JP2009084984A - フォーク式立体駐車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動フロアのガイド機構が塵埃の影響を受けることを防ぐことができるとともに、部品点数の低減を図ることのできるフォーク式立体駐車装置の提供。
【解決手段】可動フロア7のフロアパネル71を案内するガイド機構72は、自動車の入出庫部のフロアレベルに対して下方に配設された第1、第2のガイドレール721、722と、第1、第2のガイドレールに係合可能な第1、第2のガイドローラ724、725と、入出庫部のフロアレベルに対して下方に配設された第3のガイドレール726と、フロアパネル71の下面に延長部727を介して軸支され、第3のガイドレール726に係合可能な第3のガイドローラ729とを備えるとともに、第1、第2、第3のガイドローラは、それぞれ上部ローラ724U、725U、729Uと下部ローラ724D、725D、729Dとからなり、これら上部ローラ、下部ローラ間に各ガイドレールが挟持される。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車の入出庫部で自動車を支持、旋回するフォーク状の旋回ステージと、自動車の入出庫部と格納部との間に形成された昇降路上で自動車を支持、昇降するフォーク状の昇降ステージとを備え、昇降路上の旋回ステージを昇降ステージが下から上に、又は上から下に通り抜けることにより両者間で自動車の受け渡しが行われるフォーク式立体駐車装置に関し、特に自動車の入出庫部への自動車の乗り入れ方向が昇降ステージの前後方向と異なる方向に設定された形式のフォーク式立体駐車装置に関する。
従来、自動車の入出庫部で自動車を支持、旋回するフォーク状の旋回ステージと、自動車の入出庫部と格納部との間に形成された昇降路上で自動車を支持、昇降するフォーク状の昇降ステージとを備え、昇降路上の旋回ステージを昇降ステージが下から上に、又は上から下に通り抜けることにより両者間で自動車の受け渡しが行われ、かつ自動車の入出庫部への自動車の乗入方向がエレベータの前後方向に対して90度方向に向けて設定された形式のフォーク式立体駐車装置にあって、自動車の入出庫部のフロアに、旋回ステージを自動車の乗入方向に向けて旋回させたときにその周囲に露出する昇降ステージの昇降口を閉塞し、昇降ステージを昇降させるときにその昇降口を開放する可動フロアを設けることで、旋回ステージの周囲をフロア化し、自動車の乗員が安心して乗降できるようにしたものがある。
この従来のフォーク式立体駐車装置では、可動フロアは、当該昇降口を被覆可能なフロアパネルと、フロアパネルを案内するガイド機構と、フロアパネルを駆動する駆動機構とからなるとともに、ガイド機構は、当該昇降口の外側に設定された退避位置に当該昇降口に向けて順次配置され、かつ自動車の入出庫部のフロアレベルに対して下方に配設された第1、第2のガイドレールと、フロアパネルの一端とその延長上に第1の延長部材を介して軸支され、第1、第2のガイドレールに係合可能な第1、第2のガイドローラと、フロアパネルの他端に軸支され、フロアパネルを支持する支持ローラとを備えており、旋回ステージが自動車の乗入方向に向けられると、フロアパネルがそのガイド機構と駆動機構とにより当該昇降口へ前進し、当該昇降口が閉塞されるとともに、昇降ステージが昇降すると、フロアパネルが当該昇降口から後退し、当該昇降口が開放されるようになっている。このとき、フロアパネルは、その一端に配置され、第1、第2のガイドレール上を移動する第1、第2のガイドローラと、他端に配置される支持ローラの3点支持により片持ちされて、当該昇降口とその外側の退避位置との間を移動する。また、前述した支持ローラは上部ローラと下部ローラとからなり、自動車の入出庫部のフロアを上下に挟んで配置され、フロアパネルが当該昇降口若しくはその退避位置での停止中、又はこの両者間の移動中、その浮き上がりを防止するようになっている。また、第1、第2のガイドレールはそれぞれ上部レールと下部レールとからなり、これら上部、下部レール間に各ガイドローラが挟持されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−248773号公報(段落番号0041〜0048、図1、図5、図6)
しかしながら、前述した従来のフォーク式立体駐車装置では、フロアパネルはフロアパネルの一端に軸支される第1、第2のガイドローラ、及びフロアパネルの他端に軸支される支持ローラの3点で支持される構造となっているが、支持ローラはフロアを上下に挟んで配置されており、上部ローラの走行面となるのは自動車が出入りし、乗員等が利用する入出庫部のフロアであった。このため上部ローラに塵埃が付着することは避けがたく、円滑な可動フロアの移動に支障を来たすという問題があった。
また、第1、第2のガイドレールはそれぞれ上部レールと下部レールとからなり、これら上部、下部レール間に各ガイドローラが挟持されるものであることから、比較的大きな部材であるガイドレールをそれぞれ対として設ける必要があり、コストの向上を招くという問題があった。
本発明は、前述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、可動フロアのガイド機構が塵埃の影響を受けることを防ぐことができるとともに、部品点数の低減を図ることのできるフォーク式立体駐車装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、自動車の入出庫部に形成されたピット上で、自動車の乗込レベルと所定の高さレベルとの間を昇降し、任意の方向に旋回される自動車旋回用のフォーク状の旋回ステージと、前記入出庫部と格納部との間に形成された昇降路上を昇降するとともに、この昇降路上で前記旋回ステージを通り抜けることにより、前記旋回ステージとの間で自動車を受け渡しする自動車移送用のフォーク状の昇降ステージとを有し、前記入出庫部への自動車の乗入方向が前記昇降ステージの前後方向と異なる方向に設定されたものにあって、前記入出庫部のフロアに、前記旋回ステージが自動車の乗入方向に向けられてその周囲に露出する昇降口を閉塞する可動フロアを備えたフォーク式立体駐車装置において、前記可動フロアは、前記当該昇降口を被覆可能なフロアパネルと、このフロアパネルを案内するガイド機構と、前記フロアパネルを駆動する駆動機構からなるとともに、前記ガイド機構は、前記当該昇降口の外側に設定された退避位置に前記当該昇降口に向けて順次配置され、かつ前記入出庫部のフロアレベルに対して下方に配設された第1、第2のガイドレールと、前記フロアパネルの一端とその延長上に第1の延長部材を介して軸支され、前記第1、第2のガイドレールに係合可能な第1、第2のガイドローラと、前記当該昇降口の外側に設定された退避位置に前記第1のガイドレールと対向するように配置され、かつ前記入出庫部のフロアレベルに対して下方に配設された第3のガイドレールと、前記フロアパネルの下面に第2の延長部材を介して軸支され、前記第3のガイドレールに係合可能な第3のガイドローラとを備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明の請求項1に係る発明は、第3のガイドレールを自動車の入出庫部のフロアレベルに対して下方に配設するとともに、フロアパネルの下面に第2の延長部材を介して第3のガイドローラを軸支し、この第3のガイドローラを第3のガイドレールに摺動可能に係合させることで、フロアパネルが当該昇降口若しくはその退避位置での停止中、又はこの両者間の移動中、その浮き上がりを防止するようになっている。このようにフロアパネルを支持するすべてのガイドローラ、及びこれらのガイドローラを案内するガイドレールをそれぞれ自動車の入出庫部のフロアレベルより下方に配置することにより、可動フロアのガイド機構が塵埃の影響を受けることを防ぐことができる。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記第2の延長部材は、前記フロアパネルの当該昇降口側端部に垂設される垂下部と、一端が前記垂下部に取付けられ、前記フロアパネルと平行するように反当該昇降口側に向けて伸長し、その他端にて前記第3のガイドローラを支持する水平部とを備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明の請求項2に係る発明は、昇降ステージの昇降に応じフロアパネルは駆動機構により駆動されるが、このとき、ガイド機構の第3のガイドローラが第3のガイドレールに移動案内され、フロアパネルが当該昇降口からその外側の退避位置へ後退移動していく。このフロアパネルの後退移動により、自動車の入出庫部のフロアがフロアパネルの下方に潜入する状態となるが、第3のガイドローラを支持する第2の延長部材の水平部とフロアパネルとの間には一方が開放された空隙が形成されており、この空隙に自動車の入出庫部のフロアが位置するようになっている。これにより、フロアパネルを支持するすべてのガイドローラ、及びこれらのガイドローラを案内するガイドレールを自動車の入出庫部のフロアレベルより下方に配置することが可能となる。
さらに、本発明の請求項3に係る発明は、前記第1、第2、第3のガイドローラは、それぞれ上部ローラと下部ローラとからなり、これら上部ローラ、下部ローラ間に前記各ガイドレールが挟持されることを特徴としている。
このように構成した本発明の請求項3に係る発明は、第1、第2、第3のガイドローラの各上部ローラおよび各下部ローラ間に各ガイドレールが挟持されることにより、フロアパネルが当該昇降口若しくはその退避位置での停止中、又はこの両者間の移動中、その浮き上がりが防止される。このように、各ガイドローラがそれぞれ1本のガイドレールで案内される構造とすることで、比較的大きな部材であるガイドレールの部品点数を従来と比べて低減することができる。
本発明によれば、フロアパネルを支持するすべてのガイドローラ、及びこれらのガイドローラを案内するガイドレールをそれぞれ自動車の入出庫部のフロアレベルより下方に配置することにより、可動フロアのガイド機構が塵埃の影響を受けることを防ぐことができ、これによって、円滑な可動フロアの移動を実現し、装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、比較的大きな部材であるガイドレールの部品点数を低減することにより、設備コストの低減を図ることができる。
以下、本発明に係るフォーク式立体駐車装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態におけるフォーク式立体駐車装置に形成された通常の態様の自動車の入出庫部の平面図、図2は同駐車装置において図1と異なる態様(エレベータの昇降路上で昇降ステージが旋回ステージを通り抜けて上昇された状態)の自動車の入出庫部の平面図、図3は同駐車装置において自動車の入出庫部を自動車の乗入方向から見た側面図、図4は同駐車装置において自動車の入出庫部に備えた可動フロアの拡大平面図、図5は同駐車装置において自動車の入出庫部に備えた可動フロアに用いるフロアパネルとその一端に配置されるガイド機構を示す拡大側面図、図6は同駐車装置において自動車の入出庫部に備えた可動フロアに用いるフロアパネルとその下面に配置されるガイド機構を示す拡大側面図、図7は同駐車装置においてフロアパネルとそのガイド機構及び駆動機構を示す拡大側面図である。
図1において、1はフォーク式立体駐車装置において地上1階に設けられた自動車の入出庫部であり、この駐車装置の自動車の乗入方向がエレベータの前後方向に対して90度の方向に設定されていて、エレベータ21がその前後方向を自動車の入出庫部1の間口方向に向けて設置され、前面部(壁)中央に自動車の入出庫口2がエレベータ21の側方に対向して設けられている。この自動車の入出庫部1内には、図1及び図2に示すように、ピット3が所定の深さにして形成されていて、このピット3上にエレベータの昇降路20として必要な形状、すなわち後述する昇降ステージ22の平面形状に相当する昇降口401と、この昇降口401に対して90度方向、すなわち自動車の乗入方向に向けて自動車の乗込レベルに降下された後述の旋回ステージ12の平面形状に相当する着床口402とを含む開口4が形成され、その周囲に1枚板または複数枚板からなる固定パネル5が敷設されてフロア6が形成されている。
図1、図2において、自動車の入出庫部1には、ピット3内のほぼ中央に、自動車旋回装置11が設置されている。自動車旋回装置11は、図3に示すように、自動車搭載用の旋回ステージ12と、その駆動装置13とを備え、旋回ステージ12が自動車の乗込レベルと所定の高さレベルとの間を昇降し、任意の方向に旋回する。ここで、旋回ステージ12は、図1又は図2に示すように、中央のセンタープレート部121と、その両側前後に外側方に向けて突出されたフォーク部122と、両側前後の各フォーク部122間に突出されたサイドプレート部123とを備え、後述するエレベータ21の昇降ステージ22と相互に通り抜け可能な形状及び構造になっている。
図1、図2において、自動車の入出庫部1には、ピット3上にエレベータの昇降路20が形成されて、フォーク式のエレベータ21が据え付けられている。エレベータ21は、図1及び図3に示すように、自動車搭載用の昇降ステージ22と、ピット3の四隅近傍に立ち上げ設置された合計4本の昇降ガイド23と、図示されない上部駆動機構から吊り下げられ、4本の昇降ガイド23に沿って昇降可能な昇降杆24とを備え、昇降ステージ22が4本の昇降杆24に連結され、上部駆動機構の作動により昇降路20上を昇降する。ここで、昇降ステージ22は、図3に示すように、一対のサイドフレーム221と、これらサイドフレーム221の内側部前後に内側方に向けて突出されたフォーク部222とを備え、旋回ステージ12と相互に通り抜け可能な形状及び構造になっている。
図1、図2において、このような自動車の入出庫部1においてそのフロア6上に、可動フロア7が設置され、旋回ステージ12が自動車の乗入方向に向けて着床されてその両側に露出する昇降ステージ22の昇降口401の一部(以下、この昇降口401の一部を当該昇降口403という。)が覆われ、閉塞可能になっている。図に示しているように、旋回ステージ12の着床位置の両側にはその中間部分が固定パネル5の一部5Sになっていて、その前後合計4箇所に当該昇降口403が露出されるため、ここではこれら当該昇降口403に対して合計4枚の可動フロア7が進退可能に配置されている。
図4において、各可動フロア7は、当該昇降口403を被覆可能なフロアパネル71と、フロアパネル71を当該昇降口403とその前後方向外側に設定された退避位置5Pとの間に移動案内するガイド機構72と、フロアパネル71を進退駆動する駆動機構73とを備え、旋回ステージ12の旋回動作に連動して、フロアパネル71が着床口402の両側に沿って平行に進退駆動される。
フロアパネル71は、図4に示すように、当該昇降口403の形状に沿って嵌合可能な平板711及び側板712とからなり、側板712には平板711の後端部よりも後方に突出する第1の延長部713が設けられていて、この側板712の外側側面には凸状ガイド部714とコーム715が一体的に設けられている。凸状ガイド部714は側板712の長手方向に沿って、かつ上方に向けて凸状に形成されていて、フロアパネル71により当該昇降口403が塞がれたときに、この凸状ガイド部714が自動車の乗入方向に向けて着床された旋回ステージ12の両側に凸状に配置され、自動車の旋回ステージ12への乗込方向を案内する。コーム715は凸状ガイド部714の側面に水平方向に向けて複数の棒材が固着されて形成され、自動車の乗入方向に向けて着床された旋回ステージ12において、昇降ステージ22の昇降口401上に位置するフォーク122fとフォーク122fの間の隙間124に挿通されて、フォーク状の床部材31の延長上に配列される。このようにしてフォーク状の床部材31とともに旋回ステージ12上に自動車の乗入部30が形成される。
ガイド機構72は、図4、図5、図6に示すように、フロアパネル71の退避位置5P側で固定フロア5の下方に旋回ステージ12の着床口402に沿って、当該昇降口403に向けて順次配置された第1、第2のガイドレール721、722と、フロアパネル71の一端とその延長上に第1の延長部713を介してさらに後方位置にそれぞれ、ブラケット723を介して軸支され、第1、第2のガイドレール721、722に係合可能な第1、第2のガイドローラ724、725と、フロアパネル71の退避位置5P側で固定フロア5の下方に第1のガイドレールと対向するように配置された第3のガイドレール726と、フロアパネル71の下面に設けられる第2の延長部727にブラケット728を介して軸支され、第3のガイドレール726に係合可能な第3のガイドローラ729とを備え、フロアパネル71が3つのガイドローラ724、725、729により3点支持される。ここで、第2の延長部727は図6に示すように、フロアパネル71の当該昇降口側端部に垂設される垂下部727Aと、一端が垂下部727Aに取付けられ、フロアパネル71と平行するように反当該昇降口側に向けて伸長し、その他端にて第3のガイドローラ729を支持する水平部727Bとを備えている。また、第1、第2のガイドローラ724、725は図5に示すように、それぞれ上部ローラ724U、725Uと下部ローラ724D、725Dとからなり、これら上部ローラ724U、725U、下部ローラ724D、725D間に各ガイドレール721、722が挟持されている。さらに、第3のガイドローラ729は図6に示すように、上部ローラ729Uと下部ローラ729Dとからなり、これら上部ローラ729U、下部ローラ729D間に各ガイドレール726が挟持されている。さらにまた、第1、第2、第3のガイドレール721、722、726には、図5、図6に示すように、当該昇降口403側の端部が下方に向けてなだらかな傾斜部721d、722d、726dが形成されていて、これがフロアパネル71を当該昇降口403のフロアレベルと同じレベルに案内する。
駆動機構には次のような方式が用いられている。駆動機構73は、図7に示すように、フロアレベル(退避位置5P)に対して下方に配置された駆動モータ731と、駆動モータ731により水平方向に旋回可能な旋回アーム732と、旋回アーム732の前端側とフロアパネル71の先端側との間に軸支され、両者間をリンク結合する連結ロッド733とを備え、クランク機構の回転運動によりフロアパネル71を進退駆動する方式である。これにより、フロアパネル71が簡単な構造で前進後退される。また、この機構の場合、始動時と停止時にゆっくりとした動きが得られ、駆動モータ731に大きな負荷がかからない利点が得られる。
また、当該昇降口403には、図2に示すように、内周縁の適宜位置にフロアパネル71を支持するための支持部材9が設けられていて、当該昇降口403上に移動されたフロアパネル71を受けるようになっている。
次に、フォーク式立体駐車装置の動作について説明する。自動車の入出庫部1では、図1に示すように、旋回ステージ12が自動車の乗入方向に向けて着床されて自動車の乗込レベルにあり、この旋回ステージ12両側の全4箇所の当該昇降口403が各可動フロア7により塞がれている。すなわち、各フロアパネル71は、第1、第2、第3のガイドローラ724、725、729が第1、第2、第3のガイドレール721、722、726の傾斜部721d、722d、726dに、各当該昇降口403上に、各当該昇降口403の縁部に設けられた複数の支持部材9により固定フロア5と同じレベルに支持される、これらフロアパネル71により各当該昇降口403上がフロア化され、フロア6全体がフラット化されている。したがって自動車の入出庫部1において昇降ステージ22の昇降口401及び昇降ステージ22のフォーク部222などが隠蔽されている。また、旋回ステージ12の各フォーク部122の隙間124には、旋回ステージ12の着床口402上、前部、後部の両側に配置固定されたフォーク状の床部材31、旋回ステージ12両側の各可動フロア7に一体的に設けられたコーム715がそれぞれ挿通されて、そこに自動車の乗入部30が形成されている。
自動車を入庫する場合、まず入出庫口2のドアが開かれて、この入出庫口2を通じて自動車が前進で自動車の入出庫部1に乗り入れられる。このとき自動車は広い間隔の前後の昇降ガイド23間を通り、また旋回ステージ12の両側に配置されている凸状ガイド部714を案内にして、待機中の旋回ステージ12へその乗入部30上を通ってスムーズに乗り込んでいく。自動車が旋回ステージ12上に載せられると、乗員は旋回ステージ12両側方の各可動フロア7上に安心して降りて、入出庫部1を退出する。ここで入出庫口2のドアが閉じられる。
次いで、旋回ステージ12が上方所定の高さへ上昇される。続いて、旋回ステージ12は90度方向に旋回されていき、その前後の向きを昇降ステージ22の前後方向に合わせられる。
この旋回ステージ12の旋回動作に連動して、各可動フロア7が作動する。すなわち、駆動機構73の作動が開始され、その駆動モータ731の起動により旋回アーム732が旋回し、これに軸支された連結ロッド733が当該昇降口403に対して後退方向に変移していき、この連結ロッド733に連結されたフロアパネル71が当該昇降口403から後退方向に駆動していく。フロアパネル71はそのガイド機構72の第1、第2、第3のガイドローラ724、725、729がそれぞれ、第1、第2、第3のガイドレール721、722、726の傾斜部721d、722d、726dからそれぞれ引き上げられ、続いて各ガイドレール721、722、726を水平に移動案内されて、フロアパネル71が当該昇降口403からその外側の固定パネル5上の退避位置5Pへ後退移動していく。続いて、図2に示すように、フロアパネル71がその退避位置5Pへ完全に後退し、当該昇降口403が開けられ、昇降ステージ22の昇降口401全体が開放される。次いで、昇降ステージ22が上昇し、旋回ステージ12を通り抜けると同時に、自動車が旋回ステージ12から昇降ステージ22へ受け渡しされる。昇降ステージ22はそのまま上方の自動車の格納部まで上昇し、そこで自動車が格納される。
自動車の格納が終わると、昇降ステージ22は下降されていき、上昇位置にある旋回ステージ12を通り抜けてピット3内に下げられる。
次いで、旋回ステージ12が90度方向に旋回され、同時に各可動フロア7が作動される。フロアパネル71はその駆動機構73に駆動され、そのガイド機構72の案内により、固定パネル5上の退避位置5Pから当該昇降口403に向けて前進される。すなわち、駆動モータ731の作動により旋回アーム732が旋回され、これに軸支された連結ロッド733が当該昇降口403に対して前進方向に変移されていき、この連結ロッド733に連結されたフロアパネル71が当該昇降口403に向けて前進移動していく。フロアパネル71の第1、第2、第3のガイドローラ724、725、729が、第1、第2、第3のガイドレール721、722、726上をそれぞれ水平に移動していき、最後に各傾斜部721d、722d、726dに沿って下降されて、フロアパネル71は固定パネル5上の退避位置5Pから当該昇降口403へ移動し、フロアレベル(固定フロア5)と同じレベルにフラットに嵌合されて、当該昇降口403が閉塞される。
そして、旋回ステージ12が下降され、フロアレベルに着床される。このようにして着床された旋回ステージ12のフォーク部122の各隙間124に着床口402上のフォーク状の床部材31、各可動フロア7に備えたコーム715が挿通されて、自動車の乗入部30が形成される。
なお、自動車を出庫する場合は、入庫の場合の動作と逆になる。
本実施形態によれば、フロアパネル71を支持するすべてのガイドローラ724、725、729、及びこれらのガイドローラ724、725、729を案内するガイドレール721、722、726をそれぞれ自動車の入出庫部のフロアレベルより下方に配置することにより、塵埃が可動フロア71の移動に影響を及ぼすことを防ぐことができ、これによって、円滑な可動フロア71の移動を実現し、装置の信頼性の向上を図ることができる。また、第1、第2、第3のガイドローラ724、725、729を、それぞれ上部ローラ724U、725U、729Uと下部ローラ724D、725D、729Dから構成し、各ガイドローラ724、725、729がそれぞれ1本のガイドレール721、722、726を挟持して案内される構造とすることで、比較的大きな部材であるガイドレール721、722、726の部品点数を従来と比べて低減することができ、これによって、設備コストの低減を図ることができる。
本発明の一実施形態におけるフォーク式立体駐車装置に形成された通常の態様の自動車の入出庫部の平面図である。 同駐車装置において図1と異なる態様(エレベータの昇降路上で昇降ステージが旋回ステージを通り抜けて上昇された状態)の自動車の入出庫部の平面図である。 同駐車装置において自動車の入出庫部を自動車の乗入方向から見た側面図である。 同駐車装置において自動車の入出庫部に備えた可動フロアの拡大平面図である。 同駐車装置において自動車の入出庫部に備えた可動フロアに用いるフロアパネルとその一端に配置されるガイド機構を示す拡大側面図である。 同駐車装置において自動車の入出庫部に備えた可動フロアに用いるフロアパネルとその下面に配置されるガイド機構を示す拡大側面図である。 同駐車装置においてフロアパネルとそのガイド機構及び駆動機構を示す拡大側面図である。
符号の説明
1 自動車の入出庫部
2 入出庫口
3 ピット
4 開口
401 昇降口
402 着床口
403 当該昇降口(旋回ステージが自動車の乗入方向に向けて着床されたときにその両側に露出する昇降ステージの昇降口の一部)
5 固定パネル
5S 固定パネルの一部
5P 退避位置
6 フロア
7 可動フロア
71 フロアパネル
711 平板
712 側板
713 第1の延長部
714 凸状ガイド部
715 コーム
72 ガイド機構
721 第1のガイドレール
721d 傾斜部
722 第2のガイドレール
722d 傾斜部
723 ブラケット
724 第1のガイドローラ
724U 上部ローラ
724D 下部ローラ
725 第2のガイドローラ
725U 上部ローラ
725D 下部ローラ
726 第3のガイドレール
726d 傾斜部
727 第2の延長部
727A 垂下部
727B 水平部
728 ブラケット
729 第3のガイドローラ
729U 上部ローラ
729D 下部ローラ
73 駆動機構
731 駆動モータ
732 旋回アーム
733 連結ロッド
74 駆動機構
9 支持部材
11 自動車旋回装置
12 旋回ステージ
121 センタープレート部
122 フォーク部
122f フォーク
123 サイドプレート部
124 隙間
13 駆動装置
20 エレベータの昇降路
21 エレベータ
22 昇降ステージ
221 サイドフレーム
222 フォーク部
23 昇降ガイド
24 昇降杆
30 自動車の乗入部
31 フォーク状の床部材

Claims (3)

  1. 自動車の入出庫部に形成されたピット上で、自動車の乗込レベルと所定の高さレベルとの間を昇降し、任意の方向に旋回される自動車旋回用のフォーク状の旋回ステージと、前記入出庫部と格納部との間に形成された昇降路上を昇降するとともに、この昇降路上で前記旋回ステージを通り抜けることにより、前記旋回ステージとの間で自動車を受け渡しする自動車移送用のフォーク状の昇降ステージとを有し、前記入出庫部への自動車の乗入方向が前記昇降ステージの前後方向と異なる方向に設定されたものにあって、前記入出庫部のフロアに、前記旋回ステージが自動車の乗入方向に向けられてその周囲に露出する昇降口を閉塞する可動フロアを備えたフォーク式立体駐車装置において、
    前記可動フロアは、前記当該昇降口を被覆可能なフロアパネルと、このフロアパネルを案内するガイド機構と、前記フロアパネルを駆動する駆動機構からなるとともに、前記ガイド機構は、前記当該昇降口の外側に設定された退避位置に前記当該昇降口に向けて順次配置され、かつ前記入出庫部のフロアレベルに対して下方に配設された第1、第2のガイドレールと、前記フロアパネルの一端とその延長上に第1の延長部材を介して軸支され、前記第1、第2のガイドレールに係合可能な第1、第2のガイドローラと、前記当該昇降口の外側に設定された退避位置に前記第1のガイドレールと対向するように配置され、かつ前記入出庫部のフロアレベルに対して下方に配設された第3のガイドレールと、前記フロアパネルの下面に第2の延長部材を介して軸支され、前記第3のガイドレールに係合可能な第3のガイドローラとを備えたことを特徴とするフォーク式立体駐車装置。
  2. 前記第2の延長部材は、前記フロアパネルの当該昇降口側端部に垂設される垂下部と、一端が前記垂下部に取付けられ、前記フロアパネルと平行するように反当該昇降口側に向けて伸長し、その他端にて前記第3のガイドローラを支持する水平部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のフォーク式立体駐車装置。
  3. 前記第1、第2、第3のガイドローラは、それぞれ上部ローラと下部ローラとからなり、これら上部ローラ、下部ローラ間に前記各ガイドレールが挟持されることを特徴とする前記請求項1記載のフォーク式立体駐車装置。
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