JP2009090585A - 画像形成装置及びその画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】色モアレの発生を低減させることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置内のコントローラは、プロファイルデータを再生成する際、主走査画素の項目が低い順に読み込んでいく(S3〜S6)。マゼンタ(M)のプロファイルデータの乗り換えポイントP1として、128画素目が該当する(S4)。他の色において、128画素以内に、乗り換えポイントが存在する否かを検出する(S10)。イエロー(Y)のプロファイルデータの乗り換えポイントP1として、+64画素で同一方向の乗り換えが検出される。シアン(C)のプロファイルデータの乗り換えポイントP1として、+128画素で同一方向の乗り換えが検出される。これら3つの色の乗り換えポイントにおける中間地点を計算する(S11)。中間地点が「192」となるように、プロファイルデータの変更を行う(S12)。
【選択図】図11

Description

本発明は、複数色の画像を記録媒体に形成する画像形成装置及びその画像処理方法に関する。
従来、カラープリンタあるいはカラー複写機等のカラー画像形成装置に用いられる画像記録方式として、電子写真方式が知られている。電子写真方式では、レーザービームを利用して感光ドラム上に潜像を形成し、帯電した色材(以下、トナーと称する)により現像する。また、画像の記録は、現像されたトナーによる画像を転写紙に転写して定着させることにより行われる。
近年、電子写真方式のカラー画像形成装置の画像形成スピード高速化のために、トナーの色数と同数の現像器および感光ドラムを備え、画像搬送ベルト上や、記録媒体上に順次異なる色の画像を転写するタンデム方式のカラー画像形成装置が増えている。
このタンデム方式のカラー画像形成装置においては、レジストレーションずれを生じさせる複数の要因が存在することが知られており、各要因に対して様々な対処方法が提案されている。
その1つの要因が偏向走査装置のレンズの不均一性や取り付け位置ずれ、および偏向走査装置のカラー画像形成装置本体への組み付け位置ずれである。この位置ずれにより、走査線に傾きや曲がりが生じ、その曲がり度合い(以下、プロファイルと称する)が色毎に異なることとなり、レジストレーションずれとなる。
プロファイルは、画像形成装置毎に、すなわち記録エンジン毎に、さらには各色で異なる。図17は従来の画像形成装置におけるプロフィルの一例を示すグラフである。同図(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のプロファイル特性を示す。また、各グラフの縦軸は画像形成装置における理想的な特性に対して副走査方向ずれ量を表し、横軸は画像形成装置における主走査方向位置を表す。
主走査方向に直線的に表現されている線201、203、205、207は、曲がりのない理想的な特性であることを示す。また、曲線で示された線202、204、206、208は、色毎のプロファイル特性を示している。すなわち、シアンのプロファイル特性は線202で示される。マゼンタのプロファイル特性は線204で示される。イエローのプロファイル特性は線206で示される。ブラックのプロファイル特性は線208で示される。
図からも分かるように、曲線の変化点は色毎に異なっており、この異なりが定着後の画像データにおいて、レジストレーションずれとなって現れる。
このレジストレーションずれへの対処方法として、特許文献1には、偏向走査装置の組立工程で、光学センサを用いて走査線の曲がりの大きさを測定し、レンズを機械的に回転させて走査線の曲がりを調整した後、接着剤で固定する方法が記載されている。
特許文献2には、偏向走査装置をカラー画像形成装置本体に組み付ける工程において、光学センサを用いて走査線の傾きの大きさを測定し、偏向走査装置を機械的に傾かせて走査線の傾きを調整した上で、カラー画像形成装置本体に組み付ける方法が記載されている。
また、特許文献3には、光学センサを用いて走査線の傾きと曲がりの大きさを測定し、それらを相殺するようにビットマップ画像データを補正し、その補正した画像を形成する方法が記載されている。この方法は、画像データを処理することで電気的に補正するので、機械的な調整部材や組立時の調整工程が不要になる。従って、カラー画像形成装置の大きさを小型化することが可能となり、かつ、特許文献1、2に記載されている方法よりも安価にレジストレーションずれに対処することができる。
この電気的なレジストレーションずれ補正は、1画素単位の補正と1画素未満の補正に分かれる。図18は1画素単位の補正を説明する図である。1画素単位の補正では、傾きと曲がりの補正量に応じて、画素を1画素単位で副走査方向にオフセットさせる。なお、以後の記載においては、オフセットさせる位置を乗り換えポイントと称する。つまり、図18においては、P1〜P5が乗り換えポイントに該当する。
図19は1画素未満の補正を説明する図である。1画素未満の補正では、ビットマップ画像データの階調値を副走査方向の前後の画素で調整する。つまり、同図(a)のようなプロファイル特性により、上方向に曲がっている場合、階調補正前のビットマップ画像データを、プロファイル特性の示す方向とは逆方向に副走査側で扱う。このような手法で、1画素未満の補正を実行することにより、1画素単位の補正により生じる乗り換えポイント境界における不自然な段差を解消し、画像の平滑化を図ることができる。
特開2002−116394号公報 特開2003−241131号公報 特開2004−170755号公報
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、各色において、乗り換えポイントの補正を行ったとしても、各色の乗り換えポイントの位置が近くにあった場合、画像形成後の可視画像において、色モアレによる画像劣化が生じるおそれがあった。
そこで、本発明は、色モアレの発生を低減させることができる画像形成装置及びその画像処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、少なくとも2つの色に対応した画像データを記憶する画像記憶手段と、前記記憶された各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を指示しながら、前記画像データを読み出す読出手段と、前記読み出された各色の画像データに基づき、色画像を記録媒体に転写する転写手段とを備え、前記読出手段が前記画像データを読み出す際、前記転写手段の主走査方向の位置湾曲情報を基に得られる各色の湾曲補正情報に従って、前記各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を補正する画像形成装置において、前記各色の少なくとも2つの湾曲補正情報が所定の条件を満たす場合、前記湾曲補正情報を再生成する湾曲補正情報再生成手段を備えたことを特徴とする。
本発明の画像形成装置の画像処理方法は、少なくとも2つの色に対応した画像データを記憶する画像記憶手段と、前記記憶された各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を指示しながら、前記画像データを読み出す読出手段と、前記読み出された各色の画像データに基づき、色画像を記録媒体に転写する転写手段とを備えた画像形成装置の画像処理方法であって、前記読出手段が前記画像データを読み出す際、前記転写手段の主走査方向の位置湾曲情報を基に得られる各色の湾曲補正情報に従って、前記各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を補正する読出位置補正ステップと、前記各色の少なくとも2つの湾曲補正情報が所定の条件を満たす場合、前記湾曲補正情報を再生成する湾曲補正情報再生成ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、所定の条件を満たす場合、湾曲補正情報を再生成するので、色モアレの発生を低減させることができる。これにより、色モアレ等による画像劣化が生じなくなる。
本発明の画像形成装置及びその画像処理方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像形成装置は電子写真方式のカラー画像形成装置に適用される。
図1は実施の形態におけるカラー画像形成装置の構成を示すブロック図である。図1には主に静電潜像の作成に係わる部分が示されている。カラー画像形成装置は、画像形成部401および画像処理部402を有する。画像処理部402は、ビットマップ画像情報を生成する。画像形成部401は、画像処理部402で生成されたビットマップ画像情報に基づき、記録媒体上に画像形成を行う。なお、画像形成部401には、後述するように、プロファイルデータ416C,416M,416Y,416K(wankyokuhoseijouhou)を格納するプロファイル格納部403(湾曲補正情報記憶手段)が設けられている。
図2はカラー画像形成装置における画像形成部401の構成を示す断面図である。本実施形態では、電子写真方式のカラー画像形成装置の一例として、中間転写体を採用したタンデム方式のカラー画像形成装置が用いられる。
画像形成部401は、画像処理部402が処理した露光時間に応じて露光光を駆動し、感光体に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して単色トナー像を形成する。さらに、画像形成部401は、この単色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成し、この多色トナー像を記録媒体11に転写し、その記録媒体11上の多色トナー像を定着させる。この画像形成部401は、主に帯電部、現像部、転写部および定着部から構成される。
帯電部は、Y,M,C,Kの色毎に、感光体22Y,22M,22C,22Kを帯電させるための4個の注入帯電器23Y,23M,23C,23Kを備える。各注入帯電器には、スリーブ23YS,23MS,23CS,23KSが設けられている。
感光体22Y,22M,22C,22Kは、駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達されると、回転する。駆動モータは、感光体22Y,22M,22C,22Kを画像形成動作に応じて反時計周り方向に回転させる。
露光部は、感光体22Y,22M,22C,22Kにスキャナ部24Y,24M,24C,24Kから露光光を照射し、感光体22Y,22M,22C,22Kの表面を選択的に露光することにより、静電潜像を形成するように構成されている。
現像部は、前述した静電潜像を可視化するために、Y,M,C,Kの色毎に現像を行う4個の現像器26Y,26M,26C,26Kを備える。各現像器には、スリーブ26YS,26MS,26CS,26KSが設けられている。なお、各々の現像器26Y,26M,26C,26Kは脱着自在である。
転写部は、感光体22(22Y,22M,22C,22K)から中間転写体28へ単色トナー像を転写するために、中間転写体28を時計周り方向に回転させる。転写部は、感光体22Y,22M,22C,22Kとそれに対向して位置する一次転写ローラ27Y,27M,27C,27Kの回転に伴って、単色トナー像を転写する。転写部は、一次転写ローラ27(27Y,27M,27C,27K)に適当なバイアス電圧を印加すると共に、感光体22の回転速度と中間転写体28の回転速度に差をつけることにより、効率良く単色トナー像を中間転写体28上に転写する。これを一次転写という。
さらに、転写部は、ステーション毎に単色トナー像を中間転写体28上に重ね合わせ、重ね合わせた多色トナー像を中間転写体28の回転に伴い、二次転写ローラ29まで搬送する。さらに、転写部は、記録媒体11を給紙トレイ21a、21bから二次転写ローラ29へ狭持して搬送し、記録媒体11に中間転写体28上の多色トナー像を転写する。転写部は、二次転写ローラ29に適当なバイアス電圧を印加し、静電的にトナー像を転写する。これを二次転写という。二次転写ローラ29は、記録媒体11上に多色トナー像を転写している間、位置29aで記録媒体11に当接し、印字処理後、位置29bに離間する。
定着装置31(定着部)は、記録媒体11に転写された多色トナー像を記録媒体11に溶融・定着させるために、記録媒体11を加熱する定着ローラ32、および記録媒体11を定着ローラ32に圧接させるための加圧ローラ33を備える。定着ローラ32および加圧ローラ33は中空状に形成され、それぞれの内部にはヒータ34、35が設けられている。定着装置31は、多色トナー像を保持した記録媒体11を定着ローラ32と加圧ローラ33により搬送するとともに、熱および圧力を加え、トナーを記録媒体11に定着させる。トナー定着後の記録媒体11は、その後、排出ローラ(図示せず)によって排紙トレイ(図示せず)に排出される。これにより、画像形成動作が終了する。
クリーニング部30は、中間転写体28上に残ったトナーをクリーニングするものである。中間転写体28上に形成された4色の多色トナー像を記録媒体11に転写した後に残った廃トナーは、クリーナ容器に蓄えられる。
ここで、画像形成装置における色毎の走査線のプロファイル特性に関して説明する。図3は画像形成装置のプロファイル特性を示すグラフである。同図(a)は画像形成装置のプロファイル特性として、レーザースキャン方向に亘って上方にずれている領域を示す。同図(b)は画像形成装置のプロファイル特性として、レーザースキャン方向に亘って下方にずれている領域を示す。理想的な走査線301は、感光体22の回転方向に対して垂直に走査が行われる場合の特性を示す。一方、走査線302は、感光体22の位置精度や径のずれ、および各色のスキャナ部24(24C,24M,24Y,24K)における光学系の位置精度に起因した、傾きおよび曲がりの発生した実際の走査線である。
なお、プロファイル特性は、画像処理部402で補正がなされるべき方向を前提として定義されているが、プロファイル特性の定義は、これに限定されるものではない。例えば、画像形成部401のずれ方向としてプロファイル特性を定義しておき、画像処理部402は、その逆特性の補正を行うように構成してもよい。
図4はプロファイル特性の定義によって画像処理部402で補正がなされるべき方向と、画像形成部401のずれ方向との相関を示す図である。画像処理部402で補正がなされるべき方向として、図4(a)のようにプロファイル特性が示されている場合、画像形成部401の曲がり特性(位置湾曲情報に相当)は、その逆方向である図4(b)に示されたものになる。逆に、画像形成部401の曲がり特性として、図4(c)のプロファイル特性が示されている場合、画像処理部402で補正がなされるべき方向として、図4(d)に示されたものになる。
また、プロファイル特性のデータ(プロファイルデータ)の保持の仕方として、例えば、図5に示すように、乗り換えポイントの主走査方向の画素位置と、次の乗り換えポイントまでの変化の方向性を保持することが挙げられる。
図5は1色分のレーザースキャナの歪み具合およびそのプロファイルデータを示す図である。このプロファイルデータは、画像形成装置内のプロファイル格納部403に格納されたプロファイルデータ416C,416M,416Y,416Kに相当する。プロファイルデータには、乗り換えポイントの位置を示す主走査方向の画素、およびその位置における画素を上下どちらに補正するかを示す1bitのデータが記述されている。
具体的に、図5(a)のプロファイル特性に対し、乗り換えポイントがP1,P2,P3,……,Pmが定義される。各乗り換えポイントの定義は、副走査方向に1画素ずれが発生するポイントである。その方向としては、次の乗り換えポイントまで上方向に変化する場合と下方向に変化する場合がある。
例えば、乗り換えポイントP2は、次の乗り換えポイントP3まで、上方向に乗り換えを行うべきポイントとなる。従って、乗り換えポイントP2における乗り換え方向は、図5(b)の下段に示すように上方向(↑)となる。同様に、乗り換えポイントP3においても、次の乗り換えポイントP4までは上方向(↑)となる。乗り換えポイントP4における乗り換え方向は、これまでの方向とは異なり下方向(↓)となる。この方向のデータの保持の仕方としては、例えば、上方向を示すデータとして”1”、下方向を示すデータとして”0”とすればよい。この場合、保持するデータ数は乗り換えポイント数と同じになり、乗り換えポイント数がm個である場合、保持するビット数もmビットとなる。
画像形成装置は、その記録デバイス(記録エンジン)毎に異なるプロファイル特性を有する。さらに、カラー画像形成装置の場合、色毎にその特性が異なる。
図3(a)を用いて、レーザースキャン方向に亘って上方にずれている領域の乗り換えポイントに関して説明する。本実施形態における乗り換えポイントとは、副走査方向に1画素ずれているポイントのことを示す。つまり、図3(a)においては、上方への曲がり特性を有する走査線302上で、副走査方向に1画素ずれているポイントであるP1、P2、P3が乗り換えポイントに相当する。なお、図3(a)においては、P0を基準として記載されている。同図からもわかるように、乗り換えポイント間の距離(L1、L2)は、曲がり特性を有する走査線302が急激に変化している領域においては短くなり、緩やかに変化している領域においては長くなる。
図3(b)を用いて、レーザースキャン方向に亘って下方にずれている領域の乗り換えポイントに関して説明する。下方にずれている特性を示す領域においても、乗り換えポイントの定義は、副走査方向に1画素ずれているポイントのことを示す。つまり、図3(b)においては、下方への湾曲特性を有する走査線302上で、副走査方向に1画素ずれているポイントであるPn、Pn+1が乗り換えポイントに相当する。図3(b)においても、図3(a)と同様、乗り換えポイント間の距離(Ln、Ln+1)は、曲がり特性を有する走査線302が急激に変化している領域においては短くなり、緩やかに変化している領域においては長くなる。
このように、乗り換えポイントは、画像形成装置が持つ、曲がり特性を有する走査線302の変化度合いと密接に関係する。よって、急激な曲がり特性を持つ画像形成装置においては、乗り換えポイント数は多くなり、逆に緩やかな曲がり特性を持つ画像形成装置においては、乗り換えポイント数が少なくなる。
既に説明している通り、画像形成装置が持つ曲がり特性は、色毎にも異なるため、乗り換えポイントの数および位置はそれぞれ色毎に異なる。この色間の相違が、中間転写体28上に全色のトナー像を転写した画像において、レジストレーションずれとなって現れることとなる。
つぎに、カラー画像形成装置における画像処理部402の構成および動作を示す(図1参照)。画像生成部404は、コンピュータ装置(図示せず)等から受信する印刷データを用いて、印刷処理可能なラスタイメージデータを生成し、RGBデータおよび各画素のデータ属性を示す属性データとして画素毎に出力する。
なお、画像生成部404は、コンピュータ装置等から受信した画像データではなく、カラー画像形成装置内部に読取部を構成し、この読取部からの画像データを扱う構成としてもよい。ここで、読取部は、少なくともCCD(Chaerged Couple Device)あるいはCIS(Contact Image senser)を含むものであり、読み取った画像データに対し、所定の画像処理を行う処理部を合わせ持つ構成でもよい。また、カラー画像形成装置の内部に読取部を構成せず、インターフェース(図示せず)を介して、外部の読取装置からデータを受け取れるように構成してもよい。
色変換処理部405は、RGBデータを画像形成部401のトナー色に合わせてCMYKデータに変換し、CMYKデータと属性データをビットマップメモリ(記憶部)406に格納する。
記憶部406は、画像処理部402に設けられた第1の記憶部であり、印刷処理を行うラスタイメージデータを一旦格納するものである。なお、記憶部406は、1ページ分のイメージデータを格納するページメモリで構成されてもよいし、複数ライン分のデータを記憶するバンドメモリとして構成されてもよい。
ハーフトーン処理部407C,407M,407Y,407Kは、記憶部406から出力される属性データおよび各色のデータにハーフトーン処理を行う。ハーフトーン処理部の具体的な構成としては、スクリーン処理によるもの、あるいは誤差拡散処理によるものが知られている。スクリーン処理は、所定の複数のディザマトリクスおよび入力される画像データ用いて、N値化するものである。また、誤差拡散処理は、入力画像データを所定の閾値と比較することにより、N値化を行い、その際の入力画像データと閾値との差分を以降にN値化処理する周囲画素に対し、拡散させる処理である。
第2の記憶部408(画像記憶手段に相当)は、画像形成装置の内部に設けられており、ハーフトーン処理部407(407C,407M,407Y,407K)により処理されたN値化データを記憶する。なお、第2の記憶部408以降の、画像処理される画素位置が乗り換えポイントである場合、指示に従って、第2の記憶部408から読み出される時点で、1画素分の乗り換えが行われる。この1画素分の乗り換えは、読出位置補正に相当する。
図6は乗り換えポイントにおける読み出しを示す図である。同図(a)は第2の記憶部408が保持しているデータの状態を模式的に示す。同図(a)に示す通り、第2の記憶部408が記憶している状態として、画像処理部402の補正方向、あるいは画像形成部401の曲がり特性によらず、ハーフトーン処理部407による処理後のデータが保持されている。
同図(a)のライン701が読み出される時点で、画像処理部402で補正されるべき方向としてのプロファイル特性が上方向の場合、同図(b)のように、乗り換えポイントを境界として、上方向に1画素分ずらされた状態となる。
また、画像処理部402で補正されるべき方向としてのプロファイル特性が下方向の場合、ライン701の画像データが第2の記憶部408から読み出された時点で、同図(c)のように、乗り換えポイントを境界として、下方向に1画素分ずらされた状態となる。
各色の補間判定部409C,409M,409Y,409Kは、入力されるN値化データの乗り換えポイント前後の画素の処理として、後段処理で補間を必要とする画素であるか、それとも補間を行わなくてもよい画素であるかを判定する。
タイミング調整部410C,410M,410Y,410Kは、第2の記憶部408からのN値化データと補間判定部409の判定結果の同期をとるために、設けられている。転送バッファ411C,411M,411Y,411Kは、補間判定部409とタイミング調整部410の出力データを一時的に保持する。このタイミング調整部によって第2の記憶部408から画像データが読み出される処理は、請求項1に記載の画像読出手段に相当する。なお、本実施形態では、第1記憶部406、第2記憶部408および転送用バッファ411を別構成としたが、画像形成装置の内部に共通の記憶部で構成されるようにしてもよい。
補間処理部412C,412M,412Y,412Kは、それぞれ転送用バッファ411C,411M,411Y,411Kからの受信データに対し、同じく転送用バッファから転送されてくる補間判定部409による判定結果に基づき補間処理を行う。補間判定部409からの判定結果は、画素毎の判定結果となるが、補間処理部412での補間処理は、画像形成装置が持つ曲がり特性に対応した乗り換えポイントの前後の画素を使用する。
図7は画像形成装置内のプロファイル格納部403に記憶されている各色のプロファイルデータを示す図である。同図(a)は主走査方向256画素目で上方向に乗り換えを行うCプレーンのプロファイルデータを示す。同図(b)は主走査方向128画素目で上方向に乗り換えを行うMプレーンのプロファイルデータを示す。同図(c)は192画素目で上方向に乗り換えを行うYプレーンのプロファイルデータを示す。同図(d)は448画素目で上方向に乗り換えを行うKプレーンのプロファイルデータを示す。
図8は図7のプロファイルデータにより画像形成装置内の各色が記憶されている第2記憶部(画像メモリ)408からの各色の読み出しを示す図である。図9は図8の各色の読み出しを基に、画像形成装置の画像形成部401によってレーザースキャンが行われた状態を示す図である。図10は用紙上に画像が形成された状態を示す図である。このとき、乗り換えポイント近辺においては、乗り換えの段差により、Cプレーン、Mプレーン、Yプレーン、Kプレーン間で段差が生じる。このことがモアレ画像の原因となってしまう。
そこで、本実施形態では、乗り換えポイントによって生じるモアレ画像を低減させるために、プロファイルデータを修正(再生成)する。図11および図12はプロファイルデータの再生成手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、画像形成装置内のコントローラ(図示せず)に内蔵された記憶媒体に格納されており、コントローラによって実行される。本実施形態では、乗り換えポイントの単位を64画素とし、再生成の際の乗り換えポイントの移動量を±64画素とする。
まず、画像形成装置内のコントローラは、主走査画素Xpを初期値0に設定する(ステップS1)。コントローラは、主走査画素Xpに値64を加算する(ステップS2)。コントローラは、この加算した主走査画素Xpにおいて、シアン(C)のプロファイルデータ(図7(a)参照)に乗り換えポイントがあるか否かを判別する(ステップS3)。乗り換えポイントがない場合、マゼンタ(M)のプロファイルデータ(図7(b)参照)に乗り換えポイントがあるか否かを判別する(ステップS4)。乗り換えポイントがない場合、イエロー(Y)のプロファイルデータ(図7(c)参照)に乗り換えポイントがあるか否かを判別する(ステップS5)。乗り換えポイントがない場合、ブラック(K)のプロファイルデータ(図7(d)参照)に乗り換えポイントがあるか否かを判別する(ステップS6)。乗り換えポイントがない場合、コントローラは、主走査画素Xpが主走査方向の最大である主走査画素Xnumを超えたか否かを判別する(ステップS19)。超えていない場合、ステップS2の処理に戻る。一方、超えている場合、コントローラは本処理を終了する。
一方、ステップS3で、シアン(C)のプロファイルデータ(図7(a)参照)に乗り換えポイントがある場合、他の色(M、Y、K)において、128画素以内に、乗り換えポイントが存在するか否かの検出を行う(ステップS7)。128画素以内に乗り換えポイントが存在しない場合、ステップS19の処理に移行する。一方、128画素以内に乗り換えポイントが存在する場合、128画素以内に乗り換えポイントが存在する色の乗り換えポイントにおける中間地点を計算し、その値を算出する(ステップS8)。そして、各色のプロファイルデータを書き換える(ステップS9)。この後、ステップS19の処理に移行する。
同様に、ステップS4で、マゼンタ(M)のプロファイルデータ(図7(b)参照)に乗り換えポイントがある場合、他の色(C、Y、K)において、128画素以内に、乗り換えポイントが存在するか否かの検出を行う(ステップS10)。128画素以内に乗り換えポイントが存在しない場合、ステップS19の処理に移行する。一方、128画素以内に乗り換えポイントが存在する場合、128画素以内に乗り換えポイントが存在する色の乗り換えポイントにおける中間地点を計算し、その値を算出する(ステップS11)。そして、各色のプロファイルデータを書き換える(ステップS12)。この後、ステップS19の処理に移行する。
同様に、ステップS5で、イエロー(Y)のプロファイルデータ(図7(c)参照)に乗り換えポイントがある場合、他の色(C、M、K)において、128画素以内に、乗り換えポイントが存在するか否かの検出を行う(ステップS13)。128画素以内に乗り換えポイントが存在しない場合、ステップS19の処理に移行する。一方、128画素以内に乗り換えポイントが存在する場合、128画素以内に乗り換えポイントが存在する色の乗り換えポイントにおける中間地点を計算し、その値を算出する(ステップS14)。そして、各色のプロファイルデータを書き換える(ステップS15)。この後、ステップS19の処理に移行する。
同様に、ステップS6で、ブラック(K)のプロファイルデータ(図7(d)参照)に乗り換えポイントがある場合、他の色(C、M、Y)において、128画素以内に、乗り換えポイントが存在するか否かの検出を行う(ステップS16)。128画素以内に乗り換えポイントが存在しない場合、ステップS19の処理に移行する。一方、128画素以内に乗り換えポイントが存在する場合、128画素以内に乗り換えポイントが存在する色の乗り換えポイントにおける中間地点を計算し、その値を算出する(ステップS17)。そして、各色のプロファイルデータを書き換える(ステップS18)。この後、ステップS19の処理に移行する。
具体的に、図7を用いて説明する。画像形成装置内のコントローラは、プロファイル格納部403に格納されているプロファイルデータ(図7参照)を主走査画素の項目が低い順に読み込んでいく(S3、S4、S5、S6)。本実施形態においては、まず、図7(b)に示すマゼンタ(M)のプロファイルデータの乗り換えポイントがP1において、128画素目が該当する(S4)。つぎに、他の色において、128画素以内に、乗り換えポイントが存在するか否かの検出を行う(S10)。ここで、図7(c)に示すイエロー(Y)のプロファイルデータにおいては、図7(b)の乗り換えポイントP1に対して+64画素で乗り換えを同一方向で行っていることが検出される。また、図7(a)に示すシアン(C)のプロファイルデータにおいては、図7(b)の乗り換えポイントP1に対して+128画素で同一方向で乗り換えを行っていることが検出される。
つぎに、この3つの色の乗り換えポイントにおける中間地点を計算し(S11)、その値を算出する。本実施形態では、変更前の乗り換えポイントである、図7(a)の主走査画素が「256」、図7(b)の主走査画素が「128」、図7(c)の主走査画素が「192」であることから、中間地点は「192」となる。図7(a)、(b)、(c)の該当するプロファイルデータを図13に示すように書き換える(S12)。図13は再生成が行われたプロファイルデータを示す図である。図13(a)、(b)、(c)に示す変更後のプロファイルデータには、乗り換えポイントP1として各主走査画素が「192」に設定されている。この手順をプロファイルデータに記載されている最後の乗り換えポイントまで行うことで(S19)、一連のプロファイルデータの再生成が終了する。ここで、S9、S12、S15、S18の処理は、湾曲補正情報再生成手段に相当する。
図14は再生成が終了したプロファイルデータ(図13参照)により画像形成装置内の各色が記憶されている第2記憶部408(画像メモリ)からの各色の読み出しを示す図である。図13に示すようなプロファイルデータを使用することで、画像メモリから図14に示すような形式で画像データが読み出される。図15は図14の各色の読み出しを基に、画像形成装置の画像形成部401によってレーザースキャンが行われた状態を示す図である。図16は用紙上に画像が形成された状態を示す図である。
本実施形態の画像形成装置によれば、上記手法により、シアン、マゼンタ、イエローの間における色のズレがなくなり、この3色の間での色モアレの発生を低減させることができる。また、プロファイルデータを速やかに取得することができる。また、各色の乗り換えポイントの位置が色モアレの発生し易くなるような位置関係にある場合に限って、プロファイルデータを再生成することができ、色モアレの発生を抑えることができる。また、乗り換えポイントの位置における各色画像のズレを抑えることができ、色モアレの発生を低減させることができる。また、中間地点に変更するので、各色のプロファイルデータの変更量を少なくすることができる。
ここで、上記実施形態では、前述したように、乗り換え制御を行うコントローラに与えられる、乗り換えポイントが記述されたプロファイルデータは、64ビット単位で量子化されたものであった。従って、アナログ的に歪んでいるレーザービームの曲がり、つまり本来のプロファイルを正確に表現しているものではない。よって、狭い主走査区間内でプロファイルデータの移動(補正)、つまり乗り換えポイントの移動を行っても、画像形成に特に支障は生じないと判断される。
なお、本実施形態では、4色ともにプロファイルデータを参照し、所定の条件に合致した場合、プロファイルデータの再生成を行っている。しかし、特定の色において、他の色と乗り換えポイントにおいて、段差が生じたとしても、モアレ等が生じないような色(例えば、イエロー)においては、プロファイルデータの再生成を行わなくてもよい。
さらに、再生成の際の乗り換えポイントの移動量を±64画素としているが、テキスト画像や写真画像といった画像の種類によって、その幅を変更することも可能である。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、上記実施形態では、少なくとも2つの色の乗り換えポイントにおける中間地点を計算し、その中間地点に乗り換えポイントを変更するようなプロファイルデータの再生成を行ったが、この方法に限らない。例えば、複数の色の乗り換えポイントの中間地点に限らず、所定の画素以内にある複数の乗り換えポイントの主走査位置の最大値と最小値の間の点であればどの点であってもよい。また、特定の色の乗り換えポイントを他の色の乗り換えポイントに変更するようなプロファイルデータの再生成を行ってもよい。これにより、変更されるプロファイルデータの数を少なくとも1つ減らすことができる。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、画像形成装置としては、本来の印刷装置の他、印刷機能を有するファクシミリ装置、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能等を有する複合機(MFP)であってもよいことは勿論である。
上記実施の形態では、画像形成装置として、中間転写体を使用し、この中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、この中間転写体に担持されたトナー像を記録媒体に一括して転写する画像形成装置を例示している。しかし、この転写方式に限定されるものではなく、記録媒体担持体を使用し、この記録媒体担持体に担持された記録媒体に各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置であってもよい。
また、上記実施形態に記載されている構成部品の形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲は上記例示するもののみに限定されものではない。
実施の形態におけるカラー画像形成装置の構成を示すブロック図である。 カラー画像形成装置における画像形成部401の構成を示す断面図である。 画像形成装置のプロファイル特性を示すグラフである。 プロファイル特性の定義によって画像処理部402で補正がなされるべき方向と、画像形成部401のずれ方向との相関を示す図である。 1色分のレーザースキャナの歪み具合およびそのプロファイルデータを示す図である。 乗り換えポイントにおける読み出しを示す図である。 画像形成装置内のプロファイル格納部403に記憶されている各色のプロファイルデータを示す図である。 図7のプロファイルデータにより画像形成装置内の各色が記憶されている第2記憶部(画像メモリ)408からの各色の読み出しを示す図である。 図8の各色の読み出しを基に、画像形成装置の画像形成部401によってレーザースキャンが行われた状態を示す図である。 用紙上に画像が形成された状態を示す図である。 プロファイルデータの再生成手順を示すフローチャートである。 図11につづくプロファイルデータの再生成手順を示すフローチャートである。 再生成が行われたプロファイルデータを示す図である。 再生成が終了したプロファイルデータ(図13参照)により画像形成装置内の各色が記憶されている画像記憶部(画像メモリ)からの各色の読み出しを示す図である。 図14の各色の読み出しを基に、画像形成装置の画像形成部401によってレーザースキャンが行われた状態を示す図である。 用紙上に画像が形成された状態を示す図である。 従来の画像形成装置におけるプロフィルの一例を示すグラフである。 1画素単位の補正を説明する図である。 1画素未満の補正を説明する図である。
符号の説明
401 画像形成部
402 画像処理部
408 第2記憶部
412 補間処理部
416 プロファイルデータ

Claims (7)

  1. 少なくとも2つの色に対応した画像データを記憶する画像記憶手段と、
    前記記憶された各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を指示しながら、前記画像データを読み出す読出手段と、
    前記読み出された各色の画像データに基づき、色画像を記録媒体に転写する転写手段とを備え、
    前記読出手段が前記画像データを読み出す際、前記転写手段の主走査方向の位置湾曲情報を基に得られる各色の湾曲補正情報に従って、前記各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を補正する画像形成装置において、
    前記各色の少なくとも2つの湾曲補正情報が所定の条件を満たす場合、前記湾曲補正情報を再生成する湾曲補正情報再生成手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記各色の湾曲補正情報を記憶する湾曲補正情報記憶手段を備え、
    前記読出手段は前記画像データの読み出しに併せて、前記湾曲補正情報記憶手段から各色の湾曲補正情報を読み出し、
    前記読み出された各色の湾曲補正情報に従って、前記各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を補正することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記所定の条件は、前記各色の湾曲補正情報に従って補正される前記各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を切り替える主走査方向の切り替え位置が、予め決められた画素以内であることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記湾曲補正情報再生成手段は、各色の前記切り替え位置を寄せるように変更することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記湾曲補正情報再生成手段は、各色の前記切り替え位置を、変更前の各色の前記切り替え位置の中間地点に変更することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記湾曲補正情報再生成手段は、前記各色のうち、特定の色の前記切り替え位置を、前記特定の色とは異なる色の前記切り替え位置に揃えるように変更することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  7. 少なくとも2つの色に対応した画像データを記憶する画像記憶手段と、前記記憶された各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を指示しながら、前記画像データを読み出す読出手段と、前記読み出された各色の画像データに基づき、色画像を記録媒体に転写する転写手段とを備えた画像形成装置の画像処理方法であって、
    前記読出手段が前記画像データを読み出す際、前記転写手段の主走査方向の位置湾曲情報を基に得られる各色の湾曲補正情報に従って、前記各色の画像データの副走査方向の読み出し位置を補正する読出位置補正ステップと、
    前記各色の少なくとも2つの湾曲補正情報が所定の条件を満たす場合、前記湾曲補正情報を再生成する湾曲補正情報再生成ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
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