JP2009071272A - 基板洗浄装置および基板洗浄方法 - Google Patents

基板洗浄装置および基板洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板へのダメージを抑制しながら基板表面上のパーティクルを効率的に除去することができる基板洗浄装置および方法を提供する。
【解決手段】基板表面Wf上の液膜LFに対して振動付与位置で超音波振動が与えられる。また、これに同時に、その振動付与位置と異なる液滴滴下位置で洗浄液の液滴が液膜に供給されて超音波振動と異なる波立振動が液膜に与えられる。これによって、基板表面Wfに付着していたパーティクルが単に超音波振動を加えた場合に比べて格段に向上する。したがって、基板Wにダメージを与えない程度に超音波振動の出力や周波数などを設定したとしても、波立振動によりパーティクルを効果的に除去して基板表面Wfを良好に洗浄することができる。
【選択図】図7

Description

この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(電界放出ディスプレイ:Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等を超音波洗浄する基板洗浄装置および基板洗浄方法に関するものである。
半導体装置や液晶表示装置などの電子部品の製造工程では、基板の表面に成膜やエッチングなどの処理を繰り返し施して微細パターンを形成するプロセス工程が含まれている。ここで、微細加工を良好に行うためには基板表面を清浄な状態に保つ必要があり、必要に応じて基板表面に対して洗浄処理が行われる。そこで、従来、基板上に付着したパーティクルを除去するために、基板に洗浄液を供給するとともに該洗浄液に超音波振動を付与することが行われている。これにより、洗浄液が有する超音波振動エネルギーによって、基板上からパーティクルが効果的に離脱して除去される。
このような基板洗浄装置としては次のような方式が提案されている。例えば特許文献1に記載の装置は超音波振動を与えた洗浄液をノズルから基板表面に向けて噴射して基板表面を洗浄している。また、特許文献2、3に記載の装置は基板表面に洗浄液の液膜を形成するとともに該液膜に超音波振動を付与して基板表面を洗浄している。さらに、特許文献4に記載の装置は基板表面に対して超音波振動子を対向配置するとともに両者の間に洗浄液を流入して基板表面を洗浄している。
特開平11−244796号公報(第6頁) 特許第3493492号公報(第6図、第7図) 特開2001−87725号公報(図2) 特開2006−326486号公報(図3、図4)
上記した洗浄方式では、超音波振動を付与する超音波付与手段(棒状ホーン、プローブ、超音波付与ヘッド)が基板表面に対して対向配置されて当該対向位置で超音波振動によるパーティクル除去を行っている。このため、パーティクル除去率を高めるためには、超音波振動の出力増大や周波数の低下が効果的である。しかしながら、出力増大などに伴って、対向位置に形成されている基板上のパターンなどにダメージを与える可能性が高くなっている。しかも、上記洗浄方式では、基板表面全体を洗浄するために超音波付与手段が基板表面に対して相対的に移動される。したがって、上記ダメージが基板表面全体に及ぶこととなる。逆に、超音波振動の出力を低下させたり、周波数を増大させると、ダメージを抑えることができるものの、パーティクル除去率が大幅に低下してしまう。このように、従来の洗浄方式は超音波振動のみを利用してパーティクル除去を図っているため、基板ダメージの抑制とパーティクル除去とを同時に達成することが困難であった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板へのダメージを抑制しながら基板表面上のパーティクルを効率的に除去することができる基板洗浄装置および方法を提供することを第1の目的とする。
また、この発明は、さらに基板表面上のパーティクルを均一に除去することを第2の目的とする。
この発明にかかる基板洗浄装置は、上記目的を達成するため、基板表面を覆う第1洗浄液の液膜に対して超音波振動を付与する超音波付与手段と、超音波振動が液膜中を基板表面に向かって伝播する経路上で、かつ超音波振動が付与される第1位置と異なる第2位置で液膜に対して第2洗浄液を供給する供給手段と、超音波付与手段を作動させて液膜に超音波振動を付与しながら、供給手段により液膜に第2洗浄液を供給して超音波振動と異なる付加振動を液膜に与える制御手段とを備えたことを特徴としている。
また、この発明にかかる基板洗浄方法は、上記目的を達成するため、基板表面を覆う第1洗浄液の液膜に対して超音波振動子を第1位置で接触させる第1工程と、超音波振動子を作動させて液膜に超音波振動を付与しながら、第1位置と異なる第2位置で液膜に第2洗浄液を供給して超音波振動と異なる付加振動を液膜に与える第2工程とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明では、基板表面を覆う第1洗浄液の液膜に対して超音波振動が第1位置で与えられるとともに、その第1位置と異なる第2位置で第2洗浄液が液膜に供給されて超音波振動と異なる付加振動が液膜に与えられる。つまり、液膜への第2洗浄液の供給により液膜の表面が波立って液膜に振動を与える。この波立振動が本発明の「付加振動」として液膜に付加される。このように波立振動を加えることは、後で詳述する実験結果が示すように、パーティクル除去率の向上に大きく寄与する。
ここで、「基板表面を覆う第1洗浄液の液膜」には、(a)基板表面への第1洗浄液の供給により基板表面上に形成された基板側液膜領域のみからなる液膜と、(b)基板表面への第1洗浄液の供給により基板表面上に形成された基板側液膜領域と、基板表面からプレートの表面に第1洗浄液が流れ込むことによりプレート表面上に形成された外方液膜領域とを有する液膜とが含まれる。
これらのうち液膜(a)が形成された基板に対しては、第1位置および第2位置をともに基板側液膜領域に設定することができる。この場合、後で詳述するように、波立振動の付加によるパーティクル除去率の向上を図ることができる領域(以下「除去良好領域」という)は基板表面全面に広がっておらず偏っている。そこで、基板を回転させる基板回転手段をさらに設け、基板が少なくとも1回転以上回転している間に、超音波振動と波立振動とを液膜に与えると、次の作用効果が得られる。すなわち、このような構成を採用することで、基板表面に対する第1位置および第2位置の相対関係が時間的に変化する。そのため、除去良好領域が広がりパーティクル除去の均一性を高めることができる。また、後で詳述する実験結果によれば、除去良好領域は、第2位置の基板表面領域と、第2位置に対して第1位置の反対側の基板表面領域となっている。したがって、基板を回転させる場合には、パーティクル除去の均一性を高める観点から、(1)第2位置を第1位置に対して基板の回転中心側に位置させたり、(2)第2位置を基板の回転中心に設定するのが好適である。また、超音波付与手段を固定配置することによって装置構成を簡素化することができる。また、第1位置については任意に設定することができ、例えば基板表面のうちパーティクル除去を良好に行うべき領域を外して第1位置を設定するのが望ましい。というのも、通常、基板の表面周縁部はパターンなどを形成しない部位であるため、かかる表面周縁部に超音波付与手段を配置することでパターンダメージを防止することができる。
一方、液膜(b)が形成された基板に対しては、第1位置を外方液膜領域に設定することができる。この外方液膜領域は基板表面の外方に位置しているため、超音波付与手段から出力される超音波振動は外方液膜領域を介して基板側液膜領域に伝播していくため、基板表面にダメージが及ぶのを効果的に防止することができる。また、基板側液膜領域および基板表面に向けて超音波振動が伝播している外方液膜領域に対して波立振動を付加することで上記した作用効果が得られる。この場合、基板表面全体が除去良好領域となる。なお、外方液膜領域に波立振動を付加するのに代えて、基板側液膜領域に波立振動を付加してもよい。
また、このように第1位置を外方液膜領域に設定した場合には、基板の回転中心、第2位置および第1位置をこの順序で一直線上に配置するのが望ましく、この配置構成を採用することでパーティクル除去の均一性を高めることができる。
なお、液膜に対して波立振動を確実に付与するためには、第2洗浄液を液滴状態で液膜に着液させて付加振動を与えるように構成するのが望ましい。また、このノズルから第1洗浄液を基板表面に供給して液膜を形成するように構成してもよい。このように供給手段が液膜形成動作と液滴供給動作とを実行することになり、少ない構成要素で液膜形成から洗浄までを効率的に行うことができる。逆に、このノズルと異なるノズルから第1洗浄液を基板表面に供給して液膜を形成するように構成してもよい。また、基板表面を覆う第1洗浄液の液膜に対して超音波振動子を第1位置で接触させる際に、基板を回転してもよく、これによりパーティクルを効率的に、かつ均一に除去することができる。さらに、第1および第2洗浄液として同種の処理液を用いてもよい。
上記発明によれば、基板表面を覆う第1洗浄液の液膜に対して超音波振動を与えるとともに、その超音波振動を付与している第1位置と異なる第2位置で超音波振動と異なる付加振動を液膜に与えているため、基板にダメージを与えない程度に超音波振動の出力や周波数などを設定したとしても、波立振動の付加によりパーティクル除去率を向上させることができる。つまり、基板ダメージの抑制とパーティクル除去の向上とを両立させることができる。
従来装置では、基板表面上に形成された洗浄液の液膜に超音波振動を加えて基板表面上からパーティクルを離脱させて除去していたが、本発明者は超音波洗浄技術の改良を図るべく、超音波振動が付与された液膜に対して種々の条件で洗浄液を供給し、供給条件の違いによるパーティクル除去率の変化を検証した。そして、その検証結果から、超音波振動が付与されている液膜に対して洗浄液を供給して液膜に波立振動を付加することによって、パーティクル除去率が向上するという知見を得た。そこで、本発明者はかかる知見に基づき超音波振動と波立振動を組み合わせた基板洗浄装置および方法を創作した。以下、本発明者の知見内容、つまり「振動付加によるパーティクル除去率の向上」について説明した後で、当該知見に利用した実施形態について詳述する。
<振動付加によるパーティクル除去率の向上>
本発明者は次の実験を行った。シリコンウエハ(ウエハ径:200mm)を9枚用意し、枚葉式の基板処理装置(大日本スクリーン製造社製、スピンプロセッサSS―3000)を用いてウエハ(基板)W1〜W9を強制的に汚染させる。具体的には、ウエハを回転させながらウエハ表面にパーティクル(Si屑)を分散させた分散液をウエハに供給する。ここでは、ウエハ表面に付着するパーティクルの数が約10000個となるように、分散液の液量、ウエハ回転数および処理時間を適宜調整する。そして、ウエハ表面に付着しているパーティクル(粒径;0.08μm以上)の数(初期値)を測定する。なお、パーティクル数の測定はKLA−Tencor社製のパーティクル評価装置SP1−TBIを用いて評価を行っている。
次に、図1(a)に概略構成を示す装置を用いてウエハWの表面Wf上にDIW(deionized water:脱イオン水)の液膜を形成する。すなわち、表面Wfが上方を向いた水平姿勢でウエハW1〜W9を100rpmで回転させながらウエハ表面Wfから上方にノズル高さHだけ離れた位置に配置したノズル41から300(mL/min)の流量でウエハ表面WfにDIWを供給する。これによって、ウエハ表面Wfに2〜3mmのDIW膜を形成する。そして、同図(b)に示すように、ウエハ表面周縁部の振動付与位置P1に超音波付与ヘッド71を位置決めして超音波振動を付与するとともに、ウエハW1〜W9ごとに供給条件(DIW流量およびノズル高さH)を相違させながらウエハ回転中心(位置P2)にDIWを供給してウエハ表面Wfの洗浄を行う。具体的には、超音波付与ヘッド71を振動付与位置P1に固定配置したまま超音波振動の発振出力を5Wに、また発振周波数を3MHzに設定する一方、ウエハW1〜W9のそれぞれに対する供給条件を図2に示すように設定する。なお、各供給条件でノズル41から吐出されたDIWが液膜に着液する際の供給状態を観察するために液膜に供給されるDIWをデジタルカメラなどの撮像装置により撮像した。
ウエハ洗浄処理後にスピン乾燥を行い、さらにウエハ表面に付着しているパーティクル数を上記したパーティクル評価装置を用いて測定する。そして、洗浄処理後のパーティクル数と洗浄処理前のパーティクル数(初期値)とを対比することでパーティクル除去率をウエハ表面全体と、評価対象領域(図1(c)の斜線部分)とについて算出する。
上記実験ではDIWの供給条件を相違させているが、供給条件によってDIWの供給状態が棒状(液柱状態)となる場合と、液滴状態となる場合とがあった。つまり、ウエハW1〜W9のうちウエハW2、W3、W6に対する供給条件では、図3(a)に示すように、ノズル41から液膜に供給されるDIWは連続的な流れである棒状となっており、液膜の表面が波立つことなく、ほぼ静止した状態のままDIWがウエハの回転中心(位置P2)に供給されている。一方、ウエハW1、W2、W4、W5、W7〜W9に対する供給条件では、図3(b)に示すように、ノズル41から液膜に供給されるDIWは断続的な分離した流れである液滴状態となっており、液滴状のDIWにより液膜の表面が波立っている。
図4は各供給条件で洗浄処理されたウエハW1〜W9についてのパーティクル除去状態を示している。同図における黒ドットはパーティクル除去された位置を示している。したがって、黒ドットの数によりパーティクル除去率を求めることができる一方、黒ドットの分布から洗浄効果の偏りを求めることができる。ここでは、パーティクル除去率をウエハ全面と評価対象領域との2つに分けて算出している。同図中の「全体○○%」はウエハ全面でのパーティクル除去率であり、半円状の破線囲み部に対する数字は評価対象領域でのパーティクル除去率である。なお、この評価対象領域は、図1(c)および図4に示すようにウエハ表面のうち液滴滴下位置P2に対して振動付与位置P1の反対側に位置する領域を意味している。
上記した実験結果から、超音波振動が付与されている液膜に対して液滴状態の洗浄液(DIW)をさらに付与することはパーティクル除去率を向上させる上で非常に有益な手段であるということがわかる。これは液滴供給により液膜の液面に波立振動を加えることに密接に関連している。また、パーティクル除去の分布状態から洗浄効果に偏りが生じていることもわかる。波立振動の付加によるパーティクル除去率の向上を図ることができる領域、つまり除去良好領域はウエハ表面全面に広がっておらず偏っており、振動付与位置P1と液滴滴下位置P2との相対位置関係に応じて除去良好領域が相違している。すなわち、振動付与位置P1で液膜に与えられた超音波振動は液膜中をウエハ表面Wfに向かって伝播していく、例えば上記実験では、振動付与位置P1は図1に示すようにウエハ表面Wfの左端周縁部となっているため、超音波振動はウエハWの左端周縁部側から右端側に伝播していく。そして、その伝播経路上で波立振動が付加されるが、その波立振動が加えられる液滴滴下位置P2に対して振動付与位置P1の反対側となるウエハ表面領域が除去良好領域となっている。したがって、この相対位置関係を調整することによって除去良好領域をコントロールすることができる。特に、液滴滴下位置P2をウエハWの回転中心に設定するとともに洗浄処理中にウエハWを回転させると、ウエハ回転に伴い除去良好領域が移動する。したがって、ウエハWを1回転以上させると、ウエハ全面からパーティクルを均一に、しかも良好に除去することができる。上記のように振動付与位置P1が本発明の「第1位置」に相当し、液滴滴下位置P2が本発明の「第2位置」に相当している。
また上記実験では、ウエハ表面Wf上に形成された液膜(本発明の「基板側液膜領域」に相当)に対して超音波振動と波立振動を加えているが、後で詳述する第2実施形態や第3実施形態で説明するように、超音波振動および波立振動を与える位置を変更しても上記と同様の実験結果が得られる。例えば第2実施形態や第3実施形態にかかる装置を用いる場合には、図5や図6に示すようにウエハ表面Wf上に形成される基板側液膜領域LF1とウエハ表面周縁から外方にはみ出て形成された外方液膜領域(本発明の「外方液膜領域」に相当)LF2を有する液膜LFを形成することができる。このように基板側液膜領域LF1と外方液膜領域LF2を有する液膜LFによってウエハ表面Wfを上方から覆っている場合には、外方液膜領域LF2に超音波振動を与えることができ、この超音波振動の大部分はウエハ表面Wfに向かって伝播していく。そして、その伝播経路上に波立振動を加えることで上記実験結果と同様に、波立振動が加えられる液滴滴下位置P2に対して振動付与位置P1の反対側となるウエハ表面領域に付着するパーティクルを良好に除去することができた。例えば図5に示すように、外方液膜領域LF2において振動付与位置P1が液滴滴下位置P2に対して基板側液膜領域LF1の反対側(同図の左側)となるように波立振動を外方液膜領域LF2に与えると、ウエハ表面Wf全体が液滴滴下位置P2に対して振動付与位置P1の反対側となり、除去良好領域となる。また、例えば図6に示すように、外方液膜領域LF2に超音波振動を与えることで超音波振動はウエハ表面Wfの左端部からウエハ表面Wf全体に伝播しており、この状態で基板側液膜領域LF1の任意の位置に波立振動を付加すると、その波立振動が加えられる液滴滴下位置P2に対して振動付与位置P1の反対側となるウエハ表面領域が除去良好領域となる。
<第1実施形態>
図7はこの発明にかかる基板洗浄装置の第1実施形態を示す図である。また、図8は図7の基板洗浄装置で用いられる超音波付与ヘッドの構成を示す断面図である。さらに、図9は図7に示す基板洗浄装置の電気的構成を示すブロック図である。この基板洗浄装置は、半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfに付着したパーティクルなどの汚染物質を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板洗浄装置である。より具体的には、デバイスパターンが形成された基板表面Wfに対して洗浄液としてDIWなどの処理液を供給して洗浄液の液膜を形成した後に、液膜に対して超音波振動および波立振動を付与して基板Wを洗浄する装置である。なお、本実施形態では、第1洗浄液と第2洗浄液はともに同種の処理液を用いている。
この基板処理装置は、基板Wよりも若干大きな平面サイズを有するスピンベース11を有している。このスピンベース11の上面周縁には、複数の支持ピン12が配置されている。そして、各支持ピン12が基板Wの端部と当接することによって、基板Wの基板表面Wfを上方に向けた状態で、かつ略水平状態で基板Wは支持される。なお、基板を保持するための構成はこれに限定されるものではなく、例えば基板Wをスピンチャックなどの吸着方式により保持するようにしてもよい。
スピンベース11には、図7に示すように、回転軸31が連結されている。この回転軸31はベルト32を介してモータ33の出力回転軸34と連結されている。そして、制御ユニット2からの制御信号に基づきモータ33が作動すると、そのモータ駆動に伴って回転軸31が回転する。これによって、スピンベース11の上方で支持ピン12により保持されている基板Wはスピンベース11とともに回転軸心Pa回りに回転する。このように、本実施形態では、回転軸31、ベルト32およびモータ33により本発明の「基板回転手段」が構成されており、基板Wを回転駆動可能となっている。
こうして回転駆動される基板Wの表面Wfに対して洗浄液を供給すべく供給ユニット4が設けられている。この供給ユニット4では、ノズル41が回転軸心Pa上で、かつスピンベース11の上方位置に配置されている。このノズル41には、流量調整部42を介して洗浄液供給部43が接続されており、基板表面Wfの回転中心位置に洗浄液を供給可能となっている。このように、本実施形態では、基板表面Wfの回転中心位置と液滴滴下位置(第2位置)P2とが一致している。そして、洗浄液供給部43を作動させた状態で制御ユニット2からの制御信号に応じて流量調整部42が作動して洗浄液供給部43からノズル41への洗浄液の供給を調整する。より具体的には、流量調整部42はノズル41への洗浄液供給および停止と洗浄液供給時の流量を調整する機能を有している。なお、洗浄液の流量調整を行う主たる目的のひとつは後で詳述するように単一のノズル41により液膜形成動作と液滴滴下動作とを選択的に実行する点にある。もちろん、後で説明する第2実施形態や第3実施形態のように2種類のノズルを設け、一方の液膜形成用ノズルから第1洗浄液を吐出して液膜を形成し、他方の液滴用ノズルから第2洗浄液を吐出して液膜に波立振動を加えるように構成してもよい。
ノズル41の上端は水平ビーム51によってノズル昇降駆動機構52と連結されている。そして、制御ユニット2からの制御信号に応じてノズル昇降駆動機構52が作動することでノズル41が水平ビーム51とともに一体的に昇降移動される。したがって、基板表面Wfからのノズル41の高さ位置に関連する高さ位置指令が制御ユニット2からノズル昇降駆動機構52に与えられると、ノズル41が昇降移動して該高さ位置指令に応じた高さ位置に位置決めされる。このため、基板表面Wfからノズル41の先端(吐出口)までの高さHを調整することにより、ノズル41から吐出される洗浄液の液膜への着液状態を液柱状態や液滴状態にコントロールすることができる。
また、ノズル41から吐出された洗浄液が飛散するのを防止するために、スピンベース11の周囲に飛散防止カップ61が配備されている。すなわち、制御ユニット2からの制御信号に応じてカップ昇降駆動機構62がカップ61を上昇させると、図7に示すようにカップ61はスピンベース11および支持ピン12で保持された基板Wを側方位置から取り囲み、スピンベース11および基板Wから飛散する洗浄液を捕集可能となっている。一方、図示していない搬送ユニットが未処理の基板Wをスピンベース11上の支持ピン12に載置したり、処理済の基板Wを支持ピン12から受け取ったり、次に説明する超音波付与ユニット77のヘッド71を振動付与位置と退避位置の間を移動させる際には、制御ユニット2からの制御信号に応じてカップ昇降駆動機構62がカップ61を下方に駆動する。
図8は超音波付与ヘッドの構成を示す断面図である。この超音波付与ユニット77は、超音波付与ヘッド71と、超音波付与ヘッド71を保持するアーム部材72と、超音波付与ヘッド71を移動させるヘッド駆動機構73とを有している。
超音波付与ヘッド71では、例えば4ふっ化テフロン(登録商標)(poly tetra fluoro ethylene)などのフッ素樹脂からなる本体部711の底面側開口に振動板712が取り付けられている。この振動板712は平面視で円盤形状を有しており、その底面が振動面VFとなっている。また、振動板712の上面には、振動子713が貼り付けられている。そして、制御ユニット2からの制御信号に基づき超音波発振器714からパルス信号が振動子713に出力されると、振動子713が超音波振動する。
超音波付与ヘッド71はアーム部材72の一方端で保持されている。また、このアーム部材72の他方端にはヘッド駆動機構73が連結されている。このヘッド駆動機構73は回転モータ731を有している。そして、回転モータ731の回転軸732がアーム部材72の他方端に連結されており、制御ユニット2からの制御信号に応じて回転モータ731が作動すると、図1(b)に示すように回転中心Pbの周りにアーム部材72が揺動して超音波付与ヘッド71を振動付与位置P1と退避位置P0との間で往復移動させる。ここで、振動付与位置P1の設定については任意であるが、この実施形態では超音波振動によるダメージを抑制するために基板Wの表面周縁部に設定している。そして、洗浄処理を行っている間、超音波付与ヘッド71は振動付与位置P1に固定配置される。
回転モータ731を搭載している昇降ベース734は、立設されたガイド735に摺動自在に嵌め付けられているとともに、ガイド735に並設されているボールネジ736に螺合されている。このボールネジ736は、昇降モータ737の回転軸に連動連結されている。また、この昇降モータ737は制御ユニット2からの制御信号に応じて作動してボールネジ736を回転させてノズル41を上下方向に昇降させる。このように、ヘッド駆動機構73は超音波付与ヘッド71を昇降および往復移動させて振動付与位置P1に位置決めする機構である。
また、ヘッド駆動機構73により超音波付与ヘッド71が振動付与位置P1に位置決めされたとき、振動面VFと基板表面Wfとの間隔、つまり基板対向間隔Dは昇降モータ737の駆動制御によって高精度に行われる。すなわち、基板対向間隔Dは、図8に示すように、洗浄液の液膜LFの膜厚以下となっており、振動面VFと基板表面Wfとに挟まれた空間(間隙空間K)が洗浄液で満たされる間隔となっている。そして、この接液状態で制御ユニット2が超音波付与ヘッド71を作動させると、液膜LFおよび基板Wに超音波振動が付与される。
なお、装置全体を制御する制御ユニット2は、主として、CPU(Central Processing Unit)21と、RAM(Random Access Memory)22と、ROM(Read Only Memory)23と、駆動制御部24とを有している。これらのうちROM23は、いわゆる不揮発性の記憶部であり、装置各部を制御するためのプログラムを格納している。そして、CPU21がROM23に格納されているプログラムに従って装置各部を制御することによって装置は次に説明する基板洗浄動作を実行する。
次に、上記のように構成された基板洗浄装置の動作について説明する。この基板洗浄装置では、図示を省略する搬送ユニットにより支持ピン12上に未処理の基板Wが搬送されて支持ピン12に保持される。そして、搬送ユニットが基板洗浄装置から退避した後、制御ユニット2のCPU21が装置各部を制御して洗浄処理を実行する。なお、この時点では超音波付与ヘッド71は退避位置P0に位置決めされている。
先ず、基板Wの回転が開始される。続いて、ノズル41から洗浄液が液柱状で吐出して基板表面Wfに供給される。これによって、基板表面Wf上に洗浄液の液膜LFが形成される(液膜形成動作)。このとき、基板Wの回転速度を調整することによって液膜LFの膜厚が高精度に調整される。例えば基板Wの回転速度を100rpmに設定するとともに、ノズル41から300(mL/min)の流量で基板表面WfにDIWを洗浄液として供給すると、基板表面Wfに2〜3mmの洗浄液の液膜LFを形成することができる。なお、この第1実施形態では、基板表面Wf上に液膜領域LF1のみにより液膜LFが形成されており、当該液膜LFによって基板表面Wfが上方から覆われている。
液膜形成後、超音波付与ヘッド71が退避位置P0から振動付与位置P1に移動されて位置決めされる。これにより振動面VFが液膜LFと接液する。それに続いて、超音波発振器714からパルス信号が振動子713に出力されて振動子713が超音波振動する。これにより振動付与位置(基板Wの表面周縁部)P1で液膜LFに対して超音波振動が付与される。なお、この実施形態では、続いて説明する波立振動を付与している間、振動付与位置P1に固定配置されており、その際、超音波振動の発振出力は5Wに、また発振周波数は3MHzに設定されている。
また、この実施形態では、上記超音波振動に加えてノズル41から洗浄液を液滴状態で滴下して液膜LFに波立振動を付与している。すなわち制御ユニット2は、流量調整部42を制御してノズル41からの洗浄液流量を調整するとともに、ノズル昇降駆動機構52を制御してノズル41の高さ位置を調整しており、2つの制御因子(洗浄液流量およびノズル高さH)の調整によって液膜LFに洗浄液の液滴を基板Wの回転中心に供給している(液滴滴下動作)。
このように基板表面Wf上の液膜LFに対して振動付与位置P1で超音波振動を与えるとともに、その振動付与位置P1と異なる液滴滴下位置P2で洗浄液の液滴が液膜LFに供給されて超音波振動と異なる波立振動が液膜LFに与えられる。これによって、基板表面Wfに付着していたパーティクルが単に超音波振動を加えた場合に比べて格段に向上する。この作用効果は上記実験結果に示す通りであり、この作用効果を利用することによって基板Wにダメージを与えない程度に超音波振動の出力や周波数などを設定したとしても、波立振動によりパーティクルを効果的に除去して基板表面Wfを良好に洗浄することができる。
上記のようにして基板表面Wfに対する洗浄処理が完了すると、ノズル41への洗浄液の供給を停止するとともに、超音波振動を停止する。また、基板Wの回転速度を増大させて基板W上に残っている洗浄液に遠心力を作用させて基板Wから洗浄液を除去し、乾燥させる(スピン乾燥)。そして、一連の処理が完了すると、搬送ユニットにより処理済みの基板Wを基板洗浄装置から搬出する。
以上のように、波立振動を付加した本実施形態によれば、シリコンウエハなどの基板W上の液膜LFに対して超音波振動を付加するのみならず、波立振動を付加しているので、パーティクル除去率を向上させることができる。したがって、上記したような発振出力や周波数で超音波振動を付加したのみではダメージを抑制することができるもののパーティクルを良好に除去することができないが、波立振動の付加によりパーティクル除去率を向上させることができる。つまり、基板ダメージの抑制とパーティクル除去の向上とを両立させることができる。
また、上記実施形態では、振動付与位置P1を基板Wの表面周縁部に設けている。この表面周縁部は通常、パターンなどを形成しない部位であるため、液膜LFを伝播して基板Wに伝達される超音波振動の大部分は非パターン部位に集中する。その結果、超音波振動によりパターンのダメージを効果的に防止することができる。
さらに、波立振動を付加した際には除去良好領域に偏りが生じるが、本実施形態では液滴滴下位置P2を基板Wの回転中心に設定するとともに、基板Wを1回転以上回転しながら洗浄処理を行っているため、基板表面Wf全体を均一に、しかも良好にパーティクルを除去することができる。
なお、上記第1実施形態では、液滴滴下位置P2を基板Wの回転中心に設定しているが、液滴滴下位置P2はこれに限定されるものではなく、振動付与位置P1と異なる位置に設定して波立振動を液膜LFに付与して基板Wへのダメージを抑制しながら基板表面Wf上のパーティクルを効率的に除去することができる。また、液滴滴下位置P2を振動付与位置P1に対して基板Wの回転中心側に位置させると、基板表面Wf全体から均一にパーティクルを除去することができる。
<第2実施形態>
ところで、上記第1実施形態にかかる基板洗浄装置では、基板表面Wf上に形成された液膜領域(以下「基板側液膜領域」という)LF1の振動付与位置P1に超音波付与ヘッド71を位置決めして超音波振動を付与しているが、次に説明するように、基板Wの周縁外方に液膜領域を形成し、当該外方液膜領域に超音波振動を付与してもよい。以下、本発明の第2実施形態について、図5、図10および図11を参照しつつ詳述する。
図10はこの発明にかかる基板洗浄装置の第2実施形態を示す図である。また、図11は図10に示す基板洗浄装置の電気的構成を示すブロック図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、外方液膜領域を形成するための導入部8が設けられている点と、第1洗浄液および第2洗浄液が互いに異なるノズル41a、41bから吐出される点と、振動付与位置P1および液滴滴下位置P2が外方液膜領域内にある点であり、その他の構成および動作を基本的に第1実施形態と同一である。したがって、以下のおいては、相違点を中心に説明し、第1実施形態と同一構成については同一または相当符号を付して説明を省略する。
第2実施形態では、供給ユニット4は2種類のノズル41a、41bを有している。このノズル41aは第1実施形態と同様に回転軸心Pa上で、かつスピンベース11の上方位置に配置されている。このノズル41aには、第1流量調整部42aを介して第1洗浄液供給部43aが接続されており、基板表面Wfの回転中心位置に第1洗浄液を供給可能となっている。そして、制御ユニット2からの指令に応じて第1洗浄液供給部43aおよび第1流量調整部42aが作動することで第1ノズル41aから第1洗浄液が基板表面Wfに中央部に供給される。このとき、基板Wの回転速度を調整することによって液膜LFの膜厚が高精度に調整される。なお、この第2実施形態では、次に説明するように、導入部8のプレート81を基板Wの周縁部付近にて基板表面Wfと略平行に配置可能となっており、基板表面Wfから導入部8のプレート81の表面に第1洗浄液が流れ込んでプレート81上に外方液膜領域LF2を形成可能となっている。
この導入部8は、図5および図10に示すように、基板Wの周縁部付近において基板Wの主面と略平行に配置可能なプレート81と、当該プレート81を超音波付与ヘッド71に固定する側板82とを有している。すなわち、この実施形態では、プレート81の一方側(図5の左手側)が側板82によって超音波付与ヘッド71に接続されて、いわゆる片持ち状態で取り付けられている。このため、プレート81の他方側(同図の右手側)は遊端側となっており、基板側に延びている。そして、制御ユニット2からの動作指令に応じてヘッド駆動機構73が作動して超音波付与ヘッド71が所定の振動付与位置P1に移動すると、プレート81は基板Wの周縁部付近に移動して位置決めされる。このプレート81は、洗浄対象となる基板Wの表面Wfと比較して高い親水性を有する材料(例えば、石英)にて形成されている。そして、ヘッド駆動機構73によりプレート81が基板Wの周縁部付近に配置されると、図5に示すように、上方から見て基板表面Wfの周縁部とプレート81の遊端部が部分的に重なり、ノズル41aから基板表面Wfに供給された第1洗浄液が表面張力の差により基板W側からプレート81側に導入される。その結果、プレート81上には、基板側液膜領域LF1と連続する外方液膜領域LF2が形成され、これら基板側液膜領域LF1および外方液膜領域LF2からなる液膜LFによって基板表面Wfが上方から覆われる。
なお、本実施の形態において、プレート81が洗浄処理位置(基板Wの周縁部付近)に配置されているとき、プレート81は、基板側液膜領域LF1と外方液膜領域LF2とが連続可能な程度に基板Wの周縁端部と下面に近接配置されている。そのため、もう一方のノズル41bから第2洗浄液を液膜LFに供給して波立振動を付与する場合において、プレート81と基板Wとが接触して基板Wが損傷を受けることを防止できる。
この第2ノズル41bには、第2流量調整部42bを介して第2洗浄液供給部43bが接続されており、外方液膜領域LF2に第2洗浄液を供給可能となっている。なお、第2実施形態では、振動付与位置P1が液滴滴下位置P2に対して基板側液膜領域LF1の反対側で、しかも基板Wの回転中心、液滴滴下位置P2および振動付与位置P1が一直線(図5(b)中の1点鎖線)上となるように、液滴滴下位置P2が設定されている。そして、第2洗浄液供給部43bを作動させた状態で制御ユニット2からの制御信号に応じて第2流量調整部42bが作動して第2洗浄液供給部43bからノズル41bへの第2洗浄液の供給を調整する。
この第2ノズル41bの上端は水平ビーム51bによって第2ノズル昇降駆動機構52bと連結されている。そして、制御ユニット2からの制御信号に応じて第2ノズル昇降駆動機構52bが作動することでノズル41bが水平ビーム51bとともに一体的に昇降移動される。したがって、基板表面Wfからのノズル41bの高さ位置に関連する高さ位置指令が制御ユニット2から第2ノズル昇降駆動機構52に与えられると、ノズル41bが昇降移動して該高さ位置指令に応じた高さ位置に位置決めされる。このため、基板表面Wfからノズル41bの先端(吐出口)までの高さHを調整することにより、ノズル41bから吐出される第2洗浄液の外方液膜領域LF2への着液状態を液柱状態や液滴状態にコントロールすることができる。
次に、上記のように構成された第2実施形態にかかる基板洗浄装置の動作について説明する。この基板洗浄装置では、図示を省略する搬送ユニットにより支持ピン12上に未処理の基板Wが搬送されて支持ピン12に保持される。そして、搬送ユニットが基板洗浄装置から退避した後、制御ユニット2のCPU21が装置各部を制御して洗浄処理を実行する。なお、この時点では超音波付与ヘッド71は退避位置P0に位置決めされている。
先ず、基板Wの回転が開始される。続いて、ノズル41aから第1洗浄液が液柱状で吐出して基板表面Wfに供給される。これによって、基板表面Wf上に洗浄液の液膜LFが形成される(液膜形成動作)。このとき、第1実施形態と同様に、基板Wの回転速度を調整することによって液膜LFの膜厚が高精度に調整される。
液膜形成後、基板Wの回転が停止される。そして、飛散防止カップ61の高さ位置が下降位置に設定され、プレート81および超音波付与ヘッド71が、退避位置P0から振動付与位置P1(図5および図10に示す位置)に向けて揺動させられ、基板Wの外縁部付近に配置される。このとき、プレート81は、超音波付与ヘッド71への側板82の接続側とは反対側の遊端側(図5の右手側)が基板Wの下面側に進入される。そして、プレート81遊端側の端部上面が基板Wの周縁部下面に対向近接して配置される。これにより、プレート81の上面の大部分は、基板Wの周縁端部から径方向AR1に並列配置され、基板Wにより覆われていない状態となる。
これにより、基板W上に液盛りされた第1洗浄液の一部が、表面張力により基板W上からプレート81上に導入される。その結果、プレート81に外方液膜領域LF2が形成される。このように、この第2実施形態では、基板表面Wfに供給された第1洗浄液によって、基板表面Wf上に液膜領域LF1が形成されるのみならず、基板W側からプレート81側に導入されて基板側液膜領域LF1と連続する外方液膜領域LF2が形成される。こうして基板側液膜領域LF1および外方液膜領域LF2からなる液膜LFによって基板表面Wfが覆われるとともに、振動板712の振動面VFが外方液膜領域LF2と接液する。
また、プレート81および超音波付与ヘッド71の揺動動作と並列的に、ノズル41bがノズル昇降駆動機構52bの駆動により退避位置から液滴滴下位置(第2位置)P2に向かって揺動する。ただし、ノズル41bの揺動動作はこのタイミングに限定されるものでなく、導入用プレート81および超音波付与ヘッド71の揺動動作が完了した後に、ノズル41bの揺動動作が開始されてもよい。また、ノズル41bの揺動動作が完了した後に、プレート81および超音波付与ヘッド71の揺動動作が開始されてもよい。ノズル41bの揺動タイミングに関しては、後で説明する第3実施形態においても同様である。
ここで、図5および図10に示すように、プレート81および超音波付与ヘッド71が基板Wの周縁部付近に配置される場合において、超音波付与ヘッド71の振動板712は、ノズル41bから見て基板Wの径方向AR1の遠方側に配置される。
次に、制御ユニット2は、超音波振動が外方液膜領域LF2の振動付与位置P1に付与されるように超音波付与部70を動作させつつ、超音波振動とは異なる振動(波立振動)が外方液膜領域LF2の液滴滴下位置P2に付与されるように第2洗浄液供給部43bから外方液膜領域LF2に第2洗浄液を供給させる。より具体的には、流量調整弁42bが開放され、外方液膜領域LF2の液滴滴下位置P2に第2洗浄液が供給される。また、第2洗浄液の供給と並行して、超音波発振器714から振動子713に向けてパルス信号が出力され、外方液膜領域LF2の振動付与位置P1に超音波振動が付与される。この振動付与位置P1は、第2洗浄液供給部43bから供給される第2洗浄液の液滴滴下位置P2から見て基板W遠方側である。しかも、基板Wの回転中心、液滴滴下位置P2および振動付与位置P1が一直線(図5(b)中の1点鎖線)上に配置されている。
このように、第2実施形態では、外方液膜領域LF2に対して液滴状の第2洗浄液を滴下して波立振動を良好に付与することができる。また、洗浄処理においては、超音波振動付与および第2洗浄液の供給を外方液膜領域LF2に対して行っているので、それらに起因した基板Wへのダメージを低減させつつ、基板Wに付着するパーティクルの除去率を各段に向上させることができる。
また、超音波振動の付与だけでは基板Wにダメージを与えないが、他方、基板W上のパーティクルを良好に除去できない超音波振動の出力範囲内および発振周波数の範囲内においても、超音波振動と波立振動とを併用することにより、基板Wから良好にパーティクルを除去することができる。そのため、外方液膜領域LF2に超音波振動のみを付与して洗浄する場合と比較して、基板Wに付着するパーティクルの除去率を向上させつつ、基板W上に形成された配線パターンへのダメージを低減させることができる。
さらに、図5および図10に示すように、第2洗浄液供給部43bは、基板W外の位置で、かつ、1つのノズル41bから外方液膜領域LF2に向けて第2洗浄液を供給可能とされている。これにより、ノズル41bから吐出される第2の洗浄液が外方液膜領域LF2と衝突する範囲を最小限とすることができる。そのため、基板ダメージの影響を低減させることができる。
なお、本実施の形態において、超音波付与ヘッド71による超音波振動の発振出力は1W以上10W以下(好ましくは、3W以上6W以下)に、発振周波数は1MHz以上6MHz以下(好ましくは、2MHz以上3MHz以下)に、それぞれ設定されている。これにより、基板Wおよび基板W上に形成された配線パターン等が、超音波振動に起因したダメージを受けることを防止できる。
上記のようにしてパーティクルの除去が完了すると、流量調整弁42bが閉鎖されて第2洗浄液の液滴滴下が停止されるとともに、超音波付与ヘッド71による超音波の付与が停止される。そして、超音波付与ヘッド71が退避させられて、基板Wが高速に回転させられる。これにより、基板Wに付着した第1および第2洗浄液は回転の遠心力により振り切られ、基板乾燥(スピン乾燥)がなされて、洗浄処理が完了する。そして、一連の処理が完了すると、搬送ユニットにより処理済みの基板Wを基板洗浄装置から搬出する。
以上のように、第2実施形態によれば、シリコンウエハなどの基板W上の液膜LFに対して超音波振動を付加するのみならず、波立振動を付加しているので、第1実施形態と同様に、パーティクル除去率を向上させることができる。また、第2実施形態では、振動付与位置P1を外方液膜領域LF2に設定しているので、超音波付与ヘッド71から出力される超音波振動は外方液膜領域LF2を介して基板側液膜領域LF1に伝播していくため、基板表面Wfに超音波振動に起因するダメージが及ぶのを効果的に防止することができる。また、第2実施形態では、外方液膜領域LF2において振動付与位置P1から基板側液膜領域LF1および基板表面Wfに向けて超音波振動が伝播している位置P2で波立振動を付加しているので、基板表面Wf全体について優れた除去率でパーティクルを除去することができる。つまり、基板Wへのダメージを抑制しながら基板表面Wf上のパーティクルをさらに効率的に除去することができる。
<第3実施形態>
上記第2実施形態にかかる基板洗浄装置では、超音波振動および波立振動をともに外方液膜領域LF2に与えているが、例えば図6に示すように波立振動を基板側液膜領域LF1に与えるように構成してもよい。以下、図6を参照しつつ本発明の第3実施形態について説明する。なお、装置の基本構成は第2実施形態のそれと同一であるため、構成説明については省略する。
この第3実施形態では、第2実施形態と同様に、ノズル41aからの第1洗浄液を基板表面Wfに供給して基板側液膜領域LF1および外方液膜領域LF2からなる液膜LFを形成する。そして、プレート81および超音波付与ヘッド71の揺動動作と並列的に、ノズル41bがノズル昇降駆動機構52bの駆動により退避位置から基板側液膜領域LF1の液滴滴下位置(第2位置)P2に向かって揺動する。こうして位置決めされたノズル41bは、超音波付与ヘッド71の振動板712に対して基板側(図6の右手側)に位置する。
次に、制御ユニット2は、超音波振動が外方液膜領域LF2の振動付与位置P1に付与されるように超音波付与部70を動作させつつ、超音波振動とは異なる振動(波立振動)が基板側液膜領域LF1の液滴滴下位置P2に付与されるように第2洗浄液供給部43bから基板側液膜領域LF1に第2洗浄液を供給させる。また、第2洗浄液の供給と並行して、超音波発振器714から振動子713に向けてパルス信号が出力され、外方液膜領域LF2の振動付与位置P1に超音波振動が付与される。これら振動付与位置P1および液滴滴下位置P2の相対関係は、第2実施形態と同様に、振動付与位置P1が第2洗浄液供給部43bから供給される第2洗浄液の液滴滴下位置P2から見て基板W遠方側に位置した関係となっている。しかも、基板Wの回転中心、液滴滴下位置P2および振動付与位置P1がこの順序で一直線(図6(b)中の1点鎖線)上に配置されている。
以上のように、第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、超音波振動を外方液膜領域LF2に付与しているため、洗浄処理において、超音波振動付与に起因した基板Wへのダメージを低減させることができる。また、基板側液膜領域LF1に対して液滴状の第2洗浄液を滴下することによって基板側液膜領域LF1では超音波振動と波立振動が加えられ、その結果、上記実験結果が示すように、基板Wに付着するパーティクルの除去率を各段に向上させることができる。
また、第3実施形態では、図6に示すように、基板側液膜領域LF1のうち基板表面Wfの周縁部に対応する位置に第2洗浄液を供給して波立振動を与えている。つまり、液滴滴下位置P2を基板Wの表面周縁部に設けている。この表面周縁部は通常、パターンなどを形成しない部位であるため、第2洗浄液を液膜LFに供給した際に発生する波立振動の大部分は非パターン部位に集中する。その結果、波立振動によりパターンのダメージを効果的に防止することができる。また、同図から明らかなように、基板側液膜領域LF1のうち最も振動付与位置P1に近い位置に液滴滴下位置P2が設定されているため、除去良好領域は非パターン部位を除く基板表面Wf全面に広がり、基板表面Wf全体から均一にパーティクルを除去することができる。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記第2実施形態および第3実施形態では、基板Wの回転中心、液滴滴下位置P2および振動付与位置P1が一直線(図5(b)および図6(b)中の1点鎖線)上となるように、振動付与位置P1および液滴滴下位置P2が設定されているが、振動付与位置P1および液滴滴下位置P2の相対関係はこれに限定されるものではない。すなわち、超音波振動が液膜LF中を基板表面Wfに向かって伝播する経路上で、かつ超音波振動が付与される振動付与位置(第1位置)P1と異なる位置を液滴滴下位置(第2位置)P2とすることができる。例えば図12や図13に示すように液滴滴下位置P2が基板Wの回転中心と振動付与位置P1を結ぶ直線から離れた位置に配置されてもよい。
また、第2実施形態および第3実施形態において、ノズル41aからの第1洗浄液は、基板表面Wf上の液膜形成用に基板表面Wf上に供給され、ノズル41bからの第2洗浄液は波立振動付与のために導入用プレート81上に供給されるものとして説明したが、第1および第2洗浄液の供給手法はこれに限定されるものでない。例えば、第1および第2洗浄液が同種の処理液である場合、洗浄液は、1つのノズルから供給されてもよい。この場合において、基板側液膜領域LF1が形成されるときには、ノズルは基板Wの回転中心上方に移動させられ、波立振動が付与されるときには、ノズルは液滴滴下位置P2の上方に移動される。
また、第2実施形態および第3実施形態において、導入用プレート81はヘッド駆動機構73により駆動され、第2洗浄液を吐出可能なノズル41bはノズル昇降駆動機構52bにより揺動および昇降可能であるものとして説明したが、導入用プレート81およびノズル41bの揺動および昇降手法はこれに限定されるものでない。例えば、ノズル41bは導入用プレート81と同様に超音波付与ヘッド71に取り付けられてもよい。この場合、揺動および昇降機構を共通化することができる。そのため、部品点数を減少させるとともに、基板洗浄装置のフットプリントを低減させることができる。
また、第2実施形態および第3実施形態において、超音波付与ヘッド71と導入用プレート81を一体的に移動可能に構成しているが、それぞれを独立して移動可能に構成してもよい。この場合、導入用プレート81の高さ位置と、超音波付与ヘッド71の振動板712の高さ位置とを独立して位置決めすることが可能となり、各部の位置精度を高めることができ、また種々のレシピに対応することが可能となり汎用性を高めることができる。
また、第2実施形態および第3実施形態において、基板Wは支持ピン12によりスピンベース11に保持されるものとして説明したが、これに限定されるものでなく、例えば基板Wより小さい吸着チャックにより基板Wが吸着され保持されるようにしてもよい。この場合、基板Wを洗浄する間に導入用プレート81を配置した状態で吸着チャックを回転することで、基板Wを回転するようにしても良い。具体的には、洗浄処理時間が60秒であれば、この間に少なくとも1回転(1rpm)すればよい。これにより、基板Wの全面における洗浄効果の均一性を良好にすることができる。また、第2実施形態および第3実施形態のように、支持ピン12により基板Wを保持する形態においても、スピンベース11の洗浄処理中の回転に伴い、導入用プレート81が支持ピン12と当接する位置において退避し、支持ピン12が行き過ぎると進入するように制御しながら基板Wを回転するようにしてもよい。
また、第2実施形態および第3実施形態においては、1個の超音波付与ヘッド71を配置する構成としたが、例えば図14に示すように基板Wの外縁部付近に超音波付与ヘッド71を複数個配置するようにしても良い。この実施形態では、3個の支持ピン12により保持された基板Wに対して洗浄処理を行う装置において、3個の導入用プレート81および超音波付与ヘッド71が基板Wの周方向から見て隣接する支持ピン12の間となるように配置されている。また、各超音波付与ヘッド71は基板Wの周方向に沿って略等間隔(角度R1間隔:約120°間隔)となるように配置されている。これにより、基板Wの全面における洗浄効果の均一性を良好にすることができる。
さらに、上記第1ないし第3実施形態においては、第1洗浄液および第2洗浄液は、いずれもDIW(同種の処理液)であるものとして説明したが、これに限定されるものでない。例えば、第1および第2洗浄液は、SC1溶液(アンモニア水と過酸化水素水との混合水溶液)などのウエハ洗浄に用いられる薬液であってもよい。また、第1および第2洗浄液は、異なる処理液であってもよい。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などを含む基板全般に対して超音波振動を利用して洗浄処理を施す基板洗浄装置および基板洗浄方法に適用することができる。
振動付加によるパーティクル除去に関する実験内容を示す図である。 実験で設定した供給条件を示す図である。 洗浄処理中にノズルから液膜に供給される洗浄液の供給状態を示す図である。 洗浄処理後のパーティクル除去状態を示す図である。 第2実施形態における振動付与位置と液滴滴下位置の関係を示す図である。 第3実施形態における振動付与位置と液滴滴下位置の関係を示す図である。 この発明にかかる基板洗浄装置の第1実施形態を示す図である。 図7の基板洗浄装置で用いられる超音波付与ヘッドの構成を示す断面図である。 図7に示す基板洗浄装置の電気的構成を示すブロック図である。 この発明にかかる基板洗浄装置の第2実施形態を示す図である。 図10に示す基板洗浄装置の電気的構成を示すブロック図である。 第4実施形態における振動付与位置と液滴滴下位置の関係を示す図である。 第5実施形態における振動付与位置と液滴滴下位置の関係を示す図である。 この発明にかかる基板洗浄装置の第6実施形態を示す図である。
符号の説明
2…制御ユニット(制御手段)
4…供給ユニット(供給手段)
7…超音波付与ユニット
31…回転軸(基板回転手段)
32…ベルト(基板回転手段)
33…モータ(基板回転手段)
41、41a、41b…ノズル
71…超音波付与ヘッド
81…導入用プレート
LF…(洗浄液の)液膜
LF1…基板側液膜領域
LF2…外方液膜領域
P1…振動付与位置(第1位置)
P2…液滴滴下位置(第2位置)
W…基板
Wf…基板表面

Claims (19)

  1. 基板表面を覆う第1洗浄液の液膜に対して超音波振動を付与する超音波付与手段と、
    前記超音波振動が前記液膜中を前記基板表面に向かって伝播する経路上で、かつ前記超音波振動が付与される第1位置と異なる第2位置で前記液膜に対して第2洗浄液を供給する供給手段と、
    前記超音波付与手段を作動させて前記液膜に超音波振動を付与しながら、前記供給手段により前記液膜に第2洗浄液を供給して前記超音波振動と異なる付加振動を前記液膜に与える制御手段と
    を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
  2. 前記液膜は前記基板表面への前記第1洗浄液の供給により前記基板表面上に形成された基板側液膜領域を有しており、
    前記第1位置および前記第2位置はともに前記基板側液膜領域内にある請求項1記載の基板洗浄装置。
  3. 前記基板を回転させる基板回転手段を備え、
    前記制御手段は、前記基板が少なくとも1回転以上回転している間に、前記超音波振動と前記付加振動とを前記液膜に与える請求項1または2記載の基板洗浄装置。
  4. 前記第2位置は前記第1位置に対して前記基板の回転中心側に位置している請求項3記載の基板洗浄装置。
  5. 前記第2位置は前記基板の回転中心である請求項4記載の基板洗浄装置。
  6. 前記超音波付与手段は固定配置される請求項2ないし5のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
  7. 前記超音波付与手段は前記基板の表面周縁部に対向して配置される請求項6記載の基板洗浄装置。
  8. 前記基板の周縁部付近にて前記基板表面と略平行に配置可能なプレートをさらに備え、
    前記液膜は、前記基板表面への前記第1洗浄液の供給により前記基板表面上に形成された基板側液膜領域と、前記基板表面から前記プレートの表面に前記第1洗浄液が流れ込むことにより前記プレート表面上に形成された外方液膜領域とを有しており、
    前記第1位置と、前記第2位置はともに前記外方液膜領域内にあり、
    前記第1位置は前記2位置に対して前記基板側液膜領域の反対側にある請求項1記載の基板洗浄装置。
  9. 前記基板の周縁部付近にて前記基板表面と略平行に配置可能なプレートを備え、
    前記液膜は、前記基板表面への前記第1洗浄液の供給により前記基板表面上に形成された基板側液膜領域と、前記基板表面から前記プレートの表面に前記第1洗浄液が流れ込むことにより前記プレート表面上に形成された外方液膜領域とを有しており、
    前記第1位置は前記外方液膜領域内にあるのに対し、前記第2位置は前記基板側液膜領域内にある請求項1記載の基板洗浄装置。
  10. 前記超音波付与手段は前記プレートに固定配置される請求項8または9記載の基板洗浄装置。
  11. 前記基板を回転させる基板回転手段をさらに備え、
    前記基板の回転中心、前記第2位置および前記第1位置の順序で、前記基板の回転中心、前記第2位置および前記第1位置が一直線上に配置される請求項8ないし10のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
  12. 前記供給手段は前記第2洗浄液を吐出するノズルを有し、前記ノズルから吐出された前記第2洗浄液を液滴状態で前記液膜に着液させて付加振動を与える請求項1ないし11のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
  13. 前記供給手段は前記ノズルから前記第1洗浄液を前記基板表面に供給して前記液膜を形成する請求項12記載の基板洗浄装置。
  14. 前記供給手段は前記ノズルと異なるノズルから前記第1洗浄液を前記基板表面に供給して前記液膜を形成する請求項12記載の基板洗浄装置。
  15. 前記第1洗浄液と前記第2洗浄液は、同種の処理液である請求項1ないし14のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
  16. 基板表面を覆う第1洗浄液の液膜に対して超音波振動子を第1位置で接触させる第1工程と、
    前記超音波振動子を作動させて前記液膜に超音波振動を付与しながら、前記第1位置と異なる第2位置で前記液膜に第2洗浄液を供給して前記超音波振動と異なる付加振動を前記液膜に与える第2工程と
    を備えたことを特徴とする基板洗浄方法。
  17. 前記第2工程は、前記第2洗浄液の液滴を前記液膜に滴下することを特徴とする請求項16記載の基板洗浄方法。
  18. 前記第1工程は、前記基板を回転しながら行うことを特徴とする請求項16記載の基板洗浄方法。
  19. 前記第1および第2洗浄液は同種の処理液であることを特徴とする請求項16ないし18のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
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