JP2009105178A - パワー半導体ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パワー半導体ユニット5は、パワー半導体モジュール10と制御基板モジュール20からなる。パワー半導体モジュール10は、表面側に複数のパワー半導体素子が備えられたパワー半導体基板と、その表面側に所定の間隔を空けて平行に配置され、パワー半導体素子を駆動するドライバ基板11とからなる。制御基板モジュール20は、パワー半導体モジュール10の直上にドライバ基板11と対向して配置される、少なくとも1つのGND層を有する多層配線基板であって、ドライバ基板11に対向しない非対向面に制御信号を生成する信号生成回路が備えられた制御基板21と、非対向面側の空間を覆うシールドプレート23とからなる。
【選択図】図9
Description
インバータユニット1は平滑コンデンサ4およびパワー半導体ユニット5からなり、さらに、パワー半導体ユニット5は、パワー半導体モジュール10および制御基板モジュール20からなる。
パワー半導体モジュール10には、IGBT等のパワー半導体素子14U〜14W、およびフライホイールダイオード(FWD)15U〜15Wが備えられる。パワー半導体素子14U〜14WとFWD15U〜15Wの逆並列接続体はブリッジ接続されて、三相インバータ回路を構成する。U、V、W各相の出力端子18U〜18Wは、出力バスバ29U〜29Wおよび高圧ケーブルを介して走行モータ6に接続される。
生成されたPWM信号は、制御基板21からドライバ基板11に出力される。そして、ドライバ基板11は、当該信号に基づいてパワー半導体モジュール10の各相のパワー半導体素子14U〜14Wを駆動する。なお、制御基板21およびドライバ基板11は、いずれも補機バッテリ3から電圧(+14[V])の供給を受けて動作する。
したがって、開発・評価期間の短縮、および信頼性評価コストの観点から、通常、パワー半導体モジュール10のドライバ基板11と制御基板21は独立した部品となっている。
インバータユニット1は、主に、パワー半導体モジュール10と、その上部に配置される平滑コンデンサ4と、さらにその上部に配置される制御基板21とからなる。すなわち、従来のインバータユニット1では、パワー半導体モジュール10と制御基板21の間に平滑コンデンサ4が配置されている。これにより、パワー半導体モジュール10内のパワー半導体素子14U〜14Wから放射されるノイズが平滑コンデンサ4によって遮蔽され、制御基板21上を伝送される各種信号にノイズが重畳するのを極力防ぐような構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
また、図3に示すように、パワー半導体モジュール10の出力側には通常、U相電流センサ22UおよびW相電流センサ22Wが接続されており、これらによってセンシングされた信号(U相およびW相の出力電流の瞬時値に対応した信号)が、制御基板21に送られるようになっている。
図3に示すように、従来のインバータユニット1は、パワー半導体モジュール10と制御基板21の間に平滑コンデンサ4を挟み込んだ構成となっているので、パワー半導体モジュール10−制御基板21間の配線、および電流センサ22U、22W−制御基板21間の配線が必然的に長くなっていた。このため、配線が肥大化し、パワー半導体ユニット(パワー半導体モジュール10、制御基板21および電流センサ22U、22W)が大形化してしまうという問題があった。
図4は、上記パワー半導体ユニットの大形化の問題を解決するべく、制御基板21をパワー半導体モジュール10の近傍に配置してなるパワー半導体ユニット5と、平滑コンデンサ4とからなるインバータユニット1である。
しかしながら、単純に制御基板21をパワー半導体モジュール10の近傍に配置しただけの構成では、やはり制御基板21へのノイズの重畳が問題となる。例えば、パワー半導体ユニット5のスイッチング動作による輻射ノイズが制御基板21上の信号ラインに重畳した場合には、パワー半導体ユニット5の動作が正常であるにもかかわらず異常であるとして誤った判断がなされ、パワー半導体ユニット5の動作が緊急停止されるおそれがあった。
パワー半導体素子を用いて直流電力を交流電力に変換し、駆動すべき負荷に出力するパワー半導体ユニットであって、前記直流電力が給電される入力端子と、前記負荷に接続される出力端子と、前記パワー半導体素子が表面に設けられたパワー半導体基板と、該パワー半導体基板の表面側に所定の間隔を隔てて平行に配置され、入力された制御信号に基づいて前記パワー半導体素子を駆動するドライバ回路が設けられたドライバ基板と、を有するパワー半導体モジュールと、前記パワー半導体モジュールから前記負荷に対して出力される電流の電流値を検出する電流センサと、前記パワー半導体モジュールの直上に前記ドライバ基板と略平行に配置され、前記パワー半導体モジュールと対向する対向面と、該対向面の裏面である非対向面とを有し、前記電流センサによって検出された前記電流値に基づいて、前記制御信号を生成する信号生成回路が設けられた制御基板と、前記制御基板の前記非対向面側の空間を覆うシールドプレートと、を備え、前記信号生成回路が、前記制御基板の前記非対向面に設けられるとともに、前記電流センサが、前記制御基板の前記対向面に設けられたことを特徴とする。
また、好ましくは、前記直流電力は入力バスバを介して前記入力端子に給電され、前記入力バスバが、前記出力バスバと互いに向かい合うように配置されるとともに、前記法線方向に延設されていることを特徴とする。
パワー半導体素子を用いて、交流電源から入力される交流電力を直流電力に変換して、出力するパワー半導体ユニットであって、前記交流電力が給電される入力端子と、前記直流電力を出力する出力端子と、前記パワー半導体素子が表面に設けられたパワー半導体基板と、該パワー半導体基板の表面側に所定の間隔を隔てて平行に配置され、入力された制御信号に基づいて前記パワー半導体素子を駆動するドライバ回路が設けられたドライバ基板と、を有するパワー半導体モジュールと、前記交流電源から前記パワー半導体モジュールに対して入力される電流の電流値を検出する電流センサと、前記パワー半導体モジュールの直上に前記ドライバ基板と略平行に配置され、前記パワー半導体モジュールと対向する対向面と、該対向面の裏面である非対向面とを有し、前記電流センサによって検出された前記電流値に基づいて、前記制御信号を生成する信号生成回路が設けられた制御基板と、前記制御基板の前記非対向面側の空間を覆うシールドプレートと、を備え、前記信号生成回路が、前記制御基板の前記非対向面に設けられるとともに、前記電流センサが、前記制御基板の前記対向面に設けられたことを特徴とする。
また、好ましくは、前記直流電力は出力バスバを介して前記出力端子から出力され、前記出力バスバが、前記入力バスバと互いに向かい合うように配置されるとともに、前記法線方向に延設されていることを特徴とする。
また、好ましくは、前記シールドプレートは端部が折り曲げられており、前記制御基板と前記ドライバ基板の間に形成された空間の少なくとも一部が、前記シールドプレートの折り曲げられた端部によって覆われていることを特徴とする。
また、好ましくは、前記制御基板の前記対向面、および前記ドライバ基板の前記制御基板に対向する面に、それぞれ、前記信号生成回路および前記ドライバ回路に給電するためのトランスが設けられ、前記トランスが、前記パワー半導体基板の面方向に互いにずらして前記トランス同士が干渉しないように配置されることを特徴とする。
さらに、好ましくは、前記制御基板の前記対向面には、外部電源と接続するためのコネクタが1個設けられ、前記コネクタを介して外部から供給される電圧によって、前記ドライバ回路および前記信号生成回路が駆動されることを特徴とする。
また、本明細書では、「パワー半導体ユニット」のうち、ECUからの指令に基づいてPWM信号等の制御信号を生成する信号生成回路が設けられた制御基板とその周辺部品とからなる部分を「制御基板モジュール」と称し、生成された制御信号に基づいてパワー半導体素子を駆動するドライバ回路が設けられたドライバ基板とパワー半導体素子が備えられたパワー半導体基板とその周辺部品とからなる部分を「パワー半導体モジュール」と称する。
(1)パワー半導体モジュールの直上に制御基板を配置することで、これらの間の配線を放射ノイズの影響をほとんど受けない程度に短くすることができ、配線の肥大化を防止しつつ、配線のシールド処理を省略することができる。
(2)さらに、電流センサを制御基板の対向面に設けることにより、制御基板−電流センサ間の配線を省略することができる。
(3)制御基板に設けられた信号生成回路を、ドライバ基板と対向する対向面の反対側(対向面の裏面側)の非対向面に配置することにより、ノイズ源となるパワー半導体モジュールとの距離を大きくすることができるとともに、パワー半導体モジュールから発せられるノイズが制御基板に遮られ、信号生成回路に重畳するのを防止することができる。
(4)また、制御基板の非対向面側の空間を覆うシールドプレートにより、信号生成回路(およびその周辺回路)に向けて発せられるノイズを遮蔽することができる。これにより、パワー半導体ユニットの誤動作を防止することができる。
(5)さらに、制御基板を、少なくとも1つのGND層を有する多層配線基板とすることにより、制御基板に設けられた信号生成回路(およびその周辺回路)をシールドプレートとGND層とで挟み込むことができ、信号生成回路に向けて発せられるノイズを効果的に遮蔽することができる。
平滑コンデンサ4は、主バッテリ2(図1参照)に接続されるP端子8P1およびN端子8N1と、パワー半導体ユニット5に接続される各3つのP端子8P2およびN端子8N2(本願発明の「入力端子」に相当)とを備える。P端子8P1および3つのP端子8P2は各々が互いに平滑コンデンサ4の内部で接続されている。同様に、N端子8N1および3つのP端子8N2も各々が互いに平滑コンデンサ4の内部で接続されている。
パワー半導体ユニット5は、パワー半導体モジュール10と、その直上に備えられる制御基板モジュール20とからなる。制御基板モジュール20は、制御基板21、電流センサ22U、22W、入力バスバ19UP〜19WP、19UN〜19WN、および出力バスバ29U〜29W等を一体化したものである(図1参照)。
パワー半導体モジュール10は、主にパワー半導体基板12と、その表面側に配置されるシールドプレート13と、そのさらに表面側に配置されるドライバ基板11とからなる。パワー半導体基板12は、IGBT14U〜14W(本発明の「パワー半導体素子」に相当)とFWD15U〜15Wからなる複数の逆並列接続体をブリッジ接続して構成された三相インバータ回路を表面に設けて、放熱器32(図11(B)参照)の表面側に搭載したものである。放熱器32の裏面側には、複数の放熱フィン33が備えられ、冷却媒体で直接冷却されている。
ドライバ基板11は、パワー半導体基板12の表面側に、パワー半導体基板12に対して所定の間隔を隔てて平行に配置される。また、ドライバ基板11にはドライバ回路が設けられ、入力される制御信号に基づいてパワー半導体基板12に備えられたU、V、W各相のIGBT14U〜14Wを駆動する。シールドプレート13は、ドライバ基板11とパワー半導体基板12の間に配置され、IGBT14U〜14Wのスイッチングによって発生するノイズを電磁・静電遮蔽する。
さらに、ドライバ基板11は、過電流、過熱、過電圧等の異常状態を検出し、必要に応じてIGBT14U〜14Wの駆動を停止等する保護回路を備えている。異常状態であることを示す信号(以下「フェイル信号」という)は、コネクタ17a、17bを介して制御基板21に伝達される。また、制御基板21で生成された制御信号(例えば、PWM信号)は、コネクタ17a、17bを介してドライバ基板11に伝達される。
なお、本発明において、補機バッテリ電圧は、コネクタ17a、17bを介して他の信号とともに制御基板21側から供給されるので、ドライバ基板11と補機バッテリ3を直接接続するためのコネクタは不要である。
制御基板モジュール20は、主に、ドライバ基板11と対向する対向面(裏面)に電流センサ22U、22Wが表面実装された制御基板21と、対向面の反対側の非対向面側(表面側)の空間を覆うシールドプレート23と、ユニットカバー24とからなる。制御基板21は、パワー半導体モジュール10の直上にドライバ基板11と対向して配置され、シールドプレート23とともにユニットカバー24にネジ留めによって固定される。
このように、本発明に係るパワー半導体ユニットでは、パワー半導体モジュール10の直上に制御基板21が配置されることにより、これらの間の配線を放射ノイズの影響をほとんど受けない程度に短くすることができ、配線の肥大化を防止しつつ、配線に対するシールド処理を省略することができる。
なお、ドライバ基板11と制御基板21とは、パワー半導体モジュール10から発せられるノイズから制御基板21を保護するため、パワー半導体ユニット5の小形化を阻害しない範囲で一定の距離だけ離間して配置される。
なお、電流センサは、U相とW相にのみ配置されており、V相には配置されない。V相出力電流IVは、式IV=−IU−IWを用いて算出できるからである。
ドライバ基板11に備えられるトランス16と制御基板21に備えられるトランス25とは、パワー半導体基板12の面方向にずらして配置される。これにより、トランス同士が互いに物理的・電磁気的に干渉するのを防止しながら、パワー半導体ユニット5の小形化を図ることができる。
また、前記の通り、本発明に係るパワー半導体ユニットでは、コネクタ27を介して供給される補機バッテリ電圧によって、ドライバ回路および信号生成回路が駆動される。したがって、コネクタ27は1個だけでよく、複数のコネクタが干渉するのを防止するために、パワー半導体ユニット5を大形化する必要がない。
パワー半導体モジュール10の側面に備えられた各相の出力端子18U〜18Wには、それぞれ出力バスバ29U〜29Wが接続される。出力バスバ29U〜29Wは、当該バスバによって形成される電流経路が、互いに平行に配置されたドライバ基板11および制御基板21と直交するような形状となっている。
電流センサ22U、22Wが備えられたU相、W相については、上記シールドプレート23の折り曲げを行っていない。これは、中空口の周りに巻回された電磁鋼板によって、出力バスバ29U、29Wの周囲に発生する磁界が封じ込められるからである。
なお、シールドプレート23の折り曲げられた端部が延設される長さは、パワー半導体モジュール10の各相の出力端子18U〜18W、各相の入力バスバ19UP〜19WP、19UN〜19WN、および各相の出力バスバ29U〜29Wとの距離が、IEC規格等で要求される空間絶縁距離だけ離せるように決定されるのが望ましい。
パワー半導体モジュール10と制御基板モジュール20は、入力バスバ19UP〜19WP、19UN〜19WNで接続される。各相の入力バスバ(例えば、U相入力バスバ19UPと19UN)は、それぞれ、一部分が重なり合うように備えられている。入力バスバ19UP〜19WP、19UN〜19WNの形状については、後で詳細に説明を行う。
このように、本発明に係るパワー半導体ユニットでは、シールドプレート23が入力側および出力側で折り曲げられた逆U字状に形成されることにより、シールド効果が高められている。
制御基板21の表面側(非対向面側)には、演算回路(例えば、CPU30)、およびレゾルバ信号処理IC等の数十MHzのクロックで動作する信号処理回路(例えば、信号処理IC31)が備えられる。CPU30は、裏面側の電流センサ22U、22Wによって得られたU相およびW相の出力電流の瞬時値を参照して、コネクタ27を介して外部より入力される負荷の出力設定値、つまりECUより入力されたトルク指令値(負荷に出力させるトルク値)に基づいて、ドライバ回路に対する制御信号(PWM信号)を生成する。なお、本明細書では、CPU30、信号処理IC31および制御基板21の表面側に形成された配線を、総称して「信号生成回路」とする。
本発明に係るパワー半導体ユニットにおいて、信号生成回路は、パワー半導体モジュール10の非対向面側(表面側)に設けられているので、パワー半導体モジュール10との距離を大きくすることができるとともに、パワー半導体モジュール10から発せられるノイズが制御基板21に遮られ、信号生成回路に重畳するのを防止することができる。
制御基板21は、L1層〜L4層の4つの配線層を備えた多層配線基板である。最上層であるL1層には、CPU30および信号処理IC31に関連したディジタル信号およびアナログ信号のための配線が形成される。L2層は、主に、制御基板21のほぼ全面にわたって形成されたGND層である。GND層は、制御基板モジュール20の下側に位置するパワー半導体モジュール10からのノイズを遮蔽するとともに、L1層に形成された配線のインピーダンスを低減して耐ノイズ性を向上させることができる。
L3層には、主に電源に関連した配線が形成される。また、L4層には、主にトランス25、コネクタ27および電流センサ22U、22Wに関連した配線が形成される。
これにより、本発明に係るパワー半導体ユニットでは、パワー半導体モジュール10のスイッチングによるノイズ、および各相の入力バスバ19UP〜19WP、19UN〜19WN、出力バスバ29U〜29Wを流れる大電流によって誘導されるノイズが、制御基板21の表面側(非対向面側)に備えられた信号生成回路に重畳されるのを防ぐことができる。
図11(B)に示すように、パワー半導体モジュール10のドライバ基板11と制御基板モジュール20の制御基板21は互いに一定の距離をおいて略平行に配置される。ドライバ基板11と制御基板21の間の距離は、制御基板21およびドライバ基板11に備えられる各種部品の中で、最も背が高い電流センサ22U、22Wの高さに基づいて決定される。電流センサ22U、22Wは、制御基板21の端部に設けられるため、ドライバ基板11と制御基板21との間の空間領域にはトランス16、25が配置され、当該空間領域が有効的に活用される。
なお、本実験では、主バッテリ2の電圧は365[V]とした。また、入力バスバから放射されるノイズの影響をより明確にするため、制御基板21の表面側を覆うシールドプレート23を取り除いて実験を行った。
主バッテリ2から供給された電流は、平滑コンデンサ4のP端子8P2、8P1を経由して入力バスバ19UPの上部からの下部に向かって流れ、U相のパワー半導体素子14Uのコレクタに入力される。そして、この電流は、U相のパワー半導体素子14Uのエミッタから出力され、入力バスバ19UNを下部から上部に向かって流れ、平滑コンデンサ4のN端子8N2、8N1を経由して主バッテリ2に戻って行く。
また、ストレート構造では、x方向の電流成分が少ないので、x方向の電流による磁束が制御基板21の配線に鎖交するのを低減し、ノイズを重畳させることはほとんどないと思われる。
図14(B)から明らかなように、クロス構造では、入力バスバ19UPに流れるx方向の電流と、入力バスバ19UNに流れるx方向の電流が同一方向に流れ、これらの電流による磁束が強め合う部分が存在する。x方向の電流による磁束は、制御基板21の配線に鎖交し、当該配線によって伝送される信号に多大な影響を与える。
すなわち、クロス構造の入力バスバでは、インバータに流れる瞬間的な大電流に応じて鎖交磁束が変化し、制御基板21の配線にノイズが重畳することにより、図13(B)に示すような温度データの異常が起こったものと思われる。
電流センサには、インバータユニット1で説明したのと同様に、パワー半導体基板の法線方向に延びる中空口が形成され、入力バスバが、該中空口を通って法線方向に延設されている。なお、パワー半導体ユニットの構成は、図5〜図11に示す構成とほぼ同等であるので、ここでは説明を省略する。
交流電力は、三相ケーブル51およびリアクトル52を介してパワー半導体ユニット5Cの出力端子29U〜29Wに入力される。交流電圧(AC100Vまたは200V、50Hzまたは60Hz)はリアクトル52に磁気エネルギーを蓄えつつ、パワー半導体ユニット5C(具体的には、パワー半導体ユニット5Cに含まれるパワー半導体モジュール10C)によって直流電圧に変換され、平滑コンデンサ4に蓄電される。
安定化されたDCバス電圧は、パワー半導体モジュール10Iによって、所定振幅、所定周波数の三相交流波形に変換され、リアクトル53を介して負荷に給電される。
また、本発明に係るパワー半導体ユニットは、三相のインバータおよびコンバータだけでなく、単相または三相を超える多相のインバータおよびコンバータにも容易に適用することができる。
2 主バッテリ
3 補機バッテリ
4 平滑コンデンサ
5、5I、5C パワー半導体ユニット
6 走行モータ
7 モータ位置検出用レゾルバ
8P1、8P2 P端子
8N1、8N2 N端子
10 パワー半導体モジュール
10C パワー半導体モジュール(三相PWM整流器)
10I パワー半導体モジュール(三相インバータ)
11 ドライバ基板
12 パワー半導体基板
13 シールドプレート
14U、14V、14W パワー半導体素子(IGBT)
15U、15V、15W FWD素子
16 トランス
17a、17b コネクタ
18U U相出力端子
18V V相出力端子
18W W相出力端子
19UP、19UN U相入力バスバ
19VP、19VN V相入力バスバ
19WP、19WN W相入力バスバ
20 制御基板モジュール
21 制御基板
22U U相電流センサ
22W W相電流センサ
23 シールドプレート
24 ユニットカバー
25 トランス
26a、26b 中継ハーネス
27 コネクタ
28 IC
29U U相出力バスバ
29V V相出力バスバ
29W W相出力バスバ
30 演算回路
31 信号処理IC
32 放熱器
33 放熱フィン
50 三相式AC−DC−AC変換器
51 三相ケーブル
52 リアクトル
53 リアクトル
Claims (10)
- パワー半導体素子を用いて直流電力を交流電力に変換し、駆動すべき負荷に出力するパワー半導体ユニットであって、
前記直流電力が給電される入力端子と、
前記負荷に接続される出力端子と、
前記パワー半導体素子が表面に設けられたパワー半導体基板と、該パワー半導体基板の表面側に所定の間隔を隔てて平行に配置され、入力された制御信号に基づいて前記パワー半導体素子を駆動するドライバ回路が設けられたドライバ基板と、を有するパワー半導体モジュールと、
前記パワー半導体モジュールから前記負荷に対して出力される電流の電流値を検出する電流センサと、
前記パワー半導体モジュールの直上に前記ドライバ基板と略平行に配置され、前記パワー半導体モジュールと対向する対向面と、該対向面の裏面である非対向面とを有し、前記電流センサによって検出された前記電流値に基づいて、前記制御信号を生成する信号生成回路が設けられた制御基板と、
前記制御基板の前記非対向面側の空間を覆うシールドプレートと、
を備え、
前記信号生成回路が、前記制御基板の前記非対向面に設けられるとともに、前記電流センサが、前記制御基板の前記対向面に設けられたことを特徴とするパワー半導体ユニット。 - 前記出力端子と前記負荷は出力バスバによって接続され、
前記電流センサは、前記パワー半導体基板の法線方向に延びる中空口を有し、
前記出力バスバが、前記中空口を通って前記法線方向に延設されていることを特徴とする請求項1に記載のパワー半導体ユニット。 - 前記直流電力は入力バスバを介して前記入力端子に給電され、
前記入力バスバが、前記出力バスバと互いに向かい合うように配置されるとともに、前記法線方向に延設されていることを特徴とする請求項2に記載のパワー半導体ユニット。 - パワー半導体素子を用いて、交流電源から入力される交流電力を直流電力に変換して、出力するパワー半導体ユニットであって、
前記交流電力が給電される入力端子と、
前記直流電力を出力する出力端子と、
前記パワー半導体素子が表面に設けられたパワー半導体基板と、該パワー半導体基板の表面側に所定の間隔を隔てて平行に配置され、入力された制御信号に基づいて前記パワー半導体素子を駆動するドライバ回路が設けられたドライバ基板と、を有するパワー半導体モジュールと、
前記交流電源から前記パワー半導体モジュールに対して入力される電流の電流値を検出する電流センサと、
前記パワー半導体モジュールの直上に前記ドライバ基板と略平行に配置され、前記パワー半導体モジュールと対向する対向面と、該対向面の裏面である非対向面とを有し、前記電流センサによって検出された前記電流値に基づいて、前記制御信号を生成する信号生成回路が設けられた制御基板と、
前記制御基板の前記非対向面側の空間を覆うシールドプレートと、
を備え、
前記信号生成回路が、前記制御基板の前記非対向面に設けられるとともに、前記電流センサが、前記制御基板の前記対向面に設けられたことを特徴とするパワー半導体ユニット。 - 前記交流電力は入力バスバを介して前記入力端子に給電され、
前記電流センサは、前記パワー半導体基板の法線方向に延びる中空口を有し、
前記入力バスバが、前記中空口を通って前記法線方向に延設されていることを特徴とする請求項4に記載のパワー半導体ユニット。 - 前記直流電力は出力バスバを介して前記出力端子から出力され、
前記出力バスバが、前記入力バスバと互いに向かい合うように配置されるとともに、前記法線方向に延設されていることを特徴とする請求項5に記載のパワー半導体ユニット。 - 前記制御基板は、少なくとも1つのGND層を有する多層配線基板であり、
前記シールドプレートと前記GND層によって、前記パワー半導体モジュールから前記信号生成回路に向けて発せられるノイズが遮蔽されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のパワー半導体ユニット。 - 前記シールドプレートは端部が折り曲げられており、
前記制御基板と前記ドライバ基板の間に形成された空間の少なくとも一部が、前記シールドプレートの折り曲げられた端部によって覆われていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のパワー半導体ユニット。 - 前記制御基板の前記対向面、および前記ドライバ基板の前記制御基板に対向する面に、それぞれ、前記信号生成回路および前記ドライバ回路に給電するためのトランスが設けられ、前記トランスが、前記パワー半導体基板の面方向に互いにずらして前記トランス同士が干渉しないように配置されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のパワー半導体ユニット。
- 前記制御基板の前記対向面には、外部電源と接続するためのコネクタが1個設けられ、前記コネクタを介して外部から供給される電圧によって、前記ドライバ回路および前記信号生成回路が駆動されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のパワー半導体ユニット。
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