JP2009175302A - 電子線描画装置、移動ステージ変動量算出方法及びパターン描画方法 - Google Patents

電子線描画装置、移動ステージ変動量算出方法及びパターン描画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子線描画装置におけるトラック間隔を検出し、その中で再現性のある移動ステージ変動を除いた、電子ビーム照射位置補正に必要な変動成分のみ正確に検出し、その変動信号で電子ビーム照射位置を変えてトラック間隔を一定に記録できる電子線描画装置、移動ステージ変動量算出方法、パターン描画方法を提供する。
【解決手段】電子線描画装置100は、移動ステージ16の位置を検出するリニアエンコーダ18と、回転テーブル14の回転角度を検出するロータリエンコーダ18と、回転テーブル14の1回転の中の所定回転角度におけるトラック間隔偏差Tsを求めるトラック間隔偏差算出手段21と、前記トラック間隔偏差算出装置21で求められたトラック間隔偏差Ts分を走査電極35における電子ビームEBの偏向に反映させてディスク基板12への照射位置を調整する電子ビーム照射位置調整手段22と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子線描画装置、移動ステージ変動量算出方法及びパターン描画方法に係り、更に詳しくは、電子ビームを用いて回転、移動されるディスク基板の表面にパターンを描画する電子線描画装置、該電子線描画装置における移動ステージ変動量算出方法及びパターン描画するパターン描画方法に関する。
近年、情報のデジタル化に伴い、記録媒体としてのディスクの大容量化に対する要求が高まっており、CD(Compact Disk)や、DVD(Digital Versatile Disk)などの従来型光ディスクに代わり、例えば波長が400nm以下の紫外光により情報の記録及び再生が行なわれている。
さらに次世代型の光ディスクの研究開発が盛んに行なわれているが、次世代型光ディスクの原盤の製造工程では、記録層に形成されるピットが従来型の光ディスクに比べて微細であることから、例えば、極細線描画が可能な電子線描画装置がよく用いられている。この電子線描画装置はディスク基板に電子線を照射してディスク基板の表面にスパイラル状又は同心円状の微細パターンを描画するものである。
この種の電子線描画装置を用いて、ディスク基板にパターン描画する場合には、ディスク基板が載置された回転テーブルを所定の角速度又は線速度で回転・移動させる必要がある。そして、微細パターンを描画する為に電子線描画装置のディスク基板を回転・移動させる機構の剛性には非常に高いものが要求されている。ここで、ディスク基板を回転させる回転系にエアースピンドルモータを使った場合の回転剛性は非常に高くできるので高安定制御が可能であるが、回転系が搭載された移動ステージにおいては移動機構に使用するボールネジやこのボールネジと駆動モータとのカップリング等により移動ステージ系の剛性は回転系ほど高くできない。従って、移動ステージ上に搭載された回転系の回転振れによる振動や、この電子線描画装置を構成する部品の一つである真空ポンプ等の回転モータの振動、更には電子線描画装置が置かれた建物で発生する振動が移動ステージに伝搬して移動ステージの移動方向に変動を生じさせることがある。
これらの移動ステージに影響を与える上記要因の中で、ディスク基板を回転させる回転系は同期回転振れが支配的であり、同期回転振れは回転に同期して周期的に生じる再現性のある同期回転振れであり、電子線描画時に同期回転振れによる振動が生じて移動ステージに再現性のあるステージ変動を生じさせても、製造されるディスク基板のスパイラル又は同心円トラックのトラック間隔はほぼ一定に保たれ品質に大きく影響を与えることはない。一方、真空ポンプ等の回転モータや電子線描画装置が置かれた建物で発生する振動は回転テーブルを回転させる回転モータと同期しない再現性のない振動であり、電子線描画時にこれらの振動が生じて移動ステージに再現性のないステージ変動が生じると、製造されるディスク基板の品質に悪影響を与えることが知られている。これらの振動によるディスク基板品質の低下を抑制するための発明が種々提案されている。
例えば、特許文献1では、移動ステージの変動を移動ステージの計測値と目標値の偏差信号で露光ビームを補正してステージ変動によるトラックの乱れを抑えることが行われている。ここで行われている方法は偏差信号を理想トラックに対する偏差と考えているので、再現性のあるステージ変動が移動ステージの偏差信号に影響を与え露光ビーム照射位置を変えてしまう。また偏差信号には位相遅れが発生しており、再現性のある移動ステージ変動はスパイラルトラック、同心円トラック間隔変動に大きく寄与しない変動成分にもかかわらずトラック間隔を乱す原因にもなってしまう。従って、再現性のある移動ステージ変動には応答しないことが望ましかった。
また、特許文献2〜4においては、トラック間隔を検出しており、回転・移動型の電子線描画装置において理想とする方法が提示されているが、移動ステージに変動があった場合、回転テーブル同一角度において移動ステージの現在位置から1回転前の移動ステージ位置を減算することでトラック間隔変動は検出できる。しかし、次の1回転で移動ステージに変動がなくとも現在位置と変動がある1回転前の差分をとる方法ではあたかもトラック間隔変動があるような結果が出てしまっていた。
特開平10−293928号公報 特開2002−304778号公報 特開2004−185710号公報 特開2007−242184号公報
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、本発明の第1の目的は、電子線描画装置におけるトラック間隔を検出し、その中で再現性のある移動ステージ変動を除いた、電子ビーム照射位置補正に必要な変動成分(トラック間隔偏差)のみ正確に検出し、その変動信号で電子ビーム照射位置を変えてトラック間隔を一定に記録できる電子線描画装置を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、精度よく移動ステージ変動量(トラック間隔偏差)を算出することが可能な移動ステージ変動量算出方法を提供することにある。また、本発明の第3の目的は、この移動ステージ変動量を加味して精度よくパターンを描画することが可能なパターン描画方法を提供することにある。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。
〔1〕 電子ビーム源(照射装置30)と、ディスク基板(ディスク基板12)を保持して回転する回転テーブル(回転テーブル14)と、該回転テーブルを搭載し直線上を移動する移動ステージ(移動ステージ16)とを備え、前記回転テーブルと移動ステージを駆動するとともに該ディスク基板に電子ビーム(電子ビームEB)を照射し、前記ディスク基板に所定の情報をスパイラル状又は同心円状に記録する電子線描画装置(電子線描画装置100)において、前記移動ステージの移動位置を検出してその移動位置に応じた移動位置信号を出力する移動位置検出手段(リニアエンコーダ18)と、前記回転テーブルの回転角度を検出し回転角度位置に応じた回転角度信号を出力する回転角度検出手段(ロータリエンコーダ17)と、前記移動位置信号と前記回転角度信号とから、ディスク基板にスパイラル状又は同心円に記録されるトラックの現トラック位置と回転テーブル1回転前の基準トラック位置の差(トラック間隔)を演算するトラック間隔演算手段(マイクロコントローラ212)と、前記トラック間隔演算手段で得られる前記回転テーブルの所定回転数分のトラック間隔データを順次記憶するトラック間隔記憶手段(メモリ214)と、前記トラック間隔記憶手段に記憶されたトラック間隔データ群から、前記現トラック位置と同一回転角度の現行周回を含む周回毎のトラック間隔データを抽出するトラック間隔抽出手段(マイクロコントローラ212)と、前記トラック間隔抽出手段で抽出された前記同一回転角度の周回毎のトラック間隔データを、トラック間隔の値の大きさに基づいて並び替え、並び替えられた演算結果から基準トラック間隔を算出し、前記トラック間隔演算手段からのトラック間隔と前記基準トラック間隔との差分に基づいてトラック間隔偏差を求めるとともに、前記基準トラック間隔を1回転前の基準トラック位置に加算して現行周回の基準トラック位置とするトラック間隔偏差算出手段(マイクロコントローラ212)と、前記トラック間隔偏差算出手段からのトラック間隔偏差に基づいて、前記ディスク基板への電子ビームの照射位置を調整する電子ビーム照射位置調整手段(電子ビーム照射位置調整装置22)と、を備える電子線描画装置(図1,図2,図3)。
〔2〕 前記トラック間隔偏差算出手段は、トラック間隔抽出手段で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを並び替えた結果の中位のトラック間隔データの値を基準トラック間隔とすることを特徴とする前記〔1〕に記載の電子線描画装置(図4,図5)。
〔3〕 前記トラック間隔偏差算出手段は、トラック間隔抽出手段で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを並び替えた結果から最も下位と最も上位のデータとを除外した残りのデータのトラック間隔の値の平均値を基準トラック間隔とすることを特徴とする前記〔1〕に記載の電子線描画装置(図6)。
〔4〕 前記トラック間隔偏差算出手段は、トラック間隔抽出手段で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを、大きさに応じた複数のグループに区分して、複数のグループの中で所定の順位のグループに含まれるトラック間隔の値の平均値を基準トラック間隔とすることを特徴とする前記〔1〕に記載の電子線描画装置(図7)。
〔5〕 電子ビーム源(照射装置30)と、ディスク基板(ディスク基板12)を保持して回転する回転テーブル(回転テーブル14)と、該回転テーブルを搭載し直線上を移動する移動ステージ(移動ステージ16)とを備え、前記回転テーブルと移動ステージを駆動するとともに該ディスク基板に電子ビームを照射し、前記ディスク基板に所定の情報をスパイラル状又は同心円状に記録する電子線描画装置(電子線描画装置100)における移動ステージ変動量算出方法(トラック間隔偏差算出装置21における算出方法)であって、前記移動ステージの移動位置を検出してその移動位置に応じた移動位置信号を出力する移動位置検出工程(リニアエンコーダ18)と、前記回転テーブルの回転角度を検出し回転角度位置に応じた回転角度信号を出力する回転角度検出工程(ロータリエンコーダ17)と、前記移動位置信号と前記回転角度信号とから、ディスク基板にスパイラル状又は同心円に記録されるトラックの現トラック位置と回転テーブル1回転前の基準トラック位置の差(トラック間隔)を演算するトラック間隔演算工程(マイクロコントローラ212における演算処理の1つ)と、前記トラック間隔演算工程で得られる前記回転テーブルの所定回転数分のトラック間隔データを順次記憶するトラック間隔記憶工程(メモリ214)と、前記トラック間隔記憶工程に記憶されたトラック間隔データ群から、前記現トラック位置と同一回転角度の現行周回を含む周回毎のトラック間隔データを抽出するトラック間隔抽出工程(マイクロコントローラ212における演算処理の1つ)と、前記トラック間隔抽出工程で抽出された前記同一回転角度の周回毎のトラック間隔データを、トラック間隔の値の大きさに基づいて並び替え、並び替えられた演算結果から基準トラック間隔を算出し、前記トラック間隔演算工程からのトラック間隔と前記基準トラック間隔との差分に基づいてトラック間隔偏差を移動ステージ変動量として求めるとともに、前記基準トラック間隔を1回転前の基準トラック位置に加算して現行周回の基準トラック位置とするトラック間隔偏差算出工程(マイクロコントローラ212における演算処理の1つ)と、を含むことを特徴とする移動ステージ変動量算出方法(図1,図2,図3)。
〔6〕 前記トラック間隔偏差算出工程では、トラック間隔抽出工程で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを並び替えた結果の中位のトラック間隔データの値を基準トラック間隔とすることを特徴とする前記〔5〕に記載の移動ステージ変動量算出方法(図4,図5)。
〔7〕 前記トラック間隔偏差算出工程では、トラック間隔抽出工程で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを並び替えた結果から最も下位と最も上位のデータとを除外した残りのデータのトラック間隔の値の平均値を基準トラック間隔とすることを特徴とする前記〔5〕に記載の移動ステージ変動量算出方法(図6)。
〔8〕 前記トラック間隔偏差算出工程では、トラック間隔抽出工程で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを、大きさに応じた複数のグループに区分して、複数のグループの中で所定の順位のグループに含まれるトラック間隔の値の平均値を基準トラック間隔とすることを特徴とする前記〔5〕に記載の移動ステージ変動量算出方法(図7)。
〔9〕 回転テーブル(回転テーブル14)と移動ステージ(移動ステージ16)によって回転・移動されるディスク基板(ディスク基板12)に電子ビーム(電子ビームEB)を照射して、前記ディスク基板にパターン描画するパターン描画方法であって、前記〔5〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の移動ステージ変動量算出方法によって移動ステージ変動量を算出する工程と、前記移動ステージ変動量をキャンセルするように前記電子ビームの照射位置を調整する工程(電子ビーム照射位置調整装置22)と、を含むことを特徴とするパターン描画方法(図1)。
本発明に係る電子線描画装置によれば、抽出されたトラック間隔データをその大きさに基づいて並び変えることにより、再現性のないステージ変動を包含するトラック間隔データは、並び替えたトラック間隔データのうち高順位、若しくは低順位となるため、例えば、並び替えたトラック間隔データのうちトラック間隔の値の大きさの順位が中位の(中央の、又はこの近傍の)トラック間隔データに基づいて基準トラック間隔を算出することで、再現性のないステージ変動の影響が少ない基準トラック間隔を算出することができる。また、現行周回の基準トラック間隔を1回転前の基準トラック位置に加算することで(すなわち、1回転目から現行周回までの各周回の基準トラック間隔を累積することで)現行周回の基準トラック位置を得ることができる。したがって、この基準トラック間隔と基準トラック位置により移動ステージの再現性のないステージ変動を精度よく算出することが可能となり、この再現性のないステージ変動をキャンセルするように電子ビームの照射位置を調整することで、ディスク基板に精度よくパターンを描画することが可能となる。
また、本発明に係る移動ステージ変動量算出方法によれば、抽出されたトラック間隔データをその大きさに基づいて並び変えることにより、再現性のないステージ変動を包含するトラック間隔データは、並び替えたトラック間隔データのうち高順位、若しくは低順位となるため、例えば、並び替えたトラック間隔データのうちトラック間隔の値の大きさの順位が中位の(中央の、又はこの近傍の)トラック間隔データに基づいて基準トラック間隔を算出することで、再現性のないステージ変動の影響が少ない基準トラック間隔を算出することができる。また、現行周回の基準トラック間隔を1回転前の基準トラック位置に加算することで(すなわち、1回転目から現行周回までの各周回の基準トラック間隔を累積することで)現行周回の基準トラック位置を得ることができる。したがって、この基準トラック間隔と基準トラック位置により移動ステージの再現性のないステージ変動を精度よく算出することが可能となる。
また、本発明に係るパターン描画方法によれば、再現性のないステージ変動の影響を受けない基準トラック間隔と基準トラック位置に基づいて移動ステージの再現性のないステージ変動が精度よく算出され、この再現性のないステージ変動量を加味した電子ビームの照射位置の調整が行われる。したがって、ディスク基板に精度よくパターンを描画することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1には本実施形態に係る電子線描画装置の概略構成が示されている。電子線描画装置100は、例えば真空度が10−4Pa程度の環境下において、レジスト材がコーティングされたディスク基板12に電子ビームEBを照射することにより、ディスク基板12の描画面に微細パターンを描画する描画装置である。
図1に示されるように、電子線描画装置100は、電子ビームEBをディスク基板12に照射する照射装置30、ディスク基板12が載置される回転テーブル14を備える回転テーブルユニット14u、回転テーブルユニット14uを搭載して移動させる移動ユニット16u、回転テーブルユニット14uと移動ユニット16uを収容する真空チャンバー11、移動ユニット16uの移動ステージ16の変動によりディスク基板12に描画されるパターン変動のトラック間隔偏差Tsを算出するトラック間隔偏差算装置21、トラック間隔偏差Tsを補正する電子ビーム照射位置調整装置22、回転テーブルユニット14u,移動ユニット16u,照射装置30などを統括的に制御する制御装置10などを備えている。
照射装置30は、該照射装置30全体を覆う筐体であって長手方向をZ軸方向とするケーシング39と、ケーシング39の内部上方から下方に向かって順次配置された、電子銃31、ブランキング電極32、磁界レンズ33、アパーチャ部材34、走査電極35、対物レンズ36、及び動的焦点補正レンズ37を備えている。
ケーシング39は、下方が開放された円筒状のケーシングであり、真空チャンバー11上面に形成された開口に、上方から隙間なく嵌合されている。また電子銃31は、ケーシング39の内部上方に配置されている。この電子銃31は、陰極から熱と電界により取り出した電子を射出する熱電界放射型の電子銃であり、例えば、直径20〜50nm程度の電子ビームを下方(−Z方向)へ射出する。
照射装置30では、電子銃31から射出された電子ビームEBは、磁界レンズ33を通過することにより集束され、アパーチャ部材34に設けられた開口近傍(以下、クロスオーバポイントという)で一旦交差される。次に、クロスオーバポイントを通過した電子ビームEBは、発散しつつアパーチャ部材34を通過することによりそのビーム径が整形される。そして、対物レンズ36によって、回転テーブル14に載置されたディスク基板12の表面に収束される。
なお、動的焦点補正レンズ37は、対物レンズ36によりディスク基板12の表面に収束された電子ビームEBのビームスポット径の微調整を行う。またブランキング電極32は該電極に所定の電圧を印加して、電子ビームEBをX軸方向に偏向させることで、アパーチャ部材34で電子ビームEBを遮蔽し、ディスク基板12に対する電子ビームEBのブランキングをすることができるようになっている
また、走査電極35は、X軸方向に相互に対向するように配置された1対の電極を有し、走査電極35に印加する電圧を制御して、電子ビームEBをX軸方向に偏向させることにより、ディスク基板12上の電子ビーム照射位置の調整を行うことができるようになっている。
回転テーブルユニット14uと移動ステージユニット16uは、真空チャンバー11の内部に配置されている。この回転テーブルユニット14uは、回転テーブル14、スピンドルモータ13、ロータリエンコーダ17などを備え、移動ステージユニット16uは移動ステージ16、ボールネジ15a、移動モータ15、リニアエンコーダ18などを備えている。
回転テーブルユニット14uにおいて、回転テーブル14は、ディスク基板12を保持する円形板状の部材であり、下面の中心がスピンドルモータ13の回転軸13aの上端に固定されている。スピンドルモータ13は、Z軸に平行な回転軸を有し、例えば制御装置10の指示に基づいて、回転テーブル14を所定の角速度又は線速度で回転する。また、スピンドルモータ13には、回転軸13aの回転角度を出力するロータリエンコーダ17が設けられている。このロータリエンコーダ17は、回転軸13a、すなわち回転テーブル14が一回転する間のパルス数が1のZ相信号REZと、回転テーブルが1回転する間のパルス数が数千〜数万のA相信号REAと、このA相信号REAと位相が異なるB相信号の3つの電気信号を出力するエンコーダである。
移動ステージユニット16uにおいて、移動ステージ16は、スピンドルモータ13を保持した状態で、不図示の支持部材などにより、X軸方向へ移動可能に支持されている。また、移動ステージ16には、移動ステージ16の移動位置を計測するリニアエンコーダ18が取り付けられている。このリニアエンコーダ18は、移動ステージ16の移動量に比例したパルス数の信号を出力する。また、移動モータ15は、真空チャンバー11の−X側の外壁面に固定されている。この移動モータ15は、X軸方向を長手方向とし、+X側端部が移動ステージ16の−X側端部に螺号するボールネジ15aを駆動する。そして、例えば制御装置10の指示に基づいて、ボールネジ15aを回転させることで、移動ステー16をX軸方向へ所定の速度で移動する。
トラック間隔偏差算出装置21は、ロータリエンコーダ17及びリニアエンコーダ18からの信号出力に基づいて、ディスク基板12の表面に描画されるスパイラル状又は同心円状のパターンのトラック間隔を算出し、電子ビーム照射位置調整装置22へ出力する。なお、トラック間隔偏差算出装置21の構成及び動作については後述する。
制御装置10は、一例としてCPU、及び上記各部を制御するプログラムやパラメータが格納されたメモリなどを含んで構成された制御用コンピュータである。この制御装置10は、例えばユーザから指令に基づいて、照射装置30、回転テーブルユニット14u及び移動ステージユニット16uを統括的に制御する。
上述のように構成された電子線描画装置100では、描画開始指令が入力または通知されると、制御装置10は、まず回転テーブルユニット14u、移動ステージユニット16uを駆動することにより、ディスク基板12を、+X方向へ微小移動させながら、所定の回転数で回転させる。次に、照射装置30を駆動することにより、ディスク基板12に描画パターンに基づいて変調された電子ビームEBを照射し、ディスク基板12の表面に同心円状又はスパイラル状のパターンを形成する。
次に、トラック間隔偏差算出装置21の構成と、動作について説明する。
トラック間隔偏差算出装置21は、一例として図2に示されるように、カウンター211、マイクロコントローラ212、D/A(デジタル・アナログ)変換器(DAC)213、メモリ214などを備えている。
ここで、カウンター211は、リニアエンコーダ18から出力されるパルスを計測する。また、マイクロコントローラ212は、例えばロータリエンコーダ17から出力される信号REZの立ち上がりに同期して、信号REA(又は信号REB)のパルス数のカウントを開始することで、回転テーブル14の回転角度を所定の分解能(単位回転角度)で検出する。次にこの検出結果とカウンター211の計測値とから、単位回転角度毎の移動ステージ16のトラック位置を算出し、この算出したトラック位置(現トラック位置)と回転テーブル14の1回転前の基準トラック位置(詳細は以下で説明)との差分をトラック間隔としてメモリ214に記憶するとともに、現行周回以前の過去のトラック間隔との演算処理を行い、スパイラル状又は同心円状のパターンのトラック間隔偏差Tsを算出する。
以下、トラック間隔偏差Tsを検出する方法について詳述する。前提として、マイクロコントローラ212は、回転テーブル14の5周目の移動ステージ16のトラック位置を算出しているものとし、メモリ214には過去4回転分のトラック間隔データが記憶されているものとする。また、説明の便宜上、回転テーブル14が一回転するごとに記憶されるトラック間隔データを、トラック間隔データSn(θ)と表現するものとし、メモリ214は少なくとも直近4回転分以上のトラック間隔データSn(θ)を記憶することが可能であるものとする。なお、nは回転テーブル14の回転に基づく整数であり、例えばトラック間隔データS1(θ)は、回転テーブル14の1周目の角度θ(0°〜360°)に対するトラック間隔を表している。
図3は、回転テーブル14の1回転毎(周回毎)の移動ステージ16のトラック位置を示している。再現性のあるステージ変動によりトラック位置が変化している様子が理想トラック位置(点線)との比較でわかるように図示したものである。また、回転テーブル14が1回転する間に再現性のないステージ変動がありトラック位置が変動した場合とそうではない場合に分けて図示している。
回転テーブル14の1,3,5周目のトラック位置変動曲線S1,S3,S5は、再現性のないステージ変動ありの場合で図示のように細線でその変動を示す。また、回転テーブル14の2,4周目のトラック位置変動曲線S2,S4は、再現性のあるステージ変動のみの場合であり、曲線S2,S4はほぼ同じ軌跡を描く。図中の太線のトラック位置は基準トラック位置(基準トラック間隔の累積値であるが詳細は以下で説明)となるものである。尚、曲線S0はトラック間隔の説明上記載している。
図3に、回転角度θにおけるトラック間隔データS1(θ)〜S5(θ)の一例を示している。このうちトラック間隔データS1(θ)〜S4(θ)はメモリに記憶されているものであり、トラック間隔データS5(θ)は現在検出中のトラック間隔データである。再現性のあるステージ変動の曲線S2,S4の場合には、図3に示されるようにトラック間隔データS2(θ)とS4(θ)はほぼ一致する。これは、再現性のあるステージ変動によってのみステージ位置が変動するためである。一方、回転テーブルの5周目に何らかの原因で再現性のない大きなステージ変動が生じた場合には、トラック間隔データS5(θ)は、トラック間隔データS1(θ)〜S4(θ)と大きく異なる。したがって、電子線描画装置100では、トラック間隔変動(移動ステージ変動量)をキャンセルするように、電子ビームEBの照射位置を調整する必要性が生じる。
そこで、マイクロコントローラ212は、ステージ変動によるトラック間隔データS5(θ)を算出するとともに、算出した変位データS5(θ)の値とメモリに記憶された同一回転角度のトラック間隔データS1(θ)〜S4(θ)を抽出し、トラック間隔データS1(θ)〜S4(θ)の値とを比較して、まずトラック間隔の値の大きさに基づいてこれらに対する順位付けを行う。すなわち、トラック間隔データとして現在の周回のデータを含めて複数個のデータを抽出する。
図4(A)には、メモリ214に記憶されている、回転テーブル14の回転角度がθのときの各トラック間隔データS1(θ)〜S5(θ)が周回順で模式的に示されている。図4(A)に示されるように、トラック間隔データS5(θ)には、大きな再現性のないステージ変動による影響があるため、他のトラック間隔データS1(θ)〜S4(θ)よりもその値が大きくなっている。したがって、これらのトラック間隔データS1(θ)〜S5(θ)を降順で並び替えるソート処理を行うと、図4(B)に示されるように、トラック間隔データS5(θ)の順位は最も上位となる。次に、マイクロコントローラ212は、図4(B)において順位が中位(3番目)であるS2(θ)の値を基準トラック間隔と設定し、現在のトラック間隔データS5(θ)の値から基準トラック間隔としてのS2(θ)の値を減じた値をトラック間隔偏差Tsとして出力する。尚、上記基準トラック間隔(現行周回の基準トラック間隔)は過去の累積された基準トラック間隔(1回転目から現行周回の1回転前までの基準トラック間隔の累積値)に加算して保存され、このトラックの基準トラック位置として利用される。つまり、この基準トラック位置は、次の回転テーブル14の回転時、その周回における現トラック位置と1回転前のトラック位置の差分演算でトラック間隔を求める時に1回転前のトラック位置のデータとして利用される。図3の太線のトラック位置変動曲線はこのようにして求めた基準トラック位置(基準トラック間隔の累積値)の変動曲線である。
すでに述べたように出力されたトラック間隔偏差Tsは、移動ステージ変動量として、D/A変換器213によってアナログデータ(例えば、電圧信号又は電流信号)に変換された後に電子ビーム照射位置調整装置22へ出力される。そして、電子ビーム照射位置調整装置22は、トラック間隔偏差算出装置21からの供給される信号に基づいて、トラック間隔偏差Tsをキャンセルするように、走査電極35を駆動して、ディスク基板12上の電子ビーム照射位置の調整を行う。例えば、トラック間隔偏差Tsが10nmである場合には、電子ビーム照射位置調整装置22により、走査電極35を介して、トラック間隔偏差Tsの発生した方向と逆方向へ電子ビームEBが10nm偏向されることにより、トラック間隔偏差Tsがキャンセルされる。
なお、トラック間隔データS5(θ)の値が他のトラック間隔データS1(θ)〜S4(θ)の値よりも小さくなることがある。この場合には、前記ソート処理によってS5(θ)の順位は最も下位となる。この場合にも、現在のトラック間隔データS5(θ)の値から、順位が中位であるトラック間隔データの値(基準トラック間隔)を減じた値をトラック間隔偏差Tsとして電子ビーム照射位置調整装置22へ出力することで、同様に電子ビームEBの照射位置の調整を行うことができる。
また、図3にも示しているが、マイクロコントローラ212は、回転テーブル14の5周目の回転が終了すると、上述と同様に、6周目のトラック間隔の検出を開始し、検出したトラック間隔データS6(θ)についても上記と同様の処理を行う。例えば、6周目の回転に再現性のないステージ変動が生じなかった場合としたときには、トラック間隔データS6(θ)の値は、トラック間隔データS2(θ),S4(θ)の値とほぼ一致する。
回転テーブル14の回転角度がθのときの各変位データS2(θ)〜S6(θ)を模式的に図5(A)に示している。図5(A)に示すように、トラック間隔データS5(θ)には、再現性のないステージ変動による変位が含まれるため、他のトラック間隔データS2(θ)〜S4(θ)及びS6(θ)よりもその値が大きくなっている。そしてこの場合にも、これらのトラック間隔データS2(θ)〜S6(θ)についてトラック間隔の値について降順とするソート処理を行うと、図5(B)に示されるように、トラック間隔データS5(θ)の順位は最も上位となる。そして、現在のトラック間隔データS6(θ)の値から、順位が中位であるトラック間隔データS4(θ)の値を減じた値がトラック間隔偏差Tsとして電子ビーム照射位置調整装置22へ出力される。そして同様に電子ビーム照射位置調整装置22は、このトラック間隔偏差Tsをキャンセルするように、走査電極35を介して、ディスク基板12上の電子ビームEBの照射位置調整を行う。上記の場合、トラック間隔偏差Tsは非常に小さいので電子ビーム照射位置はほとんど変化しない。以下、回転テーブルの7周目以降についても、上述した処理が繰り返し行われる。
以上説明したように、本実施形態では、マイクロコントローラ212は、回転テーブル14の単位角度毎の移動ステージ16のトラック位置を算出し、この算出したトラック位置と1回転前の基準トラック位置との差分(トラック間隔の値)をトラック間隔データとして算出し、このトラック間隔データを順次メモリ214に記憶する。そして、メモリ214に順次記憶されたトラック間隔データから同一回転角度ごとのトラック間隔データを抽出し、トラック間隔の値の大きさに基づいて降順(または昇順)とするソート処理を行なって並び替え、この並び替えられた変位データのうち順位が中位の変位データの値を基準トラック間隔とする。また、基準トラック間隔は過去の累積された基準トラック間隔(1回転前の同一回転角度の基準トラック位置)に加算して保存され、このトラックの基準トラック位置として利用される。
また、トラック間隔データをその大きさに基づいて並び変えることにより、再現性のないステージ変動を包含するトラック間隔データは、並び替えられたトラック間隔データのうち高順位、若しくは低順位となるため、並び替えたトラック間隔データのうち順位が中位の変位データの値を基準トラック間隔とすることで、再現性のないステージ変動の影響をほとんど受けていない基準トラック間隔を算出することができる。なお、中位とは、データの順位が中央またはその近傍であることを意味する。そして、この基準トラック間隔を用いることで、再現性のないステージ変動を精度よく算出することができ、トラック間隔偏差Tsをキャンセルするように電子ビームEBの照射位置を調整することで、ディスク基板12に精度よくパターンを描画することが可能となる。
なお、本実施形態では、基準トラック間隔を算出する場合に、回転テーブル14が5周する間のトラック間隔データに基づく演算を行ったが、これに限らず、回転テーブルが6周以上する間の変位データを用いて演算を行ってもよい。
また、本実施形態では、基準トラック間隔を算出する場合に、ソート処理を行った後に、順位が中位のトラック間隔データの値を基準トラック間隔としたが、これに限らず、例えば、中位のトラック間隔データの値とその前後に位置するトラック間隔データの値の平均値を基準トラック間隔としてもよい。例えば、5周目までのトラック間隔データSn(θ)の値が、一例として図6(A)に示される大きさとなった場合には、トラック間隔の値について降順とするソート処理を行うと図6(B)のようになるが、このとき最高位のトラック間隔データS5(θ)と、最低位のトラック間隔データS3(θ)とを除外し、残りのトラック間隔データS1(θ),S2(θ)S4(θ)の値の平均値((S1(θ)+S2(θ)+S4(θ))/3)を基準トラック間隔としてもよい。これにより、トラック間隔偏差Tsを、Ts=S5(θ)−(S1(θ)+S2(θ)+S4(θ))/3により求めることができる。
また、ソート処理した後に、トラック間隔データを順位に基づいて複数のグループ(例えば3以上のグループ)に区分し、中位のグループのトラック間隔データの値の平均値を基準トラック間隔としてもよい。例えば、図7(A)には、過去8周分のトラック間隔データS1(θ)〜S8(θ)と、現在検出中のトラック間隔データS9(θ)とが示されているが、回転角度がθのときには、回転テーブル14の5周目、7周目、8周目、及び9周目の変位データの値が、再現性の無いステージ変動の影響で、再現性のあるステージ変動のみのトラック間隔データに比較して、大きく或いは小さくなっている。そして、図7(B)には、ソート処理後のトラック間隔データS1(θ)〜S9(θ)がそれぞれ示されている。ここで、図7(B)において、例えばトラック間隔データを上位グループ、中位グループ、下位グループの3つのグループに区分して、中位グループのトラック間隔データの平均値を基準トラック間隔とするのである。
この場合には、再現性のないステージ変動の影響を受けて、再現性のあるステージ変動のみが含まれるトラック間隔データよりも大きくなったトラック間隔データS5(θ),S9(θ)は、上位グループに区分され、再現性のあるステージ変動のみが含まれるトラック間隔データよりも小さくなったトラック間隔データS7(θ),S8(θ)は、下位グループに区分される。したがって、中位グループのトラック間隔データに基づいて基準トラック間隔を算出することで、再現性の無いステージ変動の影響を受けない基準トラック間隔を得ることができ、この基準トラック間隔に基づいて算出された、再現性の無いステージ変動(トラック間隔偏差Ts=S9(θ)−(S2(θ)+S6(θ)+S1(θ))/3)を、キャンセルするように電子ビームEBの照射位置を調整することで、ディスク基板12に精度よくパターンを描画することが可能となる。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明に係る電子線描画装置の構成を示す断面図である。 図1の電子線描画装置におけるトラック間隔偏差算出装置の構成例を示すブロック図である。 図1の電子線描画装置における回転テーブルの1回転毎の移動ステージの回転角度とトラック位置の関係を示す図である。 メモリから抽出されたトラック間隔データS1(θ)〜S5(θ)のソート処理による並び替え(1)を示す図である。 メモリから抽出されたトラック間隔データS2(θ)〜S6(θ)のソート処理による並び替え(2)を示す図である。 メモリから抽出されたトラック間隔データS1(θ)〜S5(θ)のソート処理による並び替え(3)を示す図である。 メモリから抽出されたトラック間隔データS1(θ)〜S9(θ)のソート処理による並び替え(4)を示す図である。
符号の説明
10 制御装置
11 真空チャンバー
12 ディスク基板
13 スピンドルモータ
13a 回転軸
14 回転テーブル
14u 回転テーブルユニット
15 移動モータ
15a ボールネジ
16 移動ステージ
16u 移動ユニット
17 ロータリエンコーダ
18 リニアエンコーダ
21 トラック間隔偏差算出手段
22 電子ビーム照射位置調整手段
30 照射装置
31 電子銃
32 ブランキング電極
33 磁界レンズ
34 アパーチャ部材
35 走査電極
36 対物レンズ
37 動的焦点補正レンズ
39 ケーシング
100 電子線描画装置
211 第1カウンター
212 マイクロコントローラ
213 DA変換器
214 メモリ
Ts トラック間隔偏差
EB 電子ビーム

Claims (9)

  1. 電子ビーム源と、ディスク基板を保持して回転する回転テーブルと、該回転テーブルを搭載し直線上を移動する移動ステージとを備え、前記回転テーブルと移動ステージを駆動するとともに該ディスク基板に電子ビームを照射し、前記ディスク基板に所定の情報をスパイラル状又は同心円状に記録する電子線描画装置において、
    前記移動ステージの移動位置を検出してその移動位置に応じた移動位置信号を出力する移動位置検出手段と、
    前記回転テーブルの回転角度を検出し回転角度位置に応じた回転角度信号を出力する回転角度検出手段と、
    前記移動位置信号と前記回転角度信号とから、ディスク基板にスパイラル状又は同心円に記録されるトラックの現トラック位置と回転テーブル1回転前の基準トラック位置の差(トラック間隔)を演算するトラック間隔演算手段と、
    前記トラック間隔演算手段で得られる前記回転テーブルの所定回転数分のトラック間隔データを順次記憶するトラック間隔記憶手段と、
    前記トラック間隔記憶手段に記憶されたトラック間隔データ群から、前記現トラック位置と同一回転角度の現行周回を含む周回毎のトラック間隔データを抽出するトラック間隔抽出手段と、
    前記トラック間隔抽出手段で抽出された前記同一回転角度の周回毎のトラック間隔データを、トラック間隔の値の大きさに基づいて並び替え、並び替えられた演算結果から基準トラック間隔を算出し、前記トラック間隔演算手段からのトラック間隔と前記基準トラック間隔との差分に基づいてトラック間隔偏差を求めるとともに、前記基準トラック間隔を1回転前の基準トラック位置に加算して現行周回の基準トラック位置とするトラック間隔偏差算出手段と、
    前記トラック間隔偏差算出手段からのトラック間隔偏差に基づいて、前記ディスク基板への電子ビームの照射位置を調整する電子ビーム照射位置調整手段と、
    を備える電子線描画装置。
  2. 前記トラック間隔偏差算出手段は、トラック間隔抽出手段で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを並び替えた結果の中位のトラック間隔データの値を基準トラック間隔とすることを特徴とする請求項1に記載の電子線描画装置。
  3. 前記トラック間隔偏差算出手段は、トラック間隔抽出手段で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを並び替えた結果から最も下位と最も上位のデータとを除外した残りのデータのトラック間隔の値の平均値を基準トラック間隔とすることを特徴とする請求項1に記載の電子線描画装置。
  4. 前記トラック間隔偏差算出手段は、トラック間隔抽出手段で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを、大きさに応じた複数のグループに区分して、複数のグループの中で所定の順位のグループに含まれるトラック間隔の値の平均値を基準トラック間隔とすることを特徴とする請求項1に記載の電子線描画装置。
  5. 電子ビーム源と、ディスク基板を保持して回転する回転テーブルと、該回転テーブルを搭載し直線上を移動する移動ステージとを備え、前記回転テーブルと移動ステージを駆動するとともに該ディスク基板に電子ビームを照射し、前記ディスク基板に所定の情報をスパイラル状又は同心円状に記録する電子線描画装置における移動ステージ変動量算出方法であって、
    前記移動ステージの移動位置を検出してその移動位置に応じた移動位置信号を出力する移動位置検出工程と、
    前記回転テーブルの回転角度を検出し回転角度位置に応じた回転角度信号を出力する回転角度検出工程と、
    前記移動位置信号と前記回転角度信号とから、ディスク基板にスパイラル状又は同心円に記録されるトラックの現トラック位置と回転テーブル1回転前の基準トラック位置の差(トラック間隔)を演算するトラック間隔演算工程と、
    前記トラック間隔演算工程で得られる前記回転テーブルの所定回転数分のトラック間隔データを順次記憶するトラック間隔記憶工程と、
    前記トラック間隔記憶工程に記憶されたトラック間隔データ群から、前記現トラック位置と同一回転角度の現行周回を含む周回毎のトラック間隔データを抽出するトラック間隔抽出工程と、
    前記トラック間隔抽出工程で抽出された前記同一回転角度の周回毎のトラック間隔データを、トラック間隔の値の大きさに基づいて並び替え、並び替えられた演算結果から基準トラック間隔を算出し、前記トラック間隔演算工程からのトラック間隔と前記基準トラック間隔との差分に基づいてトラック間隔偏差を移動ステージ変動量として求めるとともに、前記基準トラック間隔を1回転前の基準トラック位置に加算して現行周回の基準トラック位置とするトラック間隔偏差算出工程と、
    を含むことを特徴とする移動ステージ変動量算出方法。
  6. 前記トラック間隔偏差算出工程では、トラック間隔抽出工程で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを並び替えた結果の中位のトラック間隔データの値を基準トラック間隔とすることを特徴とする請求項5に記載の移動ステージ変動量算出方法。
  7. 前記トラック間隔偏差算出工程では、トラック間隔抽出工程で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを並び替えた結果から最も下位と最も上位のデータとを除外した残りのデータのトラック間隔の値の平均値を基準トラック間隔とすることを特徴とする請求項5に記載の移動ステージ変動量算出方法。
  8. 前記トラック間隔偏差算出工程では、トラック間隔抽出工程で抽出された同一回転角度のトラック間隔データを、大きさに応じた複数のグループに区分して、複数のグループの中で所定の順位のグループに含まれるトラック間隔の値の平均値を基準トラック間隔とすることを特徴とする請求項5に記載の移動ステージ変動量算出方法。
  9. 回転テーブルと移動ステージによって回転・移動されるディスク基板に電子ビームを照射して、前記ディスク基板にパターン描画するパターン描画方法であって、
    請求項5〜8のいずれか一項に記載の移動ステージ変動量算出方法によって移動ステージ変動量を算出する工程と、
    前記移動ステージ変動量をキャンセルするように前記電子ビームの照射位置を調整する工程と、
    を含むことを特徴とするパターン描画方法。
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