JP2009093064A - 吸音構造および音響室 - Google Patents

吸音構造および音響室 Download PDF

Info

Publication number
JP2009093064A
JP2009093064A JP2007265555A JP2007265555A JP2009093064A JP 2009093064 A JP2009093064 A JP 2009093064A JP 2007265555 A JP2007265555 A JP 2007265555A JP 2007265555 A JP2007265555 A JP 2007265555A JP 2009093064 A JP2009093064 A JP 2009093064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
sound absorbing
surface portion
absorbing structure
air layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007265555A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5167751B2 (ja
Inventor
Yasuhito Tanase
廉人 棚瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2007265555A priority Critical patent/JP5167751B2/ja
Publication of JP2009093064A publication Critical patent/JP2009093064A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5167751B2 publication Critical patent/JP5167751B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

【課題】共鳴により音を吸音しつつ、共鳴室の開口部から異物が入り込むのを抑えることを可能とする。
【解決手段】吸音体2においては、対向する上面部21と下面部23との間に分離壁部24が配置され、上面部21と下面部23との間に、空気層が形成されている。また、上面部21においては、空気層に繋がる開口部21Aが設けられている。そして、吸音体2は上面部21側が壁面に向けられ、壁面と上面部21との間に空間が生じるように、吸音体2が壁面上に配置される。このように吸音体2が配置された状態で部屋に音が発生すると、部屋内に発せられた音波のうち低周波数の音波は、上面部21と壁面との間の空間に入り込む。音波が上面部21と壁面との間の空間に入り込むと、開口部21Aを有する空気層により、音波のエネルギーが消費されて音が吸音される。
【選択図】図1

Description

本発明は、音を吸音する技術に関する。
共鳴を利用して音を吸音する吸音体として、例えば、特許文献1,2に開示された吸音体がある。特許文献1に開示されている吸音体は、板状部材に共鳴箱が伏せた状態で取り付けられている。また、この板状部材においては、板状部材と共鳴箱とで形成された空間に通じる通気孔が設けられており、板状部材と共鳴箱とで形成された空間がヘルムホルツ共鳴器として機能する。そして、この吸音体は、通気孔が設けられている板状部材が部屋の内部を向くようにして部屋の壁に取り付けられる。また、特許文献2に開示されている吸音体においては、平板と、凹凸上に形成された成形板とを重ね合わせることにより、平板と成形板との間に空気室が形成されている。この空気室は、平板に設けられた孔に通じており、ヘルムホルツ共鳴器として機能する。そして、この吸音体は、孔が設けられている平板側が、部屋の内部方向を向くようにして部屋の室境界から距離をおいて配置される。
特開平10−227084号公報 特開平10−18471号公報
特許文献1,2に開示されている吸音体によれば、ヘルムホルツ共鳴器として機能する空間の開口部が音場に向けられており、音場の音を吸音する。しかしながら、いずれの吸音体も、ヘルムホルツ共鳴器として機能する空間の開口部が音場に向けられて配置されるため、開口部から埃やゴミが共鳴器内部に入りやすいという問題がある。また、開口部が部屋の内部に向けられるため、壁面の低層部に配置された場合には、幼児などが開口部に指を入れて怪我をする虞がある。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、共鳴により音を吸音しつつ、共鳴室の開口部から異物が入り込むのを抑えることを可能とする技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために本発明は、対向する上面部と下面部との間に空気層を備え、前記空気層に繋がる開口部が前記上面部に設けられている吸音体を有し、音場の室境界に対して前記上面部が対向して配置され、前記上面部と前記室境界との間に空気層を有し、当該空気層が前記音場とつながっている吸音構造を提供する。
本発明においては、前記吸音体において前記室境界に対向している側と反対側に、多孔質の素材で形成された多孔質層が設けられていてもよい。
また、本発明においては、前記吸音体において前記室境界に対向している側と反対側に、複数の凹部と複数の凸部が設けられていてもよい。
また、本発明においては、前記凹部に多孔質の素材で形成された多孔質層が設けられていてもよい。
また、本発明においては、前記凹部の開口部が、外力により変形する板状または膜状の振動部材により塞がれていてもよい。
また、本発明においては、伸縮自在で前記室境界と前記吸音体とに取り付けられた固定部材により、前記吸音体が前記室境界から距離をおいて支持されていてもよい。
また、本発明においては、前記吸音体が前記室境界に複数配置されており、各吸音体間に隙間が設けられていてもよい。
また、本発明においては、音を反射する反射板と、前記吸音体が前記室境界にそれぞれ複数配置されており、前記反射板と前記吸音体との間に隙間が設けられていてもよい。
また、本発明においては、前記吸音体と前記反射板は、前記室境界に対して傾斜しており、前記室境界に対する前記吸音体の傾斜角度と前記室境界に対する前記反射板の傾斜角度とが異っていてもよい。
また、本発明は、上記吸音構造を有する音響室を提供する。
本発明によれば、共鳴により音を吸音しつつ、共鳴室の開口部から異物が入り込むのを抑えることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る吸音体2の模式図であり、図2は、吸音体2を図1中の矢印A方向から見た側面図である。吸音体2は、大別すると、上面部21、下面部23、分離壁部24とにより形成されている。
上面部21および下面部23は、木材で形成されており、その形状は矩形で板状となっている。また、上面部21と下面部23の大きさは略同じ大きさとなっている。
分離壁部24は、木材で形成されており、断面の形状が凸形状の凸部25と、断面の形状が凹形状の凹部26を交互に複数有している。分離壁部24においては、各凸部25と各凹部26は、各形状の断面と直交する方向(即ち、上面部21および下面部23の面に沿う方向)に延伸している。また、この各凸部25と各凹部26においては、凸部25の上辺部25Aと凹部26の底辺部26Aは、いずれも平坦となっている。
吸音体2においては、対向する上面部21と下面部23との間に分離壁部24が配置され、分離壁部24の底辺部26Aが下面部23に固着され、分離壁部24の上辺部25Aが上面部21に固着されている。このように、上面部21と下面部23とで分離壁部24を挟んで、上面部21と下面部23とを分離壁部24に固着させることにより、吸音体2においては、上面部21と下面部23との間に、凸部25に沿った空気層30Bと、凹部26に沿った空気層30Aとが形成されている。
また、図3は、吸音体2の上面図であるが、この図に示したように上面部21においては、空気層30Aが音を吸音する共鳴管となるように、空気層30Aにつながる開口部21Aが空気層30A毎に設けられている。
図4は、図3に示した上面図のB−B線断面図であり、1つの空気層30Aの両端の開口端から長さL1、L2の位置に開口部21Aが形成されている場合を示している。同図に示したように、この開口部21Aが形成された空気層30A(開管=両端が開口端の管)は、音響学の観点から、長さ(L1+L2)の開管α(図4(α))と、長さL2の開管β(図4(β))と、長さL1の開管γ(図4(γ))とみなすことができる。ここで、開管αは、波長λα=2×(L1+L2)の音波と共鳴し、開管βは、波長λβ=2×L2の音波と共鳴し、開管γは、波長λγ=2×L1の音波と共鳴することとなり、空気層30A内では、これらの波長λα、λβ、λγの音波が振動を繰り返すうちに分離壁部24の壁面での摩擦や開口端での空気粒子間の粘性作用によりエネルギーを消費し、波長λα、λβ、λγを中心とする音波を減衰させることができる。なお、図4(α)から図4(γ)における管内の実線の曲線は、管内で共鳴する音波の粒子速度の振幅の分布を示している。
さらに、空気層30Aの開口部21Aからは波長λα、λβ、λγの音波が時間遅れを伴って再放射されるため、入射音に対して位相のずれた音波を吸音体2の外部へ放射することができ、これによっても波長λα、λβ、λγの音波による音を低減することができる。つまり、この吸音体2は、一つの空気層30Aで3種類の波長を中心とする音波を効率よく減衰させることができ、かつ、開口部21Aを形成する位置に応じて、減衰される音波を調整できるようになっている。
次に、吸音体2を部屋に配置する方法について説明する。本実施形態においては、吸音体2は、上面部21側が音場である部屋の壁面(あるいは境界面)側に向けられ、壁面(境界面)と吸音体2との間に空間が形成されるように壁面に固定される。
図5は、吸音体2を部屋の壁面10(室境界)に固定するための固定部材3の分解図である。固定部材3は、柱状部材31、面ファスナー32で形成されている。柱状部材31は、その素材が合成樹脂であり、四角柱の形状に形成されている。また、面ファスナー32は、鉤状の突起が一面についた布である鉤部32Aと、パイル織りの布であるパイル部32Bとで構成されている。この柱状部材31において対向する2つの面の一方には、鉤部32Aが接着され、もう一方の端面にはパイル部32Bが接着される。
そして、吸音体2において上面部21の4隅には、パイル部32Bが接着され、壁面10において、吸音体2を固定する位置には、鉤部32Aが接着される。なお、壁面10に接着される鉤部32Aの位置は、吸音体2を固定する位置に上面部21を突き合わせた時の上面部21の4隅の位置と同じ位置となっている。
吸音体2を壁面10に固定する際には、まず、固定部材3に接着されたパイル部32Bを壁面10に接着された鉤部32Aに突き合わせる。これにより、鉤部32Aの鉤状の突起が、パイル部32Bに絡み、固定部材3が壁面10に固定される。
次に、吸音体2の4隅に接着されているパイル部32Bの各々を、壁面10に固定された固定部材3に接着されている鉤部32Aに突き合わせる。すると、鉤部32Aの鉤状の突起が、上面部21に接着されているパイル部32Bに絡み、吸音体2が壁面10に固定され、上面部21と壁面10との間に固定部材3の高さ分だけ空間(空気層)が得られる。
このように、吸音体2の上面部21側が壁面10に向けられている状態において、壁面10と上面部21との間に空間がある状態で部屋に音が発生すると、部屋内で発せられた音波のうち低周波数の音波は、上面部21と壁面10との間の空間に入り込む。音波が上面部21と壁面10との間の空間に入り込むと、開口部21Aを有する空気層30Aにより、音波のエネルギーが消費されて音が吸音される。ここで、上面部21と壁面10との間の空間は、上面部21と壁面10の2つの境界面に挟まれ、吸音体2が配置されていない場合と比較して、音圧が高くなることから、空気層30Aへ入力する音波のエネルギーが大きくなり、吸音効率が向上することとなる。
図6と図7は、(1)吸音体2を部屋に配置しなかった場合、(2)吸音体2の開口部21Aを部屋の壁面側に向けて開口部21Aと壁面との間に空間を設けた場合、(3)吸音体2の開口部21Aを部屋の内側に向けて下面部23と壁面との間に空間を設けた場合、の各々の残響時間(図6(a)、図7(a))と平均吸音率(図6(b)、図7(b))の測定結果である。なお、この測定においては、部屋の床面積は24.3平方メートル、部屋の容積は、65.1立方メートル、部屋の表面積は103平方メートルとなっている。
図6及び図7に示したように、(1)〜(3)の各条件で残響時間および平均吸音率を比較すると、吸音体2を部屋に配置しなかった場合(1)に対して、吸音体2を部屋の壁面との間に空間があるように配置した場合((2)と(3)の場合)は、主に低音域(125Hz〜250Hz)の音が吸音される。
また、(2)の場合と(3)の場合を比較すると、本発明の実施形態である(2)の場合には500Hz付近での吸音力が若干増加する。このように測定結果は、音波が振動部25と壁面との間に入り込むと開口部21Aを有する空気層30Aにより、音波のエネルギーが消費されて音が吸音されていることを裏付けるものとなっており、振動部25と壁面10との間の空間は、振動部25と壁面10の2つの境界面に挟まれ、吸音体2が配置されていない場合と比較して、音圧が高くなることから、空気層30Aへ入力する音波のエネルギーが大きくなり、吸音効率が向上することを示唆している。
また、本実施形態((2)の場合)によれば、吸音体2において部屋の内部方向に向けられている面(吸音体2の底面)は平面形状となっているため、意匠上、様々な加工を施すことが可能となっており、ユーザの好みに合わせて部屋内を最適にデザインすることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。
上述した実施形態においては、空気層30Aは、開管となっており、空気層の長手方向の両端が開口しているが、吸音体2の側面を部材で塞ぐことにより、長手方向の両方の開口部を塞いでもよいし、いずれか一方の開口部のみを塞ぐようにしてもよい。また、上述した実施形態においては、空気層30Aの長手方向の両端から開口部21Aまでの距離を、複数の空気層30A毎に同じにしてもよい。また、上述した実施形態においては、開口部21Aの形状は、矩形ではなく円形や多角形、またはスリット状であってもよい。
また、上述した実施形態においては、空気層30Aが音を吸音する共鳴管となるように構成したが、該空気層30Aにつながる開口部21Aを凹部26に沿って複数設けて
ヘルムホルツ共鳴を利用する有孔板となるように構成してもよい。
本発明においては、上面部21、下面部23、分離壁部24の素材は、木材に限定されるものではなく、合成樹脂や金属など他の素材であってもよい。また、上面部21と下面部23は木材、分離壁部24は金属というように、部材毎に素材を異ならせてもよい。
本発明においては、図8に示したように、吸音体2の下面部23に、多孔質の素材で形成された多孔質層27を設けるようにしてもよい。この構成によれば、多孔質層27が壁面10とは反対側に向けられると(即ち部屋内側)、部屋内に生じた中高音域の音を多孔質層27で吸音することができる。
上述した実施形態においては、吸音体2は、分離壁部24を上面部21と下面部23とで挟んだ構成となっているが、図9に示したように、下面部23を設けず分離壁部24と上面部21のみで吸音体2を形成してもよい。この構成によれば、分離壁部24が壁面10とは反対側に向けられると、部屋内に生じた高周波の音が分離壁部24の凹凸部分で反射し、高周波の音を拡散することができる。
また、図10に示したように、下面部23を設けず分離壁部24と上面部21を接着し、上述した実施形態において、空気層30Bとなっていた部分に、多孔質の素材で形成された多孔質層27を配置するようにしてもよい。この構成でも、分離壁部24が壁面10とは反対側に向けられると、部屋内に生じた高周波の音を多孔質層27で吸音することができる。
また、本発明においては、図8や図10に示した多孔質層27に代えてヘルムホルツ共鳴を利用した有孔板や管共鳴を利用した吸音機構を設けてもよい。
また、本発明においては、下面部23に替えて、力が加えられると変形する素材を薄い膜状に形成した膜状部材を、底辺部26Aに塗布された接着剤により、複数の底辺部26Aに張力を掛けた状態で接着してもよい。この構成によれば、膜状部材と分離壁部24との間に空気層が得られ、膜状部材が部屋の内側に向けられると、膜状部材が振動して低音が吸音される。また、膜状部材に替えて、弾性を有する素材を板状に形成した板状部材を底辺部26Aに接着してもよい。この構成でも、板状部材と分離壁部24との間に空気層が得られ、板状部材が部屋の内側に向けられると、板状部材が振動して低音が吸音される。
本発明においては、図11に示したように、吸音体2を複数並べ、吸音体2間で隙間があるように吸音体2を壁面10に配置してもよい。
また、上記隙間を設けて配置された複数の吸音体2において、部屋の内部方向に向けられている面(吸音体2の底面)をまとめて音響透過性と音に対する流通抵抗を有する仕上げ材(例えば、ジャージネット、カーテンクロス、不織布、メッシュシートなど)で覆い、配置された複数の吸音体が視覚的に一つの面をなすように構成してもよい。この構成によれば、仕上げ材の流通抵抗により吸音力がさらに向上する。
また、吸音体2を壁面10に複数配置する際には、図12に示したように、吸音体2を壁面10に対して傾斜させて配置してもよい。この構成によれば、部屋の内部で発生した音は、吸音体2の外面を回り込んで壁面10と上面部21との間の空間に到達し、空気層30Aの共鳴により吸音される。
また、本発明においては、図13に示したように、吸音体2と、音を反射する反射板4とを隙間を空けて壁面10に配置してもよい。また、このように、吸音体2と反射板4とを配置する構成においても、図12に示した配置と同様に、吸音体2と反射板4とを壁面10に対して傾斜させて壁面10に配置してもよい。また、吸音体2や反射板4を複数壁面に配置する構成においては、吸音体2の隣に配置される吸音体2または反射板4との間の隙間に、パンチングメタルなどの音響透過性の良い部材を配置してもよい。
また、吸音体2と反射板4とを壁面に配置する構成においては、図14に示したように吸音体2と反射板4との傾きを異ならせて壁面10に配置するようにしてもよい。
また、吸音体2や反射板4を部屋内に配置する際には、天井や床に配置してもよい。
また、本発明においては、上述した柱状部材を伸縮自在の形状とし、上面部21と壁面10との間の距離をユーザが自在に調整できるようにしてもよい。図15は、伸縮自在の柱状部材33の一例を示した図(側面図)である。図15に示したように、柱状部材33は、基部33Aと、調節部33Bとにより構成されている。基部33Aは、円管の一方の開口部を閉じた形状となっており、内周面に雌ねじが切られている。また、調節部33Bの外観は円柱形状をしており、外周面には雄ねじが切られている。調節部33Bに設けられている雄ねじは、基部33Aの雌ねじに噛み合うようになっているため、調節部33Bを回転させると、基部33Aの底面(基部33Aで開口部が設けられていない側)から、調節部33Bにおいて基部33Aの開口部側に入っている側と反対側の端面までの距離を調節することができる。
そして、上述した実施形態の柱状部材31を、この柱状部材33に替えれば、上面部21と壁面10との間の距離を自在にユーザが変更でき、吸音特性を任意に調整することができる。なお、上述した、壁面10と上面部21との距離を調整する構成は、一例であり、壁面10と上面部21との距離を調整する構成は、上述した構成に限定されるものでない。
本発明においては、吸音のための空気層の形状は、上述した形状に限定されるものではない。例えば、図16に示したように、分離壁部24の形状を格子状にし、分離壁部24を上面部21と下面部23とで挟んだ時に、複数の空気室が得られるようにしてもよい。また、この構成においては、図17に示したように、各空気室につながる開口部21Aを上面部21に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態における吸音体(吸音構造)は、音響特性を制御する各種の音響室に配置することが可能である。ここで各種音響室とは、防音室、ホール、劇場、音響機器のリスニングルーム、会議室等の居室、各種輸送機器の空間、スピーカや楽器などの筐体などである。
本発明の一実施形態に係る吸音体の外観図である。 同実施形態に係る吸音体の側面図である。 同実施形態に係る吸音体の上面図である。 吸音の原理を説明するための図である。 固定部材3の分解図である。 吸音体2を部屋に配置した時の残響時間と平均吸音率の測定結果である。 吸音体2を部屋に配置した時の残響時間と平均吸音率の測定結果を表したグラフである。 本発明の変形例に係る吸音体の側面図である。 本発明の変形例に係る吸音体の側面図である。 本発明の変形例に係る吸音体の側面図である。 吸音体2の配置例を示した図である。 吸音体2の配置例を示した図である。 吸音体2と反射板4の配置例を示した図である。 吸音体2と反射板4の配置例を示した図である。 本発明の変形例に係る柱状部材を示した図である。 本発明に変形例に係る分離壁部を示した図である。 本発明の変形例に係る吸音体の外観図である。
符号の説明
2・・・吸音体、3・・・固定部材、4・・・反射板、10・・・壁面、21・・・上面部、21A・・・開口部、23・・・下面部、24・・・分離壁部、25・・・凸部、25A・・・上辺部、26・・・凹部、26A・・・底辺部、27・・・多孔質層、30A,30B・・・空気層、31・・・柱状部材、32・・・面ファスナー、32A・・・鉤部、32B・・・パイル部、33・・・柱状部材、33A・・・基部、33B・・・調節部

Claims (10)

  1. 対向する上面部と下面部との間に空気層を備え、前記空気層に繋がる開口部が前記上面部に設けられている吸音体を有し、
    音場の室境界に対して前記上面部が対向して配置され、前記上面部と前記室境界との間に空気層を有し、当該空気層が前記音場とつながっている吸音構造。
  2. 前記吸音体において前記室境界に対向している側と反対側に、多孔質の素材で形成された多孔質層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  3. 前記吸音体において前記室境界に対向している側と反対側に、複数の凹部と複数の凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  4. 前記凹部に多孔質の素材で形成された多孔質層が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の吸音構造。
  5. 前記凹部の開口部が、外力により変形する板状または膜状の振動部材により塞がれていることを特徴とする請求項3に記載の吸音構造。
  6. 伸縮自在で前記室境界と前記吸音体とに取り付けられた固定部材により、前記吸音体が前記室境界から距離をおいて支持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の吸音構造。
  7. 前記吸音体が前記室境界に複数配置されており、各吸音体間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の吸音構造。
  8. 音を反射する反射板と、前記吸音体が前記室境界にそれぞれ複数配置されており、前記反射板と前記吸音体との間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の吸音構造。
  9. 前記吸音体と前記反射板は、前記室境界に対して傾斜しており、前記室境界に対する前記吸音体の傾斜角度と前記室境界に対する前記反射板の傾斜角度とが異なることを特徴とする請求項8に記載の吸音構造。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の吸音構造を有する音響室。
JP2007265555A 2007-10-11 2007-10-11 吸音構造 Expired - Fee Related JP5167751B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265555A JP5167751B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 吸音構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265555A JP5167751B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 吸音構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009093064A true JP2009093064A (ja) 2009-04-30
JP5167751B2 JP5167751B2 (ja) 2013-03-21

Family

ID=40665088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007265555A Expired - Fee Related JP5167751B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 吸音構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5167751B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014513223A (ja) * 2011-04-04 2014-05-29 ユーエスジー・インテリアズ・エルエルシー 波形の吸音パネルおよび製造方法
JP2015102729A (ja) * 2013-11-26 2015-06-04 理研軽金属工業株式会社 吸音構造体
JPWO2016136740A1 (ja) * 2015-02-27 2017-04-27 ヤマハ株式会社 音響構造体
JP2018066914A (ja) * 2016-10-20 2018-04-26 岐阜プラスチック工業株式会社 吸音構造
JP2019132972A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 積水ハウス株式会社 吸音構造体の支持構造
JP2019191381A (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 岐阜プラスチック工業株式会社 吸音構造及び吸音構造体
CN111424831A (zh) * 2020-03-25 2020-07-17 北京茂华聚氨酯建材有限公司 一种具有隔音功能的聚氨酯板及其制备工艺
KR20200100263A (ko) * 2019-02-16 2020-08-26 김문옥 건축내장재용 흡음루바를 이용한 건축내장재용 판넬

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6075509U (ja) * 1983-10-29 1985-05-27 大建工業株式会社 化粧吸音体
JPH0545798U (ja) * 1991-11-25 1993-06-18 東邦亜鉛株式会社 可変音響調整パネル
JPH09143936A (ja) * 1995-11-17 1997-06-03 Misawa Ceramics Kk 防音ユニットパネルの取付構造
JP2000303613A (ja) * 1999-04-19 2000-10-31 Toyo Polymer Co Ltd 建 材
JP2002201731A (ja) * 2000-12-27 2002-07-19 Sumitomo Metal Steel Products Inc 防音壁
JP2005283703A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Inoac Corp 吸音材
JP2007100394A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Univ Of Yamanashi 吸音パネル

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6075509U (ja) * 1983-10-29 1985-05-27 大建工業株式会社 化粧吸音体
JPH0545798U (ja) * 1991-11-25 1993-06-18 東邦亜鉛株式会社 可変音響調整パネル
JPH09143936A (ja) * 1995-11-17 1997-06-03 Misawa Ceramics Kk 防音ユニットパネルの取付構造
JP2000303613A (ja) * 1999-04-19 2000-10-31 Toyo Polymer Co Ltd 建 材
JP2002201731A (ja) * 2000-12-27 2002-07-19 Sumitomo Metal Steel Products Inc 防音壁
JP2005283703A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Inoac Corp 吸音材
JP2007100394A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Univ Of Yamanashi 吸音パネル

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014513223A (ja) * 2011-04-04 2014-05-29 ユーエスジー・インテリアズ・エルエルシー 波形の吸音パネルおよび製造方法
JP2015102729A (ja) * 2013-11-26 2015-06-04 理研軽金属工業株式会社 吸音構造体
JPWO2016136740A1 (ja) * 2015-02-27 2017-04-27 ヤマハ株式会社 音響構造体
JP2018066914A (ja) * 2016-10-20 2018-04-26 岐阜プラスチック工業株式会社 吸音構造
JP7102028B2 (ja) 2016-10-20 2022-07-19 岐阜プラスチック工業株式会社 吸音構造
JP2021101255A (ja) * 2016-10-20 2021-07-08 岐阜プラスチック工業株式会社 吸音構造
JP2019132972A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 積水ハウス株式会社 吸音構造体の支持構造
JP2019191381A (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 岐阜プラスチック工業株式会社 吸音構造及び吸音構造体
JP7162863B2 (ja) 2018-04-25 2022-10-31 岐阜プラスチック工業株式会社 吸音構造ユニット
KR102281126B1 (ko) * 2019-02-16 2021-07-27 주식회사 씨엠코리아 건축내장재용 흡음루바를 이용한 건축내장재용 판넬
KR20200100263A (ko) * 2019-02-16 2020-08-26 김문옥 건축내장재용 흡음루바를 이용한 건축내장재용 판넬
CN111424831B (zh) * 2020-03-25 2021-08-20 北京茂华聚氨酯建材有限公司 一种具有隔音功能的聚氨酯板及其制备工艺
CN111424831A (zh) * 2020-03-25 2020-07-17 北京茂华聚氨酯建材有限公司 一种具有隔音功能的聚氨酯板及其制备工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP5167751B2 (ja) 2013-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5167751B2 (ja) 吸音構造
JP5326472B2 (ja) 吸音構造
US9390702B2 (en) Acoustic metamaterial architectured composite layers, methods of manufacturing the same, and methods for noise control using the same
US20100065369A1 (en) Acoustic structure and acoustic room
US8157052B2 (en) Acoustic structure
US10923095B2 (en) Soundproof structure
US9762994B2 (en) Active acoustic meta material loudspeaker system and the process to make the same
JP2009198902A (ja) 吸音構造、吸音構造群、音響室、吸音構造の調整方法及び騒音低減方法
JP5446134B2 (ja) 吸音構造体
US20090183944A1 (en) Acoustic correction device
JP2016170194A (ja) 吸音体、吸音構造
JP2010191029A (ja) 吸音構造体、吸音構造体群および音響室
JP2010097148A (ja) 吸音構造、吸音構造群及び音響室
US11580948B2 (en) Soundproof system
KR20210001934U (ko) 방음 패널
JP5286949B2 (ja) 吸音構造
JP2009198901A (ja) 吸音構造、吸音構造群、音響室、吸音構造の調整方法及び騒音低減方法
JP2009145740A (ja) 吸音体、吸音体群及び音響室
JP4223438B2 (ja) 多孔質防音構造体
JP2010097147A (ja) 吸音構造、吸音構造群及び音響室
JP2011058188A (ja) 音響室
US20120024624A1 (en) Acoustic panel for receiving, emitting or absorbing sounds
JP2009204836A (ja) 吸音構造、吸音構造群、音響室、吸音構造の調整方法及び騒音低減方法
WO2019181614A1 (ja) 防音セル、及びこれを用いる防音構造
JP5233747B2 (ja) 平板スピーカ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5167751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees