JP5340500B2 - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents
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Description
本発明は、保存安定性に優れ、かつ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤に関する。また、本発明は、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法は、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、従来の真空注入方式から、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されているような光硬化性樹脂、光重合開始剤、熱硬化性樹脂、及び、熱硬化剤を含有する光、熱併用硬化型のシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式にかわりつつある。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き透明基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、液晶アニール時に加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。基板の貼り合わせを減圧下で行うようにすれば、極めて高い効率で液晶表示素子を製造することができ、現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き透明基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、液晶アニール時に加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。基板の貼り合わせを減圧下で行うようにすれば、極めて高い効率で液晶表示素子を製造することができ、現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
液晶滴下工法用シール剤の硬化性樹脂として、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を使用すると、得られるシール剤が液晶汚染の低いものとなる。しかしながら、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を使用すると、室温で保存した時にシール剤の粘度安定性(保存安定性)が悪くなるという問題があった。
本発明は、保存安定性に優れ、かつ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、硬化性樹脂と熱硬化剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、上記硬化性樹脂は、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂、及び、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を含有する液晶滴下工法用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
液晶滴下工法用シール剤には、通常、熱硬化性の樹脂を硬化させるために熱硬化剤が用いられる。硬化性樹脂として、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を使用した場合に、シール剤の保存安定性が悪くなる原因は、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の極性が高いために、熱硬化剤との相溶性が高まることであると考えられる。保存安定性の改善のために、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂に加えて、低極性の樹脂を配合することによって硬化性樹脂全体の極性を下げることも考えられるが、低極性の樹脂は液晶中に溶出しやすいため、得られるシール剤によって液晶が汚染されやすくなるという問題があった。
本発明者らは、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂は、比較的低極性の樹脂であるにもかかわらず、結晶性が高いため液晶へ溶出し難いことを見出した。そこで本発明者らは、硬化性樹脂として、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂に加えて、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を配合することにより、保存安定性に優れ、かつ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明者らは、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂は、比較的低極性の樹脂であるにもかかわらず、結晶性が高いため液晶へ溶出し難いことを見出した。そこで本発明者らは、硬化性樹脂として、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂に加えて、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を配合することにより、保存安定性に優れ、かつ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂は、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を含有する。上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を含有することにより、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、液晶汚染性の低いものとなる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリロイル基を有する樹脂を意味し、上記「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂は、レゾルシン骨格と、少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有していればよく、(メタ)アクリロイル基に加えて、例えば、エポキシ基等の他の反応性官能基を有していてもよい。
上記硬化性樹脂は、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を含有する。上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を含有することにより、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、液晶汚染性の低いものとなる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリロイル基を有する樹脂を意味し、上記「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂は、レゾルシン骨格と、少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有していればよく、(メタ)アクリロイル基に加えて、例えば、エポキシ基等の他の反応性官能基を有していてもよい。
上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−メチルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−イソプロピルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−tert−ブチルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−tert−アミルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−tert−ヘキシルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−tert−オクチルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−ノニルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−シクロヘキシルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2−(2−フェニルイソプロピル)レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチルレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、極性が高くて液晶への汚染が少ないレゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレートが好適である。
なお、本明細書において上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを示す。
なお、本明細書において上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを示す。
上記レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレートは、具体的には例えば、レゾルシノール型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製、「EX−201」)360重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸210重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させることによって得ることができる。
上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の含有量は、硬化性樹脂全体100重量部に対して、好ましい下限が40重量部、好ましい上限が70重量部である。上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の含有量が40重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤が液晶汚染を引き起こしやすくなることがある。上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の含有量が70重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が保存安定性に劣るものとなることがある。上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の含有量のより好ましい下限は50重量部、より好ましい上限は65重量部である。
上記硬化性樹脂は、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を含有する。上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂は、比較的低極性の樹脂であるにもかかわらず、結晶性が高いことから液晶へ溶出し難いため、上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂に加えて、上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を含有することにより、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、低い液晶汚染性と優れ保存安定性とを両立させることができる。
上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートが挙げられる。なかでも、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート又はε−カプロラクトン変性トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートであることが好ましい。
上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の含有量は、硬化性樹脂全体100重量部に対して、好ましい下限が10重量部、好ましい上限が50重量部である。上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の含有量が10重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤が保存安定性に劣るものとなることがある。上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の含有量が50重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が液晶汚染を引き起こしやすくなることがある。上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂の含有量のより好ましい下限は15重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記硬化性樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂及び上記イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂に加えて、その他の(メタ)アクリル樹脂を含有してもよい。
上記その他の(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記その他の(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物のうち単官能のものとしては、例えば、分子内に(メタ)アクリロイル基を1つ有していれば特に限定されず、具体的には例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物のうち2官能のものとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物のうち3官能以上のものとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるもの等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER828EL、jER1004(いずれも三菱化学社製)、エピクロン850(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER806、jER4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jERYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER1031、jER1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER806、jER4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jERYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER1031、jER1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体2当量を、触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートは特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。また、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物を使用することもできる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体は特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の市販品やエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートは、具体的には、例えば、トリメチロールプロパン134重量部、重合禁止剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート51重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、2時間反応させることによって得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600(いずれも東亞合成社製)、EBECRYL230、EBECRYL270、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL8804、EBECRYL8803、EBECRYL8807、EBECRYL9260、EBECRYL1290、EBECRYL5129、EBECRYL4842、EBECRYL210、EBECRYL4827、EBECRYL6700、EBECRYL220、EBECRYL2220(いずれもダイセルサイテック社製)、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−330、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンSH−500B(いずれも根上工業社製)、U−2HA、U−2PHA、U−3HA、U−4HA、U−6H、U−6LPA、U−6HA、U−10H、U−15HA、U−122A、U−122P、U−108、U−108A、U−324A、U−340A、U−340P、U−1084A、U−2061BA、UA−340P、UA−4100、UA−4000、UA−4200、UA−4400、UA−5201P、UA−7100、UA−7200、UA−W2A(いずれも新中村化学工業社製)、AI−600、AH−600、AT−600、UA−101I、UA−101T、UA−306H、UA−306I、UA−306T(いずれも共栄社化学社製)等が挙げられる。
上記硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含有してもよい。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、上述したエポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物と同様のものが挙げられる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、上述したエポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物と同様のものが挙げられる。
また、上記エポキシ樹脂として、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有してもよい。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味する。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味する。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
上記エポキシ樹脂の含有量は、硬化性樹脂全体100重量部に対して、好ましい下限が5重量部、好ましい上限が20重量部である。上記エポキシ樹脂の含有量が5重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤が接着性や耐湿性に劣るものとなることがある。上記エポキシ樹脂の含有量が20重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が液晶汚染を引き起こすことがある。上記エポキシ樹脂の含有量のより好ましい下限は7重量部、より好ましい上限は15重量部である。
上記硬化性樹脂が上記エポキシ樹脂を含有する場合、上記硬化性樹脂全体における(メタ)アクリロイル基とエポキシ基との比は、モル比で50:50〜95:5であることが好ましい。上記(メタ)アクリロイル基の比率が50%未満であると、硬化後の液晶滴下工法用シール剤中に未硬化のエポキシ樹脂成分が多く存在し、液晶を汚染することがある。上記(メタ)アクリロイル基の比率が95%を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が接着性に劣るものとなることがある。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、熱硬化剤を含有する。
上記熱硬化剤としては、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記熱硬化剤としては、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記有機酸ヒドラジドは特に限定されず、例えば、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、SDH(日本ファインケム社製)、ADH(大塚化学社製)、アミキュアVDH、アミキュアVDH−J、アミキュアUDH(いずれも、味の素ファインテクノ社製)等が挙げられる。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が1重量部、好ましい上限が50重量部である。上記熱硬化剤の含有量が1重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤が硬化性に劣るものとなることがある。上記熱硬化剤の含有量が50重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の粘度が高くなり、塗布性が悪くなることがある。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい上限は30重量部である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、ラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。
上記ラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤のうち、光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤は特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等を好適に用いることができる。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACUREOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、IRGACURE651、IRGACURE907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACUREOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、IRGACURE651、IRGACURE907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ラジカル重合開始剤のうち、熱によりラジカルを発生する熱ラジカル重合開始剤は特に限定されず、過酸化物やアゾ化合物が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、パーブチルO、パーヘキシルO、パーブチルPV(いずれも日油社製)、V−30、V−501、V−601、VPE−0201(いずれも和光純薬工業社製)等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記ラジカル重合開始剤の含有量が0.01重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤を充分に硬化させることができないことがある。上記ラジカル重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が保存安定性に劣るものとなることがある。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、シランカップリング剤を含有してもよい。上記シランカップリング剤は、主にシール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤は特に限定されないが、基板等との接着性を向上させる効果に優れ、硬化性樹脂と化学結合することにより液晶中への硬化性樹脂の流出を抑制することができることから、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記シランカップリング剤の含有量は、本発明の液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が20重量部である。上記シランカップリング剤の含有量が0.1重量部未満であると、シランカップリング剤を配合することによる効果が充分に発揮されないことがある。上記シランカップリング剤の含有量が20重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が液晶汚染を引き起こすことがある。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は10重量部である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善等を目的としてフィラーを含有することが好ましい。
上記フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機フィラーや、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機フィラーが挙げられる。これらのフィラーは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機フィラーや、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機フィラーが挙げられる。これらのフィラーは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記フィラーの含有量は、本発明の液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して、好ましい下限が10重量部、好ましい上限が70重量部である。上記フィラーの含有量が10重量部未満であると、接着性の改善等の効果が充分に発揮されないことがある。上記フィラーの含有量が70重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の粘度が高くなり、塗布性が悪くなることがある。上記フィラーの含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は60重量部である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、遮光剤を含有してもよい。上記遮光剤を含有することにより、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、遮光シール剤として好適に用いることができる。
上記遮光剤としては、例えば、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、フラーレン、カーボンブラック、樹脂被覆型カーボンブラック等が挙げられる。なかでも、チタンブラックが好ましい。
上記チタンブラックは、波長300〜800nmの光に対する平均透過率と比較して、紫外線領域付近、特に波長370〜450nmの光に対する透過率が高くなる物質である。即ち、上記チタンブラックは、可視光領域の波長の光を充分に遮蔽することで本発明の液晶滴下工法用シール剤に遮光性を付与する一方、紫外線領域付近の波長の光は透過させる性質を有する遮光剤である。従って、上記光ラジカル重合開始剤や上記光カチオン重合開始剤として、上記チタンブラックの透過率の高くなる波長(370〜450nm)の光によって反応を開始可能なものを用いることで、本発明の液晶滴下工法用シール剤の光硬化性をより増大させることができる。また一方で、本発明の液晶滴下工法用シール剤に含有される遮光剤としては、絶縁性の高い物質が好ましく、絶縁性の高い遮光剤としてもチタンブラックが好適である。
上記チタンブラックは、1μmあたりの光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほどよく、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特にないが、通常は5以下となる。
上記チタンブラックは、1μmあたりの光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほどよく、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特にないが、通常は5以下となる。
上記チタンブラックは、表面処理されていないものでも充分な効果を発揮するが、表面がカップリング剤等の有機成分で処理されているものや、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の無機成分で被覆されているもの等、表面処理されたチタンブラックを用いることもできる。なかでも、有機成分で処理されているものは、より絶縁性を向上できる点で好ましい。
また、遮光剤として上記チタンブラックを含有する本発明の液晶滴下工法用シール剤を用いて製造した液晶表示素子は、充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有する液晶表示素子を実現することができる。
また、遮光剤として上記チタンブラックを含有する本発明の液晶滴下工法用シール剤を用いて製造した液晶表示素子は、充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有する液晶表示素子を実現することができる。
上記チタンブラックのうち市販されているものとしては、例えば、12S、13M、13M−C、13R−N(いずれも三菱マテリアル社製)、ティラックD(赤穂化成社製)等が挙げられる。
上記チタンブラックの比表面積の好ましい下限は13m2/g、好ましい上限は30m2/gであり、より好ましい下限は15m2/g、より好ましい上限は25m2/gである。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
上記遮光剤の一次粒子径は、液晶表示素子の基板間の距離以下であれば特に限定されないが、好ましい下限は1nm、好ましい上限は5μmである。上記遮光剤の一次粒子径が1nm未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤の粘度やチクソトロピーが大きく増大してしまい、作業性が悪くなることがある。上記遮光剤の一次粒子径が5μmを超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の基板への塗布性が悪くなることがある。上記遮光剤の一次粒子径のより好ましい下限は5nm、より好ましい上限は200nm、更に好ましい下限は10nm、更に好ましい上限は100nmである。
上記遮光剤の含有量は、本発明の液晶滴下工法用シール剤全体に対して、好ましい下限が5重量%、好ましい上限が80重量%である。上記遮光剤の含有量が5重量%未満であると、充分な遮光性が得られないことがある。上記遮光剤の含有量が80重量%を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の基板に対する密着性や硬化後の強度が低下したり、描画性が低下したりすることがある。上記遮光剤の含有量のより好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は70重量%であり、更に好ましい下限は30重量%、更に好ましい上限は60重量%である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、更に、必要に応じて、粘度調整の為の反応性希釈剤、チクソ性を調整する揺変剤、パネルギャップ調整の為のポリマービーズ等のスペーサー、3−P−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素等の硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤、その他添加剤等を含有してもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤を製造する方法は特に限定されず、例えば、硬化性樹脂、熱硬化剤、及び、必要に応じて配合される添加剤等を、3本ロール等を用いた従来公知の方法により混合し、均一に分散させる方法等が挙げられる。このとき、イオン性の不純物を除去するために層状珪酸塩鉱物等のイオン吸着性固体と接触させてもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤に、導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。このような上下導通材料を用いれば、電極間を確実に導電接続することができる。
本発明の液晶滴下工法用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶滴下工法用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子は特に限定されず、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料を用いて液晶表示素子を製造する方法は特に限定されず、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明基板の一方に、本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線を照射して硬化させる。その後、100〜200℃のオーブン中で約1時間加熱硬化させて硬化を完了させ、液晶表示素子を作製する。
本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料を用いてなる液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
まず、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明基板の一方に、本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線を照射して硬化させる。その後、100〜200℃のオーブン中で約1時間加熱硬化させて硬化を完了させ、液晶表示素子を作製する。
本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料を用いてなる液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、保存安定性に優れ、かつ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(レゾルシノール型エポキシアクリレート)
レゾルシノール型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス製、「デナコールEX−201」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸649重量部を、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、レゾルシノール型エポキシアクリレートを得た。
レゾルシノール型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス製、「デナコールEX−201」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸649重量部を、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、レゾルシノール型エポキシアクリレートを得た。
(イソシアヌル骨格を有するアクリル樹脂)
イソシアヌル骨格を有するアクリル樹脂として、アロニックスM−315及びアロニックスM−327(いずれも、東亞合成社製)を用いた。
イソシアヌル骨格を有するアクリル樹脂として、アロニックスM−315及びアロニックスM−327(いずれも、東亞合成社製)を用いた。
(ビスフェノールA型エポキシアクリレート)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER828EL」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸424重量部を、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、ビスフェノールA型エポキシアクリレートを得た。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER828EL」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸424重量部を、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、ビスフェノールA型エポキシアクリレートを得た。
(部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER828EL」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸212重量部を、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER828EL」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸212重量部を、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。
(実施例1〜15、比較例1〜15)
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌機(シンキー社製「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより実施例1〜15、比較例1〜15の液晶滴下工法用シール剤を調製した。
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌機(シンキー社製「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより実施例1〜15、比較例1〜15の液晶滴下工法用シール剤を調製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
実施例及び比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
(保存安定性)
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤を温度25℃、湿度50%RHの雰囲気下で48時間保存した後に、E型粘度計で粘度を測定し、保存前の粘度からの増粘率を下記の式にて計算した。
増粘率(%)=100×(保存後の粘度)/(保存前の粘度)
増粘率が120%未満であった場合を「○」、120%以上130%未満であった場合を「△」、130%以上であった場合を「×」として保存安定性を評価した。
各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤を温度25℃、湿度50%RHの雰囲気下で48時間保存した後に、E型粘度計で粘度を測定し、保存前の粘度からの増粘率を下記の式にて計算した。
増粘率(%)=100×(保存後の粘度)/(保存前の粘度)
増粘率が120%未満であった場合を「○」、120%以上130%未満であった場合を「△」、130%以上であった場合を「×」として保存安定性を評価した。
(液晶汚染性)
透明電極と配向膜とが形成された基板に、各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤を正方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布してシールパターンを形成した。形成したシールパターンの内部に得られた液晶滴下工法用シール剤を点打ちした。続いて液晶(チッソ社製、「JC−5004LA」)の微小滴を透明基盤の枠内全面に滴下塗布し、真空中にて別の透明電極と配向膜とが形成された基板を重ね合わせた。真空を解除した後、外枠シール部にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射した。この時、点打ちした液晶滴下工法用シール剤には紫外線が照射されないようにマスクをした。その後液晶アニールを120℃で1時間行い、液晶滴下工法用シール剤を熱硬化させて液晶表示素子を得た。得られた液晶セルをAC3.5Vの電圧駆動をさせ、中間調のシール剤周辺を目視で観察した。シール剤部周辺に色むらが全く見られなかった場合を「○」、少し薄い色むらが見えた場合を「△」、はっきりとした濃い色むらがあった場合を「×」として液晶汚染性を評価した。
透明電極と配向膜とが形成された基板に、各実施例及び各比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤を正方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布してシールパターンを形成した。形成したシールパターンの内部に得られた液晶滴下工法用シール剤を点打ちした。続いて液晶(チッソ社製、「JC−5004LA」)の微小滴を透明基盤の枠内全面に滴下塗布し、真空中にて別の透明電極と配向膜とが形成された基板を重ね合わせた。真空を解除した後、外枠シール部にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射した。この時、点打ちした液晶滴下工法用シール剤には紫外線が照射されないようにマスクをした。その後液晶アニールを120℃で1時間行い、液晶滴下工法用シール剤を熱硬化させて液晶表示素子を得た。得られた液晶セルをAC3.5Vの電圧駆動をさせ、中間調のシール剤周辺を目視で観察した。シール剤部周辺に色むらが全く見られなかった場合を「○」、少し薄い色むらが見えた場合を「△」、はっきりとした濃い色むらがあった場合を「×」として液晶汚染性を評価した。
本発明によれば、保存安定性に優れ、かつ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。
Claims (6)
- 硬化性樹脂と熱硬化剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、
前記硬化性樹脂は、レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂、及び、イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂を含有する
ことを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。 - レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル樹脂は、レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤。
- イソシアヌル骨格を有する(メタ)アクリル樹脂は、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート又はε−カプロラクトン変性トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートであることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 遮光剤を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 請求項1、2、3又は4記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
- 請求項1、2、3若しくは4記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項5記載の上下導通材料を用いてなることを特徴とする液晶表示素子。
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