JP5340474B1 - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶汚染を抑制することができ、かつ、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供する。また、該液晶滴下工法用シール剤を用いて製造される上下導通材料及び液晶表示素子を提供する。
【解決手段】硬化性樹脂と、無機充填剤と、ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、前記硬化性樹脂は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を含有し、前記無機充填剤は、エポキシシラン処理されたタルクを含有する液晶滴下工法用シール剤。
【選択図】なし
【解決手段】硬化性樹脂と、無機充填剤と、ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、前記硬化性樹脂は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を含有し、前記無機充填剤は、エポキシシラン処理されたタルクを含有する液晶滴下工法用シール剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、液晶汚染を抑制することができ、かつ、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤に関する。また、本発明は、該液晶滴下工法用シール剤を用いて製造される上下導通材料及び液晶表示素子に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法は、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されているような光硬化性樹脂、光重合開始剤、熱硬化性樹脂、及び、熱硬化剤を含有する光、熱併用硬化型のシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式が用いられている。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き透明基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、液晶アニール時に加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。基板の貼り合わせを減圧下で行うようにすれば、極めて高い効率で液晶表示素子を製造することができ、現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
特許文献3には、液晶滴下工法用シール剤に配合する硬化性樹脂として、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を用いることにより、液晶汚染性が低く、かつ、保存安定性に優れるシール剤を得る方法が開示されている。しかしながら、硬化性樹脂としてイソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を用いた場合、シール剤が接着性に劣るものとなったり、硬化物の透湿性が高くなり、得られる液晶表示素子が高温高湿下に曝した後の信頼性に劣るものとなったりするという問題があった。
シール剤の接着性を向上させ、かつ、シール剤の硬化物の透湿性を低下させるためには、無機充填剤を用いることが考えられ、なかでも、タルクを用いることが効果的であるが、シール剤の硬化物の透湿性を充分低くするためには多量のタルクを配合する必要があり、多量のタルクを配合すると粘度やチクソ性が高くなりすぎ、シール剤が塗布性に劣るものとなるという問題があった。
本発明は、液晶汚染を抑制することができ、かつ、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶滴下工法用シール剤を用いて製造される上下導通材料及び液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、硬化性樹脂と、無機充填剤と、ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、上記硬化性樹脂は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を含有し、上記無機充填剤は、エポキシシラン処理されたタルクを含有する液晶滴下工法用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂とエポキシシラン処理されたタルクとを組み合わせて用いることにより、液晶汚染を抑制し、優れた保存安定性を維持しつつ、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、無機充填剤を含有する。
上記無機充填剤は、エポキシシラン処理されたタルクを含有する。エポキシシラン処理されたタルクは、未処理のタルクや他の表面処理を行ったタルクに比べ、シール剤に多量に配合しても粘度やチクソ性が高くなりすぎることがない。そのため、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂と組み合わせて用いることにより、液晶汚染を抑制することができ、かつ、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を得ることができる。
上記無機充填剤は、エポキシシラン処理されたタルクを含有する。エポキシシラン処理されたタルクは、未処理のタルクや他の表面処理を行ったタルクに比べ、シール剤に多量に配合しても粘度やチクソ性が高くなりすぎることがない。そのため、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂と組み合わせて用いることにより、液晶汚染を抑制することができ、かつ、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を得ることができる。
上記タルクをエポキシシラン処理する方法としては、例えば、タルクと、エポキシ基を有するシランカップリング剤等のエポキシシラン化合物とを、加熱攪拌する方法等が挙げられる。
上記エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記エポキシシラン処理されたタルクの平均粒子径の好ましい下限は0.1μm、好ましい上限は3.0μmである。上記エポキシシラン処理されたタルクの平均粒子径が0.1μm未満であると、粘度やチクソ性が高くなりすぎ、得られる液晶滴下工法用シール剤が塗布性に劣るものとなることがある。上記エポキシシラン処理されたタルクの平均粒子径が3.0μmを超えると、ギャップ不良から液晶表示素子に表示むらが生じることがある。上記エポキシシラン処理されたタルクの平均粒子径のより好ましい上限は2.0μmである。
なお、本明細書において上記エポキシシラン処理されたタルクの平均粒子径は、走査型電子顕微鏡を用いて、5000倍の倍率で観察した粒子10個の粒子径(長径)の平均値を意味する。また、上記走査型電子顕微鏡としては、S−4300(日立ハイテクノロジーズ社製)等を用いることができる。
なお、本明細書において上記エポキシシラン処理されたタルクの平均粒子径は、走査型電子顕微鏡を用いて、5000倍の倍率で観察した粒子10個の粒子径(長径)の平均値を意味する。また、上記走査型電子顕微鏡としては、S−4300(日立ハイテクノロジーズ社製)等を用いることができる。
エポキシシラン処理されたタルクは、処理量の好ましい下限が2%、好ましい上限が15%である。上記処理量が2%未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤が、接着性及び信頼性と塗布性とを両立させることができなくなることがある。上記処理量が15%を超えると、エポキシシランの凝集等による異物が発生することがある。上記処理量のより好ましい下限は3%、より好ましい上限は10%である。
なお、本明細書において、上記「処理量」とは、エポキシシラン処理に使用したエポキシシラン化合物の重量をタルクの重量で除して百分率で示したものを意味する。
なお、本明細書において、上記「処理量」とは、エポキシシラン処理に使用したエポキシシラン化合物の重量をタルクの重量で除して百分率で示したものを意味する。
上記エポキシシラン処理されたタルクの含有量は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が50重量部、好ましい上限が200重量部である。上記エポキシシラン処理されたタルクの含有量が50重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤が接着性に劣るものとなって剥離したり、硬化物が信頼性に劣るものとなったりすることがある。上記エポキシシラン処理されたタルクの含有量が200重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の粘度やチクソ性が高くなり、塗布性に劣るものとなることがある。上記エポキシシラン処理されたタルクの含有量のより好ましい上限は150重量部である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記エポキシシラン処理されたタルク以外のその他の無機充填剤を含有してもよい。
上記その他の無機充填剤は特に限定されず、例えば、未処理又はエポキシシラン処理以外の処理を施したタルク、シリカ、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられる。
上記その他の無機充填剤は特に限定されず、例えば、未処理又はエポキシシラン処理以外の処理を施したタルク、シリカ、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられる。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を含有する。
上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を用いることにより、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、液晶汚染性が低く、かつ、保存安定性に優れるものとなる。
上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を用いた液晶滴下工法用シール剤は、保存安定性に優れるが、一方で透湿性を低下させてしまう恐れがあった。これに対し本発明者らは、エポキシシラン処理されたタルクを用いることにより透湿性を改良できることを見出した。即ち、本発明は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂とエポキシシラン処理されたタルクとを併用することにより、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。
上記硬化性樹脂は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を含有する。
上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を用いることにより、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、液晶汚染性が低く、かつ、保存安定性に優れるものとなる。
上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を用いた液晶滴下工法用シール剤は、保存安定性に優れるが、一方で透湿性を低下させてしまう恐れがあった。これに対し本発明者らは、エポキシシラン処理されたタルクを用いることにより透湿性を改良できることを見出した。即ち、本発明は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂とエポキシシラン処理されたタルクとを併用することにより、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。
上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂としては、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂を意味し、上記「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味する。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂を意味し、上記「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味する。
上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、エトキシ化イソシアヌルトリアクリレート、エトキシ化イソシアヌルトリメタクリレート、カプロラクトン変性エトキシ化イソシアヌルトリアクリレート、カプロラクトン変性エトキシ化イソシアヌルトリメタクリレート等が挙げられる。なかでも、接着性に優れることから、エトキシ化イソシアヌルトリアクリレートが好ましい。
上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂の含有量は、硬化性樹脂全体100重量部に対して、好ましい下限が15重量部、好ましい上限が90重量部である。上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂の含有量が15重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤が、液晶汚染を引き起こしたり、保存安定性に劣るものとなったりすることがある。上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂の含有量が90重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の硬化物の透湿性が高くなり、信頼性に劣るものとなることがある。上記イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂の含有量のより好ましい上限は70重量部である。
上記硬化性樹脂は、エポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する樹脂を含有することが好ましい。
上記エポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する樹脂としては、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂が挙げられる。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味する。上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
上記エポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する樹脂としては、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂が挙げられる。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味する。上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれも三菱化学社製)、エピクロン850(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記硬化性樹脂は、その他の硬化性樹脂を含有してもよい。
上記その他の硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ(メタ)アクリレートや、上述したエポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。また、本明細書において上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記その他の硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ(メタ)アクリレートや、上述したエポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。また、本明細書において上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、(メタ)アクリル酸と上述したエポキシ樹脂とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるもの等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、EBECRYL860、EBECRYL3200、EBECRYL3201、EBECRYL3412、EBECRYL3600、EBECRYL3700、EBECRYL3701、EBECRYL3702、EBECRYL3703、EBECRYL3800、EBECRYL6040、EBECRYLRDX63182(いずれもダイセル・サイテック社製)、EA−1010、EA−1020、EA−5323、EA−5520、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記硬化性樹脂全体における(メタ)アクリロイルオキシ基とエポキシ基との合計量に対するエポキシ基の比率の好ましい上限は50モル%である。上記エポキシ基の比率が50モル%を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の液晶に対する溶解性が高くなって液晶汚染を引き起こし、得られる液晶表示素子が表示性能に劣るものとなることがある。上記エポキシ基の比率のより好ましい上限は20モル%である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤を含有する。
上記ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤は、上記硬化性樹脂の種類によって適当なものが選択される。
上記ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤は、上記硬化性樹脂の種類によって適当なものが選択される。
上記ラジカル重合開始剤のうち、光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等を好適に用いることができる。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACUREOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、IRGACURE651、IRGACURE907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACUREOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、IRGACURE651、IRGACURE907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ラジカル重合開始剤のうち、熱によりラジカルを発生する熱ラジカル重合開始剤は特に限定されず、過酸化物やアゾ化合物が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、パーブチルO、パーヘキシルO、パーブチルPV(いずれも日油社製)、V−30、V−501、V−601、VPE−0201(いずれも和光純薬工業社製)等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記ラジカル重合開始剤の含有量が0.01重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤を充分に硬化させることができないことがある。上記ラジカル重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が保存安定性に劣るものとなることがある。
上記熱硬化剤としては、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記有機酸ヒドラジドとしては、例えば、1,3−ビス[ヒドラジノカルボエチル−5−イソプロピルヒダントイン]、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、アミキュアVDH、アミキュアUDH(いずれも、味の素ファインテクノ社製)、SDH、IDH(いずれも、大塚化学社製)、ADH(日本ファインケム社製)等が挙げられる。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が1重量部、好ましい上限が50重量部である。上記熱硬化剤の含有量が1重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤を充分に熱硬化させることができないことがある。上記熱硬化剤の含有量が50重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の粘度が高くなり、塗布性が悪くなることがある。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい上限は30重量部である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、主にシール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤は特に限定されないが、基板等との接着性を向上させる効果に優れ、硬化性樹脂と化学結合することにより液晶中への硬化性樹脂の流出を抑制することができることから、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、更に、必要に応じて、粘度調整の為の反応性希釈剤、パネルギャップ調整の為のポリマービーズ等のスペーサー、3−P−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素等の硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤を製造する方法は特に限定されず、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、硬化性樹脂と、無機充填剤と、ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤と、必要に応じて添加するシランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法等が挙げられる。
本発明の液晶滴下工法用シール剤に導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。このような本発明の液晶滴下工法用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子は特に限定されず、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料を用いて製造される液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示素子を製造する方法としては、例えば、ITO薄膜等の電極付きのガラス基板やポリエチレンテレフタレート基板等の2枚の透明基板の一方に、本発明の液晶滴下工法用シール剤等をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により長方形状のシールパターンを形成する工程、本発明の液晶滴下工法用シール剤等が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに別の基板を重ね合わせる工程、及び、本発明の液晶滴下工法用シール剤等のシールパターン部分に紫外線等の光を照射してシール剤を仮硬化させる工程、及び、仮硬化させたシール剤を加熱して本硬化させる工程を有する方法等が挙げられる。
本発明によれば、液晶汚染を抑制することができ、かつ、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶滴下工法用シール剤を用いて製造される上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(エポキシシラン処理されたタルクの調製)
タルク(日本タルク社製、「ナノエースD600」)100重量部と、エポキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)3重量部とを、加熱攪拌処理し、処理量3%のエポキシシラン処理されたタルク(3%エポキシシラン処理タルク)を調製した。また、エポキシシランの配合量を、10重量部、5重量部に変更したこと以外は3%エポキシシラン処理タルクと同様にして、処理量10%のエポキシシラン処理されたタルク(10%エポキシシラン処理タルク)、処理量5%のエポキシシラン処理されたタルク(5%エポキシシラン処理タルク)をそれぞれ調製した。
タルク(日本タルク社製、「ナノエースD600」)100重量部と、エポキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)3重量部とを、加熱攪拌処理し、処理量3%のエポキシシラン処理されたタルク(3%エポキシシラン処理タルク)を調製した。また、エポキシシランの配合量を、10重量部、5重量部に変更したこと以外は3%エポキシシラン処理タルクと同様にして、処理量10%のエポキシシラン処理されたタルク(10%エポキシシラン処理タルク)、処理量5%のエポキシシラン処理されたタルク(5%エポキシシラン処理タルク)をそれぞれ調製した。
(アルキル処理されたタルクの調製)
タルク(日本タルク社製、「ナノエースD600」)100重量部と、ヘキサメチルジシラザン(有機合成薬品社製、「HMDS」)3重量部とを、加熱攪拌し、処理量3%のメチル処理されたタルク(3%メチル処理タルク)を調製した。
タルク(日本タルク社製、「ナノエースD600」)100重量部と、ヘキサメチルジシラザン(有機合成薬品社製、「HMDS」)3重量部とを、加熱攪拌し、処理量3%のメチル処理されたタルク(3%メチル処理タルク)を調製した。
(実施例1)
硬化性樹脂として、イソシアヌル骨格を有するアクリル樹脂(東亞合成社製、「アロニックスM315」)2重量部、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・サイテック社製、「EBECRYL3700」)7重量部、及び、部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ダイセル・サイテック社製、「EBECRYL1561」)3重量部と、調製した3%エポキシシラン処理タルク4重量部と、光ラジカル重合開始剤(BASF Japan社製、「IRGACURE651」)0.2重量部と、熱硬化剤(日本ファインケム社製、「ADH」)0.6重量部と、シランカップリング剤(信越シリコーン社製、「KBM−403」)0.2重量部とを配合し、遊星式攪拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて攪拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合させて液晶滴下工法用シール剤を得た。
硬化性樹脂として、イソシアヌル骨格を有するアクリル樹脂(東亞合成社製、「アロニックスM315」)2重量部、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・サイテック社製、「EBECRYL3700」)7重量部、及び、部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ダイセル・サイテック社製、「EBECRYL1561」)3重量部と、調製した3%エポキシシラン処理タルク4重量部と、光ラジカル重合開始剤(BASF Japan社製、「IRGACURE651」)0.2重量部と、熱硬化剤(日本ファインケム社製、「ADH」)0.6重量部と、シランカップリング剤(信越シリコーン社製、「KBM−403」)0.2重量部とを配合し、遊星式攪拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて攪拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合させて液晶滴下工法用シール剤を得た。
(実施例2〜4、比較例1〜5)
表1に記載された配合比に従い、各材料を、実施例1と同様にして、遊星式撹拌機(シンキー社製「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより実施例2〜4、比較例1〜5の液晶滴下工法用シール剤を調製した。
表1に記載された配合比に従い、各材料を、実施例1と同様にして、遊星式撹拌機(シンキー社製「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより実施例2〜4、比較例1〜5の液晶滴下工法用シール剤を調製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(粘度及びチクソトロピックインデックス)
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤について、E型粘度計(ブルックフィールド社製、「DV−III」)を用いて25℃、1rpmの条件における粘度を測定した。
また、同様にして25℃、0.5rpmの条件における粘度と25℃、5rpmの条件における粘度とを測定し、25℃、0.5rpmの条件で測定した粘度を、25℃、5rpmの条件で測定した粘度で除してチクソトロピックインデックス(TI値)を導出した。
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤について、E型粘度計(ブルックフィールド社製、「DV−III」)を用いて25℃、1rpmの条件における粘度を測定した。
また、同様にして25℃、0.5rpmの条件における粘度と25℃、5rpmの条件における粘度とを測定し、25℃、0.5rpmの条件で測定した粘度を、25℃、5rpmの条件で測定した粘度で除してチクソトロピックインデックス(TI値)を導出した。
(保存安定性)
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤を、25℃で1週間保管したときの粘度と、製造直後の初期粘度とを測定し、(25℃、1週間保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率とし、粘度変化率が1.05未満であるものを「○」、1.05以上1.10未満であるものを「△」、1.10以上であるものを「×」として評価した。
なお、シール剤の粘度は、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV−III」)を用い、25℃において回転速度1rpmの条件で測定した。
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤を、25℃で1週間保管したときの粘度と、製造直後の初期粘度とを測定し、(25℃、1週間保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率とし、粘度変化率が1.05未満であるものを「○」、1.05以上1.10未満であるものを「△」、1.10以上であるものを「×」として評価した。
なお、シール剤の粘度は、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV−III」)を用い、25℃において回転速度1rpmの条件で測定した。
(初期接着力)
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤を極微量、ガラス基板の中央部に取り、その上に同じ大きさのガラス基板を重ね合わせて液晶滴下工法用シール剤を押し広げた。その状態で100mW/cm2の紫外線を30秒照射した後、120℃で60分加熱してシール剤を硬化させ、接着試験片を作製した。得られた接着試験片の接着強度を、EZgraph(島津製作所社製)を用いて測定した。
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤を極微量、ガラス基板の中央部に取り、その上に同じ大きさのガラス基板を重ね合わせて液晶滴下工法用シール剤を押し広げた。その状態で100mW/cm2の紫外線を30秒照射した後、120℃で60分加熱してシール剤を硬化させ、接着試験片を作製した。得られた接着試験片の接着強度を、EZgraph(島津製作所社製)を用いて測定した。
(プレッシャークッカー試験後接着力)
「(初期接着力)」と同様にして作製した接着試験片について、121℃、100%RH、2気圧のプレッシャークッカー試験(PCT)を2時間行った後の接着力を初期接着力と同様にして測定した。
「(初期接着力)」と同様にして作製した接着試験片について、121℃、100%RH、2気圧のプレッシャークッカー試験(PCT)を2時間行った後の接着力を初期接着力と同様にして測定した。
(液晶表示素子の表示性能)
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して平均粒子径5μmのポリマービーズ(積水化学工業社製、「ミクロパールSP」)1重量部を遊星式撹拌装置によって分散させて均一な液とし、得られた液をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行った。次いで、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いてTN用配向膜SE7492(日産化学社製)付きITOガラス基板に長方形の枠を描く様にシール剤を塗布した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にて滴下塗布し、真空貼り合わせ装置にて1Paの減圧下にて、別のガラス基板と貼り合わせた。貼り合わせた後の基板をUV照射機に投入して100mW/cm2の紫外線を30秒照射した後、120℃で60分間加熱してシール剤を硬化させ、液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子に電圧を印可し、目視で観察した。シール剤部周辺に色むらが全く見られなかった場合を「○」、少し薄い色むらが見えた場合を「△」、はっきりとした濃い色むらがあった場合を「×」として表示性能を評価した。
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して平均粒子径5μmのポリマービーズ(積水化学工業社製、「ミクロパールSP」)1重量部を遊星式撹拌装置によって分散させて均一な液とし、得られた液をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行った。次いで、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いてTN用配向膜SE7492(日産化学社製)付きITOガラス基板に長方形の枠を描く様にシール剤を塗布した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にて滴下塗布し、真空貼り合わせ装置にて1Paの減圧下にて、別のガラス基板と貼り合わせた。貼り合わせた後の基板をUV照射機に投入して100mW/cm2の紫外線を30秒照射した後、120℃で60分間加熱してシール剤を硬化させ、液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子に電圧を印可し、目視で観察した。シール剤部周辺に色むらが全く見られなかった場合を「○」、少し薄い色むらが見えた場合を「△」、はっきりとした濃い色むらがあった場合を「×」として表示性能を評価した。
本発明によれば、液晶汚染を抑制することができ、かつ、保存安定性、接着性、信頼性、及び、塗布性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶滴下工法用シール剤を用いて製造される上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。
Claims (7)
- 硬化性樹脂と、無機充填剤と、ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、
前記硬化性樹脂は、イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂を含有し、
前記無機充填剤は、エポキシシラン処理されたタルクを含有する
ことを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。 - イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂は、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 硬化性樹脂は、エポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶滴下工法用シール剤。
- イソシアヌル骨格を有する硬化性樹脂100重量部に対して、エポキシシラン処理されたタルクを50〜200重量部含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の液晶滴下工法用シール剤。
- エポキシシラン処理されたタルクは、処理量が2〜15%であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 請求項1、2、3、4又は5記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
- 請求項1、2、3、4若しくは5記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項6記載の上下導通材料を用いて製造されることを特徴とする液晶表示素子。
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