JP2004118912A - 光ディスク装置及びその装置の制御方法 - Google Patents

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Yoshiaki Aso
喜秋 麻生
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Abstract

【課題】本発明の課題は、面振れディスクを検出し、高速回転時の振動・騒音を低減することのできる光ディスク装置を提供することである。
を提供することである。
【解決手段】上記課題は、トラックを有する光ディスク上にビームを照射した際、その反射光から、該ビームを制御するためのフォーカスエラー信号を検出して、該ビームが該トラックに追従できるようにフォーカス制御を行なうフォーカス制御機構を備えた光ディスク装置において、前記フォーカスエラー信号に基づいて、光ディスクの上下動に起因して発生する振動の値を検出する振動値検出手段と、 前記検出された振動値と予め設定された基準値とを比較し、この比較結果に基づいて光ディスクの動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装置にて解決される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク装置及びその装置の制御方法に係り、詳しくは、面振れディスクを検出し、振動・騒音を制御する光ディスク装置及びその装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの周辺機器として利用される光ディスク装置、例えば、CD−ROMドライブは、パソコン市場での堅調な需要に加え、ドライブの低価格化、音楽、デジタルカメラのデータ保存などへのニーズの拡大に伴い、今後も市場の伸張が期待されている。また、ディスクへの書込み速度も、24倍速中心から40倍速へ移行しており、今後も倍速数は益々増大することが予想される。
【0003】
CD−ROMドライブは、このような高速記録、再生及び消去を実現するために、ディスクを毎分数千回転の高速で回転させる様になっているが、回転による芯振れやディスク面の歪等による面振れに起因する焦点ずれを補正する為に、従来から対物レンズを焦点方向に駆動するフォーカス制御や、レ−ザ集光点をディスクの半径方向に(ピット列に直交して)制御するトラッキング制御等、種々の手段が講じられている。
【0004】
また、ディスク回転数の高速化は、特にディスクの重心と回転中心とが離れた偏重心ディスクの再生時にディスクの回転に同期して発生する振動の増大を招く。すなわち、偏重心誤差等が原因となって、ディスクが強く振動することがある。
そこで、従来のCD−ROMドライブでは、ディスクの偏重心に起因して発生する光ピックアップ等の振動を振動センサによって直接検出し、基準値を越える振動が検出された場合に再生速度(再生倍速)を下げる等の振動対策処理を行っている。
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のCD−ROMドライブでは、偏重心ディスクに対する振動対策処理が行なわれている。ところで、CD−ROMドライブでは、ディスクを回転することと、光ピックアップを光ディスクの半径方向に移動させることにより、光スポットでディスクの信号面を走査している。フォーカスサーボはディスク面垂直方向に、対物レンズを動かすサーボで、そのサーボのループ特性は、ディスクに起因する面振れ量を考慮して決定される。面振れとは、ディスクの回転や外部振動の影響、あるいはディスクやディスク装置の機械精度により、トラックが上下左右に激しく動いたりする現象をいい、このような現象を持つディスクを面振れディスクと呼んでいる。
【0005】
上記のように、従来のCD−ROMドライブでは、偏重心ディスクに対する振動対策処理が行なわれているものの面振れディスクに対する振動対策処理はなされていない。そのため、面振れディスクを高速回転した時の振動による騒音発生が問題となっていた。
【0006】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、面振れディスクを検出し、高速回転時の振動・騒音を低減することのできる光ディスク装置及びその装置の制御方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、トラックを有する光ディスク上にビームを照射した際、その反射光から、該ビームを制御するためのフォーカスエラー信号を検出して、該ビームが該トラックに追従できるようにフォーカス制御を行なうフォーカス制御機構を備えた光ディスク装置において、前記フォーカスエラー信号に基づいて、光ディスクの上下動に起因して発生する振動の値を検出する振動値検出手段と、前記検出された振動値と予め設定された基準値とを比較し、この比較結果に基づいて光ディスクの動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
また、本発明の請求項2は、前記光ディスク装置において、前記振動値検出手段は、前記フォーカスエラー信号の測定レベルを前記振動値として検出することを特徴としている。
【0009】
また、本発明の請求項3は、前記光ディスク装置において、前記振動値検出手段は、前記フォーカスエラー信号の測定レベルと前記予め設定された基準値とを比較することにより面振れディスクであるか否かの判定を行なうようにしたことを特徴としている。
【0010】
また、本発明の請求項4は、前記光ディスク装置において、前記振動値検出手段は、前記比較結果で得られる値を制御値として、前記制御手段に出力する回転速度制御信号出力手段を備え、前記制御手段は、前記回転速度制御信号出力手段により出力された制御値に基づいて、光ディスクの回転速度を変化させるディスク回転速度制御手段を備えたことを特徴としている。
【0011】
また、本発明の請求項5は、前記光ディスク装置において、前記ディスク回転速度制御手段は、前記検出された振動値が予め設定された基準値を越えたことを表す値を前記比較結果として前記回転速度制御信号出力手段から得た際に、その得られた値に応じて光ディスクの回転速度を低下させて該光ディスクを駆動させることを特徴としている。
【0012】
また、本発明の請求項6は、前記光ディスク装置において、前記基準値を複数設定する基準値設定手段を設け、それら複数の基準値のいずれを用いて、前記振動値検出手段により検出された振動値との比較を行なうことを特徴としている。
【0013】
更に、本発明の本発明の請求項7は、トラックを有する光ディスク上にビームを照射した際、その反射光から、該ビームを制御するためのフォーカスエラー信号を検出して、該ビームが該トラックに追従できるようにフォーカス制御を行なうフォーカス制御機構を備えた光ディスク装置の制御方法において、前記フォーカスエラー信号に基づいて、光ディスクの上下動に起因して発生する振動の値を検出し、その検出された振動値と予め設定された基準値とを比較し、この比較結果に基づいて光ディスクの動作を制御することを特徴としている。
【0014】
上記本発明の構成によれば、フォーカス制御の際に用いられるFE信号を使用して面振れディスクの判定し、面振れディスクと判定された場合には、光ディスクの回転速度を低下させる制御を行なう。これにより、面振れディスクを駆動させる場合であっても、振動、騒音等を引き起こさないようにすることができる。また、面振れディスク識別のための別装置を使用しなくて済み、コスト的に安価であり、かつ部品点数を削減することができる。更に、面振れ量に応じてディスクの回転速度を順次低下させていくので、データ読み取りを安定的に行なうことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この光ディスク装置は、例えば、CD−ROMドライブであって、ディスク(光ディスク)1、ディスク1面上にあるデータを読み取る光ピックアップ2、ディスク1を回転させるスピンドルモータ3、スピンドルモータ3の回転速度を制御するスピンドルモータ制御回路4、光ピックアップ2で読み取った信号を整形、各種必要な信号を生成するRFアンプ5、このRFアンプ5から出力された信号についてEFM復調などを行なうCD信号処理部6、得られた信号をアナログ化して後段の信号処理系へ出力するD/Aコンバータ7、フォーカス誤差信号測定部8と、サーボ制御部9、デコーダ10、CPU11、ドライバ12から構成される。フォーカス誤差信号測定部8は、対物レンズ(図示省略)と、ディスク1の信号面の距離を表すフォーカスエラー信号(以下、FE信号という)を測定(検出)し、その測定したレベル値を測定結果として、CPU11に出力するものである。CPU11は、当該光ディスク装置の制御中枢として動作するものであり、サーボ制御部9及びデコーダ10に制御指令信号を与えると共に、後述する手順に従って、スピンドルモータ3の回転速度が最適となるように制御するものである。また、ドライバ12は、スピンドルモータ3、光ピックアップ2等に対し実際に駆動信号を出力するものである。スピンドルモータ3は、ドライバ12からの制御信号により、複数段階にわたって回転速度を変更できるようになっている。
【0017】
次に、上記のように構成された本実施形態に係る光ディスク装置の動作を図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。光ディスク装置内に光ディスク1が挿入されると、スピンドルモータ3が回転し、ディスクも回転する。光ピックアップ2から出射されたレーザ光ビームはディスク1記録面に照射され、反射光からディスク1面上のレーザ光の焦点ずれが当該光ピックアップ2内の受光素子にて検出される。この焦点ずれの検出方法には、例えば、非点収差法、プッシュプル法等が用いられ、いずれの方法により光スポット(図示省略)と記録層(図示省略)との焦点のずれ量が検出される。
【0018】
上記のようにして光ピックアップ2内の受光素子にて検出された光学的な焦点ずれは、フォーカス誤差信号測定部8において電磁駆動で対物レンズ又は光学系を制御するためのFE信号としてそのレベルが測定される(S1)。フォーカス誤差信号測定部8で測定されたFE信号は、CPU11に送られ、予め定められた基準値と比較判定される(S2)。CPU11は、この比較判定(S2)でFE信号の測定レベルが基準値を越えたと判定した場合(S2でYES)は、そのディスク1を面振れディスクと判断し、ディスク1の回転速度を下げる指令を生成してサーボ制御部9に出力(S3)する。ここで、FE信号に基づく面振れディスクの識別方法について説明する。面振れディスクは、光ディスクの製造過程において生じた光ディスクの記録面の局所的なうねりや凹凸などによって発生するディスクであって、ディスク自体が回転によって上下動するという特徴を有している。ディスク表面が上下すると、それに従って対物レンズも上下するため、対物レンズとディスク1表面の距離が一定でなくなり、焦点ずれが生じる。フォーカスサーボで用いられるFE信号は、この焦点すれを補正するための信号であり、信号の振幅は、対物レンズの上下に応じて変化する。つまり、ディスクの上下動に伴って、FE信号の振幅も変化するため、本発明は、このFE信号の振幅変化に着目し、FE信号がある閾値を越えたときは、そのディスクを面振れのディスクとみなしてディスクの回転速度を低下させる制御を行なう。
【0019】
図2に戻って、サーボ制御部9は、CPU11からディスク1の回転速度を下げる指令を受け取ると、ドライバ12を駆動させ、スピンドルモータ3の回転速度が低速度となるようにスピンドルモータ制御回路4を制御し、かつ光ピックアップ2に設けたフォーカスアクチュエータ(図示せず)を駆動しフォーカスサーボをかける。CPU11は、上記比較判定(S2)でFE信号の測定レベルが基準値を越えていないと判定されるまで、ディスク1の回転速度を段階的に下げる指令を生成してサーボ制御部9に出力する。一方、上記比較判定(S2)でFE信号の測定レベルが基準値を越えていないと判定されたとき(S2でNO)には、回転速度を下げる指令は行なわずに現在の回転速度を維持させる指令をサーボ制御部9に対して出力(S4)する。サーボ制御部9は、CPU11から出力される回転速度指令信号を入力し、この信号に基づいて、スピンドルモータ3の回転速度設定を行ない、光ディスクを低速回転させたり、速度を維持したりする制御を行なう。なお、CPU11から出力される回転速度制御のための指令は、例えば、本発明に係る光ディスク装置の最大の駆動速度が12倍速度であった場合、8倍速に減速するための信号が生成される。
【0020】
上記面振れディスクの判断処理で用いられる基準値は、例えば、次のようにして求められる。
【0021】
まず、特定の面振れディスクを所定速度で回転させ、FE信号の振幅波形を得る。次に、上記面振れディスクの回転速度を徐々に上げていき、騒音発生点のレベル値を観測し、このレベル値を基準値として所定のメモリ(図示省略)に記録する。このとき、基準値の候補を上記メモリに複数登録しておき、必要に応じて切り替えてもよい。
【0022】
以上、説明してきたように本実施例によれば、フォーカス制御の際に用いられるFE信号を使用して面振れディスクの判定し、面振れディスクと判定された場合には、光ディスクの回転速度を低下させる制御を行なう。これにより、面振れディスクを駆動させる場合であっても、振動、騒音等を引き起こさないようにすることができる。また、面振れディスク識別のための別装置を使用しなくて済み、コスト的に安価であり、かつ部品点数を削減することができる。更に、面振れ量に応じてディスクの回転速度を順次低下させていくので、データ読み取りを安定的に行なうことができる。
【0023】
上記例において、フォーカスエラー信号測定部にFE信号測定機能が振動値検出手段に対応し、CPU11の回転速度制御機能が制御手段、回転速度制御信号出力手段に対応する。
【0024】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明によれば、フォーカス制御の際に用いられるFE信号を使用して面振れディスクの判定し、面振れディスクと判定された場合には、光ディスクの回転速度を低下させる制御を行なう。これにより、面振れディスクを駆動させる場合であっても、振動、騒音等を引き起こさないようにすることができる。また、面振れディスク識別のための別装置を使用しなくて済み、コスト的に安価であり、かつ部品点数を削減することができる。更に、面振れ量に応じてディスクの回転速度を順次低下させていくので、データ読み取りを安定的に行なうことができる。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る光ディスク装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ディスク(光ディスク)
2 光ピックアップ
3 スピンドルモータ
4 スピンドルモータ制御回路
5 RFアンプ
6 CD信号処理部
7 D/Aコンバータ
8 フォーカス誤差信号測定部
9 サーボ制御部
10 デコーダ
11 CPU
12 ドライバ

Claims (10)

  1. トラックを有する光ディスク上にビームを照射した際、その反射光から、該ビームを制御するためのフォーカスエラー信号を検出して、該ビームが該トラックに追従できるようにフォーカス制御を行なうフォーカス制御機構を備えた光ディスク装置において、
    前記フォーカスエラー信号に基づいて、光ディスクの上下動に起因して発生する振動の値を検出する振動値検出手段と、
    前記検出された振動値と予め設定された基準値とを比較し、この比較結果に基づいて光ディスクの動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1記載の光ディスク装置において、
    前記振動値検出手段は、前記フォーカスエラー信号の測定レベルを前記振動値として検出することを特徴とする光ディスク装置。
  3. 請求項1又は2記載の光ディスク装置において、
    前記振動値検出手段は、前記フォーカスエラー信号の測定レベルと前記予め設定された基準値とを比較することにより面振れディスクであるか否かの判定を行なうようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 請求項1乃至3いずれか記載の光ディスク装置において、
    前記振動値検出手段は、前記比較結果で得られる値を制御値として、前記制御手段に出力する回転速度制御信号出力手段を備え、
    前記制御手段は、前記回転速度制御信号出力手段により出力された制御値に基づいて、光ディスクの回転速度を変化させるディスク回転速度制御手段を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  5. 請求項4記載の光ディスク装置において、
    前記ディスク回転速度制御手段は、前記検出された振動値が予め設定された基準値を越えたことを表す値を前記比較結果として前記回転速度制御信号出力手段から得た際に、その得られた値に応じて光ディスクの回転速度を低下させて該光ディスクを駆動させることを特徴とする光ディスク装置。
  6. 請求項1乃至5いずれか記載の光ディスク装置において、
    前記基準値を複数設定する基準値設定手段を設け、それら複数の基準値のいずれを用いて、前記振動値検出手段により検出された振動値との比較を行なうことを特徴とする光ディスク装置。
  7. トラックを有する光ディスク上にビームを照射した際、その反射光から、該ビームを制御するためのフォーカスエラー信号を検出して、該ビームが該トラックに追従できるようにフォーカス制御を行なうフォーカス制御機構を備えた光ディスク装置の制御方法において、
    前記フォーカスエラー信号に基づいて、光ディスクの上下動に起因して発生する振動の値を検出し、
    その検出された振動値と予め設定された基準値とを比較し、この比較結果に基づいて光ディスクの動作を制御することを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  8. 請求項7記載の光ディスク装置の制御方法において、
    前記フォーカスエラー信号の測定レベルを前記振動値とし、
    そのフォーカスエラー信号の測定レベルと前記予め設定された基準値とを比較することにより面振れディスクであるか否かの判定を行なうようにしたことを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  9. 請求項7又は8記載の光ディスク装置の制御方法において、
    前記比較結果で得られる値に応じて光ディスクの回転速度を変化させることを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  10. 請求項9記載の光ディスク装置の制御方法において、
    前記比較結果で、前記検出された振動値が予め設定された基準値を越えたことを表す値が得られた際に、その得られた値に応じて光ディスクの回転速度を低下させて該光ディスクを駆動させることを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
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