JP2009068830A - 空気調和装置の室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉可能な開口全域を吸込口として利用し、運転停止時にその開口を完全に閉じることができる意匠性に優れた空気調和装置の室内機を提供する。
【解決手段】室内機2は、本体20の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口21が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であり、フラットパネル4と昇降ユニット7とを備えている。フラットパネル4は、吸い込み開口21付近に在って、メンテナンス時にメンテナンス位置まで降下する。昇降ユニット7は、運転時に、フラットパネル4を、吸い込み開口21から離れた開位置へ移動させ、停止時には、吸い込み開口21を閉じる閉位置へ移動させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気調和装置の室内機に関し、特に、下面に設けられた吸い込み開口をパネルで閉じる室内機に関する。
従来、天井設置型の室内機として、化粧パネルの中央開口を昇降可能なセンターパネルで閉じる室内機が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。その室内機では、センターパネルは紐で吊り上げられ、昇降装置がその紐を繰り出すことによってセンターパネルが降下し、紐を巻き取ることによってセンターパネルが上昇する。
センターパネルは、フィルタのメンテナンス時に降下し、運転時および停止時には上昇して中央開口を閉じる。つまり中央開口は、フィルタのメンテナンス時に全開するのみで、通常状態では両側の吸込口を残して常に閉じられている。
特開平10−196999号公報
上記のような室内機では、吸込口は常時開いた状態であり、その吸込口を通してフィルタや室内機内部が人目に触れるため、意匠性が著しく低下する。意匠性を向上させる目的で、運転停止時に吸込口を閉じることが検討されているが、吸込口の開閉機構が新たに必要となり、室内機が大型化する。
本発明の課題は、開閉可能な開口全域を吸込口として利用し、運転停止時にその開口を完全に閉じることができる意匠性に優れた空気調和装置の室内機を提供することにある。
第1発明に係る空気調和装置の室内機は、本体の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であって、パネルと昇降手段とを備えている。パネルは、吸い込み開口付近に在って、第1機能実施時に第1位置まで降下する。昇降手段は、パネルを上昇方向および降下方向へ移動させる。そして、この昇降手段は、第2機能実施時に、パネルを、吸い込み開口から離れた第1位置よりも天井に近い第2位置へ移動させ、停止時には、パネルを、吸い込み開口を閉じる第3位置へ移動させる。
この室内機では、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
第2発明に係る空気調和装置の室内機は、本体の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であって、パネルと昇降手段とを備えている。パネルは、吸い込み開口付近に在って、メンテナンス時に第1位置まで降下する。昇降手段は、パネルを上昇方向および降下方向へ移動させる。そして、この昇降手段は、運転時に、パネルを、吸い込み開口から離れた第1位置よりも天井に近い第2位置へ移動させ、停止時には、パネルを、吸い込み開口を閉じる第3位置へ移動させる。
この室内機では、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
第3発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明又は第2発明に係る空気調和装置の室内機であって、昇降手段が、パネルを4点で吊り上げ、その4点の降下量又は上昇量を変更することによって、パネルを第1位置、第2位置および第3位置のいずれかへ移動させる。
この室内機では、4点それぞれの移動量が個別に変更されることによって、パネル姿勢が変更される。例えば、メンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにパネルを傾けることが可能となるので、使い勝手がよい。
第4発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明又は第2発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネル支持手段をさらに備えている。パネル支持手段は、パネルの一端部を吸い込み開口付近に回転可能に支持し、必要に応じて端部の支持を解除する。昇降手段は、パネルを2点で吊り上げて、その2点の降下量又は上昇量を変更することによって、パネルを第1位置、第2位置および第3位置のいずれかへ移動させる。そして、パネル支持手段は、パネルが第3位置と第2位置との間を移動するとき、パネルの端部を支持し、パネルが第3位置から第1位置へ移動するとき、パネルの端部の支持を解除する。
この室内機では、パネルが、運転時の第2位置で一端を支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。
第5発明に係る空気調和装置の室内機は、第4発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネル支持手段が、第1回転支持部と第2回転支持部とを有する。第1回転支持部は、パネルの端部に設けられパネルの回転中心を成す。第2回転支持部は、第1回転支持部と嵌合して第1回転支持部を回転可能に支持する。そして、第2回転支持部には、パネルの回転中心軸方向の移動を規制する規制部が設けられている。
この室内機では、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによるパネルの回転中心軸方向の揺れが防止される。
第6発明に係る空気調和装置の室内機は、第5発明に係る空気調和装置の室内機であって、フィルタとフィルタ支持状態切替え手段とをさらに備えている。フィルタは、吸い込み開口から吸い込まれる空気に含まれる塵埃を除去する。フィルタ支持状態切替え手段は、フィルタをパネル又は本体のいずれか一方に支持させる。そして、フィルタ支持状態切替え手段は、パネルが第3位置から第2位置へ移動するとき、フィルタを本体に支持させる。
この室内機では、メンテナンス時以外は、パネルとフィルタとが分離されているので、パネルが軽量となり、昇降手段に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。
第7発明に係る空気調和装置の室内機は、第6発明に係る空気調和装置の室内機であって、フィルタ支持状態切替え手段が、スライド部材とカム部材とを有している。スライド部材は、フィルタに摺動可能に保持されて押されたときに突出して本体の一部に支持される。カム部材は、スライド部材を押す。
この室内機では、スライド部材が押されることによってフィルタが本体に支持されるので、フィルタを本体へ支持させる機構が簡素になり、フィルタ支持状態切替え手段の大型化、高コスト化が抑制される。
第8発明に係る空気調和装置の室内機は、第7発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネル支持手段は、第2回転支持部を第1回転支持部に向って移動させる駆動部をさらに有している。また、フィルタ支持状態切替え手段は、カム部材をスライド部材に向って移動させる駆動部をさらに有している。そして、パネル支持手段の駆動部と、フィルタ支持状態切替え手段の駆動部とが共通である。
この室内機では、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
第1発明又は第2発明に係る空気調和装置の室内機では、停止時には、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがなくなるので、意匠性が向上する。
第3発明に係る空気調和装置の室内機では、パネルの4点それぞれの移動量が個別に変更されることによって、パネル姿勢が変更されるので、例えばメンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにパネルを傾けることができ、使い勝手がよい。
第4発明に係る空気調和装置の室内機では、パネルが、運転時の第2位置で一端を支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。
第5発明に係る空気調和装置の室内機では、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによるパネルの回転中心軸方向の揺れが防止される。
第6発明に係る空気調和装置の室内機では、メンテナンス時以外は、パネルとフィルタとが分離されているので、パネルが軽量となり、昇降手段に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。
第7発明に係る空気調和装置の室内機では、スライド部材が押されることによってフィルタが本体に支持されるので、フィルタを本体に支持させる機構が簡素になり、フィルタ支持状態切替え手段の大型化、高コスト化が抑制される。
第8発明に係る空気調和装置の室内機では、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
〔第1実施形態〕
<室内機>
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る室内機の運転停止時の斜視図であり、図1(b)は、同室内機の運転時の斜視図である。図1(a),(b)において、空気調和装置の室内機2は、下面に吸い込み開口21及び吹出口22を有する本体20、吸い込み開口21を開閉するフラットパネル4、及び吸い込み開口21から吸込まれた空気に含まれる塵埃を除去するフィルタ6を備えている。吸い込み開口21と吹出口22とは隣接しており、吸い込み開口21の面積は、吹出口22よりも大きく、本体20下面の相当範囲を占有している。
(フラットパネル4)
フラットパネル4は、吸い込み開口21全域を閉じることができる大きさであり、本体20側から延びる2本の紐71で吊り上げられている。2本の紐71は、フラットパネル4の長手方向の両端部を支持し、図1(b)において手前側の端部を吊り上げる紐71は、吹出口22から離れた第1端部4a近傍に接続され、図1(b)において奥側の端部を吊り上げる紐71は、吹出口22に近い第2端部4b近傍に接続されている。
運転時、フラットパネル4は降下して吸い込み開口21を開けるが、降下する量が第1端部4aと第2端部4bとでは異なり、第1端部4aが第2端部4bよりも大きく降下するので、フラットパネル4は天井面に対して傾斜するように回動して、吸い込み開口21を開く。
(フィルタ6)
図2は、フィルタの斜視図である。図2において、フィルタエレメント6cは、周囲をフレーム6aで保持されている。また、フレーム6aの対向する長辺同士は、補強アーム6bで繋がっており、長辺の撓みが抑制されている。
フィルタエレメント6cは、ポリエチレンテレフタレート製の繊維(以後、PET繊維と呼ぶ)をプリーツ織りした網状部材であり、折り山の形状を保護するため、補強アーム6bは、フィルタエレメント6cの折り山に合わせた形状に成形されている。
フィルタエレメント6cの繊維を細くすることによって、フィルタ6の塵埃を除去する性能を低下させずに通風抵抗を下げることができるが、繊維の折り目を維持する強度が弱くなるので、上記の補強アーム6bが、折り山を維持する機能を兼ねている。また、繊維の折り目を維持する強度が高まるように、材質や径の異なる繊維を、PET繊維同士の間に入れて織り込んでもよい。
図3は、本発明の第1実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図である。図3において、フラットパネル4は、フィルタ6を載せた状態で降下および上昇することができ、ユーザーは、天井を見上げることなくフィルタ6を取り外して清掃することができる。
フラットパネル4を吊り上げる紐71は、昇降ユニット7に接続されている。この昇降ユニット7が紐71を繰り出すことによって、フラットパネル4が降下し、紐71を巻き取ることによって、フラットパネル4が上昇する。
なお、便宜上、メンテナンス時に、ユーザーが台などに登ることなくフラットパネル4からフィルタ6を脱着することできる位置をメンテナンス位置と呼ぶ。また、運転時にフラットパネル4が吸い込み開口21を開いた位置を開位置と呼び、運転停止時にフラットパネル4が吸い込み開口21を閉じた位置を閉位置と呼ぶ。
(昇降ユニット7)
図4は、昇降ユニット内部の正面図である。図4において、昇降ユニット7は、紐71以外に、滑車72、巻取り歯車73、駆動歯車74、モータ75およびスイッチ76を備えている。
滑車72は、滑車部72aとカム部72bとが一体に成形されており、滑車部72aは、紐71を支え、紐71の移動に伴って回転する。カム部72bは、小径曲面と大径曲面とそれら両曲面を結ぶ平面とから成る。
巻取り歯車73は、紐71を巻取るボビン73aと歯車部73bとが一体に成形されている。駆動歯車74は、巻取り歯車73の歯車部73bと噛み合い、ボビン73aを回転させる。
モータ75は、ステッピングモータであり駆動歯車74を回転させる。モータ75の回転数は、制御部10から供給されるパルス数によって制御される。なお、制御部10は、CPU、メモリ及びモータドライブ回路を搭載しており、昇降ユニット7から離れた他の位置に配置されている。モータ75と制御部10はワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
スイッチ76は、レバー76aを有するマイクロスイッチであり、レバー76aが押されることによってオンする。レバー76aは、常に滑車72のカム部72bと接触しており、カム部72bの大径曲面と対峙したときに押される。スイッチ76も、制御部10とワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
(昇降ユニット7の動作)
図4において、昇降ユニット7が紐71を繰り出す場合、モータ75は駆動歯車74をCW方向へ回転させる。これによって、巻取り歯車73は、紐71を繰り出す方向に回転する。一方、昇降ユニット7が紐71を巻き取る場合、モータ75は駆動歯車74をCCW方向へ回転させる。これによって、巻取り歯車73は、紐71を巻き取る方向に回転する。紐の繰り出し量および巻き取り量は、モータ75の回転量に比例しており、制御部10が、モータ75へ供給するパルス数を制御することによって、紐71の繰り出し量および巻き取り量が制御される。
紐71の先端にはフラットパネル4が連結されているため、紐71には常に張力が発生しており、紐71が繰り出されるとき、又は紐71が巻き取られるとき、滑車部72aが紐71との摩擦力によって回転する。このとき、カム部72bも回転するので、スイッチ76は、レバー76aがカム部72bの大径曲面と対峙したときにオン信号を発し、小径曲面と対峙したときにはオフ信号を発する。滑車72が回転している間は、オン信号とオフ信号が交互に発生し、これらの信号は、すべて制御部10に入力される。
しかし、何らかの要因で紐71が弛み張力がなくなった場合、例えば、メンテナンスのために紐71を繰り出してフラットパネル4を降下させているときに、所定の繰り出し量に達する前に、フラットパネル4がテーブルなどの上に着地して停止した場合には、紐71と滑車部72aとの摩擦力が減退し滑車72が停止する。このため、スイッチ76からは、オン信号又はオフ信号のいずれか一方が連続的に出力される。このとき、制御部10では、モータ75が回転しているときにスイッチ76からの信号が一定になっていることから、フラットパネル4が何らかの障害物によって停止したと推定し、直ちにモータ75を停止させる。
(パネル支持手段8とフィルタ支持状態切替え手段9)
図5は、図1(a)の室内機の内部を上方から視たときの部分斜視図である。図5において、フラットパネル4には、リブ41と軸受42とが設けられている。リブ41には孔41aと溝41bとが形成されており、孔41aには紐71の先端が連結される。軸受42は、長孔となるように成形されている。
フィルタ6のフレーム6aは第2フレーム61に固定され、第2フレーム61はフラットパネル4に脱着可能に支持される。第2フレーム61の端部には、矢印Bの方向に摺動可能なスライド部材62が収納されている。スライド部材62は傾斜部62a、突起部62b及び係止部62cを有している。図5では、スライド部材62の突起部62bが、リブ41の溝41bに嵌まり込んでいるので、フィルタ6はフラットパネル4に支持された状態である。
フラットパネル4の上方には、駆動ユニット50、軸43及び押しカム63が設置されている。駆動ユニット50は、軸43及び押しカム63を矢印Aの方向へ移動させることができる。このとき、軸43は軸受42に差し込まれ、フラットパネル4が軸43に回転可能に支持される。この一連の動作が連結動作であり、軸受42、軸43および駆動ユニット50は、パネル支持手段8となる。
軸43が軸受42へ差し込まれると同時に、押しカム63は、スライド部材62の傾斜部62aを押しながら、第2フレーム61に差し込まれる。このとき、突起部62bが溝41bから外れ、係止部62cが本体20に架かる。その結果、フラットパネル4に支持されていたフィルタ6が、本体20に支持されるようになる。この一連の動作が切替え動作であり、スライド部材62、押しカム63及び駆動ユニット50は、フィルタ支持状態切替え手段9となる。
(駆動ユニット50)
図6は、駆動ユニットの内部を示す断面図である。図6において、駆動ユニット50は、ケース51、モータ52、ピニオンギア53、ラック54及びクランクシャフト55を備えている。ケース51の内部は、第1区画511、第2区画512及び第3区画513の3つの区画に仕切られている。モータ52はステッピングモータであり、回転数は制御部10から供給されるパルス数によって制御される。モータ52は、第1区画511に収納されているが、回転軸は第2区画512にある。
ピニオンギア53とラック54とは、互いに噛み合った状態で第2区画512に収納されている。ピニオンギア53は、モータ52の回転軸に連結されているので、モータ52の回転によってピニオンギア53が回転し、ラック54が滑り移動する。
クランクシャフト55は、1つの回転中心軸55aと、3つのクランク軸551,552,553を有している。回転中心軸55aは第3区画513に支持され、第1クランク軸551はラック54に連結されている。さらに、第2クランク軸552は軸43に連結され、第3クランク軸513は押しカム63に連結されている。
(駆動ユニット50の動作)
図6において、モータ52がピニオンギア53をC方向へ回転させると、ラック54がD方向へ滑り移動する。このとき、ラック54に連結されている第1クランク軸551もD方向に移動するので、クランクシャフト55は、回転中心軸55aを中心にE方向へ回転する。その結果、第2クランク軸552が軸43を矢印Aの方向へ押し出し、第3クランク軸553が押しカム63を矢印Aの方向へ押し出す。
(スライド部材62)
図7は、第2フレーム及びスライド部材の斜視図である。図7において、スライド部材62は傾斜部62a、突起部62b、係止部62c及び四角孔62dを有している。四角孔62dの一方の端部には、第2フレーム61の停止板61aが入りこみ、さらにこの停止板61aと四角孔62dの他方の端部との間にコイルスプリング64が配置される。傾斜部62aが押しカム63(図5参照)に押されて、スライド部材62が矢印Bの方向に移動するときは、コイルスプリング64を圧縮しながら移動するので、スライド部材62は、矢印Bとは反対方向の抗力を受ける。
(スライド部材62の動作)
図8は、図5の軸および押しカムを移動させた状態の斜視図である。図8において、押しカム63が、スライド部材62の傾斜部62aを押すことによって、スライド部材62に矢印B方向の力が作用し移動する。この移動によって、突起部62bが溝41bから外れ、フラットパネル4のフィルタ6に対する支持が解除される。同時に、係止部62cが突出して本体20に架かるので、フィルタ6は本体20に支持された状態となる。
(運転時のフラットパネル4の動作)
図9は、図8のフラットパネルを開いた状態の斜視図である。図9において、紐71が繰り出されると、フラットパネル4は、自重によって降下する。軸受42は、長孔に成形されているので、軸受42に軸43が差し込まれた状態であっても、軸受42と軸43との間には鉛直方向のクリアランスが存在する。その結果、フラットパネル4の第2端部4bは、軸受42と軸43との鉛直方向のクリアランス分だけ降下して停止する。その後は、フラットパネル4の第1端部4aが、軸43を中心に回転しながら所定距離だけ降下し、吸い込み開口21を開状態にする。なお、軸43には、フラットパネル4が軸方向へ移動することを規制するため、軸43より大きい直径の円柱から成る規制部43aが形成されている。
一方、上記の開状態から、紐71を巻き取ると、第1端部4aは軸43を中心に吸い込み開口21を閉じる方向に回転し、第1端部4aと第2端部4bとが同じ高さになったときに、フラットパネル4は、ほぼ水平となり、その後、第1端部4a及び第2端部4bは、共に、軸受42と軸43のクリアランス分だけ上昇し、吸い込み開口21を閉じる。
フラットパネル4が軸43を中心に回動して吸い込み開口21を開ける動作は、室内機2が運転を開始するときであり、このとき、フィルタ6は、スライド部材62の係止部62cが本体20に架かっているので、フラットパネル4の動作に追従しない。
(メンテナンス時のフラットパネル4の動作)
フィルタ6の清掃などのメンテナンスを行なうときは、図5の状態から紐71を繰り出す。図5の状態は、突起部62bが溝41bに嵌まり込んでおり、フィルタ6がフラットパネル4に連結されている状態であり、フラットパネル4とフィルタ6とは一緒に降下することができる。また、軸受42に軸43が差し込まれていないので、フラットパネル4は、回動することなく、水平に降下することができる。
<特徴>
(1)
室内機2では、昇降ユニット7が、運転時にフラットパネル4を開位置へ移動させ、停止時にフラットパネル4を閉位置へ移動させるので、停止時には吸い込み開口21が完全に閉じられ、吸い込み開口21を通して室内機2の内部が人目に触れることはない。
(2)
室内機2では、昇降ユニット7がフラットパネル4を2点で吊り上げて移動させ、フラットパネル4が閉位置と開位置との間を移動するとき、フラットパネル4の軸受42が軸43で支持される。その結果、天井の振動、吸い込み空気の風圧によってフラットパネル4が不安定に揺れることが防止される。また、軸43には、フラットパネル4が軸方向へ移動することを規制する規制部43aが設けられており、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによってフラットパネル4が軸方向へ揺れることを防止している。
(3)
室内機2では、フラットパネル4が閉位置から開位置へ移動するとき、押しカム63がスライド部材62を押して突出部62cを突出させ、フィルタ6を本体20に支持させる。即ち、メンテナンス時以外は、フラットパネル4とフィルタ6とが分離されているので、フラットパネル4が軽量となり、昇降ユニット7に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。また、フィルタ6を本体20に支持させる機構が簡素になり、大型化、高コスト化が抑制される。
(4)
室内機2では、1つの駆動ユニット50が、軸43を軸受42に向って移動させ、押しカム63をスライド部材62に向って移動させる。その結果、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
<第1実施形態の第1変形例>
ここでは、フラットパネル4の姿勢をより安定させる手段を説明する。図10は、第1変形例に係る室内機の運転時の斜視図であり、図11は、同室内機のメンテナンス時の斜視図である。なお、第1実施形態と同様の部品については、同様の符号を付与して説明を省略する。
図10において、フラットパネル4には案内板46が設けられている。室内機2が運転を停止し、フラットパネル4が閉位置にあるとき、案内板46は本体20内部に収納されている。案内板46は、フラットパネル4の動作に追従し、本体20の案内孔26から出てくる。フラットパネル4が開位置にあるときは、案内孔26が案内板46を支持しているので、天井の揺れや、吸い込み開口21から吸い込まれる空気の圧力によってフラットパネル4の姿勢が不安定になることはない。
案内板46の鉛直方向の移動は拘束されていないので、メンテナンス時にフラットパネル4をメンテナンス位置まで降下させるときには、図11に示すように、フラットパネル4と共に降下する。
<第1実施形態の第2変形例>
上記第1実施形態では、2本の紐71でフラットパネル4を昇降させているが、4本の紐で昇降させてもよい。
図12は、第2変形例に係る室内機の運転時の斜視図であり、図13は、同室内機のメンテナンス時の斜視図である。図12、図13において、フラットパネル4は、4本の紐71で吊られており、紐71の繰り出し量を変更することによって、開位置、又はメンテナンス位置へ移動する。
フラットパネル4の位置変更時には、必ずフラットパネル4を閉位置へ移動させ、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6の支持状態の切替え動作を行なう。例えば、フラットパネル4を開位置からメンテナンス位置へ移動させる場合は、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6と本体20との連結を解除し、フィルタ6をフラットパネル4へ連結した後にメンテナンス位置へ降下させる。
また、フラットパネル4をメンテナンス位置から開位置へ移動させる場合は、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6とフラットパネル4との連結を解除し、フィルタ6を本体20へ連結した後に開位置へ降下させる。フィルタ6の連結と解除は、上記実施形態と同様にスライド部材62を押しカム63で操作することによって行なわれるので、ここでは説明を省略する。
なお、フラットパネル4の姿勢は水平に限定されるものではなく、4本の紐71内の2本の繰り出し量を異ならせて傾斜させてもよい。図14は、第2変形例に係る他の室内機の運転時の斜視図であり、図14において、フラットパネル4の第1端部4a側の紐71を長く繰り出し、第2端部4b側の紐71を短く繰り出している。その結果、フラットパネル4は、第1端部4a側が大きく開いた状態となる。
また、フラットパネル4の姿勢変更が可能となるので、例えばメンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにフラットパネル4を傾けることができ、使い勝手がよい。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、フィルタ支持状態の切替え動作によって、フィルタ6をフラットパネル4及び本体20のいずれか一方に支持させるようにしているが、これに限定されるものではない。第2実施形態では、フィルタ6がフラットパネル4に常時連結された状態で吸い込み開口21を開閉することができる室内機を説明する。なお、第1実施形態と同様の部品については同様の符号を付与して、説明を省略する。
図15は、本発明の第2実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図である。図15において、フラットパネル4は、フィルタ6がスプリング11によって連結され、フラットパネル4の4つのコーナーが紐71で吊り上げられている。スプリング11は、ねじりコイルスプリングであり、一端がフラットパネル4の端部近傍に固定されており、他端はフィルタ6の端部近傍に固定されている。
フラットパネル4が吸い込み開口21を閉じているときは、フィルタ6は、本体20の位置決め板25から上方へ上昇することができないため、フラットパネル4が昇降ユニット7によって閉位置まで上昇すると、フラットパネル4は、スプリング11を撓ませながらフィルタ6と重なり、吸い込み開口21を閉じる。
フラットパネル4の第1端部4a側の紐71を昇降ユニット7で繰り出すと、フラットパネル4の第1端部4aが、吸い込み開口21から離れる。このとき、スプリング11の撓みが完全に解除されるまでは、フィルタ6が位置決め板25側から離れることはできない。この状態で、室内機2は運転される。
<第2実施形態の変形例>
次に、第2実施形態をさらに簡素化した変形例について説明する。図16(a)は第2実施形態の変形例に係る室内機の停止時の側面図、図16(b)は同室内機の運転時の側面図、図16(c)は同室内機のメンテナンス時の側面図である。
図16(a)において、フィルタ6は、フラットパネル4に対して所定角度傾いた状態でフラットパネル4に固定されており、フラットパネル4が閉位置にあるときは、本体20内部で傾いて静止している。
運転時、昇降ユニット7がフラットパネル4の第1端部4a側の紐71を繰り出すことによって、フラットパネル4の第1端部4aが開位置まで自重で降下し、第2端部4bを中心に回転し吸い込み開口21を開ける。昇降ユニット7は、フィルタ6が水平となるまで紐71を繰り出す。
そして、メンテナンス時は、昇降ユニット7が、フラットパネル4を閉位置へ移動させた後に、全ての紐71を均等に繰り出すことによって、フラットパネル4は、図16(c)に示すようにメンテナンス位置まで水平に降下することができる。
〔その他〕
なお、フラットパネル4をメンテナンス位置まで移動させることは、メンテナンス時だけに限られたことではなく、本発明に係る室内機2のフラットパネル4をメンテナンス位置へ移動させるためのデモンストレーシヨンを行うときにも実施される。
同様に、フラットパネル4を開位置まで移動させることは、運転時だけに限られたことではなく、本発明に係る室内機2のフラットパネル4を開位置へ移動させるためのデモンストレーシヨンを行うときにも実施される。
以上のように、本発明によれば、運転停止時には、吸い込み開口が閉じられ、室内機内部が吸い込み開口を通して人目に触れることがないので、デザインを重視した居住空間に設置される室内機に有用である。
(a)本発明の第1実施形態に係る室内機の運転停止時の斜視図。(b)同室内機の運転時の斜視図。 フィルタの斜視図。 本発明の第1実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 昇降ユニット内部の正面図。 図1(a)の室内機の内部を上方から視たときの部分斜視図。 駆動ユニットの内部を示す断面図。 第2フレーム及びスライド部材の斜視図。 図5の軸および押しカムを移動させた状態の斜視図。 図8のフラットパネルを開いた状態の斜視図。 第1変形例に係る室内機の運転時の斜視図。 第1変形例に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 第2変形例に係る室内機の運転時の斜視図。 第2変形例に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 第2変形例に係る他の室内機の運転時の斜視図。 本発明の第2実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 (a)第2実施形態の変形例に係る室内機の停止時の側面図。(b)同室内機の運転時の側面図。(c)同室内機のメンテナンス時の側面図。
符号の説明
2 室内機
4 フラットパネル
6 フィルタ
7 昇降ユニット(昇降手段)
8 パネル支持手段
9 フィルタ支持状態切替え手段
20 本体
21 吸い込み開口
42 軸受(第1回転支持部)
43 軸(第2回転支持部)
43a 規制部
50 駆動ユニット
62 スライド部材
63 押しカム
本発明は、空気調和装置の室内機に関し、特に、下面に設けられた吸い込み開口をパネルで閉じる室内機に関する。
従来、天井設置型の室内機として、化粧パネルの中央開口を昇降可能なセンターパネルで閉じる室内機が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。その室内機では、センターパネルは紐で吊り上げられ、昇降装置がその紐を繰り出すことによってセンターパネルが降下し、紐を巻き取ることによってセンターパネルが上昇する。
センターパネルは、フィルタのメンテナンス時に降下し、運転時および停止時には上昇して中央開口を閉じる。つまり中央開口は、フィルタのメンテナンス時に全開するのみで、通常状態では両側の吸込口を残して常に閉じられている。
特開平10−196999号公報
上記のような室内機では、吸込口は常時開いた状態であり、その吸込口を通してフィルタや室内機内部が人目に触れるため、意匠性が著しく低下する。意匠性を向上させる目的で、運転停止時に吸込口を閉じることが検討されているが、吸込口の開閉機構が新たに必要となり、室内機が大型化する。
本発明の課題は、開閉可能な開口全域を吸込口として利用し、運転停止時にその開口を完全に閉じることができる意匠性に優れた空気調和装置の室内機を提供することにある。
発明に係る空気調和装置の室内機は、本体の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であって、パネルと昇降手段とを備えている。パネルは、吸い込み開口付近に在って、メンテナンス時に第1位置まで降下する。昇降手段は、パネルを上昇方向および降下方向へ移動させる。そして、この昇降手段は、吸い込み開口から空気を吸い込む動作を含む運転時に、パネルを、吸い込み開口から離れた第1位置よりも天井に近い第2位置へ移動させ、停止時には、パネルを、吸い込み開口を閉じる第3位置へ移動させる。パネルは、第2位置にあるとき、天井面に対して傾斜している。
この室内機では、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
第2発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネルを本体に連結するパネル支持手段をさらに備えている。パネル支持手段は、パネルが第3位置にあるとき、パネルを本体に連結している。
この室内機では、パネルが、本体に支持されるので、天井の振動によってパネルが不安定に揺れることが防止される。
第3発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネルを本体に連結するパネル支持手段をさらに備えている。パネル支持手段は、パネルが第3位置と第2位置との間を移動するとき、パネルを本体に連結している。
この室内機では、パネルが、本体に支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。
第4発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネルを本体に連結するパネル支持手段をさらに備えている。パネル支持手段は、パネルが前記第2位置にあるとき、パネルを本体に連結している。
この室内機では、パネルが、本体に支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。
発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明から第4発明のいずれか1つに係る空気調和装置の室内機であって、昇降手段が、パネルを4点で吊り上げ、その4点の降下量又は上昇量を変更することによって、パネルを第1位置、第2位置および第3位置のいずれかへ移動させる。
この室内機では、4点それぞれの移動量が個別に変更されることによって、パネル姿勢が変更される。例えば、メンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにパネルを傾けることが可能となるので、使い勝手がよい。
発明に係る空気調和装置の室内機は、本体の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であって、パネルと昇降手段とパネル支持手段とを備えている。パネルは、吸い込み開口付近に在って、第1機能実施時に第1位置まで降下する。昇降手段は、パネルを2点で吊り上げて、その2点の降下量又は上昇量を変更することによって、パネルを上昇方向および降下方向へ移動させる。パネル支持手段は、パネルの一端部を吸い込み開口付近に回転可能に支持し、必要に応じて端部の支持を解除する。昇降手段は、第1機能とは異なる第2機能実施時に、パネルを、吸い込み開口から離れた第1位置よりも天井に近い第2位置へ移動させ、停止時には、パネルを、吸い込み開口を閉じる第3位置へ移動させる。パネル支持手段は、パネルが第3位置と第2位置との間を移動するとき、パネルの端部を支持し、パネルが第3位置から第1位置へ移動するとき、パネルの端部の支持を解除する。
この室内機では、パネルが、運転時の第2位置で一端を支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。また、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
発明に係る空気調和装置の室内機は、第発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネル支持手段が、第1回転支持部と第2回転支持部とを有する。第1回転支持部は、パネルの端部に設けられパネルの回転中心を成す。第2回転支持部は、第1回転支持部と嵌合して第1回転支持部を回転可能に支持する。そして、第2回転支持部には、パネルの回転中心軸方向の移動を規制する規制部が設けられている。
この室内機では、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによるパネルの回転中心軸方向の揺れが防止される。
発明に係る空気調和装置の室内機は、第発明に係る空気調和装置の室内機であって、フィルタとフィルタ支持状態切替え手段とをさらに備えている。フィルタは、吸い込み開口から吸い込まれる空気に含まれる塵埃を除去する。フィルタ支持状態切替え手段は、フィルタをパネル又は本体のいずれか一方に支持させる。そして、フィルタ支持状態切替え手段は、パネルが第3位置から第2位置へ移動するとき、フィルタを本体に支持させる。
この室内機では、メンテナンス時以外は、パネルとフィルタとが分離されているので、パネルが軽量となり、昇降手段に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。
発明に係る空気調和装置の室内機は、第発明に係る空気調和装置の室内機であって、フィルタ支持状態切替え手段が、スライド部材とカム部材とを有している。スライド部材は、フィルタに摺動可能に保持されて押されたときに突出して本体の一部に支持される。カム部材は、スライド部材を押す。
この室内機では、スライド部材が押されることによってフィルタが本体に支持されるので、フィルタを本体へ支持させる機構が簡素になり、フィルタ支持状態切替え手段の大型化、高コスト化が抑制される。
10発明に係る空気調和装置の室内機は、第発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネル支持手段は、第2回転支持部を第1回転支持部に向って移動させる駆動部をさらに有している。また、フィルタ支持状態切替え手段は、カム部材をスライド部材に向って移動させる駆動部をさらに有している。そして、パネル支持手段の駆動部と、フィルタ支持状態切替え手段の駆動部とが共通である。
この室内機では、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
第11発明に係る空気調和装置の室内機は、第6発明から第10発明のいずれか1つに係る空気調和装置の室内機であって、第1機能がメンテナンスであり、第2機能が吸い込み開口から空気を吸い込む動作を含む運転である。
この室内機では、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
第1発明または第11発明に係る空気調和装置の室内機では、停止時には、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがなくなるので、意匠性が向上する。
第2発明から第4発明のいずれか1つに係る空気調和装置の室内機では、パネルが、本体に支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによってパネルが不安定に揺れることが防止される。
発明に係る空気調和装置の室内機では、パネルの4点それぞれの移動量が個別に変更されることによって、パネル姿勢が変更されるので、例えばメンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにパネルを傾けることができ、使い勝手がよい。
発明に係る空気調和装置の室内機では、パネルが、運転時の第2位置で一端を支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。また、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
発明に係る空気調和装置の室内機では、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによるパネルの回転中心軸方向の揺れが防止される。
発明に係る空気調和装置の室内機では、メンテナンス時以外は、パネルとフィルタとが分離されているので、パネルが軽量となり、昇降手段に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。
発明に係る空気調和装置の室内機では、スライド部材が押されることによってフィルタが本体に支持されるので、フィルタを本体に支持させる機構が簡素になり、フィルタ支持状態切替え手段の大型化、高コスト化が抑制される。
10発明に係る空気調和装置の室内機では、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
〔第1実施形態〕
<室内機>
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る室内機の運転停止時の斜視図であり、図1(b)は、同室内機の運転時の斜視図である。図1(a),(b)において、空気調和装置の室内機2は、下面に吸い込み開口21及び吹出口22を有する本体20、吸い込み開口21を開閉するフラットパネル4、及び吸い込み開口21から吸込まれた空気に含まれる塵埃を除去するフィルタ6を備えている。吸い込み開口21と吹出口22とは隣接しており、吸い込み開口21の面積は、吹出口22よりも大きく、本体20下面の相当範囲を占有している。
(フラットパネル4)
フラットパネル4は、吸い込み開口21全域を閉じることができる大きさであり、本体20側から延びる2本の紐71で吊り上げられている。2本の紐71は、フラットパネル4の長手方向の両端部を支持し、図1(b)において手前側の端部を吊り上げる紐71は、吹出口22から離れた第1端部4a近傍に接続され、図1(b)において奥側の端部を吊り上げる紐71は、吹出口22に近い第2端部4b近傍に接続されている。
運転時、フラットパネル4は降下して吸い込み開口21を開けるが、降下する量が第1端部4aと第2端部4bとでは異なり、第1端部4aが第2端部4bよりも大きく降下するので、フラットパネル4は天井面に対して傾斜するように回動して、吸い込み開口21を開く。
(フィルタ6)
図2は、フィルタの斜視図である。図2において、フィルタエレメント6cは、周囲をフレーム6aで保持されている。また、フレーム6aの対向する長辺同士は、補強アーム6bで繋がっており、長辺の撓みが抑制されている。
フィルタエレメント6cは、ポリエチレンテレフタレート製の繊維(以後、PET繊維と呼ぶ)をプリーツ織りした網状部材であり、折り山の形状を保護するため、補強アーム6bは、フィルタエレメント6cの折り山に合わせた形状に成形されている。
フィルタエレメント6cの繊維を細くすることによって、フィルタ6の塵埃を除去する性能を低下させずに通風抵抗を下げることができるが、繊維の折り目を維持する強度が弱くなるので、上記の補強アーム6bが、折り山を維持する機能を兼ねている。また、繊維の折り目を維持する強度が高まるように、材質や径の異なる繊維を、PET繊維同士の間に入れて織り込んでもよい。
図3は、本発明の第1実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図である。図3において、フラットパネル4は、フィルタ6を載せた状態で降下および上昇することができ、ユーザーは、天井を見上げることなくフィルタ6を取り外して清掃することができる。
フラットパネル4を吊り上げる紐71は、昇降ユニット7に接続されている。この昇降ユニット7が紐71を繰り出すことによって、フラットパネル4が降下し、紐71を巻き取ることによって、フラットパネル4が上昇する。
なお、便宜上、メンテナンス時に、ユーザーが台などに登ることなくフラットパネル4からフィルタ6を脱着することできる位置をメンテナンス位置と呼ぶ。また、運転時にフラットパネル4が吸い込み開口21を開いた位置を開位置と呼び、運転停止時にフラットパネル4が吸い込み開口21を閉じた位置を閉位置と呼ぶ。
(昇降ユニット7)
図4は、昇降ユニット内部の正面図である。図4において、昇降ユニット7は、紐71以外に、滑車72、巻取り歯車73、駆動歯車74、モータ75およびスイッチ76を備えている。
滑車72は、滑車部72aとカム部72bとが一体に成形されており、滑車部72aは、紐71を支え、紐71の移動に伴って回転する。カム部72bは、小径曲面と大径曲面とそれら両曲面を結ぶ平面とから成る。
巻取り歯車73は、紐71を巻取るボビン73aと歯車部73bとが一体に成形されている。駆動歯車74は、巻取り歯車73の歯車部73bと噛み合い、ボビン73aを回転させる。
モータ75は、ステッピングモータであり駆動歯車74を回転させる。モータ75の回転数は、制御部10から供給されるパルス数によって制御される。なお、制御部10は、CPU、メモリ及びモータドライブ回路を搭載しており、昇降ユニット7から離れた他の位置に配置されている。モータ75と制御部10はワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
スイッチ76は、レバー76aを有するマイクロスイッチであり、レバー76aが押されることによってオンする。レバー76aは、常に滑車72のカム部72bと接触しており、カム部72bの大径曲面と対峙したときに押される。スイッチ76も、制御部10とワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
(昇降ユニット7の動作)
図4において、昇降ユニット7が紐71を繰り出す場合、モータ75は駆動歯車74をCW方向へ回転させる。これによって、巻取り歯車73は、紐71を繰り出す方向に回転する。一方、昇降ユニット7が紐71を巻き取る場合、モータ75は駆動歯車74をCCW方向へ回転させる。これによって、巻取り歯車73は、紐71を巻き取る方向に回転する。紐の繰り出し量および巻き取り量は、モータ75の回転量に比例しており、制御部10が、モータ75へ供給するパルス数を制御することによって、紐71の繰り出し量および巻き取り量が制御される。
紐71の先端にはフラットパネル4が連結されているため、紐71には常に張力が発生しており、紐71が繰り出されるとき、又は紐71が巻き取られるとき、滑車部72aが紐71との摩擦力によって回転する。このとき、カム部72bも回転するので、スイッチ76は、レバー76aがカム部72bの大径曲面と対峙したときにオン信号を発し、小径曲面と対峙したときにはオフ信号を発する。滑車72が回転している間は、オン信号とオフ信号が交互に発生し、これらの信号は、すべて制御部10に入力される。
しかし、何らかの要因で紐71が弛み張力がなくなった場合、例えば、メンテナンスのために紐71を繰り出してフラットパネル4を降下させているときに、所定の繰り出し量に達する前に、フラットパネル4がテーブルなどの上に着地して停止した場合には、紐71と滑車部72aとの摩擦力が減退し滑車72が停止する。このため、スイッチ76からは、オン信号又はオフ信号のいずれか一方が連続的に出力される。このとき、制御部10では、モータ75が回転しているときにスイッチ76からの信号が一定になっていることから、フラットパネル4が何らかの障害物によって停止したと推定し、直ちにモータ75を停止させる。
(パネル支持手段8とフィルタ支持状態切替え手段9)
図5は、図1(a)の室内機の内部を上方から視たときの部分斜視図である。図5において、フラットパネル4には、リブ41と軸受42とが設けられている。リブ41には孔41aと溝41bとが形成されており、孔41aには紐71の先端が連結される。軸受42は、長孔となるように成形されている。
フィルタ6のフレーム6aは第2フレーム61に固定され、第2フレーム61はフラットパネル4に脱着可能に支持される。第2フレーム61の端部には、矢印Bの方向に摺動可能なスライド部材62が収納されている。スライド部材62は傾斜部62a、突起部62b及び係止部62cを有している。図5では、スライド部材62の突起部62bが、リブ41の溝41bに嵌まり込んでいるので、フィルタ6はフラットパネル4に支持された状態である。
フラットパネル4の上方には、駆動ユニット50、軸43及び押しカム63が設置されている。駆動ユニット50は、軸43及び押しカム63を矢印Aの方向へ移動させることができる。このとき、軸43は軸受42に差し込まれ、フラットパネル4が軸43に回転可能に支持される。この一連の動作が連結動作であり、軸受42、軸43および駆動ユニット50は、パネル支持手段8となる。
軸43が軸受42へ差し込まれると同時に、押しカム63は、スライド部材62の傾斜部62aを押しながら、第2フレーム61に差し込まれる。このとき、突起部62bが溝41bから外れ、係止部62cが本体20に架かる。その結果、フラットパネル4に支持されていたフィルタ6が、本体20に支持されるようになる。この一連の動作が切替え動作であり、スライド部材62、押しカム63及び駆動ユニット50は、フィルタ支持状態切替え手段9となる。
(駆動ユニット50)
図6は、駆動ユニットの内部を示す断面図である。図6において、駆動ユニット50は、ケース51、モータ52、ピニオンギア53、ラック54及びクランクシャフト55を備えている。ケース51の内部は、第1区画511、第2区画512及び第3区画513の3つの区画に仕切られている。モータ52はステッピングモータであり、回転数は制御部10から供給されるパルス数によって制御される。モータ52は、第1区画511に収納されているが、回転軸は第2区画512にある。
ピニオンギア53とラック54とは、互いに噛み合った状態で第2区画512に収納されている。ピニオンギア53は、モータ52の回転軸に連結されているので、モータ52の回転によってピニオンギア53が回転し、ラック54が滑り移動する。
クランクシャフト55は、1つの回転中心軸55aと、3つのクランク軸551,552,553を有している。回転中心軸55aは第3区画513に支持され、第1クランク軸551はラック54に連結されている。さらに、第2クランク軸552は軸43に連結され、第3クランク軸513は押しカム63に連結されている。
(駆動ユニット50の動作)
図6において、モータ52がピニオンギア53をC方向へ回転させると、ラック54がD方向へ滑り移動する。このとき、ラック54に連結されている第1クランク軸551もD方向に移動するので、クランクシャフト55は、回転中心軸55aを中心にE方向へ回転する。その結果、第2クランク軸552が軸43を矢印Aの方向へ押し出し、第3クランク軸553が押しカム63を矢印Aの方向へ押し出す。
(スライド部材62)
図7は、第2フレーム及びスライド部材の斜視図である。図7において、スライド部材62は傾斜部62a、突起部62b、係止部62c及び四角孔62dを有している。四角孔62dの一方の端部には、第2フレーム61の停止板61aが入りこみ、さらにこの停止板61aと四角孔62dの他方の端部との間にコイルスプリング64が配置される。傾斜部62aが押しカム63(図5参照)に押されて、スライド部材62が矢印Bの方向に移動するときは、コイルスプリング64を圧縮しながら移動するので、スライド部材62は、矢印Bとは反対方向の抗力を受ける。
(スライド部材62の動作)
図8は、図5の軸および押しカムを移動させた状態の斜視図である。図8において、押しカム63が、スライド部材62の傾斜部62aを押すことによって、スライド部材62に矢印B方向の力が作用し移動する。この移動によって、突起部62bが溝41bから外れ、フラットパネル4のフィルタ6に対する支持が解除される。同時に、係止部62cが突出して本体20に架かるので、フィルタ6は本体20に支持された状態となる。
(運転時のフラットパネル4の動作)
図9は、図8のフラットパネルを開いた状態の斜視図である。図9において、紐71が繰り出されると、フラットパネル4は、自重によって降下する。軸受42は、長孔に成形されているので、軸受42に軸43が差し込まれた状態であっても、軸受42と軸43との間には鉛直方向のクリアランスが存在する。その結果、フラットパネル4の第2端部4bは、軸受42と軸43との鉛直方向のクリアランス分だけ降下して停止する。その後は、フラットパネル4の第1端部4aが、軸43を中心に回転しながら所定距離だけ降下し、吸い込み開口21を開状態にする。なお、軸43には、フラットパネル4が軸方向へ移動することを規制するため、軸43より大きい直径の円柱から成る規制部43aが形成されている。
一方、上記の開状態から、紐71を巻き取ると、第1端部4aは軸43を中心に吸い込み開口21を閉じる方向に回転し、第1端部4aと第2端部4bとが同じ高さになったときに、フラットパネル4は、ほぼ水平となり、その後、第1端部4a及び第2端部4bは、共に、軸受42と軸43のクリアランス分だけ上昇し、吸い込み開口21を閉じる。
フラットパネル4が軸43を中心に回動して吸い込み開口21を開ける動作は、室内機2が運転を開始するときであり、このとき、フィルタ6は、スライド部材62の係止部62cが本体20に架かっているので、フラットパネル4の動作に追従しない。
(メンテナンス時のフラットパネル4の動作)
フィルタ6の清掃などのメンテナンスを行なうときは、図5の状態から紐71を繰り出す。図5の状態は、突起部62bが溝41bに嵌まり込んでおり、フィルタ6がフラットパネル4に連結されている状態であり、フラットパネル4とフィルタ6とは一緒に降下することができる。また、軸受42に軸43が差し込まれていないので、フラットパネル4は、回動することなく、水平に降下することができる。
<特徴>
(1)
室内機2では、昇降ユニット7が、運転時にフラットパネル4を開位置へ移動させ、停止時にフラットパネル4を閉位置へ移動させるので、停止時には吸い込み開口21が完全に閉じられ、吸い込み開口21を通して室内機2の内部が人目に触れることはない。
(2)
室内機2では、昇降ユニット7がフラットパネル4を2点で吊り上げて移動させ、フラットパネル4が閉位置と開位置との間を移動するとき、フラットパネル4の軸受42が軸43で支持される。その結果、天井の振動、吸い込み空気の風圧によってフラットパネル4が不安定に揺れることが防止される。また、軸43には、フラットパネル4が軸方向へ移動することを規制する規制部43aが設けられており、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによってフラットパネル4が軸方向へ揺れることを防止している。
(3)
室内機2では、フラットパネル4が閉位置から開位置へ移動するとき、押しカム63がスライド部材62を押して突出部62cを突出させ、フィルタ6を本体20に支持させる。即ち、メンテナンス時以外は、フラットパネル4とフィルタ6とが分離されているので、フラットパネル4が軽量となり、昇降ユニット7に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。また、フィルタ6を本体20に支持させる機構が簡素になり、大型化、高コスト化が抑制される。
(4)
室内機2では、1つの駆動ユニット50が、軸43を軸受42に向って移動させ、押しカム63をスライド部材62に向って移動させる。その結果、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
<第1実施形態の第1変形例>
ここでは、フラットパネル4の姿勢をより安定させる手段を説明する。図10は、第1変形例に係る室内機の運転時の斜視図であり、図11は、同室内機のメンテナンス時の斜視図である。なお、第1実施形態と同様の部品については、同様の符号を付与して説明を省略する。
図10において、フラットパネル4には案内板46が設けられている。室内機2が運転を停止し、フラットパネル4が閉位置にあるとき、案内板46は本体20内部に収納されている。案内板46は、フラットパネル4の動作に追従し、本体20の案内孔26から出てくる。フラットパネル4が開位置にあるときは、案内孔26が案内板46を支持しているので、天井の揺れや、吸い込み開口21から吸い込まれる空気の圧力によってフラットパネル4の姿勢が不安定になることはない。
案内板46の鉛直方向の移動は拘束されていないので、メンテナンス時にフラットパネル4をメンテナンス位置まで降下させるときには、図11に示すように、フラットパネル4と共に降下する。
<第1実施形態の第2変形例>
上記第1実施形態では、2本の紐71でフラットパネル4を昇降させているが、4本の紐で昇降させてもよい。
図12は、第2変形例に係る室内機の運転時の斜視図であり、図13は、同室内機のメンテナンス時の斜視図である。図12、図13において、フラットパネル4は、4本の紐71で吊られており、紐71の繰り出し量を変更することによって、開位置、又はメンテナンス位置へ移動する。
フラットパネル4の位置変更時には、必ずフラットパネル4を閉位置へ移動させ、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6の支持状態の切替え動作を行なう。例えば、フラットパネル4を開位置からメンテナンス位置へ移動させる場合は、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6と本体20との連結を解除し、フィルタ6をフラットパネル4へ連結した後にメンテナンス位置へ降下させる。
また、フラットパネル4をメンテナンス位置から開位置へ移動させる場合は、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6とフラットパネル4との連結を解除し、フィルタ6を本体20へ連結した後に開位置へ降下させる。フィルタ6の連結と解除は、上記実施形態と同様にスライド部材62を押しカム63で操作することによって行なわれるので、ここでは説明を省略する。
なお、フラットパネル4の姿勢は水平に限定されるものではなく、4本の紐71内の2本の繰り出し量を異ならせて傾斜させてもよい。図14は、第2変形例に係る他の室内機の運転時の斜視図であり、図14において、フラットパネル4の第1端部4a側の紐71を長く繰り出し、第2端部4b側の紐71を短く繰り出している。その結果、フラットパネル4は、第1端部4a側が大きく開いた状態となる。
また、フラットパネル4の姿勢変更が可能となるので、例えばメンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにフラットパネル4を傾けることができ、使い勝手がよい。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、フィルタ支持状態の切替え動作によって、フィルタ6をフラットパネル4及び本体20のいずれか一方に支持させるようにしているが、これに限定されるものではない。第2実施形態では、フィルタ6がフラットパネル4に常時連結された状態で吸い込み開口21を開閉することができる室内機を説明する。なお、第1実施形態と同様の部品については同様の符号を付与して、説明を省略する。
図15は、本発明の第2実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図である。図15において、フラットパネル4は、フィルタ6がスプリング11によって連結され、フラットパネル4の4つのコーナーが紐71で吊り上げられている。スプリング11は、ねじりコイルスプリングであり、一端がフラットパネル4の端部近傍に固定されており、他端はフィルタ6の端部近傍に固定されている。
フラットパネル4が吸い込み開口21を閉じているときは、フィルタ6は、本体20の位置決め板25から上方へ上昇することができないため、フラットパネル4が昇降ユニット7によって閉位置まで上昇すると、フラットパネル4は、スプリング11を撓ませながらフィルタ6と重なり、吸い込み開口21を閉じる。
フラットパネル4の第1端部4a側の紐71を昇降ユニット7で繰り出すと、フラットパネル4の第1端部4aが、吸い込み開口21から離れる。このとき、スプリング11の撓みが完全に解除されるまでは、フィルタ6が位置決め板25側から離れることはできない。この状態で、室内機2は運転される。
<第2実施形態の変形例>
次に、第2実施形態をさらに簡素化した変形例について説明する。図16(a)は第2実施形態の変形例に係る室内機の停止時の側面図、図16(b)は同室内機の運転時の側面図、図16(c)は同室内機のメンテナンス時の側面図である。
図16(a)において、フィルタ6は、フラットパネル4に対して所定角度傾いた状態でフラットパネル4に固定されており、フラットパネル4が閉位置にあるときは、本体20内部で傾いて静止している。
運転時、昇降ユニット7がフラットパネル4の第1端部4a側の紐71を繰り出すことによって、フラットパネル4の第1端部4aが開位置まで自重で降下し、第2端部4bを中心に回転し吸い込み開口21を開ける。昇降ユニット7は、フィルタ6が水平となるまで紐71を繰り出す。
そして、メンテナンス時は、昇降ユニット7が、フラットパネル4を閉位置へ移動させた後に、全ての紐71を均等に繰り出すことによって、フラットパネル4は、図16(c)に示すようにメンテナンス位置まで水平に降下することができる。
〔その他〕
なお、フラットパネル4をメンテナンス位置まで移動させることは、メンテナンス時だけに限られたことではなく、本発明に係る室内機2のフラットパネル4をメンテナンス位置へ移動させるためのデモンストレーシヨンを行うときにも実施される。
同様に、フラットパネル4を開位置まで移動させることは、運転時だけに限られたことではなく、本発明に係る室内機2のフラットパネル4を開位置へ移動させるためのデモンストレーシヨンを行うときにも実施される。
以上のように、本発明によれば、運転停止時には、吸い込み開口が閉じられ、室内機内部が吸い込み開口を通して人目に触れることがないので、デザインを重視した居住空間に設置される室内機に有用である。
(a)本発明の第1実施形態に係る室内機の運転停止時の斜視図。(b)同室内機の運転時の斜視図。 フィルタの斜視図。 本発明の第1実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 昇降ユニット内部の正面図。 図1(a)の室内機の内部を上方から視たときの部分斜視図。 駆動ユニットの内部を示す断面図。 第2フレーム及びスライド部材の斜視図。 図5の軸および押しカムを移動させた状態の斜視図。 図8のフラットパネルを開いた状態の斜視図。 第1変形例に係る室内機の運転時の斜視図。 第1変形例に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 第2変形例に係る室内機の運転時の斜視図。 第2変形例に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 第2変形例に係る他の室内機の運転時の斜視図。 本発明の第2実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 (a)第2実施形態の変形例に係る室内機の停止時の側面図。(b)同室内機の運転時の側面図。(c)同室内機のメンテナンス時の側面図。
符号の説明
2 室内機
4 フラットパネル
6 フィルタ
7 昇降ユニット(昇降手段)
8 パネル支持手段
9 フィルタ支持状態切替え手段
20 本体
21 吸い込み開口
42 軸受(第1回転支持部)
43 軸(第2回転支持部)
43a 規制部
50 駆動ユニット
62 スライド部材
63 押しカム
本発明は、空気調和装置の室内機に関し、特に、下面に設けられた吸い込み開口をパネルで閉じる室内機に関する。
従来、天井設置型の室内機として、化粧パネルの中央開口を昇降可能なセンターパネルで閉じる室内機が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。その室内機では、センターパネルは紐で吊り上げられ、昇降装置がその紐を繰り出すことによってセンターパネルが降下し、紐を巻き取ることによってセンターパネルが上昇する。
センターパネルは、フィルタのメンテナンス時に降下し、運転時および停止時には上昇して中央開口を閉じる。つまり中央開口は、フィルタのメンテナンス時に全開するのみで、通常状態では両側の吸込口を残して常に閉じられている。
特開平10−196999号公報
上記のような室内機では、吸込口は常時開いた状態であり、その吸込口を通してフィルタや室内機内部が人目に触れるため、意匠性が著しく低下する。意匠性を向上させる目的で、運転停止時に吸込口を閉じることが検討されているが、吸込口の開閉機構が新たに必要となり、室内機が大型化する。
本発明の課題は、開閉可能な開口全域を吸込口として利用し、運転停止時にその開口を完全に閉じることができる意匠性に優れた空気調和装置の室内機を提供することにある。
第1発明に係る空気調和装置の室内機は、本体の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であって、パネルと昇降手段とを備えている。パネルは、吸い込み開口付近に在って、メンテナンス時に第1位置まで降下する。昇降手段は、パネルを上昇方向および降下方向へ移動させる。そして、この昇降手段は、吸い込み開口から空気を吸い込む動作を含む運転時に、パネルを、吸い込み開口から離れた第1位置よりも天井に近い第2位置へ移動させ、停止時には、パネルを、吸い込み開口を閉じる第3位置へ移動させる。パネルは、第2位置にあるとき、天井面に対して傾斜している。
この室内機では、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
第2発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネルを本体に連結するパネル支持手段をさらに備えている。パネル支持手段は、パネルが第3位置にあるとき、パネルを本体に連結している。
この室内機では、パネルが、本体に支持されるので、天井の振動によってパネルが不安定に揺れることが防止される。
第3発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネルを本体に連結するパネル支持手段をさらに備えている。パネル支持手段は、パネルが第3位置と第2位置との間を移動するとき、パネルを本体に連結している。
この室内機では、パネルが、本体に支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。
第4発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネルを本体に連結するパネル支持手段をさらに備えている。パネル支持手段は、パネルが前記第2位置にあるとき、パネルを本体に連結している。
この室内機では、パネルが、本体に支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。
第5発明に係る空気調和装置の室内機は、第1発明から第4発明のいずれか1つに係る空気調和装置の室内機であって、昇降手段が、パネルを4点で吊り上げ、その4点の降下量又は上昇量を変更することによって、パネルを第1位置、第2位置および第3位置のいずれかへ移動させる。
この室内機では、4点それぞれの移動量が個別に変更されることによって、パネル姿勢が変更される。例えば、メンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにパネルを傾けることが可能となるので、使い勝手がよい。
第6発明に係る空気調和装置の室内機は、本体の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であって、パネルと昇降手段とパネル支持手段とを備えている。パネルは、吸い込み開口付近に在って、メンテナンス時に第1位置まで降下する。昇降手段は、パネルを2点で吊り上げて、その2点の降下量又は上昇量を変更することによって、パネルを上昇方向および降下方向へ移動させる。パネル支持手段は、パネルの一端部を吸い込み開口付近に回転可能に支持し、必要に応じて端部の支持を解除する。昇降手段は、吸い込み開口から空気を吸い込む動作を含む運転時に、パネルを、吸い込み開口から離れた第1位置よりも天井に近い第2位置へ移動させ、停止時には、パネルを、吸い込み開口を閉じる第3位置へ移動させる。パネル支持手段は、パネルが第3位置と第2位置との間を移動するとき、パネルの端部を支持し、パネルが第3位置から第1位置へ移動するとき、パネルの端部の支持を解除する。
この室内機では、パネルが、運転時の第2位置で一端を支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。また、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
第7発明に係る空気調和装置の室内機は、第6発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネル支持手段が、第1回転支持部と第2回転支持部とを有する。第1回転支持部は、パネルの端部に設けられパネルの回転中心を成す。第2回転支持部は、第1回転支持部と嵌合して第1回転支持部を回転可能に支持する。そして、第2回転支持部には、パネルの回転中心軸方向の移動を規制する規制部が設けられている。
この室内機では、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによるパネルの回転中心軸方向の揺れが防止される。
第8発明に係る空気調和装置の室内機は、第7発明に係る空気調和装置の室内機であって、フィルタとフィルタ支持状態切替え手段とをさらに備えている。フィルタは、吸い込み開口から吸い込まれる空気に含まれる塵埃を除去する。フィルタ支持状態切替え手段は、フィルタをパネル又は本体のいずれか一方に支持させる。そして、フィルタ支持状態切替え手段は、パネルが第3位置から第2位置へ移動するとき、フィルタを本体に支持させる。
この室内機では、メンテナンス時以外は、パネルとフィルタとが分離されているので、パネルが軽量となり、昇降手段に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。
第9発明に係る空気調和装置の室内機は、第8発明に係る空気調和装置の室内機であって、フィルタ支持状態切替え手段が、スライド部材とカム部材とを有している。スライド部材は、フィルタに摺動可能に保持されて押されたときに突出して本体の一部に支持される。カム部材は、スライド部材を押す。
この室内機では、スライド部材が押されることによってフィルタが本体に支持されるので、フィルタを本体へ支持させる機構が簡素になり、フィルタ支持状態切替え手段の大型化、高コスト化が抑制される。
第10発明に係る空気調和装置の室内機は、第9発明に係る空気調和装置の室内機であって、パネル支持手段は、第2回転支持部を第1回転支持部に向って移動させる駆動部をさらに有している。また、フィルタ支持状態切替え手段は、カム部材をスライド部材に向って移動させる駆動部をさらに有している。そして、パネル支持手段の駆動部と、フィルタ支持状態切替え手段の駆動部とが共通である。
この室内機では、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
第1発明係る空気調和装置の室内機では、停止時には、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがなくなるので、意匠性が向上する。
第2発明から第4発明のいずれか1つに係る空気調和装置の室内機では、パネルが、本体に支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによってパネルが不安定に揺れることが防止される。
第5発明に係る空気調和装置の室内機では、パネルの4点それぞれの移動量が個別に変更されることによって、パネル姿勢が変更されるので、例えばメンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにパネルを傾けることができ、使い勝手がよい。
第6発明に係る空気調和装置の室内機では、パネルが、運転時の第2位置で一端を支持されるので、天井の振動や、吸い込み空気の風圧によってパネルが不安定に揺れることが防止される。また、停止時は、吸い込み開口が完全に閉じられており、吸い込み開口を通して室内機の内部が人目に触れることがないので、意匠性が向上する。
第7発明に係る空気調和装置の室内機では、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによるパネルの回転中心軸方向の揺れが防止される。
第8発明に係る空気調和装置の室内機では、メンテナンス時以外は、パネルとフィルタとが分離されているので、パネルが軽量となり、昇降手段に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。
第9発明に係る空気調和装置の室内機では、スライド部材が押されることによってフィルタが本体に支持されるので、フィルタを本体に支持させる機構が簡素になり、フィルタ支持状態切替え手段の大型化、高コスト化が抑制される。
第10発明に係る空気調和装置の室内機では、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
〔第1実施形態〕
<室内機>
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る室内機の運転停止時の斜視図であり、図1(b)は、同室内機の運転時の斜視図である。図1(a),(b)において、空気調和装置の室内機2は、下面に吸い込み開口21及び吹出口22を有する本体20、吸い込み開口21を開閉するフラットパネル4、及び吸い込み開口21から吸込まれた空気に含まれる塵埃を除去するフィルタ6を備えている。吸い込み開口21と吹出口22とは隣接しており、吸い込み開口21の面積は、吹出口22よりも大きく、本体20下面の相当範囲を占有している。
(フラットパネル4)
フラットパネル4は、吸い込み開口21全域を閉じることができる大きさであり、本体20側から延びる2本の紐71で吊り上げられている。2本の紐71は、フラットパネル4の長手方向の両端部を支持し、図1(b)において手前側の端部を吊り上げる紐71は、吹出口22から離れた第1端部4a近傍に接続され、図1(b)において奥側の端部を吊り上げる紐71は、吹出口22に近い第2端部4b近傍に接続されている。
運転時、フラットパネル4は降下して吸い込み開口21を開けるが、降下する量が第1端部4aと第2端部4bとでは異なり、第1端部4aが第2端部4bよりも大きく降下するので、フラットパネル4は天井面に対して傾斜するように回動して、吸い込み開口21を開く。
(フィルタ6)
図2は、フィルタの斜視図である。図2において、フィルタエレメント6cは、周囲をフレーム6aで保持されている。また、フレーム6aの対向する長辺同士は、補強アーム6bで繋がっており、長辺の撓みが抑制されている。
フィルタエレメント6cは、ポリエチレンテレフタレート製の繊維(以後、PET繊維と呼ぶ)をプリーツ織りした網状部材であり、折り山の形状を保護するため、補強アーム6bは、フィルタエレメント6cの折り山に合わせた形状に成形されている。
フィルタエレメント6cの繊維を細くすることによって、フィルタ6の塵埃を除去する性能を低下させずに通風抵抗を下げることができるが、繊維の折り目を維持する強度が弱くなるので、上記の補強アーム6bが、折り山を維持する機能を兼ねている。また、繊維の折り目を維持する強度が高まるように、材質や径の異なる繊維を、PET繊維同士の間に入れて織り込んでもよい。
図3は、本発明の第1実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図である。図3において、フラットパネル4は、フィルタ6を載せた状態で降下および上昇することができ、ユーザーは、天井を見上げることなくフィルタ6を取り外して清掃することができる。
フラットパネル4を吊り上げる紐71は、昇降ユニット7に接続されている。この昇降ユニット7が紐71を繰り出すことによって、フラットパネル4が降下し、紐71を巻き取ることによって、フラットパネル4が上昇する。
なお、便宜上、メンテナンス時に、ユーザーが台などに登ることなくフラットパネル4からフィルタ6を脱着することできる位置をメンテナンス位置と呼ぶ。また、運転時にフラットパネル4が吸い込み開口21を開いた位置を開位置と呼び、運転停止時にフラットパネル4が吸い込み開口21を閉じた位置を閉位置と呼ぶ。
(昇降ユニット7)
図4は、昇降ユニット内部の正面図である。図4において、昇降ユニット7は、紐71以外に、滑車72、巻取り歯車73、駆動歯車74、モータ75およびスイッチ76を備えている。
滑車72は、滑車部72aとカム部72bとが一体に成形されており、滑車部72aは、紐71を支え、紐71の移動に伴って回転する。カム部72bは、小径曲面と大径曲面とそれら両曲面を結ぶ平面とから成る。
巻取り歯車73は、紐71を巻取るボビン73aと歯車部73bとが一体に成形されている。駆動歯車74は、巻取り歯車73の歯車部73bと噛み合い、ボビン73aを回転させる。
モータ75は、ステッピングモータであり駆動歯車74を回転させる。モータ75の回転数は、制御部10から供給されるパルス数によって制御される。なお、制御部10は、CPU、メモリ及びモータドライブ回路を搭載しており、昇降ユニット7から離れた他の位置に配置されている。モータ75と制御部10はワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
スイッチ76は、レバー76aを有するマイクロスイッチであり、レバー76aが押されることによってオンする。レバー76aは、常に滑車72のカム部72bと接触しており、カム部72bの大径曲面と対峙したときに押される。スイッチ76も、制御部10とワイヤハーネスによって電気的に接続されている。
(昇降ユニット7の動作)
図4において、昇降ユニット7が紐71を繰り出す場合、モータ75は駆動歯車74をCW方向へ回転させる。これによって、巻取り歯車73は、紐71を繰り出す方向に回転する。一方、昇降ユニット7が紐71を巻き取る場合、モータ75は駆動歯車74をCCW方向へ回転させる。これによって、巻取り歯車73は、紐71を巻き取る方向に回転する。紐の繰り出し量および巻き取り量は、モータ75の回転量に比例しており、制御部10が、モータ75へ供給するパルス数を制御することによって、紐71の繰り出し量および巻き取り量が制御される。
紐71の先端にはフラットパネル4が連結されているため、紐71には常に張力が発生しており、紐71が繰り出されるとき、又は紐71が巻き取られるとき、滑車部72aが紐71との摩擦力によって回転する。このとき、カム部72bも回転するので、スイッチ76は、レバー76aがカム部72bの大径曲面と対峙したときにオン信号を発し、小径曲面と対峙したときにはオフ信号を発する。滑車72が回転している間は、オン信号とオフ信号が交互に発生し、これらの信号は、すべて制御部10に入力される。
しかし、何らかの要因で紐71が弛み張力がなくなった場合、例えば、メンテナンスのために紐71を繰り出してフラットパネル4を降下させているときに、所定の繰り出し量に達する前に、フラットパネル4がテーブルなどの上に着地して停止した場合には、紐71と滑車部72aとの摩擦力が減退し滑車72が停止する。このため、スイッチ76からは、オン信号又はオフ信号のいずれか一方が連続的に出力される。このとき、制御部10では、モータ75が回転しているときにスイッチ76からの信号が一定になっていることから、フラットパネル4が何らかの障害物によって停止したと推定し、直ちにモータ75を停止させる。
(パネル支持手段8とフィルタ支持状態切替え手段9)
図5は、図1(a)の室内機の内部を上方から視たときの部分斜視図である。図5において、フラットパネル4には、リブ41と軸受42とが設けられている。リブ41には孔41aと溝41bとが形成されており、孔41aには紐71の先端が連結される。軸受42は、長孔となるように成形されている。
フィルタ6のフレーム6aは第2フレーム61に固定され、第2フレーム61はフラットパネル4に脱着可能に支持される。第2フレーム61の端部には、矢印Bの方向に摺動可能なスライド部材62が収納されている。スライド部材62は傾斜部62a、突起部62b及び係止部62cを有している。図5では、スライド部材62の突起部62bが、リブ41の溝41bに嵌まり込んでいるので、フィルタ6はフラットパネル4に支持された状態である。
フラットパネル4の上方には、駆動ユニット50、軸43及び押しカム63が設置されている。駆動ユニット50は、軸43及び押しカム63を矢印Aの方向へ移動させることができる。このとき、軸43は軸受42に差し込まれ、フラットパネル4が軸43に回転可能に支持される。この一連の動作が連結動作であり、軸受42、軸43および駆動ユニット50は、パネル支持手段8となる。
軸43が軸受42へ差し込まれると同時に、押しカム63は、スライド部材62の傾斜部62aを押しながら、第2フレーム61に差し込まれる。このとき、突起部62bが溝41bから外れ、係止部62cが本体20に架かる。その結果、フラットパネル4に支持されていたフィルタ6が、本体20に支持されるようになる。この一連の動作が切替え動作であり、スライド部材62、押しカム63及び駆動ユニット50は、フィルタ支持状態切替え手段9となる。
(駆動ユニット50)
図6は、駆動ユニットの内部を示す断面図である。図6において、駆動ユニット50は、ケース51、モータ52、ピニオンギア53、ラック54及びクランクシャフト55を備えている。ケース51の内部は、第1区画511、第2区画512及び第3区画513の3つの区画に仕切られている。モータ52はステッピングモータであり、回転数は制御部10から供給されるパルス数によって制御される。モータ52は、第1区画511に収納されているが、回転軸は第2区画512にある。
ピニオンギア53とラック54とは、互いに噛み合った状態で第2区画512に収納されている。ピニオンギア53は、モータ52の回転軸に連結されているので、モータ52の回転によってピニオンギア53が回転し、ラック54が滑り移動する。
クランクシャフト55は、1つの回転中心軸55aと、3つのクランク軸551,552,553を有している。回転中心軸55aは第3区画513に支持され、第1クランク軸551はラック54に連結されている。さらに、第2クランク軸552は軸43に連結され、第3クランク軸513は押しカム63に連結されている。
(駆動ユニット50の動作)
図6において、モータ52がピニオンギア53をC方向へ回転させると、ラック54がD方向へ滑り移動する。このとき、ラック54に連結されている第1クランク軸551もD方向に移動するので、クランクシャフト55は、回転中心軸55aを中心にE方向へ回転する。その結果、第2クランク軸552が軸43を矢印Aの方向へ押し出し、第3クランク軸553が押しカム63を矢印Aの方向へ押し出す。
(スライド部材62)
図7は、第2フレーム及びスライド部材の斜視図である。図7において、スライド部材62は傾斜部62a、突起部62b、係止部62c及び四角孔62dを有している。四角孔62dの一方の端部には、第2フレーム61の停止板61aが入りこみ、さらにこの停止板61aと四角孔62dの他方の端部との間にコイルスプリング64が配置される。傾斜部62aが押しカム63(図5参照)に押されて、スライド部材62が矢印Bの方向に移動するときは、コイルスプリング64を圧縮しながら移動するので、スライド部材62は、矢印Bとは反対方向の抗力を受ける。
(スライド部材62の動作)
図8は、図5の軸および押しカムを移動させた状態の斜視図である。図8において、押しカム63が、スライド部材62の傾斜部62aを押すことによって、スライド部材62に矢印B方向の力が作用し移動する。この移動によって、突起部62bが溝41bから外れ、フラットパネル4のフィルタ6に対する支持が解除される。同時に、係止部62cが突出して本体20に架かるので、フィルタ6は本体20に支持された状態となる。
(運転時のフラットパネル4の動作)
図9は、図8のフラットパネルを開いた状態の斜視図である。図9において、紐71が繰り出されると、フラットパネル4は、自重によって降下する。軸受42は、長孔に成形されているので、軸受42に軸43が差し込まれた状態であっても、軸受42と軸43との間には鉛直方向のクリアランスが存在する。その結果、フラットパネル4の第2端部4bは、軸受42と軸43との鉛直方向のクリアランス分だけ降下して停止する。その後は、フラットパネル4の第1端部4aが、軸43を中心に回転しながら所定距離だけ降下し、吸い込み開口21を開状態にする。なお、軸43には、フラットパネル4が軸方向へ移動することを規制するため、軸43より大きい直径の円柱から成る規制部43aが形成されている。
一方、上記の開状態から、紐71を巻き取ると、第1端部4aは軸43を中心に吸い込み開口21を閉じる方向に回転し、第1端部4aと第2端部4bとが同じ高さになったときに、フラットパネル4は、ほぼ水平となり、その後、第1端部4a及び第2端部4bは、共に、軸受42と軸43のクリアランス分だけ上昇し、吸い込み開口21を閉じる。
フラットパネル4が軸43を中心に回動して吸い込み開口21を開ける動作は、室内機2が運転を開始するときであり、このとき、フィルタ6は、スライド部材62の係止部62cが本体20に架かっているので、フラットパネル4の動作に追従しない。
(メンテナンス時のフラットパネル4の動作)
フィルタ6の清掃などのメンテナンスを行なうときは、図5の状態から紐71を繰り出す。図5の状態は、突起部62bが溝41bに嵌まり込んでおり、フィルタ6がフラットパネル4に連結されている状態であり、フラットパネル4とフィルタ6とは一緒に降下することができる。また、軸受42に軸43が差し込まれていないので、フラットパネル4は、回動することなく、水平に降下することができる。
<特徴>
(1)
室内機2では、昇降ユニット7が、運転時にフラットパネル4を開位置へ移動させ、停止時にフラットパネル4を閉位置へ移動させるので、停止時には吸い込み開口21が完全に閉じられ、吸い込み開口21を通して室内機2の内部が人目に触れることはない。
(2)
室内機2では、昇降ユニット7がフラットパネル4を2点で吊り上げて移動させ、フラットパネル4が閉位置と開位置との間を移動するとき、フラットパネル4の軸受42が軸43で支持される。その結果、天井の振動、吸い込み空気の風圧によってフラットパネル4が不安定に揺れることが防止される。また、軸43には、フラットパネル4が軸方向へ移動することを規制する規制部43aが設けられており、天井の振動や、吸い込み空気の風圧などによってフラットパネル4が軸方向へ揺れることを防止している。
(3)
室内機2では、フラットパネル4が閉位置から開位置へ移動するとき、押しカム63がスライド部材62を押して突出部62cを突出させ、フィルタ6を本体20に支持させる。即ち、メンテナンス時以外は、フラットパネル4とフィルタ6とが分離されているので、フラットパネル4が軽量となり、昇降ユニット7に作用する鉛直方向の負荷が軽減され、機械的耐久性が向上する。また、フィルタ6を本体20に支持させる機構が簡素になり、大型化、高コスト化が抑制される。
(4)
室内機2では、1つの駆動ユニット50が、軸43を軸受42に向って移動させ、押しカム63をスライド部材62に向って移動させる。その結果、駆動部が占有する空間が低減され、室内機の大型化が抑制される。
<第1実施形態の第1変形例>
ここでは、フラットパネル4の姿勢をより安定させる手段を説明する。図10は、第1変形例に係る室内機の運転時の斜視図であり、図11は、同室内機のメンテナンス時の斜視図である。なお、第1実施形態と同様の部品については、同様の符号を付与して説明を省略する。
図10において、フラットパネル4には案内板46が設けられている。室内機2が運転を停止し、フラットパネル4が閉位置にあるとき、案内板46は本体20内部に収納されている。案内板46は、フラットパネル4の動作に追従し、本体20の案内孔26から出てくる。フラットパネル4が開位置にあるときは、案内孔26が案内板46を支持しているので、天井の揺れや、吸い込み開口21から吸い込まれる空気の圧力によってフラットパネル4の姿勢が不安定になることはない。
案内板46の鉛直方向の移動は拘束されていないので、メンテナンス時にフラットパネル4をメンテナンス位置まで降下させるときには、図11に示すように、フラットパネル4と共に降下する。
<第1実施形態の第2変形例>
上記第1実施形態では、2本の紐71でフラットパネル4を昇降させているが、4本の紐で昇降させてもよい。
図12は、第2変形例に係る室内機の運転時の斜視図であり、図13は、同室内機のメンテナンス時の斜視図である。図12、図13において、フラットパネル4は、4本の紐71で吊られており、紐71の繰り出し量を変更することによって、開位置、又はメンテナンス位置へ移動する。
フラットパネル4の位置変更時には、必ずフラットパネル4を閉位置へ移動させ、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6の支持状態の切替え動作を行なう。例えば、フラットパネル4を開位置からメンテナンス位置へ移動させる場合は、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6と本体20との連結を解除し、フィルタ6をフラットパネル4へ連結した後にメンテナンス位置へ降下させる。
また、フラットパネル4をメンテナンス位置から開位置へ移動させる場合は、吸い込み開口21を閉じて、フィルタ6とフラットパネル4との連結を解除し、フィルタ6を本体20へ連結した後に開位置へ降下させる。フィルタ6の連結と解除は、上記実施形態と同様にスライド部材62を押しカム63で操作することによって行なわれるので、ここでは説明を省略する。
なお、フラットパネル4の姿勢は水平に限定されるものではなく、4本の紐71内の2本の繰り出し量を異ならせて傾斜させてもよい。図14は、第2変形例に係る他の室内機の運転時の斜視図であり、図14において、フラットパネル4の第1端部4a側の紐71を長く繰り出し、第2端部4b側の紐71を短く繰り出している。その結果、フラットパネル4は、第1端部4a側が大きく開いた状態となる。
また、フラットパネル4の姿勢変更が可能となるので、例えばメンテナンス時にユーザーが取り扱い易いようにフラットパネル4を傾けることができ、使い勝手がよい。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、フィルタ支持状態の切替え動作によって、フィルタ6をフラットパネル4及び本体20のいずれか一方に支持させるようにしているが、これに限定されるものではない。第2実施形態では、フィルタ6がフラットパネル4に常時連結された状態で吸い込み開口21を開閉することができる室内機を説明する。なお、第1実施形態と同様の部品については同様の符号を付与して、説明を省略する。
図15は、本発明の第2実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図である。図15において、フラットパネル4は、フィルタ6がスプリング11によって連結され、フラットパネル4の4つのコーナーが紐71で吊り上げられている。スプリング11は、ねじりコイルスプリングであり、一端がフラットパネル4の端部近傍に固定されており、他端はフィルタ6の端部近傍に固定されている。
フラットパネル4が吸い込み開口21を閉じているときは、フィルタ6は、本体20の位置決め板25から上方へ上昇することができないため、フラットパネル4が昇降ユニット7によって閉位置まで上昇すると、フラットパネル4は、スプリング11を撓ませながらフィルタ6と重なり、吸い込み開口21を閉じる。
フラットパネル4の第1端部4a側の紐71を昇降ユニット7で繰り出すと、フラットパネル4の第1端部4aが、吸い込み開口21から離れる。このとき、スプリング11の撓みが完全に解除されるまでは、フィルタ6が位置決め板25側から離れることはできない。この状態で、室内機2は運転される。
<第2実施形態の変形例>
次に、第2実施形態をさらに簡素化した変形例について説明する。図16(a)は第2実施形態の変形例に係る室内機の停止時の側面図、図16(b)は同室内機の運転時の側面図、図16(c)は同室内機のメンテナンス時の側面図である。
図16(a)において、フィルタ6は、フラットパネル4に対して所定角度傾いた状態でフラットパネル4に固定されており、フラットパネル4が閉位置にあるときは、本体20内部で傾いて静止している。
運転時、昇降ユニット7がフラットパネル4の第1端部4a側の紐71を繰り出すことによって、フラットパネル4の第1端部4aが開位置まで自重で降下し、第2端部4bを中心に回転し吸い込み開口21を開ける。昇降ユニット7は、フィルタ6が水平となるまで紐71を繰り出す。
そして、メンテナンス時は、昇降ユニット7が、フラットパネル4を閉位置へ移動させた後に、全ての紐71を均等に繰り出すことによって、フラットパネル4は、図16(c)に示すようにメンテナンス位置まで水平に降下することができる。
〔その他〕
なお、フラットパネル4をメンテナンス位置まで移動させることは、メンテナンス時だけに限られたことではなく、本発明に係る室内機2のフラットパネル4をメンテナンス位置へ移動させるためのデモンストレーシヨンを行うときにも実施される。
同様に、フラットパネル4を開位置まで移動させることは、運転時だけに限られたことではなく、本発明に係る室内機2のフラットパネル4を開位置へ移動させるためのデモンストレーシヨンを行うときにも実施される。
以上のように、本発明によれば、運転停止時には、吸い込み開口が閉じられ、室内機内部が吸い込み開口を通して人目に触れることがないので、デザインを重視した居住空間に設置される室内機に有用である。
(a)本発明の第1実施形態に係る室内機の運転停止時の斜視図。(b)同室内機の運転時の斜視図。 フィルタの斜視図。 本発明の第1実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 昇降ユニット内部の正面図。 図1(a)の室内機の内部を上方から視たときの部分斜視図。 駆動ユニットの内部を示す断面図。 第2フレーム及びスライド部材の斜視図。 図5の軸および押しカムを移動させた状態の斜視図。 図8のフラットパネルを開いた状態の斜視図。 第1変形例に係る室内機の運転時の斜視図。 第1変形例に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 第2変形例に係る室内機の運転時の斜視図。 第2変形例に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 第2変形例に係る他の室内機の運転時の斜視図。 本発明の第2実施形態に係る室内機のメンテナンス時の斜視図。 (a)第2実施形態の変形例に係る室内機の停止時の側面図。(b)同室内機の運転時の側面図。(c)同室内機のメンテナンス時の側面図。
2 室内機
4 フラットパネル
6 フィルタ
7 昇降ユニット(昇降手段)
8 パネル支持手段
9 フィルタ支持状態切替え手段
20 本体
21 吸い込み開口
42 軸受(第1回転支持部)
43 軸(第2回転支持部)
43a 規制部
50 駆動ユニット
62 スライド部材
63 押しカム

Claims (8)

  1. 本体(20)の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口(21)が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であって、
    前記吸い込み開口(21)付近に在って、第1機能実施時に第1位置まで移動するパネル(4)と、
    前記パネル(4)を上昇方向および降下方向へ移動させる昇降手段(7)と、
    を備え、
    前記昇降手段(7)は、
    第2機能実施時に、前記パネル(4)を、前記吸い込み開口(21)から離れた前記第1位置よりも天井に近い第2位置へ移動させ、
    停止時に、前記パネル(4)を、前記吸い込み開口(21)を閉じる第3位置へ移動させる、
    空気調和装置の室内機(2)。
  2. 本体(20)の下面に空気を吸い込むための吸い込み開口(21)が位置する天井設置の空気調和装置の室内機であって、
    前記吸い込み開口(21)付近に在って、メンテナンス時に第1位置まで降下するパネル(4)と、
    前記パネル(4)を上昇方向および降下方向へ移動させる昇降手段(7)と、
    を備え、
    前記昇降手段(7)は、
    運転時に、前記パネル(4)を、前記吸い込み開口(21)から離れた前記第1位置よりも天井に近い第2位置へ移動させ、
    停止時に、前記パネル(4)を、前記吸い込み開口(21)を閉じる第3位置へ移動させる、
    空気調和装置の室内機(2)。
  3. 前記昇降手段(7)は、前記パネル(4)を4点で吊り上げ、前記4点の降下量又は上昇量を変更することによって、前記パネル(4)を前記第1位置、前記第2位置および前記第3位置のいずれかへ移動させる、
    請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置の室内機(2)。
  4. 前記パネル(4)の一端部を前記吸い込み開口(21)付近に回転可能に支持し、必要に応じて前記端部の支持を解除するパネル支持手段(8)をさらに備え、
    前記昇降手段(7)は、前記パネル(4)を2点で吊り上げて、前記2点の降下量又は上昇量を変更することによって、前記パネル(4)を前記第1位置、前記第2位置および前記第3位置のいずれかへ移動させ、
    前記パネル支持手段(8)は、
    前記パネル(4)が前記第3位置と前記第2位置との間を移動するとき、前記パネル(4)の前記端部を支持し、
    前記パネル(4)が前記第3位置から第1位置へ移動するとき、前記パネル(4)の前記端部の支持を解除する、
    請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置の室内機(2)。
  5. 前記パネル支持手段(8)は、
    前記パネル(4)の前記端部に設けられ前記パネル(4)の回転中心を成す第1回転支持部(42)と、
    前記第1回転支持部(42)と嵌合して前記第1回転支持部(42)を回転可能に支持する第2回転支持部(43)と、
    を有し、
    前記第2回転支持部(43)には、前記パネル(4)の回転中心軸方向の移動を規制する規制部(43a)が設けられている、
    請求項4に記載の空気調和装置の室内機(2)。
  6. 前記吸い込み開口(21)から吸い込まれる空気に含まれる塵埃を除去するフィルタ(6)と、
    前記フィルタ(6)を前記パネル(4)又は前記本体(20)のいずれか一方に支持させるフィルタ支持状態切替え手段(9)と、
    をさらに備え、
    前記フィルタ支持状態切替え手段(9)は、前記パネル(4)が前記第3位置から前記第2位置へ移動するとき、前記フィルタ(6)を前記本体(20)に支持させる、
    請求項5に記載の空気調和装置の室内機(2)。
  7. 前記フィルタ支持状態切替え手段(9)は、
    前記フィルタ(6)に摺動可能に保持されて押されたときに突出して前記本体(20)の一部に支持されるスライド部材(62)と
    前記スライド部材(62)を押すカム部材(63)と、
    を有している、
    請求項6に記載の空気調和装置の室内機(2)。
  8. 前記パネル支持手段(8)は、前記第2回転支持部(43)と前記第1回転支持部(42)とを相対移動させる駆動部をさらに有し、
    前記フィルタ支持状態切替え手段(9)は、前記カム部材(63)と前記スライド部材(62)とを相対移動させる駆動部をさらに有し、
    前記パネル支持手段(8)の駆動部と、前記フィルタ支持状態切替え手段(9)の駆動部とが共通である、
    請求項7に記載の空気調和装置の室内機(2)。
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