JP2009089809A - 移動側部材の摺動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】移動側部材に取付けられた摺動力付加部材と、固定側部材に取付けられた摺動力受動部材と、移動側部材を引き込み状態で保持するラッチ部材からなり、摺動力付加部材は、一部が弾性的に摺動力受動部材に圧接し、摺動力受動部材は、移動側部材が所定位置に達すると所定位置まで引き込み、引き込まれた移動側部材が所定位置に達すると押し出し力に変換させる変換機構を有し、ラッチ部材は、摺動力付加部材に付与された一方向の弾性力が、移動側部材の引きこみ力から押し出し力に変化した状態で、移動側部材を一旦停止状態に保持するものである。
【選択図】図3
Description
この問題を解決するため、移動側部材に取付けられた摺動力付加部材と、摺動力付加部材に対応して固定側部材に取付けられた摺動力受動部材からなり、摺動力付加部材は、移動側部材が固定側部材に対して最終所定位置に近づいたとき、摺動力受動部材に一部が弾性的に圧接する圧接機構を有し、摺動力受動部材は、圧接機構の圧接力を移動側部材を固定側部材に対し最終所定位置となす方向への引き込み力に変化させる案内傾斜面を設けた、引き込み機能をスライドレールに設けたものが提供されている。(例えば特許文献1参照。)
したがって、引き込み開始位置と引き込み終了位置との距離が短くなり、急激に引き込まれるたり、あるいは、収納保持された移動側部材を引き出すのに、予測以上の引き出し力を要するなど、好ましい引き込み効果を得ることができなかった。
このため、固定側レールと移動側レールからなるスライドレール本体を組上げる過程において、予めワイヤー、滑車機構、引張りスプリングを組み込まねばならず、生産効率が非常に悪いという問題があった。
さらに、ワイヤー、滑車機構、引張りスプリングに故障が発生した場合、内部に組み込まれているので、故障部分だけの取り替えができず、スライドレール全体を取り替える必要がありコスト高となっていた。
例えば、複写機においてはペーパートレーに、システムキッチンにおいては抽斗に、自動引きこみ機能と自動押し出し機能を合わせ持つことが強く要望されていた。
しかしながら、自動引き込み機能と自動押し出し機能は矛盾した動きとなるため、モーターを使用した電気的なものは提供されていたが、非常に高価になることと、故障時の修理等に問題があった。
又、摺動力付加部材と摺動力受動部材をスライドレールとは関係ない外部に設けることによって、どのようなスライドレールの形態であっても使用することができる。
さらに、摺動力付加部材は、一方向に弾性力を付与するだけの簡単な構成であるから故障の発生もなく、安定した摺動状態を得ることができる。
又、摺動力受動部材は、移動側部材の摺動距離とほぼ同等の長さで設けられているので、移動側部材が引き込まれる所定位置を広範囲から決定することができるので、所望の収納感覚(引き込み感覚)及び引き出し感覚を得ることができる。
さらに、ラッチ部材は、摺動力付加部材及び摺動力受動部材とは関係しない、移動側部材と固定側部材間に設けられているので、ラッチ部材を操作する操作部材を例えば移動側部材に形成された引き手等に設けるなど、ラッチの解除を所望の位置ですることができる。
又、引き込み案内路と押し出し案内路は収納側端部で変換案内路を介して連続して形成されているので、移動側部材の摺動が引き込み移動から押し出し移動にかわる場合も、違和感のない、円滑な摺動状態を得ることができる。
又、回転ローラーの圧接力が、移動側部材の押し出し力あるいは引き込み力に変化する方向に、押し出し案内路と引き込み案内路を傾斜させるだけの構成であるから、構造が簡単で安価に製作できる。
さらに、引き込み案内路の引き出し側には開閉摺動路が設けられ、押し出し案内路と開閉摺動路間には引き出し摺動路が設けられ、引き出し摺動路と開閉摺動路の連続部分は、引き出し摺動路から開閉摺動路の方向にのみ回転ローラーが通過可能に構成されているので、回転ローラーは、開閉摺動路、引き込み案内炉、押し出し案内路、引き出し摺動路、開閉摺動炉と確実に周回し、安定した引き込み機能と押し出し機能を発揮する。
図1から図4において、符号100、100は、左右のスライドレールを示し、左右のスライドレール100、100は、対向した同形に形成されて、固定側部材200(実施例では、OA機器等の機器本体)と移動側部材203(実施例ではOA機器等のペーパートレー)間に、固定側連結座202、202と移動側連結座204、204を介して連結されている。
そして、それぞれの固定側連結座202、202、移動側連結座204、204間に設けられた移動側部材203の摺動装置500(図3に示す。)、500とスライドレール100、100によって、移動側部材203は、手動によって収納方向へ摺動し、所定位置に達すると自動的に収納側に引き込まれた後、やや引き出し方向に押し出されて停止し、所定位置で収納状態が保持される。そして、所定の操作によって移動側部材203の保持状態が解除されると、移動側部材203は所定位置まで自動的に押し出され、後は手動によって引き出される。
そして、固定側メンバー基板12の収納側端部を移動側メンバー2方向に折り曲げて固定側収納時ストッパー15が形成され、固定側メンバー基板12の引き出し側端部を移動側メンバー2方向に折り曲げて固定側移動時ストッパー14が形成されている。
そして、移動側基板311の引き出し側端部を移動側メンバー2方向に折り曲げてボールリテーナー引き出し時ストッパー26が形成され、固定側基板31の収納側端部を固定側メンバー1方向に折り曲げてボールリテーナー収納時ストッパー27が形成されている。
符号28・・・(図3に示す。)は移動側連結座204との連結孔を示している。
弾性圧接腕812は、スライドレール100の厚み方向に扁平で引き出し方向に長い金属製の板体で、引き出し側端部が枢軸813にて移動側連結座204の収納側端部に回動自在に設けられ、先端側(収納側端)には、回転ローラー814が回転自在に取付けられている。
すなわち、回転ローラー814は、弾性圧接腕812に付与された弾発体811による回動力によって、摺動力受動部材82に常に弾性的に圧接することとなる。
一方、案内回動部材50の引き出し側端部は上方5には回動可能であるから、回転ローラー814は引き出し摺動路822から案内回動部材50の引き出し側端部を押し上げて開閉摺動路821に支障なく移動する。
そして、移動側メンバー2の摺動時に、引き出し側端部に形成された係止爪831の下面が、移動側メンバー2の上折曲縁21の上面に、自重によって常に当接し、スライドレール100最短縮小状態となるやや手前で移動側メンバー3の引き出し側端部が、係止爪831の収納側に位置することで、上折曲縁21から外れて下方に回動して、移動側メンバー2の引き出し側端面に係止し、移動側メンバー2が引き出し方向に摺動するのを阻止している。
又、ラッチ部材83は、左右同時に連動可能に移動側部材203に形成された引手等の操作部、あるいは、固定側部材200に設けられたラッチ部材83の解除用操作部等と連動するよう構成されている。
、引き込み案内路52は収納方向で下方に傾斜しているので、回転ローラー814の弾性的圧接力によって、回転ローラー814(移動側部材203)は自動的に収納方向に引き込まれ、回転ローラー814が引き込み案内路52の収納側端部から通過間隙53に位置した状態(図7に示す状態、すなわち、スライドレール100の最短縮小状態で、移動側メンバー2の引き出し側端部が、ラッチ部材83の係止爪831の収納側に通過することで、ラッチ部材83は下方に回動し係止姿勢となっている。)から、変換案内路54の下端部から連続する押し出し案内路55の収納側端部に達する。
すなわち、移動側部材203は所定位置から自動的に引き込まれた後、やや前方に押し出された状態の所定位置で保持される。
この移動側部材203の動きは、特に高品質のコピー機に使用されるペーパートレイの動きにもとめられている。つまり、コピー紙を所定位置に収納しておくためには、トレーが一旦収納された状態から、自動的に所定位置まで押し出して停止させる事によって、より確実で、安定した停止位置が得られるからである。
さらに手動にて移動側部材203を引き出すと、回転ローラー814は引き出し摺動路822から案内回動部材50の引き出し側端部を押し上げて(図10に示す状態。)開閉摺動路821に移動し、やがて移動側部材203は完全に引き出された状態となる。(図5に示す状態。)
又、第1実施例ではスライドレール100に、固定側連結座202、移動側連結座204を介して摺動力受動部材82と摺動力付加部材材81を連結しているが、スライドレール100と切り離して、固定側部材200、移動側部材203に直接取付けても良い。
第2実施例のスライドレール100は、固定側メンバー1と、固定側メンバー1に摺動可能でほぼ同長の移動側メンバー2と、固定側メンバーと移動側メンバー間に配設され、固定側メンバー1の略4分の1程度の長さのボールリテーナ4と、ボールリテーナー4に回転自在に保持され、固定側メンバー1と移動側メンバー2の上下の両折曲縁間を転動するボール40・・・より構成されている。
摺動力受動部材82は、上端部が固定側メンバー1に連結され、固定側部材200に直接連結され、第1実施例同様、水平な開閉摺動路821と、開閉摺動路821の収納側に連続して設けられた変換機構5と、変換機構5の引き出し側の端部に連続して設けられ、引き出し方向で上方に傾斜し、引き出し側端部が、前記開閉摺動路821と第2開閉摺動路51間に連続する引き出し摺動路822を有している。
第1実施例の引き込み案内路52より緩やかに傾斜する引き込み案内路520を有する案内回動部材50と、引き込み案内路52の収納側端部から、回転ローラー814の通過間隙53を有して上下方向で下端が引き出し方向に曲面状に形成された変換案内路54と、変換案内路54の下端部から引き出し側に連続する引き出し方向で下方に傾斜し、回転ローラー814の弾性的圧接力を移動側部材203(移動側メンバー2)の押し出し力に変換させる押し出し案内路55を有し、引き出し側に連続して引き出し摺動路822が形成されている。
作用効果も同様である。
ただ、引き込み案内路52を第1実施例より緩やかに傾斜させて開閉摺動路51の引き出し側端部まで延出させているので、第1実施例の弾発体811より弾発力を強く設定し、移動部材203の引き込み開始位置をより引き出し側方向に近づけている。
100 スライドレール
3 中間メンバー
2 移動側メンバー
200 固定側部材
203 移動側部材
5 変換機構
50 案内回動部材
51 第2開閉摺動路
52 引き込み案内路
53 通過間隙
54 変換案内路
55 押し出し案内路
81 摺動力付加部材
811 弾発体
812 弾性圧接腕
814 回転ローラー
82 摺動力受動部材
821 開閉摺動路
822 引き出し摺動路
83 ラッチ部材
831 係止爪
Claims (3)
- 固定側部材あるいは移動側部材のいずれか一方側に取付けられた摺動力付加部材と、摺動力付加部材に対応して他方側に取付けられた、移動側部材の摺動距離とほぼ等しい長さの摺動力受動部材と、移動側部材を引き込み状態で保持する、移動側部材と固定側部材間に設けられたラッチ部材からなり、摺動力付加部材は、常に一方向にのみ弾性力が付与されて一部が弾性的に摺動力受動部材に圧接し、摺動力受動部材は、摺動力付加部材に付与された一方向の弾性力を、移動側部材が所定位置に達すると引きこみ力に変換して移動側部材を所定位置まで引き込み、引き込まれた移動側部材が所定位置に達すると押し出し力に変換させる変換機構を有し、ラッチ部材は、摺動力付加部材に付与された一方向の弾性力が、移動側部材の引きこみ力から押し出し力に変化した状態で、移動側部材を一旦停止状態に保持することを特徴とする移動側部材の摺動装置。
- 変換機構は、外部からの収納力によって移動側部材が所定位置に達すると、摺動力付加部材に付与された一方向の弾性力を、移動側部材の引きこみ力に変換させる引き込み案内路と、引き込まれた移動側部材の一部が所定位置に達すると摺動力付加部材に付与された一方向の弾性力を押し出し力に変換させる押し出し案内路を有し、引き込み案内路と押し出し案内路は収納側端部で変換案内路を介して連続していることを特徴とする請求項1に記載の移動側部材の摺動装置。
- 摺動力付加部材は、先端部に設けられた回転ローラーが、常に変換機構の引き込み案内路と押し出し案内路に圧接するよう弾性力が負荷された弾性圧接腕を有し、引き込み案内路は、回転ローラーの圧接力が移動側部材を固定側部材に対し、引き込み力に変化させる方向に傾斜し、押し出し案内路は、回転ローラーの圧接力が移動側部材を固定側部材に対し、押し出し力に変化させる方向に傾斜し、引き込み案内路の引き出し側には開閉摺動路が設けられ、押し出し案内路と開閉摺動路間には引き出し摺動路が設けられ、引き出し摺動路と開閉摺動路の連続部分は、引き出し摺動路から開閉摺動路の方向にのみ回転ローラーが通過可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の移動側部材の摺動装置。
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- 2007-10-05 JP JP2007261458A patent/JP5081564B2/ja active Active
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