JP2009075343A - 光学部品の固定構造および該光学部品の固定構造を備えた光部品モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レンズユニット11の固定構造10であって、少なくともいずれか一方に貫通孔31が形成されている第1の面部12aおよび第2の面部12bとを有するレンズユニットホルダ12を備え、レンズユニット11がレンズユニットホルダ12の第1の面部12aと第2の面部12bとの間で、且つレンズユニット11の第1の周側面部11aおよび第2の周側面部11bで第1の面部12aおよび第2の面部12bに接して配置され、貫通孔31の孔壁31cにて、第1の面部12aおよび第2の面部12bのいずれか一方とレンズユニット11の第1の周側面部11aおよび第2の周側面部11bのいずれか一方とが接合される。
【選択図】図3
Description
従来、この種の光学部品の固定構造として、例えば、図10(a)に示すように、側面部71a、71bおよび連結部71cを有する固定部材71を備え、光学部品70の一方の周側面部と固定部材71の側面部71aの上端部71dとを溶接部72、73ですみ肉溶接するとともに、光学部品70の他方の周側面部と固定部材71の側面部71bの上端部71eとを溶接部74、75ですみ肉溶接したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、図10(c)に示すように、光学部品70が上端部71dおよび71eとから上方に距離H2だけずれた位置で溶接するときは、上端部71dおよび71eと一方の周側面部および他方の周側面部との間に距離L3およびL4の隙間が生じてしまう。
このような隙間が生じた状態ですみ肉溶接を行うと、溶接部の強度を確保できないという問題がある。
この構成により、光学部品の第1の周側面部および第2の周側面部と固定部材の第1の面部および第2の面部との接合部分に隙間が生ずることはないので、光学部品の周側面部と固定部材とが互いの位置関係に影響を受けずに簡単に接合され、接合強度の低下が防止される。
この構成により、光学部品の第1の周側面部および第2の周側面部と固定部材の第1の面部および第2の面部との接合が、隙間の無い状態でレーザ溶接によるすみ肉溶接で行われるので、光学部品の周側面部と固定部材とを簡単に溶接することができ、接合強度の低下を防止することができる。また、この接合が、すみ肉溶接であるので、溶接部分が露出しているので溶接の外観検査を容易に行うことができる。
この構成により、光学部品の第1の周側面部および第2の周側面部と固定部材の第1の面部および第2の面部との接合部分に隙間が生ずることはないので、光学部品の周側面部と固定部材とが互いの位置関係に影響を受けずに簡単に接合され、接合強度の低下が防止される。また、第1の面部および第2の面部に未貫通の凹部が形成されているので、それぞれの凹部の底面部でレーザ溶接(貫通溶接)に好適な板厚になっており、例えば、溶接で光学部品を固定部材に固定する際、貫通溶接により光学部品の第1の周側面部および第2の周側面部と固定部材の第1の面部および第2の面部とが確実に接合されるとともに、固定部材全体を貫通溶接に適した板厚とした場合に比べて剛性に優れた固定構造が得られる。また、第1の面部および第2の面部に貫通孔を設けた場合に比べても、剛性に優れている。
この構成により、レーザ光が貫通孔を通して直接光学部品の第1の周側面部および第2の周側面部に照射されるので、この第1の周側面部および第2の周側面部と固定部材の第1の面部および第2の面部とが確実に溶接される。
この構成により、光学部品の第1の周側面部および第2の周側面部と固定部材の第1の面部および第2の面部との接合を隙間の無い状態でレーザ溶接によるすみ肉溶接で行うことができる。その結果、光学部品の周側面部と固定部材とを簡単に溶接することができ、接合強度の低下を防止することができる。また、この接合が、すみ肉溶接でなされていると、溶接部分が露出しているので溶接の外観検査を容易に行うことができる。
この構成により、貫通孔の開口広さが徐々に拡大するよう形成されているので、例えば、貫通孔がレーザ光の直径よりも充分に大きく形成されている場合には、第1の面部または第2の面部の貫通孔に対して各面部の外側から複数箇所にレーザ光を照射するに際し、レーザ光の方向を変えることなく、レーザ光の照射が可能となり、より簡単に、レーザ溶接が行われる。さらに正面から溶接後の接合状態の検査が容易に行われる。
この構成により、固定部材は、第1の面部および第2の面部が互いに対峙する各一方端が連結部により連結され、第1の面部、第2の面部および連結部により固定部材がUの字状に一体的に形成される。
この構成により、固定部材は、第1の面部および第2の面部が互いに対向する各一方端が連結され、第1の面部および第2の面部により固定部材がVの字状に一体的に形成される。
この構成により、固定部材は、第1の面部の他方端から第2の面部と離隔する方向に延出した第1の延出部を有し、さらに第2の面部の他方端から第1の面部と離隔する方向に延出した第2の延出部を有し、第1の面部、第1の延出部、第2の面部および第2の延出部とが一体的に形成される。
この構成により、光部品モジュールを構成する光学部品は、前述の(1)〜(9)のいずれかの固定構造により固定されるので、高い接合強度で固定されている。その結果、光部品モジュールにおいては、品質に優れ、耐久性も向上する。
この構成により、光学部品が高い接合強度で固定されるとともに、発光素子からの出射光が光学部品を確実に通過することができる。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る光学部品の固定構造の構成について説明する。
図1(a)、(b)および図2(a)、(b)に示すように、光学部品の固定構造10は、光学部品としてのレンズユニット11と、固定部材としてのレンズユニットホルダ12とにより構成されており、光部品モジュール30の光学部品組立体30aの一部を構成している。
図2(a)、(b)に示すように、光部品モジュール30は、パッケージ41と、ペルチェ素子42と、基板43と、半導体レーザチップ44と、フォトダイオード45と、レンズユニット11と、レンズユニットホルダ12と、サーミスタ47と、光アイソレータ48と、光アイソレータホルダ49と、光ファイバ61と、フェルール62と、スリーブ63と、リード64、65とにより構成されている。
パッケージ本体41aには、その内部底面に、サーミスタ47により基板43の温度を検知し半導体レーザチップ44を一定の温度、例えば、25℃に保つためのペルチェ素子42が固定されており、このペルチェ素子42の上部には基板43が取り付けられている。この基板43には、半導体レーザチップキャリア44aを介して半導体レーザチップ44が設けられ、フォトダイオードキャリア45aを介してフォトダイオード45が設けられている。このフォトダイオード45は、半導体レーザチップ44の後端部から出射されるレーザビームを受光することにより、半導体レーザチップ44が動作しているか否かを監視する動作モニタとして機能するようになっている。
第1の実施の形態に係る光学部品の固定構造10においては、レンズユニット11の下方にて第1の面部と第2の面部とを連結部で連結していたが、レンズユニット11の上方にて双方を連結してもよい。
本第2の実施の形態に係る光学部品の固定構造10aにおいては、レンズユニットホルダの第1の面部と第2の面部とをレンズユニット11の上方で連結した構造が異なっているのみで、他の構成は第1の実施の形態と同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1から図3に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
図5(a)に示すように、レンズユニットホルダ14は、ステンレスなどの金属からなり、一体的に形成された取付部14aおよび取付部14bと、第1の面部14cと、第2の面部14dと、連結部14eとを有している。第1の面部14cには、レンズユニット11の光軸と直交する方向を長手方向とする長方形の貫通孔33が形成されている。この貫通孔33を囲む第1の面部14cの孔壁33cとレンズユニット11の第1の周側面部11aとが溶接部33a、33bでレーザ溶接されている。また、この貫通孔33を囲む第2の面部14dの孔壁33cとレンズユニット11の第2の周側面部11bとが溶接部33a、33bでレーザ溶接されている。
図6(a)に示すように、固定部材としてのレンズユニットホルダを第1の面部20aを含んで構成し、この第1の面部20aにレーザ光の径よりも小さい径を有する貫通孔20bを形成してもよい。この貫通孔20bを囲む第1の面部20aの孔壁20dとレンズユニット11の第1の周側面部11aとを溶接部20cでレーザ溶接により溶接するようにしてもよい。この構成により、レーザ光が貫通孔20bの外側部および貫通孔20bを通して直接レンズユニット11の第1の周側面部11aに照射されるので、この第1の周側面部11aとレンズユニットホルダの第1の面部20aとが確実に溶接される。
この構成により、レンズユニット11の光軸方向に離隔した2箇所でレーザ溶接が成されているので、組立て等に生じるズレ量が少なくて済む。また、耐モーメント性も向上する。さらに、第1の面部21aに形成する貫通孔21bの直径が小さいので、固定構造におけるレンズユニットとレンズユニットホルダの固定部分の剛性が他の実施の形態におけるレンズユニットとレンズユニットホルダの固定部分の剛性よりも高まる利点がある。
この構成により、レンズユニット11の光軸方向に離隔した2箇所でレーザ溶接が成されているので、組立て等に生じるズレ量が少なくて済む。また、耐モーメント性も向上する。さらに、第1の面部26aに形成する各凹部26bの直径が小さいので、固定構造におけるレンズユニットとレンズユニットホルダの固定部分の剛性が他の実施の形態におけるレンズユニットとレンズユニットホルダの固定部分の剛性よりも高まる利点がある。
以上説明した図8(a)、(b)、(c)に示す第1の面部に形成した凹部24b、25b、26bは、未貫通なので剛性に優れる。
本第1および第2の実施の形態に係る光学部品の固定構造10においては、レンズユニットホルダ12が、第1の面部12aと第2の面部12bとが連結部によって、レンズユニットホルダ12の下方または上方で基板43側にて底面部12cで連結された構成について説明したが、第1の面部の一方端とこの一方端に対向する端である第2の面部の一方端とが連結され、第1の面部と第2の面部とで一体的に構成してもよい。
図9(a)、(b)に示すように、レンズユニットホルダ16は、ステンレスなどの金属からなり、一体的に形成された取付部16aおよび取付部16bと、第1の面部16cと、第2の面部16dとを有している。第1の面部16cには、円形の貫通孔35が形成されている。この貫通孔35を囲む第1の面部16cの孔壁35cとレンズユニット11の第1の周側面部11aの頂部とが溶接部35a、35bでレーザ溶接されている。また、この貫通孔35を囲む第2の面部16dの孔壁35cとレンズユニット11の第2の周側面部11bの頂部とが溶接部35a、35bでレーザ溶接されている。
なお、以上説明した本発明の各実施の形態に係る光学部品の固定構造においては、レンズユニット11の光軸方向におけるレンズケース11dの寸法と各レンズユニットホルダの寸法とが同一であるものとして、図面を参照して説明してきたが、レンズケース11dの寸法と各レンズユニットホルダの寸法とが同一であるものに限定されるものではなく、レンズケース11dが各レンズユニットホルダから大きくはみ出すような構成であっても、本発明の適用は可能である。
11 レンズユニット(光学部品)
11a 第1の周側面部
11b 第2の周側面部
11c 頂部
11d レンズケース
12〜25 レンズユニットホルダ(固定部材)
12a、13a、14c、15c、16c、20a〜26a 第1の面部
12b〜13b、14d、15d、16d 第2の面部
12c、13c 連結部
14a、14b、15a、15b 取付部
16a 取付部(第2の延出部)
16b 取付部(第1の延出部)
14f、14g、15f、15g、16e、16f 取付孔
14e、15e 連結部
20b〜23b、31〜35 貫通孔
20c〜26c、31a〜35a、31b〜35b 溶接部
20d〜26d、31c〜35c、 孔壁
24b、25b、26b 凹部
30 光部品モジュール
30a 光学部品組立体
41 パッケージ
41a パッケージ本体
41b、41c 固定ブラケット
41d パッケージキャップ
41e スリーブキャップ
41f 開口部
42 ペルチェ素子
43 基板
44 半導体レーザチップ
44a 半導体レーザチップキャリア
44b レーザビーム
44c 焦点
45 フォトダイオード
45a フォトダイオードキャリア
46 レンズユニット
47 サーミスタ
48 光アイソレータ(光学部品)
49 光アイソレータホルダ(固定部材)
60 YAGレーザ溶接機
61 光ファイバ
62 フェルール
63 スリーブ
64、65 リード
70 レンズユニット
71 レンズユニットホルダ
71a、71b 側面部
71c 連結部
72〜75 溶接部
H1、H2 距離
L 光軸に直交する線
L1〜L4 隙間
P1〜P10 点
t 厚み
Claims (11)
- 第1の周側面部および第2の周側面部を有する光学部品の固定構造であって、
第1の面部および第2の面部を有し、当該第1の面部および第2の面部の少なくともいずれか一方に貫通孔が形成されている固定部材を備え、
前記光学部品が前記固定部材の前記第1の面部と前記第2の面部との間で、且つ前記第1の周側面部および前記第2の周側面部で前記第1の面部および前記第2の面部に接して配置され、前記貫通孔の孔壁にて、前記第1の面部および前記第2の面部の少なくともいずれか一方と前記光学部品の前記第1の周側面部および前記第2の周側面部の少なくともいずれか一方とが接合され、前記光学部品が前記固定部材に固定されることを特徴とする光学部品の固定構造。 - 前記光学部品および前記固定部材が金属からなり、前記各接合が、レーザ溶接で行われることを特徴とする前記請求項1に記載の光学部品の固定構造。
- 第1の周側面部および第2の周側面部を有する光学部品の固定構造であって、
第1の面部および第2の面部を有し、当該第1の面部および第2の面部の少なくともいずれか一方に未貫通の凹部が形成されている固定部材を備え、
前記光学部品が前記固定部材の前記第1の面部と前記第2の面部との間で、且つ前記第1の周側面部および前記第2の周側面部で前記第1の面部および前記第2の面部に接して配置され、前記未貫通の凹部の底面部にて、前記第1の面部および前記第2の面部の少なくともいずれか一方と前記光学部品の前記第1の周側面部および前記第2の周側面部の少なくともいずれか一方とが接合され、前記光学部品が前記固定部材に固定されることを特徴とする光学部品の固定構造。 - 前記貫通孔または前記凹部の開口広さが、前記レーザ溶接で照射される前記レーザ光の直径よりも小さいことを特徴とする請求項2〜3のいずれか1項に記載の光学部品の固定構造。
- 前記貫通孔または前記凹部の開口広さが、前記レーザ溶接で照射される前記レーザ光の直径よりも大きいことを特徴とする請求項2〜3のいずれか1項に記載の光学部品の固定構造。
- 前記貫通孔は、前記光学部品の側からその逆方向へ向かって、前記貫通孔の開口広さが徐々に拡大して形成していることを特徴とする請求項1〜2、4〜5のいずれか1項に記載の光学部品の固定構造。
- 前記固定部材は、前記第1の面部の一方端と当該一方端に対峙する端である前記第2の面部の一方端とを結ぶ連結部を有し、当該連結部と前記第1の面部と前記第2の面部とで一体的に構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学部品の固定構造。
- 前記固定部材は、前記第1の面部の一方端と当該一方端に対向する端である前記第2の面部の一方端とが連結されており、前記第1の面部と前記第2の面部とで一体的に構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学部品の固定構造。
- 前記固定部材は、前記第1の面部の他方端から前記第2の面部と離隔する方向に延出した第1の延出部を有するとともに、
前記第2の面部の他方端から前記第1の面部と離隔する方向に延出した第2の延出部を有することを特徴とする請求項7または8のいずれか1項に記載の光学部品の固定構造。 - 少なくとも内部に前記光学部品を収容するケースを備える光部品モジュールであって、前記光学部品は、前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学部品の固定構造で固定されていることを特徴とする光部品モジュール。
- 前記ケース内にさらに発光素子を備え、前記発光素子からの出射光が前記光学部品を通過するよう配置されていることを特徴とする請求項10に記載の光部品モジュール。
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