JP2009058933A - 液晶シール剤、ならびにこれに用いられる(メタ)アクリル酸エステル化合物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】室温で液状であり、液晶汚染性の低い(メタ)アクリル酸エステル化合物及びそれを含有する液晶シール剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む液晶シール剤。
【化1】
Figure 2009058933

[式(I)中、Aはそれぞれ独立に炭素数が2または3のアルキレン基、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、X〜Zは、それぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基である。]
【選択図】なし

Description

本発明は液晶シール剤、ならびにこれに用いられる(メタ)アクリル酸エステル化合物およびその製造方法に関する。
近年、テレビ、携帯電話等の各種機器の表示パネルとして液晶表示パネル(「液晶パネル」ともいう)が用いられている。現在、液晶表示パネルは、生産性に優れるため、液晶滴下工法により製造されている。液晶滴下工法とは以下の工程を含む液晶表示パネルの製造方法である。1)液晶シール剤(単に「シール剤」ともいう)を液晶パネルの基板上に塗布し、液晶を充填するための枠(シールパターン)を形成し、2)前記枠内に液晶を滴下し、3)さらに対となる液晶パネルの基板を貼り合わせる(特許文献1等)。
液晶滴下工法による液晶パネルの製造では、未硬化の液晶シール剤と液晶が接触するため、液晶シール剤の成分が液晶に溶解しやすく液晶が汚染されやすい。液晶が液晶シール剤により汚染されると液晶パネルとしたときに表示不良が発生する。この表示不良は一度発生すると改善が困難である。そのため低液晶汚染性を有する液晶シール剤の開発が望まれている。
液晶シール剤の原料として、一般的には(メタ)アクリル酸エステル化合物が用いられる。前述の理由から(メタ)アクリル酸エステル化合物は、低液晶汚染性であることが必要である。また液晶シール剤の粘度を適性に保つために、(メタ)アクリル酸エステル化合物は常温で液体であることが好ましい。液晶シール剤の液晶汚染性を改善するには、液晶シール剤の主たる原料である(メタ)アクリル酸エステル化合物の液晶に対する溶解性を低下させる必要がある。このためには(メタ)アクリル酸エステル化合物を高分子量とすることが有効である。
高分子量でかつ常温で液状の(メタ)アクリル酸エステル化合物として、カプロラクトン鎖が導入された(メタ)アクリル酸エステル化合物が知られている。例えば特許文献2には式(i)で表されるイソシアヌレート環を主骨格とする化合物が、特許文献3には式(ii)で表されるトリメチロールプロパンを原料とするカプロラクトン変性ポリオールポリ(メタ)アクリレート化合物が開示されている。また、特許文献4には式(iii)で表されるイソシアヌレート環を主骨格とする化合物が開示されている。
Figure 2009058933
式(i)中、l、m、nは0〜3の整数であり、l、m、nの合計は0.5〜3である。
Figure 2009058933
Figure 2009058933
特開2002−214626号公報 特公昭61−54788号公報 特開平7−2996号公報 特許第3715840号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4に開示されている(メタ)アクリル酸エステル化合物は、塗料または印刷インキ等の分野用に開発された化合物である。従って、上記文献には、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物を液晶シール剤に用いることについては一切記載がない。
発明者らは予備的に特許文献2に記載の化合物を用いた液晶シール剤を調製し、液晶汚染性を検討した。その結果、特許文献2に記載の化合物を用いた液晶シール剤は液晶を汚染しやすいことが明らかとなった。特許文献2に記載の化合物は、カプロラクトンと水酸基との付加反応により合成されるため、カプロラクトンの重合反応が生じ化合物中のカプロラクトン鎖長を一定にすることが困難である。従って、特許文献2に記載の化合物は、様々なカプロラクトン鎖を有する化合物の混合物であるため、この中に存在する低分子量成分が、前記液晶汚染性を増大させていると推察された。
従って、従来の室温で液状であって比較的高分子量の(メタ)アクリル酸エステル化合物では、液晶汚染性を改善することは困難であった。
以上から、本発明は、室温で液状であり、液晶汚染性の低い(メタ)アクリル酸エステル化合物およびそれを含有する液晶シール剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の事情に鑑み、(メタ)アクリル酸エステル化合物に関して、鋭意検討を行った結果、下記一般式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物が液晶汚染性の低減に有効であることを見出した。すなわち前記課題は以下の本発明により解決される。
[1]下記一般式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む液晶シール剤。
Figure 2009058933
式(I)中、Aはそれぞれ独立に炭素数が2または3のアルキレン基、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、X〜Zは、それぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基である。
[2]前記一般式(I)におけるAは、エチレン基である、[1]記載の液晶シール剤。
[3]前記(メタ)アクリル酸エステル化合物は、下記式(B1)、(B2)、(B3)および(E1)で表される化合物群より選ばれた2種以上の化合物の混合物であり、かつ前記混合物中の、LBu基の数とLEt基の数の比は、70:30〜30:70である、[1]または[2]記載の液晶シール剤。
Figure 2009058933
式(B1)〜(E1)中、Aはそれぞれ独立に炭素数が2または3のアルキレン基、LBuは下記式(LBu)で表される基、LEtは下記式(LEt)で表される基である。
Figure 2009058933
Figure 2009058933
[4]エポキシ樹脂、ラジカル重合開始剤、潜在性エポキシ硬化剤、およびフィラーをさらに含む、[1]〜[3]いずれか記載の液晶シール剤。
[5]前記(メタ)アクリル酸エステル化合物100質量部に対して、
前記エポキシ樹脂を5〜60質量部、
前記ラジカル重合開始剤を0.1〜10質量部、
前記潜在性エポキシ硬化剤を5〜40質量部、および
前記フィラーを10〜50質量部含む、[4]に記載の液晶シール剤。
[6]前記[1]〜[3]いずれか記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法であって、
3級アミン存在下で、下記一般式(Im)で表される化合物と、下記一般式(L1m)で表される化合物、(L2m)で表される化合物、および(L3m)で表される化合物を非ハロゲン溶媒中でエステル化反応させ、かつ前記反応で生成するハロゲン化水素をアミン塩として析出させる工程と、
前記反応後に得られた反応混合物をろ過する工程と、
前記ろ過によってアミン塩が取り除かれた反応混合物をアルカリ水溶液で洗浄した後、分液して有機相を得る工程と、
前記有機相を純水で洗浄する工程を含む、(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
Figure 2009058933
式(Im)中、Aは炭素数が2または3のアルキレン基、Haloはハロゲン原子を表す。
Figure 2009058933
Figure 2009058933
Figure 2009058933
式(L1m)〜(L3m)中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、X〜Zは、それぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。
[7]前記非ハロゲン溶媒は、芳香族炭化水素、酢酸エチル、またはメチルイソブチルケトンである、[6]に記載の製造方法。
[8]前記3級アミンは、ピリジン、トリエチルアミン、またはジメチルアニリンである、[6]または[7]に記載の製造方法。
[9]下記一般式(B)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物。
Figure 2009058933
式(B)中、Xは炭素数が3または4のアルキレン基、Xはそれぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基、Rは水素原子またはメチル基、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。
[10]前記一般式(B)におけるXはブチレン基、Rは水素原子であり、かつXはブチレン基またはエチレン基である、[9]に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物。
[11]前記一般式(B)におけるXおよびXはブチレン基であり、かつRおよびRは水素原子である、[9]または[10]に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物。
[12]前記[1]〜[5]のいずれか記載の液晶シール剤により形成されたシールパターンを有する第一の基板を準備する工程と、
前記シールパターンが未硬化の状態において、前記第一の基板のシールパターン枠内または前記基板に対向する第二の基板に液晶を滴下する工程と、
前記第一の基板と前記第二の基板を重ね合わせる工程と、
前記液晶シール剤を硬化させる工程、を含む液晶表示パネルの製造方法。
[13]前記[12]に記載の液晶表示パネルの製造方法により得られた液晶表示パネル。
本発明により室温で液状であり、液晶汚染性の低い(メタ)アクリル酸エステル化合物およびそれを含有する液晶シール剤を提供することを目的とする。本発明のシール剤は特に液晶滴下工法に最適であり、表示特性に優れた液晶表示パネルを与える。
1.(メタ)アクリル酸エステル化合物
(1) (メタ)アクリル酸エステル化合物
本発明の液晶シール剤は、下記の一般式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物(以下「本発明の化合物」ともいう)を含む。(メタ)アクリル酸エステル化合物とは、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル化合物であり、「(メタ)アクリル」とは「アクリルまたはメタクリル」を意味する。
Figure 2009058933
一般式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物は、イソシアヌレート環上の3つの窒素原子に有機基であるAが結合しており、さらにそれぞれのAに重合可能な有機基(以下「重合性基」ともいう)が結合している。Aは、それぞれが独立に炭素数が2または3のアルキレン基である。それぞれ独立にとは、3つのAが異なっていてもよいし、総て同じ基であってもよいことを意味する。炭素数が2または3のアルキレン基の例には、メチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基(n−プロピレン基)、およびiso−プロピレン基が含まれる。中でもAとしては、エチレン基が好ましい。本発明の化合物の製造方法は後で詳しく述べるが、Aがエチレン基である本発明の化合物は、原料が入手しやすく合成が容易である。
重合性基におけるR〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、X〜Zは、それぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。本発明において記号「〜」は、その両端の値を含む。
本発明の化合物は、一般式(I)中のA、R〜RとX〜Zが前記範囲にあるために、室温で液状であり、かつ液晶汚染性の低い液晶シール剤を与える。さらに、これらのA、R〜RおよびX〜Zを最適化することで、液晶汚染性や接着強度等により優れた液晶シール剤を与えうる。以下に、好ましい本発明の化合物の例について説明する。
本発明の化合物の好ましい第1の例は、式(B)で表される化合物である。この化合物は化合物Bとも呼ばれる。
Figure 2009058933
化合物Bは、一般式(I)におけるAがエチレン基である化合物である。
式(B)中、Rは水素原子またはメチル基である。中でもRは水素原子が好ましい。
式(B)中、Xは炭素数が3または4のアルキレン基である。
炭素数が3または4のアルキレン基の例には、プロピレン基(n−プロピレン基)、iso−プロピレン基、ブチレン基(n−ブチレン基)、iso−ブチレン基、sec−ブチレン基、およびter−ブチレン基が含まれる。中でも液晶シール剤とした場合の接着性に優れることから、Xはブチレン基すなわちn−ブチレン基であることが好ましい。
式(B)中、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基である。
式(B)中、Xはそれぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基である。炭素数が2〜4のアルキレン基の例には、メチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基(n−プロピレン基)、iso−プロピレン基、ブチレン基(n−ブチレン基)、iso−ブチレン基、sec−ブチレン基、およびter−ブチレン基が含まれる。中でもXはブチレン基またはエチレン基であることが好ましい。Xがブチレン基であると液晶シール剤とした場合の接着性に優れる。Xがエチレン基であると液晶シール剤とした場合の耐熱性に優れる。
また、前記Xは総てがブチレン基であってもよく、あるいは総てがエチレン基であってもよい。さらには、一方のXがブチレン基であって、他方のXがエチレン基であってもよい。Xがブチレン基であって、総てのXがブチレン基である化合物は「3Buタイプ」とも呼ばれる。Xがブチレン基であって、一方のXがエチレン基であり他方のXがブチレン基である化合物は「2Buタイプ」とも呼ばれる。Xがブチレン基であって、総てのXがエチレン基である化合物は「1Buタイプ」とも呼ばれる。中でも、化合物Bとしては、以下に示す化合物がより好ましい。
Figure 2009058933
Figure 2009058933
Figure 2009058933
式(B1)〜(B3)中、LBuおよびLEtは、以下の式(LBu)および(LEt)で表される基である。
Figure 2009058933
Figure 2009058933
この中でも、3BuタイプであってRおよびRがともに水素原子である、式(B1)で表される化合物(「化合物B1」ともいう)が特に好ましい。この化合物は液晶シール剤とした場合の接着性に極めて優れるからである。
化合物B2または化合物B1におけるLBu基とLEt基の数の比は、70:30〜30:70が好ましい。
本発明の化合物の好ましい第2の例は、式(E)で表される化合物である。この化合物は単に、化合物Eとも呼ばれる。化合物Eは、一般式(I)におけるAがエチレン基であり、重合性基L1〜L3において、X〜Zがいずれもエチレン基である化合物である。
Figure 2009058933
式(E)中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基である。
この化合物は、イソシアヌレート環の窒素原子に、2−(2−(メタ)アクリロイルエトキシ)カルボニルエチル基が結合している化合物である。当該置換基の総ては2−(2−アクリロイルエトキシ)カルボニルエチル基であってもよい。この場合の化合物を「アクリレートタイプ」ともいう。また当該置換基の総ては2−(2−メタクリロイルエトキシ)カルボニルエチル基であってもよい。この場合の化合物を「メタクリレートタイプ」ともいう。さらには、当該置換基の一部が2−(2−アクリロイルエトキシ)カルボニルエチルであって、その余の置換基が2−(2−メタクリロイルエトキシ)カルボニルエチル基であってもよい。この場合の化合物を「(メタ)アクリレートタイプ」ともいう。
化合物Eとしては、メタクリレートタイプがより好ましい。接着強度に優れる液晶シール剤を与えるからである。メタクリレートタイプは、以下の式(E1)で表される。
Figure 2009058933
本発明の化合物は、(メタ)アクリル基が重合して生成したオリゴマー成分等の不純物を少量含んでいてもよいが、高純度であることが好ましい。前記純度は80%以上が好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。純度は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した際に得られるピーク面積から算出される。さらに、化合物に含まれるイオン性不純物は少ないことが好ましい。液晶シール剤中にイオン性不純物が存在すると、シール剤の液晶汚染性が著しく低下するからである。イオン性不純物を低減させるために、本発明の化合物は、シリカゲルカラム精製により、高純度化がなされることが好ましい。
(2) (メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法
本発明の化合物の製造方法は特に限定されない。例えば前記特許文献4に記載された方法に準じて製造されうる。この方法は、1,3,5−トリス(ハロゲン化ホルミルエチル)イソシアヌレートと、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを脱ハロゲン化水素してエステル化する方法であり、具体的には以下の工程からなる。
クロロホルム溶媒にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとピリジンを溶解させる工程、
前記混合物に、1,3,5−トリス(ハロゲン化ホルミルエチル)イソシアヌレートを混合し、反応させる工程、
前記反応液を、飽和食塩水、次いで1N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、再び飽和食塩水で洗浄する洗浄工程、
有機相を分離し、クロロホルム等を留去して目的化合物を得る工程。
しかしながら、この方法で得られた化合物はイオン性不純物を多く含んでいることがあるため、シリカゲルカラム精製等により精製されることが好ましい。
前記特許文献4に記載の方法で得られる化合物がイオン性不純物を多く含む理由は定かではないが、以下のように推察される。
特許文献4に記載の方法は、洗浄工程において飽和食塩水を用いる。これは、洗浄工程において飽和食塩水の代わりに水を用いて反応混合物を洗浄すると、水相と有機相の分液性が低下するためと考えられる。反応混合物に存在するピリジン塩酸塩は、クロロホルムと水の双方に溶解するからである。また、洗浄工程において水を用いると、ピリジン塩酸塩がクロロホルム相から水相に移動する際、目的化合物も同時に水相に引き込まれ、目的化合物の精製収率が低下するおそれがあるからと考えられる。しかし、飽和食塩水を洗浄に用いると、食塩水由来のナトリウムイオンや塩化物イオンが目的化合物に混入しやすい。よって、第1に、洗浄工程において飽和食塩水を用いることが、特許文献4に記載の方法で得られる化合物がイオン性不純物を多く含む理由と考えられる。
さらに発明者らは実際に特許文献4に記載の方法を実施してみたところ、洗浄工程における反応混合物の分液性は、水を用いる場合に比べて改善されているものの、いまだ十分でないことを明らかにした。分液性が悪いことは、有機相と水相の界面に両親媒性の物質が存在することが原因と考えられる。この物質は主としてピリジン塩酸塩と推察された。よって、第2に、洗浄における分液性が悪いことが、特許文献4に記載の方法で得られる化合物がイオン性不純物を多く含む理由と推察された。
以上から、本発明の化合物は、次に示す方法(以下「ろ過法」とも呼ばれる)で製造することが好ましい。
1)3級アミン存在下で、後述の一般式(Im)で表される化合物と、後述の一般式(L1m)で表される化合物、(L2m)で表される化合物、および(L3m)で表される化合物を非ハロゲン溶媒中でエステル化反応させ、かつ前記反応で生成するハロゲン化水素をアミン塩として析出させる工程と、
2)前記反応後に得られた反応混合物をろ過する工程と、
3)前記ろ過によってアミン塩が取り除かれた反応混合物をアルカリ水溶液で洗浄した後、分液して有機相を得る工程と、
4)前記有機相を純水で洗浄する工程を含む方法。
1)の工程:反応工程
本反応工程では、3級アミンの存在下で、後述の一般式(Im)で表される1,3,5−トリス(ハロゲン化ホルミルエチル)イソシアヌレート(以下「化合物Im」ともいう)と、後述の一般式(L1m)〜(L3m)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(以下これらを合わせて「化合物L1m等」ともいう)とを、非ハロゲン溶媒中でエステル化反応させる。本反応工程で本発明の化合物が得られる。しかし、本反応工程で得られた反応混合物は、副生成物である1,3−ビス[((メタ)アクリロイルアルコキシ)カルボニルエチル]−5−(2−カルボキシエチル)イソシアヌレートや、3級アミンのハロゲン化水素塩等を含む。
3級アミンのハロゲン化水素塩(「3級アミン塩」ともいう)は、特許文献4に記載の方法でも生成される。当該文献に記載の方法では、溶媒にクロロホルムを用いるため、3級アミン塩が溶けやすく、3級アミン塩は溶媒に溶けて存在する。一方、本ろ過法では、溶媒に3級アミン塩の溶解度が低い非ハロゲン溶媒を用いるため、3級アミン塩は溶媒に溶解せずに析出する。このため、後の工程において、ろ過により反応混合物から3級アミン塩を除去できる。3級アミン塩を含まない反応混合物は、後の洗浄工程において分液性が良好となる。
本工程は、具体的には次のように行ってよい。
第1の方法:化合物Imと非ハロゲン溶媒とを混合した懸濁液の中に、予め化合物L1m等と3級アミンとを混合して得た均一な溶液を添加する方法。
第2の方法:前記の均一な溶液に、予め調製した化合物Imと非ハロゲン溶媒との懸濁液を添加する方法。
第3の方法:前記の均一な溶液に、非ハロゲン溶媒を添加した後、粉末の化合物Imを添加する方法。
この中でも、作業性に優れるため、第1の方法が好ましい。この際、前記均一な溶液は、非ハロゲン溶媒で希釈してから添加してもよい。
本工程は、発熱反応である。そのため、急激に反応が進行すると、反応系の温度が上昇しすぎて、安定して反応を行えない場合がある。よって、第1および第2の方法において一方の液体に他方の液体を添加する場合は、急激な反応を避けるため、他方の液体は滴下により添加されることが好ましい。滴下時の反応系の温度は、5〜150℃が好ましく、室温〜60℃がより好ましい。滴下時間は、反応系の温度により適宜調整してよい。
本工程後、反応を完結させるために、反応混合物は熟成されることが好ましい。熟成は、反応混合物の温度を、好ましくは5〜150℃、より好ましくは室温〜60℃の範囲内でほぼ一定に保持して行われる。
熟成時間は、反応混合物中の化合物Imがほぼ完全に消費されるように調整されるが、0.1〜15時間が好ましく、2〜7時間がより好ましい。熟成時間は、反応温度や熟成温度が高いほど短くなる。しかし反応温度や熟成温度が高いと、(メタ)アクリル基が重合するおそれがあるので、反応温度または熟成温度を低くし、かつ熟成時間を長くすることが好ましい。前記反応の進行度合いは、例えば、熟成開始から任意の経過時間ごとに採取した反応混合物を、HPLC分析して求めることができる。
[原料]
化合物Imは、1,3,5−トリス(ハロゲン化ホルミルアルキル)イソシアヌレートは、1,3,5−トリス(2−カルボキシルアルキル)イソシアヌレートのカルボン酸を酸ハライド化して得られる酸ハライドであり、式(Im)で表される。
Figure 2009058933
式(Im)中、Aは炭素数が2または3のアルキレン基、Haloはハロゲン原子を表す。炭素数が2または3のアルキレン基の例には、既に述べた基が含まれる。
前記ハロゲン元素の例には、塩素、臭素およびヨウ素が含まれる。中でも、ハロゲン元素としては塩素が好ましい。このような酸塩化物は、N,N−ジメチルホルムアミド溶媒下で、1,3,5−トリス(2−カルボキシルアルキル)イソシアヌレートとホスゲン、オキザリルクロライドまたは塩化チオニルとを反応させることによって得られる。
化合物Imには、不純物として主に1,3−ビス(ハロゲン化ホルミルアルキル)−5−(2−カルボキシアルキル)イソシアヌレートが含まれていることが多い。この不純物はカルボキシル基を有する。この化合物は「Imの不純物」とも呼ばれる。Imの不純物は、本反応工程において、副生成物である1,3−ビス[((メタ)アクリロイルアルコキシ)カルボニルアルキル]−5−(2−カルボキシアルキル)イソシアヌレートを生成する。この副生成物は「Iの副生成物」とも呼ばれ、カルボキシル基を有するためアルカリ水溶液へ溶解しやすい。本ろ過法は、後の工程で、反応混合物をアルカリ水溶液で洗浄するが、このIの副生成物が反応混合物中に存在すると、この洗浄における分液性が低下する。以上から、化合物Imの純度は90%以上が好ましく、93%以上がより好ましく、95%以上が特に好ましい。
前記純度は、HPLCで分析した際に得られるピーク面積から算出される。例えば、化合物Imの純度は、アニリンを添加してアミド化合物に誘導した後、HPLC分析することにより求められる。具体的に化合物Imの純度は、1,3,5−トリス(ハロゲン化ホルミルアルキル)イソシアヌレートのピーク面積をa1、Imの不純物である1,3−ビス(ハロゲン化ホルミルアルキル)−5−(2−カルボキシアルキル)イソシアヌレートのピーク面積をa2、その他の溶媒以外の不純物ピークをa3としたときに、{a1/(a1+a2+a3)}×100で算出される。
化合物L1m、L2mおよびL3mは、分子内に水酸基と(メタ)アクリル基を有する化合物、すなわちヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートであり、次の式で表される。
Figure 2009058933
式(L1m)〜(L3m)中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、X〜Zは、それぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。
これらの化合物の例には、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、および2−ヒドロキシイソプロピル(メタ)アクリレート等が含まれるが特に限定されない。
化合物L1m〜L3mは、総てが同じでもよく、総てが異なっていてもよく、または、一部が同じであってもよい。
化合物L1m〜L3mの総てが同じである場合、前述の化合物B1やE1のような化合物が得られる。
化合物L1m〜L3mの一部が同じとは、例えば、L2mは、L3mと同じであるがL1mと異なる場合である。この場合、前述の化合物B2やB3の化合物が得られる。このとき、例えば、化合物L1mモル数と化合物L2mモル数を1:1にすれば、前述の化合物B1〜E1からなる群から選ばれた2種以上の化合物の混合物であって、混合物中の化合物L1mに由来する基と化合物L2mに由来する基の数の比が1:1である混合物が得られる。
本ろ過法で用いる化合物L1m等の合計のモル数は、化合物Imモル数に対して2〜6倍が好ましく、3〜4倍がより好ましく、3〜3.3倍が特に好ましい。化合物L1m等の合計のモル数がこの範囲であると、後述する洗浄工程における洗浄効率、および精製収率が向上する。
化合物L1m等の合計のモル数が前記の下限値より少ないと、目的化合物の精製収率が低下することがある。また、化合物L1m等の合計のモル数が前記の下限値より少ないと、化合物Imの1,3,5位の窒素原子に結合しているハロゲン化ホルミルエチル基の総てがエステル化されない。このような化合物は、両親媒性であるため、後の洗浄工程における分液性が低下することがある。一方、化合物L1m等の合計のモル数が前記の上限値より多いと、反応混合液中に未反応の化合物L1m等が残留し、後の洗浄工程における洗浄回数が増加することがある。
[非ハロゲン溶媒]
非ハロゲン溶媒とは、ハロゲン元素を含まない有機溶媒である。前述のとおり、非ハロゲン溶媒は、本工程で生成する3級アミン塩を溶解しにくいので、後のろ過工程により反応混合物から3級アミン塩を容易に除去できる。このため、前述のとおり、後の洗浄工程における分液性が高くなる。また、非ハロゲン溶媒として、水やアルカリ水溶液との相溶性が低い溶媒を用いると、この分液性をさらに高くできる。分液性が高いと、特許文献4のように、洗浄に飽和食塩水を用いる必要がなくなる。よって、非ハロゲン溶媒を用いることにより、目的化合物中のイオン性不純物の含有量を低減できる。
以上から、本発明の非ハロゲン溶媒は、3級アミン塩、水、およびアルカリ水溶液との相溶性が低いことがより好ましい。このような溶媒の例には、炭化水素;ジフェニルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;およびメチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類が含まれる。
中でも、本発明の非ハロゲン溶媒は、非極性である炭化水素が好ましい。炭化水素の具体例には、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、および、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素が含まれる。特に非ハロゲン溶媒がトルエンであると、後工程で使用される水と共沸するので、有機相中から水を留去しやすい。非ハロゲン溶媒は、複数種を組み合わせて用いてもよい。
非ハロゲン溶媒の使用量は特に限定されないが、反応を効率よく行うために、非ハロゲン溶媒中の化合物Imの濃度が1〜60質量%となるように調整されることが好ましく、10〜35質量%となるように調整されることがより好ましい。
[3級アミン]
3級アミンとは、アンモニアの水素原子を3つの炭化水素基で置換した化合物である。3級アミンは、化合物Im由来のハロゲン原子と、化合物L1m等由来の水素原子から生成されたハロゲン化水素をトラップする。
3級アミンは特に限定されない。3級アミンの例には、ピリジン、トリメチルアミン、およびジメチルアニリンが含まれる。もし、2級以下のアミンが反応混合物に添加されると、2級以下のアミンと酸ハロゲン化物とが反応するので好ましくない。よって、3級アミンは、不純物として2級以下のアミンを含まないことが好ましい。
3級アミンの使用量は、反応混合物中に生成するすべてのハロゲン化水素をアミン塩とするのに十分な量であることが好ましい。具体的には、3級アミンのモル数は、化合物Imのモル数に対して2〜6倍が好ましく、3〜4倍がより好ましく、3〜3.3倍が特に好ましい。
2)の工程:ろ過工程
本ろ過工程では、1)の反応工程で得た反応混合物をろ過する。これにより、反応混合物中に析出しているピリジン塩等の3級アミン塩を容易に除去できる。反応混合物をろ過する方法は、吸引ろ過または加圧ろ過等の公知の方法であればよい。フィルタを用いる場合、フィルタの孔径が極めて小さいと、微細な3級アミン塩等を取り除けるが、ろ過時間が長くかかることがある。よってフィルタの孔径は、作業性を考慮しながら適宜設定すればよい。
3)の工程:アルカリ水溶液洗浄工程
本工程では、前記ろ過によってアミン塩が取り除かれた反応混合物を水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液で洗浄する。洗浄は、前記反応混合物にアルカリ水溶液を添加した後、振とうして一定時間静置し、水相と有機相とに分液することを1サイクルとして行われる。このとき、水相には、反応混合物中に存在する「Iの副生成物」のナトリウム塩や、未反応の化合物Imが中和されて生成した酸等のナトリウム塩が抽出される。前述のとおり、反応混合物からは大部分の3級アミン塩がすでに除去されているので、本工程は、洗浄時の分液性が高い。さらに、溶媒として、トルエン等の非極性である非ハロゲン溶媒を用いると、分液性はより向上する。目的化合物は有機相に存在するため、分液後は、水相を廃棄し、有機相のみを回収する。
本発明の方法で用いられるアルカリ水溶液は、塩基性の無機化合物の水溶液が好ましい。塩基性の無機化合物の例には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素カリウムが含まれる。
アルカリ水溶液の濃度や使用量、および洗浄回数は、反応混合物の洗浄を十分に行えるように適宜設定すればよい。例えば、濃度が1質量%のアルカリ水溶液を反応混合物の1/3質量程度使用すると、反応混合物を十分に洗浄できる。
アルカリ水溶液を添加する前の反応混合物には、反応混合物の分液性を向上させるために、必要に応じてトルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、またはメチルエチルケトンを添加することが好ましい。
アルカリ水溶液による反応混合物、または有機相の洗浄は、繰り返し行うことが好ましい。例えば前述の1サイクルを複数回繰り返せばよい。
アルカリ水溶液によって繰り返し有機相を洗浄する場合は、有機相中のIの副生成物である1,3−ビス[((メタ)アクリロイルアルコキシ)カルボニルアルキル]−5−(2−カルボキシアルキル)イソシアヌレートの濃度をモニターしながら行うことが好ましい。Iの副生成物の濃度は、溶媒を除去した有機相をHPLC分析して求められる。具体的には、HPLC分析で得られる1,3,5−トリス(ハロゲン化ホルミルアルキル)イソシアヌレートのピーク面積をx1、Iの副生成物のピーク面積をx2、その他の溶媒以外の不純物ピーク面積合計値をx3としたときに、{x2/(x1+x2+x3)}×100で算出される値とする。洗浄は、Iの副生成物の量が1%以下となるまで繰り返すことが好ましい。
4)の工程:純水洗浄工程
本工程では、前工程で得た有機相を純水で洗浄する。これにより、有機相に混入したアルカリ水溶液が除去されるとともに、アルカリ洗浄では除去できなかった不純物を有機相から除去できる。アルカリ洗浄では除去できなかった不純物には、化合物L1m等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが含まれる。純水洗浄1回に使用する純水の量は、特に限定されないが、有機相の1/3質量程度とすると、優れた洗浄効果が得られる。
純水による有機相の洗浄は、有機相中の化合物L1m等の合計の濃度および水相の電気伝導度をモニターしながら行うことが好ましい。化合物L1m等の合計の濃度は、溶媒を除去した有機相をHPLC分析して求められる。具体的には、HPLC分析で得られるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのピーク面積をy1、これ以外のピーク面積の総和をy2(溶媒ピークを除く)としたときに、{y1/(y1+y2)}×100で算出される値とする。
電気伝導度は定法により求めてよい。電気伝導度は、水相中に含まれているイオン性不純物の量と比例するので、有機相中のイオン性不純物の濃度の指標となる。
洗浄は前記有機相中の化合物L1m等の合計の濃度1%以下となり、かつ水相の電気伝導度が2μS/cm以下となるまで繰り返し行うことが好ましい。
前記3)と4)の工程は、3)の工程を繰り返し行った後、4)の工程を繰り返し行ってもよく、3)と4)交互に行うことを繰り返してもよい。しかしながら、洗浄効率を考慮すると前者の方法が好ましい。
[濃縮]
洗浄が十分になされた有機相から目的化合物が単離されるが、単離は、有機相を濃縮して行うことが好ましい。有機相を濃縮する手段の例には、エバポレータが含まれる。濃縮の際は、有機相中に重合禁止剤等が添加されることが好ましい。重合禁止剤の例には、ヒドロキノン、4−t−ブチル−ヒドロキノン等のキノン類;および2,4−t−ブチル−フェノール、4−メトキシフェノール等のフェノール類が含まれる。
単離された目的化合物である1,3,5−トリス[(4−(メタ)アクリロイルアルコキシ)カルボニルアルキル]イソシアヌレートの純度は、HPLC分析で測定される。この純度は、目的化合物のピーク面積をm1とし、これ以外の不純物の総ピーク面積をm2とするとき、{m1/(m1+m2)}×100で算出される値である。このように測定される目的化合物の純度は、90%以上が好ましい。
2.シール剤
液晶表示パネルとは二枚の透明な基板の間に、液晶組成物(液晶)を封入してなるパネル状の装置をいう。液晶を封入するために用いる材料をシール剤あるいは液晶シール剤という。通常、液晶表示パネルは二枚の基板を一定の間隔を空けて貼り合わせ、その空間に液晶が封入されて製造されるため、液晶シール剤(単に「シール剤」ともいう)は二枚の基板を貼り合わせるための接着剤を兼ねている。
(1)(メタ)アクリル酸エステル化合物
本発明のシール剤は、前述の本発明の化合物を主成分として含む。シール剤は、既に述べた化合物を単独で含んでいてもよいが、複数の異なる化合物を含んでいてもよい。シール剤が複数の異なる化合物を含む場合は、(B1)、(B2)、(B3)および(E1)で表される化合物群より選ばれた2種以上の化合物の混合物を含むことが好ましい。この場合、この混合物中のLBu基の数とLEt基の数の比は、70:30〜30:70が好ましく、60:40〜40:60がより好ましく、50:50がよりさらに好ましい。このような混合物を含むシール剤は、接着性に極めて優れるからである。
LBu基の数とLEt基の数の比が前記範囲にある混合物は、予め合成された化合物B1と化合物E1をモル比で所望の値(例えば1:1)となるように混合して得てよい。また、当該混合物は、本発明の化合物の製造方法で述べたように、原料である化合物L1mと化合物L2mの仕込み量をモル比で所望の値(例えば1:1)とする条件で合成して得られる。このようにして得られた混合物中のLBu基の数とLEt基の比は、NMR分析により求められる。
本発明の化合物は、液晶シール剤の必須成分であり、液晶シール剤100質量部中に、5〜90質量部含有されることが好ましく、20〜60質量部含有されることがさらに好ましい。当該含有量が上記範囲内であれば、液晶シール剤の液晶汚染性が低減され、液晶表示パネルの表示特性も良好となる。本発明において「〜」はその両端の数値を含む。
本発明の液晶シール剤は、さらにエポキシ樹脂、ラジカル重合開始剤、熱潜在性アミン系硬化剤、フィラー、その他の添加剤を含んでいてもよい。
(2)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂とは分子内にエポキシ基を1つ以上有するが(メタ)アクリル基を有さない化合物をいう。エポキシ樹脂は公知のものであればよい。その例には以下のものが含まれる。
芳香族ジオール類とエピクロルヒドリンとの反応で得られる芳香族多価グリシジルエーテル化合物;ノボラック型フェノール樹脂またはポリアルケニルフェノールポリフェノール類と、エピクロルヒドリンとの反応で得られるフェノールノボラック型エポキシ樹脂;キシリレンフェノール樹脂のグリシジルエーテル化合物類;トリスフェノール型エポキシ樹脂;およびジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂。本発明のシール剤は、これらの異なるエポキシ樹脂を複数含んでいてもよい。また、これらのエポキシ樹脂は分子蒸留法などにより高純度化されていることが好ましい。
芳香族多価グリシジルエーテル化合物の例には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、およびビフェニル型エポキシ樹脂が含まれる。
エポキシ樹脂の含有量は、本発明の化合物100質量部に対して、5〜60質量部が好ましく、10〜20質量部がさらに好ましい。エポキシ樹脂の含有量が上記範囲にあるシール剤は、接着信頼性に優れた液晶表示パネルを与える。
(3)ラジカル重合開始剤
ラジカル重合開始剤とは、エネルギーを吸収してラジカルを発生する化合物をいう。ラジカル重合開始剤の例には、光ラジカル重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤が含まれる。光ラジカル重合開始剤とは、光照射を受けてラジカルを発生する化合物、すなわち、光エネルギーを吸収し、分解してラジカル種を発生する化合物をいう。熱ラジカル重合開始剤とは、加熱されてラジカルを発生する化合物、すなわち、熱エネルギーを吸収し、分解してラジカル種を発生する化合物をいう。本発明のシール剤は、光ラジカル重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤のいずれか一方、または双方を含んでいてもよい。
本発明のシール剤に含まれる光ラジカル重合開始剤は特に限定されない。光ラジカル重合開始剤の例には、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサトン類、α−アシロキシムエステル類、フェニルグリオキシレート類、ベンジル類、アゾ系化合物、ジフェニルスルフィド系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物、有機色素系化合物、鉄−フタロシアニン系、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、およびアントラキノン類が含まれる。本発明のシール剤は、これらの光ラジカル重合開始剤を複数含んでいてもよい。
光ラジカル重合開始剤の含有量は、本発明の100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。前記含有量を0.1質量部以上とすることによりシール剤の光照射による硬化性が良好となる。また前記含有量を10質量部以下とすることにより、液晶シール剤の粘度安定性を良好にでき、光硬化の際に均質な硬化体を得ることができる。
本発明のシール剤に含まれる熱ラジカル重合開始剤は、特に限定されない。熱ラジカル重合開始剤の例には、有機過酸化物やアゾ化合物および置換エタン化合物が含まれる。これらの化合物は、単独あるいは組み合わせて使用してよい。有機過酸化物の例には、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネートが含まれる。本発明のシール剤は、これらの熱ラジカル重合開始剤を複数含んでいてもよい。
(4)潜在性エポキシ硬化剤
潜在性エポキシ硬化剤とは、エポキシ樹脂に混合されていても、樹脂を通常保存する状態ではほとんどエポキシ基と反応しないが、加熱によりエポキシ基と反応し、エポキシ樹脂を硬化させる剤をいう。潜在性エポキシ硬化剤を含むシール剤は、粘度安定性に優れる。
本発明のシール剤に含まれる潜在性エポキシ硬化剤は特に限定されないが、分子内にアミノ基を有するアミン系潜在性エポキシ硬化剤が好ましい。アミン系潜在性エポキシ硬化剤の例には、有機酸ジヒドラジド化合物、イミダゾールおよびその誘導体、ジシアンジアミド、芳香族アミン、エポキシ変性ポリアミン、ならびにポリアミノウレアが含まれる。
潜在性エポキシ硬化剤は、融点または環球法による軟化点温度が、75℃以上であることが特に好ましい。このような潜在性エポキシ硬化剤を含むシール剤は、室温での粘度安定性に極めて優れる。そのため、このようなシール剤は、基板にシールパターンを描画するためにスクリーン印刷機やディスペンサーに長時間充填されても、粘度が安定しており、作業性を損なうことがない。
融点または環球法による軟化点温度が75℃以上であるアミン系潜在性硬化剤の例には、ジシアンジアミド(融点209℃)等のジシアンジアミド類;アジピン酸ジヒドラジド(融点181℃)、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン(融点120℃)等の有機酸ジヒドラジド;2,4−ジアミノ―6―[2’−エチルイミダゾリル−(1’)]−エチルトリアジン(融点215℃〜225℃)、2−フェニルイミダゾール(融点137〜147℃)等のイミダゾール誘導体が含まれる。
本発明のシール剤は、これらの潜在性エポキシ硬化剤を複数含んでいてもよい。潜在性エポキシ硬化剤の含有量は、本発明の化合物100質量部に対して、5〜40質量が好ましく、25〜35質量部がより好ましい。潜在性エポキシ硬化剤の含有量が前記範囲にあるシール剤は、接着信頼性に優れた液晶表示パネルを与える。またこのようなシール剤は粘度安定性にも優れる。本発明に用いられる潜在性エポキシ硬化剤は、水洗法、再結晶法などにより、高純度化されていることが好ましい。
(5)フィラー
フィラーとは、シール剤の粘度制御、硬化物の強度向上、線膨張性制御等を目的として添加される充填剤をいう。本発明のシール剤に含まれるフィラーは特に限定されないが、電子材料用のフィラーが好ましい。このようなフィラーの例には、無機フィラーおよび有機フィラーが含まれる。
無機フィラーの例には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、チタン酸カリウム、カオリン、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、および窒化ケイ素が含まれる。有機フィラーの例には、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、メタクリル酸メチルと他のモノマーの共重合体、スチレンと他のモノマーの共重合体、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、およびゴム微粒子が含まれる。上記フィラーの中でも、低線膨張性、形状保持性の観点から無機フィラーが好ましく、光透過性の観点から二酸化ケイ素、タルクがより好ましい。
フィラーの形状は、特に限定されず、球状、板状、針状等の定形、または非定形であってもよい。フィラーの含有量は、本発明の化合物100質量部に対して、10〜50質量が好ましく、35〜45質量部がより好ましい。前記範囲のフィラーを含むシール剤は、接着強度に優れる。
(6)その他の添加剤
本発明のシール剤は、必要に応じて以下の添加剤を含んでいてもよい。シランカップリング剤等のカップリング剤、1分子内にグリシジル基と(メタ)アクリル基を含有する化合物、イオントラップ剤、イオン交換剤、レベリング剤、顔料、染料、熱可塑性ポリマー、消泡剤等。さらに、本発明のシール剤は、所望のセルギャップを確保するために、スペーサーを含んでいてもよい。
1分子内にグリシジル基と(メタ)アクリル基を含有する化合物は、例えばビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸やフェニルメタクリレートを、塩基性触媒下で反応させて得られる。1分子内にグリシジル基と(メタ)アクリル基を含有する化合物は、変性エポキシ樹脂とも呼ばれる。変性エポキシ樹脂は、樹脂骨格内にエポキシ基と(メタ)アクリル基を併せ持っているため、本発明の化合物とエポキシ樹脂との相溶性に優れるので、均一な硬化物を与える。
本発明のシール剤は、粘度を調整するために溶剤を含んでいてもよい。溶剤は公知のものであればよい。その例にはシクロヘキサノン等のケトン溶剤;ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のエーテル溶剤;ジエチレングリコールジアセテート、アルコキシジエチレングリコールモノアセテート等のアセテート溶剤;およびトルエン、ヘキサン等の非極性溶媒が含まれる。
本発明のシール剤が溶剤を含む場合、液晶表示パネルの製造工程において、一方の液晶表示用基板にシールパターンを形成した後に、50〜100℃の温度で該液晶シール剤を一旦プレキュア処理することが好ましい。溶剤の含有量は、シール剤に対して20%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。溶剤の含有量がこの範囲であるシール剤は、液晶表示パネルの表示特性を低下させにくい。
シール剤の液晶汚染性は、後述するように液晶表示パネルを製造し、表示パネルを駆動させたときの表示状態により評価することができる。液晶が汚染されていれば表示パネルの液晶の応答が悪く、表示状態が不良となる。
また、シール剤の液晶汚染性は、シール剤またはその主成分である(メタ)アクリル酸エステル化合物と液晶をビーカー内で加熱混合し、汚染された液晶と汚染されていない液晶のNI点を比較して評価してもよい。
NI点とは、液晶がネマチック相からアイソトロピック相(等方相)へ相転移するときの温度である。相転移温度は、示差熱分析装置を用いて発熱ピークの変曲点から測定できる。ΔNI点は、「汚染されていない液晶のNI点」と「汚染された液晶のNI点」の差である。液晶汚染性が高い原料あるいはシール剤が液晶と混合されると、ΔNI点の絶対値は大きくなる。逆に、原料あるいはシール剤の液晶汚染性が低い場合、ΔNI点の絶対値は小さくなる。
本発明の化合物またはこれを含むシール剤は、次の試験を行ったときに、ΔNI点の絶対値が0.8℃未満となるものが好ましく、ΔNI点の絶対値が0.4℃未満となるものがより好ましい。試験は、本発明の化合物またはこれを含むシール剤と、液晶を1:10の質量比で混合したものを120℃で1h加熱した後、前述の方法でΔNI点を測定して行う。
3.シール剤の調製
本発明のシール剤の調製方法は特に限定されない。シール剤は前述のシール剤用の原料を公知の方法で混合して得てよい。混合方法の例には、双腕式攪拌機、ロール混練機、2軸押出機、ボールミル混練機、および遊星式撹拌機等の公知の混練機械を用いる方法が含まれる。混合されたシール剤は最終的にフィルターを用いてろ過され、真空脱泡処理後にガラス瓶やポリ容器に密封充填され、貯蔵、輸送される。
4.液晶表示パネルの製造方法
本発明のシール剤を用いて液晶表示パネルを製造する方法は特に限定されないが、以下好ましい製造方法について説明する。
本発明において液晶表示パネルは、
1)本発明のシール剤により形成されたシールパターンを有する第一の基板を準備する工程、
2)前記シールパターンが未硬化の状態において前記第一の基板のシールパターン枠内または前記基板に対向する第二の基板に液晶を滴下する工程、
3)前記第一の基板と前記第二の基板を重ね合わせる工程、および
4)前記シール剤を硬化させる工程、
を経る工程、いわゆる液晶滴下工法により製造されることが好ましい。
前記1)〜3)の工程は公知の方法で行ってよい。前記4)の工程は、光を照射してシール剤を仮硬化させ、その後加熱して後硬化させてもよいし、加熱のみでシール剤を硬化させてもよい。このようにして製造された液晶表示パネルは、表示不良が少なく良好な表示特性を有する。
本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。また、以下に記載の「%」、「部」とはそれぞれ「質量%」、「質量部」を意味する。
[実施例、比較例に使用する材料等の調製]
(1)(メタ)アクリル酸エステル化合物
(メタ)アクリル酸エステル化合物は、以下の合成例により合成された。
[合成例1]メタクリル酸エステル化合物(A1)の合成
特許文献4の実施例1と同様にして、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートを反応させ、1,3,5−トリス〔2−(2−メタクリロイルエトキシ)カルボニルエチル〕イソシアヌレートを含有する反応液を得た。
当該反応液を飽和食塩水で3回洗浄後、クロロホルム相を濃縮した。得られた濃縮物のシリカゲルカラム精製を行い、1,3,5−トリス〔2−(2−メタクリロイルエトキシ)カルボニルエチル〕イソシアヌレートを単離した。当該化合物の純度は後述するようにHPLC分析により求めた。その結果、HPLCのピーク面積比から98%と算出された。
[合成例2]アクリル酸エステル化合物(A2)の合成
2−ヒドロキシエチルメタクリレートの代わりに2−ヒドロキシエチルアクリレートを用いる以外は合成例1と同様にして、標記化合物を合成した。
[合成例3](メタ)アクリル酸エステル混合物(A3)の合成
2−ヒドロキシエチルメタクリレートの半分(モル換算)を2−ヒドロキシエチルアクリレートに代えた以外は、合成例1と同様の方法で標記混合物を得た。
[合成例4](メタ)アクリル酸エステル混合物(A4)の合成
2−ヒドロキシエチルメタクリレートの代わりに、4−ヒドロキシブチルアクリレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートの混合物(モル比1:1)を用いた以外は、合成例1と同様にして、標記混合物を得た。得られた混合物は前記化合物B1とB2とB3の混合物である。当該混合物のH−NMRの測定結果は以下のとおりであった。測定は、EX270型核磁気共鳴装置(日本電子製、270MHz、CDCl、室温)で行った。また当該化合物のFT-IRを測定し、イソシアヌル酸環に由来する吸収ピークを確認した。
H(a):6.41ppm(1.5H)、H(b):5.83ppm(1.5ppm)、H(c、j):6〜6.2ppm(3H)、H(d、g、i、m、n、p)4〜4.5ppm(18H)、H(e、f):1.79ppm(6H)、H(h、o):2.68ppm(6H)、H(k):5.60ppm(1.5H)、H(l):1.95ppm(4.5H)
Figure 2009058933
[合成例5]アクリル酸エステル化合物(A5)の合成
2−ヒドロキシエチルメタクリレートの代わりに4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いる以外は、合成例1と同様にして、標記化合物を得た。得られた化合物は前記式(B1)で表される化合物である。当該化合物の純度は、HPLC分析により97.5面積%と算出された。
当該化合物のH−NMRの測定結果(条件は合成例4に同じ)は以下のとおりであった。また、当該化合物のFT-IRを測定し、イソシアヌル酸環に由来する吸収ピークを確認した。
H(a):6.41ppm(3H)、H(b):5.83ppm(3H)、H(c):6.12ppm(3H)、H(d、g、i):4〜4.4ppm(18H)、H(e、f):1.79ppm(12H)、H(h):2.66ppm(6H)
Figure 2009058933
[合成例6]アクリル酸エステル混合物(A6)の合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの半分(モル換算)を2−ヒドロキシエチルアクリレートに代えた以外は、合成例5と同様の方法で、アクリル酸エステル混合物(A6)を得た。当該混合物のH−NMRの測定結果(条件は合成例4に同じ)は以下のとおりであった。また当該混合物のFT-IRを測定し、イソシアヌル酸環に由来する吸収ピークを確認した。
H(a、q):6.3〜6.5ppm(3H)、H(b、r):5.75〜5.95ppm(3H)、H(c、s)6〜6.25ppm(3H)、H(d、g、i、t、u、w):4〜4.6ppm(18H)、H(e、f):1.79ppm(6H)、H(h、v):2.55〜2.85ppm(6H)
(2)他の成分
以下のものを使用した。
エポキシ樹脂:o−クレゾールノボラック型固形エポキシ樹脂(EOCN−1020−75:日本化薬製)
光ラジカル重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184:チバスペシャリティ・ケミカルズ製)
熱ラジカル重合開始剤:1,1−アゾビス(2,4−シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40:和光純薬製)
潜在性エポキシ硬化:1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン(アミキュアVDH:味の素製、融点120℃)
フィラー:球状シリカ(シーフォスター−S−30:日本触媒製)
添加剤:シランカップリング剤としてγ−グリシドキシトリメトキシシラン(KBM403:信越化学工業製)
変性エポキシ樹脂:前記合成例4で得られた樹脂
[合成例7]
攪拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた500mlの四つ口フラスコにビスフエノールF型エポキシ樹脂(エポトートYDF−8170C:東都化成製)160g、アクリル酸36g、トリエタノールアミン0.2gを仕込んだ。次に、これらを乾燥エア気流下、110℃、5時間加熱攪拌し反応させて、アクリル変性エポキシ樹脂を得た。得られた樹脂は超純水にて12回洗浄した。
[各種評価方法]
1)原料および液晶シール剤の液晶汚染性評価テスト
(メタ)アクリル酸エステル化合物0.03gと、液晶(MLC−11900−000:メルク製)0.3gを1mlのビーカーに精秤し、120℃、1h加熱した。加熱終了後、汚染された液晶と汚染されていない液晶のNI点を比較して、ΔNI点を算出した。液晶汚染性が低い原料あるいは液晶シール剤を用いた場合、ΔNI点の絶対値は小さくなる。
(メタ)アクリル酸エステル混合物および後述する方法で調製したシール剤についてもそれぞれ、同様にΔNI点を求めた。
2)光および熱硬化後の液晶表示パネルの表示状態テスト
a)透明電極および、配向膜を付した40mm×45mmガラス基板(RT−DM88PIN:EHC製)を準備した。
後述する方法で調製した液晶シール剤に、5μmのガラスファイバーを1%添加混合した。当該シール剤をディスペンサー(ショットマスター:武蔵エンジニアリング製)に充填し、前記基板上に線幅0.5mm、線厚み50μmの線にて、35mm×40mmの枠型のシールパターンを描画した。
b)次に、貼り合わせ後のパネル内容量に相当する液晶材料(MLC−11900−000:メルク製)を、対となるガラス基板にディスペンサーを使用して精密に滴下した。さらにこれらの両基板を液晶が封止されるように90Paの減圧下で重ね合わせた。
c)ウシオ電機製紫外線照射装置を使用し、100mW/cmの紫外線照射照度で2000mJの照射エネルギーを前記重ね合わされた基板に照射して光硬化を行った。光源にはメタルハライドランプを使用し、積算光量の測定には300nm〜390nmの測定波長範囲を有し、ピーク感度波長が365nmの紫外線積算光量計(UVR−T35:トプコン製)を使用した。
d)紫外線による光硬化後、さらに120℃で60分加熱して後硬化を行った。
e)その後、ガラス基板の両面に偏光フィルムを貼り付けた。
この液晶表示パネルを、直流電源装置を用いて5Vの印加電圧で駆動させ表示機能を評価した。具体的には液晶シール剤近傍の液晶表示機能が駆動初期から正常に機能するか否かを評価した。表示の異常は、シール剤近傍から液晶表示部に向けて発生するため、表示異常領域のシール際からの距離で判断した。表示異常が観測されない場合、すなわち前記距離がほぼゼロである場合は表示特性が良好(○)とし、前記距離が0.3mmを超えた場合は表示特性が著しく劣る(×)とした。
3)熱硬化後の液晶表示パネルの液晶表示状態テスト
前記a)〜b)と同様にして重ね合わされた基板を得た。
f)続いて120℃で60分加熱して後硬化を行った。
その後、ガラス基板の両面に偏光フィルムを貼り付けた。
この液晶表示パネルを、直流電源装置を用いて5Vの印加電圧で駆動させ、表示機能を評価した。具体的評価方法は前記と同様に行った。
4)光および熱硬化後の液晶シール剤接着強度測定テスト
後述する方法で調製した液晶シール剤にスペーサーとして5μmのガラスファイバーを添加したシール剤を準備した。次いで当該シール剤を25mm×45mm厚さ5mmの無アルカリガラス上に直径1mmの円状にスクリーン印刷し、対となる同様のガラスを十字に貼り合わせて固定した。当該ガラスにウシオ製紫外線照射装置を使用し、100mW/cmの紫外線照射照度で2000mJの照射エネルギーを照射して光硬化を行った。さらにその後、120℃で60分の後硬化を行い、試験片を作製した。
得られた試験片を引っ張り試験機(モデル210:インテスコ製)を使用し、引っ張り速度2mm/分で平面引張り強度を測定した。該判定方法は10MPa以上の接着強度が得られている場合は、接着強度が良好(○)、10MPa未満の接着強度が得られた場合は不良(×)とした。
5)熱硬化後の液晶シール剤接着強度測定テスト
前記と同様にして、十字に貼り合わされた二枚のガラスを準備した。次いで、当該ガラスを120℃、60分加熱処理し、熱硬化のみさせて得た試験片を作製した。得られた試験片は前述のとおりに評価した。
6)粘度安定性
液晶シール剤100質量部をポリエチレン製容器に入れ密封した。そのまま25℃で5日経過保持し、経時変化後のシール剤の粘度を測定した。経時変化後のシール剤の粘度は、予め測定しておいた密封時の25℃粘度の値を100とした場合の割合で示した。粘度の上昇率が20%以下であった場合を貯蔵安定性が良好(○)と、前記上昇率が20%を超えた場合を貯蔵安定性に劣る(×)とした。
[実施例1]
次に示す材料をミキサーで予備混合し、次に3本ロールで固体原料が5μm以下になるまで混練した。続いて当該組成物を目開き10μmのフィルター(MSP−10−E10S:ADVANTEC製)でろ過した後、真空脱泡処理して液晶シール剤を得た(P1)。
メタアクリル酸エステル化合物(合成例1で得たもの) 35部
潜在性エポキシ硬化剤 10部
エポキシ樹脂 5部
光ラジカル重合開始剤 2部
フィラー 15部
アクリル変性エポキシ樹脂 (合成例4で得たもの) 5部
シランカップリング剤 1部
得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[実施例2]
化合物(A1)の代わりに、合成例2で得られた化合物(A2)を用いる以外は実施例1と同様にして、液晶シール剤(P2)を得た。得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[実施例3]
化合物(A1)の代わりに、合成例3で得られた化合物(A3)を用いる以外は実施例1と同様にして液晶シール剤(P3)を得た。得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[実施例4]
化合物(A1)の代わりに、合成例4で得られた混合物(A4)を用いる以外は実施例1と同様にして、液晶シール剤(P4)を得た。得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[実施例5]
化合物(A1)の代わりに、合成例5で得られた化合物(A5)を用いる以外は実施例1と同様にして、液晶シール剤(P5)を得た。得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[実施例6]
化合物(A1)の代わりに、化合物(A1)と化合物(A5)を質量比で1:1で混合した混合物を用いる以外は実施例1と同様にして、液晶シール剤(P6)を得た。得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[実施例7]
化合物(A1)の代わりに、合成例6で得られた混合物(A6)を用いる以外は実施例1と同様にして、液晶シール剤(P7)を得た。得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[実施例8]
化合物(A1)の半分(質量換算)を、混合物(A6)とした以外は実施例1と同様にして液晶シール剤(P8)を得た。得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[実施例9〜16]
光ラジカル重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンの代わりに、熱ラジカル重合開始剤である1,1−アゾビス(2,4−シクロヘキサン−1−カルボニトリル)を用いた以外は実施例1〜8と同様にして液晶シール剤(T1)〜(T8)を得た。得られたシール剤は、既に述べた方法により評価された。
[比較例1]
化合物(A1)の代わりに、前記式(i)で表されるアクリル酸エステル(R1)を用いる以外は、実施例1と同様にして液晶シール剤(C1)を得た。
前記アクリル酸エステル化合物(R1)は、特許文献2の参考例および実施例に準じて合成した。1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート1モルに対し、ε−カプロラクトン2.5モルを開環付加させたアルコールを得た。さらに当該アルコールとアクリル酸をエステル化反応させて目的物を含む反応混合物を得た。次いで当該反応混合物を1%水酸化ナトリウム水溶液、さらに超純水で洗浄して高純度化を行った。
[比較例2]
化合物(A1)の代わりに、前記式(ii)で表されるアクリル酸エステル化合物(R2)を用いる以外は、実施例1と同様にして液晶シール剤(C2)を得た。
前記アクリル酸エステル化合物(R2)は、特許文献3の実施例1に準じて合成した。トリメチロールプロパン1モルに対し、ε−カプロラクトン3molを開環付加させアルコールを得た。さらに当該アルコールとアクリル酸をエステル化反応させて目的物を含む反応混合物を得た。次いで当該反応混合物を1%水酸化ナトリウム水溶液、さらに超純水で洗浄して高純度化を行った。
[比較例3]
光ラジカル重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンの代わりに、熱ラジカル重合開始剤である1,1−アゾビス(2,4−シクロヘキサン−1−カルボニトリル)を用いる以外は比較例1と同様にして液晶シール剤(C3)を得た。
[比較例4]
光ラジカル重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンの代わりに、熱ラジカル重合開始剤である1,1−アゾビス(2,4−シクロヘキサン−1−カルボニトリル)を用いる以外は比較例2と同様にして液晶シール剤(C4)を得た。
化合物(混合物)について、前述のとおりΔNI点を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2009058933
1)アクリル酸エステル(R3)は以下に示す化合物である。
Figure 2009058933
東亞合成株式会社製 アロニックスM315
前記のとおり調製したシール剤についてΔNI点を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2009058933
前記のとおり調製したシール剤について液晶表示状態、接着強度および粘度安定性を評価した結果を表3、4に示す。表3は、P1〜P8およびC1、C2について光硬化および熱硬化させたシール剤の性能を、表4は、T1〜T8およびC3、C4について熱硬化させたシール剤の性能を示す。
Figure 2009058933
Figure 2009058933
[実施例17]高純度の化合物の合成
攪拌機、温度計、滴下ロート、および冷却管を備えたフラスコに、1,3,5−トリス(クロロホルミルエチル)イソシアヌレート188.3g(0.47mol、HPLC純度98%)とトルエン732gとを入れて懸濁液を得た。次に、この懸濁液を攪拌しながら、4−ヒドロキシブチルアクリレート203.3g(1.41mol)、ピリジン111.4g(1.41mol)、およびトルエン732gが均一に混ざり合った溶液を滴下した。滴下は室温下で2時間かけて行った。懸濁液の液温を温度計で測定しながら溶液の滴下を行ったところ、滴下時には懸濁液の液温が35℃まで上昇した。
すべての溶液を滴下した懸濁液を室温下で5時間熟成させた。溶液の滴下から熟成させているまで間、反応混合物は白色結晶を含むスラリー液であった。このスラリー液は、溶媒と、この溶媒に溶解している目的化合物と、溶媒に溶解しないピリジン塩酸塩の析出物と、溶媒に溶解しない原料の1,3,5−トリス(クロロホルミルエチル)イソシアヌレートを含んでいた。熟成終了時には、反応混合物中に未溶解の1,3,5−トリス(クロロホルミルエチル)イソシアヌレートはほとんど存在しなかった。この熟成後の反応混合物をフィルタ(桐山製作所製、No.5A)を用いて吸引ろ過し、反応混合物からピリジン塩酸塩を取り除いた。また、回収したピリジン塩酸塩をトルエン300gで洗浄し、このトルエンを回収して先に得られたろ液に混合した。
次に、ピリジン塩酸塩を取り除いた後の反応混合物2200gに、1質量%の水酸化ナトリウム水溶液600gを添加した後、振とうし、一定時間静置した。すると、反応混合物と水酸化ナトリウム水溶液との混合物(以下「洗浄における混合物」という)は静置開始から10分後に水相とトルエン相とに分液した。洗浄における混合物は、透明なトルエン相と、透明な水相とからなり、エマルション相は存在せず界面が明確であった。
洗浄における混合物から水相を取り除いた後、トルエン相に、再び1質量%の水酸化ナトリウム水溶液600gを入れ、振とうし、一定時間静置して分液した。そして、当該洗浄における混合物から水相を取り除いた後、得られたトルエン相中の1,3−ビス[((メタ)アクリロイルブトキシ)カルボニルエチル]−5−(2−カルボキシエチル)イソシアヌレートの含有量をHPLC分析により測定した。その結果、この化合物のトルエン相中の含有量は溶媒を除いて0.5%であることが確認された。
続けて、得られたトルエン相に純水600gを入れ、振とうした後、一定時間静置し、再び分液した。静置開始から10分経過した時点で分液が確認された。トルエン相と純水の混合物(以下「水洗浄における混合物」という)を目視で観察したところ、トルエン相と水相との界面が明確であり、エマルション相が存在しないことを確認した。
この後、水洗浄における混合物から水相を取り除いて得たトルエン相に、再び純水を600g入れ、振とうし、一定時間静置して分液する作業を繰り返し6回行った。6回目の操作が終了した後、得られたトルエン相中の4−ヒロドキシブチルアクリレートの含有量を測定したところ、含有量は0.01%であった。また、6回目の操作時に得られた水相の電気伝導度は0.8μS/cmであった。このことから、上記一連の洗浄を通じて、トルエン相からイオン性不純物を十分に取り除くことができたことが確認された。
最終的に得られたトルエン相に、重合禁止剤であるフェノチアジンを0.016g入れた。このトルエン溶液をバス温度が50℃で略一定に保持されたエバポレータを用いて減圧下で濃縮し、1,3,5−トリス[(4−アクリロイルブトキシ)カルボニルエチル]イソシアヌレート293gを得た。
製造された1,3,5−トリス[(4−アクリロイルブトキシ)カルボニルエチル]イソシアヌレートの純度をHPLC分析によって測定したところ、91%であった。原料の1,3,5−トリス(クロロホルミルエチル)イソシアヌレートに対する目的物収率は78%であり、高収率であった。また、得られた(メタ)アクリル酸エステル化合物中のイオン性不純物を、以下に述べる方法で評価したところ水相の電気伝導度は1.2μS/cmであった。この化合物は、液晶シール剤のような電子機器への利用が可能なレベルまでイオン性不純物が低減されていることが確認された。
[実施例18]
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを同量(モル換算)用いる以外は、すべて実施例17と同様の方法を用いて1,3,5−トリス[(2−メタクリロイルエトキシ)カルボニルエチル]イソシアヌレートを合成した。その結果、得られた1,3,5−トリス[(2−メタクリロイルエトキシ)カルボニルエチル]イソシアヌレートは267gであった。
得られた1,3,5−トリス[(2−メクリロイルエトキシ)カルボニルエチル]イソシアヌレートの純度をHPLC分析で測定したところ、かかる純度は92%であった。また、実施例17と同じ方法により1,3,5−トリス(クロロホルミルエチル)イソシアヌレートに対する目的物収率を算出した結果、収率は76%であった。
また、得られた(メタ)アクリル酸エステル化合物中のイオン性不純物を測定したところ水相の電気伝導度は1.2μS/cmであり、液晶シール剤のような電子機器への利用が可能なレベルまでイオン性不純物が低減化されていることが確認された。
本発明における、HPLC分析、およびイオン性不純物量の測定は、以下のとおりに行った。
[HPLC分析]
・HPLCカラム:YMC−Pack ODS-A A−312 150X6.0mmI.D.S−5μm,12nm
・溶離液:アセトニトリル/0.1質量%りん酸水=65/35(体積比)
・流量:1ml/分
・UV検出器波長:210nm
・注入量:20μl
・注入サンプル:0.01g(溶媒未含有換算)をアセトニトリル50mlに希釈
例えば、1,3,5−トリス[(4−アクリロイルブトキシ)カルボニルエチル]イソシアヌレートの純度は、HPLC分析で測定される1,3,5−トリス[(4−アクリロイルブトキシ)カルボニルエチル]イソシアヌレートのピーク面積をm1とし、これ以外の不純物の総ピーク面積をm2とするとき、{m1/(m1+m2)}×100で算出した。
[イオン性不純物量の測定方法]
(メタ)アクリル酸エステル化合物中のイオン性不純物量は、以下に示す電気伝導度で評価した。
電気伝導度の測定方法:測定対象となる反応混合物、および製造された(メタ)アクリル酸エステル化合物を3g採取し、この中にトルエン30g、および超純水30gを混合した。超純水には、精製直後の超純水を用いた。次に、この混合液を振とうした後に静置し、有機相と水相とに分液した。そして、混合液中から採取した水相の電気伝導度(μS/cm)を、電気伝導度測定計(DKK・TOA CORPORATION製、EC METERCM−21P)を用いて測定した。
[参考例1]
攪拌機、温度計、滴下ロート、および冷却管を備えたフラスコに、クロロホルム1227g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート203g(1.56mol)、およびピリジン113.4g(1.43mol)を入れ、攪拌して均一な混合物を調製した。この混合物に、1,3,5−トリス(2−クロロホルミルエチル)カルボニルエチルイソシアヌレート188.3g(0.47mol)を冷却しながら50分かけて添加した。この間、反応混合物の液温を温度計で測定したところ25℃から42℃まで上昇した。また、上記化合物を添加中、反応混合物の色は無色透明になった。
こうして得た溶液を、65℃で1時間熟成させた。熟成後の反応混合物の液温が室温付近となるまで反応混合物を冷却させた後に、飽和食塩水588gを入れ、静置した。すると、反応混合物は有機相であるクロロホルム相、および水相に分液したものの、クロロホルム相は白濁しており、またクロロホルム相と水相との界面にエマルション相が存在するなど分液性が劣っていた。
分液した反応混合物から水相を取り除くことにより得られたクロロホルム相に1質量%水酸化ナトリウム溶液588gを加えて振とうし、一定時間静置した。静置後、クロロホルム相は、比較的明瞭な界面を形成して水相とクロロホルム相とに分液した。分液後に得られたクロロホルム相は若干白濁していた。分液後に得られたクロロホルム相から水相を取り除いて得られたクロロホルム相を1質量%水酸化ナトリウム溶液588gで再度洗浄した。この後、上述のように飽和食塩水588gでクロロホルム相を5回繰り返し洗浄した。
この後、クロロホルム相から定法により(メタ)アクリル酸エステル化合物を単離した。この化合物中に含まれるイオン性不純物を、既に述べた方法で評価したところ、水相の電気伝導度は265μS/cmであった。この結果から、当該化合物には液晶シール剤のような電子機器への利用には不適なレベルまでイオン性不純物が含有されていることが確認された。
しかしながら、こうして得た(メタ)アクリル酸エステル化合物は、シリカゲルカラム精製により、液晶シール剤等の電子機器へ適用できるレベルまでイオン性不純物を低減された。
以上から、本発明の化合物は室温で液状であり、この化合物を用いた液晶シール剤は、極めて低い液晶汚染性を有し、特に液晶滴下工法用のシール剤原料および液晶シール剤として優れていることが明らかとなった。
本発明により液晶汚染性が極めて低い液晶シール剤が提供できる。本発明のシール剤は特に液晶滴下工法に最適であり、表示が良好な液晶表示パネル製造に有効である。また、本発明の化合物は、イオン性不純物が極めて少なく高純度であるため、液晶シール剤以外の電子材料用接着剤、またはサイズ剤としても有用である。
本出願は、2007年7月6日出願の出願番号JP2007−179096、2007年7月6日出願の出願番号JP2007−179097、および2007年8月7日出願の出願番号JP2007−205896に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。

Claims (13)

  1. 下記一般式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む液晶シール剤。
    Figure 2009058933
    [式(I)中、Aはそれぞれ独立に炭素数が2または3のアルキレン基、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、X〜Zは、それぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基である。]
  2. 前記一般式(I)におけるAは、エチレン基である、請求項1記載の液晶シール剤。
  3. 前記(メタ)アクリル酸エステル化合物は、下記式(B1)、(B2)、(B3)および(E1)で表される化合物群より選ばれた2種以上の化合物の混合物であり、かつ前記混合物中の、LBu基の数とLEt基の数の比は、70:30〜30:70である、請求項1記載の液晶シール剤。
    Figure 2009058933
    [式(B1)〜(E1)中、Aはそれぞれ独立に炭素数が2または3のアルキレン基、LBuは下記式(LBu)で表される基、LEtは下記式(LEt)で表される基である。]
    Figure 2009058933
    Figure 2009058933
  4. エポキシ樹脂、ラジカル重合開始剤、潜在性エポキシ硬化剤、およびフィラーをさらに含む、請求項1記載の液晶シール剤。
  5. 前記(メタ)アクリル酸エステル化合物100質量部に対して、
    前記エポキシ樹脂を5〜60質量部、
    前記ラジカル重合開始剤を0.1〜10質量部、
    前記潜在性エポキシ硬化剤を5〜40質量部、および
    前記フィラーを10〜50質量部含む、請求項4に記載の液晶シール剤。
  6. 請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法であって、
    3級アミン存在下で、下記一般式(Im)で表される化合物と、下記一般式(L1m)で表される化合物、(L2m)で表される化合物、および(L3m)で表される化合物を非ハロゲン溶媒中でエステル化反応させ、かつ前記反応で生成するハロゲン化水素をアミン塩として析出させる工程と、
    前記反応後に得られた反応混合物をろ過する工程と、
    前記ろ過によってアミン塩が取り除かれた反応混合物をアルカリ水溶液で洗浄した後、分液して有機相を得る工程と、
    前記有機相を純水で洗浄する工程を含む、(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
    Figure 2009058933
    [式(Im)中、Aは炭素数が2または3のアルキレン基、Haloはハロゲン原子を表す。]
    Figure 2009058933

    Figure 2009058933

    Figure 2009058933
    [式(L1m)〜(L3m)中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、X〜Zは、それぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。]
  7. 前記非ハロゲン溶媒は、芳香族炭化水素、酢酸エチル、またはメチルイソブチルケトンである、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記3級アミンは、ピリジン、トリエチルアミン、またはジメチルアニリンである、請求項6に記載の製造方法。
  9. 下記一般式(B)で示される(メタ)アクリル酸エステル化合物。
    Figure 2009058933
    [式(B)中、Xは炭素数が3または4のアルキレン基、Xはそれぞれ独立に炭素数が2〜4のアルキレン基、Rは水素原子またはメチル基、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。]
  10. 前記一般式(B)におけるXはブチレン基、Rは水素原子であり、かつXはブチレン基またはエチレン基である、請求項9に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物。
  11. 前記一般式(B)におけるXおよびXはブチレン基であり、かつRおよびRは水素原子である、請求項9に記載の(メタ)アクリル酸エステル化合物。
  12. 請求項1に記載の液晶シール剤により形成されたシールパターンを有する第一の基板を準備する工程と、
    前記シールパターンが未硬化の状態において、前記第一の基板のシールパターン枠内または前記基板に対向する第二の基板に液晶を滴下する工程と、
    前記第一の基板と前記第二の基板を重ね合わせる工程と、
    前記液晶シール剤を硬化させる工程、を含む液晶表示パネルの製造方法。
  13. 請求項12に記載の液晶表示パネルの製造方法により得られた液晶表示パネル。
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