軸受けも兼ねる主端板10と補助端板11とにより上下から挟み込むように配設され、主端板10の外周で密閉容器1に溶接固定されている。シリンダ8には吸入孔12が具備され、吸入孔12に圧入された吸入接続管13より吸入ガスを吸入室内に導く。
ここで、図2は本発明の第1の実施の形態を示しており、主端板10にはオイル溝14がありこのオイル溝が軸受けの上端部分Aで断面積が小さくなっている絞り部を形成しているため、軸受けの上端部より密閉容器1内に放出されるオイル量が低減される。
(実施の形態2)
図3は本発明の第2の実施の形態を示しており、主端板10の軸受けボス部を貫通しオイル溝14と連通する微小な穴15を有する構成としたことでオイルの逃げ場所を確保でき圧力上昇等の弊害を回避することができる。また、穴の位置が電動機のロータに設置されたバランスウェイト16の位置よりも低い場所に設定されているのでバランスウェイトの攪拌によるオイルの飛散を抑えることができる。
図3は本発明の第2の実施の形態を示しており、主端板10の軸受けボス部を貫通しオイル溝14と連通する微小な穴15を有する構成としたことでオイルの逃げ場所を確保でき圧力上昇等の弊害を回避することができる。また、穴の位置が電動機のロータに設置されたバランスウェイト16の位置よりも低い場所に設定されているのでバランスウェイトの攪拌によるオイルの飛散を抑えることができる。
以上のように本発明にかかる密閉型電動圧縮機は、冷媒ガスとともに冷凍サイクル内に流入するオイル量を低減し、性能および信頼性が共に高い高性能な回転式電動圧縮機を提供することが可能となるので、空気調和機や冷蔵庫などの冷凍機器や除湿機や乾燥機などのヒートポンプ応用機器等の用途にも適用できる。
1 密閉容器
3 電動機
7 ローラ
8 シリンダ
10 主端板
11 補助端板
14 オイル溝
15 微小穴
16 バランスウェイト
A 絞り部
3 電動機
7 ローラ
8 シリンダ
10 主端板
11 補助端板
14 オイル溝
15 微小穴
16 バランスウェイト
A 絞り部
Claims (5)
- 電動機と、前記電動機によって駆動されるクランク軸と、前記クランク軸にて駆動されるローラと、前記ローラを収納するシリンダと、前記シリンダとローラに当接しシリンダ内を吸入室と圧縮室とに仕切る仕切り板と、前記シリンダの両端面に当接するとともにクランク軸を保持する軸受けを兼ねる主端板と補助端板とを密閉容器内に収納し、前記クランク軸に当接する主端板内径の軸受け部分にはオイル溝が設置され、前記オイル溝は軸受けの上端部分で絞り部を形成した密閉型電動圧縮機。
- 主端板の軸受けボス部を径方向に貫通し、オイル溝と軸受ボス部外周とを連通する微小な穴を有する請求項1に記載の密閉型電動圧縮機。
- 微小な穴の位置が電動機のロータに設置されたバランスウェイトの位置よりも低い場所に設定された請求項2に記載の密閉型電動圧縮機。
- 圧縮されるガスが、塩素を含まない代替冷媒である請求項1乃至3いずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機。
- 圧縮されるガスが、二酸化炭素などの自然冷媒である請求項1乃至3いずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007281184A JP2009108747A (ja) | 2007-10-30 | 2007-10-30 | 密閉型電動圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007281184A JP2009108747A (ja) | 2007-10-30 | 2007-10-30 | 密閉型電動圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009108747A true JP2009108747A (ja) | 2009-05-21 |
Family
ID=40777484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007281184A Pending JP2009108747A (ja) | 2007-10-30 | 2007-10-30 | 密閉型電動圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009108747A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014064919A1 (ja) * | 2012-10-23 | 2014-05-01 | パナソニック株式会社 | ロータリ圧縮機 |
JP2016008558A (ja) * | 2014-06-25 | 2016-01-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 圧縮機 |
CN106640659A (zh) * | 2017-01-24 | 2017-05-10 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 压缩机轴承以及旋转式压缩机 |
-
2007
- 2007-10-30 JP JP2007281184A patent/JP2009108747A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014064919A1 (ja) * | 2012-10-23 | 2014-05-01 | パナソニック株式会社 | ロータリ圧縮機 |
US9482231B2 (en) | 2012-10-23 | 2016-11-01 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Rotary compressor having an oil groove in an inner peripheral surface of a bearing |
JP2016008558A (ja) * | 2014-06-25 | 2016-01-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 圧縮機 |
CN106640659A (zh) * | 2017-01-24 | 2017-05-10 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 压缩机轴承以及旋转式压缩机 |
CN106640659B (zh) * | 2017-01-24 | 2018-10-02 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 压缩机轴承以及旋转式压缩机 |
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