JPWO2007111260A1 - ビーム記録装置及びビーム調整方法 - Google Patents

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Abstract

ターンテーブルのラジアル方向に互いに異なる角度で配された少なくとも3つの変位センサを有する変位検知器と、上記少なくとも3つの変位センサの検知変位に基づいて、ターンテーブルの側面のラジアル方向における変位に対応する形状データを算出する形状算出器と、上記変位センサの少なくとも1つからの検知変位及び上記形状データに基づいて、回転非同期成分及び回転同期成分を含むターンテーブルの回転振れを算出する回転振れ演算器と、上記回転振れに基づいて電子ビームの照射位置を調整するビーム照射位置調整器と、を有している。

Description

本発明は、ビーム記録装置及びビーム調整方法、特に、電子ビームを用いて磁気ディスク等の高速回転記録媒体の原盤を製造する電子ビーム記録装置及びビーム調整方法に関する。
電子ビームやレーザビーム等の露光ビームを用いてリソグラフィを行うビーム記録装置は、デジタル多用途ディスク(DVD:Digital Versatile Disc)、Blu-rayディスク等の光ディスク、ハードディスクに代表される磁気記録媒体などの大容量ディスクの原盤製造装置に広く適用されている。
かかるビーム記録装置は、上記したディスクを製造する際の原盤となる基板の記録面にレジスト層を形成し、基板を回転させるとともに、並進移動させて基板記録面に対してビームスポットを相対的に半径方向及び接線方向に適宜送ることにより、螺旋状又は同心円状のトラック軌跡を基板記録面上に描いてレジストに潜像を形成するように制御する。
このようなビーム記録装置においては、基板を回転・並進移動させる送りモータやスピンドルモータ等の機械精度などにより回転振れが生じ、トラックの形成精度を低下させることになる。従って、かかる回転振れを何らかの方法で補正しつつビーム露光を行う必要がある。
ディスク基板の回転振れには、周知のように、ターンテーブル(基板)の回転周波数に同期した振れ成分である同期振れ(同期回転振れ)と、ターンテーブル(基板)の回転周波数に依存せず不規則な非同期振れ(非同期回転振れ)とがある。
非同期回転振れに関して、光ディスク原盤露光装置における補正技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1には、光ディスク原盤露光装置におけるトラックピッチ精度(隣接トラックとの相対的位置精度)の改善を目的として、非同期回転振れを補正するための技術が開示されている。
一方、同期回転振れは、トラックの真円精度(絶対的精度)を劣化させるものの、トラックピッチ精度には影響しない。この同期回転振れによる真円度誤差については、光ディスクの場合では再生機のトラッキングサーボによって追従することが可能であることから、これまで同期回転振れは非同期回転振れほどは重視されていなかった。しかし、近年、磁気記録媒体であるハードディスクの高記録密度化のために、ディスクリートトラックメディアやパターンドメディアと称される磁気記録媒体を電子ビーム露光装置を使用して作成する要望が高まっている。
ハードディスクは記録再生時における回転速度が高く、また、記録再生ヘッドのトラック制御を行うためのスイングアーム式制御機構の制御帯域も狭いため、ディスク媒体に要求されるトラック真円精度が厳しい。そのため、かかるディスク媒体を作製するための原盤露光装置には非同期回転振れのみならず、同期回転振れについても高精度で補正する必要がある。
非同期回転振れ及び同期回転振れの両者を補正する従来技術(例えば、特許文献2、特許文献3参照)については、あらかじめ測定によって得たターンテーブルの半径方向(ラジアル方向)の変位情報に基づいて、記録ビーム位置の補正制御を行うことが開示されている。
例えば、所定の回転数以下で測定したターンテーブルのラジアル方向の変位(以下、ラジアル変位ともいう。)を基準変位として、ビーム露光時にリアルタイムで測定されるラジアル変位の当該基準変位に対する差分を演算して、当該演算結果に基づいて記録ビームの照射位置制御(補正)を行うことが開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、このような方法においては、回転振れの同期成分は低速回転時において小さいこと、及び回転数の増加に比例して回転同期成分も増大するとの仮定の下に、当該低速回転時の変位を基準とするものである。
しかしながら、低速回転時においても回転同期成分は無視できず、また、必ずしも回転数の増加に比例して回転同期成分が増大するとも限らない。従って、かかる方法では基準変位波形を取り込む回転時において含まれる同期回転振れ成分は未知であるため補正することはできない。
上記したように、ディスクリートトラックメディアやパターンドメディアと称され、高速回転で記録再生がなされる磁気ディスク等の高記録密度化においては、非同期回転振れのみならず同期回転振れをも極めて高精度に補正する必要がある。すなわち、従来技術における補正方法は、かかる磁気ディスク等の同期回転振れに対しては不完全な補正方法であり真の回転同期成分を補正しきれないものであった。また、かかる問題点、課題は認識されていなかった。
特開平9−190651号公報(第4頁、図1) 特開2003−317285号公報(第7−8頁、図3) 特開2003−36548号公報(第8頁、図6)
本発明が解決しようとする課題には、非同期回転振れのみならず同期回転振れをも極めて高精度に補正することが可能な電子ビーム記録装置及びビーム調整方法を提供することが一例として挙げられる。
本発明による電子ビーム記録装置は、基板を載置したターンテーブルを回転させつつ基板に向けて電子ビームを照射する電子ビーム記録装置であって、
ターンテーブルのラジアル方向に互いに異なる角度で配された少なくとも3つの変位センサを有する変位検知器と、
上記少なくとも3つの変位センサの検知変位に基づいて、ターンテーブルの側面のラジアル方向における変位に対応する形状データを算出する形状算出器と、
上記変位センサの少なくとも1つからの検知変位及び上記形状データに基づいて、回転非同期成分及び回転同期成分を含むターンテーブルの回転振れを算出する回転振れ演算器と、
上記回転振れに基づいて電子ビームの照射位置を調整するビーム照射位置調整器と、を有することを特徴としている。
また、本発明による方法は、基板を載置したターンテーブルを回転させつつ基板に向けて電子ビームを照射する電子ビーム記録装置におけるターンテーブルの回転振れを算出する方法であって、
上記ターンテーブルのラジアル方向の少なくとも3つの互いに異なる角度における変位を検出する変位検出ステップと、
上記互いに異なる角度における変位に基づいて、ターンテーブルの側面のラジアル方向における変位に対応する形状データを算出する形状データ算出ステップと、
上記互いに異なる角度における変位のうち少なくとも1の変位及び上記形状データに基づいて、回転非同期成分及び回転同期成分を含むターンテーブルの回転振れを算出する回転振れ算出ステップと、を有することを特徴としている。
また、本発明による方法は、上記のターンテーブルの回転振れを算出する方法を用いた電子ビームの照射位置調整方法であって、上記回転振れに基づいて電子ビームの照射位置を調整するステップを有することを特徴としている。
図1は、本発明の実施例である電子ビーム記録装置の構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、回転振れを検知・演算し、当該演算結果に基づいて電子ビーム(EB)の照射位置を調整する構成について示す図である。 図3は、ターンテーブル及び3台の変位センサの配置を模式的に示す上面図である。 図4(a)はターンテーブルの回転角度(θ)に対するラジアル変位波形の例を示す図であり、図4(b) はラジアル変位波形を成分毎に分離して示す図である。 図5は、露光時において、形状波形データr(θ)に基づいてビーム照射位置の調整を行う回転振れ演算器の動作を説明する図である。 図6は、本発明の改変例を示し、4台の変位センサの配置を模式的に示す上面図である。 図7は、露光時においてリアルタイムで形状波形データr(θ)を更新しつつ、露光ビームの照射位置補正をなす場合の構成を示すブロック図である。 図8は、変位信号SA(θ),SB(θ),SC(θ)により形状波形データr(θ)を算出し、格納する手順を示すフローチャートである。 図9は、形状波形データを描画の実行前に測定しておき、補正を行う場合のフローチャートである。 図10は、記録時(露光時)における形状波形データr(θ)を算出し、リアルタイム補正を行う場合のフローチャートである。 図11は、パターン磁気記録ディスクの構成を模式的に示す図である。 図12は、本発明による電子ビーム記録装置により製造したインプリントモールドを用いてパターン記録媒体を製造する工程を示す図である。
符号の説明
10 ビーム記録装置
15 基板
16 ターンテーブル
17 スピンドルモータ
18 送りステージ
25 ビーム偏向電極
30 コントローラ
33 ビーム偏向部
37 ステージ駆動部
41 変位検知装置
41A,41B,41C,41D 変位センサ
43 回転振れ演算器
43A 形状波形演算部
45 モータ制御回路
46 ロータリーエンコーダ
48 メモリ
49 減算器
50 平均化処理部
60 パターン磁気記録ディスク
62 データトラック部
63 磁性体ドット
70 インプリントモールド
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に示す実施例において、等価な構成要素には同一の参照符を付している。
図1は、本発明の実施例である電子ビーム記録装置10の構成を模式的に示すブロック図である。電子ビーム記録装置10は、電子ビームを用い、ハードディスク製造用の原盤を作成するディスクマスタリング装置である。
[電子ビーム記録装置の構成及び動作]
電子ビーム記録装置10は、真空チャンバ11、及び真空チャンバ11内に配された基板15を載置及び回転、並進駆動する駆動装置、及び真空チャンバ11に取り付けられた電子ビームカラム20、及び基板の駆動制御及び電子ビーム制御等をなす種々の回路、制御系が設けられている。
より詳細には、ディスク原盤用の基板15は、その表面にレジストが塗布され、ターンテーブル16上に載置されている。ターンテーブル16は、基板15を回転駆動する回転駆動装置であるスピンドルモータ17によってディスク基板主面の垂直軸に関して回転駆動される。また、スピンドルモータ17は送りステージ(以下、Xステージともいう。)18上に設けられている。Xステージ18は、移送(並進駆動)装置である送りモータ19に結合され、スピンドルモータ17及びターンテーブル16を基板15の主面と平行な面内の所定方向(x方向)に移動することができるようになっている。従って、Xステージ18、スピンドルモータ17及びターンテーブル16によってXθステージが構成されている。
スピンドルモータ17及びXステージ18は、ステージ駆動部37によって駆動され、その駆動量であるXステージ18の送り量、及びターンテーブル16(すなわち、基板15)の回転角はコントローラ30によって制御される。
ターンテーブル16は誘電体、例えば、セラミックからなり、基板15を保持する静電チャッキング機構(図示しない)などのチャッキング機構を有している。かかるチャッキング機構によって、ターンテーブル16上に載置された基板15はターンテーブル16に確実に固定される。
Xステージ18上には、レーザ干渉計35の一部である反射鏡35Aが配されている。
真空チャンバ11は、エアーダンパなどの防振台(図示しない)を介して設置され、外部からの振動の伝達が抑制されている。また、真空チャンバ11は、真空ポンプ(図示しない)が接続されており、これによってチャンバ内を排気することによって真空チャンバ11の内部が所定圧力の真空雰囲気となるように設定されている。
電子ビームカラム20内には、電子ビームを射出する電子銃(エミッタ)21、収束レンズ22、ブランキング電極23、アパーチャ24、ビーム偏向電極25、フォーカスレンズ27、対物レンズ28がこの順で配置されている。
電子銃21は、加速高圧電源(図示しない)から供給される高電圧が印加される陰極(図示しない)により、例えば、数10KeVに加速された電子ビーム(EB)を射出する。収束レンズ22は、射出された電子ビームを収束する。ブランキング電極23は、ブランキング制御部31からの変調信号に基づいて電子ビームのオン/オフ切換(ON/OFF)を行う。すなわち、ブランキング電極23間に電圧を印加して通過する電子ビームを大きく偏向させることにより、電子ビームがアパーチャ24を通過するのを阻止し、電子ビームをオフ状態とすることができる。
ビーム偏向電極25は、ビーム偏向部33からの制御信号に基づいて電子ビームを高速で偏向制御することができる。かかる偏向制御により、基板15に対する電子ビームスポットの位置制御を行う。フォーカスレンズ28は、フォーカス制御部34からの駆動信号に基づいて駆動され、電子ビームのフォーカス制御が行われる。
また、真空チャンバ11には、基板15の表面の高さを検出するための高さ検出部36が設けられている。光検出器36Bは、例えば、ポジションセンサやCCD(Charge Coupled Device)などを含み、光源36Aから射出され、基板15の表面で反射された光ビームを受光し、その受光信号を高さ検出部36に供給する。高さ検出部36は、受光信号に基づいて基板15の表面の高さを検出し、検出信号を生成する。基板15の表面の高さを表す検出信号は、フォーカス制御部34に供給され、フォーカス制御部34は当該検出信号に基づいて電子ビームのフォーカス制御を行う。
レーザ干渉計35は、レーザ干渉計35内の光源から照射されるレーザ光を用いてXステージ18の変位を測長し、その測長データ、すなわちXステージ18の送り(X方向)位置データをステージ駆動部37に送る。
さらに、スピンドルモータ17の回転信号も、ステージ駆動部37に供給される。より詳細には、当該回転信号は、基板15の基準回転位置を表す原点信号、及び基準回転位置からの所定回転角ごとのパルス信号(ロータリエンコーダ信号)を含んでいる。ステージ駆動部37は、当該回転信号によりターンテーブル16(基板15)の回転角、回転速度等を得る。
ステージ駆動部37は、Xステージ18からの送り位置データ及びスピンドルモータ17からの回転信号に基づいて、電子ビームスポットの基板上の位置を表す位置データを生成し、コントローラ30に供給する。また、ステージ駆動部37は、コントローラ30からの制御信号に基づいて、スピンドルモータ17及び送りモータ19を駆動し、回転及び送り駆動がなされる。
コントローラ30には、ディスクリートトラックメディアやパターンドメディア等の用いられるトラックパターン・データや記録(露光)すべきデータ(記録データ)RDが供給される。
コントローラ30は、ブランキング制御部31、ビーム偏向部33及びフォーカス制御部34にそれぞれブランキング制御信号CB、偏向制御信号CD及びフォーカス制御信号CFを送出し、当該記録データRDに基づいてデータ記録(露光又は描画)制御を行う。すなわち、記録データRDに基づいて基板15上のレジストに電子ビーム(EB)が照射され、電子ビームの照射によって露光された箇所にのみ潜像が形成されて記録(露光)がなされる。
さらに、電子ビーム記録装置10には、ターンテーブル16の回転時における半径方向(以下、ラジアル方向という。)における変位を検知する変位検知装置41が設けられている。より詳細には、ターンテーブル16は円柱形状を有し、その主面(主平面)上には基板が載置されている。そして、ターンテーブル16は、その中心軸に関して回転駆動されるが、変位検知装置41は、ターンテーブル16の側面の半径方向(ラジアル方向)における変位を検知する。後述するように、変位検知装置41は、少なくとも3つの変位センサから構成されている。なお、ラジアル変位を検知する被測定部は、ターンテーブル16の側面に限らず、例えば、ターンテーブル16の下部の回転軸側面でもよい。要するに、ターンテーブル16と一体で回転する部分をもターンテーブルの一部とみなして当該部分の側面の変位を検知するように構成してもよい。
変位検知装置41により検知された変位(検知変位)は回転振れ演算器43に供給される。なお、当該検知信号を増幅する増幅装置42が設けられ、当該増幅された検知信号が増幅装置42から回転振れ演算器43に供給されるように構成されていてもよい。
回転振れ演算器43において検知変位に所定の演算がなされ、回転振れが算出される。そして、算出された回転振れはコントローラ30に供給される。コントローラ30は当該算出された回転振れに基づいてビーム偏向部33を制御し、電子ビームの照射位置を調整(補正)する。
かかる記録制御は、上記した送り位置データ及び回転位置データに基づいて行われる。なお、ブランキング制御部31、ビーム偏向部33、フォーカス制御部34、ステージ駆動部37に関して主たる信号線について示したが、これら各構成部はコントローラ30に双方的に接続され、必要な信号を送受信し得るように構成されている。
[真円度誤差の算出、及び、回転振れの検知・演算]
次に、かかる電子ビーム記録装置10において、回転振れを検知・演算し、当該回転振れに基づいてビーム照射位置を調整する構成及び動作について、図面を参照して詳細に説明する。
図2は、回転振れを検知・演算し、当該演算結果に基づいて電子ビーム(EB)の照射位置を調整する構成について示す図である。
ターンテーブル16はその主面(xy平面)上に基板15(図示しない)を載置し、図2に示すように、スピンドルモータ17によってその中心軸(z方向:回転中心軸RAとして示す)のまわりに回転される。ターンテーブル16の側面16Aは円筒形状を有している。
ターンテーブル16を回転させるスピンドルモータ17は、モータ制御回路45によってその回転が制御される。モータ制御回路45は、基準信号発生器44からの基準信号及びロータリーエンコーダ46からのロータリーエンコーダ信号に基づいて動作する。また、ロータリーエンコーダ46からのロータリーエンコーダ信号は回転振れ演算器43に供給される。
回転振れ演算器43は、ロータリーエンコーダ信号を基準クロックとして動作する。すなわち、回転振れ演算器43は、ロータリーエンコーダ信号を元にしたターンテーブル16の回転角度基準のタイミングで動作する。
まず、回転振れ演算器43は、あらかじめ被測定円筒面であるターンテーブル16の側面形状、すなわち、ターンテーブル16の回転角度θに対する波形を表す形状波形r(θ)、ターンテーブル16の側面形状の真円からの誤差を表す真円度誤差を算出する。なお、真円の半径をr0としたとき、真円度誤差(Ec)はEc(θ)=r(θ)−r0と表すことができる。
かかる形状波形r(θ)、真円度誤差(Ec)を算出する方法としては、例えば、3点法真円度測定の原理に基づいた演算法がある。なお、当該3点法真円度測定の原理については、例えば、非特許文献「日本機械学会論文集C編48巻425号P115(昭57-1)」などに詳しく述べられている。以下に、形状波形r(θ)を測定するための変位センサ及び回転振れ演算について説明する。
図2に示すように、ターンテーブル16の側面16Aの周囲には変位検知装置41である3つの変位センサ41A,41B,41C(それぞれ、第1、第2及び第3の変位センサ)が設けられている。第1〜第3の変位センサ41A,41B,41Cは、回転時におけるターンテーブル側面(円筒面)16A(以下、単に円筒面16Aともいう)の変位、つまり、回転時におけるターンテーブルの半径方向の変位(以下、ラジアル変位ともいう。)を検知する。変位センサ41A,41B,41Cにより検知された信号は、増幅装置42を構成する第1〜第3のアンプ42A,42B,42Cによってそれぞれ増幅された後、それぞれ第1〜第3の変位検知信号SA,SB,SCとして回転振れ演算器43に供給される。
変位センサ41A,41B,41Cは、光学的方法、電気的方法等によってターンテーブル側面16Aのラジアル変位を検知する。例えば、変位センサ41A,41B,41Cは、レーザ干渉計として構成され、ビーム露光の精度に比べて十分な検知精度(例えば、サブナノメートル(すなわち、1nm以下)の検知精度)を有している。なお、レーザ干渉計のような光学的方法に限らず、他の方法によって変位を検知してもよい。例えば、静電容量の変化に基づいてラジアル変位を検知する静電容量型変位計などを用いることもできる。
図3は、ターンテーブル16及び変位センサ41A,41B,41Cの配置を模式的に示す上面図である。
変位センサ41AはX方向に、変位センサ41B,41Cは変位センサ41Aに対して角度φ,(2π−τ)をなすように配されている(φ,τ>0)。変位センサ41Aの方向(X方向)を基準に回転角度θをとると、測定対象である円筒面16Aの形状は極座標系を用いてr(θ)と表すことができる。
スピンドルモータ17を回転させ、被測定円筒面16Aのラジアル変位を測定する。変位センサ41A,41B,41Cの各々からのラジアル変位信号SA(θ),SB(θ),SC(θ)(センサから遠ざかる方向を正とする)は回転振れ演算器43に送られ、ロータリーエンコーダ46からのパルスをトリガとしてサンプリングされてデジタル/アナログ(D/A)変換される。この際、必要に応じて、フィルタリング、平均化などの処理を行うようにしてもよい。
図4(a)は、ターンテーブル16の回転角度(θ)に対するラジアル振れ波形の例である。このラジアル振れ波形を各成分毎に分解すると、図4(b)のような各成分波形として示される。ターンテーブル16のラジアル振れは回転軸の偏心による変位成分(E1)、ターンテーブル16の側面16Aの形状による形状変位成分(E2=Ec(θ):真円度誤差)、同期回転振れによる変位成分(E3)及び非同期回転振れによる変位成分(E4)からなる。
偏心による変位成分(E1)及び形状変位成分(E2)は、ターンテーブル16が本来持っている真円度誤差と取り付け偏心によるものであり、回転周波数によって変化しない一定の波形を持つ成分である。一方、同期回転振れ成分(E3)は、回転周波数に同期した回転振れ成分であり、一般的には、回転周波数に依存して変化する(フーリエ成分が変化する)。また、非同期回転振れ成分(E4)は回転周波数に同期しない不規則な振れ成分である。
図8のフローチャートに示すように、回転振れ演算器43は、あらかじめ上記したラジアル変位信号SA(θ),SB(θ),SC(θ)を取り込む(ステップS11)。そして、3点法真円度測定法により被測定円筒面の形状波形データr(θ)を演算する(ステップS12)。ここで、3点法真円度測定で求められる形状波形データr(θ)には、1次のフーリエ成分すなわち、偏心成分(E1)は含まれない。したがって、3点法真円度測定で求められる形状波形r(θ)は、正確には真円度誤差波形Ec(θ)である。
このようにして得られた形状波形データr(θ)は、回転振れ演算器43内などに設けられたRAM等のメモリに格納しておく(ステップS13)。
図5及び図9のフローチャートを参照して、露光時において、回転振れ演算器43が、メモリに格納された形状波形データr(θ)に基づいてビーム照射位置の調整を行う場合について説明する。すなわち、形状波形データを描画の実行前に測定しておき、補正を行う場合について説明する。
形状波形データr(θ)はメモリ(RAM)48に格納されている。回転振れ演算器43は、ロータリーエンコーダ46(図2)からの回転角度(θ)のデータ(ロータリーエンコーダ信号)を読み出す(図9、ステップS21)。また、変位センサ41A,41B,41Cの各々から(又はアンプ42A,42B,42Cによって増幅された後の)測定ラジアル変位データ、すなわち現在変位SA(θ),SB(θ),SC(θ)が取り込まれ(ステップS22)、リアルタイムで減算器49に供給される。そして、当該現在角度(θ)に基づいて、メモリ(RAM)48に格納されていた形状波形データr(θ),r(θ−φ),r(θ+τ)を読み出し(ステップS23)、回転振れ演算器43内に設けられた減算器49に送られる。そして、減算器49において現在変位SA(θ),SB(θ),SC(θ)から形状波形データr(θ)が減算される。
回転振れ演算器43は、DSP(Digital Signal Processor)などの高速処理手段によって上記した減算等の演算を実行する。これによってリアルタイムで高速にX,Y方向2次元の回転振れ成分の波形データ、すなわち現在回転振れx(θ),y(θ)を算出する(ステップS24)。ここで、波形データx(θ),y(θ)は、
Figure 2007111260
と表される。
このように求められた波形データx(θ),y(θ)は、コントローラ30に供給される。コントローラ30は当該算出された波形データ(回転振れデータ)x(θ),y(θ)に基づいてビーム偏向部33を制御し、電子ビーム(EB)の照射位置をリアルタイムで調整(補正)する(ステップS25)。そして、かかる補正制御を続行する場合にはステップS21に戻り、上記した手順を繰り返す(ステップS26)。すなわち、露光ビーム(電子ビーム)の照射位置を回転振れ信号に応じて変位させることで記録位置補正を行う。これにより,スピンドルモータ17の同期・非同期回転振れによる影響を受けず、トラック振れやトラックピッチむらの少ない、真円精度の良好な同心円やスパイラルパターンの露光を実現できる。
なお、一方向における軸振れを補正するように動作させることができる。この場合、簡略化した補正によりコントローラ30等による演算負荷を低減することができる利点がある。例えば、x方向軸振れの補正のため、変位センサから現在変位SA(θ)を読み出し、またメモリ48から現在角度の形状データr(θ)を読み出し、現在回転振れ(x方向軸振れ)x(θ)を算出するようにすることができる。そして、当該現在回転振れx(θ)に応じてビーム偏向補正を行うようにすることができる。
かかる波形データx(θ),y(θ)は、形状波形によるラジアル変位成分(すなわち、図4のE2=Ec(θ))を含まないものであり、真の回転振れの回転非同期成分及び回転同期成分(すなわち、図4のE1,E3,E4)を表している。つまり、前述のように、従来技術においては、基準変位波形を取り込む際において、当該取得基準変位波形にはその回転時(低速回転時)における同期回転振れ成分を含んでいた。そのため、当該同期回転振れ成分は実際の露光時における回転時には無視できるものとしてその差分について補正を行うものであり、真の回転同期成分を完全には補正しきれない補正方法であった。
また、同期回転振れは、偏重心がある場合の1次成分は回転数の2乗に比例するが、2次以上の高次成分に関しては、回転系の共振周波数などに関係して複雑な変化を示す。従って、回転同期成分は回転数に必ずしも比例するとはいえず、回転数に比例して補正しても完全には補正しきれない。
しかしながら、本実施例によれば、回転振れの回転非同期成分のみならず真の回転同期成分をも完全に補正することができる。また、回転非同期成分及び回転同期成分は、実際にはターンテーブル16(基板15)の回転速度に依存して変化するため、回転速度を変化させつつ露光を行うような場合、例えば、CLV(Constant Line Velocity)方式によって露光を行う場合であっても、リアルタイムで、かつ極めて高精度に回転振れを補正しつつ電子ビーム(EB)の照射位置を調整できる。また、形状波形成分以外の回転振れ又はラジアル変位成分(E1,E3,E4)は、装置の環境などの装置状態の変化、外乱等によって時々刻々変化するものであるが、本実施例によれば、かかる変化にかかわらず、リアルタイムで、かつ極めて高精度に電子ビームの照射位置を調整できる。従って、CAV(Constant Angular Velocity)方式によるような回転速度を一定にした露光の場合であっても、リアルタイムで極めて高精度に電子ビームの照射位置を調整できる。
なお、本実施例において、サブナノメートルの測定感度を有する変位センサ41A〜41Cを使用したが、センサの取り付け高さ(ラジアル変位の測定高さ)に誤差を生じないように変位センサ41A〜41Cの位置(高さ)を調整する調整機構を付加してもよい。当該高さ調整機構は、例えば、コントローラ30によって形状波形データr(θ)を取得する際に形状波形データr(θ)の誤差が所定範囲内に収まるように変位センサ41A〜41Cの位置(高さ)を調整する。
また、変位センサの配置方向は、図3に示すものに限らずどのような方向でも良い。ただし、変位センサ41A〜41Cの相対角度φ,τの組み合わせによっては演算が発散して検出出来ないフーリエ級数成分が出てくるため、出来るだけ高い次数まで全てのフーリエ成分を検出できる相対角度に設置することが望ましい。
また、ディスク原盤露光の際、実際にトラック真円度誤差に影響を与えるのは、ターンテーブル16(基板15)のラジアル方向であってステージの送り方向であるX方向の回転振れ成分が支配的であるため、3台の変位センサ41A〜41Cのうち1台はX方向に設置することが望ましい。この場合、X方向については単純な減算で済むため、補正時の演算処理が簡単になるという利点がある。
さらに、図6に示すように、4台の変位センサ41A〜41Dを使用し、このうち2台をX方向(変位センサ41A)及びY方向(変位センサ41D)に設置するようにしてもよい。また、残りの2台は、3点法真円度測定の演算において、必要なフーリエ次数までの範囲で演算が発散しない角度で配置される。このように配置することで、露光時におけるリアルタイムの演算を簡単化、高速化することができる。
また、上記した実施例では、あらかじめ取得し、メモリ(RAM)48に格納されていた形状波形データr(θ)を用い、回転振れ波形データx(θ),y(θ)を得て露光ビームの照射位置を調整する場合を例に説明した。しかしながら、リアルタイム(実時間)で形状波形を算出し、リアルタイム(実時間)で照射位置を調整してもよい。つまり、基板へ電子ビームを照射する記録時(露光時)における形状波形データr(θ)を算出し、その形状波形データr(θ)を用いて回転振れ波形データx(θ),y(θ)をリアルタイム(実時間)で算出して電子ビームの照射位置を調整するようにしてもよい。
図10は、かかるリアルタイム補正を行う場合のフローチャートである。まず、ロータリーエンコーダ46から現在角度(θ)が読み出される(ステップS31)。そして、変位センサ41A,41B,41Cから変位SA(θ),SB(θ),SC(θ)が取り込まれ(ステップS32)、形状データr(θ)が算出される(ステップS33)。
回転振れ演算器43により回転振れx(θ),y(θ)が算出され(ステップS34)、当該回転振れx(θ),y(θ)に応じてビーム偏向がなされ(ステップS35)、リアルタイム補正がなされる。かかる補正制御を続行する場合にはステップS31に戻り、上記した手順を繰り返す(ステップS36)。
さらに、リアルタイム(実時間)で形状波形を算出しつつ、形状波形データr(θ)を更新するようにしてもよい。すなわち、例えば、図7に示すように、形状波形演算部43Aは、露光時においてリアルタイムで形状波形データr(θ)を算出し、平均化処理部50に供給する。平均化処理部50は、形状波形データr(θ)を逐次更新する。例えば、複数回転分の形状波形データr(θ)の移動平均演算を行い、当該移動平均形状波形データにより、メモリ(RAM)48に格納される形状波形データr(θ)適宜更新する。例えば、平均化処理部50は、1回転ごとに格納形状波形データr(θ)を更新するように制御する。
回転振れ演算器43は、図5に示したように、露光時においてリアルタイムで当該更新された平均形状波形データr(θ)を用いて回転振れ波形データx(θ),y(θ)を算出し、コントローラ30に供給する。
このようにリアルタイムで形状波形データr(θ)を更新するように構成することで、温度変化などによって生じるターンテーブルの形状変化にも影響されずに、極めて誤差の少ない記録位置補正制御が可能となり、長時間の露光にも対応することができる。
また、本発明は、ディスクリートトラックメディアやパターンドメディアのような高密度ハードディスクを製造する場合にも適用することができ、回転振れを補正してトラック真円度が高いハードディスクを製造することができる。また、一般的に、ハードディスクの記録再生ヘッドには、光ディスクで一般に用いられているトラッキングサーボ技術に相当するサーボ機構が用いられないため、トラック真円度が高いディスクであれば再生時のSN比の向上につながる。
以下に、本発明による電子ビーム記録装置を用いて製造される高密度磁気記録媒体について、ディスク形状のパターンドメディアを例に説明する。
図11に示すように、パターンドメディアと称されるパターン磁気記録ディスク60は、サーボパターン部61と、パターン化されたデータトラック部62を有している。なお、図11においてはデータトラック部62のドットパターンは磁気記録ディスク60の内周部及び外周部にしか描かれていないが、模式的に示してあるに過ぎず、磁気記録ディスク60の有効径全体に渡って形成されている。また、サーボパターン部61もその一部について示してあるに過ぎず、図に示された以外に形成されていてもよい。
さらに、図11にはデータトラック部62の一部62Aを拡大して示している。データトラック部62には、同心円状に磁性体ドット63が並んだ磁性体ドット列が形成されている。サーボパターン部61には、アドレス情報やトラック検出情報を示す矩形のパターンや、クロックタイミングを抽出するためのトラックを横切る方向に延びたライン状のパターン、等が形成されている。そして、スイングアームヘッド64によってデータの書き込み及び読み出しが行われる。
なお、ここでは、サーボパターン部61は、現行のハードディスク媒体と同様な形態として示しているが、パターンドメディア用に最適化された新たなフォーマットのサーボパターン部を採用して、現行のハードディスク媒体とは異なるパターン形状、配置等の形態を有していてもよい。
かかるパターン磁気記録ディスク60等のパターン記録媒体は、上記した電子ビーム記録装置を用いた描画、露光により形成されたレジストマスクを用い、直接記録材料をエッチングして作製することも可能である。しかしながら、製造効率が高くないため、量産工程としてインプリント方式による製造方法を用いることが好ましい。
以下に、上記した電子ビーム記録装置により製造した原盤(マスタ、又はモールドとも称される。)をインプリント転写型(以下、インプリントモールドという。)70として用いてパターン記録媒体を製造する方法について図12を参照して説明する。
なお、かかるインプリントモールド及びパターン記録媒体は、密度が500Gbpsi(Gbit/inch2)以上、特に、1〜10Tbpsi程度の非常に高い面記録密度に相当する超微細パターンにおいて効果的である。具体的には、約25nm(ナノメートル)のピット間隔のパターンのインプリントモールドを用いることで、そのインプリントモールドから記録密度がおよそ1Tbpsiの高密度パターン記録媒体を作製することが可能になる。
図12に示すように、Siウエハや強化ガラスなどの材料からなる記録媒体用ベース基板71上に記録層72、メタルマスク層73及び転写材料層74が形成されている。記録層72は、スパッタリング等により磁性材料層を堆積して形成される。垂直磁気記録媒体の場合は、軟磁性材料層、中間層及び強磁性記録層がこの順で積層された積層構造を有している。
記録層(磁性材料層)72上には、スパッタリング等によりTa,Ti等のメタルマスク層73が形成される。メタルマスク層73上には、例えば、熱可塑性樹脂のレジストが転写材料層74として、スピンコート法等により形成される。インプリントモールド70は、凹凸の転写面が転写材料層74に向き合うようにインプリント装置(図示しない)にセットされる(図12、工程1)。
次に、必要に応じて転写材料層74が流動性を有するまで加熱した後、インプリントモールド70を転写材料層74に押圧する(工程2)。
次に、インプリントモールド70を転写材料層74から剥がすことで、インプリントモールド70の凹凸パターンが転写材料層74に転写される(工程3)。
転写材料層74の凹部の不要な転写材料をアッシング等で除去し、残った転写材料をマスクとしてメタルマスク層73をパターニングする。そして、当該パターニングされたメタルマスク層73をマスクとして記録層(磁性材料層)72を、例えばドライエッチングでパターニングする(工程4)。
当該パターニングにより形成された記録層(磁性材料層)72の凹部(ピット)に非磁性材料75を埋め込み、平坦化する。これにより記録材料(磁性材料)が非記録材料によって分離された構造が形成される(工程5)。なお、保護膜76などを表面に形成してパターン記録媒体が完成される。
以上、詳細に説明したように、本発明による電子ビーム記録装置を用いてディスクリートトラックメディアやパターンドメディアのような高密度記録媒体を製造することができる。

Claims (19)

  1. 基板を載置したターンテーブルを回転させつつ基板に向けて電子ビームを照射する電子ビーム記録装置であって、
    前記ターンテーブルのラジアル方向に互いに異なる角度で配された少なくとも3つの変位センサを有する変位検知器と、
    前記少なくとも3つの変位センサの検知変位に基づいて、前記ターンテーブルの側面の前記ラジアル方向における変位に対応する形状データを算出する形状算出器と、
    前記変位センサの少なくとも1つからの検知変位及び前記形状データに基づいて、回転非同期成分及び回転同期成分を含む前記ターンテーブルの回転振れを算出する回転振れ演算器と、
    前記回転振れに基づいて前記電子ビームの照射位置を調整するビーム照射位置調整器と、を有することを特徴とする電子ビーム記録装置。
  2. 前記形状算出器は、3点法真円度測定法に基づいて形状データを算出することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム記録装置。
  3. 前記ターンテーブルはステージ上に載置されており、前記少なくとも3つの変位センサのうち1つは前記ステージの移送方向に配されていることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム記録装置。
  4. 前記変位検知器は4つの変位センサを有し、そのうち1つは前記移送方向と直交する方向に配されていることを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム記録装置。
  5. 前記形状データを格納するメモリを備え、
    前記回転振れ演算器は、前記メモリに格納された形状データに基づいて前記回転振れを算出することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム記録装置。
  6. 前記回転振れ演算器は、前記基板への電子ビーム記録に先立って算出された既算出形状データに基づいて前記回転振れを算出することを特徴とする請求項5に記載の電子ビーム記録装置。
  7. 前記形状算出器は、前記基板への電子ビーム記録時における形状データを実時間で算出し、前記回転振れ演算器は当該算出された形状データに基づいて回転振れを実時間で算出することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム記録装置。
  8. 前記ターンテーブルを複数回回転させて前記形状データを平均化する平均化処理部を有し、前記回転振れ演算器は当該平均化された形状データに基づいて前記回転振れを算出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1に記載の電子ビーム記録装置。
  9. 前記形状データを更新する形状データ更新部をさらに有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1に記載の電子ビーム記録装置。
  10. 基板を載置したターンテーブルを回転させつつ基板に向けて電子ビームを照射する電子ビーム記録装置における前記ターンテーブルの回転振れを算出する方法であって、
    前記ターンテーブルのラジアル方向の少なくとも3つの互いに異なる角度における変位を検出する変位検出ステップと、
    前記互いに異なる角度における変位に基づいて、前記ターンテーブルの側面の前記ラジアル方向における変位に対応する形状データを算出する形状データ算出ステップと、
    前記互いに異なる角度における変位のうち少なくとも1の変位及び前記形状データに基づいて、回転非同期成分及び回転同期成分を含む前記ターンテーブルの回転振れを算出する回転振れ算出ステップと、を有することを特徴とする方法。
  11. 前記形状データ算出ステップは、3点法真円度測定法に基づいて形状データを算出することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記ターンテーブルはステージ上に載置されており、前記少なくとも3つの互いに異なる角度のうち1つは前記ステージの移送方向に対応することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記変位検出ステップは4つの互いに異なる角度における変位を検出し、そのうち1つは前記移送方向と直交する方向における変位であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記形状データを格納するステップを有し、
    前記回転振れ算出ステップは、当該格納された形状データに基づいて前記回転振れを算出することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  15. 前記回転振れ算出ステップは、前記基板への電子ビーム記録に先立って算出された既算出形状データに基づいて前記回転振れを算出することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  16. 前記形状データ算出ステップは、前記基板への電子ビーム記録時における形状データを実時間で算出し、前記回転振れ算出ステップは当該算出された形状データに基づいて回転振れを実時間で算出することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  17. 前記ターンテーブルを複数回回転させて前記形状データを平均化する平均化処理ステップを有し、前記回転振れ算出ステップは当該平均化された形状データに基づいて前記回転振れを算出することを特徴とする請求項10ないし16のいずれか1に記載の方法。
  18. 前記形状データを更新する形状データ更新ステップをさらに有することを特徴とする請求項10ないし17のいずれか1に記載の方法。
  19. 請求項10ないし18のいずれか1に記載の方法を用いた電子ビームの照射位置調整方法であって、
    前記回転振れに基づいて前記電子ビームの照射位置を調整するステップを有することを特徴とする方法。
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