JP4503111B2 - ガス溶解水供給装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス溶解水供給装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、電子材料などのウェット洗浄に用いられるガス溶解水をユースポイントに供給し、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水を貯留タンクに返送し、ガス溶解水中のガス濃度に変動を生ずることなく、ガス溶解水を循環使用することができるガス溶解水供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの電子材料の表面から、微粒子、有機物、金属などを除去することは、製品の品質、歩留まりを確保する上で極めて重要である。この目的のために、いわゆるRCA洗浄法と呼ばれる過酸化水素をベースとする濃厚薬液による高温でのウェット洗浄が行われ、硫酸と過酸化水素水の混合溶液、塩酸と過酸化水素水と水の混合溶液、アンモニアと過酸化水素水と水の混合溶液などが用いられていた。RCA洗浄法は、電子材料の表面の金属などを除去するために有効な方法であるが、高濃度の酸、アルカリや過酸化水素を多量に使用するために、廃液中にこれらの薬液が排出され、廃液処理において中和や沈殿処理などに多大な負担がかかるとともに、多量の汚泥が発生する。すなわち、電子材料の表面の清浄度を確保するために、薬品及び廃液処理に多大な費用を必要としてきた。このために、近年ウェット洗浄工程の見直しが進められている。
本発明者らは、先に特定のガスを超純水に溶解し、必要に応じて微量の薬品を添加して調製する、薬品の使用量が極めて少なく、しかも優れた洗浄効果を発揮する機能性洗浄水を開発した。この機能性洗浄水は、省資源性と環境保全性が高く評価され、高濃度薬液に代わって使用されるようになった。機能性洗浄水に用いられる特定のガスとしては、水素ガス、酸素ガス、オゾンガス、希ガス、炭酸ガスなどがある。これらのガスを溶解した機能性洗浄水は、純水に近い性質を維持しつつ、従来から使用されていた高濃度の薬液洗浄に匹敵する洗浄効果を有する。特に、アンモニアを極微量添加した水素ガス溶解水、酸素ガス溶解水、アルゴンなどの希ガス溶解水、炭酸ガス溶解水は、超音波を併用した洗浄工程で使用すると、極めて高い微粒子除去効果を発揮する。
ガス溶解水は、ガス溶解水製造装置で製造されたのち、いったん貯留タンクに貯留され、配管を通してユースポイントに送られる。ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水は、循環配管により返送される。適当な接液部材からなる配管系を使用すれば、密閉系に保たれたガス溶解水は実質的に変質しないが、使用されなかった余剰のガス溶解水を貯留タンクに返送すると、ガス溶解水の使用量の変動により、貯留タンク上部の空間の容積が変動する。貯留タンクの空間を、例えば、窒素ガスなどにより満たすと、ガス溶解水中の特定の溶解ガスが気相に拡散し、気相から窒素ガスなどがガス溶解水中に溶解し、ガス溶解水中の特定のガスの濃度が低下する。貯留タンクの上部の空間を特定のガスで満たしておけば、このような溶解ガスの濃度の変動を防止することができるが、水位の変動に対してタンク内の圧力を一定にするために、背圧調製バルブなどを用いてガスを逃がす必要があり、大量のガスが無駄に放出される。また、ガスの種類によっては、逃がしたガスを処理する必要が生ずる。このために、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水は、必要とする濃度の特定のガスを溶解しているにもかかわらず、溶解しているガスをいったん除去して超純水として回収され、再利用される場合が多い。このために、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水を、そのまま循環使用することができるガス溶解水供給装置が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子材料などのウェット洗浄に用いられるガス溶解水をユースポイントに供給し、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水を貯留タンクに返送し、ガス溶解水のガス濃度に変動を生ずることなく、ガス溶解水を循環使用することができるガス溶解水供給装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水を返送する貯留タンクに、ガス溶解水の液面に接して上下動し、ガス溶解水と気相とを遮断する遮蔽材を設けることにより、ガス溶解水中のガス濃度に変動を生ずることなく、ガス溶解水を循環使用することが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)(A)ガス溶解水製造装置、(B)ガス溶解水製造装置で製造されたガス溶解水を貯留する貯留タンク、(C)貯留タンク内のガス溶解水の液面に接して上下動し、ガス溶解水と気相とを遮断する遮蔽材、(D)貯留タンクに貯留されているガス溶解水をユースポイントにまで供給し、該ユースポイントを経て、ユースポイントで使用されなかったガス溶解水を貯留タンクに返送する循環配管、(E)循環配管に設けられ、ガス溶解水を送給するポンプ及び(F)循環配管に設けられた温度調整装置とを有するガス溶解水供給装置であって、ガス溶解水を貯留する貯留タンクに、高水位計と低水位計を有し、貯留タンクの水位の変動に応じて各水位計からガス溶解水製造装置に信号を送る手段を有し、貯留タンクの水位が低水位の位置まで低下するとガス溶解水の製造を開始して、貯留タンクの水位が高水位の位置まで上昇するとガス溶解水の製造を停止する自動的制御手段を有することを特徴とするガス溶解水供給装置、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のガス溶解水供給装置は、(A)ガス溶解水製造装置、(B)ガス溶解水製造装置で製造されたガス溶解水を貯留する貯留タンク、(C)貯留タンクのガス溶解水液面に接して上下動し、ガス溶解水と気相とを遮断する遮蔽材、(D)貯留タンクに一端が連結し、ユースポイントを経て、他端が貯留タンクに連結して、ガス溶解水の循環経路を形成する循環配管、(E)循環配管に設けられ、ガス溶解水を送給するポンプ及び(F)循環配管に設けられた温度調整装置とを有するものである。本発明装置は、電子材料などのウェット洗浄において、水素ガス、酸素ガス、希ガス、炭酸ガスなどを超純水に溶解したガス溶解水をユースポイントに供給する装置として好適に用いることができる。
図1は、本発明のガス溶解水供給装置の一態様の工程系統図である。本態様においては、(A)ガス溶解水製造装置は、流量計、真空ポンプ、脱気膜装置、ガス供給装置及びガス溶解膜装置を有している。超純水は、流量計1を経由して、真空ポンプ2により気相側が減圧に保たれた脱気膜装置3に導かれ、超純水中に溶解している気体が脱気により除去される。脱気された超純水は、次いでガス溶解膜装置4に送られる。ガス溶解膜装置においては、特定のガスがガス供給装置5よりガス溶解膜装置の気相側に供給され、気体透過膜を通して超純水中に溶解しガス溶解水が得られる。超純水の流量と特定のガスの供給量を制御することにより、ガス溶解水中の特定のガスの濃度を調節することができる。
【0006】
ガス溶解水製造装置で製造されたガス溶解水は、貯留タンク6に送られ貯留される。貯留タンクには、ガス溶解水の液面に接して上下動し、ガス溶解水と気相を遮断する遮蔽材7が設けられている。本態様においては、貯留タンクの上縁と遮蔽材が蛇腹8により気密に結合され、ガス溶解水の液面の変動に応じて蛇腹が伸縮し、遮蔽材が貯留タンクの中で上下動する。貯留タンクの側面には、低水位検知計9と高水位検知計10が設けられ、ガス溶解水の水位が低水位検知計の位置まで低下すると、ガス溶解水製造装置に信号が送られ、ガス溶解水の製造が開始されて貯留タンクにガス溶解水が送られ、ガス溶解水の水位が高水位検知計の位置まで上昇すると、ガス溶解水製造装置に信号が送られてガス溶解水の製造が停止される。
貯留タンクには、ガス溶解水の循環経路を形成する循環配管11の一端が連結されている、循環配管には、ガス溶解水を送給するポンプ12及び温度調整装置13が設けられている。ポンプにより送給されたガス溶解水は、循環配管の中を流れてユースポイント14に送られ、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水は、循環配管11の他端より貯留タンクに返送される。本態様においては、温度調整装置の下流側に、流量計15とろ過装置16が設けられている。
図2は、本発明のガス溶解水供給装置の他の態様の工程系統図である。本態様の装置は、図1に示す態様の装置と貯留タンクの構造と水位検知機構が異なるのみで、他の部分は同一である。本態様のガス溶解水供給装置においては、貯留タンクの上部が遮蔽材17と蛇腹18で構成され、ガス溶解水の水量が増すと蛇腹が伸びて、その内側にガス溶解水が貯留される。すなわち、本態様における蛇腹は、貯留タンクの壁面としての役割も果たす。また、本態様の装置においては、遮蔽材の上方に超音波レベルセンサー19が設けられ、このセンサーによって遮蔽材の位置、すなわち、ガス溶解水の液面の位置が検知され、あらかじめ設定した高水位と低水位の位置に応じて、ガス溶解水製造装置に信号が送られ、ガス溶解水の製造開始と製造停止が行われる。
【0007】
本発明のガス溶解水供給装置においては、貯留タンクに設けられた遮蔽材は、貯留タンク中のガス溶解水の液面に接して上下動し、ガス溶解水は遮蔽材により気相と遮断されているので、貯留タンク中のガス溶解水の溶存ガス濃度は一定に保たれ、ユースポイントで使用されず余剰のガス溶解水として循環配管を経由して返送されたガス溶解水も、そのまま洗浄用のガス溶解水として循環使用することができる。遮蔽材は、ガス溶解水の液面に接して上下動するので、貯留タンク中の圧力は常に一定に保たれる。本発明装置において、遮蔽材は、ガス透過性が小さく、水質汚染のおそれのない材料であれば特に制限はなく、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリカーボネート−ポリジメチルシロキサンブロック共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ガラス繊維強化プラスチックなどを挙げることができる。
本発明装置において、遮蔽材を上下動させる機構に特に制限はなく、例えば、遮蔽材と貯留タンクを蛇腹で連結する方法、遮蔽材と貯留タンクを余裕をもたせた柔軟な膜で連結する方法などにより、遮蔽材を液面の変動に追随して自動的に上下動させることができる。これらの連結材料は、ガス透過性が小さく、水質汚染のおそれがなく、弾性ないし柔軟性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリカーボネート−ポリジメチルシロキサンブロック共重合体、ポリテトラフルオロエチレンなどを挙げることができる。
本発明装置においては、循環配管に温度調整装置が設けられるので、ガス溶解水の温度を一定に保つことができる。使用する温度調整装置に特に制限はなく、例えば、温度検出装置により制御される熱交換器などを挙げることができる。ガス溶解水の温度は、通常はガス溶解水を送給するポンプからエネルギーを受けて上昇するが、環境温度によっては低下する場合もあるので、冷却、加熱ともに可能な温度調整装置とすることが好ましい。温度調整装置の冷却媒体としては、例えば、冷水、エチレングリコール、冷風、ナフタリン誘導体などを挙げることができる。温度調整装置の昇温媒体としては、例えば、温水、水蒸気、熱空気、熱油、ビフェニル−フェニルエーテルの共融混合物などを挙げることができる。電子材料などの洗浄に用いられるガス溶解水は、通常はガスの飽和濃度未満の溶存ガス濃度であるが、ほとんどのガスは低温では溶解度が大きく、高温では溶解度が小さいので、ガス溶解水の温度を一定に保つことにより、ガス溶解水中の溶存ガス濃度をいっそう安定化することができる。
【0008】
本発明装置においては、ガス溶解水を貯留する貯留タンクに水位検知装置を設け、水位の変動に応じてガス溶解水製造装置に信号を送り、ガス溶解水の製造を開始し、あるいは、停止することができる。この機構により、通常は、貯留タンク中のガス溶解水の液面を、あらかじめ設定した高水位と低水位の間に保持することができるが、万一の事故に備えて貯留タンクの下限水位を検知する装置を設け、ガス溶解水の液面が下限水位以下になった場合には、循環配管に設けられたガス溶解水を送給するポンプを停止することもできる。使用する水位検知装置に特に制限はなく、例えば、超音波レベルセンサー、レーザーレベルセンサーなどを挙げることができる。ガス溶解水製造装置から送られるガス溶解水の入口、循環配管に取り出されるガス溶解水の出口及びユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水の戻り口は、いずれもあらかじめ設定した低水位の液面の位置より下方に設けることが好ましい。
本発明装置においては、循環配管に流量計を設けることができる。循環配管に流量計を設けることにより、循環配管に送給されるガス溶解水の流量を把握し、ユースポイントにおけるガス溶解水の使用量と、ユースポイントで使用されず貯留タンクに返送される余剰のガス溶解水の量を正確に管理することができる。
本発明装置においては、ユースポイントの上流側の循環配管にろ過装置を設けることが好ましい。使用するろ過装置に特に制限はなく、例えば、精密ろ過装置、限外ろ過装置などを挙げることができる。ろ過装置の膜材料としては、例えば、ポリプロピレン膜、ポリジメチルシロキサン膜、ポリカーボネート−ポリジメチルシロキサンブロック共重合体膜、ポリビニルフェノール−ポリジメチルシロキサン−ポリスルホンブロック共重合体膜、ポリ(4−メチルペンテン−1)膜、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキシド)膜、ポリテトラフルオロエチレン膜などを挙げることができる。循環配管にろ過装置を設けることにより、ガス溶解水中に混入するおそれのある微粒子を完全に除去して、清浄なガス溶解水としてユースポイントに供給することができる。ガス溶解水を送給するポンプとして、無発塵仕様のポンプを使用する場合には、ろ過装置を省略することもできる。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
ポリプロピレン製の遮蔽板と蛇腹を有し、貯留タンクの最大容量が100リットルである図1に示すガス溶解水供給装置に、水素ガス濃度1.2mg/リットルの水素ガス溶解水を貯留し、熱交換器により水素ガス溶解水の温度を25℃に保ちながら、循環ポンプを用いて水素ガス溶解水を5リットル/分で循環させ、循環後の溶存水素ガス濃度と、タンク内圧力を測定した。
溶存水素ガス濃度とタンク内圧力は、循環開始直後は、それぞれ1.2mg/リットル、0.3kgf/cm2であり、循環開始10分後、1.2mg/リットル、0.2kgf/cm2、循環開始30分後、1.2mg/リットル、0.3kgf/cm2、循環開始60分後、1.2mg/リットル、0.3kgf/cm2、循環開始180分後、1.1mg/リットル、0.3kgf/cm2、循環開始300分後、1.1mg/リットル、0.3kgf/cm2であった。
その他の測定値も含めて、結果を第1表に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
第1表に見られるように、水素ガス溶解水を5時間循環させても、溶存水素ガス濃度、タンク内圧力ともに変化は認められず、循環させた水素ガス溶解水をそのまま使用できることが分かる。
実施例2
ポリプロピレン製の遮蔽板と蛇腹を有し、貯留タンクの最大容量が100リットルであり、ガス溶解水量100リットルの液面の位置に高水位検知計、ガス溶解水量40リットルの液面の位置に低水位検知計を備えた図1に示すガス溶解水供給装置を用い、ユースポイントに水素ガス溶解水を供給した。水素ガス溶解水の送水量は4.5リットル/分とし、ユースポイントで水素ガス溶解水3リットル/分を使用し、余剰の水素ガス溶解水1.5リットル/分を貯留タンクに返送した。貯留タンクの水位が水量40リットルの位置まで低下すると、水素ガス溶解水の製造が開始されて5リットル/分で貯留タンクに送られ、貯留タンクの水位が水量100リットルの位置まで上昇すると水素ガス溶解水の製造が停止されるよう、また、製造される水素ガス溶解水中の水素ガス濃度は1.2mg/リットルとなるように設定した。水素ガス溶解水の温度は、熱交換器により25℃に調整した。
水素ガス溶解水を循環して貯留タンクと循環配管が満たされた状態で、ユースポイントにおける水素ガス溶解水の使用を開始し、また、5分ごとに循環後の水素ガス溶解水中の溶存水素ガス濃度を測定した。
水素ガス溶解水の使用開始20分後に、貯留タンクの水位が水量40リットルの位置まで下がり、水素ガス溶解水の製造が開始された。水素ガス溶解水の製造開始30分後に、貯留タンクの水位が水量100リットルの位置まで上昇し、水素ガス溶解水の製造が停止された。以後、同様に水素ガス溶解水の製造停止20分と、水素ガス溶解水の製造30分のサイクルが繰り返された。最初に水素ガス溶解水の使用を開始したのち120分まで、水素ガス溶解水中の水素ガス濃度は一定して1.2mg/リットルであった。
実施例2の結果を、第2表に示す。
【0012】
【表2】
【0013】
実施例3
ナイロン6製の遮蔽板と蛇腹を有し、貯留タンクの最大容量が100リットルであり、貯留タンクの上方に超音波レベルセンサーを備えた図2に示すガス溶解水供給装置を用い、ユースポイントに酸素ガス溶解水を供給した。酸素ガス溶解水の送水量は6リットル/分とし、ユースポイントで酸素ガス溶解水4リットル/分を使用し、余剰の酸素ガス溶解水2リットル/分を貯留タンクに返送した。貯留タンクの水位が水量40リットルの位置まで低下すると酸素ガス溶解水の製造が開始されて7リットル/分で貯留タンクに送られ、貯留タンクの水位が水量100リットルの位置まで上昇すると酸素ガス溶解水の製造が停止されるよう、また、製造される酸素ガス溶解水中の酸素ガス濃度は35mg/リットルとなるように設定した。酸素ガス溶解水の温度は、熱交換器により25℃に調整した。
酸素ガス溶解水を循環して貯留タンクと循環配管が満たされた状態で、ユースポイントにおける酸素ガス溶解水の使用を開始し、また、5分ごとに循環後の酸素ガス溶解水中の溶存酸素ガス濃度を測定した。
酸素ガス溶解水の使用開始15分後に、貯留タンクの水位が水量40リットルの位置まで下がり、酸素ガス溶解水の製造が開始された。酸素ガス溶解水の製造開始20分後に、貯留タンクの水位が水量100リットルの位置まで上昇し、酸素ガス溶解水の製造が停止された。以後、同様に酸素ガス溶解水の製造停止15分と、酸素ガス溶解水の製造20分のサイクルが繰り返された。最初に酸素ガス溶解水の使用を開始したのち120分まで、酸素ガス溶解水中の酸素ガス濃度は一定して35mg/リットルであった。
実施例3の結果を、第3表に示す。
【0014】
【表3】
【0015】
第2表及び第3表の結果から、水素ガス溶解水、酸素ガス溶解水ともに、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水を貯留タンクに返送し、通常運転状態において溶存ガス濃度に変動を生ずることなく循環使用し得ることが分かる。
【0016】
【発明の効果】
本発明のガス溶解水供給装置を用いることにより、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解水を無駄なく循環使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のガス溶解水供給装置の一態様の工程系統図である。
【図2】図2は、本発明のガス溶解水供給装置の他の態様の工程系統図である。
【符号の説明】
1 流量計
2 真空ポンプ
3 脱気膜装置
4 ガス溶解膜装置
5 ガス供給装置
6 貯留タンク
7 遮蔽材
8 蛇腹
9 低水位検知計
10 高水位検知計
11 循環配管
12 ポンプ
13 温度調整装置
14 ユースポイント
15 流量計
16 ろ過装置
17 遮蔽材
18 蛇腹
19 超音波レベルセンサー
Claims (1)
- (A)ガス溶解水製造装置、(B)ガス溶解水製造装置で製造されたガス溶解水を貯留する貯留タンク、(C)貯留タンク内のガス溶解水の液面に接して上下動し、ガス溶解水と気相とを遮断する遮蔽材、(D)貯留タンクに貯留されているガス溶解水をユースポイントにまで供給し、該ユースポイントを経て、ユースポイントで使用されなかったガス溶解水を貯留タンクに返送する循環配管、(E)循環配管に設けられ、ガス溶解水を送給するポンプ及び(F)循環配管に設けられた温度調整装置とを有するガス溶解水供給装置であって、ガス溶解水を貯留する貯留タンクに、高水位計と低水位計を有し、貯留タンクの水位の変動に応じて各水位計からガス溶解水製造装置に信号を送る手段を有し、貯留タンクの水位が低水位の位置まで低下するとガス溶解水の製造を開始して、貯留タンクの水位が高水位の位置まで上昇するとガス溶解水の製造を停止する自動的制御手段を有することを特徴とするガス溶解水供給装置。
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