JP2009091476A - セパレータレス型保護フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、原反から巻き出す際の巻き出し性が良好なセパレータレス型保護フィルムを提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、基材フィルムと、上記基材フィルムの表面上に形成され、少なくとも粘着剤を含有する粘着層形成用材料を用いてなる粘着層と、を有するセパレータレス型保護フィルムであって、上記粘着層の粘着力が0.01N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であり、かつ、上記粘着層のタック値が1kN/m〜30kN/mの範囲内であることを特徴とするセパレータレス型保護フィルムを提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘着層を被覆するセパレータを有しないセパレータレス型保護フィルムに関し、さらに詳しくは、原反から巻き出す際の巻き出し性が良好なセパレータレス型保護フィルムに関する。
保護フィルムは、一般的に被保護体に対して傷、汚染等を防止するために、保護フィルムに設けられた粘着層で被保護体に貼り合わせられる。例えば、液晶セルに貼り合わせる偏光板や位相差板等の光学部材には、傷や汚れ等から保護するため、このような保護フィルムが粘着層を介して貼り合わされている。そして、この光学部材を液晶セルに貼り合わせる等して表面保護が不要となった段階で保護フィルムは剥離して除去される。
このような保護フィルムは、通常、少なくとも基材フィルムおよび粘着層が積層された構成を有する。粘着層は、被保護体と密着する機能を有する層であり、基材フィルムは、保護フィルムを保持する機能を有する層である。このような保護フィルムは、さらに、セパレータ保有型保護フィルムと、セパレータレス型保護フィルムとに大別することができる。セパレータ保有型保護フィルムは、保護フィルムの使用時まで粘着層を被覆するセパレータをさらに備えるタイプの保護フィルムである。一方、セパレータレス型保護フィルムは、粘着層を被覆するセパレータを有しないタイプの保護フィルムである。中でも、セパレータレス型保護フィルムは、保護フィルムの使用時に廃棄されるセパレータを有しない分、コストを低減することができるという利点を有する。
セパレータレス型保護フィルムは、通常、保護フィルムの使用時までロール状に巻き取られた状態で保存される。この際、セパレータを有しないため、粘着層はその他の層(例えば基材フィルム)に直接接触した状態となる。そのため、より実用的なセパレータレス型保護フィルムを製造するためには、粘着層がその他の層に過度に粘着すること等を防止する必要があった。
そこで従来、ロール状に巻き取られた際に粘着層と直接接触する部材に離型性を付与したセパレータレス型保護フィルムが知られている。例えば特許文献1においては、粘着層とは反対側の基材フィルムの表面に形成された汚れ防止層に対して、離型性を付与した保護フィルムが開示されている(特許文献1、明細書0025段落)。しかしながら、例えば離型剤としてシリコーン系離型剤等を用いた場合、セパレータレス型保護フィルムを原反として保存している間、常に粘着層がシリコーン系離型剤と接触しているため、巻き出した際に所望の粘着力を発揮できないという問題があった。
特開2002−355919号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、離型剤を使用しない場合であっても、粘着層がその他の層に過度に粘着すること等を防止でき、原反から巻き出す際の巻き出し性が良好なセパレータレス型保護フィルムを提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明においては、基材フィルムと、上記基材フィルムの表面上に形成され、少なくとも粘着剤を含有する粘着層形成用材料を用いてなる粘着層と、を有するセパレータレス型保護フィルムであって、上記粘着層の粘着力が0.01N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であり、かつ、上記粘着層のタック値が1kN/m〜30kN/mの範囲内であることを特徴とするセパレータレス型保護フィルムを提供する。
本発明によれば、粘着層の粘着力およびタック値を特定の範囲内に設定することにより、原反から巻き出す際の巻き出し性が良好なセパレータレス型保護フィルムとすることができる。
上記発明においては、上記粘着層形成用材料が、架橋剤および金属キレート剤の少なくとも一方を含有することが好ましい。巻き出し性がさらに良好なセパレータレス型保護フィルムとすることができるからである。
上記発明においては、上記粘着層形成用材料が、架橋剤および金属キレート剤の両方を含有し、かつ、上記粘着層形成用材料が、上記粘着剤100重量部に対して、上記金属キレート剤をX重量部含有し、上記架橋剤をY重量部含有するとした場合に、Y≧−2.5X+3.75(0.2<X≦3.125、0.5<Y≦5.0)の関係式を満たすことが好ましい。巻き出し性がさらに良好なセパレータレス型保護フィルムとすることができるからである。
上記発明においては、上記粘着層の初期粘着力が、0.01N/25mm〜0.19N/25mmの範囲内であることが好ましい。初期粘着力が上記範囲内であれば、セパレータレス型保護フィルムをRoll to Rollで巻き取って原反にする際にガイドロールに接着し過ぎずに巻き取ることができるという利点を有するからである。なお、本発明において、「Roll to Roll」とは、基材フィルムをロール状に巻いた状態の原反ロールから巻き出し、基材フィルムを切断せずに加工、処理し、最終製品であるセパレータレス型保護フィルムを別のロールに巻き取る方式をいう。
上記発明においては、上記粘着層の初期タック値が、1kN/m〜49kN/mの範囲内であることが好ましい。初期タックが上記範囲内であれば、セパレータレス型保護フィルムをRoll to Rollで巻き取って原反にする際に、ガイドロールに接着し過ぎずに巻き取ることができるという利点を有するからである。
上記発明においては、上記基材フィルムの材料が、ポリエチレンテレフタレート(PET)であることが好ましい。粘着層との密着性に優れており、本発明の効果を充分に発揮することができるからである。
上記発明においては、上記基材フィルムが、上記粘着層が形成されている表面とは反対側の表面に、帯電防止層を有することが好ましい。帯電防止層を設けることにより、保護フィルムを被保護体から剥離する際に生じる静電気によって、被保護体の表面にホコリ等が付着したり、液晶セルのTFT素子等が破壊されたりすることを防止できるからである。
また、本発明においては、上述したセパレータレス型保護フィルムを巻き取ってなることを特徴とするセパレータレス型保護フィルム原反を提供する。
本発明によれば、上述したセパレータレス型保護フィルムを用いることにより、巻き出し性に優れたセパレータレス型保護フィルム原反とすることができる。
上記発明においては、巻き出し強度が、0.01N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内であれば、巻き出し不良を効果的に防止することができるからである。
本発明においては、原反から巻き出す際の巻き出し性が良好なセパレータレス型保護フィルムを得ることができるという効果を奏する。
以下、本発明のセパレータレス型保護フィルムおよびセパレータレス型保護フィルム原反について詳細に説明する。
A.セパレータレス型保護フィルム
まず、本発明のセパレータレス型保護フィルムについて説明する。本発明のセパレータレス型保護フィルムは、基材フィルムと、上記基材フィルムの表面上に形成され、少なくとも粘着剤を含有する粘着層形成用材料を用いてなる粘着層と、を有するセパレータレス型保護フィルムであって、上記粘着層の粘着力が0.01N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であり、かつ、上記粘着層のタック値が1kN/m〜30kN/mの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によれば、粘着層の粘着力およびタック値を特定の範囲内に設定することにより、原反から巻き出す際の巻き出し性が良好なセパレータレス型保護フィルムとすることができる。これにより、原反から巻き出す時に、粘着層の糊残りや凝集破壊が発生することを抑制することができる。
次に、本発明のセパレータレス型保護フィルムについて図面を用いて説明する。図1は、本発明のセパレータレス型保護フィルムの一例を示す概略断面図である。図1に示されるセパレータレス型保護フィルム10は、基材フィルム1と、基材フィルム1の一方の表面上に形成され、少なくとも粘着剤を含有する粘着層形成用材料を用いてなる粘着層2と、基材フィルム1の他方の表面上に形成された帯電防止層3と、を有するものである。本発明においては、粘着層2の粘着力およびタック値が特定の範囲内にある。また、後述する図2に示すように、本発明においては、セパレータレス型保護フィルム10をロール状に巻き取ってなるセパレータレス型保護フィルム原反20を提供する。
本発明において、「セパレータレス型保護フィルム」とは、粘着層の表面を被覆し、かつ、保護フィルムの使用前に粘着層が他の部材に貼り付くことを防止するセパレータを有しない保護フィルムをいう。
本発明においては、粘着層の粘着力およびタック値が、特定の範囲内にあることを特徴とする。一般的に、粘着層の粘着力およびタック値は、乾燥して粘着層を形成した直後と、ある程度時間が経過した後とでは、異なった値となる。これは粘着層の熟成に起因するものである。本発明において、「粘着層の粘着力」とは、熟成後の粘着層の粘着力をいう。同様に、「粘着層のタック値」とは、熟成後の粘着層のタック値をいう。熟成に要する温度および時間は、粘着層の材料等によって異なるものであるが、通常、15℃〜100℃程度で12時間〜168時間経過すれば、熟成が完了したものとみなすことができる。一方、粘着層を乾燥した直後の粘着力およびタック値を、本発明においては、それぞれ「初期粘着力」および「初期タック値」と称することとする。また、後述する巻き出し強度についても、通常、熟成後のセパレータレス型保護フィルム原反の巻き出し強度を意味し、粘着層を乾燥した直後の巻き出し強度を「初期巻き出し強度」という。
本発明において、粘着層の粘着力は、通常、0.01N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であり、中でも0.05N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であることが好ましい。また、粘着層の初期粘着力は、特に限定されるものではないが、例えば0.01N/25mm〜0.19N/25mmの範囲内、中でも0.05N/25mm〜0.19N/25mmの範囲内であることが好ましい。
粘着力および初期粘着力は、セパレータレス型保護フィルムから、巾25mm×長さ150mmの大きさの短冊状の試験片をカットし、次にJIS Z0237の規格に準拠した条件でSUS304からなるSUS板にラミネートし、最後に、試験片を剥離角180°、剥離速度300mm/分、室温下の条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより測定することができる。また、このような180°剥離強度測定には、例えば、インストロン社製の万能試験機5565を用いることができる。
本発明において、粘着層のタック値は、通常、1kN/m〜30kN/mの範囲内であり、中でも5kN/m〜30kN/mの範囲内であることが好ましい。また、粘着層の初期タック値は、特に限定されるものではないが、例えば1kN/m〜49kN/mの範囲内、中でも5kN/m〜49kN/mの範囲内であることが好ましい。なお、上記タック値は、例えばレスカ社製、TAC−IIを用い、下記条件にて測定し、得られた粘着力測定結果のピーク値(最大値)より求めることができる。
プローブ材質:ステンレス
進入速度:30mm/分
加圧力:5.10×10N/m
加圧時間:2秒
引き離し速度:30mm/分
温度:25℃
試験片は、まず厚さ38μmのPETの上に、粘着層形成用塗工液を乾燥後膜厚が15μmとなるようにアプリケーターで塗工し、粘着層を形成し、次に50mm程度となるようにカットすることにより得ることができる。粘着層を熟成させる方法としては、例えば粘着層に、25μm厚のPETセパレータをラミネートし、40℃で3日間熟成する方法等を挙げることができる。
以下、本発明のセパレータレス型保護フィルムについて、構成ごとに説明する。
1.粘着層
まず、本発明に用いられる粘着層について説明する。本発明に用いられる粘着層は、基材フィルムの表面上に形成され、少なくとも粘着剤を含有する粘着層形成用材料を用いてなるものである。以下、本発明に用いられる粘着層について詳細に説明する。
(1)粘着層形成用材料
本発明に用いられる粘着層形成用材料は、少なくとも粘着剤を含有するものである。中でも、本発明においては、粘着層形成用材料が、架橋剤および金属キレート剤の少なくとも一方を含有することが好ましく、架橋剤および金属キレート剤の両方を含有することがより好ましい。より巻き出し性に優れたセパレータレス型保護フィルムを得ることができるからである。
(i)粘着剤
本発明に用いられる粘着剤は、所望の粘着性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系粘着剤を挙げることができる。本発明においては、中でもアクリル系粘着剤が好ましい。透明性、耐久性、耐熱性に優れ、低コストであるからである。アクリル系粘着剤としては、例えば、アクリル酸エステルと、他の単量体とを共重合させたアクリル酸エステル共重合体を挙げることができる。
上記アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、アクリル酸グリシジル等を挙げることができる。本発明においては、中でもアクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等が好ましい。被保護体に対する粘着性が良好だからである。また、上記アクリル酸エステルは、単独で用いられても良く、また、複数が混合されて用いられても良い。
上記他の単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸ヒドロキシルエチル、メタクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−tert−ブチルアミノエチル、メタクリル酸nエチルヘキシル等を挙げることができる。本発明においては、中でもメタクリル酸nエチルヘキシルが好ましい。また、上記他の単量体は、単独で用いられても良く、また、複数が混合されて用いられても良い。
本発明に用いられるアクリル系粘着剤として用いられるアクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量(Mw)としては、上記アクリル系粘着剤が所望の粘着力を発揮するものであれば特に限定されるものではないが、200,000〜2,500,000の範囲内であることが好ましく、中でも600,000〜2,200,000の範囲内であることが好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際の、ポリスチレン換算の値である。
(ii)架橋剤
次に、本発明に用いられる架橋剤について説明する。本発明に用いられる架橋剤は、粘着剤と架橋できるものであれば特に限定されるものではないが、例えばエポキシ系架橋剤およびイソシアネート系架橋剤等を挙げることができる。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば多官能エポキシ系化合物を挙げることができる。上記多官能エポキシ系化合物としては、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル等を挙げることができる。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物の3量体、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られるイソシアネート基を末端に有するウレタンプレポリマー、およびこのようなウレタンプレポリマーの3量体等が挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,5−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4′−ジイソシアネート、リジンイソシアネート等を挙げることができる。
粘着層形成用材料に含まれる架橋剤の量としては、架橋剤の種類等によって異なるものであるが、粘着剤100重量部に対して、例えば0.5重量部よりも多いことが好ましく、1.0重量部以上がより好ましく、1.5重量部以上がさらに好ましく、2.0重量部以上が特に好ましい。一方、粘着層形成用材料に含まれる架橋剤の量は、粘着剤100重量部に対して、5.0重量部以下が好ましい。架橋剤の量が少なすぎると、粘着層が充分な強度を有しない可能性があり、架橋剤の量が多すぎると、粘着層の粘着力やタック値が低くなり、被着体に充分に接着しなくなる可能性や粘着層が白濁する可能性がある。
(iii)金属キレート剤
次に、本発明に用いられる金属キレート剤について説明する。本発明に用いられる金属キレート剤は、金属元素と、塩形成部位とを有するものであり、粘着剤と共に用いた場合、金属元素と粘着剤が有するカルボキシル基等とがキレート結合をすることにより、架橋することができるものである。
上記金属キレート剤としては、例えばアルミニウムイソプレピレート、アルミニウムブチレート、アルミニウムエチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムアセチルアセトネートビス、エチルアセトアセネート、アルミニウムアルキルアセトアセネート等のアルミニウムキレート化合物やジプロポキシ−ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジブトキシチタン−ビス(オクチレングリコレート)、ジプロポキシチタン−ビス(エチルアセトアセテート)、ジプロポキシチタン−ビス(ラクテート)、ジプロポキシチタン−ビス(トリエタノールアミナート)、ジ−n−ブトキシチタン−ビス(トリエタノールアミナート)、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレート、ブチルチタネートダイマー、ポリ(チタンアセチルアセトナート)等のチタンキレート化合物やジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムモノアセチルアセトナート、ジルコニウムビスアセチルアセトナート、ジルコニウムアセチルアセトナートビスエチルアセトアセテート、ジルコニウムアセテート等のジルコニウムキレート化合物、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸錫等の有機カルボン酸金属塩、アセチルアセトン亜鉛キレート、ベンゾイルアセトン亜鉛キレート、ジベンゾイルメタン亜鉛キレート、アセト酢酸エチル亜鉛キレート等の亜鉛キレート化合物を挙げることができる。
中でも、本発明においては、アルミニウムイソプレピレート、アルミニウムブチレート、アルミニウムエチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムアセチルアセトネートビス、エチルアセトアセネート、アルミニウムアルキルアセトアセネート等のアルミニウムキレート化合物を好ましく用いることができる。粘着剤を架橋する架橋速度の調整が容易であるからである。
粘着層形成用材料に含まれる金属キレート剤の量としては、金属キレート剤の種類等によって異なるものであるが、粘着剤100重量部に対して、例えば0.2重量部よりも多いことが好ましく、0.4重量部以上がより好ましく、0.6重量部以上がさらに好ましく、0.8重量部以上が特に好ましい。一方、粘着層形成用材料に含まれる金属キレート剤の量は、粘着剤100重量部に対して、3.125重量部以下が好ましい。金属キレート剤の量が少なすぎると、粘着層を形成する際の架橋速度が遅く生産性が低下する可能性があり、金属キレート剤の量が多すぎても、効果が変わらず、材料費がコストアップとなるからである。
(iv)その他の添加剤
本発明に用いられる粘着層形成用材料は、粘着剤、架橋剤および金属キレート剤に加えて、他の添加剤を含有していても良い。他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。また、上記粘着剤が、光照射により硬化する感光性モノマー成分を重合させてなる感光性粘着剤である場合には、粘着層形成材料に光重合開始剤を添加することが好ましい。他の添加剤の添加量は、その添加剤の種類等に応じて適宜選択することが好ましい。
(2)粘着層
本発明に用いられる粘着層は、基材フィルムの表面上に形成され、少なくとも粘着剤を含有する粘着層形成用材料を用いてなるものである。
本発明においては、粘着層形成用材料が架橋剤および金属キレート剤の両方を含有し、かつ、粘着層形成用材料が、粘着剤100重量部に対して、金属キレート剤をX重量部含有し、架橋剤をY重量部含有するとした場合に、Y≧−2.5X+3.75(0.2<X≦3.125、0.5<Y≦5.0)の関係式を満たすことが好ましい。原反から巻き出す際の巻き出し性が良好なセパレータレス型保護フィルムを得ることができるからである。
粘着層の膜厚としては、保護フィルムの用途等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば3μm〜200μmの範囲内、中でも4μm〜100μmの範囲内、特に5μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
2.基材フィルム
次に、本発明に用いられる基材フィルムについて説明する。本発明に用いられる基材フィルムは、上述した粘着層および帯電防止層等を保持するものである。本発明に用いられる基材フィルムとしては、所望の可撓性および透明性を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な保護フィルムに用いられる基材フィルムと同様のものを用いることができる。中でも、本発明においては、基材フィルムの透明性が高いことが好ましい。光学部材等の被保護体にセパレータレス型保護フィルムを貼付した状態で、精度良く光学検査を行うことができるからである。
基材フィルムとしては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール若しくはエチレン−ビニルアルコール共重合体等のオレフィン系樹脂、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン若しくはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル若しくはポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリエーテルスルホン等のスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン等のケトン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、又は、ポリアミド系樹脂等を挙げることができる。本発明においては、中でも熱可塑性ポリエステル樹脂が好ましい。粘着層との密着性に優れており、本発明の効果を充分に発揮することができるからである。さらに本発明においては、熱可塑性ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。汎用性および透明性に特に優れているからである。
本発明に用いられる基材フィルムは、粘着層および/または帯電防止層との密着力を向上するために、基材フィルムの表面上にコロナ処理、プラズマ処理等の表面処理や下塗り剤(プライマ)の塗布等を行っても良い。
基材フィルムの膜厚としては、被保護体に貼り合わせた際に、密着性良く貼り合わせることができ、傷等から十分に保護することができるものであれば特に限定されるものではなく、セパレータレス型保護フィルムの用途等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば12μm〜100μmの範囲内、中でも16μm〜50μmの範囲内、特に25μm〜38μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より厚いと、被保護体と密着性良く貼り合わせることが困難となる恐れがあるからである。また上記範囲より薄いと、傷等から十分に保護することが困難となる恐れがあるからである。
3.その他の層
本発明のセパレータレス型保護フィルムは、上述した粘着層および基材フィルムの他に、必要に応じて、その他の層を有していても良い。その他の層としては、例えば帯電防止層を挙げることができる。
・帯電防止層
次に、本発明に用いられる帯電防止層について説明する。本発明に用いられる帯電防止層は、通常、上述した粘着層とは反対側の基材フィルムの表面上に形成されるものである。帯電防止層を設けることにより、保護フィルムを被保護体から剥離する際に生じる静電気によって、被保護体の表面にホコリ等が付着したり、液晶セルのTFT素子等が破壊されたりすることを防止することができる。
本発明に用いられる帯電防止層は、所望の帯電防止性を発揮することができれば特に限定されるものではなく、一般的な保護フィルムに用いられる帯電防止層と同様のものを用いることができる。また、本発明に用いられる帯電防止層は、通常、少なくとも帯電防止剤を含有し、必要に応じてバインダを含有する。
上記帯電防止剤としては、所望の帯電防止性を発揮することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジウム塩、第1級〜第3級アミノ基等のカチオン性基を有するカチオン性帯電防止剤;スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基等のアニオン性基を有するアニオン性帯電防止剤;アミノ酸系、アミノ酸硫酸エステル系等の両性帯電防止剤、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性帯電防止剤;等の界面活性剤型帯電防止剤を挙げることができる。さらには、界面活性剤型帯電防止剤を含むモノマー成分を高分子量化したポリマー系界面活性剤型帯電防止剤等を用いても良い。
また、上記帯電防止剤の他の例として、例えばアンチモンドープのインジウム・ティンオキサイド(ATO)やインジウム・ティンオキサイド(ITO)、金及び/又はニッケルで表面処理した有機化合物微粒子等を挙げることができる。さらには、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、またはその各誘導体等の導電性ポリマーを用いても良い。
中でも、本発明においては、第4級アンモニウム塩を有するカチオン性帯電防止剤および導電性ポリマーが好ましく、特に第4級アンモニウム塩を有するカチオン性帯電防止剤が好ましい。帯電防止性および透明性に優れているからである。第4級アンモニウム塩を有するカチオン性帯電防止剤としては、例えばジラウリルジエトキシル型第4級アンニウム塩、ジセチルジエトキシル型第4級アンモニウム塩、ジステアリル型第4級アンニウム塩等の第4級アンモニウム塩を有するもの等を挙げることができる。このようなカチオン性帯電防止剤としては、具体的には、コルコート株式会社製コルコートNR−121X等を挙げることができる。一方、導電性ポリマーとしては、例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)等を挙げることができる。このような導電性ポリマーとしては、具体的には、コルコート株式会社製コルコートSP−2001等を挙げることができる。
ポリマー系界面活性剤型帯電防止剤および導電性ポリマー等の高分子系帯電防止剤を用いる場合、高分子系帯電防止剤の重量平均分子量は、例えば5,000〜300,000の範囲内、中でも50,000〜200,000の範囲内であることが好ましい。なお、上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際におけるポリスチレン換算の値である。
帯電防止層における帯電防止剤の含有量としては、セパレータレス型保護フィルムの用途等により異なるものであるが、例えば4重量%〜99重量%の範囲内であることが好ましく、中でも10重量%〜80重量%の範囲内であることが好ましい。
本発明に用いられる帯電防止層は、必要に応じてバインダを含有していても良い。上記バインダとしては、上記帯電防止剤を安定的に保持することができる樹脂であれば特に限定されるものではないが、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、感光性樹脂等を挙げることができる。
上記熱可塑性樹脂としては、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリスチロール、ポリアミド、ポリイミド、ポリビニルクロライド、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン等を挙げることができる。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば加熱によって同一の官能基又は他の官能基との間で重合又は架橋等の大分子量化反応を進行させて硬化させることができる硬化反応性官能基を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーを挙げることができる。具体的には、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、水素結合形成基等を有するモノマー、オリゴマー等を挙げることができる。
上記感光性樹脂としては、例えば光の照射を受けた時に直接、又は開始剤の作用を受けて間接的に、重合や二量化等の大分子化を進行させる反応を起こす重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーを挙げることができる。さらに、感光性樹脂と共に光重合開始剤を用いても良い。上記感光性樹脂としては、例えばアクリル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性のものや、エポキシ基含有化合物の光カチオン重合性のものを挙げることができる。具体的には、ラジカル重合性化合物として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオ−ル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト−ルトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト−ルヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の単官能モノマー並びに多官能モノマー等を挙げることができる。また、エポキシ基を有するカチオン重合性化合物として、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル等のエポキシ基を1個有する化合物、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ基を2個以上有する化合物を挙げることができる。
中でも、本発明においては、バインダが熱可塑性樹脂であることが好ましく、特にポリエステルまたはポリアクリレートであることが好ましい。透明性および基材フィルムに対する密着性に優れているからである。
バインダの重量平均分子量(Mw)としては、帯電防止剤を安定的に保持することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば3,000〜300,000の範囲内、中でも5,000〜100,000の範囲内であることが好ましい。なお、上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際におけるポリスチレン換算の値である。
帯電防止層の膜厚としては、例えば0.05μm〜5.00μmの範囲内、中でも0.10μm〜3.00μmの範囲内、特に0.50μm〜1.50μmの範囲内であることが好ましい。膜厚が小さすぎると、所望の帯電防止性を発揮できない可能性があり、膜厚が大きすぎると、光透過性が悪くなる可能性があるからである。
本発明に用いられる帯電防止層の帯電防止性は、帯電防止層の表面固有抵抗値で評価することができる。帯電防止層の表面固有抵抗値としては、例えば1.0×1011Ω/□以下が好ましく、1.0×1010Ω/□以下がより好ましく、1.0×10Ω/□以下がさらに好ましい。上記範囲であれば、充分な帯電防止性を発揮することができるからである。本発明において、表面固有抵抗値は、セパレータレス型保護フィルムの帯電防止層の表面を、JIS K7194に準拠して、デジタル絶縁計(例えば三菱化学(株)製:ロレスターGP MCP−T610)により測定できる。
4.セパレータレス型保護フィルム
本発明のセパレータレス型保護フィルムは、少なくとも、基材フィルムおよび粘着層を有するものである。
本発明のセパレータレス型保護フィルムは、光透過性に優れていることが好ましい。光学部材等の被保護体にセパレータレス型保護フィルムを貼付した状態で、精度良く光学検査を行うことができるからである。セパレータレス型保護フィルムの全光線透過率としては、例えば85%〜99%の範囲内、中でも90%〜99%の範囲内であることが好ましい。本発明において、全光線透過率はJIS K−7361に準じ、積分球式濁度計(例えば日本電色工業株式会社製、NDH2000)により測定できる。一方、セパレータレス型保護フィルムのヘイズとしては、例えば0.5%〜4.5%の範囲内、中でも0.5%〜3.0%の範囲内であることが好ましい。本発明において、ヘイズは、JIS K−7136に準じ、積分球式濁度計(例えば日本電色工業株式会社製、NDH2000)により測定できる。
本発明のセパレータレス型保護フィルムの用途としては、例えば光学部材用途を挙げることができる。すなわち、本発明のセパレータレス型保護フィルムは、光学部材の表面を保護するために用いられることが好ましい。光学部材としては、具体的には、液晶セル用光学部材、レンズ用光学部材、光ナノインプリント用光学部材等を挙げることができ、中でも、液晶セル用光学部材が好ましい。近年、液晶セルの大画面化や高精細化が著しく、帯電防止性の向上が求められているからである。液晶セル用光学部材としては、具体的には、偏向板および位相差板等を挙げることができる。レンズ用光学部材としては、具体的には、マイクロレンズアレイ等を挙げることができる。光ナノインプリント用光学部材としては、具体的には、光ナノインプリント用テンプレート等を挙げることができる。一方、光学部材以外の用途としては、例えば鋼板保護、窓ガラス保護、プラスティック保護(例えばパソコン筐体など)等を挙げることができる。
5.セパレータレス型保護フィルムの製造方法
本発明のセパレータレス型保護フィルムを製造する方法としては、所望の保護フィルムを得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。セパレータレス型保護フィルムの製造方法としては、例えば、粘着層形成用材料を含有する塗工液(粘着層形成用塗工液)を基材フィルムの片面に塗布して乾燥する方法等を挙げることができる。なお、粘着層形成用材料が架橋剤等を含有する場合は、架橋反応が生じる程度に乾燥処理を行うことが好ましい。
また、粘着層が形成されている表面とは反対側の基材フィルムの表面に、帯電防止層を形成する場合は、帯電防止層形成用塗工液を用いて同様に塗布して乾燥することにより、帯電防止層を形成することができる。帯電防止層および粘着層を形成する順番は任意に選択することができる。
各塗工液を塗布するコーティング方法としては、公知の各種コーティング方法が利用でき、例えば、ダイコーター、コンマコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ロールコーター等を挙げることができる。
また、例えば基材フィルムが塗工液の溶剤に対する耐溶剤性を有しない場合や、溶剤除去のための乾燥処理の際に必要とされる耐熱性を有しない場合は、転写法により、基材フィルム上に、粘着層または帯電防止層を形成しても良い。転写法の一例としては、例えば、PETフィルム表面をフッ素系離型剤またはシリコーン系離型剤で離型処理した離型性フィルム上に、粘着層または帯電防止層を形成することにより、まず転写シートを作製し、次にその転写シートと基材フィルムとをラミネートし、最後に、剥離性フィルムを剥離する方法を挙げることができる。
B.セパレータレス型保護フィルム原反
次に、本発明のセパレータレス型保護フィルム原反について説明する。本発明のセパレータレス型保護フィルム原反は、上述したセパレータレス型保護フィルムをロール状に巻き取ってなることを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したセパレータレス型保護フィルムを用いることにより、巻き出し性に優れたセパレータレス型保護フィルム原反とすることができる。
図2に示すように、本発明のセパレータレス型保護フィルム原反20は、基材フィルム1と、基材フィルム1の一方の表面上に形成された粘着層2と、基材フィルム1の他方の表面上に形成された帯電防止層3と、を有するセパレータレス型保護フィルム10をロール状に巻き取ってなるものである。
本発明に用いられるセパレータレス型保護フィルムについては、上記「A.セパレータレス型保護フィルム」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
セパレータレス型保護フィルム原反から、セパレータレス型保護フィルムを巻き出す際の巻き出し強度としては、例えば0.01N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内、中でも0.1N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内であれば、巻き出し不良を効果的に防止することができるからである。また、粘着層を乾燥した直後の初期巻き出し強度としては、特に限定されるものではないが、例えば0.01N/25mm〜0.27N/25mmの範囲内、中でも0.1N/25mm〜0.27N/25mmの範囲内であることが好ましい。
上記巻き出し強度は、セパレータレス型保護フィルム原反から、巾25mm×長さ150mmの大きさの短冊状であり、かつ、セパレータレス型保護フィルムが2層重なった状態(帯電防止剤層/基材フィルム/粘着層/帯電防止剤層/基材フィルム/粘着層の層構成で重なった状態)のものを切り出して試験片とし、その試験片の一方のセパレータレス型保護フィルムを、他方のセパレータレス型保護フィルムから剥離角180°、剥離速度300mm/分、室温下の条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより測定することができる。また、このような180°剥離強度測定には、例えば、インストロン社製の万能試験機5565を用いることができる。
本発明のセパレータレス型保護フィルム原反の幅は、被保護体の大きさ等により異なるものであるが、通常30cm〜2.0m程度である。また、本発明のセパレータレス型保護フィルム原反の径は、セパレータレス型保護フィルム原反の用途等により異なるものであるが、通常40cm〜2.5m程度である。
本発明において、セパレータレス型保護フィルムを巻き取る方法や、巻き取る際のテンション等については、一般的な保護フィルム原反における場合と同様である。特に、本発明においては、基材フィルムの供給から、セパレータレス型保護フィルム原反の作製まで、Roll to Rollで行うことが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(1)帯電防止層の形成
厚さが38μmの片面コロナ処理PET(東レ社製S105)を基材フィルムとして用意し、片面コロナ処理PETのコロナ処理面に、下記配合の帯電防止層形成用塗工液を50℃、30秒の乾燥条件にて、乾燥後膜厚が1μmとなるようにグラビア印刷法にて塗工し、基材フィルム上に帯電防止層を形成した。
(帯電防止層形成用塗工液の配合)
・4級アンモニウム塩+バインダ(コルコート製NR−121X) 100重量部
・イソプロピルアルコール 2000重量部
(2)粘着層の形成
帯電防止層とは反対側の基材フィルムの表面上に、下記配合の粘着層形成用塗工液を100℃、1分の乾燥条件にて、乾燥後膜厚が15μmとなるようにダイコート法で塗工した。
(粘着層形成用塗工液)
・アクリル酸エステル系粘着剤(サイデン化学製ATR340) 100重量部
・イソシアネート系架橋剤(サイデン化学製K200) 4.0重量部
・金属キレート剤(サイデン化学製M2) 0.4重量部
・トルエン 33重量部
その後、100℃で1分熱処理を行い熱架橋させ、膜厚が15μmの粘着層を得た。これにより、セパレータレス型保護フィルムを得た。
[実施例2〜7および比較例1〜29]
架橋剤および金属キレート剤の配合を表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、セパレータレス型保護フィルムを得た。
[評価]
実施例1〜7および比較例1〜29で得られたセパレータレス型保護フィルムについて、粘着力、タック値、巻き出し強度、初期粘着力、初期タック値および初期巻き出し強度について測定した。
(1)粘着力および初期粘着力
粘着力および初期粘着力は以下のようにして測定した。まず、得られたセパレータレス型保護フィルムを、40℃で3日間熟成した。その後、熟成後のセパレータレス型保護フィルムから、巾25mm×長さ150mmの大きさの短冊状の試験片をカットし、次にJIS Z0237の規格に準拠した条件でSUS304からなるSUS板にラミネートし、最後に、試験片を剥離角180°、剥離速度300mm/分、室温下の条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、粘着力を測定した。一方、初期粘着力は、粘着層を乾燥した直後に上記と同様の測定を行うことにより求めた。
(2)タック値および初期タック値
タック値および初期タック値は以下のようにして測定した。まず、得られたセパレータレス型保護フィルムを、40℃で3日間熟成した。その後、熟成後のセパレータレス型保護フィルムを、50mm程度となるようにカットし、試験片を作製した。この試験片に対して、レスカ社製TAC−IIを用い、下記条件にて測定し、得られた粘着力測定結果のピーク値(最大値)より、タック値を求めた。
プローブ材質:ステンレス
進入速度:30mm/分
加圧力:5.10×10N/m
加圧時間:2秒
引き離し速度:30mm/分
温度:25℃
一方、初期タック値は、粘着層を乾燥した直後に上記と同様の測定を行うことにより求めた。
(3)巻き出し強度および初期巻き出し強度
巻き出し強度および初期巻き出し強度は以下のようにして測定した。まず、セパレータレス型保護フィルムを30kg/mの条件で巻き取り、セパレータレス型保護フィルム原反を作製した。この状態で原反を40℃で3日間熟成した。次に、セパレータレス型保護フィルム原反から、巾25mm×長さ150mmの大きさの短冊状であり、かつ、セパレータレス型保護フィルムが2層重なった状態(帯電防止剤層/基材フィルム/粘着層/帯電防止剤層/基材フィルム/粘着層の層構成で重なった状態)のものを切り出して試験片とし、その試験片の一方のセパレータレス型保護フィルムを、他方のセパレータレス型保護フィルムから剥離角180°、剥離速度300mm/分、室温下の条件で、試験片の長さ方向に剥がすことにより、巻き出し強度を測定した。なお、180°剥離強度測定には、インストロン社製の万能試験機5565を用いた。一方、初期巻き取り強度は、粘着層を形成し、原反を作製した直後に上記と同様の測定を行うことにより求めた。
表1に粘着力、タック値および巻き出し強度の結果を示す。また、表2に初期粘着力、初期タック値および初期巻き出し強度の結果を示す。
Figure 2009091476
Figure 2009091476
表1に示されるように、粘着層の粘着力およびタック値が特定の範囲内にあることで、巻き出し性に優れたセパレータレス型保護フィルムが得られることが確認された。また、図3は、実施例および比較例の結果を示すグラフである。図3に示されるように、粘着剤100重量部に対して、金属キレート剤の添加量をX重量部、架橋剤の添加量をY重量部とした場合に、Y≧−2.5X+3.75(0.2<X≦3.125、0.5<Y≦5.0)の関係を満たすことで、巻き出し性に優れたセパレータレス型保護フィルムが得られることが確認された。
本発明のセパレータレス型保護フィルムの一例を示す概略断面図である。 本発明のセパレータレス型保護フィルム原反の一例を示す概略断面図である。 粘着層に添加する金属キレート剤および架橋剤の量的関係を示すグラフである。
符号の説明
1 … 基材フィルム
2 … 粘着層
3 … 帯電防止層
10 … セパレータレス型保護フィルム
20 … セパレータレス型保護フィルム原反

Claims (9)

  1. 基材フィルムと、前記基材フィルムの表面上に形成され、少なくとも粘着剤を含有する粘着層形成用材料を用いてなる粘着層と、を有するセパレータレス型保護フィルムであって、
    前記粘着層の粘着力が0.01N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であり、かつ、前記粘着層のタック値が1kN/m〜30kN/mの範囲内であることを特徴とするセパレータレス型保護フィルム。
  2. 前記粘着層形成用材料が、架橋剤および金属キレート剤の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1に記載のセパレータレス型保護フィルム。
  3. 前記粘着層形成用材料が、架橋剤および金属キレート剤の両方を含有し、かつ、
    前記粘着層形成用材料が、前記粘着剤100重量部に対して、前記金属キレート剤をX重量部含有し、前記架橋剤をY重量部含有するとした場合に、Y≧−2.5X+3.75(0.2<X≦3.125、0.5<Y≦5.0)の関係式を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセパレータレス型保護フィルム。
  4. 前記粘着層の初期粘着力が、0.01N/25mm〜0.19N/25mmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のセパレータレス型保護フィルム。
  5. 前記粘着層の初期タック値が、1kN/m〜49kN/mの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のセパレータレス型保護フィルム。
  6. 前記基材フィルムの材料が、ポリエチレンテレフタレート(PET)であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のセパレータレス型保護フィルム。
  7. 前記基材フィルムが、前記粘着層が形成されている表面とは反対側の表面に、帯電防止層を有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載のセパレータレス型保護フィルム。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載のセパレータレス型保護フィルムを巻き取ってなることを特徴とするセパレータレス型保護フィルム原反。
  9. 巻き出し強度が、0.01N/25mm〜0.2N/25mmの範囲内であることを特徴とする請求項8に記載のセパレータレス型保護フィルム原反。
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