JP2003317285A - 光ディスク原盤露光装置および光ディスク原盤露光方法、並びに回転振れ検出方法 - Google Patents

光ディスク原盤露光装置および光ディスク原盤露光方法、並びに回転振れ検出方法

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JP2003317285A
JP2003317285A JP2002123761A JP2002123761A JP2003317285A JP 2003317285 A JP2003317285 A JP 2003317285A JP 2002123761 A JP2002123761 A JP 2002123761A JP 2002123761 A JP2002123761 A JP 2002123761A JP 2003317285 A JP2003317285 A JP 2003317285A
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rotation
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synchronous
asynchronous
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Hideyasu Endo
英康 遠藤
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真の回転同期成分と非同期回転成分を高精度
で検出し、ビーム照射位置制御手段で光ディスク原盤上
の半径方向のビーム照射位置を調整し、ターンテーブル
の同期・非同期回転振れによる影響を受けない同心円ま
たはスパイラル状のビーム照射軌跡のトラックピッチを
得ること。 【解決手段】 ターンテーブル112を駆動するSPモ
ータ113と、ターンテーブル112を水平方向に粗微
動するSLモータ120と、SPモータ113とSLモ
ータ120を制御するSP/SLモータ制御装置125
と、を具備し、ターンテーブル112の回転数に依存す
る同期回転振れ量と非同期回転振れ量の和を検出する同
期・非同期回転振れ量検出装置130a(130b)
と、当該装置130a(130b)の信号を基に、光デ
ィスク原盤111に対する露光ビームの照射位置を調整
する電子ビーム照射位置制御装置135と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク原盤に
記録用ビームを照射する光ディスク原盤露光装置および
光ディスク原盤露光方法、並びに回転振れ検出方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】昨今の情報技術の進歩に伴い、メディア
情報を大容量に記録する媒体として、コンパクトディス
ク(CD)やデジタルビデオディスク(DVD)、レー
ザディスク(LD)などに代表されるような光ディスク
が普及している。これらの光ディスクは、音楽情報や映
像情報が、ピットの長さをパラメータとする信号に変換
して記録される。それぞれの情報ピットは、情報記録面
において一定の幅を有し、長手方向がディスクの中心に
対して螺旋状あるいは同心円状に沿って配列するように
形成されて情報トラックを構成する。
【0003】ところで、このような光ディスクは、光デ
ィスク原盤露光(記録)装置により情報ピットを光ディ
スク原盤に記録し、記録された原盤からディスクスタン
パを形成し、このディスクスタンパを用いてポリカーボ
ネイト樹脂などを加熱プレス加工あるいは射出成形し、
ピットが原盤から転写されて形成された記録層上を金属
蒸着処理した後、透光性基板などが積層されて形成され
る。
【0004】しかし、光ディスク原盤露光(記録)装置
では、ターンテーブル(光ディスク原盤)の回転中に、
その半径方向に振れる現象が生じる。この振れにはター
ンテーブルの回転角の位置によって振れの大きさが決ま
る同期振れと、ターンテーブルの回転角の位置とは無関
係で非規則な量の非同期振れとがある。この非周期的に
現れる振れは、NRRO(non−repeatabl
e runout)とも呼ばれる。この非同期振れの発
生は、ターンテーブルのスピンドルモータの軸受(ボー
ルベアリングなど)、周辺支承部、軸真円度、予圧構造
の不完全さや振動などに起因している。このように露光
記録時に非同期振れが生じるとトラックピッチの精度に
悪影響を及ぼし所望のトラックピッチが得られなくな
り、不良原盤が製造されることになる。このため、この
非同期振れを検出し、露光位置を調整する装置が、知ら
れている。
【0005】光ディスク原盤に露光ビームを照射して記
録信号を記録する光ディスク原盤露光(記録)装置に関
連する参考技術文献として、たとえば特開平9−190
651号公報、特開2000−20964号公報が開示
されている。この特開平9−190651号公報の「光
ディスク原盤露光装置および非同期振れ量補正装置」に
は、ターンテーブルの回転振れ(同期、非同期回転振
れ)信号から、あらかじめ測定した回転振れ量の平均値
(同期回転振れ量)信号を減算し、非同期回転振れ信号
のみを出力することが開示されている。また、特開20
00−20964号公報の「光ディスク原盤記録装置」
には、回転シャフトの回転方向の角度位置と光ディスク
原盤の記録面に平行な方向の回転シャフトの変位とを検
出し、角度位置と変位とに基づいて回転シャフトの基準
位置からの現在角度位置における現在偏倚を算出し、現
在偏倚にしたがって照射スポット位置を調整することが
開示されている。
【0006】ところで、光ディスク原盤上におけるスパ
イラル状露光ビームの照射軌跡はトラックピッチが一定
になるはずである。回転中のターンテーブル側面の変位
から検出される信号成分は、ターンテーブルの偏芯と真
円度とターンテーブルが回転することによってその表面
精度に依存して発生する固定回転同期成分と、ターンテ
ーブルが回転することにより発生し、回転数に依存する
真の回転同期成分と、ターンテーブルの回転数や回転角
の位置には無関係でランダムな振れ量で発生する回転非
同期成分と、がある。回転中のターンテーブル側面の変
位をターンテーブルの回転角ごとに、ターンテーブルが
複数回転するにわたって記憶し、同一角度ごとに平均値
を求めるとその回転角での平均の振れ量が求められる。
これは回転同期成分でターンテーブルの偏芯と真円度と
表面精度による固定回転成分と真の回転同期成分を含ん
だ信号となる。これをメモリに記憶し、現在の回転振れ
量との同一角度ごと減算を行なった結果は、トラックピ
ッチ変動に影響を与える回転非同期成分となる。従来は
この回転非同期成分を用いて露光ビームの照射位置を調
整している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記に示されるような
従来の光ディスク原盤露光(記録)装置にあっては、タ
ーンテーブルに真の回転同期振れ(回転数に依存する回
転同期振れとして20〜30nm程度)があると、スパ
イラル状ビーム照射軌跡が真円にならず、他方、回転非
同期振れ(30〜80nm程度)があるとトラックピッ
チが変動する。特に、CLV(Constant Li
near Velocity)制御において、ターンテ
ーブルが回転することにより発生する真の回転同期成分
は光ディスクマスタリング装置ではトラックピッチ精度
への影響が少ないとして回転非同期成分に比べてあまり
重視されていなかった。しかしながら、光ディスクの高
密度化に伴い、上記真の回転同期成分は光ディスクの同
心円溝やスパイラル状溝の形状精度に影響を与え、トラ
ッキングサーボ性能の悪化を招来するという問題点があ
った。
【0008】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、真の回転同期成分と非同期回転成分を高精度で検
出し、ビーム照射位置制御手段で光ディスク原盤上の半
径方向のビーム照射位置を調整することにより、ターン
テーブルの同期・非同期回転振れによる影響を受けない
同心円またはスパイラル状のビーム照射軌跡のトラック
ピッチを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1にかかる光ディスク原盤露光装置にあっ
ては、ターンテーブルを回転させるテーブル回転手段
と、前記ターンテーブルを水平方向に粗微動するテーブ
ル移動手段と、前記テーブル回転手段と前記テーブル移
動手段を協調制御する駆動制御手段と、を具備し、前記
ターンテーブル上に光ディスク原盤を載せて露光ビーム
を照射し、所定の情報を記録する光ディスク原盤露光装
置において、前記ターンテーブルの回転数に依存する同
期回転振れ量と非同期回転振れ量の和を検出する同期・
非同期回転振れ量検出手段と、前記同期・非同期回転振
れ量検出手段からの信号に基づいて前記光ディスク原盤
に照射される露光ビームの照射位置を調整するビーム照
射位置調整手段と、を備えたものである。
【0010】この発明によれば、所定の回転数で回転さ
れ、かつ水平方向に粗微動するように構成されたターン
テーブルに光ディスク原盤をチャッキングし、その光デ
ィスク原盤上に露光ビームを照射して原盤露光を行なう
場合、ターンテーブルの回転数に依存する同期回転振れ
量(真の回転同期成分)と非同期回転振れ量(ランダム
に発生する回転非同期成分)の和を検出し、この値にし
たがってビーム照射位置調整手段を介して露光ビームの
照射位置を微調整することにより、上記振れ量の影響が
排除され、微細ビームを正確に原盤上に露光することが
可能になる。
【0011】また、請求項2にかかる光ディスク原盤露
光装置にあっては、前記同期・非同期回転振れ量検出手
段は、前記ターンテーブルに対して非接触で配置された
センサーにより、前記ターンテーブルの半径方向の変位
量を検出する第1検出手段と、前記テーブル回転手段の
回転角度を検出する第2検出手段と、前記ターンテーブ
ルの静止状態における前記テーブル回転手段の回転角度
と前記変位量の組み合わせデータを、前記ターンテーブ
ル1回転について求めた複数個のデータを記憶する基準
値記憶手段と、前記ターンテーブルの回転状態における
前記テーブル回転手段の回転角度と前記変位量の組み合
わせデータを、前記ターンテーブル1回転について求め
た複数個のデータを記憶する現在値記憶手段と、前記基
準値記憶手段のデータと前記現在値記憶手段のデータと
の減算を行なう演算手段と、を備えたものである。
【0012】この発明によれば、請求項1において、光
ディスク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前
に、ターンテーブルにおける側面の変位量をセンサーで
検出して固定回転同期成分を求め、露光開始後は、ター
ンテーブルの側面の回転振れと固定回転同期成分との減
算を行なうことにより、同期回転振れ量(真の回転同期
成分)と非同期回転振れ量(ランダムに発生する回転非
同期成分)とを正確に検出することが可能になる。
【0013】また、請求項3にかかる光ディスク原盤露
光装置にあっては、前記基準値記憶手段は、前記ターン
テーブルの所定回転数以下における前記テーブル回転手
段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、前記
ターンテーブル1回転について求めた複数個のデータを
記憶するものである。
【0014】この発明によれば、請求項2において、光
ディスク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前
(ターンテーブルの回転立ち上げ時)に、所定の回転数
以下のときにターンテーブルの1回転の基準値(固定回
転同期成分)を求めることにより、露光前における基準
値を求める準備時間の省略が可能になる。
【0015】また、請求項4にかかる光ディスク原盤露
光装置にあっては、前記同期・非同期回転振れ量検出手
段は、前記ターンテーブルに対して非接触で配置された
センサーにより、前記ターンテーブルの半径方向の変位
量を検出する第1検出手段と、前記テーブル回転手段の
回転角度を検出する第2検出手段と、前記ターンテーブ
ルの静止状態における前記テーブル回転手段の回転角度
と前記変位量の組み合わせデータを、前記ターンテーブ
ル1回転について求めた複数個のデータを記憶する基準
値記憶手段と、前記ターンテーブルの回転状態における
前記テーブル回転手段の回転角度と前記変位量の組み合
わせデータを、前記ターンテーブル1回転について求め
た複数個のデータを記憶する現在値記憶手段と、前記基
準値記憶手段のデータにしたがって前記第1検出手段に
おける前記センサーの位置を変位させる変位手段と、を
備えたものである。
【0016】この発明によれば、請求項1において、光
ディスク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前
に、ターンテーブルにおける側面の変位量をセンサーで
検出して固定回転同期成分を求め、露光開始後は、ター
ンテーブルの側面の半径方向の変位量を検出するセンサ
ーを上記固定回転同期成分にしたがって微動させること
により、振れ量の演算処理を省略することが可能にな
る。
【0017】また、請求項5にかかる光ディスク原盤露
光装置にあっては、前記基準値記憶手段は、前記ターン
テーブルの所定回転数以下における前記テーブル回転手
段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、前記
ターンテーブル1回転について求めた複数個のデータを
記憶するものである。
【0018】この発明によれば、請求項4において、光
ディスク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前
(ターンテーブルの回転立ち上げ時)に、所定の回転数
以下のときにターンテーブルの1回転の基準値(固定回
転同期成分)を求めることにより、露光前における基準
値を求める準備時間の省略が可能になる。
【0019】また、請求項6にかかる光ディスク原盤露
光方法にあっては、ターンテーブルを回転させるテーブ
ル回転手段と、前記ターンテーブルを水平方向に粗微動
するテーブル移動手段と、前記テーブル回転手段と前記
テーブル移動手段を協調制御する駆動制御手段と、を具
備し、前記ターンテーブル上に光ディスク原盤を載せて
露光ビームを照射し、所定の情報を記録する光ディスク
原盤露光方法において、前記ターンテーブルの回転数に
依存する同期回転振れ量と非同期回転振れ量の和を検出
する同期・非同期回転振れ量検出工程と、前記同期・非
同期回転振れ量検出工程からの信号に基づいて前記光デ
ィスク原盤に照射される露光ビームの照射位置を調整す
るビーム照射位置調整工程と、を含むものである。
【0020】この発明によれば、所定の回転数で回転さ
れ、かつ水平方向に粗微動するように構成されたターン
テーブルに光ディスク原盤をチャッキングし、その光デ
ィスク原盤上に露光ビームを照射して原盤露光を行なう
露光方法において、ターンテーブルの回転数に依存する
同期回転振れ量(真の回転同期成分)と非同期回転振れ
量(ランダムに発生する回転非同期成分)の和を検出
し、この値にしたがってビーム照射位置調整工程で露光
ビームの照射位置を微調整することにより、上記振れ量
の影響が排除され、微細ビームを正確に原盤上に露光す
ることが可能になる。
【0021】また、請求項7にかかる光ディスク原盤露
光方法にあっては、前記同期・非同期回転振れ量検出工
程は、前記ターンテーブルに対して非接触で配置された
センサーにより、前記ターンテーブルの半径方向の変位
量を検出する第1検出工程と、前記テーブル回転手段の
回転角度を検出する第2検出工程と、前記ターンテーブ
ルの静止状態における前記テーブル回転手段の回転角度
と前記変位量の組み合わせデータを、前記ターンテーブ
ル1回転について求めた複数個のデータを記憶する基準
値記憶工程と、前記ターンテーブルの回転状態における
前記テーブル回転手段の回転角度と前記変位量の組み合
わせデータを、前記ターンテーブル1回転について求め
た複数個のデータを記憶する現在値記憶工程と、前記基
準値記憶手段のデータと前記現在値記憶手段のデータと
の減算を行なう演算工程と、を含むものである。
【0022】この発明によれば、請求項6において、光
ディスク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前
に、ターンテーブルにおける側面の変位量をセンサーで
検出して固定回転同期成分を求め、露光開始後は、ター
ンテーブルの側面の回転振れと固定回転同期成分との減
算を行なうことにより、同期回転振れ量(真の回転同期
成分)と非同期回転振れ量(ランダムに発生する回転非
同期成分)とを正確に検出することが可能になる。
【0023】また、請求項8にかかる回転振れ検出方法
にあっては、ターンテーブルの回転数に依存する同期回
転振れ量と非同期回転振れ量の和を検出する回転振れ検
出方法において、前記ターンテーブルに対して非接触で
配置されたセンサーにより、前記ターンテーブルの半径
方向の変位量を検出する第1検出工程と、前記テーブル
回転手段の回転角度を検出する第2検出工程と、前記タ
ーンテーブルの静止状態における前記テーブル回転手段
の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、前記タ
ーンテーブル1回転について求めた複数個のデータを記
憶する基準値記憶工程と、前記ターンテーブルの回転状
態における前記テーブル回転手段の回転角度と前記変位
量の組み合わせデータを、前記ターンテーブル1回転に
ついて求めた複数個のデータを記憶する現在値記憶工程
と、前記基準値記憶手段のデータにしたがって前記第1
検出工程における前記センサーの位置を変位させる変位
工程と、を含むものである。
【0024】この発明によれば、光ディスク原盤上に露
光ビームを照射して記録する露光前に、ターンテーブル
における側面の変位量をセンサーで検出して固定回転同
期成分を求め、露光開始後は、ターンテーブルの側面の
半径方向の変位量を検出するセンサーを上記固定回転同
期成分にしたがって微動させることにより、振れ量の演
算処理を省略する回転振れ検出方法が実現する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる光ディスク
原盤露光装置および光ディスク原盤露光方法、並びに回
転振れ検出方法の好適な実施の形態について添付図面を
参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形
態に限定されるものではない。
【0026】図1は、本発明の実施の形態にかかる光デ
ィスク原盤露光装置の構成を示す説明図である。この光
ディスク原盤露光装置は、光ディスク原盤に露光ビーム
を照射する電子ビーム発生装置100と、光ディスク原
盤に露光照射するための真空容器110と、SLステー
ジの駆動源となるSLモータ120と、ターンテーブル
を回転するSPモータおよびSLステージを駆動するS
Lモータを制御するSP/SLモータ制御装置125
と、光ディスク原盤を保持可能なターンテーブルの半径
方向の同期・非同期回転振れ量を検出する同期・非同期
回転振れ検出装置130a(130b)と、同期・非同
期回転振れ検出装置130a(130b)からの信号に
したがって光ディスク原盤に照射する露光ビームの位置
を制御する電子ビーム照射位置制御装置135と、を備
えている。
【0027】電子ビーム発生装置100は、電子ビーム
106を発生させる電子銃101と、電子ビーム106
を集光するコンデンサレンズ102と、電場により記録
信号に応じた露光ビーム107に変換するブランキング
電極103と、電場により照射位置を制御するビーム偏
向電極104と、光ディスク原盤に露光ビーム107を
集光する対物レンズ105と、を備えている。
【0028】真空容器110の中には、光ディスク原盤
111と、光ディスク原盤111がチャッキングされ、
円筒状をなしたターンテーブル112と、ターンテーブ
ル112を回転駆動するSPモータ113と、SPモー
タ113の回転角度(ターンテーブル112の回転角
度)を検出するロータリー・エンコーダ114と、ター
ンテーブル112の側面に向けて非接触で設けられ、静
電容量型の回転振れ検出センサー115と、ターンテー
ブル112を左右に粗微動するSLステージ116と、
SLモータ120により回転駆動されるボールネジ11
7と、が図示のように配置される。ボールネジ117は
SLモータ120の出力軸に取りつけられ、かつSLス
テージ116に螺合され、SLモータ120の回転によ
ってSLステージ116が移動する構成となっている。
【0029】つぎに、以上のように構成された光ディス
ク原盤露光装置の動作について説明する。SLステージ
116はSLモータ120で駆動され左右に移動する。
SLステージ116に搭載されたターンテーブル112
はSPモータ113で回転駆動されるので回転しながら
左右に移動する。SLモータ120およびSPモータ1
13はSP/SLモータ制御装置125により制御され
る。
【0030】ターンテーブル112に搭載して保持され
た光ディスク原盤111上には露光ビーム発生装置10
0から露光ビーム107が照射されているので、ターン
テーブル112の回転および左右移動により、光ディス
ク原盤111にはスパイラル状のビーム照射軌跡を描く
ことができる。
【0031】ターンテーブル112上の光ディスク原盤
111は、SP/SLモータ制御装置125でSLモー
タ120およびSPモータ113を協調動作させ、光デ
ィスク原盤111上の露光ビーム照射位置で線速が一定
になるCLV(constant linear ve
locity)制御、または角速度一定となるCAV
(constant angular velocit
y)制御で駆動される。CLV制御では、光ディスク原
盤111の内周側から露光ビーム照射を開始した場合、
露光ビーム照射が外周側に向かうにしたがってターンテ
ーブル112の回転数およびターンテーブル112の移
動速度が次第に低下するSP/SLモータ制御装置12
5による制御が行なわれる。CAV制御では、SP/S
Lモータ制御装置125によりターンテーブル112の
回転数および移動速度が一定になるように制御が行なわ
れる。
【0032】回転振れ検出センサー115は、ターンテ
ーブル112の側面の変動を検出する。ロータリー・エ
ンコーダ114はSPモータ113の回転軸に装着さ
れ、ターンテーブル112の回転角度を検出する。同期
・非同期回転振れ検出装置130a(130b)は、ロ
ータリー・エンコーダ114からの信号と回転振れ検出
センサー115からの信号を利用し、ターンテーブル1
12の真の回転同期成分と回転非同期成分(同期・非同
期回転振れ信号)を検出する。検出された同期・非同期
回転振れ信号は、電子ビーム照射位置制御装置135を
介して電子ビーム発生装置100のビーム偏向電極10
4に入力される。
【0033】電子ビーム発生装置100において、電子
銃101から発せられた電子ビーム106は、コンデン
サレンズ102で集光され、ブランキング電極103に
より生成される電場によって記録信号に応じてビームに
変換され、ビーム偏向電極104により生成される電場
により照射位置が制御された後、対物レンズ105によ
り集光されて光ディスク原盤111に照射される露光ビ
ーム107となる。
【0034】このとき、同期・非同期回転振れ検出装置
130a(130b)は、回転振れ検出センサー115
およびロータリー・エンコーダ114の各検出信号にし
たがって同期・非同期回転振れ信号を高精度に検出し、
電子ビーム照射位置制御装置135で電子ビーム発生装
置100を制御し、光ディスク原盤111の半径方向の
露光ビーム107の照射位置を補正し、スパイラル状の
露光ビーム照射軌跡の真円度およびトラックピッチを安
定させる。以下、具体例を詳細に説明する。
【0035】(同期・非同期回転振れ検出装置130a
の構成、動作例)まず、同期・非同期回転振れ検出装置
130aの具体的な構成および動作について説明する。
図2は、本発明の実施の形態にかかる同期・非同期回転
振れ検出装置130aの構成例を示すブロック図であ
る。この同期・非同期回転振れ検出装置130aは、回
転振れ検出センサー115の出力を電気信号に変換する
アンプ201と、アンプ201からの信号S1をデジタ
ル信号に変換するA/D変換器202と、分周器203
と、本装置を統括的に制御するマイクロコントローラ2
04と、少なくとも記憶領域205a、205bを有す
る書き込み/読み出し可能なメモリ205と、マイクロ
コントローラ204からの信号をアナログ信号に変換
し、電子ビーム照射位置制御装置135に送るD/A変
換器206と、を備えている。
【0036】図2において、ターンテーブル112はS
Pモータ113とSLモータ(不図示)とSP/SLモ
ータ制御装置125で駆動される。SPモータ113に
直結したロータリー・エンコーダ114はターンテーブ
ル112の回転角度位置信号(REA)、回転基準位置
信号(REZ)を出力する。非接触の回転振れ検出セン
サー115はターンテーブル側面の回転振れを検出す
る。回転振れ検出センサー115の出力はアンプ201
により電気信号に変換され、A/D変換器202により
デジタル信号に変換される。このデジタル信号はマイク
ロコントローラ204に送られる。マイクロコントロー
ラ204ではこのデジタル信号を、回転角度位置信号
(REA)、回転基準位置信号(REZ)と共にメモリ
205へ記憶し、演算を行なう。
【0037】また、メモリ205に記憶されたデータを
D/A変換器206に回転角度位置信号(REA)、回
転基準位置信号(REZ)と同期させて出力する。この
D/A変換されたアナログ信号は電子ビーム照射位置制
御装置135に送られる。
【0038】ここで、この図2に示す同期・非同期回転
振れ検出装置130aの一連の動作について図3に示す
フローチャートを参照し、説明する。光ディスク原盤1
11に露光を行なう前にターンテーブル112の回転角
度毎にターンテーブル112の半径方向への回転振れ量
を回転振れ検出センサー115によって検出する(ステ
ップS11)。この検出値はアンプ201で電気信号に
変換され、A/D変換器202でデジタル量に変換さ
れ、ロータリー・エンコーダ114の回転角度位置信号
(REA)、回転基準位置信号(REZ)と共にメモリ
(RAM)205に蓄積される。
【0039】すなわち、ターンテーブル112がSPモ
ータ113により回転する毎に、ターンテーブル112
の回転角度毎のターンテーブル112の半径方向の変位
量がメモリ205に蓄積されていく(ステップS1
2)。ターンテーブル112の所定角度を連続して変化
させ、ターンテーブル112の1回転についてターンテ
ーブル112の角度とターンテーブル112の半径方向
の変位を記憶する(ステップS13)。たとえば、1回
転1000個のデータを記憶するのであれば、0.36
度ごとにターンテーブル112を回転させる。この信号
はターンテーブル112の静止状態で測定されたので、
ターンテーブル112の偏芯と真円度とターンテーブル
112の表面精度が回転角度変化に伴って変化する成分
であり、回転数によって大きさは変化しない。これを基
準値(固定回転同期成分)としてメモリ205の記憶領
域205aに蓄積しておく。
【0040】続いて、光ディスク原盤111に露光が始
まると、回転振れ検出センサー115は再びターンテー
ブル112の半径方向の変位を検出する(ステップS1
4)。この信号は、固定回転同期成分と、ターンテーブ
ル112の回転数に依存して大きさが変化する真の回転
同期成分と、ターンテーブル112の回転数や回転角の
位置には無関係でランダムに発生する回転非同期成分
と、が含まれる。回転振れ検出センサー115の出力は
アンプ201により電気信号に変換され、A/D変換器
202を介して回転角度位置信号と共にメモリ205の
記憶領域205bに記憶される(ステップS15)。
【0041】さらに、上記基準値との減算をターンテー
ブル112の同一角度ごとに行なう(ステップS1
6)。この結果、真の回転同期成分と回転非同期成分の
みを検出し(ステップS17)。つぎに、これを回転角
度位置信号と同期してD/A変換器206に出力する。
その結果、同期・非同期回転振れ(真の回転同期成分と
回転非同期成分)信号がD/A変換器206を介して電
子ビーム照射位置制御装置135へ出力される。
【0042】上記における各信号の状態を図4に示す。
図4(a)はターンテーブル112の1回転のセンサー
変位信号(S1)を示している。図におけるAはターン
テーブル112を所定角度回転させ、ターンテーブル静
止時の回転振れ検出センサー115によって検出された
変位信号(固定回転同期成分)を1回転分示したもので
ある。Bは光ディスク原盤111の露光時に回転振れ検
出センサー115によって検出された変位信号(固定回
転同期成分+真の回転同期成分+回転非同期成分)を1
回転分示したものである。
【0043】図4(b)はビーム照射位置制御信号(S
2)を示している。Cは図4(a)におけるAとBの減
算を行なった結果(真の回転同期成分+回転非同期成
分)をD/A変換したものである。
【0044】さて、図2における同期・非同期回転振れ
検出装置130aでは、ターンテーブル112の1回転
について基準値(固定回転同期成分)をメモリ205に
蓄積した。しかしながら、光ディスク原盤111の露光
前にターンテーブル112を所定角度回転させて静止状
態で基準値を記憶するのは多くの時間を要する。真の回
転同期成分はターンテーブル112の回転数に依存して
大きさが変化するが、ほぼ回転数と比例関係にあるとみ
なすことができる。
【0045】たとえば、定格回転数3000rpmの場
合、上記基準値を求めるときの回転数を30rpmとす
れば、このときの真の回転同期成分は定格時の1%以
下、回転数を3rpmとすれば真の回転同期成分は定格
時の0.1%以下であると想定することができる。した
がって、SPモータ113の定格回転数を用い、ターン
テーブル112の同期・非同期回転振れの影響を排除す
る場合、ターンテーブル112の1回転の基準値を求め
るときにおける電子ビーム照射位置制御装置135で補
正する補正制御精度に応じたターンテーブル112の所
定の回転数で決めることができる。たとえば、真の回転
同期成分の補正精度を1%以下とすれば、基準値を求め
るときのターンテーブル112の所定の回転数は30r
pm以下と想定できる。
【0046】ここで、ターンテーブル112を所定の角
度回転させ、静止状態で基準値を記憶したデータとの比
較により、正確な誤差を求めて所定の回転数を変更する
ことも可能である。この結果、光ディスク原盤111の
露光開始前におけるSPモータ113の立ち上げ時、所
定の回転数以下のときにターンテーブル112の1回転
の基準値を求めることができる。
【0047】(同期・非同期回転振れ検出装置130b
の構成、動作例)つぎに、同期・非同期回転振れ検出装
置130bの具体的な構成および動作について説明す
る。図5は、本発明の実施の形態にかかる同期・非同期
回転振れ検出装置130bの構成例を示すブロック図で
ある。この同期・非同期回転振れ検出装置130bは、
前述した同期・非同期回転振れ検出装置130a(図2
参照)の構成に対し、回転振れ検出センサー115を微
動する圧電素子210を接続し、圧電素子210を制御
する圧電素子制御ドライバー211と、D/A変換器2
12と、を設けた構成となっている。圧電素子は、PZ
T(Pb(ZrTi)O3:チタン酸ジルコン酸鉛)に
代表される圧電特性を利用し、圧電素子制御ドライバー
211の制御信号にしたがって回転振れ検出センサー1
15を微動させるアクチュエータである。なお、図5に
おける他の構成要素およびその機能は、前述と同様であ
るので、図2と同一符号を付してある。
【0048】図5において、ターンテーブル112はS
Pモータ113とSLモータ120(図1参照)とSP
/SLモータ制御装置125(図1参照)で駆動され
る。SPモータ113に直結したロータリー・エンコー
ダ114はターンテーブル112の回転角度位置信号
(REA)、回転基準位置信号(REZ)を出力する。
非接触の回転振れ検出センサー115はターンテーブル
側面の半径方向の変位量を検出する。回転振れ検出セン
サー115の出力はアンプ201により電気信号に変換
され、A/D変換器202によりデジタル信号に変換さ
れる。このデジタル信号はマイクロコントローラ204
に送られる。マイクロコントローラ204ではこのデジ
タル信号を、回転角度位置信号(REA)と共にメモリ
205へ記憶し、演算を行なう。
【0049】また、メモリー205に記憶されたデータ
を2つのD/A変換器206、212に対し、ロータリ
・エンコーダ114からの回転角度位置信号(REA)
と同期させて出力する。このD/A変換器206でD/
A変換された信号は、電子ビーム照射位置制御装置13
5へ出力される。また、D/A変換器212の出力は、
圧電素子制御ドライバー211を介して圧電素子210
を制御し、圧電素子210の先端に固定された回転振れ
検出センサー115を変位させる。
【0050】つぎに、この図5に示す同期・非同期回転
振れ検出装置130bの一連の動作について図6に示す
フローチャートを参照し、説明する。まず、前述と同様
に基準値取得を行なう(ステップS21)。すなわち、
光ディスク原盤111に露光を行なう前にターンテーブ
ル112の1回転についてターンテーブル112の所定
角度とターンテーブル112の半径方向の変位量を回転
振れ検出センサー115によって検出する。この検出値
はアンプ201で電気信号に変換され、A/D変換器2
02でデジタル量に変換され、回転角度位置信号(RE
A)と共にメモリ205に蓄積される。この信号はター
ンテーブル112の偏芯と真円度とターンテーブル11
2の表面精度が回転角度の変化に伴って変化する成分で
あり、回転数によって大きさは変化しない。これを基準
値(固定回転同期成分)としてメモリ205に記憶して
おく。
【0051】続いて、光ディスク原盤111がターンテ
ーブル112にセット(チャッキング)され、露光が始
まると、現在値を取得する(ステップS22)。すなわ
ち、回転振れ検出センサー115により固定回転同期成
分と真の回転同期成分と回転非同期成分を検出する。こ
こで上記基準値(固定回転同期成分)のデータをターン
テーブル112の回転角度位置信号に同期してD/A変
換器212を通して回転振れ検出センサー115を粗微
動する圧電素子制御ドライバー211へ出力する。圧電
素子210は圧電素子制御ドライバー211の出力によ
って駆動する。その結果、回転振れ検出センサー115
は、上記基準値(固定回転同期成分)と同期して駆動さ
れ(ステップS23)、回転振れ検出センサー115か
ら固定回転同期成分がキャンセルされた真の回転同期成
分と回転非同期成分が検出される(ステップS24)。
この信号をメモリ205に記憶し、回転角度位置信号と
同期してD/A変換器206に出力する。その結果、同
期・非同期回転振れ(真の回転同期成分と回転非同期成
分)信号が検出され、これを電子ビーム照射位置制御装
置135へ出力する(ステップS25)。
【0052】さて、図5における同期・非同期回転振れ
検出装置130bでは、光ディスク原盤111の露光前
にターンテーブル112を所定角度回転させて静止状態
で基準値(固定回転同期成分)を記憶するのは多くの時
間を要する。前述と同様に、SPモータ113の定格回
転数でターンテーブル112の同期・非同期回転振れの
変動を、電子ビーム照射位置制御装置135により補正
する補正制御精度に応じて、ターンテーブル112の1
回転の基準値を求めるときのターンテーブル112の所
定の回転数で決めることができる。
【0053】ここで、ターンテーブル112を所定の角
度回転させ、静止状態で基準値を記憶したデータとの比
較により、正確な誤差を求めて所定の回転数を変更する
ことも可能である。この結果、光ディスク原盤111の
露光開始前におけるSPモータ113の立ち上げ時、所
定の回転数以下のときにターンテーブル112の1回転
の基準値を求めることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる光
ディスク原盤露光装置(請求項1)によれば、所定の回
転数で回転され、かつ水平方向に粗微動するように構成
されたターンテーブルに光ディスク原盤をチャッキング
し、その光ディスク原盤上に露光ビームを照射して原盤
露光を行なう場合、ターンテーブルの回転数に依存する
同期回転振れ量(真の回転同期成分)と非同期回転振れ
量(ターンテーブルの回転数や回転角の位置には無関係
でランダムに発生する回転非同期成分)の和を検出し、
この値にしたがってビーム照射位置調整手段を介して露
光ビームの照射位置を微調整することにより、上記振れ
量の影響が排除され、微細ビームを正確に原盤上に露光
することが可能になるので、ディスク上に正確な同心円
またはスパイラル状のビーム照射軌跡のトラックピッチ
を形成することができる。
【0055】また、本発明にかかる光ディスク原盤露光
装置(請求項2)によれば、請求項1において、光ディ
スク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前に、
ターンテーブルにおける側面の変位量を、ターンテーブ
ルの側面に対して非接触で設けられた回転振れ検出セン
サーで検出して固定回転同期成分を求め、露光開始後
は、ターンテーブルの側面の回転振れと固定回転同期成
分との減算を行なうため、同期回転振れ量(真の回転同
期成分)と非同期回転振れ量(ターンテーブルの回転数
や回転角の位置には無関係でランダムに発生する回転非
同期成分)とを正確に、かつ高速に検出することが可能
になる。
【0056】また、本発明にかかる光ディスク原盤露光
装置(請求項3)によれば、請求項2において、光ディ
スク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前(タ
ーンテーブルの回転立ち上げ時)に、所定の回転数以下
のときにターンテーブルの1回転の基準値(固定回転同
期成分)を求めることにより、露光前における基準値を
求める準備時間の省略が可能になるので、振れ量検出ま
での処理効率が向上する。
【0057】また、本発明にかかる光ディスク原盤露光
装置(請求項4)によれば、請求項1において、光ディ
スク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前に、
ターンテーブルにおける側面の変位量を、ターンテーブ
ルの側面に対して非接触で設けられた回転振れ検出セン
サーで検出して固定回転同期成分を求め、露光開始後
は、ターンテーブルの側面の半径方向の変位量を検出す
る上記センサーを上記固定回転同期成分にしたがって微
動させることにより、振れ量の演算処理を省略すること
が可能になるため、高速な処理が実現する。
【0058】また、本発明にかかる光ディスク原盤露光
装置(請求項5)によれば、請求項4において、光ディ
スク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前(タ
ーンテーブルの回転立ち上げ時)に、所定の回転数以下
のときにターンテーブルの1回転の基準値(固定回転同
期成分)を求めることにより、露光前における基準値を
求める準備時間の省略が可能になるので、振れ量検出ま
での処理効率が向上する。
【0059】また、本発明にかかる光ディスク原盤露光
方法(請求項6)によれば、所定の回転数で回転され、
かつ水平方向に粗微動するように構成されたターンテー
ブルに光ディスク原盤をチャッキングし、その光ディス
ク原盤上に露光ビームを照射して原盤露光を行なう露光
方法において、ターンテーブルの回転数に依存する同期
回転振れ量(真の回転同期成分)と非同期回転振れ量
(ターンテーブルの回転数や回転角の位置には無関係で
ランダムに発生する回転非同期成分)の和を検出し、こ
の値にしたがってビーム照射位置調整工程で露光ビーム
の照射位置を微調整することにより、上記振れ量の影響
が排除され、微細ビームを正確に原盤上に露光すること
が可能になるので、ディスク上に正確な同心円またはス
パイラル状のビーム照射軌跡のトラックピッチを形成す
ることができる。
【0060】また、本発明にかかる光ディスク原盤露光
方法(請求項7)によれば、請求項6において、光ディ
スク原盤上に露光ビームを照射して記録する露光前に、
ターンテーブルにおける側面の変位量を、ターンテーブ
ルの側面に対して非接触で設けられた回転振れ検出セン
サーで検出して固定回転同期成分を求め、露光開始後
は、ターンテーブルの側面の回転振れと固定回転同期成
分との減算を行なうことにより、同期回転振れ量(真の
回転同期成分)と非同期回転振れ量(ターンテーブルの
回転数や回転角の位置には無関係でランダムに発生する
回転非同期成分)とを正確に検出することが可能なた
め、同期回転振れ量(真の回転同期成分)と非同期回転
振れ量(ランダムに発生する回転非同期成分)とを正確
に、かつ高速に検出することができる。
【0061】また、本発明にかかる回転振れ検出方法
(請求項8)によれば、光ディスク原盤上に露光ビーム
を照射して記録する露光前に、ターンテーブルにおける
側面の変位量を、ターンテーブルの側面に対して非接触
で設けられた回転振れ検出センサーで検出して固定回転
同期成分を求め、露光開始後は、ターンテーブルの側面
の半径方向の変位量を検出する上記センサーを上記固定
回転同期成分にしたがって微動調整させることにより、
ターンテーブルの回転振れ量を求める演算処理を省略す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる光ディスク原盤露
光装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる同期・非同期回転
振れ検出装置130aの構成例を示すブロック図であ
る。
【図3】図2おける同期・非同期回転振れ検出装置13
0aの一連の動作を示すフローチャートである。
【図4】ターンテーブル1回転時におけるターンテーブ
ル静止時および回転時の1周分の変位、ターンテーブル
の同期・非同期回転振れの状態を示す出力波形図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態にかかる同期・非同期回転
振れ検出装置130bの構成例を示すブロック図であ
る。
【図6】図5の同期・非同期回転振れ検出装置130b
の一連の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 電子ビーム発生装置 110 真空容器 111 光ディスク原盤 112 ターンテーブル 113 SPモータ 114 ロータリー・エンコーダ 115 回転振れ検出センサー 116 SLステージ 117 ボールネジ 120 SLモータ 125 SP/SLモータ制御装置 130a,130b 同期・非同期回転振れ検出装置 135 電子ビーム照射位置制御装置 201 アンプ 204 マイクロコントローラ 205 メモリ 206,212 D/A変換器 210 圧電素子 211 圧電素子制御ドライバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F069 AA21 AA83 BB08 BB17 DD21 GG04 GG72 HH15 JJ06 JJ17 JJ19 JJ25 KK10 MM24 MM32 MM34 NN08 5D118 AA11 AA21 BA01 BA03 BA04 BB09 CB02 CB03 CD06 CD12 CF28 CG01 DC12 5D121 BB21 BB38 JJ03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターンテーブルを回転させるテーブル回
    転手段と、前記ターンテーブルを水平方向に粗微動する
    テーブル移動手段と、前記テーブル回転手段と前記テー
    ブル移動手段を協調制御する駆動制御手段と、を具備
    し、前記ターンテーブル上に光ディスク原盤を載せて露
    光ビームを照射し、所定の情報を記録する光ディスク原
    盤露光装置において、 前記ターンテーブルの回転数に依存する同期回転振れ量
    と非同期回転振れ量の和を検出する同期・非同期回転振
    れ量検出手段と、 前記同期・非同期回転振れ量検出手段からの信号に基づ
    いて前記光ディスク原盤に照射される露光ビームの照射
    位置を調整するビーム照射位置調整手段と、 を備えたことを特徴とする光ディスク原盤露光装置。
  2. 【請求項2】 前記同期・非同期回転振れ量検出手段
    は、 前記ターンテーブルに対して非接触で配置されたセンサ
    ーにより、前記ターンテーブルの半径方向の変位量を検
    出する第1検出手段と、 前記テーブル回転手段の回転角度を検出する第2検出手
    段と、 前記ターンテーブルの静止状態における前記テーブル回
    転手段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、
    前記ターンテーブル1回転について求めた複数個のデー
    タを記憶する基準値記憶手段と、 前記ターンテーブルの回転状態における前記テーブル回
    転手段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、
    前記ターンテーブル1回転について求めた複数個のデー
    タを記憶する現在値記憶手段と、 前記基準値記憶手段のデータと前記現在値記憶手段のデ
    ータとの減算を行なう演算手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク
    原盤露光装置。
  3. 【請求項3】 前記基準値記憶手段は、前記ターンテー
    ブルの所定回転数以下における前記テーブル回転手段の
    回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、前記ター
    ンテーブル1回転について求めた複数個のデータを記憶
    する請求項2に記載の光ディスク原盤露光装置。
  4. 【請求項4】 前記同期・非同期回転振れ量検出手段
    は、 前記ターンテーブルに対して非接触で配置されたセンサ
    ーにより、前記ターンテーブルの半径方向の変位量を検
    出する第1検出手段と、 前記テーブル回転手段の回転角度を検出する第2検出手
    段と、 前記ターンテーブルの静止状態における前記テーブル回
    転手段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、
    前記ターンテーブル1回転について求めた複数個のデー
    タを記憶する基準値記憶手段と、 前記ターンテーブルの回転状態における前記テーブル回
    転手段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、
    前記ターンテーブル1回転について求めた複数個のデー
    タを記憶する現在値記憶手段と、 前記基準値記憶手段のデータにしたがって前記第1検出
    手段における前記センサーの位置を変位させる変位手段
    と、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク
    原盤露光装置。
  5. 【請求項5】 前記基準値記憶手段は、前記ターンテー
    ブルの所定回転数以下における前記テーブル回転手段の
    回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、前記ター
    ンテーブル1回転について求めた複数個のデータを記憶
    する請求項4に記載の光ディスク原盤露光装置。
  6. 【請求項6】 ターンテーブルを回転させるテーブル回
    転手段と、前記ターンテーブルを水平方向に粗微動する
    テーブル移動手段と、前記テーブル回転手段と前記テー
    ブル移動手段を協調制御する駆動制御手段と、を具備
    し、前記ターンテーブル上に光ディスク原盤を載せて露
    光ビームを照射し、所定の情報を記録する光ディスク原
    盤露光方法において、 前記ターンテーブルの回転数に依存する同期回転振れ量
    と非同期回転振れ量の和を検出する同期・非同期回転振
    れ量検出工程と、 前記同期・非同期回転振れ量検出工程からの信号に基づ
    いて前記光ディスク原盤に照射される露光ビームの照射
    位置を調整するビーム照射位置調整工程と、 を含むことを特徴とする光ディスク原盤露光方法。
  7. 【請求項7】 前記同期・非同期回転振れ量検出工程
    は、 前記ターンテーブルに対して非接触で配置されたセンサ
    ーにより、前記ターンテーブルの半径方向の変位量を検
    出する第1検出工程と、 前記テーブル回転手段の回転角度を検出する第2検出工
    程と、 前記ターンテーブルの静止状態における前記テーブル回
    転手段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、
    前記ターンテーブル1回転について求めた複数個のデー
    タを記憶する基準値記憶工程と、 前記ターンテーブルの回転状態における前記テーブル回
    転手段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、
    前記ターンテーブル1回転について求めた複数個のデー
    タを記憶する現在値記憶工程と、 前記基準値記憶手段のデータと前記現在値記憶手段のデ
    ータとの減算を行なう演算工程と、 を含むことを特徴とする請求項6に記載の光ディスク原
    盤露光方法。
  8. 【請求項8】 ターンテーブルの回転数に依存する同期
    回転振れ量と非同期回転振れ量の和を検出する回転振れ
    検出方法において、 前記ターンテーブルに対して非接触で配置されたセンサ
    ーにより、前記ターンテーブルの半径方向の変位量を検
    出する第1検出工程と、 前記テーブル回転手段の回転角度を検出する第2検出工
    程と、 前記ターンテーブルの静止状態における前記テーブル回
    転手段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、
    前記ターンテーブル1回転について求めた複数個のデー
    タを記憶する基準値記憶工程と、 前記ターンテーブルの回転状態における前記テーブル回
    転手段の回転角度と前記変位量の組み合わせデータを、
    前記ターンテーブル1回転について求めた複数個のデー
    タを記憶する現在値記憶工程と、 前記基準値記憶手段のデータにしたがって前記第1検出
    工程における前記センサーの位置を変位させる変位工程
    と、 を含むことを特徴とする回転振れ検出方法。
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