JP5395968B2 - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents
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Description
このような狭額縁設計に伴い、液晶表示素子において、画素領域からシール剤までの距離が近くなっており、シール剤によって液晶が汚染されることによる表示むらが生じやすくなっている。
以下に本発明を詳述する。
そこで本発明者は、アスペクト比が2以上のものの割合が85重量%以上であるタルク及び/又はアルミナを配合することにより、接着性及び硬化物の耐湿性に優れ、高温高湿環境下でも液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記タルク及び上記アルミナは、アスペクト比が2以上のものの割合が85重量%以上である。無機フィラーとして、分級等によりアスペクト比が2以上のものの割合を85重量%以上としたタルク及び/又はアルミナを配合することにより、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、接着性及び硬化物の耐湿性に優れるものとなる。なかでも、得られる液晶滴下工法用シール剤の接着性を向上させる効果に特に優れることから、アスペクト比が2以上のものの割合が85重量%以上であるタルクを含有することが好ましい。
なお、本明細書において上記アスペクト比は、走査型電子顕微鏡を用いて、5000倍の倍率で観察した粒子の長径と短径の比率(長径/短径)で規定され、上記タルク及び上記アルミナにおける、アスペクト比が2以上のものの割合は、40個の粒子のアスペクト比を測定することにより求めることができる。また、上記走査型電子顕微鏡としては、S−4300(日立ハイテクノロジーズ社製)等を用いることができる。
即ち、アスペクト比が2以上であることにより、扁平性が高いため、透湿性が低くなると考えられる。また、表面積も大きくなるので、硬化性樹脂に対しての応力緩和作用の効果が大きくなり、基板等に対する接着性が高まると考えられる。
また、上記タルクのうち市販されているものとしては、例えば、SG−2000(日本タルク社製、アスペクト比が2以上のものの割合76重量%)、HTPultra5C(巴工業社製、アスペクト比が2以上のものの割合72重量%)、PS−85H(福岡タルク工業所社製、アスペクト比が2以上のものの割合73重量%)等が挙げられる。なかでも、SG−2000が好ましい。
なお、上記SG−2000等、アスペクト比が2以上のものの割合が85重量%未満のタルクは、後述するように、アスペクト比が2以上のものの割合を85重量%以上になるように分級してから配合する。
また、上記アルミナのうち市販されているものとしては、例えば、YFA00610(キンセイマテック社製、アスペクト比が2以上のものの割合92重量%)、BMT−B(河合石灰工業社製、アスペクト比が2以上のものの割合80重量%)、A11(日本軽金属社製、アスペクト比が2以上のものの割合75重量%)等が挙げられる。なかでも、YFA00610が好ましい。
なお、上記BMT−B等、アスペクト比が2以上のものの割合が85重量%未満のアルミナは、後述するように、アスペクト比が2以上のものの割合を85重量%以上になるように分級してから配合する。
具体的には例えば、強制渦中の粒子を遠心力と流体抗力の差によって分級を行う超微粉風力分級機や、旋回気流分級機、精密空気分級機等の分級機を用いる方法や、揺動式ふるい振とう機(伊藤製作所社製、「SS−S−230」)及び網目が10μmから5μmのJIS規格のふるいを使用して微粒を除去する方法や、電磁振動式篩分器(伊藤製作所社製、「MS−200」)、音波式篩分器(伊藤製作所社製、「MSS−75」)を使用して微粒を除去する方法等が挙げられる。
上記表面処理としては、例えば、エポキシ基化処理、アクリロイル基化処理、メタクリロイル基化処理、ビニル基化処理、アミノ基化処理、メトキシ基化処理、トリメチルシリル基化処理、オクチルシリル基化処理、フェニル基化処理、メルカプト基化処理、イミダゾイル基化処理、イソシアネート基化処理、チオシアネート基化処理、シアノ基化処理、スチリル基化処理、又は、シリコーンオイルを用いた表面処理等が挙げられる。なかでも、エポキシ基化処理が好ましい。
なお、本明細書において、「上記タルク及び上記アルミナの含有量」は、上記タルク及び上記アルミナのうち、上記タルクのみを含有する場合は上記タルクの含有量、上記アルミナのみを含有する場合は上記アルミナの含有量、上記タルク及び上記アルミナの両方を含有する場合は上記タルクと上記アルミナとの合計の含有量を示す。
上記その他の無機フィラーは特に限定されず、例えば、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられる。なかでも、シリカが好適である。
以下、タルク、アルミナ、及び、その他の無機フィラーを単に無機フィラーともいう。
なお、本明細書において上記無機フィラーの平均粒子径は、走査型電子顕微鏡を用いて、5000倍の倍率で観察した粒子10個の粒子径(長径)の平均値を意味する。
上記硬化性樹脂は、光又は熱で硬化反応するものであれば特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、上記硬化性樹脂は、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂を含有することが好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート又はメタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル又はメタクリル」を意味する。また、本明細書において上記「エポキシ(メタ)アクリレート樹脂」とは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(東都化成社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(東都化成社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(東都化成社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(東都化成社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも東都化成社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも東都化成社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味する。また、本明細書において上記(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味する。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
なお、本明細書において、上記「ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤を含有する」とは、ラジカル重合開始剤又は熱硬化剤、或いは、ラジカル重合開始剤及び熱硬化剤を含有することを意味する。
上記光ラジカル重合開始剤は特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等を好適に用いることができる。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア907、イルガキュア2959、イルガキュアOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(以上、いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、イルガキュア651、イルガキュア907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本明細書において高分子アゾ開始剤とは、アゾ基を有し、熱によって(メタ)アクリロイルオキシ基を硬化させることができるラジカルを生成する、数平均分子量が300以上の化合物を意味する。
また、上記高分子アゾ開始剤は、通常、光照射によっても分解してラジカルを発生することから、後述する光ラジカル重合開始剤としても機能し得る。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ開始剤としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。このような高分子アゾ開始剤としては、例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられ、具体的には例えば、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、VPS−0501、VPS−1001、V−501(4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸))、V−601(ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート))(いずれも和光純薬工業社製)等が挙げられる。
上記チタンブラックは、1μmあたりの光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほどよく、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特にないが、通常は5以下となる。
また、遮光剤として上記チタンブラックを含有する本発明の液晶滴下工法用シール剤を用いて製造した液晶表示素子は、充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有する液晶表示素子を実現することができる。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート828EL」)1000重量部と、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部と、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部と、アクリル酸424重量部とを、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、ビスフェノールA型エポキシアクリレートを得た。
ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂(東都化成社製、「YSLV−80DE」)1000重量部と、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部と、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部と、アクリル酸229重量部とを、空気を送り込みながら90℃で5時間還流攪拌して反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%のエポキシ基がアクリル酸と反応した部分アクリル変性ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂を得た。
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌機(シンキー社製「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより実施例1〜18、比較例1〜6の液晶滴下工法用シール剤を調製した。
表1における「SG−2000」は、日本タルク社製のタルクであり、「HTPultra5C」は、巴工業社製のタルクであり、「PS−85H」は、福岡タルク工業所社製のタルクであり、「YFA00610」は、YKK社製の板状アルミナであり、「BMT−B」は、河合石灰工業社製の板状アルミナであり、「A11」は、日本軽金属社製の板状アルミナである。
「SG−2000(分級品1)」は、「SG−2000」をナイロン製の網目5μmの「オール樹脂製ふるい」(伊藤製作所社製、サイズ215mm×45mmH)上に20g取り、揺動式ふるい振とう機(伊藤製作所社製、SS−S−230)及び網目が10μmと5μmのJIS規格のふるいを使用して60分間ふるいをして微粒を取り除く作業を30回行って分級したものである。
「SG−2000(分級品2)」は、「SG−2000」に対して「SG−2000(分級品1)」と同様の作業を10回行って分級したものである。
「SG−2000(分級品3)」は、「SG−2000」に対して「SG−2000(分級品1)」と同様の作業を5回行って分級したものである。
「HTPultra5C(分級品)」は、「HTPultra5C」に対して「SG−2000(分級品1)」と同様の作業を20回行って分級したものである。
「PS−85H(分級品)」は、「PS−85H」に対して「SG−2000(分級品1)」と同様の作業を20回行って分級したものである。
「YFA00610(分級品)」は、「YFA00610」に対して「SG−2000(分級品1)」と同様の作業を30回行って分級したものである。
「BMT−B(分級品)」は、「BMT−B」に対して「SG−2000(分級品1)」と同様の作業を25回行って分級したものである。
「A11(分級品)」は、「A11」に対して「SG−2000(分級品1)」と同様の作業を30回行って分級したものである。
これらの無機フィラーのアスペクト比を走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製、「S−4300」)で測定したところ、「SG−2000(非分級品)」のアスペクト比2以上のものは76重量%だが、「SG−2000(分級品1)」のアスペクト比2以上のものは95重量%、「SG−2000(分級品2)」のアスペクト比2以上のものは85重量%、「SG−2000(分級品3)」のアスペクト比2以上のものは81重量%であった。また、「SG−2000(分級品3)」のアスペクト比が1.5以上のものは87重量%であった。
「HTPultra5C(非分級品)」のアスペクト比2以上のものは72重量%だが、「HTPultra5C(分級品)」のアスペクト比2以上のものは88重量%であった。
「PS−85H(非分級品)」のアスペクト比2以上のものは73重量%だが、「PS−85H(分級品)」のアスペクト比2以上のものは90重量%であった。
「YFA00610(非分級品)」のアスペクト比2以上のものは92重量%であり、「YFA00610(分級品)」のアスペクト比2以上のものは95重量%であった。
「BMT−B(非分級品)」のアスペクト比2以上のものは80重量%だが、「BMT−B(分級品)」のアスペクト比2以上のものは90重量%であった。
「A11(非分級品)」のアスペクト比2以上のものは75重量%だが、「A11(分級品)」のアスペクト比2以上のものは87重量%であった。
実施例及び比較例で得られたシール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
実施例及び比較例で得られたシール剤に、シリカスペーサー(積水化学工業社製、「SI−H055」)を1重量%配合し、2枚のITO膜付きアルカリガラス試験片(30×40mm)のうち一方に微小滴下し、これにもう一方のガラス試験片を十字状に張り合わせたものを、メタルハライドランプにて3000mJ/cm2の紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによって接着試験片を得た。これを上下に配したチャックにて引っ張り試験(5mm/sec)を行った。得られた測定値(kgf)をシール塗布断面積(cm2)で除した値が60kgf/cm2以上であった場合を「○」、30kgf/cm2以上60kgf/cm2未満であった場合を「△」、30kgf/cm2未満であった場合を「×」として評価した。
実施例及び比較例で得られたシール剤を、平滑な離型フィルム状にコーターで厚さ200〜300μmに塗行した後、メタルハライドランプにて3000mJ/cm2の紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによって透湿度測定用硬化フィルムを得た。JIS Z 0208の防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)に準じた方法で透湿度試験用カップを作製し、得られた透湿度測定用硬化フィルムを取り付け、温度80℃湿度90%RHの高温高湿オーブンに投入して透湿度を測定した。得られた透湿度の値が50g/m2・24hr未満であった場合を「○」、50g/m2・24hr以上70g/m2・24hr未満であった場合を「△」、70g/m2・24hr以上であった場合を「×」として評価した。
実施例及び比較例で得られたシール剤をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行った。次いで、ディスペンサ(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いてITO薄膜付きの透明電極基板に長方形の枠を描く様にシール剤を塗布した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にて滴下塗布し、他方の透明基板を、真空張り合わせ装置にて5Paの減圧下にて張り合わせた。張り合わせ後のセルをメタルハライドランプにて3000mJ/cm2の紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによってシール剤を熱硬化させ、液晶表示素子を各シール剤につき5枚ずつ作製した。得られた液晶表示素子を温度80℃、湿度90%RHの環境下にて36時間保管した後、AC3.5Vの電圧駆動をさせ、中間調のシール剤周辺を目視で観察した。シール剤部周辺に色むらが全く見られなかった場合を「○」、少し薄い色むらが見えた場合を「△」、はっきりとした濃い色むらがあった場合を「×」として評価した。
Claims (6)
- 硬化性樹脂、ラジカル重合開始剤及び/又は熱硬化剤、並びに、タルク及び/又はアルミナを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、
前記タルク及び前記アルミナは、アスペクト比が2以上のものを85重量%以上含有するものであり、
前記タルク及び前記アルミナは、平均粒子径が3.0μm以下である
ことを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。 - タルク及びアルミナの含有量は、無機フィラー全体に対して20重量%以上であることを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤。
- タルク及びアルミナの含有量は、硬化性樹脂100重量部に対して5〜30重量部であることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 遮光剤を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 請求項1、2、3又は4記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
- 請求項1、2、3若しくは4記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項5記載の上下導通材料を用いて製造されることを特徴とする液晶表示素子。
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