JP2016196053A - 研磨パッド、研磨パッドの製造方法及び研磨方法 - Google Patents

研磨パッド、研磨パッドの製造方法及び研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐薬品性に優れ、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分なライフを確保できる研磨パッド、研磨パッドの製造方法及び研磨方法を提供する。
【解決手段】不織布と、樹脂と、を有する研磨パッドであって、前記研磨パッドの引張強度に対する、3質量%の過マンガン酸カリウム水溶液に硝酸を加えてpH2に調整した溶液に前記研磨パッドを25℃で48時間浸漬したときの前記研磨パッドの引張強度の比が、45%以上である、研磨パッド。
【選択図】なし

Description

本発明は、研磨パッド、研磨パッドの製造方法及び研磨方法に関する。
現在、パワーデバイスとして、SiCやGaN等の半導体を用いたものが知られている。これらの半導体基板を実用するに際して、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)技術が用いられる。
上述した半導体は、一般的に硬度が高く、耐腐食性に優れるため、CMPを行うにあたっては、研磨パッドと、研磨液として過マンガン酸カリウム等の強酸化剤を含む溶液とが併用されることがあり、かかる研磨パッドとしては、不織布にポリウレタン樹脂を含浸したパッド等が用いられる(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2009−238891号公報 特開2012−248569号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の技術において用いられる研磨パッドは、過マンガン酸カリウムを含む研磨液に対する耐性がまだ不十分である。すなわち、かかる研磨パッドは、上記研磨液に長時間曝露した場合の劣化を避けることが困難であり、十分に長い寿命が得られないという欠点を有している。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、耐薬品性に優れ、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分に長い寿命を確保できる研磨パッド、研磨パッドの製造方法及び研磨方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定の構成及び物性を有する研磨パッドが上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]
不織布と、樹脂と、を有する研磨パッドであって、
前記研磨パッドの引張強度に対する、3質量%の過マンガン酸カリウム水溶液に硝酸を加えてpH2に調整した溶液に前記研磨パッドを25℃で48時間浸漬したときの前記研磨パッドの引張強度の比が、45%以上である、研磨パッド。
[2]
前記樹脂が、第1の樹脂と、当該第1の樹脂とは異なる第2の樹脂と、を含み、
前記第2の樹脂が、NCO当量500以下のウレタンプレポリマーと硬化剤との反応物である、[1]に記載の研磨パッド。
[3]
前記樹脂が、第1の樹脂と、当該第1の樹脂とは異なる第2の樹脂と、を含み、
前記不織布、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂の合計に対して、前記不織布の含有量が10〜50質量%であり、かつ、前記第1の樹脂の含有量が10〜60質量%であり、かつ、前記第2の樹脂の含有量が10〜70質量%である、[1]又は[2]に記載の研磨パッド。
[4]
通気度が、6.0cc/cm2/秒以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載の研磨パッド。
[5]
圧縮率が、0.5〜20%である、[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨パッド。
[6]
圧縮弾性率が、50〜98%である、[1]〜[5]のいずれかに記載の研磨パッド。
[7]
A硬度が、50〜90°である、[1]〜[6]のいずれかに記載の研磨パッド。
[8]
前記不織布に第1の樹脂を含む樹脂溶液を含浸させ、湿式凝固を行うことにより、樹脂含浸不織布を得る1次含浸工程と、
前記樹脂含浸不織布を、前記第1の樹脂が可溶な溶媒に浸漬する浸漬工程と、
前記浸漬工程の後の前記樹脂含浸不織布を、NCO当量500以下のウレタンプレポリマーと硬化剤とを含む溶液に含浸する2次含浸工程と、
を有する方法から得られる、[1]〜[7]のいずれかに記載の研磨パッド。
[9]
不織布に第1の樹脂を含む樹脂溶液を含浸させ、湿式凝固を行うことにより、樹脂含浸不織布を得る1次含浸工程と、
前記樹脂含浸不織布を、前記第1の樹脂が可溶な溶媒に浸漬する浸漬工程と、
前記浸漬工程の後の前記樹脂含浸不織布を、NCO当量500以下のウレタンプレポリマーと硬化剤とを含む溶液に含浸する2次含浸工程と、
を有する、研磨パッドの製造方法。
[10]
前記第1の樹脂が、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる1種以上の溶媒に可溶である、[9]に記載の研磨パッドの製造方法。
[11]
前記溶媒が、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる1種以上の溶媒を含む、[9]又は[10]に記載の研磨パッドの製造方法。
[12]
化合物半導体ウェハを、過マンガン酸カリウムを含む溶液に接触させながら[1]〜[8]のいずれかに記載の研磨パッドにより研磨する、研磨方法。
本発明によれば、耐薬品性に優れ、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分に長い寿命を確保できる研磨パッド、研磨パッドの製造方法及び研磨方法を提供することが可能となる。
実施例1〜4及び比較例1〜2に係る研磨パッドの断面の電子顕微鏡写真である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は以下の実施形態のみに限定されない。
[研磨パッド]
本実施形態の研磨パッドは、不織布と、樹脂とを有する研磨パッドであって、当該研磨パッドの引張強度に対する、3質量%の過マンガン酸カリウム水溶液に硝酸を加えてpH2に調整した溶液(以下、単に「試験液」ともいう。)に当該研磨パッドを25℃で48時間浸漬したときの当該研磨パッドの引張強度の比(以下、単に「引張強度保持率」ともいう。)が、45%以上である。このように構成されているため、本実施形態の研磨パッドは、耐薬品性に優れ、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分に長い寿命を確保することができる。
本実施形態における引張強度保持率の測定方法について説明する。まず、試験液に浸漬する前の研磨パッドの引張強度(a)を測定する。上記引張強度は、引張万能試験機(「テンシロン」、A&D社製、RTC−1210A)を用い、日本工業規格(JIS K 6550)に準拠して測定することができる。次いで、3質量%の過マンガン酸カリウム水溶液に硝酸を加えてpH2に調整し、試験液とする。このように調製された試験液に、研磨パッドを25℃で48時間浸漬する。なお、浸漬の開始から24時間経過後に試験液及び研磨パッドを収容した容器を振とうする。浸漬の開始から48時間経過後、研磨パッドを試験液から取り出し、流水洗浄し、5分間の超音波洗浄を行い、さらに流水洗浄し、キッチンペーパーで加圧しながら残留した液を拭き取り、上記と同様にして研磨パッドの引張強度(b)を測定する。引張強度保持率は、引張強度(a)と引張強度(b)の値から、以下の式で算出する。
引張強度保持率=引張強度(b)/引張強度(a)×100 %
本実施形態の研磨パッドは、上述のようにして得られる引張強度保持率の値が45%以上となるように構成されている。引張強度保持率が45%以上であることから、耐薬品性に優れ、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分に長い寿命を確保できるものと評価できる。耐薬品性の観点から、引張強度保持率は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは55%以上である。引張強度保持率を上記の範囲に調整するには、例えば、後述の好ましい製造方法を採用すればよい。後述の好ましい製造方法において、例えば、第2の樹脂のNCO当量を下げることにより、引張強度保持率は高くなる傾向にある。
研磨パッドの通気度は、スラリーの保持性の観点から、6.0cc/cm2/秒以上であると好ましく、7.0〜30cc/cm2/秒であるとより好ましい。通気度は、フラジール形試験機(例えば、安田精機社製の織布通気度試験機)を用いて、日本工業規格(JIS L 1096)に準拠して測定され、5枚の試料片の相加平均により求められる。通気度は、例えば、後述の好ましい製造方法において、1次含浸工程と2次含浸工程の間に第1の樹脂が可溶な溶媒に浸漬する浸漬工程を採用することにより、高くなる傾向にある。
研磨パッドの圧縮率は、非研磨物(以下、単に「ワーク」ともいう。)との良好な密着性を確保する観点及び研磨パッドの変形防止の観点から、0.5%〜20%であると好ましく、2%〜8%であるとより好ましい。圧縮率は日本工業規格(JIS L 1021)に準拠して、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用いて求められる。具体的には、初荷重で30秒間加圧した後の厚さt0を測定し、次に最終圧力の下で5分間放置後の厚さt1を測定する。これらから、圧縮率を下記式により算出する。このとき、初荷重は100g/cm2、最終荷重は1120g/cm2とする。
圧縮率(%)=(t0−t1)/t0×100
圧縮率は、例えば、後述の好ましい製造方法において、得られる研磨パッドの密度が低くなるように調整することにより、高くなる傾向にある。
研磨パッドの圧縮弾性率は、ワークとの良好な密着性を確保する観点及び研磨パッドの変形防止の観点から、50%〜98%であると好ましく、60%〜95%であるとより好ましい。圧縮弾性率は、日本工業規格(JIS L 1021)に準拠し、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を使用して求めることができる。具体的には、無荷重状態から初荷重を30秒間かけた後の厚さt0を測定し、次に、厚さt0の状態から最終荷重を30秒間かけた後の厚さt1を測定する。次に、厚さt1の状態から全ての荷重を除き、5分間放置(無荷重状態とした)後、再び初荷重を30秒間かけた後の厚さt0’を測定する。これらから、圧縮弾性率を下記式により算出する。このとき、初荷重は100g/cm2、最終荷重は1120g/cm2とする。
圧縮弾性率(%)=100×(t0’−t1)/(t0−t1
圧縮弾性率は、例えば、後述の好ましい製造方法において、第2の樹脂の含有率を高くすることにより、高くなる傾向にある。
研磨パッドのA硬度は、特に限定されないが、ワークとの良好な密着性を確保する観点及び研磨パッドの変形防止の観点から、50°〜90°であると好ましく、60°〜85°であるとより好ましい。A硬度は、バネを介して厚さ4.5mm以上の試験片(研磨パッドが4.5mm未満の厚さである場合は、厚さが4.5mm以上になるまで研磨パッドを重ねて試験片を得る。)表面に押針(測定子)を押し付け30秒後の押針の押し込み深さから求められる。これを3回行って相加平均からA硬度が求められる。A硬度は、例えば、後述の好ましい製造方法において、第2の樹脂の含有率を高くすることにより、高くなる傾向にある。
研磨パッドの密度は、研磨パッドの永久歪みを抑制する観点、ワークとの接触面積の増大による作用点の圧力低下を抑制する観点、及びスラリー保持性を高める観点から、0.35〜0.60であると好ましく、0.35〜0.50であるとより好ましい。密度は、日本工業規格(JIS K 6505)に準拠して測定される。具体的には、厚さの測定で用いたのと同様の試料片の質量を自動天秤で測定後、下記式により密度を算出し、3枚の試料片の相加平均を求める。
密度(g/cm3)=質量(g)/(10(cm)×10(cm)×試料片の厚さ(cm))
密度は、例えば、後述の好ましい製造方法において、不織布に対する第1の樹脂及び第2の樹脂の含有率を高くすることにより、高くなる傾向にある。
本実施形態における不織布は、特に限定されるものではなく、種々公知のものを採用できる。上記不織布の例としては、ポリアミド系、ポリエステル系等の不織布を挙げることができる。また、不織布を得る際に繊維を交絡させる方法としても特に限定されず、例えば、ニードルパンチであってもよく、水流交絡であってもよい。不織布は上述した中から1種を単独で用いることができ、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本実施形態における不織布の厚さは、特に限定されないが、研磨パッド厚さの観点から、2〜5mmと好ましい。
本実施形態における不織布の繊度は、特に限定されないが、研磨時のスクラッチ発生減少の観点から、2〜6dであると好ましい。
本実施形態における不織布の目付けは、特に限定されないが、研磨パッド密度や不織布と樹脂の比率の観点から、200〜1000g/m2であると好ましい。
本実施形態における樹脂は、研磨パッドに備えられ得るものであれば特に限定されず、従来公知のものであってもよい。本実施形態においては、上記樹脂が、第1の樹脂と、第1の樹脂とは異なる第2の樹脂とを含むことが好ましい。
上記第1の樹脂としては、いわゆる湿式含浸により不織布に含浸できるものであれば特に限定されず、種々公知のものを適用できる。そのような樹脂(以下、単に「湿式樹脂」ともいう。)の例としては、以下に限定されないが、ポリウレタン、ポリウレタンポリウレア等のポリウレタン系、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル等のアクリル系、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のビニル系、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等のポリサルホン系、アセチル化セルロース、ブチリル化セルロース等のアシル化セルロース系、ポリアミド系及びポリスチレン系が挙げられる。ポリウレタン樹脂としては、以下に限定されないが、例えば、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、及びポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が挙げられる。樹脂の100%モジュラスは、5MPa〜30MPaであると好ましく、10MPa〜20MPaであるとより好ましい。樹脂の100%モジュラスは、その樹脂からなるシートを100%伸ばしたとき、すなわち元の長さの2倍に伸ばしたとき、に掛かる荷重を単位面積で割った値である。
上記第2の樹脂としては、いわゆる乾式含浸により不織布に含浸できるものであれば特に限定されず、種々公知のものを適用できる。第2の樹脂(以下、単に「乾式樹脂」ともいう。)は、例えば、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、硬化剤であるアミン化合物及び/又は多価アルコール化合物と、それらを溶解可能な溶媒とを含む溶液を用い、乾式法によって得ることができる。ここで、ウレタンプレポリマーとしては特に限定されず、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物、2,4−トリレンジイソシアネートとプレンツカテコールとの付加物、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、及びイソシアヌル酸とヘキサメチレンジイソシアネートとの付加物が挙げられる。また、硬化剤のうち、アミン化合物としては、例えば、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4−メチル−2,6−ビス(メチルチオ)−1,3−ベンゼンジアミン、2−メチル−4,6−ビス(メチルチオ)−1,3−ベンゼンジアミン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[3−(イソプロピルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(1−メチルプロピルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(1−メチルペンチルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス(3,5−ジアミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,6−ジアミノ−4−メチルフェノール、トリメチルエチレンビス−4−アミノベンゾネート、及びポリテトラメチレンオキサイド−di−p−アミノベンゾネートが挙げられる。多価アルコール化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールメタンが挙げられる。これらのウレタンプレポリマー及び硬化剤は、それぞれ、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。溶媒としては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、及びN,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
本実施形態の研磨パッドにおいて、より良好な耐薬品性を付与する観点から、上記樹脂が、第1の樹脂と、当該第1の樹脂とは異なる第2の樹脂とを含み、当該第2の樹脂が、NCO当量500以下のウレタンプレポリマーと硬化剤との反応物であることが好ましい。同様の観点から、上記NCO当量は450以下であることがより好ましく、200以上であることが好ましい。なお、本明細書中において、「NCO当量」とは、該当樹脂溶液中のウレタンプレポリマーの平均NCO当量を意味する。また、NCO当量は周知の方法で測定でき、例えばJIS K 7301に準拠して測定することができる。
本実施形態の研磨パッドにおいて、研磨中の引張強度保持の観点から、不織布、第1の樹脂及び第2の樹脂の合計に対して、不織布の含有量が10〜50質量%であり、かつ、第1の樹脂の含有量が10〜60質量%であり、かつ、第2の樹脂の含有量が10〜70質量%であることが好ましい。同様の観点から、不織布の含有量が20〜40質量%であり、かつ、第1の樹脂の含有量が20〜50質量%であり、かつ、第2の樹脂の含有量が20〜60質量%であることがより好ましい。研磨パッドにおける不織布、第1の樹脂及び第2の樹脂の各含有量は、極性溶媒への溶解性(極性)の差や、アミン分解性の差を利用して、溶出する成分の質量又は残渣の質量より、求めることができる。また、後述する1次含浸工程後の研磨パッドの密度と、後述する浸漬工程後の研磨パッドの密度と、後述する2次含浸工程後の研磨パッドの密度と、をそれぞれ測定し、密度差から算出することもできる。なお、密度の測定は上記と同様にして測定できる。
本実施形態の研磨パッドは、上述の不織布及び樹脂の他、本実施形態の所望の効果を阻害しない範囲において、通常の研磨パッドに含まれ得る各種添加剤を含んでもよい。そのような添加剤としては、以下に限定されないが、例えば、カーボンブラック等の顔料、親水性活性剤及び疎水性活性剤が挙げられる。
本実施形態の研磨パッドの厚さは、特に限定されないが、ワークとの平坦な接触面を十分に確保する観点、平坦性を確保する観点及びスラリーを貯留する観点から、0.8〜3.0mmであると好ましく、1.0〜1.8mmであるとより好ましい。厚さは、日本工業規格(JIS K 6505)に準拠して測定される。具体的には、研磨パッドを10cm×10cm角に切り抜いて得た試料片3枚を用意し、各試料片毎に、厚さ測定器の所定位置にセットした後、480g/cm2の荷重をかけた加圧面を試料片の表面に載せ、5秒経過後に厚さを測定する。1枚の試料片につき、5箇所の厚さを測定し相加平均を算出し、さらに3枚の試料片の相加平均を求める。
[研磨パッドの製造方法]
本実施形態の研磨パッドの製造方法は、上述した本実施形態の研磨パッドの構成が得られる方法である限り、特に限定されるものではない。以下、本実施形態の研磨パッドの好適な製造方法を例示する。
本実施形態の研磨パッドの製造方法は、不織布に第1の樹脂を含む樹脂溶液を含浸させ、湿式凝固を行うことにより、樹脂含浸不織布を得る1次含浸工程と、樹脂含浸不織布を、第1の樹脂が可溶な溶媒に浸漬する浸漬工程と、浸漬工程の後の樹脂含浸不織布を、NCO当量500以下のウレタンプレポリマーと硬化剤とを含む溶液に含浸する2次含浸工程と、を有する。本実施形態の研磨パッドの製造方法は、上記のように構成されているため、耐薬品性に優れ、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分なライフを確保できる研磨パッドを得ることができる。
上記1次含浸工程においては、不織布に樹脂溶液を含浸させた上で湿式凝固法により樹脂含浸不織布を得る。湿式凝固法とは、樹脂溶液を、樹脂に対して貧溶媒である凝固液に常温で浸漬することで樹脂を凝固再生させる方法である。本実施形態のように不織布に樹脂溶液を含浸させた上で湿式凝固法を用いる場合、凝固液中では、不織布の繊維に付着している樹脂溶液の表面で樹脂溶液の溶媒と凝固液との置換の進行により樹脂が繊維の表面に凝固再生される。
上記1次含浸工程の具体例としては、次のとおりである。まず、上述したような湿式樹脂と、当該湿式樹脂を溶解可能であって、後述の凝固液に混和する溶媒と、必要に応じて研磨パッドに配合するその他の添加剤とを混合し、更に必要に応じて減圧下で脱泡して樹脂溶液を準備する。上記溶媒としては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、メチルエチルケトン(MEK)及びジメチルスルホキシドが挙げられる。樹脂に対する良溶媒を選択する観点、さらに凝固浴に対して均一に混和させて湿式凝固をより容易にする観点から、第1の樹脂が、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる1種以上の溶媒に可溶であることが好ましい。同様に、上記溶媒が、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる1種以上の溶媒を含むことが好ましい。
不織布の全体に亘って樹脂を含浸する観点、及び、樹脂の含浸量を十分に確保する観点から、上記樹脂溶液について、B型回転粘度計を用いて20℃で測定した粘度が8000cp以下であると好ましく、100cp〜5000cpであるとより好ましく、400cp〜3000cpであると更に好ましい。そのような粘度の数値範囲にある樹脂溶液を得る観点から、例えば、ポリウレタン樹脂を、樹脂溶液の全体量に対して5〜25質量%の範囲、より好ましくは8〜15質量%の範囲で溶媒に溶解させてもよい。樹脂溶液の粘性は、用いる樹脂の種類及び分子量にも依存するため、これらを総合的に考慮し、樹脂の選定、濃度設定等を行うことが好ましい。
次に、樹脂溶液に不織布を十分に浸漬した後、樹脂溶液が付着した不織布から、1対のローラ間で加圧可能なマングルローラを用いて樹脂溶液を絞り落とすことで、樹脂溶液の不織布への付着量を所望の量に調整し、不織布に樹脂溶液を均一又は略均一に含浸させる。次いで、樹脂溶液を含浸した不織布を、樹脂に対する貧溶媒、例えば水、を主成分とする凝固液中に浸漬することにより、湿式樹脂を凝固再生させる。凝固液には、樹脂の再生速度を調整するために、樹脂溶液中の溶媒以外の極性溶媒等の有機溶媒を添加してもよい。また、凝固液の温度は、樹脂を凝固できる温度であれば特に限定されず、例えば、15〜60℃であってもよい。
本実施形態において、上述の湿式凝固を行ったのち、以下のような洗浄・乾燥工程に供することが好ましい。まず、湿式樹脂が凝固再生された不織布を水等の洗浄液中で洗浄し、不織布中に残存するDMF等の溶媒を除去する。洗浄後、不織布を洗浄液から引き上げ、マングルローラ等を用いて余分な洗浄液を絞り落とす。その後、不織布基材を、100℃〜150℃の乾燥機中で乾燥させてもよい。また、上記乾燥の後、得られる樹脂含浸不織布をさらにスライス、バフ等による加工に供し、表層のスキン層を除去し、所定の厚さにすることが、次工程の浸漬工程の均一性を高める観点から好ましい。
本実施形態における浸漬工程は、上述の樹脂含浸不織布を、上述の湿式樹脂が可溶な溶媒に浸漬させることで、当該湿式樹脂を溶媒に再溶解させる工程である。浸漬工程により、樹脂含浸不織布内部の気泡(例えば閉気孔及び開口部の小さい開気孔)が減少し、不織布と湿式樹脂との密着性が向上すると考えられる。浸漬工程に用いる溶媒としては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、メチルエチルケトン(MEK)、及びジメチルスルホキシドが挙げられる。また、浸漬させる際の温度条件としては、第1の樹脂の気泡を減少させ、かつ、溶媒への樹脂の溶出を防止する観点から、15.0〜25.0℃であることが好ましく、浸漬時間としては、同様の観点から、5〜30秒であることが好ましい。なお、上述の浸漬工程の後に、乾燥工程を設けることが好ましい。
本実施形態における2次含浸工程は、浸漬工程の後の樹脂含浸不織布を、ウレタンプレポリマーと硬化剤とを含む溶液に含浸する工程である。2次含浸工程により、上述した湿式樹脂の表面に乾式樹脂が形成されるものと推測される。
2次含浸工程の具体例としては、まず、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、硬化剤であるアミン化合物及び/又は多価アルコール化合物と、それらを溶解可能な溶媒とを含む溶液を準備する。ここで、ウレタンプレポリマー、アミン化合物、多価アルコール化合物及び溶媒は、上記で例示したものと同様のものを用いることができる。また、これらのウレタンプレポリマー及び硬化剤は、それぞれ、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態において、耐薬品性をより良好とする観点から、ウレタンプレポリマーのNCO当量はNCO当量500以下が好ましく、450以下であることがより好ましく、NCO当量の下限値としては200であることが好ましい。
次に、上記溶液に浸漬工程の後の樹脂含浸不織布を浸漬した後、溶液が付着した樹脂含浸不織布から、1対のローラ間で加圧可能なマングルローラを用いて溶液を絞り落とすことで、溶液の樹脂含浸不織布への付着量を所望の量に調整し、樹脂含浸不織布に溶液を均一又は略均一に含浸させる。次いで、溶液を含浸させた樹脂含浸不織布を乾燥機内で乾燥させる。これにより、ウレタンプレポリマーと硬化剤により重合して、樹脂含浸不織布に乾式樹脂を含浸させた本実施形態の研磨パッドが得られる。乾燥温度としては、例えば、100℃〜140℃であってもよい。
上述した1次含浸工程、浸漬工程及び2次含浸工程を経ることで、本実施形態の所望の構成を有する研磨パッドが得られる。この研磨パッドは、以下に説明する内容に限定する趣旨ではないが、次のような構成を有しているものと推察される。すなわち、1次含浸工程を経ることで、不織布の表面に湿式樹脂が形成される。特に、1次含浸工程では湿式凝固を採用することにより、湿式樹脂が不織布内で均一付着する。ただし、この段階では、得られる樹脂含浸不織布の樹脂内部において、湿式凝固法に由来する微細な気泡が多く、不織布と湿式樹脂との密着性及び強度は十分とはいえない。次いで、浸漬工程を経ることで、湿式樹脂の微細な気泡に浸漬溶液が充填され、乾燥による加温により湿式樹脂が再溶解し、樹脂含浸不織布内部の微細な気泡(例えば閉気孔及び開口部の小さい開気孔)が減少すると共に、不織布に含浸している樹脂(湿式樹脂)が繊維周辺で高密度化するので、不織布の繊維と湿式樹脂との密着性が向上するとともに強度が向上する。また、微細気泡が減少することで、2次含浸工程における乾式樹脂の含浸の均一化や強度向上につながる。さらに、2次含浸工程を経ることで、不織布繊維上の湿式樹脂の層の表面に、さらに乾式樹脂の層が形成される。浸漬工程を経ずに2次含浸工程に移ると、樹脂含浸不織布内部の気泡内の空間への乾式樹脂の侵入が困難になり、乾式樹脂の付着が不均一になる。この場合、湿式樹脂と乾式樹脂が不均一に付着した状態となり、部分的に弾性特性や剛性特性が不均一になるため、研磨の際に研磨パッド内の樹脂が剥離し、寿命が短くなってしまう。また、強酸化剤への耐性に優れた乾式樹脂の存在しない気泡内に強酸化剤が侵入しやすくなるため、耐薬品性に劣ると共に、寿命が短くなってしまう。一方、本実施形態によると、浸漬工程において、気泡が減少するため、2次含浸工程において含浸可能な空隙が確保されるとともに通気性が改善され、乾式樹脂が侵入し難い箇所が少なくなり、乾式樹脂の存在する領域が増加する。そのため、乾式樹脂の存在しない領域への強酸化剤の侵入が抑制され、耐薬品性が向上し、寿命を長くすることができる。また、不織布に直接付着していない部分の湿式樹脂が減少するため、研磨の際に研磨パッド内の樹脂の剥離が抑制され、寿命を長くすることができる。さらに、乾式樹脂の層は、特定のNCO当量を有するウレタンプレポリマーを用いて形成されるため、良好な耐薬品性が付与される。このように、本実施形態の研磨パッドにおいては、不織布を基材とし、当該不織布上に湿式樹脂の層が形成され、当該湿式樹脂の層上に乾式樹脂の層が形成されるものと推察される。また、研磨パッドの全体としては、不織布と湿式樹脂の層との間の密着性及び湿式樹脂の層と乾式樹脂の層との密着性は、いずれも良好であるものと推察される。上記の観点から、本実施形態の研磨パッドは、耐薬品性に優れ、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分なライフを確保することができるものと考えられる。
なお、1次含浸工程と浸漬工程を省略し、2次含浸工程により不織布に乾式樹脂を含浸させた場合、不織布と乾式樹脂の馴染が悪く、繊維と樹脂の密着性に問題が生じ、構造上の安定性を損ねることとなる。また、不織布に乾式樹脂のみを付着させ、湿式樹脂を付着させない場合、研磨パッドとして高硬度、低弾性となり、研磨中の被研磨物に対する追従性が悪く、研磨に支障をきたす。更に、乾式樹脂は湿式樹脂に比べ水分の保持性が悪いため、乾式樹脂のみでは研磨液の十分な保持が困難である。
本実施形態の研磨パッドが上記のとおりに推察される構成を有していることは、以下に限定されないが、例えば、当該研磨パッドの引張強度保持率の値だけでなく、上述した通気度の値や、研磨パッドにおける不織布、第1の樹脂及び第2の樹脂の各含有量の値等から確認することができる。
上述のようにして得られた研磨パッドは、その後、必要に応じて、円形等の所望の形状、寸法に裁断されてもよく、汚れや異物等の付着がないことを確認する等の検査を施されてもよい。
得られた研磨パッドは、その表面が研磨面となるが、その研磨パッドを用いてワークを研磨する場合、予め、研磨パッドの研磨面とは反対側の面に、研磨機の研磨定盤に研磨パッドを貼着するための両面テープ(粘着層及び剥離紙を備えるもの)を貼り合わせてもよい。
[研磨方法]
本実施形態の研磨方法は、化合物半導体ウェハを、過マンガン酸カリウムを含む溶液に接触させながら本実施形態の研磨パッドにより研磨する工程を有する。その具体的な一例を説明する。まず、片面研磨機の保持定盤にワークを保持させる。次いで、保持定盤と対向するように配置された研磨定盤に研磨パッドを装着する。研磨定盤に研磨パッドを装着する際、両面テープから剥離紙を剥離して粘着層を露出させた後、露出した粘着層を研磨定盤に接触させ押圧する。そして、ワークと研磨パッドとの間に過マンガン酸カリウム及び必要に応じて砥粒を含む溶液(スラリー)を循環供給すると共に、ワークを研磨パッドの方に所定の研磨圧にて押圧しながら研磨定盤ないし保持定盤を回転させることで、ワークを化学機械研磨により研磨する。この際、本実施形態の研磨パッドを用いることにより、高い研磨レート、長い研磨パッドの寿命と共に、十分に高い被研磨物の平坦性を確保することが可能となる。なお、本実施形態の研磨方法において、過マンガン酸カリウムに加えて又は代えて、過マンガン酸ナトリウムなどの強酸化剤を用いてもよい。
[研磨パッドの用途]
本実施形態の研磨パッドは、レンズ、平行平面板、反射ミラー等の光学材料、ハードディスク用基板、半導体用シリコンウェハ、液晶ディスプレイ用ガラス基板、サファイヤや窒化ガリウムを始めとする難削材等の研磨に特に好適に用いられる。ただし、本実施形態の研磨パッドの用途はそれらに限定されない。
以下、実施例によって本実施形態を更に詳細に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用原料]
実施例及び比較例で用いる1次含浸用の樹脂(1次含浸樹脂)、1次含浸用の架橋剤(1次架橋剤)、1次含浸用の溶媒(1次含浸溶媒)、浸漬工程用の溶媒(浸漬溶媒)、2次含浸用の樹脂(2次含浸樹脂)、2次含浸用の硬化剤(2次硬化剤)としては、下記のものを用いた。
(1次含浸樹脂)
UW−1:エステル系ウレタン樹脂(DIC社製、商品名「クリスボン7667」)
S−705:ポリカーボネート系ウレタン樹脂(DIC社製、商品名「クリスボンS705」)
C−8867:エステル系ウレタン樹脂(DIC社製、商品名「クリスボン8867」)
(1次架橋剤)
DN−950:ウレタンプレポリマー(DIC社製、商品名「バーノックDN950」)
402−B80T:ブロックイソシアネート(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラネート402−B80T」)
(1次含浸溶媒)
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)
(浸漬溶媒)
DMF/水 (質量比65/35)
(2次含浸樹脂)
UP120:ウレタンプレポリマー(三菱樹脂社製、商品名「ノバレタン UP120」、NCO当量400)
UP121:ウレタンプレポリマー(三菱樹脂社製、商品名「ノバレタン UP121」、NCO当量440)
DC6912:ウレタンプレポリマー(東ソー社製、商品名「DC6912」、NCO当量540)
なお、上記のNCO当量は、JIS K 7301に準拠して測定した。
(2次硬化剤)
E(MOCA):硬化剤(DIC社製、商品名「パンデックスE」)
[実施例1〜6、比較例1〜2]
(1次含浸工程)
上述の1次含浸樹脂、1次架橋剤、及び1次含浸溶媒を、表1に示す配合で混合し調製した樹脂溶液に、繊維材料がPETで、厚さが3.5mmで、目付が620g/m2である不織布(繊度3d)を浸漬した。浸漬後、1対のローラ間を加圧可能なマングルローラを用いて樹脂溶液を絞り落として、不織布に樹脂溶液を略均一に含浸させた。次いで、室温の水からなる凝固液中に浸漬することにより、1次含浸樹脂を凝固再生させて樹脂含浸不織布を得た。その後、樹脂含浸不織布を凝固液から取り出し、更に水からなる洗浄液に浸漬して、DMFを除去した後、乾燥させた。乾燥後、バフィングにより表面のスキン層が除去された樹脂含浸不織布を得た。
(浸漬工程)
次いで、DMFと純水とを65対35で混合した浸漬溶媒に、上記で得られた樹脂含浸不織布を浸漬した。その後、洗浄・乾燥を行い、浸漬工程後の樹脂含浸不織布を得た。
(2次含浸工程)
さらに、2次含浸樹脂及び2次硬化剤を表1に示す配合で調製した溶液に、浸漬工程後の樹脂含浸不織布を浸漬した。その後、洗浄・乾燥を行い、実施例1〜6及び比較例2の研磨パッドを得た。
なお、比較例1に関しては、浸漬工程及び2次含浸を行わないことを除き、上記と同様に研磨パッドを作成した。
[物性評価]
上述のようにして得られた各実施例及び比較例の研磨パッドについて、下記のとおりに物性を測定し、品質を評価した。それらの結果を表2に示す。
(厚さ)
日本工業規格(JIS K 6505)に準拠して、次のとおりに研磨パッドの厚さを測定した。まず、研磨パッドを10cm×10cm角に切り抜いて得た試料片3枚を用意し、各試料片毎に、厚さ測定器の所定位置にセットした。その後、480g/cm2の荷重をかけた加圧面を試料片の表面に載せ、5秒経過後に厚さを測定した。その際、1枚の試料片につき、5箇所の厚さを測定し、相加平均を算出し、さらに3枚の試料片の相加平均を求めて研磨パッドの厚さとした。
(密度)
日本工業規格(JIS K 6505)に準拠して、次のとおりに研磨パッドの密度を測定した。すなわち、厚さの測定で用いたものと同様の試料片を用意し、その質量を自動天秤で測定後、下記式により密度を算出し、3枚の試料片の相加平均を求めて研磨パッドの密度とした。
密度(g/cm3)=質量(g)/(10(cm)×10(cm)×試料片の厚さ(cm))
(不織布、湿式樹脂及び乾式樹脂の各含有量)
研磨パッドにおける不織布、湿式樹脂及び乾式樹脂の各含有量は、上述した1次含浸工程後の研磨パッドの密度と、浸漬工程後の研磨パッドの密度と、2次含浸工程後の研磨パッドの密度と、をそれぞれ測定し、密度差から算出した。なお、密度の測定は上記(密度)と同様にして測定した。
(通気度)
フラジール形試験機(安田精機社製の織布通気度試験機)を用い、日本工業規格(JIS L 1096)に準拠して、研磨パッドの通気度を測定した。なお、5枚の試料片の相加平均を研磨パッドの通気度とした。
(圧縮率)
ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用い、日本工業規格(JIS L 1021)に準拠して、次のとおりに研磨パッドの圧縮率を測定した。すなわち、初荷重で30秒間加圧した後の厚さt0を測定し、次に最終圧力の下で5分間放置後の厚さt1を測定した。これらから、圧縮率を下記式により算出した。このとき、初荷重は100g/cm2、最終荷重は1120g/cm2とした。
圧縮率(%)=(t0−t1)/t0×100
(圧縮弾性率)
ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用い、日本工業規格(JIS L 1021)に準拠して、次のとおりに研磨パッドの圧縮弾性率を測定した。すなわち、無荷重状態から初荷重を30秒間かけた後の厚さt0を測定し、次に、厚さt0の状態から最終荷重を30秒間かけた後の厚さt1を測定した。次に、厚さt1の状態から全ての荷重を除き、5分間放置(無荷重状態とした)後、再び初荷重を30秒間かけた後の厚さt0’を測定した。これらから、圧縮弾性率を下記式により算出した。このとき、初荷重は100g/cm2、最終荷重は1120g/cm2とした。
圧縮弾性率(%)=100×(t0’−t1)/(t0−t1
(A硬度)
研磨パッドのA硬度は、次のようにして測定した。すなわち、厚さ4.5mm以上の試験片(10cm×10cm)の表面にバネを介して押針(測定子)を押し付け、30秒後の押針の押し込み深さをA型硬度計(日本工業規格、JIS K 7311)により測定した。なお、研磨パッドが4.5mm未満の厚さである場合は、厚さが4.5mm以上になるまで研磨パッドを重ね、試験片とした。これを3回行って相加平均から研磨パッドのA硬度を求めた。
(引張強度保持率)
引張万能試験機(「テンシロン」、A&D社製、RTC−1210A)を用い、日本工業規格(JIS K 6550)に準拠して、試験液に浸漬する前の研磨パッドの引張強度(a)を測定した。次いで、3質量%の過マンガン酸カリウム水溶液に硝酸を加えてpH2に調整し、試験液を調製した。この試験液に、研磨パッドを25℃で48時間浸漬した。なお、浸漬の開始から24時間経過後に試験液と研磨パッドを収容した容器を振とうした。浸漬の開始から48時間経過後、研磨パッドを試験液から取り出し、流水洗浄し、5分間の超音波洗浄を行った。次いで、流水洗浄し、キッチンペーパーで加圧しながら残留した試験液を拭き取り上記と同様に研磨パッドの引張強度(b)を測定した。このようにして測定された引張強度(a)と引張強度(b)の値から、引張強度保持率を以下の式で算出した。
引張強度保持率=引張強度(b)/引張強度(a)×100 (%)
(樹脂の劣化度)
上記の(引張強度保持率)の測定における超音波洗浄時の研磨パッドを対象として、洗浄後の洗浄液中に残った劣化した樹脂粉末を目視により評価した。その際の基準としては、外観上明確に劣化樹脂が多いものを最大で10とし、少ないものを最小で1とし、10段階で評価した。なお、劣化した樹脂の粉末で大きめのものが多く見られたものは、表2中に「×」を併記して示す。この樹脂の劣化度は、研磨パッドを用いて実際に研磨加工を実施した際の樹脂の劣化の度合いを間接的に評価したものであり、数値が低いほど、耐薬品性に優れ、スラリーに含まれる強酸化剤への耐性が高いことを意味する。
(樹脂の脱落状態)
上記の(引張強度保持率)の測定におけるキッチンペーパーでの拭き取りを行った際、当該キッチンペーパーへの劣化樹脂の付着具合を目視で評価した。その際の基準としては、外観上明確に劣化樹脂の付着が多いものを最大で5とし、少ないものを最小で1とし、5段階で評価した。この樹脂の脱落状態の評価は、研磨パッドを用いて実際に研磨加工を実施した際の樹脂の脱落状態を間接的に評価したものである。数値が低いほど、耐薬品性に優れ、スラリーに含まれる強酸化剤への耐性が高いことを意味する。
(樹脂の劣化状態)
上記の(引張強度保持率)の測定における超音波洗浄の後の研磨パッドを対象として、当該研磨パッド断面の樹脂の劣化具合を電子顕微鏡(SEM)で評価した。その際の基準としては、劣化がほとんど進んでいないものを「◎」とし、劣化があまり進んでいないものを「○」とし、劣化が進んでいるものを「△」とし、劣化がかなり進んでいるものを「×」として評価した。また、各例の研磨パッドの断面のSEM写真(35〜500倍)を図1に示す。
本発明の研磨パッドは、レンズ、平行平面板、反射ミラー等の光学材料、ハードディスク用基板、半導体用シリコンウェハ、液晶ディスプレイ用ガラス基板、サファイヤや窒化ガリウムを始めとする難削材等の研磨に特に好適に用いられる。したがって、かかる用途に産業上の利用可能性がある。

Claims (12)

  1. 不織布と、樹脂と、を有する研磨パッドであって、
    前記研磨パッドの引張強度に対する、3質量%の過マンガン酸カリウム水溶液に硝酸を加えてpH2に調整した溶液に前記研磨パッドを25℃で48時間浸漬したときの前記研磨パッドの引張強度の比が、45%以上である、研磨パッド。
  2. 前記樹脂が、第1の樹脂と、当該第1の樹脂とは異なる第2の樹脂と、を含み、
    前記第2の樹脂が、NCO当量500以下のウレタンプレポリマーと硬化剤との反応物である、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記樹脂が、第1の樹脂と、当該第1の樹脂とは異なる第2の樹脂と、を含み、
    前記不織布、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂の合計に対して、前記不織布の含有量が10〜50質量%であり、かつ、前記第1の樹脂の含有量が10〜60質量%であり、かつ、前記第2の樹脂の含有量が10〜70質量%である、請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 通気度が、6.0cc/cm2/秒以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  5. 圧縮率が、0.5〜20%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  6. 圧縮弾性率が、50〜98%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  7. A硬度が、50〜90°である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  8. 前記不織布に第1の樹脂を含む樹脂溶液を含浸させ、湿式凝固を行うことにより、樹脂含浸不織布を得る1次含浸工程と、
    前記樹脂含浸不織布を、前記第1の樹脂が可溶な溶媒に浸漬する浸漬工程と、
    前記浸漬工程の後の前記樹脂含浸不織布を、NCO当量500以下のウレタンプレポリマーと硬化剤とを含む溶液に含浸する2次含浸工程と、
    を有する方法から得られる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  9. 不織布に第1の樹脂を含む樹脂溶液を含浸させ、湿式凝固を行うことにより、樹脂含浸不織布を得る1次含浸工程と、
    前記樹脂含浸不織布を、前記第1の樹脂が可溶な溶媒に浸漬する浸漬工程と、
    前記浸漬工程の後の前記樹脂含浸不織布を、NCO当量500以下のウレタンプレポリマーと硬化剤とを含む溶液に含浸する2次含浸工程と、
    を有する、研磨パッドの製造方法。
  10. 前記第1の樹脂が、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる1種以上の溶媒に可溶である、請求項9に記載の研磨パッドの製造方法。
  11. 前記溶媒が、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる1種以上の溶媒を含む、請求項9又は10に記載の研磨パッドの製造方法。
  12. 化合物半導体ウェハを、過マンガン酸カリウムを含む溶液に接触させながら請求項1〜8のいずれか1項に記載の研磨パッドにより研磨する、研磨方法。
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