JP2009068639A - 液封マウント用の液封入装置、及びこれを用いた液封マウントの製造方法 - Google Patents

液封マウント用の液封入装置、及びこれを用いた液封マウントの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液封マウントの製造時における液体封入精度の向上、液体封入処理の安定化、液体封入作業の効率化を図る。
【解決手段】ワークWの液室104内に液体を封入する液封入装置である。ワークWを収容して減圧する減圧チャンバー2の内部には、ワークWの液室104に連通する封入孔110に密着することなく挿入されるノズル10が突出しており、減圧下でこのノズル10を介して、計量シリンダ4で計量された液体をワークWの液室内に供給するとともに、閉塞装置5で封入孔110に鋼球Bを供給して液室104を閉塞する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液封マウントの製造に関し、特にマウントワークの液室内に液体を封入する方法、及びそれに用いる装置に関する。
従来より、自動車のエンジンマウントには、例えば図1に示すように、ゴム弾性体の内部に液体を封入した液封マウントが広く用いられている。
この液封マウントは、エンジン側に取り付けられる略円柱形の金属製の取付部材101と、この取付部材101よりも一まわり外径が大きくて、車体フレーム側に取り付けられる略円筒形の金属製の支持部材102と、これら取付部材101と支持部材102とを加硫一体成型により連結する略円錐形のゴム弾性体103とを備えている。
図中、符号104がエチレングリコール等の液体Lが封入されている液室であり、ゴム弾性体103とゴム製のダイヤフラム105とによって区画されている。この液室104はオリフィス部材106によって主液室104aと副液室104bとに区画されていて、オリフィス106aを介して液体Lが各室104a,104bを行き来するようになっている。そして、主液室104aから副液室104bに液体Lが多く流入すると、例えば図中の2点鎖線で示すように、ダイヤフラム105が外方に膨出変形する。
取付部材101には、エンジン側のボルトを螺合するためのボルト孔110aを兼ねた、細長い封入孔110が液室104まで貫通しており、その液室104側には、ボルト孔110aよりも小径の液体注入孔110bが形成されている。この液体注入孔110bの途中に嵌め込まれているのは液体注入孔110bを封止する鋼球Bであり、液室104への液体Lの注入はこの封入孔110を利用して行われる。
ところで、このような液封マウントでは、液室内に空気が残留すると適正な防振性能が得られないおそれがあるため、液室内の空気を完全に排除して液体に入れ替える必要があり、そのために、マウントワーク(液体が封入される前のもの)の液室内の空気を真空ポンプ等により吸引して強制的に排気し、その後、液体を封入する方法が行われている(特許文献1、2)。
例えば、特許文献1では、減圧チャンバーを利用して、マウントワークを減圧チャンバー内にセットして減圧する。そして、減圧チャンバーに上下動可能に設けられた注入ガンのノズルを下降させてマウントワークの流体注入口に挿入し、減圧されたマウントワークの液室内に液体を注入して、注入が終わればノズルを上昇させる。そして、減圧チャンバー内を常圧に戻してマウントワークを取り出した後、流体注入口を閉塞するようにしている。
一方、特許文献2では、減圧チャンバーは利用せずに、マウントワークの液室に連通する開口(封入孔)にシールしながら液体充填管の注入ノズルを挿入し、この注入ノズルを介して真空ポンプにより液室内の空気を吸引するようにしている。このとき、液室の内外で圧力差が生じるため、ゴム弾性体のダイヤフラムは液室側に吸引されて変形する。そして、空気が十分に排出されたことを真空ゲージ等により確認した後に液体充填管を給液管(給液ライン)に連通させ、そこから供給する液体を負圧により充填する。そうして充填が終了すれば、注入ノズルを抜き出して開口にボールを圧入して密封するようにしている。
特開昭63−152743号公報 特開平2−253027号公報
しかしながら、上記各特許文献の方法では、いずれもいったん常圧に戻してから液室を閉塞しているため、その際に液室内に空気が混入するおそれがある。
そして、この種の液封マウントの量産時における共通の課題として、液体の封入量を精度高く制御したいという要望がある。液体の封入量がばらつくと防振性能に影響するからである。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、液封マウントの製造時における液体封入精度を向上させるとともに、液体封入処理の安定化、液体封入作業の効率化を図ることを目的とする。特に、液封時における空気の混入を確実に排除して、安定して所定量の液体が封入できるようにする。
上記の目的を達成するために、本発明では、減圧チャンバーを利用して、計量した液体を減圧下でマウントワークの液室に充填するとともに、そのままの減圧下で液室を閉塞するようにした。
具体的には、マウントワークの液室内に液体を封入する液封マウント用の液封入装置であって、上記マウントワークを内部に収容する減圧チャンバーと、上記減圧チャンバーの内部に突出し、マウントワークの液室に連通する封入孔に密着することなく挿入されるノズルと、上記減圧チャンバーの内部を減圧する減圧手段と、所定量の液体を計量する液体計量手段と、上記液体計量手段で計量された液体を、減圧下で上記ノズルを介してマウントワークの液室内に供給する給液ラインと、減圧下で、上記ノズルを介して封入孔に閉塞部材を供給し、該閉塞部材で液室を閉塞する閉塞手段と、を備えていることを特徴とする。
上記構成の液封入装置では、まず、減圧チャンバーの内部にマウントワークが収容される。マウントワーク全体が減圧チャンバー内に収容されるので、形状の異なるマウントワークであっても支障なく適用でき、汎用性に優れる。
そして、マウントワークが減圧チャンバーに収容されると、マウントワークの液室に連通する封入孔には、減圧チャンバーの内部に突出したノズルが密着することなく挿入される。そうして、マウントワークが収容された減圧チャンバーの内部が減圧されると、封入孔とノズルと間には間隙があるので、マウントワークの液室内もその外部と圧力差を生じることなく減圧される。したがって、液室を区画しているゴム製のダイヤフラムに余計な負荷が加わらず、変形することもない。この点、先の特許文献2では、ダイヤフラムが吸引されて変形し、そのときにデッドスペースが生じて空気が残るおそれがある。
続いて、減圧手段で減圧チャンバーの内部を減圧した状態で、封入孔に挿入されているノズルを介して給液ラインから液体がマウントワークの液室内に充填される。
液体はノズルを封入孔に挿入した状態で液室に供給されるから、減圧チャンバー内に液体がこぼれ出る心配がなく、封入液量が大きくばらつくことがないし、減圧チャンバー内を減圧する高圧真空ポンプ(減圧手段)に液体が吸引されて、その故障を招くおそれもない。
さらに、この充填される液体は、前もって計量供給手段によって計量されているから、液体の封入量を精度高く制御してばらつきを小さくすることができる。
マウントワークの液室への液体の供給に引き続き、減圧下で、封入孔に挿入されているノズルを介して、その封入孔に閉塞部材が供給され、この閉塞部材によって液室が閉塞される。
減圧下で液室を閉塞するため、空気が液室に混入するおそれがなく、マウントの防振性能を安定して確保することができる。
上記減圧チャンバーは、具体的には、上記減圧チャンバーが、液封入装置の装置本体に固定され、上壁及び該上壁の周縁から下向きに連設される周壁とを有するチャンバーカバー部と、該チャンバーカバー部の下方に昇降可能に設けられ、上昇することによって、チャンバーカバー部に圧着してその下側開口部を密封するチャンバー台部と、を備え、上記上壁からは上記ノズルが下向きに突出するとともに、上記チャンバー台部の上面には、該ノズルを受け入れるように上記封入孔を上向きにして上記マウントワークを支持する支持手段が配設されているものとすることができる。
これによれば、まず、マウントワークは、チャンバー台部の上面に配設されている支持手段によって支持される。そして、このチャンバー台部を上昇させるだけで、このチャンバー台部はチャンバーカバー部に圧着してその下側開口部が塞がれ、マウントワークは減圧チャンバーの内部に収容された状態で密封される。圧着することで、擦れによる摩耗を排除して、安定して高精度な密封性を確保することができる。その一方で、チャンバー台部を下降させれば、減圧チャンバー内に収容されているマウントワークを簡単に取り出すことができる。
また、チャンバーカバー部の上壁は装置本体に固定されて動かないようになっている。その動かない上壁からノズルを突出させることで、ノズルをしっかりと上壁に固定することができ、確実にシールすることができる。この点、先の特許文献1では、注入ガンは減圧チャンバーを上下動するため、注入ガンと減圧チャンバーとの間をシールしているOリングが擦れて摩耗し易い不利がある。
そして、ノズルは下向きに突出している一方で、マウントワークの封入孔は、ノズルが受け入れられるように上向きに支持されているので、チャンバー台部を上昇させるだけでノズルは自動的に封入孔に挿入される。従って、液封処理する度に行う位置決め操作が簡単にできるため、作業効率が向上する。
チャンバーカバー部の周壁の少なくとも一部が透明に構成されていると、液封処理時のマウントワークの状態を目視することができ、例えば、ノズルが封入孔に挿入されているかどうか確かめられるなど、安心かつ確実に作業できる。
チャンバーカバー部に減圧チャンバーの内部の空気を排出するための排気ラインを接続するようにすれば、チャンバーカバー部は、その表面積が大きくて配管の接続に対する制約が少ないため、比較的大径の排気配管を接続することができ、減圧チャンバーの減圧能力を十分に高めることができる。加えて、チャンバーカバー部は装置本体に固定されているため、これに接続する排気ラインも固定した状態で配設することができ、可動部を要しない分、故障や部材コスト、減圧能力等に有利となる。
上記計量供給手段がサーボモータによって駆動されるシリンダを備えていると、サーボモータの作動によりシリンダからの液の吐出量を正確に調整することができる。また、サーボモータは分解能が高いので、液量の微調整が可能になる。
減圧された減圧チャンバーの内部を常圧に戻すための大気開放ラインと、この大気開放ラインと給液ラインとを切り替える切替手段とを備え、この切替手段が大気開放ラインに切り替わると、上記ノズルを介して減圧チャンバーの内部が外部と連通するように構成すれば、切り替え操作だけで、減圧チャンバーの内部を常圧に復帰させることができる。また、減圧チャンバーの内部の真空度を高めた場合、圧力抵抗が大きくなってチャンバー台部を下降させて大気開放することが困難になるが、いったんノズルを介して減圧チャンバーの内部に空気を取り入れることで、チャンバー台を無理なく容易に下降させることができる。
液封マウントの製造方法としては、具体的には、上記マウントワークを減圧チャンバー内に収容するとともに、そのマウントワークの液室に連通する封入孔に密着することなくノズルを挿入する準備工程と、上記減圧チャンバーの内部を減圧する減圧工程と、減圧下で、給液ラインに接続された上記ノズルを介して上記液室内へ予め計量された所定量の液体を供給する給液工程と、減圧下で、上記ノズルを介して上記封入孔に閉塞部材を供給し、該閉塞部材で液室を閉塞する閉塞工程と、減圧された減圧チャンバーの内部を常圧に戻す復帰工程と、を備えるものとすればよい。この方法であれば、例えば上記の製造装置によって、高品質な液封入処理を簡単に実行することができる。
そしてこの場合、上記復帰工程は、上記ノズルに接続された給液ラインを減圧チャンバーの外部に連通する大気開放ラインに切り替えて、上記ノズルを介して減圧チャンバーの内部に空気を取り入れる空気取入工程を含むようにするとなおよい。そうすれば、減圧された減圧チャンバーの内圧を徐々に上昇させることができ、支障なく常圧に戻すことができる。
以上説明したように、本発明に係る液封マウント用の液封入装置、封入方法によれば、液封マウントの製造時における液体封入精度が向上するとともに、液体封入処理の安定化、液体封入作業の効率化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(液封入装置の構成)
図2〜6に、本発明に係る液封入装置を示す。この液封入装置は、加硫一体化成形によって別途作製されたエンジンマウントのワークW(マウントワーク)に液体Lを封入するためのものである。本実施形態では、先に説明した図1の液封マウントを例に説明するが、本液封入装置に適用される液封マウントはこれに限られるものではない。
図2は、正面から見た液封入装置を概略的に示している。この装置は、作業者の背丈程度の高さからなり、基台1aや本体フレーム1bを有する装置本体1に、減圧チャンバー2や計量シリンダ4(液体計量手段)、閉塞装置5(閉塞手段)、バルブユニット6(切替手段)などが組み付けられて構成されている。基台1aの下部にはストッパ付きの車輪1cが取り付けられていて、本装置は床面F上を自由に移設できる。一方、本体フレーム1bの上部には操作盤7が配設されていて、そこには後述する本装置の各処理を自動制御するコントローラや、作業者が本装置を操作するための各種スイッチが装備されている(図示せず)。尚、上下等の方向は、特に言及しない限り、この図に示すような常態にある装置を基準に示すものとする。
減圧チャンバー2は、装置本体1の上下方向の略中央部に配設されており、図3にも示すように、上壁2aと、この上壁2aの周縁から下方に向けて連設される周壁2bとを有する略円筒形をしたチャンバーカバー部2cと、このチャンバーカバー部2cの下方に設けられて、これの下側開口部2dを密封する略円盤状のチャンバー台部2eとを備えている。チャンバーカバー部2cは、厚みのある透明なアクリル樹脂材で形成されており、その外側から内部を視認することができるようになっている。
チャンバー台部2eの上面の外周には、リング状の弾性体であるゴムパッキン8が取り付けられている。このゴムパッキン8は、チャンバーカバー部2cの周壁2bの下端面と対向しており、チャンバーカバー部2cの下方からチャンバー台部2eを押し当てることによってこのゴムパッキン8を介して両者が圧着され、チャンバーカバー部2cの下側開口部2dが密封されるようになっている。
チャンバーカバー部2cの上壁2aは、その上面が本体フレーム1bに固定された支持板1cの下面に固着されており、その下面の略中央部からは、ノズル10が下向きに突出するように配設されている。このノズル10の詳細については後述する。
また、チャンバーカバー部2cの周壁2bには、排気ライン50の配管の一端が接続されている。この排気ライン50の詳細についても後述する。
一方、チャンバー台部2eの上面の略中央部には、ワークWを支持固定するための支持治具11(支持手段)が配設されている。この支持治具11は、ワークWの封入口110を上向きに支持するとともに、ノズル10をその封入口110に受け入れられるように位置決め可能に構成されている。
例えば、図3に示すように、支持治具11は、一対の支持部材11a,11aで構成され、図示しないが、これら支持部材11aはボルトでチャンバー台部2eに任意の位置に位置決めして固定できるようになっている。各支持部材11aの上端にはそれぞれ把持部11bが形成されており、これら把持部11bが取付部材101を把持することでワークWが所定状態に支持される。ちなみに、これら把持部11bが把持する取付部材101の部位の形状を統一すれば、支持治具11の取り替え等の操作もなしに異なる種類のマウントに共用できる。
チャンバー台部2eは、エアシリンダ12の作動によって昇降可能となっている。このエアシリンダ12は、基台1aに上向きに配置され、これに接続されたシャフト12aが基台1aの上方に突出している。チャンバー台部2eは、このシャフト12aの上端に連結されていて、作業者がワークWを支持治具11にセットするための最下位置にあるワーク取付位置(図2の状態)から、チャンバー台部2eをチャンバーカバー部2cに圧着してワークWを減圧チャンバー2内に密封する最上位置にある液封入位置(図3の状態)とに移動操作可能になっている。
尚、この液封入位置では、ノズル10はワークWの封入孔110内に挿入された状態となるが、ノズル10の先端部及び周側部は封入孔110の内壁との間に隙間が存在し、封入孔110内においてノズル10内部と減圧チャンバー2の内部とは連通した状態となる。
バルブユニット6(切替手段)は、図3に示すように、先の支持板1cの上面に固着されている。そして、支持板1cの下面に固着されたチャンバーカバー部2cの上壁2aに配設されたノズル10に接続されていて、このノズル10を介して給液ライン30や大気開放ライン60に切り替えて接続できるようになっている。
詳しくは、ノズル10は、ワークWの封入孔110のボルト孔110aの内径よりもひとまわり小径の金属細管であり、そのノズル10の上端は、支持板1c及び減圧チャンバー2の上壁2aを上下に貫通するとともに、これらに気密に固定されていて、その上に配置されたバルブユニット6のユニット本体20に接続されている。
ユニット本体20は、金属製ブロックからなり、図4に示すように、上方から見た断面では4つの開閉バルブV1,V2,V3,V4がT字状に配置され、それぞれにエアシリンダSが一体的に連結されて、これにより各バルブV1,・・・が開閉されるようになっている。図中、開閉バルブV1が給液ライン30に接続され、開閉バルブV2が大気開放ライン60に接続されている。他の2つの開閉バルブV3,V4は予備バルブであり、緊急時に切り替えて接続することができるようになっている。
また、ユニット本体20には、4つの開閉バルブV1,・・・に囲まれるように、略中央を上下に延びる共通通路20aが形成されている。すなわち、ユニット本体20は分割可能な円柱状の部材を有し、共通通路20aは、上記の部材を上下に貫通するとともに、当該部材に形成された分岐路(図示せず)によって各開閉バルブV1,・・・に連通している。この共通通路20aの下端がユニット本体20の下面に開口して、ノズル10内の通路に連通している。
一方、ユニット本体20の上面に開口する共通通路20aの上端は、その上面に重ねて配置された通路形成部材24内の供給通路24aに連通している。この供給通路24aは、後述の如くユニット本体20の共通通路20aへ鋼球Bを供給するためのものである。
次に、図5、図6を参照して、給液ライン30や大気開放ライン60、排気ライン50について説明する。図5に示すように、給液ライン30および大気開放ライン60は、バルブユニット6(2点鎖線で示す)に接続されており、排気ライン50は、減圧チャンバー2(2点鎖線で示す)の周壁2bに接続されている。
(給液ライン)
給液ライン30は、その下流端がバルブユニット6の開閉バルブV1に接続されていて、その上流端側には、計量シリンダ4や貯留タンクT等が備えられている。この実施形態では、液体Lを脱気しながら貯留する2つの貯留タンクT1,T2が備えられ、各貯留タンクT1,T2の下部には、それぞれ、給液ライン30の上流側で分岐した2つの分岐ライン30a,30bが接続されるとともに、この分岐ライン30a,30bをそれぞれ開閉する電磁開閉バルブ32a,32bが配設されている。また、各貯留タンクT1,T2の下部には、ドレンバルブ33a,33bが配設され、さらに、液面を所定位置に保持するように、図外の液体補給装置からフロートスイッチSWのオンオフに応じて液体Lを補給する補給ライン34が電磁開閉バルブ35a,35bを介して接続されている。
一方、各貯留タンクT1,T2の上部は、貯留している液体Lを脱気するための脱気ライン36の分岐する端部に接続されており、その他端に真空ポンプP1が接続されている。真空ポンプP1と貯留タンクT1,T2までの間には、分離タンクT3や真空レギュレータ37、真空計(図示せず)が介設され、さらに貯留タンクT1,T2の直前で分岐したライン36a,36b上にそれぞれ電磁開閉バルブ38a,38bが介設されている。
また、上記脱気ライン36の分岐ライン36a,36bには、それぞれの電磁開閉バルブ38a,38bと貯留タンクT1,T2との間にさらに分岐路が接続されていて、この分岐路の各々に電磁開閉バルブ39a,39bが介設されている。この電磁開閉バルブ39a,39bを閉じて上記の電磁開閉バルブ38a,38bを開けば、貯留タンクT1,T2の内部に貯留した液体Lを脱気することができる。一方、各分岐路の電磁開閉バルブ39a,39bを開けば、貯留タンクT1,T2の内部を大気開放することができる。
計量シリンダ4は、これら貯留タンクT1,T2とバルブユニット6との間の給液ライン30に介設され、液体Lを計量し、バルブユニット6を介してワークWへ供給する。計量シリンダ4の上流側及び下流側にそれぞれ開閉バルブ41,42が配設されており、各開閉バルブ41,42は、それぞれ一体的に連結されたエアシリンダSによって弁体が開閉されるようになっている。
図6に示すように、この計量シリンダ4は、上下方向に延び、下方に開口するシリンダボディ43と、これに下方から挿入されたピストンロッド44とを備え、このピストンロッド44を駆動するための電動サーボシリンダ45(サーボモータ)が並設されたものである。
すなわち、シリンダボディ43は、その下端側を本体フレーム1bの支持板1dによって支持されており、ピストンロッド44は、その支持板1dを貫通して下方に延びている。また、支持板1d上にはシリンダボディ43と並んでサーボシリンダ45が倒立状態で配設されており、その下端から突出するロッド45a(図(b)にのみ示す)も支持板1dを貫通して、下方に延びている。
そうして互いに並んで延びるサーボシリンダ45のロッド45aとピストンロッド44との下端同士を連結するように、連結板47が架設されるとともに、この連結板47を上下方向に移動するようにガイドする一対のガイドシリンダ48,48が設けられている。各ガイドシリンダ48,48は、それぞれの外筒48a,48aが連結板47に固定され、この各外筒48a,48aに摺動自在に内挿された内筒48b,48bの上端がそれぞれ支持板1dに締結されている。一方、内筒48b,48bの下端同士を連結するように、長尺の板部材49が架設されている。
そして、サーボシリンダ45の作動によりそのロッド45aが進出、退入するときには、その下端に固定された連結板47が一対のガイドシリンダ48,48により案内されて上下に平行移動し、これによりピストンロッド44がシリンダボディ43に対して進入、退出することになる。ピストンロッド44がシリンダボディ43内へ進入すれば、その分の液体Lがシリンダボディ43から吐出される一方、ピストンロッド44がシリンダボディ43内から退出すれば、その分の液体Lがシリンダボディ43へ吸入される。
そのようなサーボシリンダ45によるピストンロッド44の作動ストロークの調整は、非常に高い精度で行うことが可能であり(例えば0.01mm単位で調整可能)、これにより供給液量を微調整することができる。
(大気開放ライン)
大気開放ライン60は、図5に示すように、その一端がバルブユニット6の開閉バルブV2に接続されるとともに、他端が流量調整バルブ61に接続されていて、そこを流れる空気流量を所定量に調整して大気開放させることができるようになっている。
このように構成された給液ライン30及び大気開放ライン60は、コントローラによって自動的に切り替え可能になっており、バルブユニット6の開閉バルブV1が開くと(開閉バルブV2は閉)、給液ライン30がノズル10に接続され、開閉バルブV2が開くと(開閉バルブV1は閉)、大気開放ライン60がノズル10に接続されるようになっている。
(排気ライン)
排気ライン50は、その配管の一端が減圧チャンバー2のチャンバーカバー部2cの周壁2bに接続されており、密封された減圧チャンバー2の内部を高度に負圧にすることができるようになっている。
すなわち、図5に示すように、排気ライン50の他端には、高圧真空ポンプ(減圧手段)P2が接続されている。そして、減圧チャンバー2の接続端と高圧真空ポンプP2の接続端との間には、エアシリンダSで作動する開閉バルブ51や気液を分離するための分離タンクT4が介設されている。
この排気ライン50を構成している配管には比較的大径のものが、そして、高圧真空ポンプP2には減圧チャンバー2に対して比較的高出力のものが使用されているため、減圧チャンバー2内を短時間で真空度の高い状態にまで減圧することができ、その状態を安定して保持することができるようになっている。尚、図5の符号55は、減圧チャンバー2内の圧力をモニタするため真空圧力計である。
(閉塞装置)
次に、閉塞装置5の構造について説明する。閉塞装置5は、鋼球(閉塞部材)BをワークWの封入孔110に供給する供給機構70と、この供給機構70によって供給された鋼球BをワークWの液体注入孔110bに嵌め入れる嵌入機構80とを備えている。
供給機構70について説明すると、図3に示すように、バルブユニット6のユニット本体20上に重ねられた通路形成部材24には、上下に延びる供給通路24aの途中から分岐して、装置後方(同図の右方)に向かって直線的に延びるように分岐路24bが形成され、さらに、その分岐路24bの途中から分岐して上方に向かい、通路形成部材24の上面に開口する分岐孔24cが形成されている。
上記分岐路24bは、通路形成部材24の後面まで延びてそこに開口しており、その開口には後方から押出ロッド71が気密状態で挿入されている。この押出ロッド71は、エアシリンダ72によって長手方向(装置の前後方向)に進退駆動されるようになっており、最も後退した位置ではその先端が分岐孔24cのやや後方に位置する一方、エアシリンダ72により駆動されて前進すれば、分岐路24bを通して鋼球Bを供給通路24aまで移動させるようになっている。
上記通路形成部材24の上面には、前後にスライド移動するようにスライド板75が配置されていて、その前部には鋼球Bを1つだけ収容可能な丸穴75aが厚み方向に貫通して形成されている。一方、スライド板75の後端部はエアシリンダ76に連結されており、これにより前後方向に進退駆動されるようになっている。丸穴75aは、スライド板75が最も前進した位置(鋼球排出位置)にあるときに、下方の通路形成部材24の上面に開口する分岐孔24cと連通する。そして、スライド板75が最も後退した位置(鋼球受入位置)にあるときに、以下に述べるように上方から供給される鋼球Bを受け入れる。
すなわち、上記スライド板75の上には、本体フレーム1bに固定された支柱73によって支持された固定板77が重ねられ、この固定板77の左右両側は通路形成部材24に取り付けられており、スライド板75は、この固定板77によって密着状に覆われている。
この固定板77には、鋼球受入位置でその丸穴75aに上方から連通するように、コネクタを介して可撓性チューブ79が取り付けられている。このチューブ79内には鋼球Bが数珠繋ぎ状に収容されており、スライド板75の丸穴75aに鋼球Bを1つずつ供給するようになっている。
そうして供給された鋼球Bを丸穴75a内に収容した状態で、エアシリンダ76の作動によりスライド板75が鋼球排出位置にまで移動すれば、丸穴75a内の鋼球Bは下方に開口する分岐孔24c内に落下して分岐路24bに至り、その後、上記したように押出ロッド71によって供給通路24aまで送られることになる。こうして送られた鋼球Bは供給通路24a内を落下して、連通するユニット本体20の共通通路20aからノズル10内を経て、ワークWの封入孔110内に供給され、液体注入孔110b上に留まる。
このように、押出ロッド71、スライド板75、エアシリンダ72,76、及びチューブ79等によって、通路形成部材24内の供給通路24a、ノズル10を介してワークWの封入孔110へ鋼球Bを1つずつ供給する供給機構70が構成されている。
そして、この供給機構70によってワークWの液体注入孔110b上にまで供給された鋼球Bが、嵌入機構80の作動によって液体注入孔110bに嵌め入れられることにより、液室104が閉塞される。
すなわち、上記した通路形成部材24の共通通路24aは、上述したように下端がユニット本体20の共通通路20aに連通する一方、その上端は、通路形成部材24の上部に付設された筒状部材25の内部に連通しており、この筒状部材25を介して、上方から気密状態で嵌入ロッド81が挿入されている。この嵌入ロッド81は、その下端側が共通通路20aを経てノズル10内の通路に亘って、進退するように設けられる一方、上端部はエアシリンダ82に連結されており、このエアシリンダ82の作動より長手方向(上下方向)に進退駆動されるようになっている。
そして、上記嵌入ロッド81が最も後退(上昇)した位置では、その先端が筒状部材25内に留まり、通路形成部材24内で分岐路24bから供給通路24aへの鋼球Bの進入を妨げないようになる。一方、最も前進(下降)した位置では嵌入ロッド81の先端は、ノズル10の下端よりも下方に突出し、鋼球BをワークWの液体注入孔110bに押し込むようになる。つまり、上記嵌入ロッド81及びエアシリンダ82により、ノズル10を介してワークWの液体注入孔110bに鋼球Bを嵌め入れる嵌入機構80が構成されている。
(液封マウントの製造手順)
次に、液封マウントの製造手順について説明する。製造手順は、図7の流れ図に示すように、準備工程S1、減圧工程S3、給液工程S4、閉塞工程S5、復帰工程S6等の各工程で構成されている。以下、各工程毎に順を追って説明する。
準備工程S1は、ワークWを減圧チャンバー2内に収容して密封し、一連の液封処理を開始するための工程である。具体的には、作業者がワークWを支持治具11に適正にセットした後、操作盤7の液封処理の開始スイッチを押せばよい。そうすれば、コントローラによる制御により、後は自動的に一連の液封処理が実行される。
具体的には、まず最初にチャンバー台部2eが上昇して液封入位置に移動する。そうすると、チャンバー台部2eがチャンバーカバー部2cに圧着し、ワークWがその内部に密封される。このとき、ノズル10はワークWの封入孔110に挿入されるが、透明なチャンバーカバー部2cを介してその様子を確認することができるため、安心確実に作業できる。
尚、この準備工程S1には、液体Lを脱気する脱気工程S2も含まれる。この脱気工程S2は、貯留タンクT1,T2内の液体Lを脱気する工程であり、上記各処理と並行して、2つの貯留タンクT1,T2で交互に行われるものである。以下の説明では、2つの貯留タンクT1,T2を区別することなく、単に貯留タンクTと呼び、これに倣って電磁開閉バルブ38,39等も特に必要がなければ区別せずに説明する。尚、貯留タンクTには、既に液体Lが貯留されているものとする。
貯留タンクT内の液体Lを脱気するときには、まず、貯留タンクTに設けられた他のバルブは全て閉じた状態で、脱気ライン36上に介設された電磁開閉バルブ38を開いて、真空レギュレータ37により調整しながら貯留タンクT内を減圧する。
そして、貯留タンクT内が所定の真空圧力に到達すれば、上記電磁開閉バルブ38を閉じて、所定時間、貯留タンクT内を密閉空間にする。こうして、密閉された貯留タンクT内で液体Lの脱気を行い、それに溶け込んでいる空気を除去することで、封入後に液中で気泡が生成することを防止でき、防振性能を安定的に確保する上で有利になる。
また、一方では、給液ライン30において既に脱気の完了している貯留タンクTの電磁開閉バルブ32が開かれる。計量シリンダ4において下流側の開閉バルブ42が閉じられ、上流側の開閉バルブ41が開かれるとともに、サーボシリンダ45の作動によりピストンロッド44がシリンダボディ43内から退出する。これにより、ピストンロッド44のストローク分の液体Lが計量シリンダ4へ吸入される。
尚、上記のように脱気の完了した貯留タンク31から計量シリンダ4へ液を供給する際には、電磁開閉バルブ32の開作動に先立って大気連通用の電磁開閉バルブ39が開かれ、貯留タンク31内が大気開放されている。
減圧チャンバー2が密封されると、その内部が自動的に所定の真空圧力まで減圧される(減圧工程S3)。
具体的には、排気ライン50の開閉バルブ51が開かれるとともに、高圧真空ポンプP2が作動して、減圧チャンバー2内の空気が排気ライン50を介して排出される。その際、ワークWの液室104内はもちろんのこと、減圧チャンバー2の内部に連通している、ノズル10や通路形成部材24、バルブユニット6内の通路からも空気が排出される。そして、所定の真空圧力になれば、高圧真空ポンプP2が停止するともに、排気ライン50の開閉バルブ51が閉じられる。本装置では、減圧チャンバー2の内容積に対して高圧真空ポンプP2の減圧能力が高く設定されているため、減圧チャンバー2の内部は短時間で真空度の高い状態にまで減圧される。また、減圧チャンバー2の密封性が優れるため、その状態が安定して保持される。
次に、この減圧下でワークWの液室104に液体Lが供給される(給液工程S4)。
具体的には、上記のように減圧チャンバー2の内部が所定の真空圧力で安定すると、バルブユニット6において給液ライン30の開閉バルブV1が開かれるとともに、該給液ライン30上の計量シリンダ4において下流側の開閉バルブ42が開かれ(上流側の開閉バルブ41は閉)、且つサーボシリンダ45の作動によりピストンロッド44がシリンダボディ43内へ所定量、進入する。
そうしてピストンロッド44によりシリンダボディ43から押し出され、開閉バルブ42から下流側の給液ライン30へ吐出された液体Lは、この給液ライン30を流通してバルブユニット6へ送給され、ノズル10を介してワークWの液室104内に供給される。このとき、液室104内の空気は除去されているので、液体Lはスムーズに液体注入孔110b内に流れ込み、液室104の隅々にまで充填される。また、ノズル10は封入孔110内に挿入されているため、液体Lが減圧チャンバー2内にこぼれ出ることもない。
また、液室104に充填される液体量は、上記のように計量シリンダ4によって予め計量されているから、液体Lの供給量は安定する。そうして、液室104内に所定量の液体Lが供給されれば、バルブユニット6では給液ライン30の開閉バルブV1が閉じられる。
給液工程S4が終了すると、減圧状態を保持したままでワークWの液室104が閉塞される(閉塞工程S5)。
具体的には、供給機構70のスライド板75が前進して、通路形成部材24の分岐孔24cに鋼球Bを1つだけ落とし入れた後、後退して鋼球受入位置に戻る。そして、通路形成部材24の分岐路24bに挿入されている押出ロッド71がいったん最後退位置まで後退することにより、鋼球Bが分岐路24b内に落下する。その後、押出ロッド71は前進して、鋼球Bを供給通路24aに送り込む。そうすると、鋼球Bは供給通路24aや共通通路20a、ノズル10内を落下して、ワークWの液体注入孔110b上に留まる。続いて嵌入ロッド81が下降し、この嵌入ロッド81によって鋼球BがワークWの液体注入孔110bに嵌め入れられ、液室104が閉塞される。
このとき、ノズル10や供給通路24a等も含め、減圧チャンバー2内は安定した真空度の高い状態に保持されているため、液室104内に空気が混入するおそれがない。
最後は、減圧チャンバー2の内部が常圧に戻されて、装置を初期状態に復帰させることで一連の処理が完了となる(復帰工程S6)。この実施形態での復帰工程S6は、無理なく大気開放できるように2段で空気を取り入れる、空気取入工程S7と、大気開放工程S8とを含んでいる。
すなわち、上記のように鋼球Bにより液室104が閉塞されて液封処理が終わると、コントローラの制御により、バルブユニット6では給液ライン30を大気開放ライン60に切り替える処理が行われる(空気取入工程S7)。ラインが切り替わると、大気開放ライン60は減圧チャンバー2の外部に連通しているため、流量調整バルブ61、ノズル10を介して空気が減圧チャンバー2の内部に緩やかに取り入れられる。こうすることで、高真空な状態に保持されている減圧チャンバー2の内部を、支障なく常圧に近づけることができる。
そして、減圧チャンバー2の内外の圧力差が小さくなったところで、チャンバー台部2eを下降させ、一気に減圧チャンバー2の内部を開放する(大気開放工程S8)。このチャンバー台部2eの下降のタイミングは、空気取入工程での流入する空気流量に基づくタイマー設定によって適宜調整すればよい。こうすることで、高真空状態に減圧された減圧チャンバー2を支障なく自動的に大気開放させることができる。
チャンバー台部2eが下降してワーク取付位置に至り、作業者が完成されたマウントを支持治具11から取り外せば、一連の処理は完了する。後は、同じ操作を繰り返すことで、安定して高品質な液封マウントを量産することができる。
尚、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、その他の種々の構成をも包含する。すなわち、上記実施形態の液封入装置には大気開放ライン60が設けられているが、これは必ずしも必要ではない。例えば、減圧チャンバー2に開閉バルブを取り付け、これの手動操作によって減圧チャンバー2内に空気を取り入れるようにすることもできる。
また、上記実施形態のバルブユニット6は、4つの開閉バルブVが備えられているが、1〜3個のバルブで構成することも可能である。
また、上記実施形態では貯留タンクTが2つ設けられているが、1つであってもよい。
本装置は、連続生産ラインに適用することも可能である。例えば、コンベア(連続搬送手段)を利用し、ワークWを支持した複数のユニット化された支持治具11、あるいはその支持治具11を有するユニット化されたチャンバー台部2eに相当する部材をそのコンベアで搬送するとともに、上記実施形態の液封入装置を連続生産ラインの所定位置に配設する。そして、コンベアで搬送されてくる各支持治具11等をチャンバー台部2e、あるいはチャンバー台部2eに相当する部材を載置するための受台に移送してセットする。後は、チャンバー台部2e、あるいは受台をエアシリンダ12で昇降させて上記実施形態の手順と同様に液封処理を実行すればよい。そうすれば、人手を要さず高品質な液封マウントの量産が可能となる。
液封マウントの構造の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施形態の液封入装置の概略構成を示す正面図である。 液封入装置の要部を示す側面図である。一部の要部は断面図として示している。 バルブユニットの構成を示す図3のX−X線断面図である。 各ラインの構成の説明図である。 計量シリンダの構成を示す図である。(a)は正面図、(b)は側面図である。 本実施形態の液封マウントの製造手順を示す流れ図である。
符号の説明
W ワーク
L 液体
B 鋼球(閉塞部材)
P2 高圧真空ポンプ(減圧手段)
2 減圧チャンバー
2a 上壁
2b 周壁
2c チャンバーカバー部
2d 下側開口部
2e チャンバー台部
4 計量シリンダ(液体軽量手段)
5 閉塞装置(閉塞手段)
6 バルブユニット(切替手段)
10 ノズル
11 支持治具(支持手段)
30 給液ライン
50 排気ライン
60 大気開放ライン
S1 準備工程
S3 減圧工程
S4 給液工程
S5 閉塞工程
S6 復帰工程
S7 空気取入工程

Claims (8)

  1. マウントワークの液室内に液体を封入する液封マウント用の液封入装置であって、
    上記マウントワークを収容する減圧チャンバーと、
    上記減圧チャンバーの内部に突出し、マウントワークの液室に連通する封入孔に密着することなく挿入されるノズルと、
    上記減圧チャンバーの内部を減圧する減圧手段と、
    所定量の液体を計量する液体計量手段と、
    上記液体計量手段で計量された液体を、減圧下で上記ノズルを介してマウントワークの液室内に供給する給液ラインと、
    減圧下で、上記ノズルを介して封入孔に閉塞部材を供給し、該閉塞部材で液室を閉塞する閉塞手段と、
    を備えていることを特徴とする液封マウント用の液封入装置。
  2. 請求項1に記載の液封入装置であって、
    上記減圧チャンバーが、
    液封入装置の装置本体に固定され、上壁及び該上壁の周縁から下向きに連設される周壁とを有するチャンバーカバー部と、該チャンバーカバー部の下方に昇降可能に設けられ、上昇することによって、チャンバーカバー部に圧着してその下側開口部を密封するチャンバー台部と、を備え、
    上記上壁からは上記ノズルが下向きに突出するとともに、上記チャンバー台部の上面には、該ノズルを受け入れるように上記封入孔を上向きにして上記マウントワークを支持する支持手段が配設されていることを特徴とする液封入装置。
  3. 請求項2に記載の液封入装置であって、
    上記チャンバーカバー部の周壁の少なくとも一部が透明に構成されていることを特徴とする液封入装置。
  4. 請求項2又は3に記載の液封入装置であって、
    上記チャンバーカバー部に、減圧チャンバーの内部の空気を排出するための排気ラインが接続されていることを特徴とする液封入装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の液封入装置であって、
    上記液体計量手段は、サーボモータにより駆動されるシリンダを備えることを特徴とする液封入装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の液封入装置であって、
    減圧された減圧チャンバーの内部を常圧に戻すための大気開放ラインと、
    上記大気開放ラインと上記給液ラインとを切り替える切替手段と、を備え、
    上記切替手段が大気開放ラインに切り替わると、上記ノズルを介して減圧チャンバーの内部が外部と連通することを特徴とする液封入装置。
  7. マウントワークの液室内に液体を封入して、液封マウントを製造する方法であって、
    上記マウントワークを減圧チャンバー内に収容するとともに、そのマウントワークの液室に連通する封入孔に密着することなくノズルを挿入する準備工程と、
    上記減圧チャンバーの内部を減圧する減圧工程と、
    減圧下で、給液ラインに接続された上記ノズルを介して上記液室内へ予め計量された所定量の液体を供給する給液工程と、
    減圧下で、上記ノズルを介して上記封入孔に閉塞部材を供給し、該閉塞部材で液室を閉塞する閉塞工程と、
    減圧された減圧チャンバーの内部を常圧に戻す復帰工程と、
    を備えることを特徴とする液封マウントの製造方法。
  8. 請求項7に記載の液封マウントの製造方法であって、
    上記復帰工程が、上記給液ラインを減圧チャンバーの外部に連通する大気開放ラインに切り替えて、上記ノズルを介して減圧チャンバーの内部に空気を取り入れる空気取入工程を含むことを特徴とする液封マウントの製造方法。
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