JP2009090445A - 研磨布 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維間の空隙の目詰まりを抑制して寿命を確保することができる研磨布を提供する。
【解決手段】研磨クロス1は、樹脂層で被覆された繊維によりシート状に形成された不織布2を有している。不織布2を形成する繊維10は、原料繊維のポリエステル繊維12が樹脂層8で被覆されている。樹脂層8は、ポリエステル繊維12の表面を被覆し繊維間に形成された空隙を維持するための湿熱硬化樹脂層8aと、湿熱硬化樹脂層8aの表面を被覆し架橋された架橋ポリウレタン樹脂層8bと、架橋ポリウレタン樹脂層8bの表面を被覆した乾式硬化樹脂層8cと、を有している。架橋ポリウレタン樹脂層8b、乾式硬化樹脂層8cの形成時に、ポリエステル繊維12の表面に形成された湿熱硬化樹脂層8aが不織布の変形を抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は研磨布に係り、特に、樹脂層で被覆された繊維により形成されたシート状の繊維集合体を有する研磨布に関する。
従来、レンズ、平行平面板、反射ミラー等の光学材料、ハードディスク用基板、半導体用シリコンウエハ、液晶用ガラス等、高精度に平坦性が要求される材料の平坦加工には、研磨布が用いられている。例えば、シリコンウエハ等の精密研磨加工に用いられる研磨布としては、不織布やフェルト等のシート状に形成された繊維集合体が知られている。不織布等では、繊維が交絡されており、繊維間に空隙が形成されるため、この空隙に研磨液を貯留させつつ研磨加工が行われる。しかしながら、このタイプの研磨布は柔軟性を有することから、変形しやすいため、被研磨物の周縁部が中央部より研磨加工されるロールオフが生じやすく平坦性が低下する。ロールオフの発生を回避するには、研磨布の変形を抑制することが必要であるが、変形を抑制するために研磨速度を小さくすると研磨効率が低下する、という問題が生じる。このため、不織布等を樹脂溶液に含浸後乾燥させることで変形を抑制した研磨布が用いられている。
ところが、樹脂溶液に含浸しても不織布等を形成する繊維に付着する樹脂量が不十分なときは、不織布等の変形に対する抑制効果が不十分なため、ロールオフ等の問題が解決されない。これを解決するために、1回〜数回に分けて不織布等を樹脂溶液に含浸する技術が知られている。例えば、熱可塑性ポリウレタン樹脂に含浸させるとともに、それより硬質な熱硬化性樹脂の薄膜で被覆・補強した不織布タイプの研磨布が開示されている(特許文献1参照)。また、本出願人は、繊維の表面を被覆し架橋された第1の熱硬化性樹脂層と、該第1の熱硬化性樹脂層を被覆した第2の熱硬化性樹脂層とを有する研磨布を開示している(特許文献2)。
特公平7−4769号公報 特開2007−92252号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、熱硬化性樹脂の薄膜で補強されているものの、不織布の繊維と熱硬化性樹脂との間に熱可塑性ポリウレタン樹脂が介在しているため、研磨加工時の摩擦や化学反応等に伴う発熱により熱可塑性ポリウレタン樹脂が軟化することがある。この結果、研磨布が変形し、繊維間の空隙が塞がれてしまうため、研磨加工時に研磨液を貯留することができず研磨速度が低下し研磨布の寿命を低下させる。また、研磨加工時には、研磨布自体の摩耗により熱硬化性樹脂が削られるため、軟化した熱可塑性ポリウレタン樹脂が研磨液中に流れ出し繊維間の空隙を塞いでしまう、という問題もある。一方、特許文献2の技術では、熱による軟化の問題は生じないものの、熱硬化性樹脂層の形成時に不織布等が圧搾されることで繊維間の空隙が潰されるおそれがある。
本発明は上記事案に鑑み、繊維間の空隙の目詰まりを抑制して寿命を確保することができる研磨布を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、樹脂層で被覆された繊維により形成されたシート状の繊維集合体を有する研磨布において、前記樹脂層は、前記繊維の表面を被覆し前記繊維間に形成された空隙を維持するための第1の熱硬化性樹脂層と、前記第1の熱硬化性樹脂層を被覆し架橋された第2の熱硬化性樹脂層と、前記第2の熱硬化性樹脂層を被覆した第3の熱硬化性樹脂層とを有することを特徴とする。
本発明では、樹脂層が繊維集合体を形成する繊維の表面を被覆し繊維間に形成された空隙を維持するための第1の熱硬化性樹脂層と、第1の熱硬化性樹脂層を被覆し架橋された第2の熱硬化性樹脂層と、第2の熱硬化性樹脂層を被覆した第3の熱硬化性樹脂層とを有するため、樹脂層を構成する第2、第3の熱硬化性樹脂層の形成時に第1の熱硬化性樹脂層で繊維間の空隙が維持され、第2、第3の熱硬化性樹脂層を均質化することができると共に、研磨加工時に摩擦や化学反応で発熱しても、第1ないし第3の熱硬化性樹脂層がいずれも軟化せず繊維集合体の変形が抑制され、繊維間の空隙の目詰まりを抑制して寿命を確保することができる。
この場合において、第1の熱硬化性樹脂層がジイソシアネート化合物と多価アルコール化合物との反応で生成したイソシアネート基含有化合物を有してもよい。このとき、イソシアネート基含有化合物の1分子あたりの平均イソシアネート基数を2〜4の範囲とすることが好ましい。また、第2の熱硬化性樹脂層が、ジイソシアネート化合物と、分子内に2個以上の活性水素を有する活性水素化合物と、ジイソシアネート化合物及び活性水素化合物の反応生成物を架橋するための第1の架橋剤とを有してもよい。このとき、第1の架橋剤を、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物としてもよい。このような第2の熱硬化性樹脂層は、湿式凝固されたポリウレタン樹脂を、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物で架橋してもよい。また、第3の熱硬化性樹脂層が、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物と、該多価イソシアネート化合物を架橋するための第2の架橋剤とを有してもよい。このとき、第2の架橋剤を有機ジアミン化合物としてもよい。この有機ジアミン化合物が3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンであることが好ましい。また、繊維集合体の密度が0.34g/cm〜0.51g/cmであることが好ましい。
本発明によれば、樹脂層が繊維集合体を形成する繊維の表面を被覆し繊維間に形成された空隙を維持するための第1の熱硬化性樹脂層と、第1の熱硬化性樹脂層を被覆し架橋された第2の熱硬化性樹脂層と、第2の熱硬化性樹脂層を被覆した第3の熱硬化性樹脂層とを有するため、樹脂層を構成する第2、第3の熱硬化性樹脂層の形成時に第1の熱硬化性樹脂層で繊維間の空隙が維持され、第2、第3の熱硬化性樹脂層を均質化することができると共に、研磨加工時に摩擦や化学反応で発熱しても、第1ないし第3の熱硬化性樹脂層がいずれも軟化せず繊維集合体の変形が抑制され、繊維間の空隙の目詰まりを抑制して寿命を確保することができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る研磨布の実施の形態について説明する。
(研磨布)
図1に示すように、本実施形態の研磨布(以下、研磨クロスという。)1は、樹脂層で被覆された繊維により形成されたシート状の繊維集合体としての不織布2を有している。不織布2は、繊維を交絡することで立体網目状に形成されており、繊維間には空隙が形成されている。
図2に示すように、不織布2を形成する繊維10は、原料繊維のポリエステル繊維12が樹脂層8で被覆されている。ポリエステル繊維12は、本例では、繊度3d(デニール)、繊維長51mmに設定されている。樹脂層8は、ポリエステル繊維12の表面を被覆し繊維間に形成された空隙を維持するための湿熱硬化樹脂層(第1の熱硬化性樹脂層)8aと、湿熱硬化樹脂層8aの表面を被覆し架橋された架橋ポリウレタン樹脂層(第2の熱硬化性樹脂層)8bと、架橋ポリウレタン樹脂層8bの表面を被覆した乾式硬化樹脂層(第3の熱硬化性樹脂層)8cと、を有している。すなわち、樹脂層8は3層構造を呈している。
湿熱硬化樹脂層8aは、ジイソシアネート化合物と多価アルコール化合物との反応で生成したイソシアネート基含有化合物が乾燥時に水分と反応することで架橋されている。イソシアネート基含有化合物は、イソシアネート基含有率が5〜25%の範囲に設定されており、1分子あたりの平均イソシアネート基数が2〜4の範囲に設定されている。
架橋ポリウレタン樹脂層8bは、湿式凝固されたポリウレタン樹脂が、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物(第1の架橋剤)で架橋されている。ポリウレタン樹脂には、100%モジュラス(2倍長に引っ張る時の張力)が20MPa以下のポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂が用いられている。
乾式硬化樹脂層8cは、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物のイソシアネート末端ウレタンプレポリマが、有機ジアミン化合物(第2の架橋剤)の3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(以下、MOCAと略記する。)で架橋されている。
図1に示すように、不織布2は、被研磨物を研磨するための研磨面Pを有している。研磨面Pの反対面側には、両面テープ3が貼り合わされている。両面テープ3は、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)製フィルムの基材4の両面に粘着剤層5が形成されている。粘着剤層5の粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤等を挙げることができる。両面テープ3は、一面側の粘着剤層5で不織布2に貼り合わされており、他面側の粘着剤層5の表面が図示しない剥離紙で覆われている。研磨クロス1は、両面テープ3の不織布2と反対側の粘着剤層5で研磨機の研磨定盤に装着される。
(研磨クロスの製造)
研磨クロス1は、図3に示す各工程を経て製造される。すなわち、一次含浸工程で不織布基材に含浸させた樹脂を架橋硬化させることで湿熱硬化樹脂層8aを形成し、二次含浸工程で含浸させたポリウレタン樹脂を凝固再生させた後に架橋剤で架橋させることで架橋ポリウレタン樹脂層8bを形成し、三次含浸工程で含浸させたウレタンプレポリマを架橋させることで乾式硬化樹脂層8cを形成する。以下、工程順に説明する。
一次含浸工程では、ポリエステル繊維12により形成された不織布基材を、ジイソシアネート化合物と多価アルコール化合物とが反応して生成したイソシアネート基含有化合物を含む樹脂溶液に浸漬した後、1対のローラ間を加圧可能なマングルローラを用いて過剰な樹脂溶液を絞り落とし、不織布基材に樹脂溶液を略均一に含浸させる。
不織布基材としては、本例では、ポリエステル繊維12で形成されたニードルパンチ不織布が使用されている。不織布基材の厚さは、1.5mm未満では樹脂溶液に含浸後の乾燥時に不織布基材の厚さ方向で樹脂の移動(樹脂マイグレーション)が発生し樹脂の被覆厚さが偏りやすく、5.0mmを超えると不織布基材の内部まで樹脂溶液が浸透できなくなるので、1.5〜5.0mmの範囲とすることが好ましい。また、不織布基材の密度は、0.1g/cm未満では樹脂溶液を含浸させても樹脂が原料繊維間の空隙を通じて流出し原料繊維に付着しにくく、0.2g/cmを超えると樹脂の付着量が大きくなり繊維間の空隙を塞いでしまうので、0.1〜0.2g/cmの範囲とすることが好ましい。発明者らの検討結果によれば、理想的な不織布基材の密度は0.12g/cm程度である。
樹脂溶液は、イソシアネート基含有化合物を希釈溶剤に溶解させて調製される。使用する希釈溶剤としては、イソシアネート基含有化合物を溶解可能な溶剤であれば、特に制限はなく、2種以上の溶剤を混合して用いてもよい。本例では、水混和性を有する有機溶媒のN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)が使用されている。樹脂溶液中のイソシアネート基含有化合物の固形分濃度は、1〜30%の範囲となるように設定されている。イソシアネート基含有化合物の濃度が1%未満では、不織布基材に対して十分な付着量が得られないため、繊維間の空隙の補強が不十分となる。空隙の補強が不十分な状態では、二次含浸工程や三次含浸工程で空隙が潰れてしまうため、樹脂層8の形成に偏りが生じ均質化が難しくなる。反対に、イソシアネート基含有化合物の濃度が30%を超えると、不織布基材に対し、繊維間の空隙の補強に寄与できない余分な樹脂の付着が生じるため、次工程以降の製造時や研磨加工時に樹脂の剥離を招きやすくなり、余分な樹脂が空隙を詰まらせるおそれもあるので、好ましくない。また、ハンドリング(作業)のしやすさを考慮すると、イソシアネート基含有化合物の固形分濃度は、3〜10%の範囲となるように設定することが好ましい。
イソシアネート基含有化合物を生成するジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソアネート等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を併用してもよい。
また、多価アルコール化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールメタン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を併用してもよい。
ジイソシアネート化合物と多価アルコール化合物との反応条件は、特に制限されるものではないが、得られるイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基含有率が5〜25%の範囲となるように設定することが好ましい。また、1分子あたりの平均イソシアネート基数が2〜4(好ましくは、2.5〜3.5)の範囲であることが好ましい。イソシアネート基含有率が5%未満の場合や、平均イソシアネート基数が2より小さい場合では、水分との反応で形成される架橋結合が減少するため、不織布基材の補強が不十分となり、二次含浸工程や三次含浸工程で繊維間の空隙を維持することが難しくなる。逆に、イソシアネート基含有率が25%を超える場合や、平均イソシアネート基数が4より大きい場合には、イソシアネート基含有化合物で処理した不織布基材の硬度が高くなり過ぎ、研磨加工時に被研磨物に傷を付けてしまうおそれがある。
湿熱硬化工程では、一次含浸後、マングルローラで余分な樹脂溶液を絞り落とした不織布基材を、例えば、約130℃の乾燥機中で乾燥させる。乾燥機中では、ポリエステル繊維12に付着しているイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基同士の間に雰囲気中の水分による架橋結合が形成される。この架橋結合により、ポリエステル繊維12の表面には湿熱硬化樹脂層8aが形成される(以下、湿熱硬化樹脂層8aが形成された不織布基材を不織布中間体Aという。)。不織布中間体Aの両面にイソシアネート基含有化合物の架橋による樹脂皮膜が形成された場合は、この樹脂皮膜が二次含浸工程で樹脂の含浸を妨げるため、不織布中間体Aの両面をバフ処理して表面の樹脂皮膜を取り除けばよい。
二次含浸工程では、不織布中間体Aを、ポリウレタン樹脂と分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物とを含むポリウレタン樹脂溶液に浸漬した後、一次含浸工程と同様にマングルローラを用いて過剰なポリウレタン樹脂溶液を絞り落とし、不織布中間体Aにポリウレタン樹脂溶液を略均一に含浸させる。
ポリウレタン樹脂溶液は、ポリウレタン樹脂と、有機溶媒のDMFと、多価イソシアネート化合物とを混合してポリウレタン樹脂を溶解させる。このとき、ポリウレタン樹脂の固形分濃度(樹脂換算濃度)が、例えば、19重量%となるように調製する。ポリウレタン樹脂としては、本例では、100%モジュラス9MPaのポリエステル系ポリウレタン樹脂が用いられている。
ポリウレタン樹脂溶液に混合することができる多価イソシアネート化合物としては、例えば、イソシアネート基が2つのジイソシアネート化合物、イソシアネート基が3つのトリイソシアネート化合物、イソシアネート基が4つのテトライソシアネート化合物等を挙げることができる。ジイソシアネート化合物としては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシアネート等を挙げることができる。トリイソシアネート化合物としては、例えば、トリフェニルメタン−トリイソシアネート等を挙げることができる。テトライソシアネート化合物としては、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等を挙げることができる。また、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物、2,4−トリレンジイソシアネートとプレンツカテコールとの付加物、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、イソシアヌル酸とヘキサメチレンジイソシアネートとの付加物等のようにイソシアネート化合物をプレポリマ化した多価イソシアネートプレポリマを使用することもできる。これらの多価イソシアネート化合物や多価イソシアネートプレポリマの二種以上を併用してもよい。また、上述したように、一次含浸工程で用いたイソシアネート基含有化合物の1分子あたりのイソシアネート基数が2〜4の範囲であるため、これを二次含浸工程の多価イソシアネート化合物として使用することもできる。
湿式凝固工程では、二次含浸後の不織布中間体Aをポリウレタン樹脂に対して貧溶媒である水を主成分とする水系の凝固液中に常温で浸漬することでポリウレタン樹脂を凝固再生させる。凝固液中では、湿熱硬化樹脂層8aの表面に付着しているポリウレタン樹脂溶液のDMFと凝固液との置換の進行によりポリウレタン樹脂が湿熱硬化樹脂層8aの表面に凝固再生される。凝固再生を常温で行うことで、ポリウレタン樹脂溶液に含有された多価イソシアネート化合物による架橋反応の進行が抑制される。ポリウレタン樹脂が凝固再生された不織布中間体Aを水等の洗浄液中で洗浄し残存するDMF等を除去する。洗浄後、不織布中間体Aを洗浄液から引き上げ、マングルローラで余分な洗浄液を絞り落とす。
熱処理工程では、洗浄後の不織布中間体Aを、例えば、約130℃の乾燥機中で乾燥させた後、約110℃に設定された加熱機中でおよそ17時間熱処理する。この熱処理により、凝固再生したポリウレタン樹脂の分子間に、多価イソシアネート化合物で架橋結合が形成される。この架橋結合により、湿熱硬化樹脂層8aの表面には、架橋されたポリウレタン樹脂による架橋ポリウレタン樹脂層8bが形成される(以下、架橋ポリウレタン樹脂層8bが形成された不織布中間体Aを不織布中間体Bという。)。不織布中間体Bでは、両面側でポリウレタン樹脂の付着量が多く、繊維間の空隙が狭められている。三次含浸工程で樹脂を含浸させるため、不織布中間体Bの両面をバフ処理することで、空隙が狭められた部分を除去する。
バフ処理された不織布中間体Bの密度は、0.15g/cm未満では三次含浸工程で樹脂マイグレーションが発生しやすく樹脂が付着しにくくなり、0.32g/cmを超えると三次含浸工程で樹脂が付着することで繊維間の空隙が塞がれてしまい研磨加工時に研磨液等の目詰まりが生じやすくなるので、0.15〜0.32g/cmの範囲に設定することが好ましい。密度をこの範囲とするには、二次含浸での樹脂付着量を40〜80%の範囲に設定することが好ましい。
三次含浸工程では、不織布中間体Bを、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物と、有機ジアミン化合物の架橋剤とを含む樹脂溶液に浸漬した後、一次含浸工程と同様にマングルローラを用いて過剰な樹脂溶液を絞り落とし、不織布中間体Bに樹脂溶液を略均一に含浸させる。三次含浸を常温で行うことで、樹脂溶液に含有された有機ジアミン化合物による架橋反応の進行が抑制される。
三次含浸工程の樹脂溶液に配合可能な多価イソシアネート化合物としては、分子内に2つ以上の水酸基を有する化合物(ポリオール成分)と、分子内に2つのイソシアネート基を有する化合物(イソシアネート成分)とを反応させることで生成したDMF等の有機溶媒に可溶性のイソシアネート末端ウレタンプレポリマを用いることができる。ポリオール成分と、イソシアネート成分とを反応させるときに、イソシアネート成分のイソシアネート基のモル量をポリオール成分の水酸基のモル量より大きくすることで、イソシアネート末端ウレタンプレポリマを得ることができる。本例では、ポリオール成分のポリテトラメチレングリコール(PTMG)と、イソシアネート成分の2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)とを反応させたイソシアネート末端ウレタンプレポリマが使用されている。
イソシアネート末端ウレタンプレポリマの生成に用いられるポリオール成分としては、低分子量のジオール化合物(低分子ジオール)及び高分子量のジオール化合物(高分子ジオール)のいずれも使用することができる。低分子ジオールとしては、エチレングリコール、ブチレングリコール等を挙げることができる。高分子ジオールとしては、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール化合物、エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物、ポリカーボネートポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物等を挙げることができる。一方、イソシアネート成分としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
三次含浸工程で使用される有機ジアミン化合物の架橋剤としては、脂肪族又は芳香族のジアミン化合物を挙げることができ、本例では、MOCAが用いられている。なお、本例では、不織布の強度を向上させるために、樹脂溶液にジイソシアネート化合物のジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートが更に添加されている。
乾式硬化工程では、三次含浸後の不織布中間体Bを、例えば、約130℃の乾燥機中で乾燥させた後、約110℃に設定された加熱機中でおよそ24時間熱処理する。この熱処理により、イソシアネート末端ウレタンプレポリマの分子間に、MOCAによる架橋結合が形成され、架橋ポリウレタン樹脂層8bの表面に、架橋されたウレタンプレポリマによる乾式硬化樹脂層8cが形成される。乾式硬化樹脂層8cが形成された不織布中間体Bでは、両面側でポリウレタン樹脂の付着量が多く、繊維間の空隙が狭められている。研磨加工時に研磨液を貯留させるため、一面側をバフ処理し空隙が狭められた部分を除去することで、一面側に研磨面Pを有する不織布2が得られる。
三次含浸により乾式硬化樹脂層8cが形成された不織布2の密度は、0.34g/cm未満では樹脂層8の全体の樹脂量が少なく研磨布での強度が不足し、0.51g/cmを超えると繊維10間の空隙が塞がれてしまい研磨加工時に研磨液を貯留することができなくなるので、0.34〜0.51g/cmの範囲に設定することが好ましい。不織布2の密度をこの範囲になるようにするためには、樹脂付着量を40〜100%の範囲に調整することが好ましい。また、このときの不織布2の通気度は、10ml/cm/sec以上であることが好ましく、20ml/cm/sec以上であることが更に好ましい。通気度が10ml/cm/secより小さい不織布で形成した研磨クロスでは、研磨加工時に研磨剤の循環が悪くなるため、研磨クロスの目詰まりが起こりやすくなる。
一次含浸、二次含浸、三次含浸でポリエステル繊維12が樹脂層8で被覆された不織布2の研磨面Pの反対面側に、両面テープ3を一面側の粘着剤層5で貼り合わせる。その後、円形等の所望の形状、サイズに裁断した後、汚れや異物等の付着がないことを確認する等の検査を行い研磨クロス1を完成させる。
被研磨物の研磨加工を行うときは、研磨機の研磨定盤に研磨クロス1を両面テープ3の剥離紙を剥離して貼着する。研磨加工時には、被研磨物の加工面及び研磨面P間に研磨粒子を含む研磨液を供給すると共に、被研磨物及び研磨面P間を加圧しながら研磨定盤を回転させることで、被研磨物の加工面を研磨加工する。
(作用等)
次に、本実施形態の研磨クロス1の作用等について説明する。
本実施形態の研磨クロス1では、ポリエステル繊維12の表面を被覆する樹脂層8が、湿熱硬化樹脂層8aと、架橋ポリウレタン樹脂層8bと、乾式硬化樹脂層8cとの3層で構成されている。架橋ポリウレタン樹脂層8b、乾式硬化樹脂層8cの形成時には、ポリエステル繊維12の表面に湿熱硬化樹脂層8aが形成されているため、不織布中間体Aや不織布中間体Bの変形が抑制され、繊維間の空隙が維持される。このため、架橋ポリウレタン樹脂層8bや乾式硬化樹脂層8cを構成する樹脂が繊維間の空隙に略均等に含浸されるので、繊維間の空隙を維持しつつ架橋ポリウレタン樹脂層8b、乾式硬化樹脂層8cを均質化することができる。
また、本実施形態の研磨クロス1では、研磨加工時に研磨クロス1及び被研磨物間の摩擦や研磨液と被研磨物との化学反応等により発熱しても、樹脂層8を構成する湿熱硬化樹脂層8a、架橋ポリウレタン樹脂層8b、乾式硬化樹脂層8cがいずれも軟化しないので、不織布2の変形を抑制することができる。これにより、樹脂層8で被覆された繊維10間の空隙が維持され目詰まりが抑制される(不織布2の空隙構造が変化しにくい)ので、この空隙に研磨液を貯留させつつ研磨加工することで、研磨速度の低下を抑制し研磨布の寿命を向上させることができる。
更に、本実施形態の研磨クロス1では、湿熱硬化樹脂層8a、架橋ポリウレタン樹脂層8b、乾式硬化樹脂層8cがいずれも架橋されている。このため、研磨加工時に不織布2の研磨面Pが摩耗しても樹脂層8を構成する樹脂(の成分)が研磨液中に流れ出さず不織布2の空隙を塞ぐことがない(目詰まりしない)ので、研磨加工を安定して継続することができる。更に、樹脂層8の架橋により耐薬品性が向上するため、例えば、アルカリ性の研磨液等を使用しても安定な研磨加工を行うことができる。
また更に、本実施形態の研磨クロス1では、不織布2の密度が0.34〜0.51g/cmの範囲に調整されている。研磨クロス1の製造に用いた(樹脂層8の形成前の)不織布基材の密度が0.1〜0.2g/cmの範囲であることから、不織布2では樹脂層8の密度が0.14〜0.41g/cmの範囲となる。このため、樹脂層8の形成により不織布2の強度が増大するので、研磨加工時に被研磨物の加工面及び研磨クロス1の研磨面P間を略均等に加圧することができる。これにより、被研磨物のロールオフの発生を抑制し平坦性を向上させることができる。
従来知られている不織布やフェルト等のシート状に形成された繊維集合体を有する研磨布では、柔軟で変形しやすいため、被研磨物のロールオフが生じやすく平坦性が低下する。ロールオフの発生を回避するには、研磨布の変形を抑制することが必要であるが、変形を抑制するために研磨速度を小さくすると研磨効率が低下する、という問題が生じる。また、変形を抑制するために、不織布を樹脂溶液に含浸後乾燥させた研磨布が用いられているが、繊維に付着する樹脂量が不十分なときは、不織布の変形を十分に抑制することができない。更に、不織布を熱可塑性樹脂に含浸させた後、熱硬化性樹脂で補強した研磨布では、繊維と熱硬化性樹脂との間に介在する熱可塑性樹脂が、研磨加工時の摩擦や化学反応等に伴う発熱により軟化することがある。この結果、研磨布が変形し、繊維間の空隙が塞がれてしまうため、研磨加工時に研磨液を貯留することができなくなり研磨速度が低下し、研磨布の寿命も低下する。また、研磨加工時には、研磨布自体の摩耗により研磨面で繊維を被覆する熱硬化性樹脂が削られるため、軟化した熱可塑性ポリウレタン樹脂が研磨液中に流れ出し繊維間の空隙を塞いでしまうこともある。更に、熱硬化性樹脂で補強するときの圧搾等により不織布が変形することで繊維間の空隙が潰れてしまい空隙を塞いでしまう、という問題もある。本実施形態は、これらの問題を解決することができる研磨布である。
なお、本実施形態の研磨クロス1では、湿熱硬化樹脂層8aを形成するイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基含有率を5〜25%の範囲に設定し、1分子あたりの平均イソシアネート基数を2〜4の範囲に設定する例を示した。架橋ポリウレタン樹脂層8bや乾式硬化樹脂層8cの形成時に繊維間の空隙を維持し、得られる研磨クロス1が硬くなり過ぎないことを考慮すれば、イソシアネート基含有率を10〜20%の範囲に設定することが好ましく、平均イソシアネート基数を2.5〜3.5の範囲に設定することが好ましい。
また、本実施形態の研磨クロス1では、湿熱硬化樹脂層8aの形成にジイソシアネート化合物と多価アルコール化合物とが反応して生成したイソシアネート基含有化合物を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。湿熱硬化樹脂層8aの形成に使用できる樹脂としては、架橋硬化することで、架橋ポリウレタン樹脂層8bや乾式硬化樹脂層8cの形成時に繊維間の空隙を維持することができ、熱に対して軟化、溶融しない熱硬化性樹脂であれば、特に制限されるものではない。
更に、本実施形態の研磨クロス1では、架橋ポリウレタン樹脂層8bを形成するポリウレタン樹脂に100%モジュラス9MPaのポリエステル系ポリウレタン樹脂を用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ポリエーテル系やポリカーボネート系のポリウレタンを用いてもよく、また、分子内に2つのイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物と、分子内に2つ以上の活性水素を有する活性水素化合物とを反応させることで、DMF等の有機溶剤に可溶な中間のポリマ(ウレタンプレポリマ)を生成するようにしてもよい。このジイソシアネート化合物としては、上述した二次含浸工程の多価イソシアネート化合物として例示したm−フェニレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物を用いることができる。一方、活性水素化合物は、分子内に、少なくとも水酸基、カルボキシル基及びアミノ基のうち2つ以上を有する化合物であればよい。このようにすれば、イソシアネート基が活性水素と容易に反応しウレタンプレポリマを生成することができる。水酸基を2つ以上有する化合物としては、三次含浸工程でイソシアネート末端ウレタンプレポリマの生成に用いるポリオール成分として例示した化合物を用いることができる。また、ジカルボン酸やジアミンでもよく、分子内にカルボキシル基とアミノ基とを有する化合物、分子内に水酸基とカルボキシル基を有する化合物、分子内に水酸基とアミノ基とを有する化合物を用いてもよい。ジイソシアネート化合物と、活性水素化合物とを反応させるときに、活性水素化合物の活性水素のモル量をジイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル量より大きくすることで、活性水素末端のウレタンプレポリマを得ることができる。
また更に、本実施形態の研磨クロス1では、二次含浸工程で多価イソシアネート化合物にジイソシアネート化合物、トリイソシアネート化合物、テトライソシアネート化合物等を例示したが本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、二次含浸工程で例示した多価イソシアネート化合物の1種以上と、活性水素を有する化合物であるブロック化剤の1種以上とを反応して得られるブロックイソシアネート化合物を用いてもよい。このブロックイソネート化合物は、加熱処理を施すことによりブロック化剤が解離し、イソシアネート基を再生するため、活性水素末端のウレタンプレポリマと反応することができる。
ブロックイソシアネート化合物に用いられる多価イソシアネート化合物としては、一般に公知のイソシアネート類であれば、いずれも使用できるが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するに止めれば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートモノマ類、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族トリイソシアネートモノマ類、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシル−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートモノマ類、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートモノマ類等を挙げることができる。また、これらの単独又は2種以上から構成される多価イソシアネート化合物を単独又は2種以上を併用してもよい。
更に、これらのジイソシアネートモノマ類による3官能以上のポリイソシアヌレート型多価イソシアネート又はビューレット型多価イソシアネート等の各種の変性多価イソシアネート類を用いることもできる。また更に、ジイソシアネートモノマ類や変性多価イソシアネート類の1種以上と、多価アルコール、ポリウレタンポリオール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ラクトン変性ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アルキドポリオール、ポリエーテルポリオール、変性ポリエーテルポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリオレフィンポリオール、エポキシ変性ポリオール、シリコンポリオール、フッ素ポリオール等のポリヒドロキシ化合物の1種以上と、をウレタン化反応させて得られる末端イソシアネート基を有するウレタン変性多価イソシアネートプレポリマ類等でもよく、これらの単独又は2種以上を併用してもよい。
このような多価イソシアネート化合物の選択にあたり、加熱黄変性や機械的物性等を考慮した場合には、原料ジイソシアネートモノマ類としては、脂肪族モノマ類及び/又は脂環式モノマ類が好ましい。また、多価イソシアネート化合物の取り扱い上の安全性や、毒性を考慮した場合には、ウレタン変性多価イソシアネートプレポリマ類が好ましい。
一方、多価イソシアネート化合物のイソシアネート基をブロックするブロック化剤としては、一般に公知の活性水素を有する化合物であれば、いずれも使用できるが、それらのうちで特に代表的なもののみを例示するに止めれば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトオキシム等のケトオキシム類、フェノール、ε−カプロラクタム、アセト酢酸エチル、マロン酸ジエチル等であり、これらは単独使用でも2種以上の併用でもよい。ブロック化剤の解離性や、得られる樹脂層8の着色を考慮した場合には、ブロック化剤としてはメチルエチルケトオキシムやε−カプロラクタムが特に好ましい。
更にまた、本実施形態の研磨クロス1では、三次含浸工程の多価イソシアネート化合物に、ポリオール成分と、イソシアネート成分とを反応させたイソシアネート末端ウレタンプレポリマを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。イソシアネート末端ウレタンプレポリマとしては、三次含浸工程で用いるDMF等の有機溶媒に可溶性であればよく、主鎖構造についても制限されない。また、架橋剤の有機ジアミン化合物にMOCAを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、分子内に2つのアミノ基を有する化合物であれば、三次含浸工程の架橋剤に用いることができる。
また、本実施形態の研磨クロス1では、架橋ポリウレタン樹脂層8bと、乾式硬化樹脂層8cとに異なる樹脂を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、二次含浸工程で、ジイソシアネート化合物と、分子内に2つ以上のアミノ基を有するジアミン化合物(活性水素化合物)を反応させることでアミノ基末端のウレタンプレポリマを生成し、多価イソシアネート化合物で架橋するようにすれば、架橋ポリウレタン樹脂層8bと乾式硬化樹脂層8cとを同じ構造の樹脂で形成することができる。本実施形態の三次含浸で用いた架橋剤のMOCAで架橋すると、架橋に伴う樹脂の収縮が大きくなり、不織布の引裂強度が低下するため、二次含浸工程でMOCAを使用しないことが好ましい。
更に、本実施形態の研磨クロス1では、不織布にポリエステル繊維12で形成されたニードルパンチ不織布を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。不織布の原料繊維としては、例えば、ナイロン繊維等のポリアミド繊維やアクリル繊維等の樹脂繊維を用いてもよく、綿、麻等の天然繊維を用いてもよい。製造工程中でDMF等の有機溶剤や水等の洗浄液を吸収することによる繊維の膨潤を防止することや繊維の量産性を考慮すれば、樹脂繊維を用いることが好ましい。また、ニードルパンチ不織布以外に水流交絡による不織布等を用いてもよい。厚さ1.5〜5.0mmの範囲の不織布が好ましいことを考慮すれば、ニードルパンチ不織布を用いることが好適である。
また更に、本実施形態の研磨クロス1では、不織布2と両面テープ3とを貼り合わせた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、不織布2と両面テープ3との間にポリエステル等のポリオレフィン製の基材を介在させてもよい。このようにすれば、不織布2が基材により支持されるので、研磨クロス1の搬送時や、研磨クロス1を研磨定盤に貼付するときの取り扱いを容易にすることができる。また、不織布に粘着剤5のみを塗布し、剥離紙を貼り合わせるようにしてもよい。このようにすれば、両面テープ3のコスト分を削減することができる。
次に、本実施形態に従い製造した研磨クロス1の実施例について説明する。なお、比較のために製造した比較例の研磨クロスについても併記する。
(実施例1)
下表1に示すように、実施例1では、次のようにして、樹脂層8を形成した不織布2を作製し、研磨クロス1を製造した。すなわち、不織布基材として、繊度3dのポリエステル繊維で形成された厚さ3.4mm、密度0.12g/cm、目付(単位面積あたり重量)414g/cmのニードルパンチ不織布を用いた。一次含浸工程では、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとを反応させて得られたイソシアネート基含有化合物を用いた。このイソシアネート基含有化合物では、イソシアネート基含有率(NCO%)が17.1%であり、未反応ジイソシアネート量が0.1%であった。このイソシアネート基含有化合物をDMFに3.75重量%の濃度で溶解させて樹脂溶液を調製した。不織布基材に対する樹脂の付着量は、10.2%であった。乾燥により樹脂を湿熱硬化させて不織布中間体Aを得た。
二次含浸工程では、100%モジュラスが9MPaの熱可塑性ポリウレタン樹脂(ポリウレタン純分35%のDMF溶液)と、架橋剤として一次含浸工程で用いたイソシアネート基含有化合物とを用いた。ポリウレタン樹脂の490重量部に対して、イソシアネート基含有化合物の18.5重量部、有機溶剤のDMFの625重量部を配合しポリウレタン樹脂溶液を調製した。このポリウレタン樹脂溶液のポリウレタン樹脂固形分濃度は、樹脂分換算で15.1%であった。ポリウレタン樹脂溶液に不織布中間体Aを浸漬し、凝固再生、洗浄後、130℃にて乾燥させた。不織布中間体Aに対するポリウレタン樹脂の付着量は、54.3%であった。乾燥後、110℃で17時間熱処理し、両面をバフ処理して不織布中間体Bを得た。
三次含浸工程では、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)と2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)とを反応させたイソシアネート末端ウレタンプレポリマを用いた。このイソシアネート末端ウレタンプレポリマでは、イソシアネート基含有率が7.6%であった。プレポリマの426重量部に対して、架橋剤のMOCAの74重量部、有機溶媒のDMFの150重量部、メチルエチルケトン(以下、MEKと略記する。)の350重量部を配合し樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液のウレタン樹脂固形分は、樹脂分換算で50%であった。この樹脂溶液に不織布中間体Bを浸漬し、130℃で乾燥させた。不織布中間体Bに対する樹脂の付着量は、76.6%であった。110℃で24時間熱処理した後、一側表面をバフ処理し、不織布2を得た。
(比較例1)
比較例1では、実施例1と同様のニードルパンチ不織布を用いた。一次含浸に用いる樹脂溶液の濃度を0.75重量%(1%未満)に設定する以外は、実施例1と同様にして二次含浸、三次含浸を行い、樹脂層を形成した。
(試験・評価)
(物性)
実施例1および比較例1の不織布中間体A、不織布中間体Bおよび不織布2について、密度、A硬度、圧縮率をそれぞれ測定した。また、不織布2については、通気度も測定した。密度は、日本工業規格(JIS K 6550)に従い、単位面積あたりの重量を測定し、ダイヤルゲージ(最小目盛り0.01mm)を使用し加重100g/cmをかけて測定した厚さの測定結果を用いて算出した。A硬度は、日本工業規格(JIS K 6253)に従い、バネを介して試験片表面へ押し付けられた押針の押し込み深さから求めた。圧縮率は、日本工業規格(JIS L 1021)に従い、圧縮時の厚み減少分を測定し、圧縮前の厚さに対する圧縮時の厚み減少分の百分率を算出した。通気度は、日本工業規格(JIS L 1096)に従い、織布通気度試験機(安田精機製作所)にて測定した。密度、A硬度、圧縮率および通気度の測定結果を、各含浸工程での樹脂の付着量と共に、下表1に示す。
表1に示すように、比較例1の不織布中間体Aでは、密度が0.10g/cmとなり、A硬度が29.0度、圧縮率が26.8%であった。これに対して、実施例1の不織布中間体Aでは、密度が0.10g/cm、A硬度が44.5度、圧縮率が12.4%を示した。これらの結果から、比較例1の不織布中間体Aでは、実施例1の不織布中間体Aと比べて圧縮による変形が大きいことが明らかとなった。これは、比較例1では一次含浸樹脂濃度が低すぎるため、樹脂付着量が少なくなり、不織布の空隙が保持されていないことが原因と考えられる。また、不織布中間体Bについて、実施例1では密度が0.15g/cm、A硬度が49.5度、圧縮率が9.4%を示したのに対し、比較例1では密度が0.13g/cm、A硬度が34.4度、圧縮率が18.5%を示した。また、不織布2について、実施例1では密度が0.36g/cm、A硬度が73.8度、圧縮率が4.7%を示したのに対し、比較例1では密度が0.27g/cm、A硬度が61.0度、圧縮率が10.3%を示した。これらのことから、実施例1では、一次含浸によって空隙部分が保持されたため、二次含浸や三次含浸で樹脂が均等に行き渡っていることが確認できた。また、実施例1の不織布2では、通気度が20ml/cm/secを超え十分な値を示した。これに対して、一次含浸で空隙部分が保持されなかった比較例1の不織布2では、不織布中間体が押しつぶされたときに空隙部分も潰されてしまい、含浸時に樹脂が均等に行き渡らなかったため、樹脂付着量が実施例1に比べて低く、通気度も10ml/cm/secより小さくなってしまった。
図4、5、6、7は、実施例1および比較例1の不織布2について、断面および表面をそれぞれ観察した電子顕微鏡写真である。図6、7に示すように、比較例1の不織布2では、架橋ポリウレタン樹脂層8bや乾式硬化樹脂層8cを構成する樹脂が繊維間の空隙を塞いでおり、空隙が狭められていることが判る。このような不織布を用いた研磨クロスでは、研磨加工時に研磨液を貯留させることができず、研磨レートを低下させ、寿命低下を招くこととなる。これに対して、実施例1の不織布2では、図4、5から明らかなように、全体にわたってほぼ一様に繊維間の空隙が確保されており、研磨加工時に研磨液を貯留させることが可能である。従って、実施例1の不織布2を用いた研磨クロス1では、研磨レートの低下を抑制し、寿命向上を図ることができる。
(研磨加工時の安定性)
実施例1及び比較例1の研磨クロスのそれぞれ1枚について、以下の条件で研磨加工を5回繰り返し、各回の研磨レートを測定した。研磨レートは、研磨効率を示す数値の一つであり、一分間当たりの研磨量を厚さで表したものである。研磨加工前後の被研磨物の重量減少を測定し、被研磨物の研磨面積及び比重から計算により算出した。各回の研磨レートの測定結果を下表2に示す。
使用研磨機:不二越株式会社製、MCP−150X
回転数:(定盤)40r/m、(トップリング)30r/m
研磨圧力:222g/cm
揺動幅:10mm(揺動中心値より200mm)
揺動移動:1mm/min
研磨剤:Nalco社製、品番2350(2350原液:水=1:9の混合液を使用)
研磨剤温度:30℃
研磨剤吐出量:900cc/min
使用ワーク(被研磨物):8インチφシリコンウエハ
バックパッド(ワーク保持用):フジボウ愛媛株式会社製、品番TP102(240−8−1)550
研磨時間:60分間/各回
ドレッシング:(研磨布貼付後)10min
表2に示すように、比較例1では、研磨加工を繰り返すにつれて、研磨レートが大きく低下している。これに対して、実施例1では、研磨レートの低下が抑制されており、各回の研磨レートも比較例1より大きいことが明らかとなった。従って、実施例1の研磨クロス1を用いることで、優れた研磨レートで安定した研磨加工を繰り返すことができることが判明した。
本発明は繊維間の空隙の目詰まりを抑制して寿命を確保することができる研磨布を提供するため、研磨布の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明に係る実施形態の研磨クロスを示す断面図である。 実施形態の研磨クロスを形成し樹脂層を有する繊維の断面図である。 実施形態の研磨クロスの製造工程の概略を示す工程図である。 実施例1の研磨クロスに用いた不織布の断面の電子顕微鏡写真である。 実施例1の研磨クロスに用いた不織布の表面の電子顕微鏡写真である。 比較例1の研磨クロスに用いた不織布の断面の電子顕微鏡写真である。 比較例1の研磨クロスに用いた不織布の表面の電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 研磨クロス(研磨布)
2 不織布(繊維集合体)
8 樹脂層(第1の熱硬化性樹脂層、第2の熱硬化性樹脂層、第3の熱硬化性樹脂層)
8a 湿熱硬化樹脂層(第1の熱硬化性樹脂層)
8b 架橋ポリウレタン樹脂層(第2の熱硬化性樹脂層)
8c 乾式硬化樹脂層(第3の熱硬化性樹脂層)
10 繊維

Claims (10)

  1. 樹脂層で被覆された繊維により形成されたシート状の繊維集合体を有する研磨布において、前記樹脂層は、前記繊維の表面を被覆し前記繊維間に形成された空隙を維持するための第1の熱硬化性樹脂層と、前記第1の熱硬化性樹脂層を被覆し架橋された第2の熱硬化性樹脂層と、前記第2の熱硬化性樹脂層を被覆した第3の熱硬化性樹脂層とを有することを特徴とする研磨布。
  2. 前記第1の熱硬化性樹脂層は、ジイソシアネート化合物と多価アルコール化合物との反応で生成したイソシアネート基含有化合物を有することを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
  3. 前記イソシアネート基含有化合物は、1分子あたりの平均イソシアネート基数が2〜4の範囲であることを特徴とする請求項2に記載の研磨布。
  4. 前記第2の熱硬化性樹脂層は、ジイソシアネート化合物と、分子内に2つ以上の活性水素を有する活性水素化合物と、前記ジイソシアネート化合物及び前記活性水素化合物の反応生成物を架橋するための第1の架橋剤とを有することを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
  5. 前記第1の架橋剤は、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物であることを特徴とする請求項4に記載の研磨布。
  6. 前記第2の熱硬化性樹脂層は、湿式凝固されたポリウレタン樹脂が前記多価イソシアネート化合物で架橋されていることを特徴とする請求項5に記載の研磨布。
  7. 前記第3の熱硬化性樹脂層は、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物と、該多価イソシアネート化合物を架橋するための第2の架橋剤とを有することを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
  8. 前記第2の架橋剤は、有機ジアミン化合物であることを特徴とする請求項7に記載の研磨布。
  9. 前記有機ジアミン化合物は、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンであることを特徴とする請求項8に記載の研磨布。
  10. 前記繊維集合体の密度は、0.34g/cm〜0.51g/cmであることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の研磨布。
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