JP2013037240A - 液晶表示素子用シール剤の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子用シール剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルターの破壊を防止し、安定してシール剤中の凝集物や異物を除去できる液晶表示素子用シール剤の製造方法を提供する。
【解決手段】メディアと分配ネットとが積層してなる多層構造のフィルターであり、最内層を除く全て又は一部分のメディアの層が分散孔を有するメディアからなるフィルターを用いて、凝集物及び/又は異物を含むシール剤を濾過する濾過工程を有する液晶表示素子用シール剤の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルターの破壊を防止し、安定してシール剤中の凝集物や異物を除去できる液晶表示素子用シール剤の製造方法に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法は、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、従来の真空注入方式から、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されているような光硬化性樹脂、光重合開始剤、熱硬化性樹脂、及び、熱硬化剤を含有する光、熱併用硬化型のシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式にかわりつつある。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き透明基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、液晶アニール時に加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。基板の貼り合わせを減圧下で行うようにすれば、極めて高い効率で液晶表示素子を製造することができ、現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
しかしながら、滴下工法により製造した液晶表示素子では、しばしば2枚の電極付き透明基板間の間隔(セルギャップ)がばらついたりする等のセルギャップ不良が生じることがあるという問題があった。
特許文献3には、プリーツ構造を有するフィルターを用い、所定の条件でシール剤を濾過することにより、セルギャップのばらつきの原因となる凝集物や意図しない異物をシール剤から除去する液晶表示素子用シール剤の濾過方法が開示されている。
しかしながら、特許文献3に開示された方法では、プリーツ構造を有するフィルターを用いているため、プリーツ部分の強度が低く、目詰まりによってフィルターに大きな圧力が加わった場合にフィルターが破壊され、シール剤中の凝集物や異物を除去できなくなることがあるという問題があった。
特開2001−133794号公報 国際公開第02/092718号パンフレット 特開2011−48177号公報
本発明は、フィルターの破壊を防止し、安定してシール剤中の凝集物や異物を除去できる液晶表示素子用シール剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、メディアと分配ネットとが積層してなる多層構造のフィルターであり、最内層を除く全て又は一部分のメディアの層が分散孔を有するメディアからなるフィルターを用いて、凝集物及び/又は異物を含むシール剤を濾過する濾過工程を有する液晶表示素子用シール剤の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、分散孔を有するメディアと分配ネットとが積層してなる多層構造を有するフィルターは、目詰まりによってフィルターに加わる圧力をメディアの分散孔によって分散させることができ、かつ、分配ネットによって高い強度を有するため、該フィルターを用いてシール剤を濾過することにより、安定してシール剤中の凝集物や異物を除去できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の液晶表示素子用シール剤の製造方法は、メディアと分配ネットとが積層してなる多層構造のフィルターであり、最内層を除く全て又は一部分のメディアの層が分散孔を有するメディアからなるフィルター(以下、本発明に用いるフィルターともいう)を用いて、凝集物及び/又は異物を含むシール剤を濾過する濾過工程を有する。
なお、本明細書において、「分散孔を有するメディア」とは、1以上の貫通孔を有するろ材を意味し、「分配ネット」とは、60μm以下の大きさの粒子であれば自由に内部を通過できる網目状構造体を意味する。
本発明に用いるフィルターの一例を模式的に示した断面図を図1に示す。
図1に示したように、本発明に用いるフィルター1は、メディア5の外側に、メディア2と分配ネット4とが積層してなり、メディア2には分散孔3が形成されている。
本発明に用いるフィルター1に凝集物及び/又は異物を含むシール剤を送ると、上流側のメディア2において、シール剤はメディア2内又は分散孔3を移動し、分配ネット4を通過して下流側のメディア2へと送られる。このとき、凝集物や異物はメディア2内で捕捉される。メディア2内での凝集物や異物の捕捉が進行し、一部のメディア2に目詰まりが生じた場合でも、シール剤は分散孔を通って次のメディア2へ移動するため、フィルターに加わる圧力をメディア2の分散孔3によって分散させることができる。
本発明に用いるフィルター1における各メディア2の厚さの好ましい下限は50μm、好ましい上限は900μmである。上記各メディア2の厚さが50μm未満であると、濾過時に加わる圧力により、フィルター1が破壊されてしまうことがある。上記各メディア2の厚さが900μmを超えると、フィルター1透過時の圧損が大きくなり、メディア2内を通過するシール剤の割合が低下するため、濾過精度が充分に発揮されないことがある。上記各メディア2の厚さのより好ましい下限は100μm、より好ましい上限は600μmである。
上記メディア2の分散孔3の直径の好ましい下限は500μm、好ましい上限は1万μmである。上記分散孔3の直径が500μm未満であると、フィルター1に加わる圧力を分散させる効果が充分に発揮されないことがある。上記分散孔3の直径が1万μmを超えると、メディア2内を通過するシール剤の割合が低下し、濾過精度が充分に発揮されないことがある。上記分散孔3の直径のより好ましい下限は1000μm、より好ましい上限は5000μmである。なお、上記分散孔3の直径は、顕微鏡やCCDカメラ等の光学計測器を用いて得られた画像から計測することができる。
本発明に用いるフィルター1において、各メディア2が有する分散孔3の数は、上流側のメディアから下流側へいくにつれて減少させていくことが好ましい。また、最も下流側にあるメディア2には、分散孔3を設けないことが好ましい。
本発明に用いるフィルター1では、分配ネット4によってメディア2間に隙間が設けられている。メディア2間に隙間が設けられているため、メディア2間でのシール剤の移動時に生じる圧損を軽減することができ、その結果、フィルター1に加わる圧力が軽減される。
本発明に用いるフィルター1における各メディア2間の距離の好ましい下限は50μm、好ましい上限は1000μmである。上記メディア間の距離が50μm未満であると、フィルター1に加わる圧力を分散させる効果が充分に発揮されないことがある。上記メディア2間の距離が1000μmを超えると、積層後のフィルター1の直径が大きくなり、装置等への取り付けが煩雑になることがある。上記メディア2間の距離のより好ましい下限は100μm、より好ましい上限は500μmである。
上記メディア2を構成する材料としては特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリサルフォン、セルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルスルホン、ステンレス繊維、ガラス繊維等が挙げられる。なかでも、弾性率及び捕集精度に優れることから、ポリプロピレンが好適である。
上記メディア2の弾性率の好ましい下限は100MPa、好ましい上限は3000MPaである。上記メディア2の弾性率が100MPa未満であると、フィルターが破壊され、凝集物や異物が流出することがある。上記メディアの弾性率が3000MPaを超えると、フィルターの積層加工ができなくなることがある。
上記メディア2の弾性率のより好ましい下限は300MPa、より好ましい上限は2000MPaである。
なお、上記メディア2の弾性率は、幅10mm、長さ50mmの試料を、引っ張り試験機を用いて、25℃、引っ張り速度300mm/minの測定条件で測定することにより得られる。
本発明に用いるフィルター1において分配ネット4はメディア2を補強する機能を有する。更に、上述したように、分配ネット4によってメディア2間に隙間が設けられるため、フィルター1に加わる圧力が軽減される。
分配ネット4を構成する材料としては特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン、ステンレス等が挙げられる。
なかでも、耐薬品性及び耐熱性に優れることから、ポリプロピレンが好適である。
上記濾過工程では、凝集物及び/又は異物を含むシール剤を、ピストンによって押し出して本発明に用いるフィルター1に送ることが好ましい。例えば、シール剤の押し出しを空気圧により行う場合は、大型のポンプを備えた大掛かりな設備が必要となるが、ピストンで行うことによってこのような設備を必要とせず、シール剤の製造コストを低減することができる。
上記濾過工程では、シール剤の粘度を低下させ濾過効率を向上させるため、シール剤の硬化が起こらない範囲内でシール剤を加熱することが好ましい。濾過工程におけるシール剤の温度の好ましい下限は20℃、好ましい上限は70℃である。濾過工程におけるシール剤の温度が20℃未満であると、濾過効率が悪くなるとともに、濾過時にかかる加熱時間が長くなるため、濾液の粘度が上昇したり、保存時又は使用時におけるシール剤の粘度の上昇度合いが大きくなったりすることがある。濾過工程におけるシール剤の温度が70℃を超えると、シール剤の硬化が起こることがある。濾過工程におけるシール剤の温度のより好ましい下限は30℃、より好ましい上限は60℃である。
上記濾過工程は、複数回行うことが好ましい。上記濾過工程を複数回行うことにより、凝集物や異物の捕集率を向上させることができる。
本発明の液晶表示素子用シール剤の製造方法で製造される液晶表示素子用シール剤は、液晶滴下工法に好適な、硬化性樹脂と、ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有するものであることが好ましい。
上記硬化性樹脂としては、エポキシ(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸とエポキシ樹脂とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるものが挙げられる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれも三菱化学社製)、エピクロン850−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、エベクリル860、エベクリル3200、エベクリル3201、エベクリル3412、エベクリル3600、エベクリル3700、エベクリル3701、エベクリル3702、エベクリル3703、エベクリル3800、エベクリル6040、エベクリルRDX63182(いずれもダイセルサイテック社製)、EA−1010、EA−1020、EA−5323、EA−5520、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記液晶表示素子用シール剤は、硬化性樹脂として、上記エポキシ(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂や、エポキシ樹脂を含有してもよい。
上記エポキシ(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物としては1官能のものとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
また、2官能のものとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3―プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエンルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、3官能以上のものとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等が挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の市販品やエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA変性エポキシアクリレート等のエポキシアクリレート等が挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートとしては、具体的には例えば、トリメチロールプロパン134重量部、重合禁止剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート51重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させることにより得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートのうち、市販されているものとしては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600(いずれも東亞合成社製)、エベクリル230、エベクリル270、エベクリル4858、エベクリル8402、エベクリル8804、エベクリル8803、エベクリル8807、エベクリル9260、エベクリル1290、エベクリル5129、エベクリル4842、エベクリル210、エベクリル4827、エベクリル6700、エベクリル220、エベクリル2220(いずれもダイセルユーシービー社製)、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−330、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンSH−500B(いずれも根上工業社製)、U−122P、U−108A、U−340P、U−4HA、U−6HA、U−324A、U−15HA、UA−5201P、UA−W2A、U−1084A、U−6LPA、U−2HA、U−2PHA、UA−4100、UA−7100、UA−4200、UA−4400、UA−340P、U−3HA、UA−7200、U−2061BA、U−10H、U−122A、U−340A、U−108、U−6H、UA−4000(いずれも新中村化学工業社製)、AH−600、AT−600、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306I(いずれも共栄社化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂としては、エポキシ基が付与した樹脂なら特に限定無く使用することができ、上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ樹脂が使用できる。
また、上記硬化性樹脂は、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有することが好ましい。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味する。また、本明細書において上記(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味する。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
上記硬化性樹脂全体における(メタ)アクリロイルオキシ基とエポキシ基との合計量に対するエポキシ基の比率の好ましい上限は50モル%である。上記エポキシ基の比率が50モル%を超えると、シール剤の液晶に対する溶解性が高くなって液晶汚染を引き起こし、得られる液晶表示素子が表示性能に劣るものとなることがある。上記エポキシ基の比率のより好ましい上限は20モル%である。
上記液晶表示素子用シール剤は、上記ラジカル重合開始剤として、光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤を含有することがより好ましい。
上記ラジカル重合開始剤のうち、光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤は特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等を好適に用いることができる。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACUREOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(以上、いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、IRGACURE651、IRGACURE907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ラジカル重合開始剤のうち、熱によりラジカルを発生する熱ラジカル重合開始剤は特に限定されず、過酸化物やアゾ化合物が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、パーブチルO、パーヘキシルO、パーブチルPV(いずれも日油社製)、V−30、V−501、V−601、VPE−0201(いずれも和光純薬工業社製)等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記ラジカル重合開始剤の含有量が0.01重量部未満であると、得られるシール剤を充分に硬化させることができないことがある。上記ラジカル重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、得られるシール剤が保存安定性に劣るものとなることがある。
上記液晶表示素子用シール剤は、熱硬化剤を含有することが好ましい。
上記熱硬化剤は特に限定されず、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、常温固形の有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記常温固形の有機酸ヒドラジドは特に限定されず、例えば、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、SDH(日本ファインケム社製)、アミキュアVDH、アミキュアVDH−J、アミキュアUDH(いずれも、味の素ファインテクノ社製)、ADH(大塚化学社製)等が挙げられる。
上記熱硬化剤の平均粒子径は特に限定されないが、好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は5.0μmである。上記熱硬化剤の平均粒子径が0.5μm未満であると、得られるシール剤が保存安定性に劣るものとなることがある。
上記熱硬化剤の平均粒子径が5.0μmを超えると、シール剤の生産性を著しく低下させることがある。上記熱硬化剤の平均粒子径のより好ましい下限は0.8μm、より好ましい上限は3.0μmである。
なお、本明細書において上記平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置顕を用いて、溶媒中での粒度分布にて測定される値である。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が1重量部、好ましい上限が10重量部である。上記熱硬化剤の含有量が1重量部未満であると、熱硬化剤を含有させる効果がほとんど得られない。上記熱硬化剤の含有量が10重量部を超えると、得られるシール剤が保存安定性に劣るものとなることがある。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい上限は5重量部である。
上記液晶表示素子用シール剤は、粘度の調整、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善、硬化物の耐湿性の向上等を目的として充填剤を含有することが好ましい。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機充填剤や、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機充填剤が挙げられる。
上記充填剤の平均粒子径は特に限定されないが、好ましい下限は0.05μm、好ましい上限は5.0μmである。上記充填剤の平均粒子径が0.05μm未満であると、シール剤中で凝集体を形成することがある。上記充填剤の平均粒子径が5.0μmを超えると、シール剤の生産性を著しく低下させることがある。
上記充填剤の平均粒子径のより好ましい下限は0.1μm、より好ましい上限は3.0μmである。
上記液晶表示素子用シール剤は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、主にシール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤は特に限定されないが、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
上記液晶表示素子用シール剤は、更に、必要に応じて、粘度調整の為の反応性希釈剤、チクソ性を調整する揺変剤、パネルギャップ調整の為のポリマービーズ等のスペーサー、3−P−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素等の硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤、その他添加剤等を含有してもよい。
上記液晶表示素子用シール剤を製造する方法としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、硬化性樹脂、ラジカル重合開始剤、熱硬化剤等を混合する方法等が挙げられる。この際、含有するイオン性不純物を除去するために、イオン吸着性固体と接触させてもよい。
次いで、上記濾過工程を行うことにより、液晶表示素子のセルギャップに影響を与える凝集物や異物を含まない液晶表示素子用シール剤が得られる。
本発明によれば、フィルターの破壊を防止し、安定してシール剤中の凝集物や異物を除去できる液晶表示素子用シール剤の製造方法を提供することができる。
本発明に用いるフィルターの一例を模式的に示した断面図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(エポキシメタクリレート(硬化性樹脂A)の調製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート828EL」)1000重量部と、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部と、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部と、メタクリル酸905重量部とを、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、ビスフェノールA型エポキシメタクリレート(硬化性樹脂A)を得た。
(部分メタクリル変性エポキシ樹脂(硬化性樹脂B)の合成)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート828EL」)1000重量部と、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部と、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部と、メタクリル酸453重量部とを、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分メタクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(硬化性樹脂B)を得た。
(実施例1)
硬化性樹脂として、硬化性樹脂A65重量部と硬化性樹脂B35重量部とをそれぞれ所定の容器に配合し、遊星式攪拌装置にて混合攪拌した後、光ラジカル重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(BASF Japan社製、「IRGACURE651」)1.7重量部を配合して加熱溶解させ、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)1.7重量部を混合攪拌し、無機フィラーとして球状シリカ(アドマテックス社製、「SO−C2」、平均粒子径0.6μm)50重量部、及び、熱硬化剤としてアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「ADH」、平均粒子径1.0μm)6.0重量部を混合攪拌した後、セラミックス3本ロールミルにて分散させた。
得られた混合物を、分散孔を有するメディアと分配ネットとが積層してなる多層構造を有するフィルター(メディア間の距離300μm、各メディアの厚さ500μm、分散孔の直径3000μm、メディアの弾性率1000MPa、フィルターのサイズ5インチ)を用い、シール剤の温度35℃、ピストンによる加圧条件0.6Mpa以下の条件で濾過を行い、液晶表示素子用シール剤を得た。
(実施例2)
分散孔を有するメディアと分配ネットとが積層してなる多層構造を有するフィルターを用いた濾過を2回繰り返し行なったこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を得た。
(比較例1)
フィルターによる濾過を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を得た。
(比較例2)
フィルターとして、分散孔を有するメディアと分配ネットとが積層してなる多層構造を有するフィルターの代わりに、プリーツ構造を有するフィルター(アドバンテック社製、「PPプリーツカートリッジフィルター TCP−FX(5インチ)」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用シール剤を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた液晶表示素子用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)凝集体検査
液晶表示素子用シール剤2mLを目開き10μmのSUS製篩(ψ75−h20)上に正確に秤量し、上部よりアセトンを1.2mL/minで滴下して、篩上に残った固形物の個数を、16倍ルーペを用いて計数した。同様の操作を合計5回行い、その平均値を求めた。
(2)セルギャップ評価
透明電極付きの2枚の透明基板の一方に、得られた液晶表示素子用シール剤を長方形の枠を描く様にディスペンサーで塗布した。続いて、液晶(チッソ社製、「JC−5004LA」)の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、直ぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に高圧水銀ランプを用いて50mW/cmの紫外線を60秒照射した。その後、液晶アニールを120℃にて1時間行ってシール剤を熱硬化させ、液晶表示素子を作製した。なお、この液晶表示素子のセルギャップの設定は5μmである。
得られた液晶表示素子について、16倍ルーペを用いて目視によりセルギャップムラの有無を調べた。
(3)フィルターの耐久性
フィルターを通過した液晶表示素子用シール剤量に対する、シール剤中の凝集体量の変化を「(1)凝集体検査」により計測した。
初期シール剤に対し、10%以上の凝集体量の増加がみられない場合を「○」、初期シール剤に対し、10%以上の凝集体量の増加がみられた場合を「×」として、フィルターの耐久性を評価した。
Figure 2013037240
本発明によれば、フィルターの破壊を防止し、安定してシール剤中の凝集物や異物を除去できる液晶表示素子用シール剤の製造方法を提供することができる。
1 フィルター
2 メディア
3 分散孔
4 分配ネット

Claims (5)

  1. メディアと分配ネットとが積層してなる多層構造のフィルターであり、最内層を除く全て又は一部分のメディアの層が分散孔を有するメディアからなるフィルターを用いて、凝集物及び/又は異物を含むシール剤を濾過する濾過工程を有する
    ことを特徴とする液晶表示素子用シール剤の製造方法。
  2. フィルターは、各メディアの厚さが50〜900μm、分散孔の直径が500〜1万μm、メディア間の距離が50〜1000μmである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子用シール剤の製造方法。
  3. メディアの弾性率が100〜3000MPaであることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示素子用シール剤の製造方法。
  4. 濾過工程において、凝集物及び/又は異物を含むシール剤を、ピストンによって押し出してフィルターに送ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の液晶表示素子用シール剤の製造方法。
  5. 濾過工程を複数回行うことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の液晶表示素子用シール剤の製造方法。
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