JP2009107473A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ液圧制御装置の搭載位置の自由度を向上させつつ、コスト低減を図る。
【解決手段】ブレーキ液圧制御装置10は、ブロック状のハウジング30と、一対の取付孔に夫々取り付けられると共に、前輪用ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御する、一対の前輪用切替弁本体1a、2aと、一対の取付孔に夫々取り付けられると共に、後輪用ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御する、一対の後輪用切替弁本体3a、4aと、前輪用および後輪用切替弁本体1a〜4aを駆動制御すると共に、コネクタ部8eを有する電子制御ユニット8と、を備えている。前記コネクタ部8eがハウジング30の第2側面30bの側方に位置するように取付けられる第1取付形態と、前記コネクタ部8eがハウジング30の第3側面30cの側方に位置するように取付けられる第2取付形態と、が選択可能なように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、ブレーキ液圧を制御するブレーキ液圧制御装置に関し、例えば、マスタシリンダとホイールシリンダとの間に配設され、マスタシリンダからホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御して、車両のアンチロックブレーキ制御を行うブレーキ液圧制御装置に関するものである。
従来、マスタシリンダとホイールシリンダとを連結する流路が形成されたハウジング(油圧ユニット)と、流路内を流れるブレーキ液の流れを切替える複数の電磁切替弁と、電磁切替弁を制御してブレーキ液の圧力を制御する電子制御ユニット(ECUユニット)と、を備えるECU一体型油圧制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、電子制御ユニットの一端側には、コネクタ部が設けられている。電子制御ユニットがハウジングの取付面に取付けられ、コネクタ部はハウジングに対して一方側に配置されている。
特開2000−159083号
しかしながら、上記油圧制御装置が車両に搭載される場合、コネクタ部の位置が、上述の如く、ハウジングに対して一方側(例えば、ハウジングの右側又は左側)に固定される。この為、コネクタ部への接続位置が一方側に制約され、当該制御装置の搭載位置、搭載方向等が制約されることがある。
一方で、例えば、コネクタ部の位置がハウジングに対して、右側となる右出し専用のハウジングと、左側となる左出し専用のハウジングと、を予め製造し、当該油圧制御装置の搭載位置に応じて、最適な専用のハウジングを選択することが考えられる。この場合、2種類の専用のハウジングが必要となり、コスト増加に繋がる虞がある。
本発明は、上記従来の有する問題点に鑑みてなされたものであり、ブレーキ液圧制御装置の搭載位置の自由度を向上させつつ、コスト低減を図ることを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
前輪用及び後輪用マスタシリンダと、前輪用及び後輪用ホイールシリンダとの間に配設されると共に、前記前輪用及び後輪用マスタシリンダから前記前輪用及び後輪用ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御して、アンチロックブレーキ制御を行うブレーキ液圧制御装置であって、
前記前輪用マスタシリンダから前記前輪用ホイールシリンダへ前記ブレーキ液が流動するための前輪用流路と、前記後輪用マスタシリンダから前記後輪用ホイールシリンダへ前記ブレーキ液が流動するための後輪用流路と、が内部に夫々形成されていると共に、各側面に前記前輪用及び後輪用流路へ連通する複数の取付孔が形成されてなるブロック状のハウジングと、
前記ハウジングの略矩形状をなす第1側面の一方の端辺に沿って形成された、一対の前記取付孔に夫々取り付けられると共に、前記前輪用流路を連通状態と遮断状態とに切替えて、前記前輪用ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御する、一対の前輪用切替弁本体と、
前記ハウジングの第1側面の他方の端辺に沿って形成された、一対の前記取付孔に夫々取り付けられると共に、前記後輪用流路を連通状態と遮断状態とに切替えて、前記後輪用ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御する、一対の後輪用切替弁本体と、
前記前輪用切替弁本体および前記後輪用切替弁本体を駆動制御すると共に、外部への接続が可能なコネクタ部を有する電子制御ユニットと、を備え、
前記ブロック状のハウジングは、前記第1側面に直交し、相互に対向する第2側面及び第3側面を有し、
前記電子制御ユニットのコネクタ部が前記ハウジングの第2側面の側方に位置するように取付けられる第1取付形態と、前記電子制御ユニットのコネクタ部が前記ハウジングの第3側面の側方に位置するように取付けられる第2取付形態と、が選択可能なように、前記ハウジング及び前記電子制御ユニットは構成されている、ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置である。
この一態様によれば、ブレーキ液圧制御装置の搭載位置の自由度を向上させつつ、コスト低減を図ることができる。
また、この一態様において、前記電子制御ユニットは、前記一対の前輪用切替弁本体及び前記一対の後輪用切替弁本体を夫々駆動するためのコイルを含む、コイルユニットを有すると共に、前記各コイルは、略同一の径を有しており、前記ハウジングにおいて、前記一対の前輪用切替弁本体の取付孔と前記一対の後輪用切替弁本体の取付孔とは、前記ハウジングの第1側面の中心点を中心にして、略点対称となるように形成されていてもよい。
さらに、この一態様において、前記ハウジングと前記電子制御ユニットとを締結するための一対の締結部を更に備え、一方の前記締結部と他方の前記締結部とは、前記第1側面の中心点を中心にして略点対称となるように形成されていてもよい。
なお、この一態様において、前記電子制御ユニットは、前記前輪用及び後輪用切替弁本体を駆動するコイルユニットと、該コイルユニットを駆動制御し、前記コネクタ部が接続される電子基板と、を更に有し、前記電子基板の一方の面側に、前記第1取付形態用の電子回路が形成されており、前記電子基板の他方の面側に、前記第2取付形態用の電子回路が形成されていてもよい。
この一態様において、前記電子制御ユニットに接続され、前記前輪用又は後輪用ホイールシリンダへ供給される前記ブレーキ液の圧力を検出するための圧力センサを更に備え、前記圧力センサは、前記ハウジングの第1側面の略中心に形成された前記取付孔に嵌入されていてもよい。
この一態様において、前記ハウジングの第2側面及び第3側面には、前記前輪用及び後輪用流路に連通する複数の前記取付孔が形成されており、前記第2側面及び前記第3側面の取付孔内へ移動可能に挿入されると共に、前記前輪用及び後輪用流路内のブレーキ液を加圧する一対のピストンと、前記第1側面に対向する第4側面に配設され、前記一対のピストンを往復動させるモータと、を有するプランジャ型ポンプと、前記第1側面に隣接する第5側面に配設され、前記ブレーキ液の圧力を減圧する一対のアキュムレータと、を更に備えていてもよい。
本発明によれば、ブレーキ液圧制御装置の搭載位置の自由度を向上させつつ、コスト低減を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るブレーキ液圧制御装置を搭載したブレーキ用油圧回路図である。なお、上記及び下記説明において上方及び下方とは、夫々、車両上方及び車両下方を指すものとする。
図1に示すブレーキ用油圧回路100は、例えば、自動二輪車両に搭載されるものであり、周知のアンチロックブレーキ制御用の油圧回路に適用されている。ここで、アンチロックブレーキ制御(いわゆるABS制御)とは、例えば、車両制動時において、ブレーキ液圧を断続的に減少させて、車輪のロック状態を抑制するような制御を指す。なお、アンチロックブレーキ制御の作動原理、及び基本的な制御手法等については、当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。
ブレーキ用油圧回路100は、前輪に対する制動力を発生させるための前輪用マスタシリンダ(Front M/C)101、前輪用リザーバタンク102及び前輪用ホイールシリンダ(Front W/C)103と、後輪に対する制動力を発生させるための後輪用マスタシリンダ(Rear M/C)104、後輪用リザーバタンク105及び後輪用ホイールシリンダ(Rear W/C)106と、ブレーキ液圧制御装置10と、を備えている。
ブレーキ液圧制御装置10は、前輪用及び後輪用マスタシリンダ101、104と、前輪用及び後輪用ホイールシリンダ103、106との間に配設されている。また、ブレーキ液圧制御装置10は、前輪用マスタシリンダ101から前輪用ホイールシリンダ103へ供給されるブレーキ液の圧力を制御して、及び/又は、後輪用マスタシリンダ104から後輪用ホイールシリンダ106へ供給されるブレーキ液の圧力を制御して、上述のアンチロックブレーキ制御を行う。
前輪用マスタシリンダ101には、第1配管107を介して前輪用リザーバタンク102が接続されている。また、前輪用マスタシリンダ101には、第2配管108、ブレーキ液圧制御装置10及び第3配管109を介して、前輪用ホイールシリンダ103が接続されている。
前輪用マスタシリンダ101は、例えば、車両のハンドルレバー110により駆動されると、ブレーキ液圧制御装置10を介して、前輪用ホイールシリンダ103に対するブレーキ液圧が発生させる。また、前輪用ホイールシリンダ103は、供給されるブレーキ液圧に応じて前輪用ディスクブレーキ装置111を駆動し、前輪を制動する。
後輪用マスタシリンダ104には、第4配管112を介して後輪用リザーバタンク105が接続されている。また、後輪用マスタシリンダ104には、第5配管113、ブレーキ液制御装置10及び第6配管114を介して、後輪用ホイールシリンダ106が接続されている。
後輪用マスタシリンダ104は、例えば、車両のフットペダル115により駆動されると、ブレーキ液圧制御装置10を介して、後輪用ホイールシリンダ106に対するブレーキ液圧が発生させる。また、後輪用ホイールシリンダ106は、供給されるブレーキ液圧に応じて後輪用ディスクブレーキ装置116を駆動し、後輪を制動する。
次に、本実施形態に係るブレーキ液圧制御装置10について、詳細に説明する。
ブレーキ液圧制御装置10は、前輪用EV電磁弁1、前輪用AV電磁弁2、後輪用EV電磁弁3、後輪用AV電磁弁4、前輪用ポンプ5、後輪用ポンプ6、モータ7および電子制御ユニット(ECU)8を有している。
前輪用EVおよびAV電磁弁1、2と、後輪用EVおよびAV電磁弁3、4とは、例えば、周知の2位置型電磁弁である。また、前輪用ポンプ5及び後輪用ポンプ6は、モータ7により駆動される構成となっている。各電磁弁1、2、3、4及びモータ7は、電子制御ユニット8に接続されており、この電子制御ユニット8からの制御信号に基づいて、駆動制御される。
ブレーキ液圧制御装置10は、前輪用マスタシリンダ101から前輪用ホイールシリンダ103へ供給されるブレーキ液が流動するための前輪用流路11と、後輪用マスタシリンダ104から後輪用ホイールシリンダ106へ供給されるブレーキ液が流動するための後輪用流路21と、を含んでいる。
前輪用流路11において、第1流路11aの一端側が、第2配管108に接続されており、第1流路11aの他端側が前輪用EV電磁弁1に接続されている。第2流路11bの一端側が前輪用EV電磁弁1に接続されており、第2流路11bの他端側が第3配管109に接続されている。第1流路11aには第3流路11cの一端側が接続されており、第3流路11cの他端側が前輪用ポンプ5の吐出側に接続されている。第4流路11dの一端側が前輪用ポンプ5の吸引側に接続されており、第4流路11dの他端側が前輪用AV電磁弁2に接続されている。前輪用ポンプ5は、第4流路11d側から第3流路11c側へ、すなわち、前輪用ホイールシリンダ103側から前輪用マスタシリンダ101側へ、ブレーキ液を流動させる。第4流路11dには、ブレーキ液の圧力を減圧するアキュムレータ9が接続されている。第2流路11bには第5流路11eの一端側が接続されており、第5流路11eの他端が前輪用AV電磁弁2に接続されている。第2流路11bには、前輪用ホイールシリンダ103へ供給されるブレーキ液の圧力を検出するための圧力センサ13が設けられている。このように、圧力センサ13を設けることにより、高性能なブレーキ液の圧力制御を行うことが可能となる。
一方、後輪用流路21において、上述した前輪用流路11と略同様に、第1流路21aの一端側が第2配管113に接続されており、第1流路21aの他端側が後輪用EV電磁弁3に接続されている。第2流路21bの一端側が後輪用EV電磁弁3に接続されており、第2流路21bの他端側が第3配管114に接続されている。第1流路21aには、第3流路21cの一端が接続されており、第3流路21cの他端が後輪用ポンプ6の吐出側に接続されている。第4流路21dの一端側が後輪用ポンプ6の吸引側に接続されており、第4流路21dの他端側が後輪用AV電磁弁4に接続されている。後輪用ポンプ6は、第4流路21d側から第3流路21c側へ、すなわち、後輪用ホイールシリンダ106側から後輪用マスタシリンダ104側へ、ブレーキ液を流動させる。第4流路21dには、ブレーキ液の圧力を減圧するアキュムレータ12が接続されている。第2流路21bには、第5流路21eの一端が接続されており、第5流路21eの他端が後輪用AV電磁弁4に接続されている。
図2は、本実施形態に係るブレーキ液圧制御装置10の構成を示す分解斜視図である。
本実施形態に係るブレーキ液圧制御装置10は、ハウジング30と、第1乃至第4切替弁本体1a、2a、3a、4a(1a〜4a)と、ブレーキ液圧を検出する圧力センサ13と、ブレーキ液を加圧する一対のピストン5a、5bと、第1乃至第4切替弁本体1a〜4aを駆動制御する電子制御ユニット(ECU)8と、ピストン5a、5bを駆動するモータ7と、ブレーキ液圧を減圧する一対のアキュムレータ9、12と、を備えている。
ハウジング30は、例えば、アルミニウム等の金属からなり、略直方体形状のブロックに形成されている。また、ハウジング30は、第1側面(前面)30a、第2側面(左側面)30b、第3側面(右側面)30c、第4側面(後面)30d、第5側面(下面)30e、及び第6側面(上面)30fを有している。第1側面30a及び、この第1側面30aに対向する第4側面30dは、略矩形状(例えば、略正方形状)に形成されている。
なお、ハウジング30の外周面には、陽極酸化皮膜処理が施されており、この表面処理によって、防錆及び耐摩耗性を向上させつつ、選択的にハウジング30の着色が可能となるため、意匠上の美的外観にも優れる。特に、このブレーキ液圧制御装置10は、自動二輪車両において、ユーザから視認され得る位置に配設されることがあり、上記美的外観の向上による効果は大きい。
また、ハウジング30の内部には、上述の前輪用流路11と後輪用流路21とからなる流路が形成されている。また、第1乃至第6側面30a〜30fには、夫々、前輪用及び後輪用流路11、21に連通する複数の取付孔31a〜31pが形成されている。
電子制御ユニット(ECU)8は、コイルユニット8aと、ECUハウジング8bと、コイルユニット8aを駆動制御するための電子基板(PCB)8cと、この電子基板8cを覆うECUカバー8dと、を有している。電子制御ユニット8は、第1側面30aを覆うようにして取付けられている。なお、ECUハウジング8bの一方側(例えば、ハウジング30の第3側面30c側)には、電子基板8cに外部配線を接続するためのコネクタ8eが設けられている。また、電子基板8cには、主として、マイクロコンピュータが構成されている。
コイルユニット8aは、第1乃至第4切替弁本体1a〜4aを駆動するための4つのコイル8fを内蔵している。各コイル8fは略同一の内径を有しており、第1乃至第4切替弁本体1a〜4aに対応する位置に夫々配設されている。また、第1乃至第4切替弁本体1a〜4aの一方側は、対応するコイル8fの内部に挿入され、各コイル8fにより駆動制御される。例えば、電子制御ユニット8は、対応する各コイル8fを励磁させることで、第1乃至第4切替弁本体1a〜4aを、夫々、X1方向又はX2方向へ駆動制御することができる。
さらに、各第1乃至第4切替弁本体1a〜4aの一方側は、各コイル8fの内径と同様に、略同一の外径を有している。したがって、例えば、第1乃至第4切替弁本体1a〜4aと、各コイル8fとの組み合わせが当初設定から変わった場合でも、各切替弁本体1a〜4aを対応する各コイル8f内へ夫々挿入することが可能となる。
電子制御ユニット8は、例えば、車輪速センサ(図示しない)により検出された前輪及び後輪の回転速度と、圧力センサ13により検出されたブレーキ液の圧力に基づいて、第1乃至第4切替弁本体1a〜4aを、高性能に駆動制御(例えば、フィードバック制御、フィードフォワード制御)することで、アンチロックブレーキ制御を高精度に行うことができる。
第1乃至第4切替弁本体1a〜4aは、ハウジング30の第1側面30aに形成された取付孔31a〜31d内へ挿入され、取り付けられている。また、第1乃至第4切替弁本体1a〜4aは、コイルユニット8aにより駆動制御されており、ハウジング30の前輪用流路11及び後輪用流路21を、連通状態と遮断状態とに夫々切替える。
なお、上記前輪用EV電磁弁1は、第1切替弁本体1aとコイルユニット8aとから構成されており、上記前輪用AV電磁弁2は、第2切替弁本体2aとコイルユニット8aとから構成されている。また、上記後輪用EV電磁弁3は、第3切替弁本体3aとコイルユニット8aとから構成されており、上記後輪用AV電磁弁4は、第4切替弁本体4aとコイルユニット8aとから構成されている。
圧力センサ13は、例えば、前輪用マスタシリンダ103へ供給されるブレーキ液の圧力を検出している。圧力センサ13の一端側は、第1乃至4切替弁本体1a〜4aの取付孔31a〜31dの略中心に形成された取付孔31jに挿入されており、その他端側の接続部13aが電子制御ユニット8に接続されている。
なお、上記取付孔31a〜31dの中心は、第1側面30aの中心と略一致している。換言すれば、第1乃至4切替弁本体1a〜4aの取付孔31a〜31dは、第1側面30a上において、矩形状(例えば、略正方形状)をなし、その対角線の交点が上記中心と一致している。
これにより、第1切替弁本体1aの取付孔31a及び第2切替弁本体2aの取付孔31bと、第3切替弁本体3aの取付孔31c及び第4切替弁本体4aの取付孔31dと、は圧力センサ13を通る縦の中心線を中心にして、略線対称となるように形成される。または、第1切替弁本体1aの取付孔31a及び第2切替弁本体2aの取付孔31bと、第3切替弁本体3aの取付孔31c及び第4切替弁本体4aの取付孔31dと、は圧力センサ13を中心にして、略点対称となるように形成される。
上述の如く、圧力センサ13がハウジング30の第1側面30aの略中心に配設されている。そして、この第1側面30aに対して電子制御ユニット8が取付けられ、圧力センサ13の接触部13aと電子制御ユニット8とが接続されている。これにより、圧力センサ13と電子制御ユニット8とのインターフェイスが良好となる。
一対のピストン5a、5bは、第2及び第3側面30b、30cに形成された取付孔31e、31f内に夫々挿入されており、ハウジング30の中心方向へ移動可能である。また、各ピストン5a、5bは、中心方向へ往復動することで、ブレーキ液を加圧することができる。
モータ7は、モータ本体7aと、モータ本体7aに連結され回転駆動する駆動軸7bと、駆動軸7bに連結された偏芯カム7cと、を有している。モータ本体7aは、ハウジング30の第4側面30dに取付けられている。また、駆動軸7b及び偏芯カム7cは、ハウジング30の第4側面30dに形成された取付孔内に回転可能に挿入されている。
一対のピストン5a、5bは、バネ部材等によりハウジング30の中心方向へ付勢されており、その先端部は、モータ7の偏芯カム7cの外周面に当接している。したがって、モータ7の偏芯カム7cが回転駆動すると一対のピストン5a、5bが往復運動を行う、いわゆるプランジャ型ポンプが構成される。なお、上記前輪用ポンプ5および後輪用ポンプ6は、一対のピストン5a、5bおよびモータ7により構成されている。
一対のアキュムレータ9、12は、ゴム等の弾性部材からなり液圧を減圧する弾性部9a、12aと、この弾性部9a、12aを覆うカバー部9b、12bと、を有している。各アキュムレータ9、12は、ハウジング30の第5側面30eに形成された取付孔に夫々取付けられている。
また、ハウジング30の第6側面30fに形成された一対の取付孔31v、31wには、一対のポンプアウトレットバルブ60a、60bが夫々設けられている。さらに、ハウジング30の第2側面30bに形成された取付孔31xには、ポンプインレットバルブ61aが設けられており、第3側面30cに形成された取付孔31yには、ポンプインレットバルブ61bが設けられている。
上述のように、ハウジング30において、ポンプアウトレットバルブ60aと、ポンプインレットバルブ61aとが夫々別体で設けられ、ポンプアウトレットバルブ60bと、ポンプインレットバルブ61bとが夫々別体で設けられている。これにより、各バルブ60a、60b、61a、61bの配置の自由度が向上するため、各バルブ60a、60b、61a、61bをハウジング30内にコンパクトに収納することができる。
図3(a)は、本実施形態に係るブレーキ液圧制御装置10の斜視図である。また、図3(b)は、図3(a)に示すブレーキ液圧制御装置10をX2方向から見た図であり、ハウジング30とECUハウジング8bとの取付状態を示す図である。なお、図3(b)において、便宜上、電子制御ユニット8から、電子基板8c及びECUカバー8dが取外された状態を示している。
例えば、ハウジング30の第1側面30aには、雌ネジが切られた一対の取付孔31rが形成されている(図2)。一方、ECUハウジング8bには、相互に対向する一対の取付部8gが形成されており、各取付部8gには貫通孔が形成されている。ECUハウジング8bの各取付部8gの貫通孔に、ネジ等の締結部材が挿通され、その先端部がハウジング30の各取付孔31rの雌ネジに螺合する。これにより、電子制御ユニット8のECUハウジング8bとハウジング30とが締結されている。
ECUハウジング8bの一対の取付部8gと、ハウジング30の一対の取付孔31rと、で一対の締結部8hが構成されている。また、一方の締結部8hと他方の締結部8hとは、圧力センサ13(又は第1側面30aの中心点)を中心にして、略点対称となるように形成されている。または、一方の締結部8hと他方の締結部8hとは、圧力センサ13を通る縦の中心線を中心にして、略線対称となるように形成されている。
なお、図3(a)に示す如く、電子制御ユニット8がハウジング30の第1側面30aに取付けられたときに、コネクタ部8eは第3側面30cの側方に位置している(第2取付形態)。このとき、電子制御ユニット8のコネクタ部8eに接続される外部配線が、ハウジング30の第3側面30c側(図3(a)の右側から取り出される、いわゆる右出し配線となる。
一方で、図3(a)の状態の電子制御ユニット8(コネクタ部8eが第3側面30cの側方に位置)を、ハウジング30に対して180°回転させて取付けることも可能である。この場合、図4(a)及び(b)に示す如く、電子制御ユニット8がハウジング30の第1側面30aに取付けられたときに、コネクタ部8eは第2側面30bの側方に位置している(第1取付形態)。このとき、電子制御ユニット8のコネクタ部8eに接続される外部配線が、ハウジング30の第2側面30b側(図4(a)の左側)から取り出される、いわゆる左出し配線となる。
上述の如く、本実施形態に係るブレーキ液圧制御装置10によれば、単に電子制御ユニット8をハウジング30に対して、180°回転させて取付けるだけで、外部配線の取り出し方向を2種類(第1取付形態の左出し配線、又は第2取付形態の右出し配線)、設定することが可能となる。これにより、例えば、配線のレイアウト等の配置自由度が向上し、ブレーキ液圧制御装置10の搭載位置の自由度を簡易に向上させることができる。しかも、ハウジング30に対して設計変更を施すことなく、共通(単一)のハウジング30を用いて、上記第1及び第2取付形態の設定が可能となる。したがって、例えば、ハウジング30の部品共通化を図ることができ、コスト低減を図ることができる。
なお、電子制御ユニット8をハウジング30に対して、180°回転させて取付けたときに、各第1乃至第4切替弁本体1a〜4aと、コイルユニット8aの各コイル8fとの対応関係が変わる。したがって、この対応関係を整合させ、上記同様のABS制御が可能となるように、第1取付形態における電子制御ユニット8の電子基板8cと、第2実施形態における電子制御ユニット8の電子基板8cとは、回路配置が夫々異なっている。しかしながら、この設計変更は、簡易な回路変更にとどまるため、コストへの影響度は小さく、一方で上記ハウジング30の部品共通化によるコスト低減効果の方がはるかに大きい。
以上、本実施形態に係るブレーキ液圧制御装置10において、ハウジング30の第1側面30aが略矩形状に形成され、第1側面30aの略中心に圧力センサ13が配置されている。また、一方の締結部8hと他方の締結部8hとは、圧力センサ13を中心にして略点対称となるように形成されている。さらに、第1切替弁本体1aの取付孔31a及び第2切替弁本体2aの取付孔31bと、第3切替弁本体3aの取付孔31c及び第4切替弁本体4aの取付孔31dと、は圧力センサ13を中心にして、略点対称となるように形成されている。
これにより、単一のハウジング30を用いつつ、電子制御ユニット8の電子基板8cの回路配置を簡易に変更し、電子制御ユニット8をハウジング30に対して180°回転させて取付けるだけで、第1取付形態及び第2取付形態のうちいずれの取付形態をも選択可能となる。したがって、コネクタ部8eへ接続される外部配線の取出し位置(右出し又は左出し)を自由に選択できるため、ブレーキ液圧制御装置10の搭載位置の自由度を向上させることができる。さらに、上述の如く、単一のハウジング30を用いつつ、電子制御ユニット8の電子基板8cの回路配置を簡易に変更するだけで、上記第1取付形態及び第2取付形態を自由に選択することができる。これにより、ブレーキ液圧制御装置10の製造コストを低減することができる。すなわち、ブレーキ液圧制御装置10の搭載位置の自由度を向上させつつ、コスト低減を図ることができる。
以上、本発明を、例示の実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行ってもよく、各要素を均等物と交換してもよいということは当業者には理解されよう。更に、本発明の要旨から逸脱することなく、多くの変更を行って、特定の状況又は材料を本発明の教示に対し適合させることができる。従って、本発明を、実施する上で考えられる最良の態様として開示した特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明は、特許請求の範囲の範疇における全ての実施形態を含むものとする。
例えば、上記一実施形態において、第1取付形態用の電子回路を、電子基板8cの一方の面(表面)に構成し、第2取付形態用の電子回路を電子基板8cの他方の面(裏面)に予め構成してもよい。これにより、例えば、電子基板8cの一方の面を裏返して、他方の面にコイルユニット8a及びコネクタ部8eを取付けるだけで、第1取付形態用の電子制御ユニット8から第2取付形態用の電子制御ユニット8へ、又は第2取付形態用の電子制御ユニット8から第1取付形態用の電子制御ユニット8へ、変更することができる。このように、電子基板8cの簡易な設計変更を施し、当該電子基板8cの使用する面(裏面又は表面)を変えるだけで、上記第1及び第2取付形態を選択できる。
また、上記実施形態において、第2取付形態により、電子制御ユニット8のコネクタ部8eがハウジング30の第2側面30bの側方に位置するように取付けられるように構成され、第1取付形態により、電子制御ユニット8のコネクタ部8eがハウジング30の第3側面30cの側方に位置するように取付けられるように構成されてもよい。
本発明の一実施例に係るブレーキ液圧制御装置を搭載したブレーキ用油圧回路の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るブレーキ液圧制御装置の構成を示す分解斜視図である。 (a)第1取付形態に係るブレーキ液圧制御装置の一例を示す斜視図である。(b)第1取付形態で取付けられたハウジング及びECUハウジングを示す図であり、図3(a)に示すハウジングをX2方向から見た図である。 (a)第2取付形態に係るブレーキ液圧制御装置の一例を示す斜視図である。(b)第2取付形態で取付けられたハウジング及びECUハウジングを示す図であり、図4(a)に示すハウジングをX2方向から見た図である。
符号の説明
1 前輪用EV電磁弁
1a 第1切替弁本体
2 前輪用AV電磁弁
2a 第2切替弁本体
3 後輪用EV電磁弁
3a 第3切替弁本体
4 後輪用AV電磁弁
4a 第4切替弁本体
5 前輪用ポンプ
6 後輪用ポンプ
7 モータ
8 電子制御ユニット
8a コイルユニット
8b ECUハウジング
8c 電子基板
8d ECUカバー
8e コネクタ部
8f コイル
8g 取付部
8h 締結部
9 アキュムレータ
10 ブレーキ液圧制御装置
11 前輪用流路
12 アキュムレータ
13 圧力センサ
30 ハウジング
30a 第1側面
30b 第2側面
30c 第3側面
101 前輪用マスターシリンダ
103 前輪用ホイールシリンダ
104 後輪用マスターシリンダ
106 後輪用ホイールシリンダ

Claims (6)

  1. 前輪用及び後輪用マスタシリンダと、前輪用及び後輪用ホイールシリンダとの間に配設されると共に、前記前輪用及び後輪用マスタシリンダから前記前輪用及び後輪用ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御して、アンチロックブレーキ制御を行うブレーキ液圧制御装置であって、
    前記前輪用マスタシリンダから前記前輪用ホイールシリンダへ前記ブレーキ液が流動するための前輪用流路と、前記後輪用マスタシリンダから前記後輪用ホイールシリンダへ前記ブレーキ液が流動するための後輪用流路と、が内部に夫々形成されていると共に、各側面に前記前輪用及び後輪用流路へ連通する複数の取付孔が形成されてなるブロック状のハウジングと、
    前記ハウジングの略矩形状をなす第1側面の一方の端辺に沿って形成された、一対の前記取付孔に夫々取り付けられると共に、前記前輪用流路を連通状態と遮断状態とに切替えて、前記前輪用ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御する、一対の前輪用切替弁本体と、
    前記ハウジングの第1側面の他方の端辺に沿って形成された、一対の前記取付孔に夫々取り付けられると共に、前記後輪用流路を連通状態と遮断状態とに切替えて、前記後輪用ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液の圧力を制御する、一対の後輪用切替弁本体と、
    前記前輪用切替弁本体および前記後輪用切替弁本体を駆動制御すると共に、外部への接続が可能なコネクタ部を有する電子制御ユニットと、を備え、
    前記ブロック状のハウジングは、前記第1側面に直交し、相互に対向する第2側面及び第3側面を有し、
    前記電子制御ユニットのコネクタ部が前記ハウジングの第2側面の側方に位置するように取付けられる第1取付形態と、前記電子制御ユニットのコネクタ部が前記ハウジングの第3側面の側方に位置するように取付けられる第2取付形態と、が選択可能なように、前記ハウジング及び前記電子制御ユニットは構成されている、ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 請求項1記載のブレーキ液圧制御装置であって、
    前記電子制御ユニットは、前記一対の前輪用切替弁本体及び前記一対の後輪用切替弁本体を夫々駆動するためのコイルを含む、コイルユニットを有すると共に、前記各コイルは、略同一の径を有しており、
    前記ハウジングにおいて、前記一対の前輪用切替弁本体の取付孔と、前記一対の後輪用切替弁本体の取付孔とは、前記ハウジングの第1側面の中心点を中心にして、略点対称となるように形成されている、ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  3. 請求項1又は2記載のブレーキ液圧制御装置であって、
    前記ハウジングと前記電子制御ユニットとを締結するための一対の締結部を更に備え、
    一方の前記締結部と他方の前記締結部とは、前記第1側面の中心点を中心にして略点対称となるように形成されている、ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1項記載のブレーキ液圧制御装置であって、
    前記電子制御ユニットは、前記前輪用及び後輪用切替弁本体を駆動するコイルユニットと、該コイルユニットを駆動制御し、前記コネクタ部が接続される電子基板と、を更に有し、
    前記電子基板の一方の面側に、前記第1取付形態用の電子回路が形成されており、
    前記電子基板の他方の面側に、前記第2取付形態用の電子回路が形成されている、ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか1項記載のブレーキ液圧制御装置であって、
    前記電子制御ユニットに接続され、前記前輪用又は後輪用ホイールシリンダへ供給される前記ブレーキ液の圧力を検出するための圧力センサを更に備え、
    前記圧力センサは、前記ハウジングの第1側面の略中心に形成された前記取付孔に嵌入されている、ことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか1項記載のブレーキ液圧制御装置であって、
    前記ハウジングの第2側面及び第3側面には、前記前輪用及び後輪用流路に連通する複数の前記取付孔が形成されており、
    前記第2側面及び前記第3側面の取付孔内へ移動可能に挿入されると共に、前記前輪用及び後輪用流路内のブレーキ液を加圧する一対のピストンと、前記第1側面に対向する第4側面に配設され、前記一対のピストンを往復動させるモータと、を有するプランジャ型ポンプと、
    前記第1側面に隣接する第5側面に配設され、前記ブレーキ液の圧力を減圧する一対のアキュムレータと、
    を更に備えることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。








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