JP2551715B2 - 自動車格納方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、縦列型立体駐車場に自
動車を格納する自動車格納方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車を格納する方法には、縦列型立体
駐車場の各階に設けた駐車室の所定の各階層の駐車室に
昇降装置等により移動させて格納する格納方式が、多く
一般に用いられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の縦列型立体駐車
場においては、後面ブロックの自動車入出庫に当り前面
ブロック１階部分を自動車は通過する必要があることか
ら、前面ブロックの入出庫は制限を受ける。同様に前面
ブロックの入出庫は後面ブロックの入出庫を妨げ、その
結果縦列型立体駐車場全体として入出庫に時間が長くな
る欠点がある。また、後面ブロックの入出庫に当たって
前面ブロック昇降装置の直下を運転者が通行する際の危
険を排除するために、昇降路の１階天井部分に開閉式の
天井扉を設ける等の設備が必要である。更に電気制御
は、前面ブロック、後面ブロックの運用が互いに影響を
受けるため複雑になる等の欠点がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解消
するために、前面ブロック及び後面ブロックに夫々独立
させた入出庫口を設けて、両ブロックの入出庫は互いに
制限を受けることなく入出庫でき、また電気制御を容易
にする構成とし、更に、前面ブロックには１階部分に、
１階から２階に自動車を昇降するリフターを設け、また
リフターには横移動させるスライドフレームを設けた構
成にして格納の時間を短縮する事を目的に提供する。

【０００５】

【作用】本発明は自動車を格納する時、先ず後面側ブロ
ックＢに自動車を格納する場合は、入出口１０から通路
１１を通り入口ドアーａを介して後面側凹部７に敷設し
たレール８，８に搭載したターンテーブル付トラバーサ
ー９上のパレット１２に直接乗り入れ、この乗り入れ後
運転者を外に出した後に入口ドアーａを閉じ、更に、レ
ール８，８に搭載されたターンテーブル付トラバーサー
９をパレット１２を保持したまま昇降エレベーター４の
直下に移動し、昇降エレベーター４を下降し、更にフッ
ク１９でパレット１２を掴持し、巻上げ機により所定の
格納階に移動し、移動後格納室２或いは３に格納する。

【０００６】一方前面ブロックＡ側から入庫の場合は、
入出口１３から入口ドアーｂを介してリフター６のスラ
イドフレーム６ａ上のパレット１２に直接乗り入れ、運
転者を入口ドアーｂの外側に出し、また入口ドアーｂを
閉じ、次いでリフター６は油圧シリンダ等の昇降手段に
より２階まで上昇させ、２階駐車室のレベルと同一位置
で停止させ、リフター６上のスライドフレーム６ａでパ
レット１２を載せたまま昇降エレベーター４の直下まで
移動して昇降エレベーター４のフック１９で掴持して巻
上げ機により所定の格納階まで移動後駐車室に格納す
る。

【０００７】出庫時は前記入庫時と逆動作を行って出庫
させる。

【０００８】

【実施例】図は、本発明による自動車格納方法の装置の
一実施例を示したもので、図に基いて具体的に説明す
る。

【０００９】１は立体駐車場の構造体で、該構造体１は
中央部を境に対称して多層階からなる前面ブロックＡと
後面ブロックＢの２つのブロックに区分してある。前記
前後面の各ブロックＡ及びＢの一方の前面ブロックＡに
は２階に駐車室２ａを設けると共に３階以上と、他方後
面ブロックＢの２階以上の左右には夫々駐車室２…及び
３…を各複数階に設けてある。また左右の駐車室２…，
３…間の中央部には昇降エレベーター４，４を配する空
間部５，５を夫々設けてある。

【００１０】更に、前記構造体１の前面ブロックＡ側と
後面ブロックＢ側の各１階には、自動車を入出させる入
出口１０及び１３を入口ドアーａ，ｂを介在させて設け
てある。更に、前面ブロックＡ側の２階の駐車室２ａの
レベルと同一位置で停止させる昇降可能なリフター６を
設けてある。

【００１１】また後面ブロックＢ側には、１階の長手方
向に凹部７を設け、この凹部７には長手方向に一対のレ
ール８，８を敷設して、このレール８，８上には、レー
ル８，８に沿って往復できるターンテーブル付トラバー
サー９をターンテーブルが自動車入出時に同一レベルと
なるように搭載して設けてある。

【００１２】後面ブロックＢ側の入出庫時は前記入出口
１０から、これに続く前面ブロックＡ側に設けた通路１
１を経て直接後面ブロックＢ側の前記レール８，８に搭
載したターンテーブル付トラバーサー９上のパレット１
２に入口ドアーａを介して乗り入れることが出来るよう
になっている。

【００１３】また、前面ブロックＡ側の前記昇降リフタ
ー６上にはパレット１２を載せたスライドフレーム６ａ
を有し、前記入出口１３から入口ドアーｂを介して直接
パレット１２上に乗り入れ、更に自動車を乗り入れると
リフター６は油圧シリンダー等の適宜の上昇手段で２階
まで上昇させ、更に、リフター６上のスライドフレーム
６ａによって前記リフター６上のパレット１２は２階に
設けたエレベーター４を配する中央部の空間部５の位置
まで移動させるようにしてある。

【００１４】前記中央部の空間部５は昇降するエレベー
ター４を配し、この空間部５のエレベーター４は前面ブ
ロックＡ側と後面ブロックＢ側の夫々空間部５に縦設し
た案内レール１７に案内されて昇降するようにしてあ
る。各エレベーター４は夫々四隅に支持部材１５を配
し、この支持部材１５は夫々上部に設けた巻上げ機（図
示しない）に一端を連結したワイヤー等の連結部材１６
の他端を連結して巻上げ機の巻取り巻戻し作用で空間部
５内の案内レール１７に沿って昇降させる。

【００１５】また、支持部材１５は前記案内レール１７
に案内されると共に振れ防止のため案内輪１８を設け、
更に、支持部材１５内には、前記パレット１２を掴持す
るフック１９を先端に枢着した支持杆２０と上端を連結
したシリンダーを設け、しかも支持杆２０は支持部材１
５で案内されるようになっている。

【００１６】支持杆２０には、前記フック１９に連絡し
て開閉動作を行なわせるシリンダを設けてある。

【００１７】

【発明の効果】本発明は上述したように、構造体を中央
部を境にして前面側と後面側の２つのブロックに区分
し、更に、２つのブロックの前、後面ブロックの夫々に
入出口を別々に設けることにより、両ブロックの入、出
庫は独立に行うことができ、互いに干渉されないので、
入出庫には時間が短縮でき無駄がない。

【００１８】また、前面及び後面ブロックが夫々独立し
て入出庫が可能であるから電気制御も互いの干渉を考慮
する必要がないので簡単である。

【００１９】更に前面ブロック側には、後面ブロック側
に自動車を直接乗り入れるために通路を設けるための２
階を設け、この２階において入庫を待たせることができ
るので入庫の待ち時間を短縮できる効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による自動車格納方法の装置の一実施例
を示す１階部分の平面図である。

【図２】２階部分の平面図である。

【図３】３階以上の平面図である。

【図４】図３のＸ−Ｘ線の縦断面図である。

【図５】図４の一部拡大図である。

【図６】図２のＹ−Ｙ線の拡大縦断面図である。

【図７】エレベーターの一部拡大図である。

【符号の説明】

１ 立体駐車場の構造体 ２，２ａ，３ 駐車室 ４ エレベーター ５ 空間部 ６ リフター ６ａ スライドフレーム ７ 凹部 ８，１７ レール ９ ターンテーブル付トラバーサー １０，１３ 入出口 １１ 通路 １２ パレット １５ 支持部材 １６ 連結部材 １８ 案内輪 １９ フック ２０ 支持杆 ａ，ｂ 入口ドアー Ａ，Ｂ 前後面ブロック

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央を境に対称させて２つに区分して前
   面及び後面の２つのブロックで構成した多層階の構造体
   からなる縦列型立体駐車場において、前記２つに区分し
   た前面及び後面のブロックには、夫々自動車を入出させ
   る独立した入出口を設け、更に、前面ブロック側には、
   出入口と対応させて１階から２階に自動車を昇降させる
   スライドフレームを有するリフターを有し、更に前面ブ
   ロックの２階以上には、中央に掴持機構を備えた昇降エ
   レベーターを配する空間部と、この中央空間部を間にし
   た左右に自動車を格納する駐車室を設け、また後面ブロ
   ック側には、前記前面ブロックの１階に設けた自動車出
   入口から通路を経て対応させたターンテーブル付トラバ
   ーサを移動するレールを設け、更に中央部に掴持機構を
   備えたエレベーターを配する空間部と、この空間部を間
   にした左右に駐車室を設け、夫々独立した出入口から入
   庫したパレット上の自動車をリフター、昇降エレベータ
   ーで昇降して駐車室に格納することを特徴とする自動車
   格納方法。