JP2009059458A - ディスク原盤製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ディスク原盤製造装置10は、移動ステージ16の位置を検出するリニアエンコーダ18と、ターンテーブル14の回転角度を検出するロータリエンコーダ18と、ターンテーブル14の1回転を検出する原点検出手段と、ターンテーブル14の1回転の中での所定回転角度ごとのステージ移動量を求めるステージ移動量算出手段21と、前記所定回転角度ごとにステージ移動量算出手段21で求められたステージ移動量分を電子ビーム偏向電極35における電子ビームEBの偏向に反映させてディスク原盤12への照射位置を調整する電子ビーム照射位置調整手段22と、を備える。
【選択図】図1
Description
(1) 潜像形成ビーム源と、潜像形成ビームを偏向させる偏向手段と、ディスク原盤材を保持して回転するターンテーブルと、該ターンテーブルを搭載し一直線上を移動する移動ステージとを備え、前記ターンテーブルと移動ステージを駆動するとともに前記潜像形成ビームを偏向させながら前記ディスク原盤材に潜像形成ビームを照射して該ディスク原盤に対して同心円状にパターン形成するディスク原盤製造装置において、前記移動ステージの位置を検出するステージ位置検出手段と、前記ターンテーブルの回転角度を検出する回転角度検出手段と、前記ターンテーブルの1回転を検出する原点検出手段と、前記ターンテーブル1回転の中での所定回転角度ごとのステージ移動量を求めるステージ移動量算出手段と、前記所定回転角度ごとに該ステージ移動量算出手段で求められたステージ移動量分を前記偏向手段における潜像形成ビームの偏向に反映させて前記ディスク原盤への照射位置を調整する潜像形成ビーム照射位置調整手段と、を有することを特徴とするディスク原盤製造装置。
(2) 前記ステージ移動量算出手段は、前記ステージ位置検出手段で検出された移動ステージの位置データを蓄積する第1蓄積手段と、前記原点検出手段の原点信号発生時に第1蓄積手段の蓄積値からターンテーブル1回転のステージ移動基準値を減算し、得られた値を第1蓄積手段における蓄積値として更新する蓄積値更新手段と、前記回転角度検出手段の所定回転角度信号の発生時に前記第1蓄積手段の蓄積値をDA(デジタル・アナログ)変換してステージ移動量を求めるDA変換手段と、を有することを特徴とする前記(1)に記載のディスク原盤製造装置。
(3) 前記ステージ移動量算出手段は、前記ステージ位置検出手段で検出された移動ステージの位置データを蓄積する第2蓄積手段と、前記原点検出手段の原点信号発生時に該第2蓄積手段の蓄積値を保存する保存手段と、前記原点検出手段の原点信号発生時に前記第2蓄積手段の蓄積値をゼロクリアするゼロクリア手段と、を備え、前記ターンテーブル1回転のステージ移動基準値は、前記保存手段で保存されている所定数の蓄積値を平均して求められるステージ移動平均値であることを特徴とする前記(2)に記載のディスク原盤製造装置。
(4) 前記DA変換手段は、前記第1蓄積手段の蓄積値をDA変換してステージ移動量を求める第1DA変換手段と、前記第1蓄積手段の蓄積値をDA変換してステージ移動量を求める第2DA変換手段と、を有し、前記原点検出手段の原点信号発生時に、第1DA変換手段と第2DA変換手段の出力を交互に切り替えて使用することを特徴とする前記(2)に記載のディスク原盤製造装置。
(5) 前記ステージ移動量算出手段は、前記ステージ位置検出手段で検出された移動ステージの位置データを蓄積する蓄積手段と、前記原点検出手段の原点信号発生時に該蓄積手段の蓄積値をゼロクリアするゼロクリア手段と、前記回転角度検出手段の所定回転角度信号の発生時に前記蓄積手段の蓄積値をDA変換してステージ移動量を求めるDA変換手段と、を有することを特徴とする前記(1)に記載のディスク原盤製造装置。
すなわち、請求項1、2の発明によれば、ステージ移動量算出手段で求められるターンテーブル1回転における所定回転角度ごとのステージ移動量により、潜像形成ビーム(例えば電子ビーム)の照射位置を調整しているので、ターンテーブル1回転毎の潜像形成ビーム(電子ビーム)照射軌跡のトラック間隔に変化がなく,且つトラックの開始点と終点にズレがない同心円とすることができる。
請求項3の発明によれば、ステージ移動量算出手段におけるターンテーブル1回転のステージ移動基準値をターンテーブル1回転毎のステージ移動平均値としているので、ステージ移動の誤差があっても、ターンテーブル1回転毎の潜像形成ビーム(電子ビーム)照射軌跡のトラック間隔に変化がなく,且つトラックの開始点と終点にズレがない同心円とすることができる。
請求項4の発明によれば、ステージ移動量算出手段においては、ステージ移動量が出力される2つのDA変換信号をアナログスイッチで高速に切り替えることにしたので、ターンテーブル1回転毎の潜像形成ビーム(電子ビーム)照射軌跡方向のトラック開始点と終点のズレ発生を抑えることが出来る。
請求項5の発明によれば、ステージ移動量算出手段で求められるターンテーブル1回転毎に所定回転角度ごとのステージ移動量により潜像形成ビームの照射位置を調整しているので、ターンテーブル1回転毎の潜像形成ビーム(電子ビーム)照射軌跡のトラック開始点と終点にズレがない同心円とすることができる。
図1は、本発明に係るディスク原盤製造装置の構成を示す断面図である。
図1に示すように、ディスク原盤製造装置10は、真空チャンバー11内に、ディスク原盤12を保持し、モータ13により回転するターンテーブル14と、ターンテーブル14を搭載し、移動モータ15によるボールネジ15aの回転によってターンテーブル14とともに一直線上(図中左右方向)を移動する移動ステージ16とを備える。これにより、ターンテーブル14は回転しながら図中左右方向に移動することができる。また、モータ13の回転軸に装着され、ターンテーブル14の回転角度を検出するターンテーブル回転角度検出手段及び原点検出手段であるロータリエンコーダ17と、移動ステージ16と非接触に配置され移動ステージ16の位置を検出するステージ位置検出手段であるリニアエンコーダ18とを備えている。
(S12)ターンテーブル14の回転を開始する。このとき、ターンテーブル14の回転角度はロータリエンコータ17により検出される。
(S13)ディスク原盤12の所定の位置に電子ビーム射出ヘッド30からの電子ビームEBの照射が開始される。
(S14)同時に、移動ステージ16の移動を開始する。このとき、移動ステージ16の位置はリニアエンコーダ18により検出される。
(S15)ステージ移動量算出手段21が、ロータリエンコーダ17の検出信号とリニアエンコーダ18の検出信号を用いて、ターンテーブル14が1回転する中での所定回転角度ごとの移動ステージ16のステージ移動量Dsを求める。
(S16)求められたステージ移動量Dsの値は直ちに電子ビーム照射位置調整手段22を介して電子ビーム射出ヘッド30の電子ビーム偏向電極35に入力される。ここで、電子ビーム照射位置調整手段22は、前記ステージ移動量Dsと電子ビームEBの偏向量を同一に合わせる機能を持っている。例えば、移動ステージ16が1μm移動して、ステージ移動量算出手段21でその移動がステージ移動量Dsとして検出された場合、該ステージ移動量Dsを電子ビーム照射位置調整手段22に加えると、電子ビーム照射位置調整手段22は、電子ビームEBがステージ移動と同じ方向に1μm偏向されてディスク原盤12に照射されるように電子ビーム偏向電極35に作用する。
(S17)従って、ターンテーブル14の1回転において、ターンテーブル14の回転と移動ステージ16の左(又は右)方向の直線移動とターンテーブル1回転中の所定回転角度ごとのステージ移動量Dsによる電子ビーム偏向を繰り返すことで(ステップS15及びS16の処理を繰り返すことで)ディスク原盤12上に同心円状の電子ビーム照射軌跡を描くことができる。
(S18)ターンテーブル14が1回転すると、ディスク原盤12上のつぎの同心円上に電子ビーム照射軌跡を描くべく、電子ビームEBの照射位置が調整される。
(S19)以下、電子ビームEBの照射・ターンテーブル14の回転・移動ステージ16の左(又は右)方向の直線移動が継続されながら、ステップS15〜S18の処理が繰り返して行なわれ、ディスク原盤12上に複数の径の異なる同心円の情報の記録が行われる。
図2は、本発明に係るディスク原盤製造装置のステージ移動量算出手段のブロック図である。
ステージ移動量算出手段21は、第1蓄積手段である第1カウンター211と、第2蓄積手段である第2カウンター212と、周辺部品との情報のやり取りを行ない、該情報の処理を行なうCPU213と、保存手段であるメモリ214と、DA変換手段であるDACとを備える。
・第1カウンター211からデータを読み込む。
・第1カウンター211へデータをセットする(プリセット)。
・第2カウンター212からデータを読み込む。
・第2カウンター212へゼロデータをセットする(ゼロクリア手段)。
・原点信号(REZ)と回転角度信号(REA、REB)の数量を計測した回転角度データでターンテーブル14の回転角度を検出する。
・原点信号(REZ)を検出する。
・メモリ214にデータを保存し、メモリ214からデータを読み込む。
・DA変換手段(DAC)へデータを送りDA変換させる。
(S21)ロータリエンコーダ17の原点信号(REZ)発生時に、CPU213は、第2カウンター212に蓄えられるステージ移動デジタルデータを読み込み、ステージ移動保存データとしてメモリ214に保存する。その後第2カウンター212はCPU213のゼロクリア手段によるゼロクリア信号でゼロクリアされる。なお、ターンテーブル14の1回転ごとにその1回転の際のステージ移動保存データがメモリ214に保存されている。
(S22)CPU213の平均化手段は、所定数の(それまでの所定回転数に応じたそれぞれの1回転ごとの)ステージ移動保存データを平均化してステージ移動平均値(トラック平均値)を求める。ここで前記所定数は10程度が適当であるが、その数はCPU213の平均化演算能力を考慮して決定すればよい。
(S23)一方、原点信号(REZ)発生のタイミングで、CPU213は第1カウンター211に蓄えられているステージ移動デジタルデータからステップS22で求められたステージ移動平均値(トラック平均値)を減算し、その結果を第1カウンター211にプリセット値としてセットする(蓄積値の更新)。なお、ここで行われる減算は平均化手段で得られるステージ移動平均値でなく、あらかじめ想定されるステージ移動平均値に相当するステージ移動基準値(ディスク原盤12に記録したいトラック間隔)で行われてもよい。
(S24)第1カウンター211、第2カウンター212は、リニアエンコーダ18からのパルス列に基づく移動ステージ16の位置データをステージ移動デジタルデータとして蓄積する。
(S25)ロータリエンコーダ17の所定回転角度信号(REA、REB)の発生時(ターンテーブル14の1回転の中での所定回転角度到達時)に、CPU213は、第1カウンター211から蓄積値データを読み込み、DA変換手段(DAC)へ該データを送る。
(S26)DA変換手段(DAC)は前記データをDA変換し、得られた信号をステージ移動量Dsとして電子ビーム照射位置調整手段22に出力する。ここで、前記所定回転角度は360度をロータリエンコーダ17がターンテーブル1回転で発生するパルス数で除算した値になるが、その値はCPU213の処理能力を考慮して決定すればよい。
(S27)つぎの原点信号(REZ)発生まで、ステップS24〜S26を繰り返す。
ターンテーブル14の原点信号発生点は、ディスク原盤12における情報記録の同心円の切り替え点となり、S1、S2、S3、S4、S5は同心円トラックの開始点、E1、E2、E3、E4は同心円トラックの終点を示している。移動ステージ16のステージ移動には速度変動があり、またディスク原盤製造装置内外で発生する振動等で移動ステージ16は理想的な動きが出来ない。故にターンテーブル14の1回転中のステージ移動はリニアな変化とはならず図示のように変動しており、曲線を描いている。またターンテーブル14の1回転後の(終点E1、E2、E3、E4における)ステージ移動量も変化している。
すなわち、例えば最初の原点信号発生時以降に、第1DA変換手段DAC1を用いて、図2のステージ移動量算出手段21におけるステップS21からS27までと同様な処理が行なわれる。ついで、つぎの原点信号発生時に、アナログスイッチ215は第2DA変換手段のDA変換が完了しDA変換信号が十分立ち上がった後、DA変換が行われた第2DA変換手段DAC2の出力を選択し、図2のステージ移動量算出手段21におけるステップS21からS27までと同様な処理が行なわれる。以降、CPU213は原点信号発生時のたびに、第1DA変換手段DAC1と第2DA変換手段DAC2とを交互に使用し、第1カウンター211の蓄積値をDA変換して出力するものである。
ステージ移動量算出手段21は、第1蓄積手段である第1カウンター211と、周辺部品との情報のやり取りを行ない、該情報の処理を行なうCPU213と、第1カウンター211の蓄積値をDA変換してステージ移動量Dsを出力するDA変換手段DACと、DA変換手段DACからの信号とゼロ信号とを切り替えて出力する手段であるアナログスイッチ216とを備える。
(S31)ロータリエンコーダ17の原点信号(REZ)発生時に、アナログスイッチ216の切り替えが行なわれ、ゼロ信号をステージ移動量Dsとして電子ビーム照射位置調整手段22に出力する。
(S32)ロータリエンコーダ17の原点信号(REZ)発生時に、CPU213は、第1カウンター211に蓄えられているステージ移動デジタルデータをゼロクリアする。したがって、後述するように第1カウンター211にはターンテーブル1回転毎のステージ移動量に相当するステージ移動デジタルデータが保存される。
(S33)第1カウンター211は、リニアエンコーダ18からのパルス列に基づく移動ステージ16の位置データをステージ移動デジタルデータとして蓄積する。
(S34)ロータリエンコーダ17の所定回転角度信号(REA、REB)の発生時(ターンテーブル14の1回転の中での所定回転角度到達時)に、CPU213は、第1カウンター211から蓄積値データを読み込み、DA変換手段(DAC)へ該データを送る。
(S35)DA変換手段(DAC)は前記データをDA変換し、得られた信号をステージ移動量Dsとして電子ビーム照射位置調整手段22に出力する。
(S36)つぎの原点信号(REZ)発生まで、ステップS33〜S35を繰り返す。
11 真空チャンバー
12 ディスク原盤
13 モータ
14 ターンテーブル
15 移動モータ
15a ボールネジ
16 移動ステージ
17 ロータリエンコーダ
18 リニアエンコーダ
21 ステージ移動量算出手段
22 電子ビーム照射位置調整手段
30 電子ビーム射出ヘッド
31 電子銃
32 ブランキング電極
33 第1磁界レンズ
34 アパーチャ
35 電子ビーム偏向電極
36 第2磁界レンズ
37 電界レンズ
211 第1カウンター
212 第2カウンター
213 CPU
214 メモリ
215,216 アナログスイッチ
DAC,DAC1,DAC2 DA変換手段
Ds ステージ移動量
EB 電子ビーム
Claims (5)
- 潜像形成ビーム源と、潜像形成ビームを偏向させる偏向手段と、ディスク原盤材を保持して回転するターンテーブルと、該ターンテーブルを搭載し一直線上を移動する移動ステージとを備え、前記ターンテーブルと移動ステージを駆動するとともに前記潜像形成ビームを偏向させながら前記ディスク原盤材に潜像形成ビームを照射して該ディスク原盤に対して同心円状にパターン形成するディスク原盤製造装置において、
前記移動ステージの位置を検出するステージ位置検出手段と、前記ターンテーブルの回転角度を検出する回転角度検出手段と、前記ターンテーブルの1回転を検出する原点検出手段と、前記ターンテーブル1回転の中での所定回転角度ごとのステージ移動量を求めるステージ移動量算出手段と、前記所定回転角度ごとに該ステージ移動量算出手段で求められたステージ移動量分を前記偏向手段における潜像形成ビームの偏向に反映させて前記ディスク原盤への照射位置を調整する潜像形成ビーム照射位置調整手段と、を有することを特徴とするディスク原盤製造装置。 - 前記ステージ移動量算出手段は、前記ステージ位置検出手段で検出された移動ステージの位置データを蓄積する第1蓄積手段と、前記原点検出手段の原点信号発生時に第1蓄積手段の蓄積値からターンテーブル1回転のステージ移動基準値を減算し、得られた値を第1蓄積手段における蓄積値として更新する蓄積値更新手段と、前記回転角度検出手段の所定回転角度信号の発生時に前記第1蓄積手段の蓄積値をDA(デジタル・アナログ)変換してステージ移動量を求めるDA変換手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のディスク原盤製造装置。
- 前記ステージ移動量算出手段は、前記ステージ位置検出手段で検出された移動ステージの位置データを蓄積する第2蓄積手段と、前記原点検出手段の原点信号発生時に該第2蓄積手段の蓄積値を保存する保存手段と、前記原点検出手段の原点信号発生時に前記第2蓄積手段の蓄積値をゼロクリアするゼロクリア手段と、を備え、
前記ターンテーブル1回転のステージ移動基準値は、前記保存手段で保存されている所定数の蓄積値を平均して求められるステージ移動平均値であることを特徴とする請求項2に記載のディスク原盤製造装置。 - 前記DA変換手段は、前記第1蓄積手段の蓄積値をDA変換してステージ移動量を求める第1DA変換手段と、前記第1蓄積手段の蓄積値をDA変換してステージ移動量を求める第2DA変換手段と、を有し、
前記原点検出手段の原点信号発生時に、第1DA変換手段と第2DA変換手段の出力を交互に切り替えて使用することを特徴とする請求項2に記載のディスク原盤製造装置。 - 前記ステージ移動量算出手段は、前記ステージ位置検出手段で検出された移動ステージの位置データを蓄積する蓄積手段と、前記原点検出手段の原点信号発生時に該蓄積手段の蓄積値をゼロクリアするゼロクリア手段と、前記回転角度検出手段の所定回転角度信号の発生時に前記蓄積手段の蓄積値をDA変換してステージ移動量を求めるDA変換手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のディスク原盤製造装置。
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