JP2009066947A - 液滴吐出ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル基板、キャビティ基板及び電極基板を接着剤レスで接合することができ、また、ノズル形状を高精度に形成することが可能な液滴吐出ヘッド及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ノズル基板3、キャビティ基板1及び電極基板2がこの順に重ねて接合された液滴吐出ヘッドであって、ノズル基板3と電極基板2とをシリコン基板で構成し、キャビティ基板1をガラス基板で構成したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクやその他の液体を吐出する液滴吐出装置に用いられる液滴吐出ヘッド及びその製造方法に関する。
液滴を吐出するための液滴吐出ヘッドとして、従来より、液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、液滴を溜めておく吐出室等の流路を有し、吐出室の底面が振動板を構成しているキャビティ基板と、振動板に対向し、振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板との3枚の基板を備え、ノズル基板、キャビティ基板及び電極基板がこの順で重ねて接合された構造のものがある。
これらの基板を接合(接着)する際には、接着剤を用いた接着法や、直接接合法(例えば特許文献1参照)が用いられている。
また、ノズル基板と電極基板をガラス基板で構成し、キャビティ基板をシリコン基板で構成し、3枚の基板の全てを陽極接合を用いて接合するようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−34035号公報([0031]) 特開平6−55732号公報([0014]、図5)
接着剤を用いた接着法では、接着剤が接着面からはみ出して流路を接着剤が埋めてしまうという課題があった。そこで、接着剤レスで各基板を接合する方法が検討されており、直接接合法が用いられたりしている。しかしながら、直接接合は1000℃近くの高温加熱環境下で行われるため、キャビティ基板に形成された液滴保護膜や撥水膜が損傷してしまい、信頼性低下を招く恐れがあった。また、接合界面に少しでも異物を噛み込んだり、基板表面荒れがあったりすると接合が困難になるなど、プロセスや加工環境の制限が多く、接着強度に乏しいという問題もあった。
また、特許文献2の技術では、陽極接合を用いて接合しているため、強固な接合が可能である。しかしながら、ノズル基板をガラス基板で構成しているため、ノズル形状を高精度に形成することが難しい。ノズル形状は、液滴吐出ヘッドの吐出特性に大きな影響を及ぼすことから高精度に形成することが望まれているが、ガラス基板に対してノズル形状を高精度に形成するには限界があった。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ノズル基板、キャビティ基板及び電極基板を接着剤レスで接合することができ、また、ノズル形状を高精度に形成することが可能な液滴吐出ヘッド及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、液滴を溜めておく吐出室が各ノズル孔それぞれに対応して形成され、吐出室の底面が振動板を構成しているキャビティ基板と、振動板に対向する凹部を有し、凹部の底面に振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板とを備え、ノズル基板、キャビティ基板及び電極基板がこの順に重ねて接合された液滴吐出ヘッドであって、ノズル基板と電極基板とをシリコン基板で構成し、キャビティ基板をガラス基板で構成したものである。
これにより、これらの3枚の基板を全て陽極接合で接合することが可能となり、接着剤レスの接合が可能になる。このため、接着剤がはみ出して流路(吐出室等)を塞ぐことによる歩留まり低下を防ぐことができる。また、接着剤が吐出室内の液滴に溶け出して液滴を汚染することを防止することができる。
また、ノズル基板をシリコン基板で構成しているので、ガラス基板で構成する場合に比べてノズル孔を精度良く形成することが可能である。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドは、キャビティ基板において、各振動板の電極基板側の面には、それぞれ配線が設けられ、また、各配線の全てに導通する共通配線がキャビティ基板の電極基板との接合面上に設けられており、電極基板は、キャビティ基板と重ね合わされた際に、共通配線を収容するための凹部を有しているものである。
これにより、キャビティ基板と電極基板とを接合した際に、キャビティ基板に形成した共通配線の厚みによってキャビティ基板が電極基板の接合面から浮き上がって接合不良が生じるのを防止することができる。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドは、電極基板上に、前記個別電極から延出された端子部が形成されており、当該端子部の形成面と同一面上に、キャビティ基板に設けられた共通配線と電気的に接続される共通配線接点部が形成されているものである。
このように、個別電極の端子部と、共通配線接点部とが同一平面上に形成されているので、配線接合部が平面状に並んで形成された構成のFPCを、単に、導電性接着剤を介して端子部及び共通配線接点部に重ね合わせて加熱加圧するだけで、簡単に且つ確実に配線接続を行うことができる。このため、FPCの実装信頼性が向上する。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、液滴を溜めておく吐出室が各ノズル孔それぞれに対応して形成され、吐出室の底面が振動板を構成しているキャビティ基板と、振動板に対向する凹部を有し、凹部の底面に振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板とを備え、ノズル基板、キャビティ基板及び電極基板がこの順に重ねて接合された液滴吐出ヘッドの製造方法であって、ノズル基板と電極基板とをシリコン基板で構成し、キャビティ基板をガラス基板で構成し、これらの基板を全て陽極接合で接合するものである。
これにより、接着剤レスの接合が可能になる。このため、接着剤がはみ出して流路(吐出室等)を塞ぐことによる歩留まり低下を防ぐことができる。また、接着剤が吐出室内の液滴に溶け出して液滴を汚染することを防止することができる。
また、ノズル基板をシリコン基板で構成しているので、ガラス基板で構成する場合に比べてノズル孔を精度良く形成することが可能である。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、キャビティ基板をガラス基板から製造する工程は、ガラス基板に電鋳法でエッチングマスクを形成する工程と、エッチングマスクの形成面とは反対側の面に、振動板となるエッチングストップ層を形成する工程と、エッチングストップ層の表面に、配線部材を成膜し、配線部材を選択的にエッチングして配線及び共通配線を形成する工程と、エッチングマスクを用いてガラス基板をドライエッチングし、エッチングストップ層でエッチングストップさせてガラス基板に吐出室となる貫通孔を形成するとともに、振動板を形成する工程とを備えているものである。
このようにして製造することにより、ガラス基板からキャビティ基板を製造することができる。
以下、本発明の一実施の形態の液滴吐出ヘッドについて説明する。なお、ここでは液滴吐出ヘッドの一例として、ノズル基板の表面に設けられたノズル孔からインク液滴を吐出するフェイス吐出型のインクジェットヘッドについて図1〜3を参照して説明する。また、本発明は、以下の図に示す構造、形状に限定されるものではなく、基板の端部に設けられたノズル孔からインク液滴を吐出するエッジ吐出型のインクジェットヘッドにも適用できるものである。
図1は、本発明の一実施の形態に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。図2は、図1のインクジェットヘッドの長手方向断面図である。図3は、図1のキャビティ基板の吐出室部分の短手方向断面図である。なお、構成部材を図示し、見やすくするため、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものと異なる場合がある。また、図の上側を上とし、下側を下とし、ノズルが並んでいる方向を短手方向、短手方向と垂直な方向を長手方向として説明する。
本実施の形態のインクジェットヘッドは、キャビティ基板1と、電極基板2と、ノズル基板3とを有し、ノズル基板3、キャビティ基板1及び電極基板2の順に重ねて接合された三層構造となっている。また、ノズル基板3と電極基板2とはシリコン基板で構成され、キャビティ基板1はガラス基板で構成されており、これら3枚の基板は全て陽極接合で接合されている。
キャビティ基板1は例えば厚さ約100μmのホウ珪酸系の耐熱硬質ガラスで構成されている。ガラス基板にドライエッチングを施すことにより、吐出室5と、各吐出室共通に吐出する液体を溜めておくためのリザーバ6とが形成されている。吐出室5及びリザーバ6の底部にはドライエッチングに対するエッチングストップ層40が厚さ約100nmで形成されており、吐出室5及びリザーバ6の底部にはガラス部材が残らないようになっている。このエッチングストップ層40は、本実施の形態ではHfO2 膜で構成されている。そして、吐出室5の底面部分のエッチングストップ層40が振動板4となっており、振動板4の電極基板2との接合面側には、配線(振動板配線)7が厚さ約300nmで形成されている。
電極基板2は例えば厚さ約1mmのシリコン基板で構成されており、図1で見るとキャビティ基板1の下面に接合される。電極基板2には、キャビティ基板1に形成される各吐出室5に対向する位置に、エッチングにより深さ約0.6μmの凹部9が設けられている。そして、電極基板2のキャビティ基板1との接合面全面には、基板絶縁膜9A(図2及び図3参照)が約0.1μmで形成されている。基板絶縁膜9Aには、本実施の形態では、絶縁性が高く、厚みを制御しやすい熱酸化膜を用いている。
また、基板絶縁膜9Aが形成された凹部9の底面には、振動板4と対向して個別電極(対向電極)10が形成され、振動板4と個別電極10との間にギャップ(空隙)Gを形成している。また、電極基板2には、凹部9から電極基板2の端部まで延びる深さ約0.6μmの凹部9aが形成されており、凹部9aの底面には、個別電極10から延びるリード部10a及び端子部10bが形成されている(以下、個別電極10、リード部10a、端子部10bを合わせて電極部と呼ぶ)。
本実施の形態では、凹部9,9a,9bの底面に形成する電極部の材料として、酸化錫を不純物としてドープした透明のITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)を用い、凹部9,9a,9b内に例えば0.1μmの厚さでスパッタ法を用いて成膜する。ここで、電極部の材料はITOに限定するものではなく、クロム等の金属等を材料に用いてもよい。
また、電極部の表面上には絶縁膜8が形成されている。この絶縁膜8は、インクジェットヘッドを駆動させた時の絶縁破壊や短絡を防止する目的で設けられる。絶縁膜8は、ここではTEOS(Tetraethyl orthosilicate Tetraethoxysilane:テトラエトキシシラン、珪酸エチル)膜が0.1μmの厚みでプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成されている(図2及び図3参照)。ここで絶縁膜8の材料はTEOS膜に限定するものではなく、Al23膜等の絶縁材料を用いてもよい。
本実施の形態では、凹部9の深さが0.6μm、基板絶縁膜9Aの厚みが0.1μm、絶縁膜8の厚みが0.1μm、個別電極10の厚みが0.1μm、振動板配線7の厚みが0.3μmであるため、振動板配線7と絶縁膜8との間には、ギャップ長0.1μmのギャップGが形成されている。また、電極基板2には、リザーバ6と連通するインク供給穴13が設けられている。
個別電極10から延出された端子部10bは、配線のためにキャビティ基板1の末端部が開口された貫通穴21内に露出しており、FPC(Flexible Print Circuit)(図示せず)を介して発振回路11に接続されている。また、端子部10bが並設された形成面と同一面上に、各振動板配線7に共通の共通電極端子20aが形成されており、FPC(図示せず)を介して発振回路11に接続されている。共通電極端子20aと振動板配線7との接続については、後述の図4及び図5を用いて詳細に説明する。
発振回路11は、端子部10bを介して個別電極10への電荷の供給及び停止の制御をする。また、ギャップGの端部には、例えばエポキシ系樹脂で構成された封止材12が充填されており、個別電極単位で封止が行われるようになっている。このように封止を行うことにより、振動板4の底面や個別電極10の表面に水分が付着するのを防止し、水分付着に起因した個別電極10と振動板4の貼り付き等の防止を図っている。
ノズル基板3は例えば厚さ約180μmのシリコン基板で構成されており、複数のノズル孔14が設けられる領域に凹部17が形成され、凹部17の底面に吐出室5と連通するノズル孔14が開口している。ノズル孔14は、ノズル基板3の表面に対して垂直な筒状の第一ノズル14aと、第一ノズル14aと同軸上に設けられ第一ノズル14aよりも径(あるいは横断面積)の大きい第二ノズル14bとから構成されている。このようにノズル孔14を2段の孔を持つ構造とすることにより、インク液滴の吐出方向をノズル孔14の中心軸方向に揃えることができ、安定したインク吐出特性を発揮させることができる。すなわち、インク液滴の飛翔方向のばらつきがなくなり、またインク液滴の飛び散りがなく、インク液滴の吐出量のばらつきを抑制することができる。
また、ノズル基板3の図1において下面(キャビティ基板1と接合される側の面)には、吐出室5とリザーバ6とを連通させるためのオリフィス15が形成されている。また、ノズル基板3の両端には、キャビティ基板1に形成されているリザーバ6に対向してリザーバ6内の圧力変動を抑制するダイヤフラム16が形成されている。ダイヤフラム16は、リザーバ6のコンプライアンスを高め、インクジェットヘッド駆動時のクロストークを吸収するために設けられている。また、ノズル基板3において電極基板2の端子部10bに対向する部分には、電極取り出し用の貫通穴22が形成されている。
以下、振動板配線7と共通配線接点部20(共通電極端子20a)との接続について、図4及び図5を用いて詳細に説明する。
図4は、振動板配線7と共通電極端子20aとの接続状態の説明図で、ヘッドチップ(ダイシング前)のキャビティ基板1と電極基板2とを接合した状態をキャビティ基板1側から見た図である。なお、図4において、必要部分のみを抽出して示しており、その他の部分は図示省略している。また、図4において、振動板配線7及び振動板共通配線7aを図の見やすさの観点から実線で図示している。図5は、ヘッドチップ(ダイシング前)の電極基板2の上面図である。なお、図4及び図5では、ヘッドチップがダイシングによって切断される前の、個々のインクジェットヘッドとなる部分の周辺を示している。また、図4及び図5のインクジェットヘッドでは、電極部等の部材を5つしか記載していないが、実際には1つのインクジェットヘッドには多くのノズル孔が存在し、その数に応じた電極部が形成されている。
キャビティ基板1において、振動板4の電極基板2との接合面側に振動板配線7が形成されていることについては上述した通りであるが、キャビティ基板1の電極基板2との接合面には更に、各振動板配線7の全てに導通する振動板共通配線7aが形成され、キャビティ基板1の端面側へと延出されている。振動板配線7及び振動板共通配線7aは、ボロンを拡散した多結晶シリコンで構成されている。
また、図5に示すように、全ての個別電極10は、各端子部10bを結ぶ個別電極共通端子部10cで導通している。そして、個別電極共通端子部10cは更に延出され、その延出部分を一部覆うようにして共通配線接点部20が形成されている。本実施の形態において共通配線接点部20は、スパッタリング法により成膜した厚さ約0.2μmのCr(50nm)/Au(150nm)で形成されている。ここで、共通配線接点部20の材料はCr/Auに限定するものではなく、ITO等を材料に用いてもよい。
また、電極基板2には、キャビティ基板1との接合のためにキャビティ基板1に重ね合わされた際に、キャビティ基板1に設けられた振動板共通配線7aを収容するための凹部9bが設けられている。この凹部9,9a,9bにより、キャビティ基板1と電極基板2とを陽極接合する際に、振動板配線7及び振動板共通配線7aの厚みによってキャビティ基板1が電極基板2の接合面と接触せずに浮き上がり、接合不良が生じるのを防止することができるようになっている。なお、凹部9bは、凹部9,9aと連通しており、凹部9,9aと同様に深さ約0.6μmで構成されている。
また、キャビティ基板1と電極基板2との接合時に両基板を重ねることにより、振動板共通配線7aの端部と共通配線接点部20とが接触して電気的に接続する。これにより、陽極接合時に等電位を確保し、振動板4と個別電極10との間で放電が起こるのを防ぐことができるようになっている。
なお、図4及び図5に示すダイシングラインは、ウェハに一体形成された複数のインクジェットヘッドを切り離す際のラインである。したがって、図4及び図5においてダイシングラインよりも右側にある部分は、完成されたインクジェットヘッドには残らない。このため、個別電極共通端子部10cは切り離され、端子部10bは、個々の個別電極10毎に分離される。
ダイシング後、個別電極10の端子部10bはFPC(図示せず)と接続される。また、各振動板配線7は、振動板共通配線7aを介して電極基板2上に設けられた共通配線接点部20と電気的に接続されているが、その接続部分において個別電極共通端子部10c(ITO膜)が下地に無い部分は各振動板配線7の共通電極端子20aとして機能し、FPC(図示せず)と接続される。
上記のように構成されたインクジェットヘッドの動作を説明する。
発振回路11は例えば24kHzで発振し、個別電極10に0Vと30Vのパルス電位を印加して電荷供給を行う。このように発振回路11が駆動し、個別電極10に電荷を供給して正に帯電させると、振動板4の振動板配線7は負に帯電し、静電気力により個別電極10に引き寄せられて撓む。これにより吐出室5の容積は広がる。そして個別電極10への電荷供給を止めると振動板4は元に戻る。このとき、吐出室5の容積も元に戻るため、その圧力により差分のインク液滴が吐出する。このインク液滴が、例えば記録対象となる記録紙に着弾することによって印刷等が行われる。なお、このような方法は引き打ちと呼ばれるものであるが、バネ等を用いて液滴を吐出する押し打ちと呼ばれる方法もある。
次に、振動板4が再び下方へ撓むことにより、インクがリザーバ6よりオリフィス15を通じて吐出室5内に補給される。また、インクジェットヘッドへのインクの供給は、電極基板2上に形成したインク供給穴13により行う。
次に、本実施の形態のインクジェットヘッドの製造方法について、図6〜図11を用いて説明する。なお、以下において示す基板の厚さやエッチング深さ、温度、圧力等の値はあくまでも一例を示すものであり、本発明はこれらの値によって限定されるものではない。また、実際には、シリコン基板から複数個分のインクジェットヘッドの部材を同時形成するが、図6〜図11ではその一部分だけを示している。
図6及び図7は、電極基板の製造方法を表す図で、以下、電極基板の製造方法について説明する。
(a)厚さ約1mmの両面鏡面のシリコン基板200を用意し、両面にエッチングマスクとなる熱酸化膜(SiO2膜)201を約1μmの厚みで形成する。
(b)形成したSiO2膜201の片面にレジスト202を塗布し、凹部9、9a、9bを作りこむ為のレジストパターニングを施す。
(c)緩衝フッ酸水溶液でSiO2膜201をエッチングし、SiO2膜201をパターニングする。そしてレジスト202を剥離する。
(d)ICP(Inductively Coupled Plasma)ドライエッチング装置を用いて、先にパターニングした面から凹部9、9a、9bを約0.6μmエッチングする。エッチング条件は、エッチングプロセスがSF6流量400cm3/min(400sccm)、エッチング時間3.5秒、チャンバー圧力8Pa、コイルパワー2200W、プラテンパワー55W、プラテン温度20℃で、デポジションプロセスがC48流量200cm3/min(200sccm)、エッチング時間2.5秒、チャンバー圧力2.7Pa、コイルパワー1800W、プラテン温度20℃である。エッチングプロセスとデポジションプロセスを組み合わせて1サイクルとし、約2サイクル行う。
(e)希釈フッ酸水溶液にシリコン基板200を浸し、SiO2膜201を剥離する。
(f)シリコン基板200の両面に基板絶縁膜9Aとなる熱酸化膜(SiO2膜)203を約0.1μm形成する。
(g)例えばスパッタリング法を用いて、凹部9、9a、9bを形成した面全体に厚さ0.1μmの電極膜204を形成する。本実施の形態では電極膜204としてITOを用いる。
(h)電極膜204の表面にレジスト205を塗布し、凹部9、9a、9b内に個別電極10、リード部10a、端子部10bを形成するためのレジストパターニングを施す。
(i)硝酸と塩酸の混合液を用いて電極膜204をエッチングする。
(j)レジスト205を剥離する。
(k)電極膜204を形成した面にプラズマCVD法により絶縁膜8を形成する。ここでは、TEOS絶縁膜を形成するものとし、成膜時の処理温度は360℃、高周波出力は250W、圧力は66.7Pa(0.5Torr)、ガス流量はTEOS流量100cm3/min(100sccm)、酸素流量1000cm3/min(1000sccm)の条件で0.1μm成膜する。ここで絶縁膜8の材料はTEOS膜に限定するものではなく、Al23膜等の絶縁材料を用いてもよい。
(l)絶縁膜8の表面にレジスト206を塗布し、レジスト206をマスクとしたエッチング後に凹部9、9a、9b内に絶縁膜8が残るようにレジストパターニングを施す。ただし、凹部9a内の端子部10b上に関しては絶縁膜8が残らないようにレジスト206をパターニングする。
(m)RIEドライエッチングを行い、凹部9、9a、9b以外に付いた絶縁膜8及び端子部10bに付いた絶縁膜8をエッチングする。
(n)レジスト206を剥離する。
(o)シリコンマスク(図示せず)をパターニング面に取り付け、スパッタリング法により共通配線接点部20を形成する。共通配線接点部20は、Cr(50nm)膜とAu(150nm)膜とを順次選択的に形成し、全体として厚さ約0.2μmに形成して構成する。ここで、共通配線接点部20の材料はCr/Auに限定するものではなく、ITO等を材料に用いてもよい。そしてシリコンマスクを取り外す。
(p)サンドブラスト加工または切削加工によりインク供給穴13を形成する。
以上により、電極基板2が作製される。
図8及び図9は、キャビティ基板の製造方法を表す図である。キャビティ基板の製造工程は、大きく分けて以下の5つの工程から構成されている。すなわち、エッチングマスクを形成する第1工程と、最終的に振動板となるエッチングストップ層を形成する第2工程と、振動板配線及び振動板共通配線を形成する第3工程と、エッチングマスクを用いてドライエッチングを行う第4工程と、エッチングマスクを除去する第5工程とから構成されている。以下、順に説明する。
<第1工程>
(a)厚さ約1mmの両面鏡面のホウ珪酸系の耐熱硬質ガラスで構成されたガラス基板100を用意し、片面にスパッタリング法を用いて後述の電鋳法におけるシード層101を形成する。ここでは、Cr(80nm)膜を形成した後、Au(80nm)膜を形成することによりシード層101を構成する。
(b)シード層101成膜面にレジスト102を塗布し、吐出室5、リザーバ6、貫通穴21に対応したレジストパターニングを施す。
(c)電鋳法によりシード層101部分に、エッチングマスクとなるニッケル膜103を厚み15μmで形成する。ここで形成される膜は、後述の(h)工程におけるドライエッチングに対する耐性があることが好ましく、また、エッチングマスクとして用いられることから高密度にパターニングできることが望まれ、ここではニッケルを用いるようにしている。
<第2工程>
(d)レジスト102を剥離する。そして、ニッケル膜103が形成された面とは反対側の面にエッチングストップ層104を形成する。ここでは、エッチングストップ層104としてHfO2膜104を用いる。HfO2膜104は、熱CVD法により成膜時の処理温度は250℃、使用ガスはTEMAH(Tetra N-ethyl-N-methylamino Hafnium)、オゾン流量4000cm3/min(4000sccm)の条件で、厚み0.1μmに形成する。エッチングストップ層104は、HfO2膜に限定するものではなく、SiO2膜等のドライエッチングガスに耐性を示し、陽極接合が可能な膜を用いてもよい。このエッチングストップ層104は、最終的に振動板4となるものである。
<第3工程>
(e)エッチングストップ層104の上に多結晶シリコン膜105をECRスパッタリング法により0.2μmに形成する。そしてボロンをイオン注入して、多結晶シリコン膜105の抵抗値を下げる。ここでは、0.01Ωcm以下に下げることができる。
(f)多結晶シリコン膜105上にレジスト106を塗布し、振動板配線7となる部分及び振動板共通配線7aとなる部分が残るようにレジストパターニングを施す。
(g)パターニングされたレジスト106をマスクとしてRIEドライエッチングを行い、振動板配線7となる部分及び振動板共通配線7aとなる部分以外の多結晶シリコン膜105をエッチング除去する。そしてレジスト106を剥離する。これにより、振動板配線7及び振動板共通配線7a(図9には図示せず)が形成される。
<第4工程>
(h)ニッケル膜103をエッチングマスクとしてICPドライエッチングを行い、吐出室5に対応する部分5a、リザーバ6に対応する部分6a及び貫通穴21に対応する部分21aのシード層(Cu/Au層)101及びガラス基板100をエッチングする。エッチング条件は、エッチングガスはSF6、チャンバー圧力0.2Pa、RFパワー150W、プラテン温度20℃である。エッチングストップ層104に達した時点でエッチングを終了する。これにより、吐出室5及びリザーバ6が形成される。そして、エッチングストップ層104において、吐出室5に対応する部分が振動板4となる。
<第5工程>
(i)硝酸水溶液でニッケル膜103を、ヨウ素とヨウ化カリウム混合水溶液でシード層101のAuを、硝酸セリウムアンモニウム水溶液でシード層101のCrを剥離する。
(j)シリコンマスク(図示せず)を取り付け、貫通穴21に対応する部分21aのエッチングストップ層104をエッチングし、貫通させる。HfO2膜をエッチングストップ層104とした場合、CHF3ガスを用いたRIEドライエッチングによりエッチングする。エッチング後、シリコンマスクを取り外す。
以上により、キャビティ基板1が作製される。
図10は、ノズル基板の製造方法を表す図である。
(a)厚さ180μm、結晶方位(100)、片面鏡面のシリコン基板300を用意し、酸素及び水蒸気雰囲気中、1075℃の温度で、8時間熱酸化処理を施し、シリコン基板300の両面に約1.8μmのSiO2膜301を形成する。
(b)鏡面側のSiO2膜301にレジストを塗布し、第一ノズル(径の小さい方)14a及び電極取出し用の貫通穴22を作り込む為のパターニングを施す。そして、SiO2 膜301をエッチングして、第一ノズル14aに対応する部分311及び電極取り出し用の貫通穴22に対応する部分312のSiO2 膜301を開口する。パターニング時にはパターニング面と反対面にレジストを塗布して、SiO2膜301が剥離されないようにする。
(c)前記パターニングを施した面と同一面にレジストを塗布し、第二ノズル14b、オリフィス15及びダイヤフラム16を作り込む為のパターニングを施す。そして、SiO2 膜301をハーフエッチングして、第二ノズル14bに対応する部分313、オリフィス15に対応する部分314及びダイヤフラム16に対応する部分315のSiO2膜301を薄くし、約1.0μmのSiO2膜301が残るようにする。
(d)パターニングされたSiO2膜301をマスクとしてシリコン基板300にICPドライエッチング加工を施す。これにより、第一ノズル14aとなる部分と電極取り出し用の貫通穴22となる部分がまず約22μmエッチングする。その後、シリコン基板300をHF水溶液に浸し、第二ノズル14bに対応する部分313、オリフィス15に対応する部分314及びダイヤフラム16に対応する部分315のSiO2膜301をエッチングする。そしてもう一度ICPエッチングを行い、約55μmエッチングする。これにより、第一ノズル14a及び電極取り出し用の貫通穴22の深さは約77μmとなり、第二ノズル14b、オリフィス15及びダイヤフラム16の深さは約55μmとなる。ICPエッチング後、シリコン基板300をHF水溶液に浸し、シリコン基板全面に成膜されているSiO2膜301を剥離する。
ここで、(d)工程におけるエッチング条件は、エッチングプロセスがSF6流量400cm3/min(400sccm)、エッチング時間3.5秒、チャンバー圧力8Pa、コイルパワー2200W、プラテンパワー55W、プラテン温度20℃で、デポジションプロセスがC48流量200cm3/min(200sccm)、エッチング時間2.5秒、チャンバー圧力2.7Pa、コイルパワー1800W、プラテン温度20℃である。エッチングプロセスとデポジションプロセスを組み合わせて1サイクルとし、約22μmエッチングする場合は約40サイクル行い、約55μmエッチングする場合は約100サイクル行う。
(e)シリコン基板300を酸素及び水蒸気雰囲気中、1075℃の温度で、4時間熱酸化処理を施し、シリコン基板300の両面に約1.2μmのSiO2膜302を形成する。
(f)シリコン基板300の両面にレジストを塗布し、ICP加工を施した面と反対面に凹部17、ダイヤフラム16及び電極取出し用の貫通穴22を作り込む為のパターニングを施す。そして、SiO2膜302をエッチングしてSiO2膜302をパターニングし、凹部17に対応する部分321、ダイヤフラム16に対応する部分322及び電極取出し用の貫通穴22に対応する部分323のSiO2膜302を開口する。SiO2膜302のパターニング時にはパターニング面と反対面にもレジストを塗布することで、SiO2膜302が剥離されないようにする。
(g)パターニングされたSiO2膜302をマスクとして25wt%KOH水溶液で約103μmエッチングを行う。これにより、凹部17が形成されるとともに、ダイヤフラム16となる部分には厚み約22μmの薄板が残った状態に形成される。
(h)シリコン基板300をHF水溶液に浸し、全面に成膜されているSiO2膜302を剥離する。これにより、第一ノズル14aが貫通してノズル孔14が形成され、電極取り出し用の貫通穴22が貫通する。
(i)インクによるシリコン基板300のエッチングの防止を行う為に、シリコン基板300を酸素雰囲気中、1000℃の温度で、3.5時間熱酸化処理を施し、シリコン基板300の両面に約0.1μmのSiO2膜303を形成する。
以上により、ノズル基板3が作製される。
図11は、インクジェットヘッドの製造方法を表す図である。なお、実際には、基板から複数個分のインクジェットヘッドの部材を同時形成するが、図11ではその一部分だけを示している。
(a)キャビティ基板1と電極基板2とを重ね合わせた状態で360℃に加熱した後、キャビティ基板1に負極、電極基板2に正極を接続して、800Vの電圧を印加して陽極接合する。この時、個別電極10の配線と振動板配線7とは、共通電極端子20a部分(図4参照)で電気的に接続されており、放電が起こることが無い。また、電極基板2には、振動板配線7及び振動板共通配線7aに対応する部分に凹部9,9a,9bが設けられているため、キャビティ基板1と電極基板2とを重ね合わせた際に、両基板が互いの接合面で密接に接触し、接合不良が生じるのを防止することができるようになっている。
(b)電極基板2のインク供給穴13に対応するリザーバ6底のエッチングストップ層104をピン等で突いて開口する。
(c)ギャップG内の水分除去及び疎水化処理を行った後、エポキシ系樹脂で構成された封止材12を盛り、個別電極10毎の封止を行う。
(d)キャビティ基板1と電極基板2とを接合した接合基板とノズル基板3とを360℃に加熱した後、キャビティ基板1に負極、ノズル基板3に正極を接続して、800Vの電圧を印加して陽極接合する。そして、ダイシングライン(図4,図5参照)に沿ってダイシングを行い、個々のヘッドに切断する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ノズル基板3と電極基板2とをシリコン基板で構成し、キャビティ基板1をガラス基板で構成し、これらの基板を全て陽極接合で接合するようにしたので、接着剤レスの接合が可能になる。このため、接着剤がはみ出して流路(吐出室5,リザーバ6等)を塞ぐことによる歩留まり低下を防ぐことができる。また、接着剤が吐出室5内のインク液滴に溶け出してインク液滴を汚染することを防止することができる。また、ノズル基板3をシリコン基板で構成しているので、従来のようにノズル基板3をガラス基板で構成する場合のノズル孔の精度面での不都合を回避でき、3枚の全ての基板の陽極接合を可能としながらもノズル孔を精度良く形成することが可能となる。
また、電極基板2に、振動板共通配線7aに対応した凹部9bを形成したので、キャビティ基板1と電極基板2とを接合した際に、キャビティ基板1に形成した振動板共通配線7aの厚みによってキャビティ基板1が電極基板2の接合面から浮き上がって接合不良が生じるのを防止することができる。
また、キャビティ基板1側に形成した振動板共通配線7aを、電極基板2側に設けた共通配線接点部20に電気的に接続させる構造とし、また、その共通配線接点部20から構成される共通電極端子20aを、端子部10bと同一面上に設けたので、配線接合部が平面状に並んで形成された構成のFPCを、単に、導電性接着剤を介して端子部10b及び共通電極端子20aに重ね合わせて加熱加圧するだけで、簡単に且つ確実に配線接続を行うことができる。このため、FPCの実装信頼性が向上する。
上記の実施の形態では、インクを吐出するインクジェットヘッド及びその製造方法について述べたが、本発明は上記の実施形態に限定されるものでなく、本発明の技術思想の範囲内で種々変更することができる。例えば、ノズル孔14より吐出される液状材料を変更することにより、インクジェットプリンタのほか、液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造、有機EL表示装置の発光部分の形成、プリント配線基板製造装置にて製造する配線基板の配線部分の形成、生体液体の吐出(プロテインチップやDNAチップの製造)など、様々な用途の液滴吐出装置に適用することができる。また、本発明の液滴吐出ヘッドは、上述したように接着剤レスの接合が可能であるため、接着剤が吐出液体に溶け出して吐出液体を汚染することがないため、吐出液体として生体液体を用いる場合に好適である。
本発明の一実施の形態に係るインクジェットヘッドの分解斜視図。 図1のインクジェットヘッドの長手方向断面図。 図1のキャビティ基板の吐出室部分の短手方向断面図。 振動板配線及び振動板共通配線と振動板配線接点部との接続状態の説明図。 電極基板となるガラス基板の上面図。 電極基板の製造方法を表す図。 図6に続く電極基板の製造方法を表す図。 キャビティ基板の製造方法を表す図。 図8に続くキャビティ基板の製造方法を表す図。 ノズル基板の製造方法を表す図。 インクジェットヘッドの製造方法を表す図。
符号の説明
1 キャビティ基板、2 電極基板、3 ノズル基板、4 振動板、5 吐出室、7 振動板配線、7a 振動板共通配線、9 凹部、9a 凹部、9b 凹部、10 個別電極、14 ノズル孔、20 共通配線接点部、20a 共通電極端子、104 エッチングストップ層。

Claims (5)

  1. 液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、
    前記液滴を溜めておく吐出室が前記各ノズル孔それぞれに対応して形成され、前記吐出室の底面が振動板を構成しているキャビティ基板と、
    前記振動板に対向する凹部を有し、前記凹部の底面に前記振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板とを備え、前記ノズル基板、前記キャビティ基板及び前記電極基板がこの順に重ねて接合された液滴吐出ヘッドであって、
    前記ノズル基板と前記電極基板とをシリコン基板で構成し、前記キャビティ基板をガラス基板で構成したことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記キャビティ基板において、前記各振動板の前記電極基板側の面には、それぞれ配線が設けられ、また、前記各配線の全てに導通する共通配線が前記キャビティ基板の前記電極基板との接合面上に設けられており、前記電極基板は、前記キャビティ基板と重ね合わされた際に、前記共通配線を収容するための凹部を有していることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記電極基板上には、前記個別電極から延出された端子部が形成されており、当該端子部の形成面と同一面上に、前記キャビティ基板に設けられた前記共通配線と電気的に接続される共通配線接点部が形成されていることを特徴とする請求項2記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、前記液滴を溜めておく吐出室が前記各ノズル孔それぞれに対応して形成され、前記吐出室の底面が振動板を構成しているキャビティ基板と、前記振動板に対向する凹部を有し、前記凹部の底面に前記振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板とを備え、前記ノズル基板、前記キャビティ基板及び前記電極基板がこの順に重ねて接合された液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記ノズル基板と前記電極基板とをシリコン基板で構成し、前記キャビティ基板をガラス基板で構成し、これらの基板を全て陽極接合で接合することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記キャビティ基板を前記ガラス基板から製造する工程は、前記ガラス基板に電鋳法でエッチングマスクを形成する工程と、前記エッチングマスクの形成面とは反対側の面に、前記振動板となるエッチングストップ層を形成する工程と、前記エッチングストップ層の表面に、配線部材を成膜し、前記配線部材を選択的にエッチングして配線及び共通配線を形成する工程と、前記エッチングマスクを用いて前記ガラス基板をドライエッチングし、前記エッチングストップ層でエッチングストップさせて前記ガラス基板に前記吐出室となる貫通孔を形成するとともに、前記振動板を形成する工程とを備えていることを特徴とする請求項4記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
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