JP2009063552A - プローブコンタクトの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プローブコンタクトの基板端部を破断し切除する場合に、その破断位置を高い精度でしかも簡便に制御できるようにする。
【解決手段】押込み部材18により基板端部11b表面を押圧することにより、切り込み溝17に沿って基板11aを脆性破断し、基板端部11bを基板11aから切除する。上記破断における破断位置は、2つの破断制御構造体16の応力集中端16をその延長線上においた破断位置19に沿うように制御される。ここで、破断制御構造体16は、フォトリソグラフィの位置合わせ手法を通して、基板11a表面に高い位置精度に配置される。このようにして、基板11aの縁端となる破断位置19から突出した先端14aから成る弾性接片が安定して高精度に形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体デバイスや表示パネル等を通電検査するためのプローブコンタクトの製造方法に関し、特に通電検査する検体の微小ピッチ化する電極に簡便にしかも効果的に対応できるプローブコンタクトの製造方法に関する。
近年、半導体集積回路、フラットパネルディスプレイ(FPD)等の電子デバイス基板あるいは回路配線基板等の検体に配設されている端子用の電極は、益々微小ピッチ化する傾向にある。そして、これ等の電子デバイスあるいは回路配線板の通電検査では、通電検査装置側において、これ等の電極ピッチに対応した微小ピッチのプローブコンタクトが必要になる。
そこで、微小ピッチのプローブコンタクトを製造する方法として、フォトリソグラフィを用いた微細な加工技術により、コンタクト用基板の平坦な表面に基板の端部まで配設して細長導電層のリードを形成し、その後、リードの先端が基板の縁端から突出するように基板端部の所定領域を切除してプローブコンタクトを製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示されている切除の一方法では、リードの先端をコンタクト用基板の縁端から突出した弾性接片とするために、上記基板の端部の裏面に切り込み溝を形成し、その後この切り込み溝から基板の端部を破断することが提示されている。しかし、この方法では破断の際にリードに対して変形等の損傷を与える恐れがあった。
そこで、コンタクト用基板を破断する際のリードの損傷を防止するプローブコンタクトの製造方法が提示された(例えば、特許文献2参照)。この方法では、基板の平坦な表面の端部の領域に犠牲層を形成し、フォトリソグラフィを用いた微細な加工技術により、上記犠牲層上に先端が位置するリードを形成し、リードの犠牲層上に形成される部位の真下を通る溝を基板の裏面に形成する。そして、上記リードを形成した後に犠牲層を除去し、その後に上記溝から基板を破断するようになっている。
しかしながら、上記コンタクト用基板の破断方法では、破断後の基板の端部においてその表面側の破断位置にバラツキが生じ易い。これは、基板の裏面への溝形成の工程において、基板の表面のリードの位置あるいは犠牲層の位置に合わせた溝の位置決めが必須となるが、この位置決めにおいてバラツキが不可避的に生じるためである。また、基板における破断位置のバラツキは破断の際の押圧の仕方にも影響を受ける。そして、場合によっては、上記破断位置は、基板裏面の所定の範囲で直線状に延在して形成されている溝方向には沿わないで、蛇行することも生じる。
上記表面側の破断位置のバラツキは、リードの弾性接片の長さバラツキに直結し、その弾性的な曲げ量およびバネ弾性に大きく影響する。そして、上述した検体の端子用の電極との接触圧を変化させる。また、破断位置の蛇行は複数のリード間に亘る接触圧の不均一性の要因になる。そして、プローブコンタクトの製造において、破断位置が適正な範囲からはずれて製品規格に入らないと、そのプローブコンタクト製品は不良品となり製造歩留まりが低減する。このような蛇行を含めた破断位置のバラツキは、上記電極の微小ピッチ化が進みリードが微細になるに従い顕在化してくる問題である。
なお、上記問題を解決する手段として、基板の厚さを薄くすることが考えられるが、この場合には、今度は基板のうねりあるいは反りによる複数のリード間における接触圧の不均一性が顕在化してくる。
特開平8−15318号公報 特開2007−3263号公報
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、プローブコンタクト用の基板端部の裏面に溝を形成しその後この溝から基板の端部を破断し切除する工程において、リード先端を基板の縁端から適正長さに安定して突出させプローブコンタクトの弾性接片とするために、その破断位置を高い精度でしかも簡便に制御できるようにすることを主目的とする。そして、コンタクト用基板の表面側の破断位置のバラツキを簡便に低減できるようにして、通電検査の検体の微小ピッチ化する電極に効果的に対応できるプローブコンタクトの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかるプローブコンタクトの製造方法は、基板の表面において、その一部に形成した犠牲層上に先端が位置するように複数のリードを並列に配設し、前記基板の裏面において、前記犠牲層の真下を通る切り込み溝を形成し、前記犠牲層を除去した後に前記切り込み溝から前記基板を破断してその一部を切除し、前記リードの先端を残余の前記基板の端部から突出させるプローブコンタクトの製造方法において、前記基板の表面であって前記複数のリードを両側から挟む位置に、前記基板の表面に局所的に応力を与える破断制御構造体が形成され、該破断制御構造体が前記基板の破断位置を制御する、という構成になっている。
上記発明において、前記破断制御構造体は、前記基板の表面上で所定のパターン形状に形成され、そのパターンの一辺が前記犠牲層に位置合わせされている。そして、本発明の好適な実施態様では、前記破断制御構造体は、前記リードの配設と同時に形成され、前記リードと同一材料により構成される。
本発明の構成により、プローブコンタクトの基板端部を破断し切除する場合に、その破断位置を高い精度でしかも簡便に制御でき、そのリード先端を安定して適正な弾性接片にすることができる。そして、通電検査の検体の微小ピッチ化する端子用の電極に効果的に対応したプローブコンタクトを簡便に低コストで製造できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、互いに同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は一部省略される。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる。図1ないし図6は、本実施形態にかかるプローブコンタクトの製造方法を示した一例の製造工程別平面図およびその断面図である。ここで、その断面図はそれぞれの平面図に記したX−X矢視あるいはY−Y矢視断面図である。
はじめに、図1に示すように、1枚で複数のプローブコンタクト製品を作製する基板11の平坦な表面12上に犠牲層13を形成する。ここで、基板11は、その厚さが数百μmになる例えばジルコニア、アルミナ、ガラス、シリコン等の脆性破壊が可能な材料から成る。また、犠牲層13は、膜厚が数十nm以上、好ましくは100nm以上の膜厚の例えば銅(Cu)膜等から成り、例えば銅薄膜の成膜後のフォトリソグラフィを用いたエッチング加工、あるいはリフトオフ法による所要パターンの選択的な成膜等によって、図示しないが基板11上の所定の領域に所望数に形成される。
なお、リフトオフ法で犠牲層13を形成する場合、基板11の表面12上にフォトリソグラフィによって断面形状が逆テーパの開口を有するレジストパターンを形成した後、この開口内の基板11表面およびレジストパターン表面に犠牲層をスパッタ成膜し、上記レジストパターンをその上の犠牲層と共に除去することになる。
次に、図2に示すように、基板11aの表面12上に検体の端子用の電極に応じたピッチで配列された所要数(本実施形態では5本)のリード14をパターン形成する。ここで、リード14は例えばニッケル(Ni)合金から成り、基板11aの表面12に被着させた密着層15上に積層して形成するとよい。密着層15としては例えばチタン(Ti)、クロム(Cr)等の基板11aに対して大きな接着力を有する金属材料が好ましい。そして、それぞれの密着層15上に積層した所要数のリード14は、その先端部14aが基端部14bのピッチよりも狭められ検体の端子用の電極に応じた微小ピッチで犠牲層13上に位置してビーム状に配設される。
ここで、リード14は、その厚さは数十μm程度(例えば20μm)であり、先端部14aの幅が数十μm(例えば10μm)である。また、基端部14bは、その幅が数十μm(例えば20μm)程度にされ、はんだ、異方性導電フィルム(ACF;Anisotropic Conductive Film)、バンプ等の接合部を介して例えばフレキシブル配線板に接続し、通電検査装置に電気的につながるようになっている。
上述したようなリード14と共に、例えば2つの破断制御構造体16を、上記ビーム状の先端部14a群を両側から挟んだ所定の位置に配設する。その詳細は後述するが、基板11aの表面12において、破断制御構造体16の一辺である応力集中端16aが、例えば犠牲層13のパターン辺13aの延長線上に位置するように位置合わせされ配置される。
具体的には、先ず図1で説明した基板11の表面12上に後で密着層15となる密着膜をスパッタで形成し、次にフォトリソグラフィによって所望のメッキ用のレジストパターンを密着膜上に形成する。ここで、レジストパターンは上記リード14のそれぞれに対応する開口パターンおよび破断制御構造体16の開口パターンを有している。そして、これ等の開口パターンは、フォトリソグラフィにおいて周知である異なる層間の位置合わせ手法により、犠牲層13のパターンに位置合わせして形成される。このようにして形成された破断制御構造体16の開口パターンは、犠牲層13の位置に高い精度で位置決めされる。
その後、これ等のレジストパターンの開口内の密着膜上に電解メッキによりメッキ層を成長させる。ここで、密着膜は電解メッキの給電層として機能する。次に、メッキ後のレジストパターンを除去し、密着膜の露出した部分を例えばエッチング除去する。このようにした後に、ダイシング、サンドブラスト、レーザ加工等により、上記基板11から図2に示した複数個の所要形状の基板11aに切り出す。
上記リード14および破断制御構造体16の形成では、犠牲層13の形成工程で説明したリフトオフ法を使用することができる。また、上記各種の金属材料膜の成膜と、フォトリソグラフィを用いたこれ等の金属材料膜の加工とにより、リード14および破断制御構造体16を形成することもできる。
いずれにしても、このようにして形成された破断制御構造体16は、従来の技術で説明した基板の表面のリードの位置あるいは犠牲層の位置に合わせた溝の位置決めに較べ、はるかに高精度でそのバラツキが小さく、基板11aの所望位置に配置される。
次に、図3に示すように、基板11aの裏面の所定範囲に直線状に延在する切り込み溝17を形成する。この切り込み溝17は、その線幅が数十〜数百μm程度であり、その深さが基板11aの厚さを考慮して数十μmになっている。ここで、切り込み溝17の深さ方向の溝先端17aは、2つの破断制御構造体16の応力集中端16aの間にあって、例えばリード14の配設された方向にほぼ直交する方向に延在している。そして、犠牲層13のパターン辺13aのほぼ直下に位置するように形成されると好適である。
具体的には、この切り込み溝17は、基板11aの表面側の犠牲層13あるいは破断制御構造体16に位置合わせした基板11aの裏面のダイシング、サンドブラスト、レーザ加工等により形成する。あるいは、例えば、ICP(Inductively Coupled Plasma)のようなHDP(High Density Plasma)のDRIE(Deep Reactive Ion Etching)方法を用い、基板11a裏面の高い異方性のドライエッチングにより形成することができる。
次に、図4に示すように、犠牲層13を選択的に溶解させる例えば塩化第二鉄のようなエッチング液を用い銅薄膜から成る犠牲層13を除去する。犠牲層13を除去することにより、リード14の犠牲層13上に形成された先端14aは基板11aの表面12から浮き離れた状態になる。
次に、図5および図6に示すように、切り込み溝17に沿って基板11aを破断し、基板端部11bを基板11aから切除する。具体的には、図5に示すように、例えば押込み部材18により基板端部11b表面を押圧することにより脆性破断させる。あるいは、逆に基板端部11bの裏面を押圧することにより基板11aを脆性破断してもよい。
このような破断により、基板端部11bは、2つの破断制御構造体16の一辺の応力集中端16aをその延長線上においた破断位置19に沿って基板11aから切除される。そして、図6に示すように、基板11aの縁端となる破断位置19から例えば数百μm長に突出した先端14aから成る弾性接片群が形成される。
上記基板11aの破断方法では、その表面側の破断位置19のバラツキが大幅に低減し、目標線に沿った正確で高精度の破断および切除が可能になる。上記実施形態では、破断の目標線として犠牲層13のパターン辺13aとなるようにしたが、この目標線は、上述した2つの破断制御構造体16の応力集中端16aの配置位置により任意に変えることができる。また、破断位置19がリード14の基板11a表面から浮き離れた領域になるようにすることができ、この破断の際にリード14に対して変形等の損傷を与えることは無くなる。
次に、基板11aの破断における破断制御構造体16の応力集中端16aの奏する作用と効果について図7および図8を参照して説明する。図7(A)は基板11aの破断により基板端部11bを切除した後のプローブコンタクトの平面図であり、図7(B)および(C)は図7(A)のX−X矢視の断面図である。また、図8は基板11aの破断における基板表面の破断制御構造体16の作用を説明するための模式的な断面図である。
図7(A)に示すように、切り込み溝17の位置決めにおいて、切り込み溝17の溝先端17aが犠牲層13のパターン辺13aから図の紙面左方向にズレている場合、基板11aの表面の破断位置19は、2つの破断制御構造体16の応力集中端16aにより強制的に上記実施形態のパターン辺13aに沿ったものにされる。また、図7(B)に示すように、上記位置決めにおいて、切り込み溝17の溝先端17aが今度は逆に図の紙面右方向にズレている場合であっても、基板11aの表面の破断位置19は、2つの破断制御構造体16の応力集中端16aにより強制され、上記実施形態ではパターン辺13aに沿ったものになる。このように2つの破断制御構造体16の応力集中端16aは、切り込み溝17の位置決めにズレが生じても、破断位置19が適正な位置になるように制御する。
図7に示したような破断制御構造体16の破断位置の制御は、破断制御構造体16の応力集中端16aが基板11a表面に与える局所的な応力によって生じている。例えば、図8に示したように、破断制御構造体16が基板11a表面に圧縮応力を付与する場合、破断制御構造体16が形成されている表面領域はこの圧縮応力を受け、破断制御構造体16が形成されていない基板11a表面の特に応力集中端16aの近傍は、逆に大きな引張り応力Fを受ける。
ここで、図5で説明したような押込み部材18による基板端部11b表面の押圧力が付加されると、それによる上記基板11a表面への大きな引張り応力Fが付加される。そして、この互いに逆方向の引張り応力Fと引張り応力Fとにより、応力集中端16aと切り込み溝17の特に溝先端17aとの間で基板材料の破断降伏が生じ、脆性の破断面20が容易に形成されるようになる。
図示しないが、逆に、破断制御構造体16が基板11a表面に引張り応力を付与する場合、破断制御構造体16が形成されている表面領域はこの引張り応力を受け、破断制御構造体16が形成されていない基板11a表面の特に応力集中端16aの近傍は、大きな圧縮応力を受ける。そこで、今度は逆に基板端部11bの裏面を押圧すると、基板端部11b表面の上記応力集中端16aの近傍にこの押圧による圧縮応力が相乗し、裏面側の切り込み溝17の引張り応力が大きく成る。そして、応力集中端16aと切り込み溝17の特に溝先端17aとの間で、脆性の破断面が容易に形成されるようになる。
上記いずれの場合でも、破断制御構造体16の応力集中端16aは、基板11a表面に与える応力集中により破断面を決めることから、破断位置を応力集中のところに強制し制御するようになる。なお表面側から押圧した場合は、破断した基板端部11aがリード先端部14aに当たらず損傷を避けることができる。
このようにして、基板11aの裏面への切り込み溝17の形成の工程において、基板11aの表面のリード14位置あるいは犠牲層13位置に合わせた切り込み溝17の位置決めにバラツキが不可避的に生じても、破断位置19は破断制御構造体16の応力集中端16aにより一定の適正位置になるように制御される。また、この応力集中端16aの制御により、従来の技術で生じていた破断の際の押圧の仕方による破断位置のバラツキは大きく低減する。また、この応力集中端16aの制御により、従来の技術で生じていた破断位置が蛇行することも無くなる。
本実施形態では、基板の破断による切除において、上記表面側の破断位置が適正位置なるように簡便に制御できることから、弾性接片の基板の縁端から突出する長さが安定して高精度に制御できるようになる。そして、接触圧の安定性および接触の繰り返し耐久性に優れた弾性接片群から成るプローブコンタクトが高い歩留まりで製造できるようになる。このようにして、弾性接片群のリード間における接触圧の均一性が向上し、通電検査における検体の端子用の電極の微小ピッチ化および多電極化に簡便に対応できるようになる。
本実施形態では、破断制御構造体16の一辺である応力集中端16aは、例えば犠牲層13の位置に高精度に位置あわせして配置されるが、そのパターン辺13aの延長線上に限定されるものではない。犠牲層13のパターンにおいてその合わせる位置を任意に変えることができる。
なお、上述した破断制御構造体16の応力集中端16aは、基板11a表面の配置位置により、プローブコンタクトの縁端の形状を制御する場合にも使用できる。その一例について図9を参照して説明する。図9は基板11aの基板端部を破断し切除した後のプローブコンタクトの平面図である。
例えば、図9(A)に示した場合には、破断制御構造体16の応力集中端16aが、犠牲層13のパターン辺13aより図の紙面左側に配置されている。ここで、上述した切り込み溝17の溝先端17aは例えば略パターン辺13aの直下にあるとする。このような状態で基板11aの破断を行うと、破断位置はリード14が基板11a表面から浮き離れるパターン辺13aの位置において、応力集中端16aで説明したのと同様なリード14の応力集中が発生することから、基板11a表面のパターン辺13aが破断位置となり、この破断位置は2つの応力集中端16aの位置につながっていくようになる。このようにして、図9(A)に示すようにビーム状の弾性接片群が突出する縁端が周りから出っ張った形状のプローブコンタクトが簡便に作製できる。
そして、図9(B)に示した場合には、破断制御構造体16の応力集中端16aが、犠牲層13のパターン辺13aより図の紙面右側に配置されている。この場合も、切り込み溝17の溝先端17aは例えば略パターン辺13aの直下にあるとする。このような状態で基板11aの破断を行うと、同様にして、破断位置はリード14が基板11a表面から浮き離れる端部すなわち基板11a表面のパターン辺13aが破断位置となりこの破断位置は2つの応力集中端16aの位置につながる。このようにして、図9(B)に示すようにビーム状の弾性接片群が突出する縁端が周りからへこんだ形状のプローブコンタクトが簡便に作製できる。
次に、本実施形態の変形例について図10を参照して説明する。図10は上述した破断制御構造体16を基板11a上で異なる配置にした場合の図3で説明したのと同様な平面図である。
例えば、図10(A)に示した場合には、破断制御構造体16は基板端部11b側に配置される。ここで、切り込み溝17の深さ方向の溝先端17aは、2つの破断制御構造体16の応力集中端16aの間であって、犠牲層13のパターン辺13aのほぼ直下に位置するように配置されると好適である。そして、基板11aを破断し切除後には、上記実施形態の場合と異なり、破断制御構造体16は基板端部11bと共に切除されて基板11aに残存することはない。
そして、図10(B)に示した場合には、2種の破断制御構造体が対向配置される。すなわち、実施形態で説明したような破断制御構造体16の応力集中端16aに対向する一辺を持つ別の破断制御構造体161が、例えば切り込み溝17の溝先端17aを挟み対向配置している。このような配置であると、基板11a表面での破断位置の制御性が更に向上し、基板11aの安定した破断による切除が可能になる。
その他にも、上記破断制御構造体16は、隣接するリード14間に配置するようにできる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明を限定するものでない。当業者にあっては、具体的な実施態様において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能である。
例えば、破断制御構造体16は、上記実施形態ではリード14と同一工程において同一材料で形成しているが、リード14と異なる作製工程において異なる材料により形成するようにしてもよい。この場合には、製造工程が増えるが、リード14および破断制御構造体16の材料の選択範囲が広がる。そして、基板11aの材質に対応し大きな応力を生成する材料を適宜に選ぶことができる。例えば、金属材料以外にも絶縁材料を選択することが可能になる。そして、本実施形態で説明した基板の切除における破断位置の制御能力を更に高めることができる。
また、基板11aの裏面に形成する切り込み溝17は、基板表面に形成した犠牲層13のパターン辺13aの直下に必ずしも位置するものでない。その位置は適宜に選択してよい。しかし、基板11aの破断におけるリード14の変形等の損傷防止を考慮すると、リード14が基板11a表面から浮き離れることになる犠牲層13配置の下部が好ましい。
また、基板11aへの切り込み溝17の形成は、上記実施形態に限定されるものでなく、犠牲層13の形成前からそのエッチング除去後の間で適宜に行うことができる。
また、リード14および破断制御構造体16と基板11aとの間の密着層15は、上記実施形態に限定されるものでなく、多層構造に形成されてもよいし、あるいはリード14および破断制御構造体16と基板11aとの密着性に問題がなければ無くても構わない。
本発明の実施形態にかかるプローブコンタクトの製造方法を説明する第一工程図であって、(A)は平面図、(B)はそのX−X矢視断面図である。 本発明の実施形態にかかるプローブコンタクトの製造方法を説明する第二工程図であって、(A)は平面図、(B)はそのX−X矢視断面図、(C)はそのY−Y矢視断面図である。 本発明の実施形態にかかるプローブコンタクトの製造方法を説明する第三工程図であって、(A)は平面図、(B)はそのX−X矢視断面図である。 本発明の実施形態にかかるプローブコンタクトの製造方法を説明する第四工程図であって、(A)は平面図、(B)はそのX−X矢視断面図である。 本発明の実施形態にかかるプローブコンタクトの製造方法を説明する第五工程図であって、(A)は平面図、(B)はそのX−X矢視断面図である。 本発明の実施形態にかかるプローブコンタクトの製造方法を説明する第六工程図であって、(A)は平面図、(B)はそのX−X矢視断面図である。 本発明の実施形態における効果を説明するプローブコンタクトの図であって、(A)は平面図、(B)および(C)はそのX−X矢視断面図である。 本発明の実施形態における基板表面の破断制御構造体の作用を説明するための模式的な断面図である。 本発明の実施形態における別の効果を説明するプローブコンタクトの平面図である。 本発明の実施形態における変形例を示すプローブコンタクトの平面図である。
符号の説明
11,11a…基板,11b…基板端部,12…表面,13…犠牲層,13a…パターン辺,14…リード,14a…先端部,14b…基端部,15…密着層,16…破断制御構造体,16a…応力集中端,17…切り込み溝,17a…溝先端,18…押込み部材,19…破断位置,20…破断面,161…別の破断制御構造体

Claims (3)

  1. 基板の表面において、その一部に形成した犠牲層上に先端が位置するように複数のリードを並列に配設し、前記基板の裏面において、前記犠牲層の真下を通る切り込み溝を形成し、前記犠牲層を除去した後に前記切り込み溝から前記基板を破断してその一部を切除し、前記リードの先端を残余の前記基板の端部から突出させるプローブコンタクトの製造方法において、
    前記基板の表面であって前記複数のリードを両側から挟む位置に、前記基板の表面に局所的に応力を与える破断制御構造体が形成され、該破断制御構造体が前記基板の破断位置を制御することを特徴とするプローブコンタクトの製造方法。
  2. 前記破断制御構造体は、前記基板の表面上で所定のパターン形状に形成され、そのパターンの一辺が前記犠牲層に位置合わせされていることを特徴とする請求項1に記載のプローブコンタクトの製造方法。
  3. 前記破断制御構造体は、前記リードの配設と同時に形成され、前記リードと同一材料により構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブコンタクトの製造方法。
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