JPH11138182A - オゾンを溶解した超純水の供給装置 - Google Patents

オゾンを溶解した超純水の供給装置

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JPH11138182A
JPH11138182A JP30698997A JP30698997A JPH11138182A JP H11138182 A JPH11138182 A JP H11138182A JP 30698997 A JP30698997 A JP 30698997A JP 30698997 A JP30698997 A JP 30698997A JP H11138182 A JPH11138182 A JP H11138182A
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ozone
ultrapure water
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water
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Hiroshi Morita
博志 森田
Tetsuo Mizuniwa
哲夫 水庭
Junichi Ida
純一 井田
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オゾンを溶解した超純水を、所定の濃度で必要
な量だけユースポイントに安定して供給することができ
るオゾンを溶解した超純水の供給装置を提供する。 【解決手段】(A)ユースポイントで使用されなかったオ
ゾン溶解超純水と補給される超純水を保持する貯槽、
(B)貯槽にオゾン含有ガスを吹き込む装置、(C)貯槽に
補給される超純水の量に応じて吹き込むオゾン含有ガス
の量を制御する第1の制御機構、(D)貯槽からオゾン溶
解超純水を流出させる送水ポンプ、(E)貯槽からの流出
水にオゾン含有ガスを接触させるオゾン溶解装置、(F)
貯槽からの流出水の量と溶解オゾン濃度に応じて、オゾ
ン溶解装置に供給するオゾン含有ガスの量を制御する第
2の制御機構、及び(G)オゾン溶解装置からの流出水を
ユースポイントに送給し、ユースポイントで使用されな
かった余剰のオゾン溶解超純水を貯槽に返送する配管を
有することを特徴とするオゾンを溶解した超純水の供給
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾンを溶解した
超純水の供給装置に関する。さらに詳しくは、本発明
は、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板などの電
子材料を扱う産業において行われるウェット洗浄工程
に、オゾンを溶解した洗浄用の超純水を供給するための
オゾンを溶解した超純水の供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体用シリコン基板、液晶
用ガラス基板などは、RCA洗浄と呼ばれる、硫酸と過
酸化水素水の混合液、塩酸と過酸化水素水と水の混合
液、アンモニア水と過酸化水素水と水の混合液など、過
酸化水素をベースとする濃厚薬液を用いた高温洗浄によ
り清浄化されていた。この洗浄法を採用した場合の多大
な薬液コスト、リンス用の超純水コスト、廃液処理コス
ト、薬品蒸気を排気し新たに清浄空気を作る空調コスト
を低減し、さらに水の大量使用、薬物の大量廃棄、排ガ
スの放出といった環境への負荷を低減するために、近年
ウェット洗浄工程の見直しが進められている。例えば、
特開平7−14817号公報には、シリコンウエハの洗
浄において、薬液使用量の減少、洗浄時間の短縮、使用
薬品数の減少、廃液回収の容易さ、設備投資の減少を可
能にする洗浄方法及び装置として、被洗浄物を洗浄槽内
に水平に配置し、被洗浄物を回転させつつ、薬液流を被
洗浄物表面上方から連続的に供給する薬液洗浄工程と、
超純水を供給する超純水洗浄工程を同一洗浄槽内におい
て順次行い、最初の薬液としてオゾン添加超純水を用い
る方法及び装置が提案されている。また、本発明者ら
は、先に特開平8−316187号公報において、高濃
度の塩酸や過酸化水素などの薬品を使用することなく、
効率よく半導体基板上の金属汚染物及び有機汚染物の除
去を可能にし、洗浄後の廃液処理を容易にする洗浄方法
として、塩素化合物を含む酸性水溶液にオゾンを吹き込
んで調製した洗浄水を用いる洗浄方法を提案した。オゾ
ン含有ガスは、超純水の電気分解や、空気又は酸素を原
料とした無声放電などによって得ることができる。オゾ
ン含有ガスを、耐オゾン性を有する気体透過膜を介して
超純水と接触させたり、水槽でのバブリングや、配管に
注入するラインミキシングによって直接超純水と接触さ
せることによって、超純水に安定的にオゾンを溶解する
ことができる。超純水に溶解したオゾンは、数ppmとい
う低い濃度であっても非常に強い酸化力を示し、有機物
や金属の除去に高い効果を発揮する。しかし、オゾンの
水への溶解度は比較的小さく、また自己分解によって酸
素となるので、高濃度のオゾンを溶解した超純水を調製
し、それを希釈して濃度を調整するには限界がある。一
方、現実の洗浄工程では、オゾンを溶解した超純水の必
要量は必ずしも一定でないために、流量変動に対応して
一定濃度のオゾンを溶解した超純水を供給することが困
難な点に実用上の問題がある。そのため、水の使用量を
犠牲にして、使用量が少ないときにも一定流量で一定濃
度のオゾン含有超純水を通水し続けるような手段が取ら
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体用シ
リコン基板、液晶用ガラス基板、電子工業で用いられる
精密部材など、極めて清浄な表面が求められる電子材料
の洗浄工程において、オゾンを溶解した超純水を、ユー
スポイントにおける使用量が変動した場合も実質的な濃
度の変化を起こすことなく、必要以上のオゾンを発生さ
せることなく、さらに未使用のオゾンを溶解した超純水
を廃棄することなしに、所定の濃度で必要な量だけユー
スポイントに供給することができるオゾンを溶解した超
純水の供給装置を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ユースポイント
で使用されなかった余剰のオゾンを溶解した超純水と補
給される超純水の混合水を保持する貯槽を設け、補給さ
れる超純水の量に応じて貯槽にオゾン含有ガスを吹き込
み、貯槽から流出する超純水の量と溶解オゾン濃度に応
じて、超純水中にオゾンを追加して溶解することによ
り、超純水に溶解したオゾン濃度を一定に保ち、未使用
のオゾンを溶解した超純水を排出することなく、必要最
小限のオゾンを用いて、ユースポイントへ一定濃度のオ
ゾンを溶解した超純水を供給することが可能となること
を見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、(1)(A)ユースポイン
トで使用されなかった余剰のオゾンを溶解した超純水と
補給される超純水の混合水を保持する密閉式の貯槽、
(B)貯槽にオゾン発生器から供給されるオゾン含有ガ
スを吹き込むオゾン含有ガス吹き込み装置、(C)貯槽
に補給される超純水の量に応じて吹き込むオゾン含有ガ
スの量を制御する第1の制御機構、(D)貯槽からオゾ
ンを溶解した超純水を流出させる送水ポンプ、(E)貯
槽からの流出水にオゾン発生器から供給されるオゾン含
有ガスを接触させて水中にオゾンを溶解させるオゾン溶
解装置、(F)貯槽からの流出水の量と溶解オゾン濃度
に応じて、オゾン溶解装置に供給するオゾン含有ガスの
量を制御する第2の制御機構、及び(G)オゾン溶解装
置からの流出水をユースポイントに送給し、ユースポイ
ントで使用されなかった余剰のオゾンを溶解した超純水
を貯槽に返送する配管を有することを特徴とするオゾン
を溶解した超純水の供給装置、を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、(2)貯槽内に
オゾン含有ガスバブリング管を有する第(1)項記載のオ
ゾンを溶解した超純水の供給装置、(3)貯槽が、オゾ
ンを含む気体を排出する排気機構を有する第(1)項記載
のオゾンを溶解した超純水の供給装置、(4)排出され
たオゾンを含む気体中のオゾンを分解処理して放出する
排気処理装置を有する第(3)項記載のオゾンを溶解した
超純水の供給装置、(5)第1の制御機構が、貯槽の水
位又は補給される超純水の量を検出して信号をコントロ
ーラーに送り、コントローラーからオゾン発生器とオゾ
ン含有ガス吹き込み量制御装置に信号を送って、吹き込
むオゾン含有ガスの量を制御する第(1)項記載のオゾン
を溶解した超純水の供給装置、(6)第2の制御機構
が、流出水の量と溶解オゾン濃度を検出して信号をコン
トローラーに送り、コントローラーからオゾン発生器と
オゾン含有ガス供給量制御装置に信号を送って、オゾン
溶解装置に供給するオゾン含有ガスの量を制御する第
(1)項記載のオゾンを溶解した超純水の供給装置、
(7)オゾン溶解装置とユースポイントの間にフィルタ
ーを有する第(1)項記載のオゾンを溶解した超純水の供
給装置、(8)貯槽に補給する超純水に酸を添加してpH
を調整する酸添加装置を有する第(1)項記載のオゾンを
溶解した超純水の供給装置、(9)オゾン溶解装置に流
入する又は流出する、超純水又はオゾンを溶解した超純
水に酸を添加してpHを調整する酸添加装置を有する第
(1)項記載のオゾンを溶解した超純水の供給装置、(1
0)主配管とユースポイントを結ぶ分岐配管の途中で、
ユースポイントへ送液されるオゾンを溶解した超純水に
酸を添加してpHを調整する酸添加装置を有する第(1)項
記載のオゾンを溶解した超純水の供給装置、及び、(1
1)接液部がすべて耐オゾン性材料で構成されてなる第
(1)項記載のオゾンを溶解した超純水の供給装置、を挙
げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のオゾンを溶解した超純水
の供給装置は、(A)ユースポイントで使用されなかった
余剰のオゾンを溶解した超純水と補給される超純水の混
合水を保持する密閉式の貯槽、(B)貯槽にオゾン発生器
から供給されるオゾン含有ガスを吹き込むオゾン含有ガ
ス吹き込み装置、(C)貯槽に補給される超純水の量に応
じて吹き込むオゾン含有ガスの量を制御する第1の制御
機構、(D)貯槽からオゾンを溶解した超純水を流出させ
る送水ポンプ、(E)貯槽からの流出水にオゾン発生器か
ら供給されるオゾン含有ガスを接触させて水中にオゾン
を溶解させるオゾン溶解装置、(F)貯槽からの流出水の
量と溶解オゾン濃度に応じて、オゾン溶解装置に供給す
るオゾン含有ガスの量を制御する第2の制御機構、及び
(G)オゾン溶解装置からの流出水をユースポイントに送
給し、ユースポイントで使用されなかった余剰のオゾン
を溶解した超純水を貯槽に返送する配管を有する。
【0006】図1は、本発明のオゾンを溶解した超純水
の供給装置の一態様の説明図である。補給される超純水
は、高度に精製した超純水であり、通常、超純水のルー
プ配管から枝分けして供給され、密閉式の貯槽1に受け
入れられる。ユースポイント2で使用されなかった余剰
のオゾンを溶解した超純水も、配管3を経由して返送さ
れ、同じ貯槽1に受け入れられる。密閉式の貯槽1は、
オゾン発生器4から供給されるオゾン含有ガスを吹き込
むオゾン含有ガス吹き込み装置5を有し、オゾン含有ガ
ス吹き込み装置は、貯槽に補給される超純水の量に応じ
て吹き込むオゾン含有ガスの量を制御する第1の制御機
構を備える。オゾン発生器には特に制限はなく、例え
ば、空気又は酸素中で無声放電することによりオゾンを
製造する装置などを用いることができる。オゾン発生器
で発生したオゾン含有ガスは、超純水の貯槽に直接供給
することができる。第1の制御機構の作用方式に特に制
限はないが、例えば、超純水の補給配管に設けた流量計
6又は貯槽に設けた液面計7からコントローラー8に信
号を送り、コントローラーにより超純水の補給量に対応
してオゾン発生器4の電流値を変動させるとともに、オ
ゾン含有ガス吹き込み量制御装置により吹き込むオゾン
含有ガスの量を制御することができる。オゾン含有ガス
吹き込み量制御装置としては、例えば、オゾン含有ガス
配管のバルブ9の開度を調整する方式を用いることがで
きる。オゾン含有ガス配管は、先端部にオゾン含有ガス
バブリング管を設けて貯槽内の超純水に浸漬するように
配置し、貯槽の底部近傍からオゾン含有ガスを微細な気
泡として超純水中に放出し得る構造とすることが好まし
い。なお、オゾン発生器から供給されるオゾン含有ガス
配管中に、微粒子除去用のフィルターを設けることが好
ましい。
【0007】密閉式の貯槽には、オゾンを含む気体を排
出する排気機構10を設けることが好ましい。排気機構
を設けることにより、貯槽内において超純水に溶解しな
かったオゾンや、オゾンの分解により生成した酸素や、
オゾン含有ガス中に含まれるオゾン以外の気体を貯槽外
に排出することができる。排気は、貯槽内の気圧の上昇
によって自動的になされるが、必要に応じて送風設備を
設けることもできる。貯槽外に排出されたオゾンを含む
気体は、さらに排気処理装置によりオゾンを分解して、
無害化処理したのち大気中に放出することが好ましい。
排気処理の方式には特に制限はなく、例えば、活性炭と
の接触や、紫外線照射などによりオゾンを分解すること
ができる。本発明装置において、貯槽中のオゾンを溶解
した超純水は、送水ポンプ11によりさらにオゾン溶解
装置12を経由してユースポイント2に送給される。オ
ゾン溶解装置においては、連結されたオゾン発生器13
から送られるオゾン含有ガスを、貯槽より流出するオゾ
ンを溶解した超純水にさらに溶解させて、ユースポイン
トに送られるオゾンを溶解した超純水を設定オゾン濃度
とする。オゾン溶解装置の形式には特に制限はなく、例
えば、耐オゾン性の気体透過膜を内蔵したモジュール
や、バブリング装置、インラインミキシング装置などと
気液分離器の組み合わせなどを挙げることができる。
【0008】オゾン溶解装置12は、貯槽からの流出水
の量と溶解オゾン濃度に応じて、オゾン溶解装置に供給
するオゾン含有ガスの量を制御する第2の制御機構を備
える。第2の制御機構の作用方式に特に制限はないが、
例えば、超純水の配管に流量計14とオゾン濃度計15
を設けてコントローラー16に信号を送り、コントロー
ラーにより配管中の超純水の流量と溶解オゾン濃度に対
応してオゾン発生器13の電流値を変動させるととも
に、オゾン含有ガス供給量制御装置により供給するオゾ
ン含有ガスの量を制御することができる。オゾン含有ガ
ス供給量制御装置としては、例えば、オゾン含有ガス配
管のバルブ17の開度を調整する方式を用いることがで
きる。オゾン発生器には特に制限はなく、例えば、空気
又は酸素中で無声放電することによりオゾンを製造する
装置などを用いることができる。オゾン発生器で発生し
たオゾン含有ガスは、オゾンを溶解した超純水の配管に
直接供給することができる。オゾン濃度計を設置する位
置に特に制限はなく、例えば、主配管に設けることがで
き、あるいは、主配管から分岐したオゾン濃度測定専用
の配管を設けることもできる。本発明装置においては、
密閉式の貯槽において、超純水に設定濃度に近い濃度ま
でオゾンを溶解し、ユースポイントへオゾンを溶解した
超純水を送給する途中の配管においてオゾン濃度を測定
し、不足する少量のオゾンを溶解して設定濃度とするの
で、オゾン濃度に変動のない設定濃度のオゾンを溶解し
た超純水をユースポイントに安定して供給することがで
きる。ユースポイントにおけるオゾンを溶解した超純水
の使用が定常状態に近い場合は、オゾン含有ガスの発生
量を一定とし、オゾン濃度計と連結したオゾン含有ガス
配管のバルブのみで、オゾン溶解装置へのオゾン含有ガ
スの供給量を制御することができる。
【0009】本発明装置においては、オゾン溶解装置と
ユースポイントの間にフィルター18を設けてオゾンを
溶解した超純水中の微粒子を除去することが好ましい。
フィルターの材質は耐オゾン性を有するものであれば特
に制限はなく、例えば、ミクロろ過膜、限外ろ過膜など
の多孔質膜を挙げることができる。多孔質膜の孔径は、
0.2μm以下であることが好ましく、0.1μm以下で
あることがより好ましい。本発明装置において、ユース
ポイントで使用されなかった余剰のオゾンを溶解した超
純水は、配管3を通じて密閉式の貯槽1に返送される。
ユースポイントにおけるオゾンを溶解した超純水の使用
量が少ないときは、返送されるオゾンを溶解した超純水
の量が多くなる。極端な場合として、オゾンを溶解した
超純水がユースポイントにおいて全く使用されないと
き、オゾンを溶解した超純水は、単に配管をループ状に
循環し、自己分解で酸素に転換したオゾンに見合う量の
オゾンを溶解させるために、オゾン含有ガスの供給を受
けることになる。このような状態が継続すると、次第に
オゾンを溶解した超純水中の溶存酸素濃度が高まり、過
飽和となるとオゾンの溶解効率が低下するが、密閉式の
貯槽の気相部が大気圧と釣り合うように排気機構を設け
ることにより、このような場合にもオゾンの溶解効率を
維持することができる。
【0010】オゾンを溶解した超純水が使用されると貯
槽の水位が下がり、水位の低下を検知する液面計と連動
する超純水補給用の自動弁の開度が増し、同時にオゾン
を溶解していない超純水が貯槽に補給される。補給され
る超純水の量が多い場合、貯槽から送水ポンプで送られ
るオゾンを溶解した超純水中のオゾン濃度は、自己分解
に加えて、補給水による希釈のために低下する。貯槽か
らの流出水の溶解オゾン濃度に対応して、オゾン溶解装
置へ供給するオゾン含有ガスの量を増加させる第2の制
御機構のみによっては、オゾン含有ガスの供給量の調節
が間に合わず、設定値より低い濃度のオゾンを溶解した
超純水がユースポイントに送られるおそれがある。しか
し、本発明装置においては、第1の制御機構によって補
給される超純水の量と連動して密閉式の貯槽へのオゾン
含有ガスの吹き込み量を増加するので、貯槽から送水ポ
ンプで送られるオゾンを溶解した超純水中のオゾン濃度
が急激に低下することがなく、オゾン溶解装置による溶
解オゾン濃度の微調整によって、常に安定して設定濃度
のオゾンを溶解した超純水をユースポイントに供給する
ことができる。本発明装置においては、第1の制御機構
及び第2の制御機構のそれぞれにオゾン発生器を設ける
ことができ、あるいは、オゾン発生器を1基とし、第1
の制御機構のコントローラーと第2の制御機構のコント
ローラーからの信号を共通する1基のオゾン発生器に送
ることもできる。
【0011】本発明装置においては、必要に応じて酸添
加装置を設け、オゾンを溶解した超純水に高純度の塩
酸、硫酸などの酸を添加し、酸性にして用いることがで
きる。オゾンを溶解した超純水を酸性にして用いること
により、電子材料などの洗浄効果を一層高めることがで
きる。酸添加装置の形式には特に制限はなく、例えば、
酸貯槽19と酸注入ポンプ20を組み合わせたものとす
ることができる。酸添加装置の設置場所には特に制限は
なく、例えば、密閉式の貯槽へ補給する超純水の供給配
管、オゾン濃度計とオゾン溶解装置の間の配管、個々の
ユースポイントへの分岐配管などに設置することができ
る。酸は、オゾンを含有する超純水のループ配管中を循
環し続けても、減少することがないので、補給する超純
水の量と連動させて、貯槽の上流側で酸を注入し、補給
する超純水のpHを一定に調整することにより、本発明装
置内の超純水をすべてそのpHに保つことができる。酸添
加装置を個々のユースポイントへの分岐配管に設けるこ
とにより、ユースポイントごとにpHの異なるオゾンを溶
解した超純水を使用することができる。酸の注入量は、
pH計及びコントローラーを用いて酸注入ポンプを制御
し、調節することができる。超純水中に溶解したオゾン
の自己分解速度は、pHに大きく依存し、酸性側ではオゾ
ンは比較的安定である。このため、酸添加によってpHを
下げたオゾンを溶解した超純水を使用すると、オゾンの
自己分解による濃度低下を抑制する効果を付随的に得る
ことができる。本発明のオゾンを溶解した超純水の供給
装置は、接液部がすべて耐オゾン性材料で構成されるこ
とが好ましい。耐オゾン性材料は、材料自体がオゾンに
よる酸化劣化を受けないばかりでなく、オゾンの自己分
解を促進する触媒作用を有しないものであることが好ま
しい。このような耐オゾン性材料としては、例えば、ポ
リテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルコキシビニルエーテルコポリマーなど
のテフロン樹脂、ポリビニリデンフルオライド、表面不
動態化処理を施した金属、石英などを挙げることができ
る。オゾンを溶解した超純水を供給する装置として、循
環水量を使用量に対して多めに設定し、ユースポイント
から貯槽に返送する余剰のオゾンを溶解した超純水をい
ったん全て脱気し、循環系へ補給する超純水と同じ単純
な超純水に戻した上で、定常的に供給されるオゾン含有
ガスをオゾン溶解装置で溶かし込む装置も考えられる。
しかしこのような装置は、オゾンを大量に溶解し、その
大部分を脱気することを繰り返すものであり、効率的で
はない。本発明装置は、ユースポイントにおいて使用さ
れなかったオゾンを溶解した超純水は、そのまま密閉式
の貯槽に返送され、自己分解分に相当するオゾンが補給
されたのち、循環して使用されるので、オゾン含有ガス
の使用量を必要最小限に抑え、かつ使用水量の変動に対
しても、安定したオゾン濃度の超純水を供給することが
できる。
【0012】
【発明の効果】本発明装置によれば、電子部品などの洗
浄用のオゾンを溶解した超純水の製造供給系において、
オゾン含有ガス及びオゾンを溶解した超純水の余剰量を
廃棄することなく、使用水量が変動した場合にも設定濃
度のオゾンを溶解した超純水を安定してユースポイント
に供給することができる。本発明装置によれば、オゾン
の消費量は、循環系において自己分解によって失われる
量と、使用水量に対応して補給される超純水に見合う量
の合計量であり、オゾンが無駄に失われることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のオゾンを溶解した超純水の供
給装置の一態様の説明図である。
【符号の説明】
1 貯槽 2 ユースポイント 3 配管 4 オゾン発生器 5 オゾン含有ガス吹き込み装置 6 流量計 7 液面計 8 コントローラー 9 バルブ 10 排気機構 11 送水ポンプ 12 オゾン溶解装置 13 オゾン発生器 14 流量計 15 オゾン濃度計 16 コントローラー 17 バルブ 18 フィルター 19 酸貯槽 20 酸注入ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ユースポイントで使用されなかった
    余剰のオゾンを溶解した超純水と補給される超純水の混
    合水を保持する密閉式の貯槽、(B)貯槽にオゾン発生
    器から供給されるオゾン含有ガスを吹き込むオゾン含有
    ガス吹き込み装置、(C)貯槽に補給される超純水の量
    に応じて吹き込むオゾン含有ガスの量を制御する第1の
    制御機構、(D)貯槽からオゾンを溶解した超純水を流
    出させる送水ポンプ、(E)貯槽からの流出水にオゾン
    発生器から供給されるオゾン含有ガスを接触させて水中
    にオゾンを溶解させるオゾン溶解装置、(F)貯槽から
    の流出水の量と溶解オゾン濃度に応じて、オゾン溶解装
    置に供給するオゾン含有ガスの量を制御する第2の制御
    機構、及び(G)オゾン溶解装置からの流出水をユース
    ポイントに送給し、ユースポイントで使用されなかった
    余剰のオゾンを溶解した超純水を貯槽に返送する配管を
    有することを特徴とするオゾンを溶解した超純水の供給
    装置。
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