JP2009072075A - 植物栽培システムおよび植物栽培方法 - Google Patents

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昭弘 岡本
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Abstract

【課題】遺伝子組換え植物などを利用して生理活性物質を生産する場合、植物を隔離栽培する必要がある。従来の水耕栽培で無菌的な環境を維持して隔離栽培するためには、大規模なクリーンルームなどが必要となり、生産コストが高かった。
【解決手段】少なくともその一部が無孔性親水性フィルム2で構成されることを特徴とするコンパクトな完全閉鎖系植物栽培システム1を用い、その無孔性親水性フィルム部分2を外部養液3と接触させて、植物栽培システム1内部の閉鎖空間で植物体5を栽培する。
【選択図】図1

Description

本発明は閉鎖系の植物栽培システムおよび植物栽培方法に関する。より詳しくは、外部からの菌の侵入を防止できる閉鎖系の植物栽培システムおよび植物栽培方法に関する。
更に詳しくは、抗体、融合蛋白等の生物学的製剤に代表される医薬品等の生理活性物質を、遺伝子組換え植物を用いて生産する植物栽培システムおよび植物栽培方法に関する。
近年、遺伝子組換えを用いた抗体、融合蛋白等の生物学的製剤に代表される有用物質生産が注目されている(特許文献1)。この方法による有用物質生産のメリットは、動物細胞を利用する場合に比べて低コストで二酸化炭素を排出せず、しかも動物由来の感染症に汚染される心配がないことである。
特開2006-288210号公報
一方、遺伝子組換え植物によって生産される有用物質を医薬品等として利用するためには、遺伝子組換え植物を無菌的な環境下で栽培する必要がある。そのため、通常の土壌を利用した土耕栽培で生産することはできず、専ら水耕栽培システムで遺伝子組換え植物の無菌的栽培が行われている。
しかしながら、無菌的な環境下で水耕栽培を実施するには、水耕栽培システム全体を収容する大型のクリーンルームと、大量の滅菌した水または養液を循環する装置などが必要で莫大な設備コストがかかる。
また、水耕栽培では根が直接養液中に浸漬されているため、植物の根が酸素欠乏に陥り易い。根への酸素供給が不足すると「根づまり」と称される現象が生じ、その結果、根が腐敗し、アンモニアが発生し、養液のpHが上昇する。この問題を回避するため、水耕栽培では養液中の溶存酸素濃度を高める装置も必要であり、コストアップの要因となっている。
さらに、遺伝子組換え植物が外部の生態系に及ぼす影響に対する懸念からも、遺伝子組換え植物の栽培は外部環境と隔離した閉鎖系内で行うことが求められている。
本発明者らは、養液上に配置された無孔性親水性フィルム上側面で植物を栽培すると、植物の根が該フィルムを介して、該フィルム下側面に接触した養液中の肥料成分および水を植物の生長に必要な程度、吸収し得ることをすでに見出している(特許文献2、3)。
特開2005-102508号公報 特開2006-180837号公報
本発明が解決しようとする課題は、前記医薬品等として使用される抗体、融合蛋白等の生物学的製剤を安価で提供するため、抗体、融合蛋白等を産生する遺伝子組換え植物等を簡便なシステムで無菌的に隔離栽培できる植物栽培システムおよび植物栽培方法を提供することである。
本発明者らは鋭意研究の結果、植物体を内部空間に取り入れた後、前記内部空間と外部空間との間で菌体等の微粒子が流通しない完全閉鎖系を構築しうる植物栽培システムであって、少なくともその一部が無孔性親水性フィルムで構成されることを特徴とする植物栽培システムによって本発明の課題が解決できることを見出した。
本発明の植物栽培システムは上記知見に基づくものであり、例えば、菌体等の微粒子が流通しないフィルターを介して内部空間と外部空間との間で気体が流通することを特徴とする態様を含む。
本発明の植物栽培システムは、例えば、前記無孔性親水性フィルムが植物の根と実質的に一体化するものであることを特徴とする態様を含む。
また、本発明は前記植物栽培システムを用い、無菌的環境下で植物体を前記植物栽培システムの内部空間に取り入れた後、外部空間との間で菌体等の微粒子が流通しない完全閉鎖系を構築し、前記植物栽培システムの少なくとも一部を構成する無孔性親水性フィルムの外部空間側の少なくとも一部を外部空間に配置した水または養液と接触させ、内部空間に配置された植物体を栽培することを特徴とする植物栽培方法である。
本発明の植物栽培方法は、例えば、前記植物体として、遺伝子組換え植物(遺伝子改変植物をも含む)を栽培する態様を含む。
さらに本発明の植物栽培方法は、例えば、前記遺伝子組換え植物が、抗体、融合蛋白等の生物学的製剤を産生する遺伝子を導入したものである態様を含む。
上記構成を有する本発明の植物栽培システムによれば、植物体は外部空間から隔離された状態にあるので、たとえ外部空間に菌が存在しても内部空間の植物体が菌に感染することはない。従って、外部空間をクリーンルームのような無菌的環境にする必要がなく、低コストで植物を無菌的に栽培することができる。
また、上記構成を有する本発明の植物栽培方法によれば、植物体の生長に必要な肥料成分および水は無孔性親水性フィルムを介して外部の養液から供給され、菌が無孔性親水性フィルムを通過しないので、たとえ外部の養液に菌が存在しても内部空間の植物体が菌に感染することはない。従って、水耕栽培のように大量の養液を滅菌する必要がなく、低コストで植物を無菌的に栽培することができる。
さらに上記構成を有する本発明の植物栽培システムおよび植物栽培方法によれば、植物の根は養液中に浸漬されず、無菌的な内部空間に配置されることになるので、酸素供給は十分に行われ、植物の根が酸素不足に陥ることがない。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明を更に具体的に説明する。
(植物栽培システム)
図1および図2は、本発明の植物栽培システムの基本的な態様の例を示す摸式断面図である。図1および図2を参照して、本発明の植物栽培システム1は、無孔性親水性フィルム2とカバー8から構成され、その内部に植物体を栽培するための密閉空間を形成する。
前記密閉空間(内部空間)の大きさには特に制限はないが、好ましくは0.1L〜10,000L、より好ましくは1L〜1,000L、更に好ましくは10L〜100Lの範囲である。この範囲を上回ると無菌環境を維持することが困難となり、この範囲を下回ると植物体の栽培が困難となる。
(無孔性親水性フィルム)
本発明において特に好ましく用いられる無孔性親水性フィルムは、「植物体の根と実質的に一体化し得る」フィルムであることが特徴である。本発明において「植物体の根と実質的に一体化」できるか否かは、例えば、後述する「一体化試験」によって判断できる。
本発明者らの知見によれば、「植物体の根と実質的に一体化し得る」フィルムとしては、以下のような水分透過性/イオン透過性のバランスを有する無孔性親水性フィルムが好ましいことが見出されている。
本発明者らの知見によれば、このような水分/イオン透過性のバランスを有するフィルムにおいては、栽培すべき植物の生長(特に、根の生長)に好適な水分/養分透過性のバランスが容易に実現できるため、根と実質的に一体化が可能となると推定される。
本発明において、植物は無孔性親水性フィルムを通して肥料をイオンとして吸収するが、このように使用するフィルムの塩類(イオン)透過性が、植物に与えられる肥料成分の量に影響すると推定される。該フィルムを介して水と塩水を対向して接触させた際に、下記に示す測定開始4日後の水/塩水の電気伝導度(EC)の差が4.5dS/m以下のイオン透過性を有する無孔性親水性フィルムを好適に用いることができる。このようなフィルムを用いた際には、根に対する好適な水あるいは肥料溶液を供給し、該フィルムと根との一体化を促進することが容易となる。
この無孔性親水性フィルムは、耐水圧として10cm以上の水不透性を有することが好ましい。このようなフィルムを用いた際には、根とフイルムの一体化を促進することができる。又、根に対する好適な酸素供給および該フィルムを介しての病原菌汚染を防止することが容易となる。
(耐水圧)
耐水圧はJIS
L1092(B法)に準じた方法によって測定することができる。本発明のフィルムの耐水圧としては10cm以上、好ましくは20cm以上、より好ましくは30cm以上である。
(水分/イオン透過性)
本発明においては、上記無孔性親水性フィルムは、該フィルムを介して水と塩水(0.5質量%)とを対向して接触させた際に、測定開始4日後の水/塩水の栽培温度において測定した電気伝導度(EC)の差が4.5dS/m以下であることが好ましい。この電気伝導度の差は、更には3.5dS/m以下であることが好ましい。特に、2.0dS/m以下であることが好ましい。この電気伝導度の差は、以下のようにして測定することが好ましい。
<電気伝導度の測定方法>
肥料は、通常イオンの形で吸収されるため、液中に溶けている塩類(あるいはイオン)量を把握することが望ましい。このイオン濃度を測定する手段として電気伝導度(EC、イーシー)を用いる。ECは比導電率ともいい、断面積1cm2の電極2枚を1cmの距離に離したときの電気伝導度の値を使用する。単位はシーメンス(S)が使われ、S/cmとなるが肥料養液のECは小さいので、1/1000のmS/cmを使う(国際単位系ではdS/m(dはデシ)と表示する)。
実際の測定においては、上記した電気伝導度の測定部位(センサー部)にスポイトを用いて試料(例えば溶液)を少量乗せ、導電率を測定する。
<フィルムの塩/水の透過試験>
市販の食塩(例えば、後述する「伯方の塩」)10gを水2000mlに溶解して、0.5%塩水を作製する(EC:約9dS/m)。
「ざるボウルセット」を使い、ざる上に試験すべきフィルム(サイズ:200〜260×200〜260mm)を乗せ、該フィルム上に水150gを加える。他方、ボウル側に上記の塩水150gを加え、得られた系全体を食品用ラップ(ポリ塩化ビニリデンフィルム、商品名:サランラップ、旭化成社製)で包んで、水分の蒸発を防ぐ。この状態で、常温で放置して、24hrs毎に水側、塩水側のECを測定する。
本発明においては、フィルムを介する植物の根の養分(有機物)吸収を容易とする点からは、上記フィルムは、所定のグルコース透過性を示すことが好ましい。このグルコース透過性は、下記の水/グルコース溶液の透過試験により好適に評価できる。本発明においては、上記フィルムは、該フィルムを介して水とグルコース溶液とを対向して接触させた際に、測定開始後3日目(72時間)の水/グルコース溶液の栽培温度において測定した濃度(Brix%)の差が4以下であることが好ましい。この濃度(Brix%)の差は、更には、3以下、より好ましくは2以下(特に1.5以下)であることが好ましい。
<フィルムの水/グルコース溶液透過試験>
市販のグルコース(ブドウ糖)を用いて5%グルコース溶液を作製する。上記塩水試験と同様の「ざるボウルセット」を使い、ざる上に試験すべきフィルム(サイズ:200〜260×200〜260mm)を乗せ、該フィルム上に水150gを加える。他方、ボウル側に上記のグルコース溶液150gを加え、得られた系全体を食品用ラップ(ポリ塩化ビニリデンフィルム、商品名:サランラップ、旭化成社製)で包んで、水分の蒸発を防ぐ。この状態で、常温で放置して、24hrs毎に水側、グルコース溶液側の糖度(Brix%)を糖度計で測定する。
(根とフィルムの一体化)
後述する実施例1の条件(バーミキュライト使用)で、試験を行う。すなわち、サニーレタス(本葉1枚強)を2本用いて、35日間、植物の生育試験を行う。
得られた植物−フィルムの系において、植物苗の根元で茎葉を切断する。根の密着したフィルムの茎がほぼ中心になるように、該フィルムを巾5cm(長さ:約20cm)に切断して試験片とする。
ばね式手秤に市販のクリップを付け、上記で得た試験片の一方をクリップで固定して、ばね式手秤の示す重量(試験片の自重に対応=Aグラム)を記録する。次いで試験片の中心にある茎を手で持ち、下方に緩やかに引き下げて、根とフィルムが離れる(または切断される)際の重量(荷重=Bグラム)をばね式手秤の目盛りから読み取る。この値から初期の重量を差し引き、得られた(B−A)グラムを巾5cmの引き剥がし荷重とする。
本発明においては、このようにして測定された剥離強度において、前記植物体の根に対して10g以上の剥離強度を示すフィルムが好適に使用可能である。この剥離強度は、更には30g以上、特に100g以上であることが好ましい。
(フィルム材料)
上述した「根と実質的に一体化し得る」性質を満足する限り、本発明において、使用可能な無孔性親水性フィルム材料は、特に制限されず、公知の材料から適宜選択して使用することが可能である。このような材料は、通常フィルムないし膜の形態で用いることができる。
より具体的には、このようなフィルム材料としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、セロファン、酢酸セルロース、硝酸セルロース、エチルセルロース、ポリエステル等の親水性材料が使用可能である。
上記フィルムの厚さも特に制限されないが、通常は、300μm以下程度、更には200〜5μm程度、特に100〜20μm程度であることが好ましい。
本発明者らの知見によれば、植物の根がフィルムと一体化するまでの養分は、フィルム上の植物栽培用支持体に加えておくことが望ましい。尚、上記の本発明において特に好ましく用いられる無孔性親水性フィルムはに関しては、必要に応じて、本発明者らによる特許文献2,3の「発明の詳細な説明」、「実施例」等を参照することができる。
特開2005-102508号公報 特開2006-180837号公報
(カバー)
図1および図2を参照して、カバー8の素材としては、0.2μm以上の微粒子が通過できない素材であれば特に制限なく用いることができ、プラスチック、硝子、金属など各種の有機材料、無機材料を用いることができる。
カバー8の素材としては、特に成型の容易なプラスチックが好ましく用いられ、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどのホモポリマーおよびアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などのコポリマーを含むビニル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマーなどのフッ素樹脂などを用いることができる。
また図2に例示されるように、カバー8の素材として、後述の無孔性親水性フィルムを用いることもできる。この場合、無孔性親水性フィルム2とカバー8の素材を同一とすることができるので両者の一体化が容易となる。
カバー8の素材として、硬質材料を用いる場合はそれ単独で形状を維持し得るが、軟質フィルムなどの材料を用いる場合には、植物体を栽培するための内部空間を形成する形状を維持するために、枠組みとなる支持材料13を合わせて用いることもできる。
植物体を栽培するための光源として栽培システムの外部空間に配置された光源9を用いる場合、カバー8の素材としては、少なくともその一部に透明あるいは半透明の素材、すなわち光透過性の高い材料を用いることが好ましい。光源を栽培システムの内部に設置する場合は、カバー8の素材として光透過性の低い材料を用いても良い。
(フィルター)
カバー8の一部に、内部空間と外部空間の間で通気性を持たせるためのフィルター4を設けても良い。内部空間の無菌性を維持するため、フィルター4には菌体等の微粒子が流通しないフィルターを用いる。内部空間と外部空間の間で通気性を持たせることにより、外部空間の酸素濃度、二酸化炭素濃度などを制御することにより、植物体の栽培環境である内部空間の酸素濃度、二酸化炭素濃度などの最適化が容易に行える。
前記フィルターには、様々な多孔性材料、例えば不織布や最大孔径が0.2μm以下の滅菌フィルターを用いることができる。フィルターの素材としてはセルロースアセテート、ニトロセルロースなどセルロース誘導体に代表される各種の親水性材料、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂などに代表される疎水性材料を特に制限なく用いることができる。
(植物体入口)
本発明の植物栽培システムには、植物体を内部空間に取り入れた後、完全閉鎖系を構築しうるよう容易に密封できる植物体入口を設けることが望ましい。植物体入口は無孔性親水性フィルム2の一部、カバー8の一部、あるいはその両方に設けられていても良い。
植物体入口が、袋状の無孔性親水性フィルム2の一部やフィルム状素材で構成されたカバー8の一部を袋状入り口としたものである場合、袋状フィルム開放部を挟み込んで密閉する治具、例えばクリップ状の治具(例えば、三菱ガス化学(株)製、RPクリップなど)を用いて密封することができる。
また植物体入口が、フィルム状素材である場合、ジッパー状にして開閉が容易にできるようにすることも可能である。あるいは、開放部分をヒートシール(熱融着)によって密封することもできる。
植物体入口が、硬質素材で構成されたカバー8の一部に設けられている場合は、従来公知の様々な密封手段を採用することができる。たとえば、スクリューキャップ型、はめ込み型、圧着型、接着型など各種の密封手段を適宜採用することができる。
(植物栽培用支持体)
図2に例示されるように、本発明の植物栽培システムの内部に植物栽培用支持体10を設置しても良い。植物栽培用支持体10を設置することにより、光が直接植物の根6に当たることを防止して根を保護する効果を得られる。また植物栽培用支持体10を設置することにより、根が無孔性親水性フィルム2に活着するまでの水分や養分を保持させることもできる。
本発明で用いられる植物栽培用支持体としては、一般に用いられる植物栽培用支持体を特に制限なく、用いることができる。例えば、土耕栽培に用いられる土壌、および水耕栽培に用いられる培地が挙げられる。例えば、無機系では天然の砂、れき、パミスサンドなど、加工品(高温焼成等)では、ロックウール、バーミキュライト、パーライト、セラミック、籾殻くん炭など。有機系では天然のピートモス、ココヤシ繊維、樹皮培地、籾殻、ニータン、ソータンなど、合成品の粒状フェノール樹脂などがある。
合成繊維の布あるいは不織布も使用可能である。不織布にはポリエステル、親水性ポリエステル、ポリオレフィン、およびナイロンなどからなる不織布が使用可能であり、目付け(不織布1m2当たりの重量(g))は2〜500g、好ましくは5〜400g、より好ましくは10〜300gである。これらを単独で、あるいは組み合わせて用いても良い。また、植物栽培用支持体4として、不織布または布の上に、無機系、有機系の培土を組み合わせて用いることができる。必要最小限の肥料および微量要素を、これらの土壌ないし培地に加えてもよい。
(蒸発抑制材・マルチング部材)
図2に例示されるように、発明の植物栽培システムの内部に、いわゆる「マルチング」11を、好適に使用することができる。ここに、「マルチング」とは、植物の生長を助けるため、防寒・乾燥防止などを根元や幹などに施すために使用されるフィルム状あるいは板状などの材料を言う。このようなマルチング11を用いた場合には、水分の有効利用性が高まるというメリットを得ることができる。また、光が直接植物の根に当たることを防止して、根を保護する効果も得られる。
すなわち、本発明によるシステムでは、養液等3からフィルム2中に移動した水や養分が、フィルム2と一体化した植物の根によって直接吸収される以外に、フィルム2の表面から水蒸気として蒸発する傾向がある。このように蒸発する水蒸気を大気中に出来る限り逃がさないようにするために、植物栽培用支持体10を蒸発抑制材(マルチング部材)11で覆うことができる。
蒸発抑制材(マルチング部材)11で覆うことにより、フィルム2の上の蒸発抑制材(マルチング部材)11の裏面あるいは植物栽培用支持体10表面に水蒸気を凝結させ、水として利用することができる。マルチングには、植物体を定植するための定植穴が設けられえていることが好ましい。
(空隙)
図2に例示されるように、植物栽培用支持体10と蒸発抑制材(マルチング部材)11の間に空隙12を設けるために、蒸発抑制材(マルチング部材)の支え13をマルチング11の下に配置する。支えの材料は限定されず、プラスチック材料、金属材料、無機材料などから選ぶことが出来る。配置の場所も栽培システム内部の端に限らず、植物栽培用支持体10と蒸発抑制材11の間に空隙を持たせることが出来れば中央に有っても良い。
空隙12を設けることにより、植物体の根をフィルム全体に均一に張らせ、植物体の生育を良好にする効果が得られる。フィルムの特定箇所への根の局在化を防ぐことにより、根がフィルムを突き破ることが無く、システム外部の菌による汚染を防止することができる。
(滅菌)
植物体を内部空間に入れる前に、本発明の植物栽培システムは滅菌されていることが望ましい。滅菌方法としては公知の滅菌法、例えば、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌法、ガンマー線や電子線による放射線滅菌法、オートクレーブ滅菌法などを特に制限なく採用することができる。
各種素材から成る植物栽培用支持体なども設置した状態で、本発明の植物栽培システム全体を滅菌できる点からは、放射線滅菌法が特に好ましく用いられる。
(定植環境)
本発明の植物栽培システムに植物体を定植する環境は、クリーンルーム(クラス100,000〜クラス1,000)内あるいは、そのクリーンルーム内に設置されたクリーンブース(クラス1,000〜クラス100)内の無菌操作が可能な環境が望ましい。
(好適な栽培方法)
好適な本発明の植物栽培方法においては、滅菌済みの植物栽培システムをクラス100程度の環境下に置き、該植物栽培システムの植物体入口から植物体の幼苗を挿入する。幼苗の根が該植物栽培システムの無孔性親水性フィルムに接するように設置する。その後、植物体入口を密封し、植物栽培システムを無菌環境(定植環境)から外部環境へ運び出す。
図1および図2を参照して、好適な本発明の植物栽培方法は、図1または図2に例示される植物栽培システム1を用い、無菌的環境下で植物体を前記植物栽培システム1の内部空間に取り入れた後、外部空間との間で菌体等の微粒子が流通しない完全閉鎖系を構築して植物を栽培する方法である。
より具体的には、例えば図2に例示される水槽14に養液等3を加え、養液等3の上に前記植物栽培システム1を設置し、フィルム2を養液等3に接触させる。図1に例示されるように、水槽14に養液等3の温度を制御するための温調管7を設置しても良い。
(光源)
植物を栽培するための光源は、システム内部に設置することも可能であるが、無菌環境を維持し易い点からは栽培システム外部に設置することが望ましい。光源としては、天然の太陽光、蛍光灯、白熱灯、ナトリウムランプ、発光ダイオードなど各種光源を適宜選択して、あるいは組み合わせて用いても良い。
(養液)
本発明において使用可能な養液(ないし肥料溶液)は特に制限されない。例えば、従来の土耕栽培ないし養液土耕栽培において使用されてきた養液は、本発明においていずれも使用可能である。
一般には、水または養液として植物の生育にとって必要不可欠な無機成分としては、主要な成分として:窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、硫黄(S)、微量成分として:鉄(Fe)、マンガン(Mn)、ホウ素(B)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)が挙げられる。
さらにこの他に、副成分として、珪素(Si)、塩素(Cl)、アルミニウム(Al)、ナトリウム(Na)等がある。必要に応じて、本発明の効果を実質的に阻害しない限り、その他の生理活性物質も加えることができる。更に、グルコース(ブドウ糖)などの糖質、アミノ酸等を添加することも可能である。
(植物体)
本発明で用いられる植物体は、完全な植物体のみならず、種子、球根、葉、茎、根、花、花粉、果実およびその一部、さらに植物全能性を有する限り、植物細胞、プロトプラスト、カルスなどをも含む。
本発明で好ましく用いられる植物体は、遺伝子組換え(遺伝子改変植物をも含む)植物体である。遺伝子組換え植物体については、例えば、非特許文献1などを参照することができる。
岡田吉美、未来の生物科学シリーズ38、DNA農業、共立出版株式会社、1997年
本発明で特に好ましく用いられる植物体は、抗体、融合蛋白、抗生物質等の生物学的製剤を産生する遺伝子を導入した遺伝子組換え(遺伝子改変植物をも含む)植物体である。
遺伝子組替え植物体の製造方法は、前記非特許文献1などを参照して当業者にとっての常套手段を適宜選択することができる。例えば、植物体に産生させたい蛋白等のアミノ酸配列に対応する塩基配列情報から適当なプライマー対を設計して、ヒトや動物から調製したmRNAを鋳型にPCRを行い、得られる増幅DNA断片をプローブとして用いてcDNAライブラリーをスクリーニングすることにより、目的のcDNAを調製することができる。さらに、市販のDNA合成機を用いて、目的のDNAを合成により調製することも可能である。
前記目的のcDNAは、構造的に類似した蛋白をコードするDNA(例えば、変異体、誘導体、アレル、バリアント及びホモログ)を用いることもできる。すなわち、目的蛋白のアミノ酸配列において、1個もしくは複数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加及び/又は挿入されたアミノ酸配列からなる蛋白をコードするDNAをも含む。改変されるアミノ酸の数は、改変後の蛋白が目的の機能を有している限り、特に制限はないが、一般的には50アミノ酸以内、好ましくは30アミノ酸以内、より好ましくは10アミノ酸以内である。
前記目的のcDNAは、植物体の細胞に導入するためのベクターに組み込まれる。本発明で用いられるベクターは、植物体の細胞で外来遺伝子の発現を可能にするプロモーター領域を含む。例えば、植物細胞内での恒常的な遺伝子発現を行うためのプロモーターの例は、以下を含む:
カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモーター(例えば、Odelら,
Nature,313:810, 1985;Dekeyserら, Plant Cell, 2:591, 1990;Terada and Shimamoto, Mol. GeN. Genet.,
220:389, 1990;及びBenfey and
Chua, Science, 250:959-966, 1990を参照)、ノパリン合成酵素プロモーター(Anら, Plant
Physiol., 88:547, 1988)、オクトピン合成酵素プロモーター(Frommら, Plant Cell,
1:977,1989)、及び、翻訳エンハンサー配列をもつ2x CaMV/35Sプロモーター(Kayら, Science, 236:1299-1302, 1987)。
また、外的な刺激により誘導的に活性化されるプロモーターも、例えば、植物細胞における外来遺伝子の発現に使用することができる。このようなプロモーターの例は、以下を含む:
(a)熱により誘導されるプロモーター(Callisら, Plant Physiol., 88:965,1988;Ainleyら, Plant Mol. Biol., 22:13-23, 1993;及びGilmartinら,The Plant
Cell, 4:839-949, 1992)、(b)光により誘導されるプロモーター(例えば、エンドウのrbcS−3Aプロモーター;Kuhlemeierら、Plant Cell、1:471, 1989、及びトウモロコシのrbcSプロモーター;Schaffher & SheeN, Plant Cell、3:997、1991)、(c)ホルモンにより誘導されるプロモーター(例えば、アブシジン酸により誘導されるプロモーター;Marcotteら, Plant Cell.
1: 471, 1989)、(d)傷により誘導されるプロモーター(例えば、ジャガイモのPinIIプロモーター;Keilら, Nucl. Acids.
Res. 14: 5641-5650, 1986、アグロバクテリウム(Agrobacterium)のmasプロモーター;Langridgeら,Bio/Technology 10:305-308, 1989、及びブドウのvst1プロモーター;Weiseら, Plant Mol. Biol., 26:667-677,1994)、及び(e)ジャスモン酸メチル又はサリチル酸など化学物質により誘導されるプロモーター(Gatzら, Plant Mol. Biol., 48:89-108, 1997)。
また、ユビキチンプロモーター、大豆緑斑紋ウィルスプロモーター、レトロトランスポゾンプロモーター、LHCPIIプロモーターなどを利用することもできる。
本発明で用いられるベクターには、例えば、目的蛋白のコード領域の上流又は下流に位置するイントロンなどのRNAプロセシングシグナルも含めることができる。また、mRNAの安定性を高めるための3’端ターミネーター領域などの植物遺伝子の3’端の非翻訳領域に由来する付加的な調節配列も含めることができる。例として、ジャガイモのPI−IIターミネーター領域、又はオクトピン合成酵素もしくはノパリン合成酵素(NOS)の3’端ターミネーター領域などがある。
更に、本発明で用いられるベクターには、形質転換体の速やかな選択を可能とするための優性選択マーカー遺伝子を含めることもできる。優性・選択マーカー遺伝子には、抗生物質耐性遺伝子(例えば、ハイグロマイシン、カナマイシン、ブレオマイシン、G418、ストレプトマイシン又はスペクチノマイシンに対する耐性)をコードする遺伝子、及び、除草剤耐性遺伝子(例えば、ホスフィノスリシンアセチル基転移酵素)が含まれる。
上記ベクターを導入する細胞の種類としては、好ましくはタバコ、コムギ、イネ、トウモロコシ、アズキ、コンニャク等があげられるが、細胞内で目的蛋白を合成可能であり、形質転換が可能である限り、これらに制限されない。
本発明で用いられるベクターは、当業者に公知の方法によって、例えば、植物細胞に導入することができる。例えば、タバコに導入する場合は、実施例に記載のアグロバクテリウムを用いた形質転換法や、パーティクルガン法、エレクトロポレーション法、単子葉植物のアグロバクテリウムを用いた形質転換法、ポリカチオン法、植物のプロトプラストの形質転換法(ポリエチレングリコール法)などの方法が挙げられる。
アグロバクテリウム法は、イネ(Hiei Y et
al. Plant Mol. Biol., Sep; 35(1-2): 205-218)、オオムギ(Higuchi K et al. Plant J Jan;25(2):159-167)、ナタネ(Damgaard O & Rasmussen O et al.
Plant Mol. Boil., 1991 Jul;17(1) 1-8)、ジャガイモ(Yu J & Langridge W Transgenic Res., 2003 Apr, 12 (2): 163-169)、アスパラガス(Ignacimuthu S Indian J Exp Biol.,
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et al. Nat Biotechnol., 1997 Dec;15(13): 1398-1401)、トウガラシ(Shin R. et al. Transgenic Res., 2002
Apr;11 (2): 215-219)、トマト、サツマイモ、メロン(3種ともMihalka V. et al. Plant Cell Rep., 2003
Apr;21(8):778-784)、ダイズ、(Zeng P et
al Plant Cell Rep., 2004 Feb;22(7) 478-482)、サトウキビ(Manickavasagam M et al. Plant Cell Rep., 2004 May 5)、ソルガム(Zhao ZY et al. Plant Mol. Biol., 2000
Dec;44(6): 789-798)、ソバ(Kojima M et
al. Biosci Biotechnol Biochem. 2000 Apr;64(4):845-847)、ニンジン(Koyama H et al. Plant Cell Physiol 1999
May;40(5):482-484)、リンゴ(Szankowski
I et al. Plant Cell Rep. 2003 Sep;22(2):141-149)などへの遺伝子導入にも利用できる。
また、エレクトロポレーション又はパーティクルガン法は、イネ(Shimamoto K et al. Nature, 338, 274-276 (1989))、トウモロコシ(Kyozuka J et al. Mol. Gen. Genet., Aug228(1-2):
40-48)などへの遺伝子導入に利用でき、パーティクルガン法は、バナナ(Sagi L et al. Biotechnology (NY). 1995 May;13(5):481-485)、ライ麦(Popelka JC et al. Transgenic Res., 2003
Oct;12(5):587-596)などへの遺伝子導入に利用できる。
本発明で好適に用いられる植物細胞は、上記ベクターが導入された形質転換植物細胞であって、目的蛋白を生産する能力を有する植物体を再生しうる形質転換植物細胞を提供する。本発明における形質転換植物細胞は、上記ベクターが導入された植物の細胞又は細胞の集合であって植物体を再生しうるものであれば、その形態を問わない。例えば、懸濁培養細胞、プロトプラスト、葉の切片、カルスなどは本発明における植物細胞または植物体に含まれる。
また、本発明では、上記ベクターが導入された細胞から再生された植物体のみならず、その子孫あるいはクローンをも使用することができる。一旦、ゲノム内に上記ベクターが導入された形質転換植物体が得られれば、該植物体から有性生殖又は無性生殖により子孫あるいはクローンを得ることが可能である。また、該植物体やその子孫あるいはクローンから繁殖材料(例えば、種子、果実、切穂、塊茎、塊根、株、カルス、プロトプラスト等)を得て、それらを基に該植物体を量産することも可能である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
硬質ポリ塩化ビニル製水道管(外径18mm)を用いて、縦33cmx横53cmx高さ26cmの枠組みを作成した(図3参照)。縦33cmx横53cmx厚さ0.7cmの硬質発泡スチロール板に直径1.5cmの丸穴を6箇所等間隔(15cmおき)で空け、前記枠組みの内部に定植パネルとして設置した。
厚さ65μmのハイメック(登録商標)フィルム(メビオール(株)製)を用いて、前記枠組みを完全に被覆するよう袋状にヒートシール成型した。ただし、袋の上部は完全にヒートシールせず、開放状態とした。前記袋状のハイメックフィルムの側面一部(約15cmx15cm)を切り抜き、約15cmx15cmのポリエチレン滅菌フィルター(タイベック(登録商標)、デュポン社製)を、ポリ塩化ビニル製パッキンを介してステンレス製ボルトとナットで締め付け密着させて設置した(図3参照)。上記本発明の植物栽培システムをガンマー線(25kGy)照射により滅菌した(ラジエ工業(株)に委託)。クリーンルーム(クラス10,000)内に設置されたクリーンベンチ(クラス100)内で、無菌的に発芽、発根させた小松菜の幼苗6本(平均重量3g/本)を、前記滅菌済みの植物栽培システムの開放状態の袋上部から内部空間へ無菌的に入れた。6本の幼苗を定植パネルの6個の丸穴それぞれに挿入し、植物栽培システム底面のフィルム上に根が接触するように、幼苗の葉は定植パネルの上に出るように設置した。その後、植物栽培システムの開放状態の袋上部をRPクリップ(三菱ガス化学(株)製)で挟み込み密封、内部空間を密閉した。
上記幼苗を定植した植物栽培システムをクリーンベンチおよびクリーンルームから取り出し、10Lの養液(EC=2.0)を入れたポリプロピレン製トレー(内寸縦34cmx横54cmx深さ10cm)に入れた。
40W昼白色蛍光灯5本を、定植した植物体からの距離が約40cm(点灯時照度約6000Lux)となるように上記植物栽培システム上部に設置(図4参照)した。25℃の恒温室内で16時間点灯と8時間消灯を繰り返し、4週間栽培を行った。
栽培終了後、クリーンベンチ内で上記植物栽培システムから成長した小松菜6本(平均重量30g/本)を取り出し、細菌検査を行った結果、生菌は全く検出されなかった。
ヒト由来のα1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼ遺伝子(α1,4GT)の単離方法
ヒト心臓由来のpolyA+
mRNA (STRATAGENE)を鋳型に用いて、オリゴdTプライマーを使い1st-strand cDNAを逆転写合成した。このcDNAを鋳型に用いてPCR法によりα1,4GT(アクセスナンバー AB037883
(NCBI))に該当する遺伝子のORF全長(1,062bp)を増幅した。このPCRにはプライマーとしてa14GT/27F(5‘-ATGTCCAAGCCCCCCGACCTCCTGCTG-3’)とa14GT/27R(5’-TCACAAGTACATTTTCATGGCCTCGTG-3’)を用いた。PCR反応にはKOD Plus DNA polymerase (TOYOBO)を用い、PCRサイクルは94℃で2分間処理した後、94℃
15秒間、68℃ 2分間を35回繰り返した。得られた単一バンドをプラスミドpBluescript II KS+のEcoRVサイトに挿入してpBS/α14GTクローンを得た。このcDNAクローンの配列は、制限酵素サイトの確認とABI PRISM Big Dye Terminator Ver3(Applied Biosystems, California, USA)を用いたシークエンシングにより確認した。
TiプラスミドpIG121HmのGUSカートリッジ除去と制限酵素サイトの付加
TiプラスミドベクターpIG121Hmを制限酵素XbaIとSacIで消化し、電気泳動により分画してGUSカートリッジを抜き去った断片pIG121HmΔGUSを得た。ここに、制限酵素サイトSpeI、XhoI、NotI、SacIを有するアダプターを挿入した。アダプターを構成する2本鎖DNAは、それぞれ(5’-CATGTACTAGTCTCGAGGCGGCCGCGAGCT-3’)と(5’-CGCGGCCGCCTCGAGACTAGTA-3’)である。こうして得られたTiプラスミドpIG121Hm/Adaptorを得た。
ヒト由来α1,4GTの植物発現ベクターの構築
α1,4GTのORFをpIG121Hm/Adaptorに挿入するために、制限酵素サイトSpeIとSacIを付加するためのPCRを行った。プライマーにはSp1/a14(5’-TTGACTAGTATGTCCAAGCCCCCCGACCTC-3’)とa14/Sc1(5’-AAGGAGCTCTCACAAGTACATTTTCATGGC-3’)を用い、反応は上記と同条件で行った。得られたPCR産物をSpeIとSacIで消化し、pIG121Hm/AdaptorのSpeI、SacI消化断片と共にライゲーションして植物発現ベクターpIG121Hm/α14GTを構築した。このクローンの配列は、上記と同じ方法でシークエンシングを行いミスが無いことを確認した。挿入されたα1,4GTのcDNAの発現はカリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター(35S)とノパリンシンターゼのターミネーター(NosT)により制御される構造である。また、形質転換体の選択マーカーとしてハイグロマイシン耐性遺伝子を含んでいる。
タバコの形質転換
タバコ(Nicotiana tabacum
cv. Blight Yellow)の形質転換は、Agrobacteriumを使い、リーフディスク法を用いて行った。無菌的に育成したタバコの葉から一辺約1cmのリーフディスクを切り出し、pIG121Hm/α14GTを持ったAgrobacterium
tumefacience LBA4404株の菌液に浸して2日間MS寒天培地上で共存培養して感染させた。3日目に5mg/lハイグロマイシンと500mg/lカルベニシリンを含むMS液体培地でリーフディスクを洗い、Agrobacterium菌体を除去したうえ、これら抗生物質を加えた再分化用MS寒天培地上で培養し、形質転換タバコのシュートを得た。メスでシュートを切り取り、発根寒天培地の入ったプラントボックスに移して、2週間馴化培養した。
上記の馴化培養した遺伝子組替えタバコの幼苗を、実施例1の、小松菜の幼苗の替わりに用いる以外は実施例1と同様の操作で、本発明の閉鎖系植物栽培システムを用いて遺伝子組替えタバコの無菌的栽培を行った。実施例1と同様に4週間の栽培後、成長した遺伝子組替えタバコから菌は検出されなかった。
α1,4GTを導入した組換えタバコのゲノムDNAの解析
ヒトα1,4GTがタバコの染色体ゲノムに挿入されていることを確認するために、PCRを行った。ハイグロマイシン抵抗性が確認された組み換えタバコの葉約0.1gからDNAを抽出し(DNeasy Plant Mini Kit, QIAGEN)、その一部を鋳型に用いてPCRを行った。プライマーはα1,4GTのORF全長を含むようにa14GT/27Fとa14GT/27Rを用いた。PCR反応にはTAKARA EX Taq Polymeraseを使い、94℃ 30秒間、65℃ 30秒間、72℃ 1.5分間を40回繰り返した。6クローンについて調べたところ、4クローンに型α1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼ遺伝子固有のバンドが現れ、確かに核ゲノムに遺伝子が挿入されていることを確認した。
α1,4GT5を導入した組換えタバコのRNAの解析
ヒトα1,4GTがタバコの染色体ゲノムに挿入されていることを確認するためにRT−PCRを行った。ハイグロマイシン抵抗性が確認された組み換えタバコの葉約0.1gからTotal
RNAを抽出(RNeasy Plant Mini Kit, QIAGEN)し、その一部を鋳型に用いてPCRを行った。プライマーはa14GTsqp1(5’-GCTGCTTCCCGAATGTCCAG)とa14GT/27Rを用いた。RT−PCR反応にはReady-To-Go RT-PCR
Beads(アマシャム)を使い、42℃、30分間逆転写反応させて95℃で5分間処理し、酵素を失活させた後、95℃、30秒、55℃、30秒、72℃、2分のPCR反応を40サイクル繰り返した。6クローンについて調べたところ、1クローンにα1,4GT固有のバンドが現れ、確かにRNAが転写されていることを確認した。
組換えタバコの脂質の解析
タバコの葉約10gを約1cm四方の大きさに切った後、100mlのクロロホルム/メタノール(1:2)を加えポリトロンで1分間破砕した。これをブフナロートに敷いた4重ミラクロスで吸引濾過し、Bligh−Dyer法に従ってクロロホルムと水を加えて2層分配しクロロホルム層を回収した。これを減圧下で乾固させた後、1mlのクロロホルム/メタノール(2:1)に溶解し、総脂質画分とした。
スフィンゴ脂質を得るために総脂質画分を弱アルカリ分解してグリセロ脂質を分解除去した。上で得られた総脂質に10mlの0.4
M KOHのメタノール溶液を加え37℃で2時間反応させた。これにクロロホルムと水を加え2層分配を行ってアルカリに耐性な脂質を回収し、減圧乾固後に少量のクロロホルム/メタノール(2:1)に溶解して総スフィンゴ脂質に富んだアルカリ耐性脂質とした。
TLC分画されたセラミドトリヘキソシドの同定
脂質を脂質クラスに分離するためにシリカゲルTLCにかけた。総スフィンゴ脂質画分をシリカゲルTLCに載せ展開溶媒としてクロロホルム/メタノール/水(65 : 16 : 1)を用いて展開した。脂質の検出はプリムリン法とオルシノール硫酸法を用いた。その結果、タバコの葉の脂質には、グルコシルセラミドとラクトシルセラミド共に新規合成されセラミドトリヘキソシドのスポットが確認された。
ヒトモノクローナル抗体(CL4MAb)植物発現ベクター(p30)の構築
B型肝炎ウイルスに対し中和活性を示すヒトモノクローナル抗体(CL4MAb)植物発現ベクター(p30)の構築は、下記文献(非特許文献2)を参考に、文献に記載された方法で行った。
Akira Yano ら、Journal of Medical Virology, 73: 208-215 (2004)
CL4MAbオリジナルの読み取り配列(LS)を、蛋白質を分泌させるNicotiana
plumbaginfolia のcalrecticulin 分泌配列を合成したDNAに置換した。免疫グロブリン蛋白鎖(H鎖およびL鎖それぞれ)のクローン塩基配列は、オメガ翻訳エンハンサー配列を結合したカリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターと、ノパリンシンターゼのターミネーター(NosT)の間に挿入され、制御される構造とした。翻訳開始配列(IS)は、抗体発現を強化するためGTCGACATGからAACAATGに変更した。H鎖およびL鎖それぞれの蛋白フラグメント発現カセットを縦列に配置して抗体蛋白発現カセット(Abカセット)を構築した。バイナリーベクターであるpBI101のβ-グルクロニダーゼ-NosTをAbカセットで置換した。Abカセットは、バイナリーベクターであるpBI101から分離されたT-DNA領域に、right border (RB)配列および left
border(LB)配列 によって挿入された。リコンビナントのバイナリーベクターp30は、エレクトロポレーション法によって、Agrobacterium tumefaciens LBA4404 細胞(ElectroMAX、Invitrogen
Corp., )に導入(transform)された。また、形質転換体の選択マーカーとしてカナマイシン耐性遺伝子を含んでいる。
タバコの形質転換
タバコ(Nicotiana tabacum
cv. Blight Yellow)の形質転換は、上記Agrobacteriumを使い、リーフディスク法を用いて行った。無菌的に育成したタバコの葉から一辺約1cmのリーフディスクを切り出し、p30を持ったAgrobacterium
tumefacience LBA4404株の菌液に浸して2日間MS寒天培地上で共存培養して感染させた。3日目に100μg/mlカナマイシンを含むMS液体培地でリーフディスクを洗い、Agrobacterium菌体を除去したうえ、この抗生物質を加えた再分化用MS寒天培地上で培養し、形質転換タバコのシュートを得た。メスでシュートを切り取り、発根寒天培地の入ったプラントボックスに移して、2週間馴化培養した。
上記の馴化培養した遺伝子組替えタバコの幼苗を、実施例1の、小松菜の幼苗の替わりに用いる以外は実施例1と同様の操作で、本発明の閉鎖系植物栽培システムを用いて遺伝子組替えタバコの無菌的栽培を行った。実施例1と同様に4週間の栽培後、成長した遺伝子組替えタバコから菌は検出されなかった。
実施例13で得られたタバコの葉から、文献(非特許文献2)を参考に、ヒトモノクローナル抗体を抽出、精製した。成長した遺伝子組替えタバコから得られたヒトモノクローナル抗体(B30MAb)の補体依存性細胞毒性を文献(非特許文献2)と同様に、Alexander細胞との反応性をウサギ補体共存下で調べた。その結果、遺伝子組替えタバコから得られたヒトモノクローナル抗体(B30MAb)は、高い抗HBs(adr サブタイプ)抗体価を示す健康なボランティアの末梢血から誘導された株化B細胞をEpstein-Barrウイルス(EBV)によって遺伝子改変したヒト細胞株TAPC301-CL4により産生されるモノクローナル抗体CL4MAb(IgG1/kappa)と同等の活性を有することが示された。
以上詳述したように、本発明は、少なくともその一部が無孔性親水性フィルムで構成されることを特徴とするコンパクトな完全閉鎖系植物栽培システムであり、その無孔性親水性フィルム部分を外部養液と接触させて、植物栽培システム内部の閉鎖空間で植物体を栽培することにより、容易に植物体を無菌栽培することができる。
遺伝子組換え植物などを利用して生理活性物質を生産する場合、植物を隔離栽培する必要がある。従来の水耕栽培で無菌的な環境を維持して隔離栽培するためには、大規模なクリーンルームなどが必要となり、生産コストが高かった。例えば実施例に示したように、これまで産業上有用であるにもかかわらずコスト及び安全性の問題により生産が困難であった動物固有のスフィンゴ糖脂質やヒト抗体を、本発明では、動物由来感染症の危険が無い安全な状態で、大量かつ安価に生産することが可能となる。
は、本発明の植物栽培システムの基本的な態様の例を示す摸式断面図である。 は、本発明の植物栽培システムの他の態様の例を示す摸式断面図である。 は、本発明の植物栽培システムの実施例を示す写真である。 は、本発明の植物栽培方法の実施例を示す写真である。
符号の説明
1.植物栽培システム 2.無孔性親水性フィルム3.養液4.フィルター5.植物体6.根7.温調管8.カバー 9.外部光源10. 植物栽培用支持体11. マルチング12. 空隙13. 支持枠14. 水槽

Claims (6)

  1. 植物体を内部空間に取り入れた後、前記内部空間と外部空間との間で菌体等の微粒子が流通しない完全閉鎖系を構築しうる植物栽培システムであって、少なくともその一部が無孔性親水性フィルムで構成されることを特徴とする植物栽培システム。
  2. 菌体等の微粒子が流通しないフィルターを介して内部空間と外部空間との間で気体が流通することを特徴とする請求項1に記載の植物栽培システム。
  3. 前記無孔性親水性フィルムが植物の根と実質的に一体化するものであることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培システム。
  4. 請求項1に記載の植物栽培システムを用い、無菌的環境下で植物体を前記植物栽培システムの内部空間に取り入れた後、外部空間との間で菌体等の微粒子が流通しない完全閉鎖系を構築し、前記植物栽培システムの少なくとも一部を構成する無孔性親水性フィルムの外部空間側の少なくとも一部を外部空間に配置した水または養液と接触させ、内部空間に配置された植物体を栽培することを特徴とする植物栽培方法。
  5. 前記植物体として、遺伝子組換え植物を栽培することを特徴とする請求項4に記載の植物栽培方法。
  6. 前記遺伝子組換え植物が、抗体、融合蛋白等の生物学的製剤を産生する遺伝子を導入したものであることを特徴とする請求項5に記載の植物栽培方法。
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