JP2009082919A - 気体溶解水供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主流体の流量が変動しても、安定して一定濃度の溶液を得ることができる気体溶解水供給装置の提供。
【解決手段】純水または超純水の流量を計測して計測値の信号を出力する流量計8および入力される該信号に基づいて純水または超純水に溶解させる気体の供給量を制御する流量制御機構9を有する気体溶解装置11と、該気体溶解装置への純水または超純水の供給量を調整する水量調整手段19とを具備した気体溶解水製造部Aが設けられるとともに、ユースポイントで使用されなかった余剰の気体溶解水を受ける水槽21と、気体溶解水が水槽からユースポイントへ向かい、余剰の気体溶解水が水槽に戻る配管系22と、該気体溶解水製造部で得られた気体溶解水を該水槽に供給する気体溶解水供給配管22とを具備した気体溶解水供給部Bが設けられ、該水槽の水位25により、該水量調整手段を制御するようにした気体溶解水供給装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、気体溶解水供給装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、主流体の流量が変動しても、安定して一定濃度の溶液を得ることができ、とりわけ精密な清浄表面を必要とする電子材料に用いる洗浄水や表面処理水を無駄なく供給することができる連続溶解装置を備えた洗浄用気体溶解水供給装置に関するものである。
電子材料のウェット洗浄プロセスでは、超純水に特定の気体や特定の薬液を微量に溶解させて調製された、いわゆる洗浄用機能水の実用性が認められるようになり、その普及が進んでいる。溶解部又は脱気部と溶解部に、気体透過性の膜を内蔵したモジュールを適用する装置が一般的に用いられる。主流体に予備脱気を施すことにより、飽和濃度以内であれば供給する気体を全て溶解させることができるので、有用な溶解装置となっている。
しかし、水素などの特定の気体又は特定の気体と薬液を溶解する装置は、一定流量の主流体が供給されている場合にのみ、目的濃度の気体や薬液を溶解した機能水が精度よく得られるものであった。主流体の供給量が何らかの外的要因で変動したり、節水などのために変動させられた場合には、得られる機能水の気体や薬液の濃度が変動する点に、実用上の問題があった。
また、機能水を使用しない時間帯は、特定の気体の供給を止めて、主流体のみを少量流通し続ける場合がある。この後、機能水を使う時間帯に入ったときに、特定の気体の供給を開始しても、その溶解濃度が所定の値に達して安定するまでに時間がかかることも、実用上の問題となっていた。
溶存する他の流体の濃度を安定化するために、溶解している他の流体の濃度計測部からの出力信号を受け、注入する他の流体の量を制御するフィードバック機構が一般に行われている。しかし、この機構を機能水の調製に適用しても、望ましい結果は得られない。少なくとも、フィードバックの遅れ時間の間は、所望でない濃度の機能水が調製され、いわゆるPID制御を行っても、濃度のハンチング現象は避けられないためである。
このために、主流体の流量が変動しても、機能水の水質すなわち他の流体の濃度が安定な状態を保ち得る連続溶解装置及び連続溶解方法が求められていた。
特開2000−271549号公報 特開平11−77021号公報 特開2000−208471号公報
本発明は、主流体の流量が変動しても、安定して一定濃度の溶液を得ることができ、とりわけ精密な清浄表面を必要とする電子材料に用いる洗浄水や表面処理水を無駄なく供給することができ、安定して一定濃度の溶液を得ることができる連続溶解装置を利用した気体溶解水供給装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、主流体の流量を計測して計測値の信号を出力する流量計と、入力される該信号に基づいて他の流体の供給量を制御する流量制御機構を設けることにより、主流体の流量が変動しても、他の流体の濃度が一定である機能水を安定して製造し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、純水または超純水の流量を計測して計測値の信号を出力する流量計および入力される該信号に基づいて純水または超純水に溶解させる気体の供給量を制御する流量制御機構を有する気体溶解装置と、該気体溶解装置への純水または超純水の供給量を調整する水量調整手段とを具備した気体溶解水製造部が設けられるとともに、ユースポイントで使用されなかった余剰の気体溶解水を受ける水槽と、気体溶解水が水槽からユースポイントへ向かい、余剰の気体溶解水が水槽に戻る配管系と、該気体溶解水製造部で得られた気体溶解水を該水槽に供給する気体溶解水供給配管とを具備した気体溶解水供給部が設けられ、該水槽の水位により、該水量調整手段を制御するようにした気体溶解水供給装置を提供するものである。
本発明の気体溶解水供給装置によれば、主流体の流量が変動しても、安定して一定濃度の溶液を得ることができ、とりわけ精密な清浄表面を必要とする電子材料に用いる洗浄水や表面処理水を無駄なく供給し、再現性よく洗浄や表面処理を行うことができる。また、節水などのために流量を絞った状態から、通常の使用状態に変更する場合にも、機能水の溶存気体濃度は常に一定であり、安定化のための待ち時間の必要がなく、水量の無駄もなくすることができ、余剰の未使用機能水を回収し再使用することができる。
本発明の気体溶解水供給装置は、主流体に他の流体を溶解させる溶解部を有する連続溶解装置において、主流体の流量を計測して計測値の信号を出力する流量計と、入力される該信号に基づいて他の流体の供給量を制御する流量制御機構を備え、主流体に他の流体を連続的に溶解する場合に、主流体の流量に基づいて他の流体の供給量を制御することができる。
本発明装置は、主流体が純水又は超純水であり、他の流体が気体及び/又はアルカリ若しくは酸を溶解した水溶液である機能水の製造に好適に適用することができる。本発明において、純水とは、不純物をできる限り取り除いた純粋の水とほとんど同一とみなすことができる純度の高い水であり、超純水とは、水中の懸濁物質、溶解物質及び不純物を高効率に取り除き、溶解物質が1μg/Lレベルの極めて高純度の水である。純水又は超純水に気体、アルカリ若しくは酸を溶解した水溶液又は気体とアルカリ若しくは酸を溶解した水溶液を溶解した機能水は、半導体用基板、液晶用基板、フォトマスク用基板、ハードディスク用基板などの電子材料用の洗浄水、表面処理水などとして好適に用いることができる。
本発明においては、他の流体の供給量制御が比例制御であることが好ましい。主流体の流量の変動に対して、他の流体の供給量を比例的に制御することにより、常に一定の濃度の他の流体を溶解した機能水を製造することができる。
本発明に用いる主流体の流量を計測する流量計に特に制限はなく、例えば、オリフィス流量計、ベンチュリー流量計などの絞り方式の流量計、抵抗体流量計、面積式流量計、層流流量計などの液体抵抗方式の流量計、カルマンうず流量計、スワール流量計、フルイディック流量計などの液体振動方式の流量計、容積式流量計、翼車流量計、水撃方式の流量計、電磁流量計、超音波流量計などを挙げることができる。なかでも、水の汚染を避けるために、摺動部がないカルマンうず流量計、超音波流量計が望ましい。本発明においては、これらの流量計により主流体の流量を計測し、出力される計測値の信号に基づいて、他の流体の供給量を制御する。
本発明において、純水又は超純水に他の流体として気体を溶解する場合、供給された気体が純水又は超純水に完全に溶解することが好ましい。供給された気体が純水又は超純水に完全に溶解するために、純水又は超純水を気体透過性の膜を内蔵したモジュールからなる膜脱気装置で処理し、溶存する気体を除去して水の気体溶解キャパシティを高めたのち、飽和溶解度以下の量の気体を溶解部に供給することが好ましい。気体の溶解部に特に制限はないが、気体透過性の膜を内蔵したモジュールからなる溶解部であることが好ましい。溶解部に流入する主流体と供給された気体は、それぞれ溶解部の液相部と気相部に一定時間滞留するので、該モジュールは気体の供給量の変動や若干の時間的遅れに対して緩衝機能を発揮し、溶解した気体の濃度の変動の少ない機能水を安定して製造することができる。溶解する気体に特に制限はなく、例えば、水素、酸素、窒素、ヘリウム、アルゴン、オゾン、アンモニア、二酸化炭素、清浄空気、水蒸気などを挙げることができる。純水又は超純水に水素、酸素、ヘリウム、アルゴンなどを溶解した機能水により、電子材料の表面に付着した微粒子を除去することができる。純水又は超純水にオゾンなどを溶解した機能水により、電子材料の表面に付着した有機物と金属分を除去することができる。純水又は超純水に二酸化炭素を溶解した機能水により、静電気の発生を防止することができる。
本発明において、純水又は超純水に他の流体として液体を溶解する場合、主流体流通配管への注入部又はその注入点の後段に設けたインラインミキサーを溶解部とすることができる。他の流体として供給される液体は、多くの場合水溶液であるので、比較的容易に主流体である純水又は超純水に均一に溶解する。液体の流量制御は、薬注ポンプのパルス制御による流量調整により行うことができる。本発明において、溶解する液体に特に制限はなく、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムなどのアルカリの水溶液、塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸、燐酸、酢酸、蓚酸などの酸の水溶液、過酸化水素水などを挙げることができる。
本発明においては、主流体に他の流体として気体及び液体を併用して溶解することができる。気体及び液体の主流体への供給量制御は、気体又は液体を単独で供給する場合と同様にして行うことができる。溶解する気体及び液体としては、上記の単独で溶解する気体及び液体を適宜組み合わせて用いることができる。例えば、水素とアンモニア水を超純水に溶解することにより、機能水の微粒子を除去する効果を高めることができる。
本発明においては、必要水量の変動に応じた機能水の製造が、自動的に行われ、極めて有用である。例えば、5L/分の水量を必要とする洗浄機4台に機能水を供給する場合、それぞれの洗浄機の状態(機能水使用/不使用)によって、必要水量は0L/分〜20L/分の間で変化する。従来では20L/分の一定条件で機能水を供給し続け、余剰機能水は洗浄機側か機能水製造装置から排出することになるが、本発明では必要水量に応じて一定濃度の機能水を製造できるから、余剰水の排出をなくすることができる。
また、しばらく機能水が必要でない時間帯にも、滞留中の菌繁殖などによる水質悪化を防ぐために通常の条件で流しつづけるか、気体、薬液の供給を停止した上で純水もしくは超純水を少量流しつづける、少流量通水が一般的に行われる。少流量通水後の再使用に際しては、水の流量を上げ、気体、薬液の供給を再開するが、このときに所定濃度に達するまでに従来では数分〜十数分間かかり、この間洗浄できない状態であるが、本発明では少流量通水中もその水量に応じた気体、薬液の供給を継続しつづければ、洗浄再開時にも直ちに所定濃度の機能水を得ることができる。
上述のようにして本発明の気体溶解水供給装置で得られた所定濃度の気体溶解水(機能水)は、電子材料用の洗浄水、表面処理水として使用されるユースポイントへ配管を介して供給され、使用される。溶解装置から直接ユースポイントへ送給されてもよいが、機能水は一旦水槽に受け、水槽とユースポイント間で形成する循環型供給配管を介して供給することもできる。ユースポイントへ供給された機能水は、不要時には、あるいは使用量が少ないときには余剰の未使用機能水として配管から排出されずに、循環配管を経由して水槽に戻る。ガスを溶解した未使用の機能水はほとんどガス溶解濃度は変化せず再利用できるので、水槽には所定水位から低下した減量分の機能水のみを補給するだけでよい。水槽には水位を計測する水位計が設けられ、水位に応じて新たに製造した機能水が水槽に補給されるように構成されている。本発明の気体溶解水供給装置で製造した機能水は溶存ガス濃度を所望の濃度に制御できるから、補給された機能水は水槽(循環配管系)の未使用機能水の溶存ガス濃度と合わせることができ、ユースポイントに供給される機能水の濃度は一定に保持でき、安定した電子材料の洗浄等を行うことができる。
図1は、本発明装置の一態様の工程系統図である。本態様においては、超純水に二酸化炭素を溶解した静電気発生の防止などに用いられる機能水が製造されている。二酸化炭素は水に対する溶解度が大きく、目的とする炭酸水の二酸化炭素濃度は通常数十ppm程度なので、超純水を予備脱気する必要はない。気体溶解膜モジュール1に供給される超純水の流量が流量計2により計測され、信号が、二酸化炭素ボンベ4から気体溶解膜モジュール1への気体供給路の途中に設けられた気体流量調整手段であるマスフローコントローラー3に送られる。二酸化炭素ボンベ4からの気体溶解膜モジュール1への二酸化炭素の供給量が、超純水の流量に応じてマスフローコントローラー3により制御され、所定量の二酸化炭素を溶解した機能水が製造される。機能水の電気伝導率が導電率計6により測定されたのち、ユースポイントに送られる。
図2は、本発明装置の他の態様の工程系統図である。本態様においては、超純水に水素とアンモニア水を溶解した微粒子の除去などに用いられる機能水が製造されている。超純水は、膜脱気装置7において溶解している気体が除去され、水素を溶解するための気体溶解キャパシティが拡大される。脱気された超純水の流量が流量計8により計測され、信号がマスフローコントローラー9と流量制御機能を有する薬注ポンプ14に送られる。水素ガス発生器10等の水素源からの気体溶解膜モジュール11への水素の供給量が、超純水の流量に応じてマスフローコントローラー9により制御され、所定量の水素が超純水に溶解される。水素を溶解した超純水に、アンモニア水貯槽13から、超純水の流量に応じて所定量のアンモニア水が薬注ポンプ14により注入される。注入されたアンモニア水は、インラインミキサー15において均一に溶解され、水素とアンモニアを溶解した機能水が製造される。機能水の溶存水素濃度が溶存水素濃度計16により測定され、pHがpH計17により測定されたのち、ユースポイントに送られる。
図3は、本発明の連続溶解装置を利用した気体溶解水(機能水)供給装置の一態様である。気体溶解水供給装置は、機能水製造部Aと機能水供給部Bとから形成されている。機能水製造部Aは図2の溶解装置と同じ構成であるが、さらに、膜脱気装置7への超純水供給配管18に、超純水の供給量を調整する水量調整手段として弁19が設けられている。弁19はその開度調整により流量が0から所望の流量まで調整が可能であり、超純水の供給、供給停止とともに供給流量の制御もできる。水量調整手段としては弁の代わりに、あるいは弁と共にポンプを使用することもできる。
超純水の機能水供給部Bは、水槽21が設けられ、水槽21からユースポイントへ向かう配管22と、ユースポイントから水槽へ戻る配管22'とによって循環配管系が設けられ、配管22には循環配管系に機能水を流す駆動源としてポンプ23が設けられ、さらにポンプの下流側にろ過器24が設けられて形成されている。水槽21は大気と遮断されるように密閉されているが、窒素ガスでシールできるように水槽の気層部に窒素ガス供給管26が開口し、図示していないが、水槽の内圧を一定に維持する排気部も設けられている。水槽にはまた機能水製造部Aで得られた機能水が供給される気体溶解水供給配管28が連結されている。さらに、水槽21には水位計25が設けられ、水位計の信号は機能水製造部Aの弁19に伝えられ、弁の開閉、開度の調整が行われるようになっている。
このような図3の気体溶解水供給装置では、水槽21の機能水は、ポンプ23によって配管22からユースポイントに送られ、ユースポイントで使用されなかった余剰の機能水は配管22'を経て水槽21に戻り、循環配管系を循環する。なお、循環中にポンプ23の回転部分から微粒子が発生し、機能水中に含まれる恐れがあるが、ろ過器24を通過する際に除去される。ろ過器24として精密ろ過器、限外ろ過器など膜ろ過装置が適している。機能水がユースポイントで使用されると、水槽21の水位は低下する。水位が下限値に達すると、水位計の信号は弁19に伝わり、機能水製造部Aへの超純水の供給が始まると共に、供給流量が弁開度の調整によって制御される。機能水製造部Aでは、図2の説明で述べたように、供給された超純水の流量が流量計8で計測され、計測値に応じ、超純水に溶解されるガス(例えば、水素)の供給量が制御されて気体溶解膜モジュール11に供給され、水槽の機能水ガス溶解濃度と同濃度の機能水が製造される。また同様に、超純水流量に応じて薬液(例えば、アンモニア水)の所定量が機能水に加えられる。製造された機能水は水槽21へ送られ、未使用の余剰機能水と共に水槽に一旦貯留され、循環配管系を通じてユースポイントでの使用に供される。水槽に新たに製造した機能水を補給し、水槽の水位が上限値になった場合は、水位計の信号により弁19が閉となり、超純水の供給は停止し、機能水製造部Aにおける溶解機能は一時休止する。製造された機能水の溶存ガス濃度は、超純水流量が変動しても所望濃度に調整できるので、水槽の水位を上限まで急速に回復させる場合でも、ゆっくりと回復させる場合でも、水槽の未使用機能水の濃度と同じにすることができ、一定濃度の機能水をユースポイントに送ることができる。したがって、本発明の気体溶解水供給装置を使用すれば、ユースポイントで余剰となった機能水を水槽に回収し、補給された機能水とともに使用することができる。従来、補給水量が変動すると一定濃度の機能水を得ることが困難であり、余剰の機能水の濃度と一致させることは難しいので、余剰の機能水は外部に排出するか、余剰機能水を一旦脱気処理して超純水として回収していたことと対比すれば、極めて効率的な回収といえる。
なお、水槽における水位は使用量が変動しても高い位置でほぼ一定にしておくことが望ましく、それにより気相と水相の気体成分比が安定し、水中のガス濃度の変化を抑制できる。また、水槽上部の気相は窒素ガスでシールし、気相の気体成分を一定に維持させるのがよい。
さらに、循環配管系の適当な位置に、例えば、ポンプ23とろ過器24との間に熱交換器を設置すると、ポンプの熱による水温上昇を抑制できるので、機能水の温度条件が一定となりより望ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
機能性洗浄水製造装置[栗田工業(株)、KHOWシステムHS−12]のカルマンうず流量計から超純水の流量信号を出力し、該信号に基づいてマスフローコントローラーにより水素の供給量を超純水の流量に比例して制御した。水素は、気体透過性の膜を内蔵したモジュールからなる溶解部において、超純水に溶解し、水素水が製造された。
超純水の流量20L/min、水素供給量260mL/minの条件で水素水の製造を開始した。超純水の流量を、製造開始30分後に10L/min、製造開始60分後に15L/min、製造開始80分後に20L/min、製造開始110分後に25L/min、製造開始120分後に20L/min、製造開始150分後に2L/min、製造開始180分後に20L/minに変更し、水素水の製造を合計200分間行った。
実測した超純水の流量、水素の供給量及び水素水の溶存水素濃度の値を、第1表に示す。
Figure 2009082919
第1表に見られるように、超純水の流量約20L/minの条件で水素水の製造を開始すると、10分後には溶存水素濃度が1.00mg/Lを超え、14分後に1.11mg/Lに達し、電子部品洗浄用の機能水として使用可能な状態になる。製造開始30分後、60分後、80分後、110分後、120分後、150分後及び180分後の超純水の流量変更に対して、水素供給量は自動的に制御され、製造される水素水の溶存水素濃度は、常に1.10〜1.15mg/Lの範囲で安定している。
本発明装置を用いることにより、製造開始後しばらくの溶存水素濃度の低い水素水が発生することなく、常に所定の溶存水素濃度を有する水素水を製造することができ、かつ、超純水の流量が変動しても、水素の供給量が超純水量の変動に追随して比例的に制御され、常に所定の溶存水素濃度を有する水素水を製造することができる。
本発明の気体溶解水供給装置によれば、主流体の流量が変動しても、安定して一定濃度の溶液を得ることができ、とりわけ精密な清浄表面を必要とする電子材料に用いる洗浄水や表面処理水を無駄なく供給し、再現性よく洗浄や表面処理を行うことができる。また、節水などのために流量を絞った状態から、通常の使用状態に変更する場合にも、機能水の溶存気体濃度は常に一定であり、安定化のための待ち時間の必要がなく、水量の無駄もなくすることができ、余剰の未使用機能水を回収し再使用することができる。
図1は、本発明装置の一態様の工程系統図である。 図2は、本発明装置の他の態様の工程系統図である。 図3は、本発明の気体溶解水供給装置の一態様を示す工程系統図である。
符号の説明
1 気体溶解膜モジュール
2 流量計
3 マスフローコントローラー
4 二酸化炭素ボンベ
6 導電率計
7 膜脱気装置
8 流量計
9 マスフローコントローラー
10 水素ガス発生器
11 気体溶解膜モジュール
13 アンモニア水貯槽
14 薬注ポンプ
15 インラインミキサー
16 溶存水素濃度計
17 pH計
19 弁
21 水槽
22、22' 配管
25 水位計
28 気体溶解水供給配管

Claims (1)

  1. 純水または超純水の流量を計測して計測値の信号を出力する流量計および入力される該信号に基づいて純水または超純水に溶解させる気体の供給量を制御する流量制御機構を有する気体溶解装置と、該気体溶解装置への純水または超純水の供給量を調整する水量調整手段とを具備した気体溶解水製造部が設けられるとともに、ユースポイントで使用されなかった余剰の気体溶解水を受ける水槽と、気体溶解水が水槽からユースポイントへ向かい、余剰の気体溶解水が水槽に戻る配管系と、該気体溶解水製造部で得られた気体溶解水を該水槽に供給する気体溶解水供給配管とを具備した気体溶解水供給部が設けられ、該水槽の水位により、該水量調整手段を制御するようにした気体溶解水供給装置。
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