JP2711469B2 - 研磨クロスとその養生方法 - Google Patents

研磨クロスとその養生方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、半導体ウェハー、メモリーディスク、光
学部品等を平面研磨する研磨加工方法、及びそれに用い
られる研磨クロスに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、集積回路を形成するための基材として用いられ
る半導体ウェハーの鏡面研磨に用いる研磨クロスとして
は、人工皮革として一般に良く知られているベロア調及
びスウェード調の繊維・樹脂複合材料、及びポリウレタ
ン樹脂含浸湿式凝固処理フェルト状繊維質シートが広く
用いられてきた。
しかし、これら研磨クロスを用いて実際の研磨加工を
行うに際して、新たに回転研磨機定盤に貼付けられた研
磨クロスは、加工圧力としてかけられる繰返し圧縮力に
対して、その圧縮率、圧縮弾性率ともに経時的に変化し
得る不安定領域にあり、一般にシーズニングと呼ばれる
研磨クロスの立上げ段階での養生処置が必要で、この処
置にかなりの時間と労力を費やすのが実情であった。
しかもより実際的には、このような処置を施した研磨
クロスを用いて本来の被加工物の表面研磨を行っても、
初期の数バッチ分については所望の平坦度や平滑性がな
かなか出にくく、新しいクロスに貼替えてすぐにはこの
ような仕様不適合品が生じて、全体としての歩留まりを
下げるという欠点があった。
これらの養生処置あるいは仕様不適合品の発生は、研
磨されたウェハーのコスト・アップを直接的に生じさせ
るばかりでなく、次世代、あるいは次々世代の超高平坦
性ウェハーの研磨には本質的に適合しないものとなって
きた。
現在最も一般的に用いられている半導体ウェハーの研
磨加工方法、すなわち研磨クロスを貼付けた回転研磨機
定盤に対向して、被加工物を圧接させ、主としてSiO2
粒子を遊離砥粒として含有する研磨液を供給しながら被
加工物を表面研磨加工する方法において、加圧圧力は被
加工物に垂直等分布荷重として与えられている。
このような被加工物と対向する研磨クロスは、研磨液
を充分に保持するという作用を要求され、人工皮革様の
繊維・樹脂複合材料が用いられているわけであるが、実
際の研磨加工工程中においては、研磨液として供給され
る、主としてSiO2からなる微粒子の水分散体によりその
空孔が充填され、さらに加圧圧力として加えられる圧縮
荷重が回転研磨機定盤の外径及び回転数により計算され
る一定の周波数をもった繰返し圧縮力としてかけられる
のである。
従って、研磨クロス自体の物理的性質を選択し、それ
によって研磨ウェハーの平坦度を所望の精度に仕上げる
には、前述した研磨クロスが繊維・樹脂及び空孔に充填
された研磨液からなる三元複合材料として挙動し、外力
はその研磨クロスに静的にかけられるのではなく、ある
周波数をもった動的繰返し圧縮力としてかけられるた
め、主として研磨クロスの圧縮疲労挙動及び疲労過程で
の物性に着目しなければならない。
さらにまた、従来シーズニングという名称に呼ばれて
いた研磨クロスの立上げ段階での養生処置は、従来公知
の研磨クロスに対してはある程度の効果をもっていた
が、逆に下記に示すような不具合点も持っている。
すなわち、現在最も一般的に用いられている研磨クロ
スの養生処置としては、(A)研磨クロスを回転研磨機
定盤に貼付け、水または研磨液を供給しながらダミーウ
ェハー、ガラス、セラミックスプレート等により、あら
かじめ研磨クロスに所定の押圧力をかける方法か、
(B)あるいは同じく水または研磨液を供給しながら、
ダイヤモンド、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の超硬微粒子
を樹脂で固めたベレットを加圧プレートに植込み、それ
によって研磨クロス表面を摺動摩耗させる方法のいずれ
かの方法が適用されている。
しかし、従来公知の人工皮革様研磨クロスは、その用
途が元来研磨クロス専用に開発されたものではないとい
う性格上、樹脂・樹脂複合化の段階で風合を柔軟にし、
折れジワ等を防止する目的から、繊維と樹脂のミクロに
みた界面接着が起こらないように製造され、弾性回復力
を持たせる目的から比較的弾性変形領域の広い柔軟な樹
脂を用い、複合化させる繊維量にくらべ、同等あるいは
それ以下の量を繊維組織中に混在させて複合体となして
いる。
このような研磨クロスに上記(A)の養生処置を行っ
た場合、加えられた押圧力はクロス全厚さにわたって弾
性変形領域を越えて永久変形を起こさせるに至らず、む
しろ非接着の繊維/樹脂間のスベリとして吸収され、新
しいクロスが元来持っている圧縮力に対するクロスの圧
縮率及び圧縮弾性率は、経時的変化を起こすという性質
を解消できない。
さらに積極的に永久変形を起こさせることを意図した
場合には、非常に過大な押圧力をかけるか、長時間の繰
返し圧縮力の印加により疲労を起こさせるか、という方
法が考えられるが、いずれも実際の作業には適さない。
一方、同様の研磨クロスに上記(B)の養生処置を適
用した場合、研磨クロスが本来持っていた厚さバラツキ
は、摺動摩耗により見掛け上、研磨機定盤と加圧プレー
トの平坦度、平行度にならって修正され得る。しかし、
上述した加工圧力として研磨クロスに加えられる圧縮力
によりクロスの圧縮率及び圧縮弾性率が経時的変化を起
こすという欠点は、なんら是正されない。
このように、研磨クロスの物理的性質、特に圧縮疲労
挙動と、その養生処置法は密接な関係をもち、この両者
が調和してはじめて実際の被加工物の平坦度が決定され
ると考えられる。
近年、大規模集積回路の発展にともなって、超高平坦
性半導体ウェハーが強く要望される様になってきたが、
ウェハーの研磨加工の側からこの課題を解決することを
目的として、この発明は、研磨液による湿潤状態下に於
ける動的繰り返し圧縮に対して研磨クロスに望まれる挙
動と、容易にその望ましい挙動に到達させるための手段
とを提示するものである。
ナイロン、ポリエステル、アラミド繊維等のジメチル
ホルムアミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラ
ン等ポリウレタンを溶解する溶剤に対して耐性があり、
かつ研磨時に使用されるPH10〜11程度の研磨液に対する
耐アルカリ性をもつ繊維からなる不織布に、鎖状ポリウ
レタンのジメチルホルムアルデヒド溶液を含浸させ、湿
式凝固により三次元交絡ファイバー中に多孔質ポリウレ
タンマトリックスを形成し、さらにその複合物を上記鎖
状ポリウレタンよりも高硬度の熱硬化性ポリウレタン、
ポリカーボネート、メラニン樹脂等の単体或はブレンド
物により補強して製造される半導体ウェハー研磨用クロ
スにおいて、基材となる不織布に関し、現状の不織布製
造技術では研磨クロスとして使用される面積、例えば直
径52インチの範囲内に於ける密度の局所バラツキは最良
の状態でも±3%程度は避けられない、さらに厚みの局
所バラツキを加えるとさらに大きくなる。
このようなバラツキをもつ不織布基材から出発して製
造された研磨クロスは最終のバッフィング仕上げによっ
て厚みは±10〜30ミクロン程度の比較的均一な精度に制
御することは可能であるが、その内部構造は出発物のバ
ラツキに由来し依然として局所的な不均一性を潜在的に
有している。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような潜在的不均一を研磨の前処理安定化段階で
短時間の内に顕在化させ、これを修正してその後行われ
る実際の研磨加工を研磨クロスの本来の安定域で行い得
るようにすることがこの発明の目的である。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するため、この発明は次のような技術
的手段を講じている。
この発明の研磨クロスは、不織布にポリウレタンを湿
式凝固により付与して形成された多孔質繊維・樹脂複合
体にウレタンプレポリマーと架橋触媒からなる組成物を
含浸・付与した後加熱硬化させて成る研磨クロスであっ
て、プレポリマーの反応をNCO/OH=1.35〜1.60の比で起
こさせ、架橋剤のジアミンとプレポリマー中にフリーNC
Oの比をNCO/NH2=1.05〜1.35に設定し、架橋密度を上げ
て硬くて抗伏し易い補強を行ったことを特徴とする。
このように構成することにより、硬くて永久変形を起
こしやすいと共に摺動摩擦により磨滅しやすくすること
ができる。
この発明の研磨クロスの養生方法は、水或は研磨液に
よって湿潤された状態で被加工物を研磨加工する加工圧
力に近い繰り返し圧縮を研磨クロスに受けさせて圧縮永
久変形を生ぜしめると共に圧縮弾性率を増加せしめ、そ
の表面を摺動摩耗させることによってこの圧縮により顕
在化された内部構造の局所不均一を除去せしめるように
したことを特徴とする。
このように構成することにより、以降の同等の繰り返
し圧縮荷重の印加に対してはそれ以上急速かつ大幅は永
久歪を生ぜず圧縮弾性率が増加した状態で安定した域へ
研磨クロス自体が到達するので、被加工物ウェハーは縁
ダレ面や面ダレの少ない高平坦度に研磨され得る。また
弾性変形量が小さくかつ圧縮弾性率が増加安定し被加工
物ウェハーに対する加工圧力に応じた研磨クロスからの
反力のバラツキを充分に小さく制御した状態が発現する
ので、研磨加工が行われる期間中研磨クロスは研磨作業
自体によって及び研磨加工のバッチ間に行われる表面再
生作業によって適当に摩耗し得る。
この発明の高精度の表面研磨方法は、研磨クロスを貼
付けた回転研磨機定盤に対向して、被加工物を圧接さ
せ、主としてSiO2微粒子を遊離砥粒として含有する研磨
液を供給しながら被加工物を研磨加工する方法であっ
て、使用される研磨クロスに回転研磨機定盤上で水ある
いは研磨液を供給しながらくり返し圧縮力をかけて、研
磨クロスの圧縮弾性率をあげ、その後の該圧縮弾性率の
変化が起こらない安定領域に到達させた後、本来の被加
工物の表面研磨加工を開始することを特徴とする。
なお研磨クロスの圧縮弾性率をあげ、安定領域に到達
させる処置を施した後、さらにひきつづいて、ダイヤモ
ンド、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の硬質固定砥粒をもつ
板状材により、該研磨クロス表面を回転研磨機定盤、及
び被加工物装着用加圧プレートの平坦度、及び平行度に
適合させるように共摺摩耗させ、しかる後本来の被加工
物の表面研磨加工を開始することもできる。
また前記研磨クロスが多孔質繊維樹脂シート状複合材
料であり、しかも実際の研磨加工に使用されるに際して
は、その空孔が研磨液により充填されて、該繊維樹脂複
合体相と研磨液充填相の体積分率が各々20%対80%から
45%対55%の範囲にあることとすることもできる。
また前記研磨クロスが、回転研磨機定盤上において10
0〜1,000g/cm2のくり返し圧縮力を30〜180分間うけて、
その圧縮弾性率が90〜98%の範囲になり、その後変化し
ないこととすることもできる。
〔実施例〕
研磨クロス自体が、前処理段階において水或は研磨液
によって湿潤された状態で被加工物を研磨加工する加工
圧力に近い繰り返し圧縮を受けて圧縮永久変形を生ずる
とともに圧縮弾性率を増加し、それ以降の同等の繰り返
し圧縮荷重の印加に対しては、それ以上急速かつ大幅の
永久歪を生ぜず圧縮弾性率が増加した状態で安定した域
へ到達することによって、被加工物ウェハーは縁ダレや
面ダレの少ない高平坦度に研磨される。
さらに表面を摺動摩耗させることによってこの圧縮に
よる安定化前処理により顕在化された内部構造の局所不
均一を除去することにより、研磨クロスは弾性変形量が
小さくかつ圧縮弾性率が増加安定した、すなわち被加工
物ウェハーに対する加工圧力に応じた研磨クロスからの
反力のバラツキを充分に小さく制御した状態を発現し、
さらに研磨加工が行われる期間中研磨クロスは研磨作業
自体によって、及び研磨加工のバッチ間に行われる表面
再生作業によって適当に摩耗する性質を有することが要
求される。
これに適合する研磨クロスの状態を以下に、より具体
的に示す。
嵩密度が0.10〜0.15g/cm2と比較的低い不織布に、線
状のポリウレタンを湿式凝固により付与して形成された
多孔質繊維・樹脂複合体に、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、3,3′−ジメチル4,4′−ジフェニレ
ンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、及びトランス1,4−ジクロヘキサン
ジイソシアネート等の群から選ばれる1種または2種の
芳香族、あるいは脂環族の多官能性イソシアネートとポ
リ(エチレンアジペート)、ポリ(ヘキサメチレンカー
ボネート)、ポリ−ε−カプロラクトン、及びポリテト
ラメチレングリコール等の群から選ばれる多官能性ポリ
オールの反応により得られるウレタンプレポリマーと、
3,3′ジクロロ−4,4′ジアミノジフェニルメタン等のジ
アミン、及びアジピン酸等の架橋触媒からなる組成物を
含浸、付与した後、加熱硬化させる方法において、架橋
密度を上げ、できるだけ硬くて抗伏し易い補強を行うた
めに、使用するプレポリマーの反応をNCO/OH=1.35〜1.
60の比で起こさせ、さらに架橋剤として使用するジアミ
ンとプレポリマー中のフリーNCOの比をNCO/NH2=1.05〜
1.35として使用した。このようにして出来上がった研磨
クロスの物理的性質は、従来の人工皮革様研磨クロスに
比べ、硬くて永久変形を起こしやすく、さらに摺動摩擦
により磨滅しやすいものであった。
このようなクロスによって実際に研磨の前処置を行っ
た際の前処置後の研磨クロス物性と、それを用いてシリ
コンウェハーを研磨した時の研磨ウェハーの平坦性を下
記の実施例で説明する。
(実施例1) 湿式凝固法により得られたウレタン対樹脂の重量比0.
9対1、嵩密度0.26g/cm3の複合基材を表、裏面バフィン
グ処理し、このシート物に4,4′−ジシクロヘキラルメ
タンジイソシアネートとポリ−ε−カプロラクトンをあ
からじめ反応生成させたウレタンポリマー100部を、3,
3′ジクロロ−4,4′ジアミノジフェニルメタン26.9部、
架橋触媒としてアジピン酸0.1部、MEK576.0部を添加混
合した二次含浸液を含浸させ、120℃の熱風で20分間乾
燥、溶剤を完全に乾燥除去することにより、高硬度複合
基材を得た。この複合基材を更に表、裏面バフ処理し、
厚さ1.27mmの研磨クロスを得た。またこの研磨クロスの
空孔は、繊維樹脂複合基材と研磨液充填相の体積分率が
40%対60%であった。
この研磨クロスをストラスボー6CAタイプの研磨機の
定盤に貼合わせ、#400砥粒で表面を粗らしたガラスプ
レートを使い、圧力100g/cm2、研磨砥液Nalco 2350 2
0倍希釈液0.5/分通流させつつ、研磨クロスの回転11
5rpmに倣って回転させながら、30分間シーズニングと呼
ぶ養生処置を行った。その結果、シーズニング前、圧縮
率7.0%、圧縮弾性回復率72%だったものが、シーズニ
ング後、圧縮率5%、圧縮弾性回復率90%に変化してい
た。
この研磨クロスを使って、シリコンウェハーの研磨評
価を行った。加工圧300g/cm2、研磨砥液Nalco 2350 2
0倍希釈液を0.5/分通流させながら、20分間研磨を行
った。このシリコンウェハーを洗浄乾燥後、平坦性の評
価を行ったところ、LTV(Local Thickness Variatio
n)値0.6μmの高平坦性のウェハーを得ることができ
た。
(実施例2) 実施例1と同様の方法で製造した研磨クロスを、スト
ラスボー6CAタイプの研磨機の定盤に貼合わせ、#400砥
粒で表面を粗らしたガラスプレートを使い、圧力100g/c
m2、研磨砥液Nalco 2350 20倍希釈液0.5/分通流さ
せつつ、研磨クロスの回転115rpmに倣って回転させなが
ら、30分間シーズニングと呼ぶ養生処置を行った。その
結果、シーズニング前、圧縮率7.0%、圧縮弾性回復率7
2%だったものが、シーズニング後、圧縮率5%、圧縮
弾性回復率90%に変化していた。
さらに、この研磨クロスを#400メッシュのダイヤモ
ンドを表面に電着により固定した直径φ230mmのステン
レスプレートにより先のガラスプレートによる養生処置
と同じ条件で第二の処置を行い、研磨クロスが定盤に貼
付けられた状態でその厚さムラが、第二処置前のRmax=
27μmが、第二処置後のRmax=8μmに改善された。
この研磨クロスを使って、シリコンウェハーの研磨評
価を行った。加工圧300g/cm2、研磨砥液Nalco 2350 2
0倍希釈液を0.5/分通流させながら、20分間研磨を行
った。このシリコンウェハーを洗浄乾燥後、平坦性の評
価を行ったところ、LTV(Local Thickness Variatio
n)値0.5μmの高平坦性のウェハーを得ることができ
た。
(比較例) 実施例1で得られた圧縮率7.0%、圧縮弾性回復率72
%の研磨クロスを、ストラスボー6CAタイプの研磨機の
定盤に貼合わせ、シーズニングを行わずにシリコンウェ
ハーを研磨評価を行った。加工圧300g/cm2、研磨砥液Na
lco2350 20倍希釈液を0.5/分通流させながら、20分
間研磨を行った。このシリコンウェハーを洗浄乾燥後、
平坦性の評価を行ったところ、LTV値3μm平坦性が非
常に悪くなった。
この実施例の方法に沿って圧縮弾性率が高められ、し
かも経時的な変動を抑制された研磨クロスを用いて半導
体ウェハー研磨することにより、LTV値が0.5〜0.6μm
という超高平坦性ウェハーが得られ、しかも新しい研磨
クロスを使用しはじめる初期の段階から長時間にわたっ
て同等の平坦性をもつウェハーを生産できるようになる
ため、全体としての研磨加工工程における研磨クロスの
工程能力が上がり、ウェハー歩留まりも向上されること
が明らかになった。
〔発明の効果〕
この発明の方法に沿って圧縮弾性率が高められ、しか
も経時的な変動を抑制された研磨クロスを用いて半導体
ウェハー研磨することにより、新しい研磨クロスを使用
しはじめる初期の段階から長時間にわたって同等の平坦
性をもつウェハーを生産できるようになるため、全体と
しての研磨加工工程における研磨クロスの工程能力が上
がり、ウェハー歩留まりも向上される。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不織布にポリウレタンを湿式凝固により付
    与して形成された多孔質繊維・樹脂複合体にウレタンプ
    レポリマーと架橋触媒からなる組成物を含浸・付与した
    後加熱硬化させて成る研磨クロスであって、プレポリマ
    ーの反応をNCO/OH=1.35〜1.60の比で起こさせ、架橋剤
    のジアミンとプレポリマー中のフリーNCOの比をNCO/NH2
    =1.05〜1.35に設定し、架橋密度を上げて硬くて抗伏し
    易い補強を行ったことを特徴とする研磨クロス。
  2. 【請求項2】水或は研磨液によって湿潤された状態で被
    加工物を研磨加工する加工圧力に近い繰り返し圧縮を研
    磨クロスに受けさせて圧縮永久変形を生ぜしめると共に
    圧縮弾性率を増加せしめ、その表面を摺動摩耗させるこ
    とによってこの圧縮により顕在化された内部構造の局所
    不均一を除去せしめるようにしたことを特徴とする研磨
    クロスの養生方法。
  3. 【請求項3】研磨クロスを貼付けた回転研磨機定盤に対
    向して、被加工物を圧接させ、主としてSiO2微粒子を遊
    離砥粒として含有する研磨液を供給しながら被加工物を
    研磨加工する方法であって、使用される研磨クロスに回
    転研磨機定盤上で水あるいは研磨液を供給しながらくり
    返し圧縮力をかけて、研磨クロスの圧縮弾性率をあげ、
    その後の該圧縮弾性率の変化が起こらない安定領域に到
    達させた後、本来の被加工物の表面研磨加工を開始する
    ことを特徴とする高精度の表面研磨方法。
  4. 【請求項4】研磨クロスの圧縮弾性率をあげ、安定領域
    に到達させる処置を施した後、さらにひきつづいて、ダ
    イヤモンド、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の硬質固定砥粒
    をもつ板状材により、該研磨クロス表面を回転研磨機定
    盤、及び被加工物装着用加圧プレートの平坦度、及び平
    行度に適合させるように共摺摩耗させ、しかる後本来の
    被加工物の表面研磨加工を開始する請求項3記載の高精
    度の表面研磨方法。
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