JPH0525635B2 - - Google Patents

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JPH0525635B2
JPH0525635B2 JP1068389A JP6838989A JPH0525635B2 JP H0525635 B2 JPH0525635 B2 JP H0525635B2 JP 1068389 A JP1068389 A JP 1068389A JP 6838989 A JP6838989 A JP 6838989A JP H0525635 B2 JPH0525635 B2 JP H0525635B2
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JP
Japan
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base material
polyurethane
resin
composite base
polishing cloth
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Naoto Kubo
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RODEELE NITTA KK
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RODEELE NITTA KK
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Publication date
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  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体ウエハー、メモリーデイス
ク、光学部品レンズ等を研磨する際に用いられる
研磨用クロスの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、集積回路を形成するための基材として用
いられる半導体ウエハーの鏡面研磨に用いる研磨
クロスとしては、人工皮革として一般に良く知ら
れているベロア調及びスウエード調の繊維・樹脂
複合材料、及びポリウレタン樹脂含浸湿式凝固処
理フエルト状繊維質シートが広く用いられてき
た。しかるに近年特にDRAM(Dynamic
Random Access Memory)として用いられる
回路については、その集積度を高くする努力が鋭
意なされ、それに伴つて回路形成を行う基板とな
る半導体用ウエハーについても回路間の線幅を縮
める目的から平坦性の要求が増々厳しくなつてい
る状況にある。
このような要求に対して、従来からの半導体ウ
エハーの鏡面加工工程においては、ウエハーの平
坦性の大部分を決定する一次研磨工程(ストツ
ク・リムーバル・プロセス)で使用される研磨ク
ロスの物性によつて仕上がりウエハーの平坦性が
大きく左右されることが明らかになつてきた。す
なわち、比較的柔軟な研磨クロスを用いた場合に
は、ウエハー表面の粗度は小さく、傷(スクラツ
チ)の数は少ないけれども、一般に面ダレ及びフ
チダレという呼称で表現されるような平坦性に対
する悪影響が生じ易く、それに対して剛い研磨ク
ロスを用いた場合には、比較的良好な平坦性が得
られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
現在最も一般的に用いられている半導体ウエハ
ーの研磨加工方法、すなわち研磨クロスを貼付け
た回転研磨機定盤に対向して、被加工物を圧接さ
せ、主としてSiO2微粒子を遊離砥粒として含有
する研磨液を供給しながら被加工物面を研磨加工
する方法において、加工圧力は被加工物に垂直等
分布荷重として与えられている。このような被加
工物と対向する研磨クロスは、研磨液を充分に保
持するという作用を要求され、人工皮革様の多孔
質繊維樹脂複合材料が用いられているわけである
が、加工圧力として被加工物及び研磨液膜を介し
て研磨クロスに伝わる垂直等分布荷重に対する研
磨クロス内部からの反力を圧接面内において均一
にすることと、前述した伝播してくる垂直等分布
荷重により、研磨クロス自体ができるだけ小さく
均一な変形しか起こさないことが、ウエハーの面
ダレ及びフチダレを防止し、研磨加工後のウエハ
ー平坦性を向上させる重要な要素となつているの
である。
従つて、従来経験的に判断されていた研磨クロ
スの柔軟さ、あるいは剛さというものは、圧縮荷
重に対する応力の大・小、及び変形の大・小で判
断されるべきものである。このような要素を充足
する材料としては、まず第一に材料の均一性とい
う点から、ゴム、プラスチツクの単体シートが考
えられるが、研磨液により加工を行う遊離砥粒研
磨に用いる研磨クロスとしては研磨液の保持力が
ほとんどないという欠点があり、実際には使用で
きない。次に、各種プラスチツクの発泡体が考え
られるが、いずれも柔らかすぎたり、硬すぎた
り、あるいは独立気泡性が高かつたりするため、
一部の用途でポリウレタンの硬質発泡体が使われ
ているにすぎない。一方、従来からこのような遊
離砥粒方式の研磨に用いられている人工皮革様の
研磨クロスは、研磨液の保持力、及び圧縮荷重に
対する応力、変形の点からも好適の材料として
64K、あるいは256KDRAM用の半導体ウエハー
研磨に広く用いられてきたが、近年の
1MDRAM、あるいは将来の4MDRAM用ウエハ
ーの研磨に関しては、圧縮荷重に対する変形量が
大きいために、加工圧力を下げて長時間の研磨を
行わなければならないとか、研磨クロス自体の厚
さを薄くして相対変形量を下げた結果、研磨クロ
ス寿命が短く、短時間の使用で研磨クロスを貼替
えなければならない等の欠点があつた。
このような欠点を解消するために、種々の試み
がなされた。たとえば、一般に湿式凝固法という
名称で知られている熱可塑性ポリウレタンのジメ
チルホルムアミド(以下DMFと記す。)溶液をシ
ート状繊維基材に含浸付与し、ひきつづき水浴中
で水とDMFの置換と同時に、ポリウレタン多孔
体を繊維基材中に形成させる従来公知の方法にお
いて、含浸付与する熱可塑性ポリウレタン/
DMF溶液中のポリウレタン固型物質を高くした
場合、湿式凝固、洗浄、及び乾燥を各工程を経
て、最終的にバフ加工により表面スキン層を除去
して仕上げられた研磨クロスは、非常に均一で緻
密な構造を持ち、圧縮荷重に対する変形量も小さ
くなるが、実際にこのような研磨クロスを用いて
Siウエハーの研磨を行つた場合、ごく短時間で研
磨屑が研磨クロスに目詰まりし、それ以上の研磨
ができなくなる。また、前述した湿式凝固に用い
る熱可塑性ポリウレタンとして、さらに硬度の高
いものを用いた場合には凝固特性が不均一にな
り、一枚の研磨クロス内における圧縮変形量に大
きなバラツキが出るようになる。さらにまた、均
一で圧縮変形量の小さい研磨クロスを作成する目
的で、熱硬化性ウレタンプレポリマー、及び硬化
剤の有機溶剤溶液を直接シート上繊維基材に含浸
付与し、乾燥炉内において溶剤乾燥とウレタンの
硬化を同時に行わせる場合、乾燥硬化までの時間
に繊維基材中で厚さ方向で樹脂移行が起こり、研
磨クロスの厚み方向で樹脂量が不均一となるとい
う欠点を持つている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上述したような欠点を解消し、
1MDRAMおよび将来の4MDRAM用半導体ウエ
ハーを主とした高平坦性ウエハーの研磨加工用ク
ロスの製造方法を提示するものである。
本発明で使用されるフエルト状繊維質シート
は、ナイロン、ポリエステル、アラミド繊維等の
DMF、メチル・エチルケトン(以下MEKと記
す。)、テトラヒドロフラン等ポリウレタン可溶性
の溶剤に対して耐性があり、かつ研磨時に使用さ
れるPH10〜11程度の研磨液に対する耐アルカリ性
をもつ繊維からなる不織布、好ましくはバインダ
ーを含まないニールドパンチ不織布で、その嵩密
度が0.10g/cm3〜0.20g/cm3の範囲にあるものが
好適である。本発明は、このようなシート状繊維
基材に、ポリエステル系、あるいはポリエーテル
系の熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液を含浸さ
せ、湿式凝固させて、一旦中間的な複合基材を作
成する一次処理工程と、さらにその複合基材を熱
硬化性ポリウレタン等で処理する二次処理工程と
からなる。以下にそれらを順を追つて説明する。
一次処理に用いられる熱可塑性ポリウレタン
は、一般に人工皮革用として市販されているもの
がいずれも使用できるが、本用途として好ましく
は、100%伸び時のモジユラスが100Kg/cm2以上の
ものが好ましい。この工程において、より重要な
ことは、湿式凝固、洗浄、乾燥という工程を経て
形成された複合基材において、樹脂相と繊維相の
重量比率がどの程度であるかということである。
たとえば、その比率(樹脂相対繊維相)が1対1
を超えるような場合には、複合基材の樹脂相に存
在する湿式凝固による多孔質構造が緻密になり、
ひきつづき行われる二次処理の熱硬化性ポリウレ
タンによるかなりの空孔が充填されてしまうた
め、研磨に使用した場合には研磨液、及び研磨屑
の流通が阻害され、目詰まりが短期に起こつてし
まう。逆に、樹脂相対繊維相の比率が1対5を下
回る状態では、樹脂相は繊維の交絡点、及び外周
部をとり囲むだけになり、次の二次処理で用いる
熱硬化性ポリウレタンの溶剤溶液はその乾燥硬化
過程で移行し、乾燥時に下側となつていた側に局
在化してしまう。従つて、この一次処理工程で
は、使用するシート状繊維基材の嵩密度により含
浸させる熱可塑性ポリウレタンのDMF溶液中の
固形分量を調節し、出来上がる中間的な複合基材
中における樹脂相対繊維相の比率を1対1〜1対
5にする必要がある。このような湿式凝固、洗
浄、乾燥を経て作成された中間基材は、表面近傍
にスキン層と呼ばれる緻密な発泡層を持つため、
これを表面、裏面とも除去し、ひきつづき行われ
る二次処理の含浸液を均一、かつ短時間に浸透さ
せるようにする。
こうして調製された中間基材は、ひきつづき二
次処理にかけられる。この工程で用いられる含浸
液は、ポリエステル、あるいはポリエーテル系の
MDI(メチレンジイソシアネート)、あるいは
TDI(トリレンジイソシアネート)末端を持つウ
レタンプレポリマー単体、あるいは研磨クロスの
硬度や圧縮率を調製するためにメラミン樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、等をブレンドしたものと、
3,3′ジクロロ−4,4′ジアミノフエニルメタン
等の2官能性有機アミン硬化剤、さらに必要であ
れば、アジピン酸等のジカルボン酸を主とした促
進剤、とを有機溶剤溶液としたもので、乾燥の熱
効率を考慮する場合にはMEK等の比較的低沸点
の溶剤を用いる事が望ましい。
この二次処理工程において、熱硬化性ポリウレ
タン配合液は、中間複合基材中の多孔質相に浸透
し、炉内の乾燥により溶剤成分を失いつつ、粘稠
液体となり、多孔質相に存在するセルの壁を均一
にコートしてゆく。引き続き加熱することにより
ウレタンの硬化反応が起こり、三次元架橋した熱
硬化性ポリウレタンの薄膜が、一次処理により形
成されていた熱可塑性ポリウレタンのセル壁を被
覆・補強する。
この工程においても、二次処理として使用する
熱硬化性ポリウレタン配合液の固形分量が重要で
あり、多すぎる場合には、やはり一次処理で形成
された空孔が二次処理液の被膜により閉じられて
しまい、低すぎる場合には補強効果が低く、中間
複合基材の物性と大差ない状態になつてしまう。
従つてこの二次処理は、乾燥・硬化後の熱硬化剤
ポリウレタンと、中間複合基材に含まれていた熱
可塑性ポリウレタンの重量比が1対3〜1対1の
範囲にコントロールされなければならない。この
ような方法によつて製造される研磨クロスとその
研磨性能について、下記の実施例により、さらに
詳細に説明するが、これら実施例は本発明の基本
的部分を限定するものではない。
〔実施例〕
実施例 1 3.0デニール、繊維長50mmのポリエステル繊維
で構成される、厚さ2mm、嵩密度0.13g/cm3、目
付重量260g/m2のニードルバンチ不織布を基材
とし、分子量200000、100%モジユラス120Kg/cm2
のポリエステル系ポリウレタン(商品名:クリス
ボン8867)の固形分13%のDMF溶液で、該基材
を十分浸漬含浸した後、DMF対純水の比率が10
対90で、且つ温度30℃の凝固液に20分間浸漬後、
60分間純水中で水洗いし、ポリウレタン樹脂を湿
式凝固させ、ポーラス状にフエルト基材を囲繞し
た後、DMFを完全に純水と置換し、更に120℃の
熱風で乾燥し、厚さ2mm、嵩密度0.26g/cm3、目
付重量520g/m2、ウレタン対繊維の重量比0.9対
1の複合基材が得られた。該基材を60メツシユの
バフロールで、表、裏面を研削し、密度の高いス
キン層を除去した。このシート物の硬度はJISA
で60度、圧縮率30%であつた。該シート物を以下
の配合の二次含浸液に浸漬含浸後、120℃の熱風
で20分間乾燥、溶剤を完全に乾燥除去し、該熱硬
化性ポリウレタンを上記複合基材中のポリウレタ
ン多孔質相のセル壁を被覆しながら硬化させるこ
とにより、高硬度複合基材を得た。
この複合基材を更に表、裏面バフ処理した平坦
な高密度複合基材は、厚さ1.27mm、嵩密度0.36
g/cm3、硬度JISA85度、圧縮率6.0%、繊維対一
次樹脂対二次樹脂の比率が1対0.9対0.9であつ
た。この高硬度複合基材により研磨されたウエハ
ーの平坦度は良好で、研磨クロスのライフは60時
間であつた。
二次含浸液の配合例: ハイブレンL−315 100.0部 (三井東圧化学(株)商品名) イハラキユアミンMT 26.9部 (イハラケミカル(株)商品名) MEK 576.0部 計702.9部 〔ハイブレンL−315〕 ポリオール成分:ポリテトラメチレンエーテルグ
リコール イソシアネート成分:2、4−トルエンジイソシ
アネート 〔イハラキユアミンMT〕 3,3′−ジクロロ−4、4′−ジアミノフエニル
メタン 実施例 2 3.0デニール繊維長60mmのポリエステル繊維と、
2.5デニール繊維長50mmの熱収縮型ポリエステル
繊維の比率が80対20で構成される厚さ2mm、嵩密
度0.15g/cm3、目付重量300g/m2のニードルパ
ンチ不織布を基材とし、分子量200000、100%モ
ジユラス120Kg/cm2のポリエステル系ポリウレタ
ン樹脂(大日本インキ(株)商品名:クリスボン
8867)の固型分11%のDMF溶液で該基材を十分
浸漬含浸した後、DMF対純水の比率が20対80で、
且つ温度35℃の凝固液に20分間浸漬後、60分間純
水中で水洗いし、ポリウレタン樹脂を湿式凝固さ
せ、ポーラス状にフエルト基材を囲繞した後、
DMFを完全に純水と置換し、更に120℃の熱風で
乾燥し、厚さ2mm、嵩密度0.26g/cm3、目付重量
520g/m2、ウレタン対繊維の重量比0.6対1の複
合基材が得られた。該基材を80メツシユのバフロ
ールで表、裏面を研削し、密度の高いスキン層を
除去した。このシート物の硬度はJISAで52度、
圧縮率33%であつた。該シート物を以下の配合の
二次含浸液に浸漬含浸後、120℃の熱風で20分間
乾燥、溶剤を完全に乾燥除去し、該熱硬化性ポリ
ウレタンを上記複合基材中のポリウレタン多孔質
相のセル壁を被覆しながら硬化させることによ
り、高硬度複合基材を得た。この複合基材を更に
表、裏面バフ処理した平坦な高硬度複合基材は、
厚さ1.27mm、嵩密度0.34g/cm3、硬度JISA80度、
圧縮率6.5%、繊維対一次樹脂対二次樹脂の比率
が1対0.6対0.5であつた。この高硬度複合基材に
より研磨されたシリコンウエハーの平坦度は良好
で、研磨クロスのライフは100時間であつた。
二次含浸液の配合例は実施例1と同様。
実施例 3 3.0デニール繊維長75mmのポリエステル繊維で
構成される、厚さ2mm、嵩密度0.20g/cm3、目付
重量400g/m2のニードルパンチ不織布を基材と
し、分子量200000、100%モジユラス120Kg/cm2
ポリエステル系ポリウレタン樹脂(大日本インキ
(株)商品名:クリスボン8867)の固形分9%の
DMF溶液で該基材を十分浸漬含浸した後、DMF
対純水の比率が25%対75%で、且つ温度が30℃の
凝固液中に20分間浸漬し、ポリウレタン樹脂をポ
ーラス状い湿式凝固させた後、60分間純水中で洗
浄し、DMFを純水と完全に置換し、更に120℃の
熱風で乾燥し、厚さ2mm、嵩密度0.30g/cm3、目
付重量600g/m2、ウレタン対繊維の重量比0.5対
1の複合基材が得られた。該基材を80メツシユの
バフロールで表、裏面を研削し、密度の高いスキ
ン層を除去した。このシート物の硬度はJISAで
65度、圧縮率22%であつた。該シート物を以下の
配合の二次含浸液に浸漬含浸後、120℃の熱風で
20分間乾燥、溶剤を完全に乾燥除去し、該熱硬化
性ポリウレタンを上記複合基材中のポリウレタン
多孔質相のセル壁を被覆しながら硬化させること
により、高硬度複合基材を得た。この複合基材を
更に表、裏面バフ処理した平坦な高硬度複合基材
は、厚さ1.27mm、嵩密度0.35g/cm3、硬度JISA82
度、圧縮率60%、繊維対一次樹脂対二次樹脂の比
率が1対0.5対0.3であつた。この高硬度複合基材
により研磨させたシリコンウエハーの平坦度は良
好で、研磨クロスのライフは130時間であつた。
二次含浸液の配合例は実施例1と同様。
実施例 4 3.0デニール、繊維長60mmのポリエステル繊維
と、2.5デニール、繊維長50mmの熱収縮型ポリエ
ステル繊維の比率が80対20で構成される、厚さ2
mm、嵩密度0.15g/cm3、目付重量300g/m2のニ
ードルパンチ不織布を基材とし、分子量200000、
100%モジユラス120g/cm3のポリエステル系ポリ
ウレタン樹脂の固形分11%のDMF溶液で該基材
を十分浸漬含浸した後、DMF対純水の比率が20
対80で、且つ温度が35℃の凝固液中に20分間浸漬
し、ポリウレタン樹脂をポーラス状に湿式凝固さ
せた後、60分間純水中で洗浄し、DMFを純水と
完全に置換し、更に120℃の熱風で乾燥し、厚さ
2mm、嵩密度0.26g/cm3、目付重量520g/m2
ウレタン対繊維の重量比0.6対1の複合基材が得
られた。該基材を80メツシユのバフロールで表、
裏面を研削し、密度の高いスキン層を除去した。
このシート物の硬度はJISAで58度、圧縮率33%
であつた。該シート物を以下の配合の二次含浸液
に浸漬含浸後、120℃の熱風で20分間乾燥し、溶
剤を完全に乾燥除去し、該熱硬化性ポリウレタン
を上記複合基材中のポリウレタン多孔質層中のセ
ル壁を被覆しながら硬化させることにより、高硬
度複合基材を得た。この複合基材を更に表、裏面
バフ処理した平坦な高硬度複合基材は、厚さ1.27
mm、嵩密度0.35g/cm3、硬度JISA85度、圧縮率
5.0%、繊維対一次樹脂対二次樹脂の比率が1対
0.6対0.5であつた。この高硬度複合基材により研
磨されたシリコンウエハーの平坦度は特に良好
で、研磨クロスのライフは95時間であつた。
二次含浸液の配合例: バイブラセンB−803 100.0部 (ユニロイヤルInc.商品名) イハラキユアミンMT 32.9部 (イハラケミカル(株)商品名) MEK 605.0部 計737.9部 実施例 5 3.0デニール、繊維長60mmのポリエステル繊維
と、2.5デニール、繊維長50mmの熱収縮型ポリエ
ステル繊維の比率が80対20で構成される、厚さ2
mm、嵩密度0.15g/cm3、目付重量300g/m2のニ
ードルパンチ不織布を基材とし、分子量250000、
100%モジユラス180g/cm3のポリエステル系ポリ
ウレタン樹脂(サンブレンLQ3700)の固形分9
%のDMF溶液で該基材を十分浸漬含漬した後、
DMF対純水の比率が20対80で、且つ温度が35℃
の凝固液中に20分間浸漬し、ポリウレタン樹脂を
ポーラス状に湿式凝固させた後、60分間純水中で
洗浄し、DMFを純水と完全に置換し、更に120℃
の熱風で乾燥し、厚さ2mm、嵩密度0.26g/cm3
目付重量520g/m2、ウレタン対繊維の重量比0.6
対1の複合基材が得られた。該基材を80メツシユ
のバフロールで表、裏面を研削し、密度の高いス
キン層を除去した。このシート物の硬度はJISA
で65度、圧縮率22%であつた。該シート物を実施
例1の二次含浸液に浸漬含浸後、120℃の熱風で
20分間乾燥し、溶剤を完全に乾燥除去し、該熱硬
化性ポリウレタンを上記複合基材中のポリウレタ
ン多孔質層中のセル壁を被覆しながら硬化させる
ことにより、高硬度複合基材を得た。この複合基
材を更に表、裏面バフ処理した平坦な高硬度複合
基材は、厚さ1.27mm、嵩密度0.35g/cm3、硬度
JISA82度、圧縮率5.6%、繊維対一次樹脂対二次
樹脂の比率が1対0.6対0.5であつた。この高硬度
複合基材により研磨させたシリコンウエハーの平
坦度は良好で、研磨クロスのライフは110時間で
あつた。
比較例 1 3.0デニール、繊維長60mmのポリエステル繊維
と、2.5デニール、繊維長50mmの熱収縮型ポリエ
ステル繊維の比率が80対20で構成される、厚さ2
mm、嵩密度0.175g/cm3、目付重量350g/m2のニ
ードルパンチ不織布を基材とし、分子量300000、
100%モジユラス240g/cm3のポリエステル系ポリ
ウレタン樹脂(大日本インキ(株)商品名:クリスボ
ン8966)の固形分15%のDMF溶液で該基材を十
分浸漬含浸した後、DMF対純水の比率が20対80
で、且つ温度が35℃の凝固液中に20分間浸漬し、
ポリウレタン樹脂をポーラス状に湿式凝固させた
後、60分間純水中で洗浄し、DMFを純水と完全
に置換し、更に120℃の熱風で乾燥し、厚さ2mm、
嵩密度0.30g/cm3、目付重量600g/m2、ウレタ
ン対繊維の重量比0.8対1の複合基材が得られた。
該基材を80メツシユのバフロールで表、裏面を研
削し、密度の高いスキン層を除去した。このシー
ト物の硬度はJISAで72度、圧縮率11%であつた。
この複合基材により研磨されたシリコンウエハー
の平坦度は面ダレが大きく、良好とは云えないも
のであつた。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法により、近年の1MDRAM、
あるいは将来の4MDRAM用ウエハー製造に適し
た物性を保有し、LTV値が0.8μ以下で、PUA値
95%以上の高平坦性ウエハーの供給が可能となつ
たばかりか、研磨屑等による目詰まりのために研
磨能力が短期に低下する欠点のない研磨クロスを
提供することが出来た。さらに副次効果として、
研磨クロスとしての寿命が長い為、新しい研磨ク
ロスに貼り替え頻度が格段に少なくなつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フエルト状繊維質シートに線状の熱可塑性ポ
    リウレタン樹脂を主体とする重合体の溶剤溶液を
    含浸し、次いで湿式凝固させることにより繊維質
    シート中に構成繊維を埋設的に囲繞して該樹脂の
    多孔質体を形成せしめた後、洗浄・乾燥せしめて
    得た複合基材に、二次処理として該熱可塑性ポリ
    ウレタン樹脂より硬質の樹脂を含浸させて加熱乾
    燥させる半導体ウエハー研磨用クロスの製造方
    法。 2 前記記載の熱可塑性ポリウレタン及びフエル
    ト状繊維質シートからなる複合基材において、二
    次処理として、3,3′ジクロロ−4,4′ジアミノ
    ジフエニルメタン等の有機アミン化合物により硬
    化し得る熱硬化性ポリウレタン、及び該ポリウレ
    タンの硬化剤としての有機アミン化合物とを溶解
    した溶剤溶液を含浸して、該硬化剤の反応温度以
    上の温度にて加熱し、溶剤を蒸発させて除去する
    と同時に、ポリウレタンの硬化反応を起こさせる
    ことによつて、製造される請求項1記載の半導体
    ウエハー研磨用クロスの製造方法。 3 前記記載の熱可塑性ポリウレタン及びフエル
    ト状繊維質シートからなる複合基材において、二
    次処理として、3,3′ジクロロ−4,4′ジアミノ
    ジフエニルメタン等の有機アミン化合物により硬
    化し得る熱硬化性ポリウレタン及びメラミン樹
    脂、ポリカーボネート樹脂等をブレンドした樹脂
    及び該ポリウレタンの硬化剤としての有機アミン
    化合物とを溶解した溶剤溶液を含浸して、該硬化
    剤の反応温度以上の温度にて加熱し、溶剤を蒸発
    させて除去すると同時に、ポリウレタンの硬化反
    応を起こさせることによつて、製造される請求項
    1記載の半導体ウエハー研磨用クロスの製造方
    法。 4 前記記載の熱可塑性ポリウレタン及びフエル
    ト状繊維質シートからなる複合基材において、ポ
    リウレタンと繊維との重量比率が1対5〜1対1
    の範囲にあるような複合基材を用いて製造される
    請求項1記載の半導体ウエハー研磨用クロスの製
    造方法。 5 請求項1記載の複合基材を形成するのに用い
    る熱可塑性ポリウレタンと、該複合基材にさらに
    含浸、乾燥、硬化を行う二次処理含浸樹脂との重
    量比率が1対3〜1対1にあるような請求項1記
    載の半導体ウエハー研磨用クロスの製造方法。
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