JP2009058754A - 投写光学ユニット、投写型映像表示装置及び投写型映像表示システム - Google Patents

投写光学ユニット、投写型映像表示装置及び投写型映像表示システム Download PDF

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Abstract

【課題】広角化を可能とし、投写面(スクリーン)までの距離が変更されても、フォーカスずれと歪みを最小限に抑え、かつ、その製造も容易な投写光学ユニットを提供する。
【解決手段】映像表示素子1に表示された映像を拡大して投写面に投写する投写光学ユニットは、複数の投写用レンズを含んで構成されるレンズ光学系2、3とで構成されるレンズ光学系と、レンズ光学系からの出射光を反射してスクリーン5上に傾斜して投写する反射系を構成する回転非対称の凸面反射ミラー4とを備えており、更に、レンズ光学系を構成する後方レンズ群3は回転非対称の自由曲面の形状を有する複数のレンズ33、34を備えており、更に、後方レンズ群3における、負のパワーを有する回転対称レンズが光軸方向に移動し、自由曲面を有する1枚のレンズが光軸方向とこれに垂直な方向とに移動して、投写面(スクリーン)までの距離に変化に対する性能の維持を可能とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、映像表示素子の画像を拡大してスクリーンなどの透写面上に投写して画像表示を行うための投写光学ユニット、特に、フロント透写型の映像表示装置に適した投写光学ユニットに関し、更には、かかる投写光学ユニットを用いた投写型映像表示装置及び投写型映像表示システムに関する。
映像表示素子の画像を、複数のレンズから構成される投写光学ユニットを介してスクリーン(投写面)上に拡大して投写するカラー映像表示装置においては、スクリーン上で充分な大きさの拡大映像を、歪みなく得ることが要求される。またこれと同時に、装置の取り扱い易さを求めて、投写距離を短縮することが要求される。これを実現するために、スクリーンに対して斜め方向から拡大・投写する(以下、これを「斜め投写」と称する)光学系があり、例えば、下記の特許文献1〜2に記載されているように、投影画面を投影系の光軸に対して垂直方向にシフトすると共に、やはり投影系の光軸に対して所定の角度傾けて配置された付加光学系とを用いて、映像をスクリーンに対して斜め方向に拡大投影する投影装置又は光学系が既に知られている。なお、ここで言う付加光学系(アフォーカルコンバータ)とは、投影像の大きさを変換する作用を有する光学系であり、スクリーンに対する斜め方向からの透写に伴う投影像の歪を補正・低減して長方形の投影像を得るためのものである。
また、上記のレンズ(透過系光学素子)に代えて複数の反射鏡(反射系光学素子)を用い、映像表示素子の画像をスクリーン(透写面)上に拡大して投写する反射型結像光学系は、例えば下記の特許文献3により、既に、知られている。
特開平5−134213号公報 特開2000−162544号公報 特開2004−157560号公報
即ち、映像をスクリーンに対して斜め方向から投写すると、投写映像には、所謂、台形歪みが生じる。これを解消するために、上記特許文献1に記載の投写光学ユニットでは、スクリーン側に配置された付加光学系(アフォーカルコンバータ)を偏心させて台形歪み抑える構成としている。しかしながら、かかる偏心付加光学系を構成するレンズは、倍率が低いため広角化が困難であり、そのため、必要な倍率の投影像を得るためには、透写装置からスクリーンまでの距離が大きくなってしまい、また、投影画面と投影系との間の距離も大きくなってしまい、装置が大きく(特に、光学ユニットの光軸方向の長さ)なってしまうという問題点がある。加えて、上述した偏心付加光学系を構成するレンズとしては、口径の大きな付加光学系が必要となるが、それに伴って、透写光学ユニットのコスト上昇の原因となってしまう。
また、上記特許文献2に記載の投写光学ユニットにおいても、上記特許文献1と同様に、倍率が低いため広角化が困難であり、使用するレンズを個別に偏心させる必要があるため、その製造が難しく、加えて、やはり口径の大きな付加光学系が必要となり、透写光学ユニットのコスト上昇の原因となってしまう。
一方、上記特許文献3に記載の反射型結像光学系においては、従来の透過型の結像光学系(レンズ系)に代えて反射光学系(反射鏡)を利用することにより、結像光学系の大型化を抑え且つ広画角化を図るものではある。しかしながら、反射鏡での光の偏心(偏向)量は大きなことから、特に、装置内において、その傾斜角度も含めて複数の反射鏡を正確な位置に配置することは難しく、また、振動によっても容易に反射鏡の傾斜角度等が変化してしまうことから、その製造が極めて難しいという問題点があった。
そこで、上記従来技術における問題点に鑑み、本発明は、装置を大きくすることなく広角化を可能とすると共に、その製造も比較的容易な投写光学ユニット及びそれを用いた投写型映像表示装置を提供することを目的とする。即ち、口径の大きな付加光学系を必要とすることなく、かつ、台形歪みが生じず、投写形表示装置自体を、単に投写距離だけでなく、よりコンパクトな外形寸法とするのに好適な技術を提供することにある。
本発明では、上記の目的を達成するため、まず、映像表示素子に表示された映像を拡大して投写面に斜め投写する投写用光学系に用いる投写光学ユニットであって、前記映像表示素子に隣接して配置され、かつ、複数の投写用レンズを含んで構成されるレンズ群と、前記レンズ群からの出射光を反射して前記投写面上に傾斜して投写する反射ミラーとを備えており、前記映像表示素子の表示画面の中央から出て前記レンズ群の入射瞳の中央を通過して前記投写面上の画面中央に入射する光線を画面中央光線とすると、当該画面中央光線が前記投写面の法線に対して斜めに入射するよう構成され、前記レンズ群は、前記映像表示素子から投写面に向かってその後方に配置され、且つ、回転対称な面形状を有し正のパワーを有する複数の屈折レンズを含む前方レンズ群と、回転非対称な自由曲面の形状を有する複数のレンズと回転対称で負のパワーを有する屈折レンズとを含む後方レンズ群とを備えており、この後方レンズ群は、前記負のパワーを有するレンズが光軸方向に移動可能であり、前記自由曲面の形状を有するレンズの内1枚が光軸方向及び、光軸とスクリーンの法線を含む面内で光軸と垂直な方向に移動可能とした投写光学ユニットが提供される。
また、前記移動可能なレンズ群のうち、回転非対称な自由曲面形状を有するレンズでは、光軸方向の移動量と、光軸とスクリーンの法線を含む面内で光軸と垂直な方向への移動量が所定の関係を保持して移動し、さらに上記回転対称で負のパワーを有するレンズ群の位置は、上記回転非対称な自由曲面形状を有するレンズとは独立に保持されながら上記量とは所定の関係を維持して移動できることが好ましい。
更に、本発明によれば、前記に記載の投写光学ユニットにおいて、前記後方レンズ群を構成する回転非対称の自由曲面の形状を有する複数のレンズの一部は、前記投写面の下端部に入射する光線が通過する部分の曲率を、前記投写面の上端部に入射する光線が通過する部分の曲率よりも大きく形成されていることが好ましく、あるいは、前記後方レンズ群は、前記非対称レンズの他に、少なくとも一つの負のパワーを有する球面レンズを含むことが好ましい。
また、本発明によれば、前記に記載の投写光学ユニットにおいて、前記凸面反射ミラーは、その一部が反射方向に凸形状の回転非対称の凸面反射ミラーであって、前記投写面の下端部に入射する光線を反射する部分の曲率が、前記スクリーンの上端に入射する光線を反射する部分の曲率よりも大きく形成されていることが好ましく、又は、前記凸面反射ミラーは、前記スクリーンの下端に入射する光線を反射する部分がその反射方向に対し凸の形状を為し、前記スクリーンの上端に入射する光線を反射する部分がその反射方向に凹の形状を為すことが好ましい。
加えて、本発明によれば、前記に記載の投写光学ユニットにおいて、画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内において、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の上端に入射する光線の経路の距離をL1、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の下端に入射する光線の経路の距離をL2、前記投写面での画面の上端から下端までの距離をDv、前記画面中央光線と前記投写面の法線との成す角度をθsとしたとき、下記条件式を満足するように形成されていることが好ましい。
|L1−L2|<1.2*sinθs*Dv
更に、本発明によれば、前記に記載の投写光学ユニットにおいて、前記レンズ群のほぼ光軸上に配置された前記映像表示素子の表示面中央の法線を、前記レンズ群の光学系の光軸に対して傾けることが好ましい。又は、色合成のプリズムを用いる場合、前記映像表示素子の表示面中央の法線とプリズムの光軸とを一致させて、前記映像表示素子とプリズムとからなる光学系の光軸を、前記レンズ群の光学系の光軸に対して傾けることが好ましい。
そして、本発明によれば、やはり上記の目的を達成するため、筐体内に映像表示素子と共に、前記に記載された投写光学ユニットを備えた投写型映像表示装置が提供される。
そして、さらに、本発明によれば、上記の目的を達成するため、映像が投写される投写面と、前記に記載された投写型映像表示装置を備えた投写型映像表示システムが提供される。
以上の本発明によれば、口径の大きな付加光学系を必要とすることなく、斜め投写で広角化を可能とすると共に、投写面(スクリーン)までの距離が変更しても歪みとスポットの劣化を最小限に抑え、更には、装置傾けによる画面位置調整に対してもフォーカスのずれも最小限に低減し、かつ、その製造も比較的容易な投写光学ユニットを提供すると共に、それを利用して、性能の良好で、よりコンパクトな外形寸法の投写型映像表示装置、更に、投写面までの距離を短くした投写型映像表示システムを実現することを可能とするという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1は、本発明による投写光学ユニットの基本的な光学構成を示す断面図であり、光学系の構成をXYZ直交座標系(図中に矢印で示す)におけるYZ断面で示している。
図1に示すように、本発明になる投写光学ユニットは、光源8からの光を入射して所望の映像を射出する画像表示素子1とプリズム10、前方レンズ群2と後方レンズ群3とを含む2つのレンズ群から構成される透過(レンズ)光学系と、そして、回転対称でない(即ち、非回転対称)自由曲面形状の反射面を有する反射鏡(以下、自由曲面ミラーと言う)4を含む反射光学系とによって構成される。
ここでは、上記画像表示素子1として、例えば、液晶パネルに代表される透過型のものを採用した例を示しているが、本発明では、これに限らず、例えば、CRTのような自発光型のものでもよい。また、上記画像表示素子1として、例えば上述した液晶パネルなどの透過型のものを採用する場合には、液晶パネルを照射する光源8となるランプが必要となる。また、当該液晶パネルとして、所謂、3板式のように、R、G、Bの複数の画像を合成する方式でもよく、その場合には、映像合成用のプリズム等が必要となるが、これら液晶パネルの詳細やこれを照射する光源8となるランプ等については、直接的に関係しないため、その図示は省略している。一方、CRTのような自発光型のものでは、上記光源8は必要としないことは明らかであろう。
以上のような構成になる本発明の投写光学ユニットでは、上記画像表示素子1からプリズム10を介して射出した光は、まず、レンズ光学系を構成する前方レンズ群2に入射される。なお、後にもその詳細を説明するが、この前方レンズ群2は、回転対称な面形状を有する、正のパワー及び負のパワーを有する複数の屈折レンズを含んで構成されている。その後、この前方レンズ群2から射出した光は、少なくとも一方の面が回転対称でない(非回転対称な)自由曲面の形状を有する複数(本例では2枚)のレンズを含めた複数のレンズから構成される後方レンズ群3を通過する。そして、この後方レンズ群3から射出した光は、更に、回転対称でない自由曲面形状の反射面を有する反射鏡(以下、自由曲面ミラーと言う)4を含む反射光学系で拡大反射された後、所定のスクリーン5(例えば、部屋の壁面やシート状のスクリーン等)上に投写されることとなる。
なお、本実施形態では、図1からも明らかなように、従来技術(特に、特許文献1や2)のように投影画面(表示素子)を投影系の光軸に対して垂直方向にシフトし、更には、投影系の光軸に対して所定の角度を傾けて付加光学系を配置する光学系とは異なり、上記画像表示素子1は、その表示画面の中央がレンズ光学系のほぼ光軸上に位置するように配置されている(即ち、ほぼ共軸光学系を形成している)。従って、上記画像表示素子1の表示画面の中央から出て表示面に垂直に射出しスクリーン5上の画面中央に向かう光線11(以下、これを画面中央光線という)は、ほぼ、レンズ光学系(上記前方レンズ群2と後方レンズ群3を含む)の光軸近傍を進む。その後、この画面中央光線11は、上記反射光学系(自由曲面ミラーを含む)の自由曲面形状を有する反射面4上の点P2で反射された後、スクリーン5上の画面中央の点P5に、スクリーンの法線7に対して下方から斜めに入射する。この角度を以下、「斜め入射角度」と称し、θsで表わすこととする。このことはすなわち、前記レンズ光学系の光軸に沿って通過した光線がスクリーンに対して斜めに入射していることで、実質的にレンズ光学系の光軸がスクリーンに対して斜めに設けられている(斜め入射系となる)ことになる。
なお、上述したように、スクリーンに対して光線を斜めに入射すると、上記画像表示素子1から投写された長方形の形状が台形になる、所謂、台形歪を含め、その他にも、光軸に対して回転対称でないことによる種々の収差が生じることとなるが、本発明では、これらの収差を、前記レンズ光学系を構成する後方レンズ群3と、そして、前記反射光学系の反射面とで補正するものである。
特に、上記画像表示素子1から投写された光線を、前記反射光学系を構成する反射鏡4で反射してスクリーン5上に、斜めに投写することによれば、透過型レンズ光学系から射出する画角に比較し、より大きな画角が得られ、また、倍率色収差が生じ難くいことから、装置の大型化を抑え、且つ、広画角化を図ることが可能となる。即ち、上記前方レンズ群2と後方レンズ群3を含むレンズ光学系を、上述した従来技術の(特に、特許文献1や2)付加光学系(アフォーカルコンバータ)を偏心させて台形歪み抑える構成に比較し、より口径の小さな光学系として構成することが可能となる。
また、上記反射光学系を構成する反射鏡4の反射面に入射する光を、上述したように、後方レンズ群3に負のパワーを有するレンズを含むことにより、広角化を一部負担し所定の大きさまで広角化して投射することにより、従来の反射鏡だけで拡大投射系を構成する構造(特許文献3)に比較して、その製造が容易となる。即ち、レンズ光学系を反射光学系とは個別に製造し、その後、装置筐体内において、これら両者の位置を固定調整することにより、特に、量産に適した構成となる。また、上記のように、台形歪等を補正するための後方レンズ群3を、前記前方レンズ群2の前方に配置する構成によれば、この後方レンズ群3と前方レンズ群2との間の間隔を小さくして配置することが可能となることから、複数の反射面で構成する方式に比べ、当該投写光学ユニットを搭載する装置を全体的にコンパクトとすることができ、特に、スクリーンの下部での高さを小さく出来るという好適な効果が得られる。
このように、自由曲面形状を有する透過型のレンズ光学系と、自由曲面形状を有する反射光学系とを組み合わせることによれば、特に、フロント透写型の映像表示装置に適した場合、フロント透写型において強く要求される広画角化を、確実かつ比較的容易に、かつ、装置全体を小さくしたコンパクトな光学系として実現することが可能となる。
図2は、本発明による投写光学ユニットのレンズ面を説明するための垂直方向及び水平方向の断面図である。図2には、反射光学系を含む上記投写光学ユニットにおける光学素子のレンズ面が示されている。図2(a)はその垂直方向断面を示し、図2(b)はその水平方向断面を示している。図2にも示されるように、レンズ光学系では、映像表示素子1からプリズム10を介して出射される映像は、まず、回転対称形状を有する複数のレンズを含む前方レンズ群2に入射される。上述したように、前方レンズ群2は、回転対称の球面レンズと非球面レンズとを含んでいる。又は、後に図8に示すように、途中に折り曲げミラーを配置して光線を直角に折り曲げてもよい。
また、後方レンズ群3は、少なくとも2つの自由曲面レンズで構成されている。図2にも示すように、反射鏡4の反射面S22に最も近い自由曲面レンズ34は、水平方向の断面において、その光の射出方向に凹面を向けており、かつ、前記スクリーンの下端に入射する光線が通過する部分の曲率が、前記スクリーンの上端に入射する光線が通過する部分の曲率よりも大きく設定されている。即ち、自由曲面レンズは、その光の射出方向に凹を向けて湾曲されており、かつ、スクリーンの下端に入射する光線が通過する部分の曲率が、前記スクリーンの上端に入射する光線が通過する部分の曲率よりも大きい形状を有するものとする。
また、本実施形態では、次の条件を満たすように構成されている。即ち、上記の図1に示す断面内において、上記画像表示素子1の画面下端から射出されて前方レンズ群2の入射瞳の中央を通り、スクリーン5の画面上端の点P6に入射する光線を光線12とする。この光線12が自由曲面ミラー4を通過する点P3からスクリーン上の点P6にまで至る光路長をL1とする。また、上記画像表示素子1の画面上端から射出されて前方レンズ群2の入射瞳の中央を通り、スクリーン5の画面下端の点P4に入射する光線を光線13とする。この光線13が自由曲面ミラー4を通過する点P1からスクリーン上の点P4にまで至る光路長をL2とする。そして、上述した投写光学ユニットでは、上記L1、L2が次の式を満足するように構成されている。
Figure 2009058754
ただし、ここで、Dvは図1の断面内でのスクリーン上の画面の大きさであり、言い換えるとスクリーン上の画面上端の点P6から画面下端の点P4までの距離である。また、θsは上記斜め入射角度である。
一方、前記画像表示素子1は、その表示画面の中央を前記レンズ光学系の光軸上に位置するように配置されているが、或いは、添付の図2(a)にも示すように、当該表示画面の法線は前記レンズ光学系の光軸に対して僅かに傾けて配置することが望ましい。
なお、図1を見ると、前にも述べたように、点P3から点P6に至る光路長は、点P1から点P4至る光路長よりも長くなっている。これは、レンズ光学系から見て、スクリーン上の像点P6が像点P4よりも遠くにあることを意味している。そこで、スクリーン上の像点P6に対応する物(表示画面上の点)がよりレンズ光学系に近い点に、また、像点P4に対応する物点がよりレンズ光学系から遠い点にあれば、像面の傾きを補正できる。そのためには、前記画像表示素子1の表示画面中央の法線ベクトルを、スクリーン5の法線と画面中央光線を含む平面内において、上記図2(a)に示すように、レンズ光学系の光軸に対して僅かに傾けるようにすることが好ましい。そして、その傾斜の方向は、スクリーン5が傾斜する方向と反対方向とすることが好ましい。
なお、光軸に対して傾いた像平面を得るのに物平面を傾ける方法は知られているが、実用的な大きさの画角では物平面の傾きによる像面は、光軸に対して非対称な変形を生じ、回転対称な投写レンズでは補正が困難であった。本実施形態では、上記後方レンズ群3において、非回転対称の自由曲面レンズ33、更には、やはり自由曲面レンズ34を用いているため、非対称な像面の変形に対応できる。このため、物平面を傾けること、すなわち映像表示素子の表示面を傾けることで、低次の像面の歪を大きく低減でき、自由曲面による収差補正を補助する上で効果的である。
次に、上述した各光学要素の作用については、上記レンズ光学系ではその前方レンズ群2が、上記画像表示素子1の表示画面をスクリーン5上に投写するための主レンズであり、回転対称な光学系における基本的な収差を補正する。また、上記レンズ光学系の後方レンズ群3(レンズ31〜34)は回転対称でない(非回転対称)自由曲面形状を有するレンズで構成される。更に、上記反射光学系をなすミラー4は、回転対称でない自由曲面形状を有する反射面で構成されため、主として、斜め入射によって生じる収差の補正を行う構成となっている。すなわち、上記反射光学系をなすミラー4が主として台形歪を補正し、レンズ光学系の後方レンズ系群3が主として像面の歪みなどの非対称な収差の補正を行う構成となっている。
以上のように、本発明の実施形態では、前記反射光学系は回転対称でない自由曲面形状を有する1枚の反射面(ミラー)4で構成され、前記レンズ光学系の後方レンズ群3は、両面共に回転非対称な自由曲面形状を有する2枚の透過型レンズを(反射ミラー4側のレンズ33、34)含んで構成されている。ここで、自由曲面ミラー4、その反射方向に凸を向けるように湾曲されている。そして、前記画面中央光線と前記投写面の法線とを含む断面内において、自由曲面ミラー4のスクリーンの下端に入射する光線を反射する部分の曲率は、前記スクリーンの上端に入射する光線を反射する部分の曲率よりも大きくしている。また、スクリーンの下端に入射する光線を反射する部分がその反射方向に対し凸の形状を為し、他方、前記スクリーンの上端に入射する光線を反射する部分がその反射方向に凹の形状を為すようにしてもよい。
図3は、本発明による投写光学ユニットを適用した投写型映像表示装置において、投写距離を変化させた場合の構造、及び、図形歪の状態を示す図である。図4は、本発明による投写光学ユニットを適用した投写型映像表示装置において、投写距離を変化させた場合のスポットの状態を示す図である。図3には、スクリーンに対して光軸を傾けて斜め投写する方式の光学系で、投写光学ユニットからスクリーンまでの投写距離を変えた場合の問題を示している。即ち、図3に示すように、スクリーン位置を設計した位置から大幅に移動させて投写距離を大きく変化させる場合、斜め投写をしない回転対称な光学系では、パネルとレンズの距離を大きく変化させる場合、斜め投写をしない回転対称な光学系では、パネルとレンズの距離を変える等の調節によりピントが合わせられ、図形歪もあまり変化しないが、スクリーンに対して光軸を傾けて斜め投写する方式の光学系では、歪が大きくなり、また、図4にも示すようにスポットサイズも大きくなり、画質が大きく劣化する。
図3には、スクリーン5の位置を、設計位置51(設計画面サイズ、例えば、80インチ相当)から、投写画面を小さくする方向の位置52(例えば、画面サイズ60インチ相当)に置いた場合と、画面を大きくする方向の位置53に(例えば、画面サイズ100インチ相当)置いた場合での、図形歪の状態を示している。図3の(A)はスクリーン位置52における図形歪、図3(B)はスクリーン位置51における図形歪、図3(C)はスクリーン位置53における図形歪を示している。
図4では、図3と同じ3つの異なるスクリーン位置での画面上の8つの点におけるスポットの形状を示している。これら8つの点は、画面の中央を原点として、画面横幅で規格化した水平方向座標X、画面縦横で規格化した垂直方向座標Y、で言うと、(0.5,0.5)、(0,0.5)、(0.3,0.3)、(0.5,0)、(0,0)、(0.3,−0.3)、(0.5,−0.5)、(0,−0.5)の8点であり、図4の上から順に表示している。ここで、Y座標は画面の垂直方向で図4の上側を正としている。また、図4の(A)はスクリーン位置52、図4の(B)はスクリーン位置51、図4の(C)はスクリーン位置53におけるスポット形状を示している。これからも明らかなように、歪の大きさは画面縦幅の約2%以上にまで大きくなり、スポット形状は設計位置の場合の5倍以上に大きくなり解像性能が劣化する。
スポットサイズの増大は、例えばパネルの位置を前後に移動させてピンと合わせを行っても、画面全体でのスポット形状を良好にすることはできない。その理由は、図4にも示すようにスポットサイズの増大量は画面の場所によって異なっており、光学系が回転対称でないため、パネルや回転対称のレンズの移動では、画面の一部のフォーカスを合わせると、他の部分のフォーカスが大きくずれることになるためである。また、自由曲面レンズである後方レンズ群のレンズ33、34のみの移動でも、やはり、このスポット形状の補正は困難である。これは、スクリーン位置の大幅な移動に伴うピント位置の移動には、回転対称レンズのパワーが必要になるためである。
そこで、幾つかのレンズを投写距離の変化に対応して移動させると共に、他の移動しないレンズも含めて、種々の投写距離での性能がバランス良くなるように形状を最適にすることによって、投写距離の変化に対して性能劣化を生じない投写光学系が得られることを見出した。
移動させるレンズの選択では、スクリーン位置の移動に対応して、レンズを移動させ、もって、スポット形状の歪や解像性能の改善に効果があるレンズを調査した結果、特に、上記後方レンズ群を構成する負のパワーを有するレンズ31と非球面レンズ32を一体化して光軸方向に移動させると共に、自由曲面を有する透過レンズ33を光軸方向及び光軸とスクリーンの法線とで成す平面内で光軸と垂直な方向に移動させることが有効であることを見出した。投写距離が変化したときのそれぞれの移動量は、互いに異なっており、各移動量は互いに所定の関係を有して移動する。なお、前記自由曲面を有するミラー4を移動させることも効果的である。しかしながら、傾いて設置され、かつ、比較的サイズが大きい自由曲面ミラー4を移動させることは、装置の構造上からも、困難な点が多い。
また、上記後方レンズ群を構成する負のパワーを有するレンズ31と非球面レンズ32を一体化して光軸方向に移動させると共に、自由曲面を有する透過レンズ33、34をそれぞれ独立に光軸方向に移動する方法も効果的であるが、移動するレンズが3枚になって調整が困難になるため、上記負のパワーを有するレンズ31の光軸方向移動と、自由曲面を有する透過レンズ33の光軸方向と光軸に垂直な方向への移動が最も有効である。
また、移動する自由曲面レンズは、レンズ33に替えてレンズ34でも同等の効果を得ることができる。
図5は、投写光学ユニットにおいて後方レンズ群を移動させた状態を示す図である。 図5では、上記後方レンズ群3を構成するレンズで、自由曲面を有する透過レンズ33と、負のパワーを有するレンズ31と非球面レンズ32を一体化したレンズ群を、投写するスクリーンの位置、すなわち画面サイズに合せて、所定の位置に移動させる様子を示している。なお、図5(a)は、上記図4において、スクリーンを、投射画面を小さくする方向の位置52(例えば、画面サイズ60インチ相当)に置いた場合、図5(b)は、スクリーンを設計位置51(例えば、画面サイズ80インチ相当)に位置する場合、そして、図5(c)は、スクリーンの投射画面を大きくする方向の位置53(例えば、画面サイズ100インチ相当)に移動した場合をそれぞれ示している。図5では、レンズの移動の様子を明瞭にするために、レンズの移動量を強調して表示している。
このように、スクリーンまでの距離すなわち投写距離の変化に応じて、2つのレンズ群を移動させて調節することにより、スクリーンの位置52から53までの間で、スクリーンへのフォーカスと図形歪の両方を補正し、あたかも従来回転対称レンズのフォーカス調整のごとく、良好な性能を得られるようにしている。
図6は、本発明に係る投写光学ユニットにおいて後方レンズ群を移動させるための具体的な構造の一例を示す図である。図6に示すように、上記後方レンズ群3を構成するレンズ群31〜33を移動するための構造としては、例えば、3つの搭載台200、300、310上に、それぞれ、上記前方レンズ群2(回転対称のレンズ21〜27)と後方レンズ群3の内レンズ31〜33、及び、後方レンズ群3のレンズ34とを、それぞれ組み込む。搭載台200上には、上記前方レンズ群2(回転対称のレンズ21〜27)を予め定められた位置に固定し、当該搭載台200を装置内に固定する。また、搭載台310上には、上記後方レンズ群3の中のレンズ34を予め定められた位置に固定して。当該搭載台310を装置内に固定する。そして、搭載台300には、予め曲線の溝311、312を形成しておくと共に、当該搭載台300を上記搭載台200に対して(この例では、図に矢印で示すように、レンズ群の光軸方向に対して直角方向)に移動可能に装置内に設置する。
なお、上記後方レンズ群3を構成するレンズ31〜33は、図5にも示すように、レンズ31、レンズ32で構成するレンズ群と、自由曲面レンズ33の位置が、スクリーンに投写して得られる画面のサイズ(60インチ、80インチ、100インチ)に対応して移動する。そこで、上記の溝311、312は、これら2群のレンズの移動に対応して形成されており、そして、図6にも示すように、上記移動可能な搭載台300を、その上に形成した基準を示すマーク321の位置に対応して(例えば、搭載台300が搭載された装置側の基台上に「60」インチ、「80」インチ「100」インチなどの印を付けておく)、上記2群のレンズ、レンズ31、レンズ32で構成するレンズ群と、レンズ33とが、それぞれ、所望の位置に配置されるように形成されている。さらに、レンズ33は、溝312に装着された支柱302が搭載台300に移動によって光軸方向に移動するときに、装置内に固定された補助部材303に形成された溝313によって、同時に上下方向にも移動する。
このことによれば、一つ搭載台300を移動するだけで、後方レンズ群3の各レンズ(レンズ31〜33)を前方レンズ群2に対して、指定の位置関係に従って、その相対位置を変えることが可能となり、あたかも従来回転対称レンズのフォーカス調整のごとく簡易な操作で、スクリーン位置52から53までの間の投写距離の変化に対して、図形歪、フォーカス共に良好な性能を得られるようにしている。
また、レンズを駆動するための構造としては、上記搭載台300に代えて、例えば、やはり上記のような溝をその外周に形成した円筒を利用することによっても、上記と同様の機能を達成することも出来る。
また、移動するレンズ群が2群のみであることから、搭載台300を廃止して、レンズ31と32で構成するレンズ群の移動と、レンズ33の移動とを交互に順次複数回繰り返すことにより、フォーカスと歪を調整することも可能である。
さらには、後方レンズ群3の中で、移動する自由曲面レンズとして、レンズ33に替えて、レンズ34を利用しても同様の効果を得ることは言うまでもない。
以下、本発明の具体的な数値実施例について説明する。
まず、添付の図7及び図8、更には、以下の表1〜表4を用いて、上述した本発明の実施例になる投写光学ユニットの詳細を、そのレンズ光学系及び反射光学系を含む光学素子の具体的数値を示して説明する。図7は、本発明の実施例になる投写光学ユニットの構成と光路を示すYZ断面図である。図8は、本発明の実施例になる投写光学ユニットの構成と光路を示すXZ断面図である。即ち、上述した図1のXYZ直交座標系において、図7はYZ断面、即ち、光学系をZ軸方向に展開して示している。また、図8はXZ断面での構造を示している。なお、図8では、レンズ光学系を構成するレンズ光学系の前方レンズ群2と後方レンズ群3の途中に折り曲げミラー35を設置して光路をX軸方向に一度折り曲げている例を示している。
本例において、図7の下側に表示した映像表示素子1から射出した光は、複数のレンズを含むレンズ光学系のうち、まず回転対称形状の面のみを有するレンズのみで構成される前方レンズ群2を通過する。そして、回転非対称の自由曲面レンズを含む後方レンズ群3を通り、反射光学系である自由曲面ミラー4の反射面で反射される。その反射光は、その後スクリーン5に入射される。
ここで、レンズ光学系の前方レンズ群2は、全て回転対称な形状の屈折面を持つ複数のレンズで構成されており、これらレンズの屈折面のうち4つは回転対称な非球面であり、他は球面である。ここに用いられた回転対称な非球面は、各面ごとのローカルな円筒座標系を用いて次の式で表される。
Figure 2009058754
ここで、rは光軸からの距離であり、Zはサグ量を表している。また、cは頂点での曲率、kは円錐定数、AからJはrのべき乗の項の係数である。頂点での曲率cは、頂点での曲率半径Rdの逆数である。
一方、前記レンズ光学系の後方レンズ群3を構成する自由曲面は、各面の面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x、y、z)を用い、X、Yの多項式を含む次の式で表わされる。
Figure 2009058754
ここで、ZはX、Y軸に垂直な方向で自由曲面の形状のサグ量を表わしており、cは頂点での曲率、rはX、Y軸の平面内での原点からの距離、kは円錐定数、C(m、n)は多項式の係数である。
以下の表1は、本実施例に係る光学系の数値データを示している。表1において、S0〜S22は、図2に示された符号S0〜S22にそれぞれ対応している。ここで、符号S0は映像表示素子1の表示面、すなわち物面を示しており、S1とS2は色合成プリズムの両面であり、S22は自由曲面ミラー4の反射面を示している。また、符号S23は、スクリーン5の入射面、すなわち像面を示している。
Figure 2009058754
また、上記表1において、Rdは各面の曲率半径(すなわち上記式の曲率cの逆数)であり、図2において面の左側に曲率の中心がある場合は正の値で、逆の場合は負の値で表わしている。また、上記表1において、THは面間距離であり、そのレンズ面の頂点から次のレンズ面の頂点までの距離を示す。そのレンズ面に対して、次のレンズ面が図の中で左側にある時には面間距離は正の値、右側にある場合は負の値で表している。
更に、上記表1において、S5、S6、S16、S17は回転対称な非球面であり、この表1では面の番号の横に*を付けて分かり易く表示しており、これら4つ面の非球面の係数を以下の表2に示している。
Figure 2009058754
また、上記表1においてS18からS21は前記レンズ光学系の後方レンズ群3を構成する自由曲面形状を有する屈折面であり、S22は反射光学系の自由曲面形状を有する反射面4であって、面の番号の横に#を付けて表示した。これら5つの自由曲面の形状を表す係数の値を以下の表3に示す。また、表3に示す自由曲面の係数の値は、図2(a)において、右から左に向かう方向をZ軸の正の方向、上側から下側に向かう方向をY軸の正の方向とした場合の値である。
Figure 2009058754
また、本発明では、図2の垂直方向断面にも示すように、画像表示素子1の表示画面である物面は、上記色合成プリズムと一体にして、上記レンズ光学系の光軸に対して2.98度傾けている。各レンズ面での傾き及び偏心の様子を表4に示す。表4において、ADEは図2の垂直方向断面と平行な面内での傾きの大きさで、傾きの方向は図の断面内で反時計回りに回転する方向を正とし、単位は度である。また、YDEは偏心の大きさであり、偏心は図2(a)に示す垂直方向断面内でかつ光軸に垂直な方向で設定され、図の断面において下側への偏心を正とし、単位はmmである。上記画像表示素子1の前記レンズ光学系に対する傾きは、表4でS3面でのADEとYDEで表示している。
Figure 2009058754
表4に示した傾き及び偏心で、S3面の傾き偏心はS3面を含むそれ以降の全ての面がS3面の傾いた光軸の上に配置される。すなわち、上記画像表示素子1であるS0面の中央から出る光軸に対して、S3面以降が図2(a)の垂直方向断面で下方向に1.465mm偏心し且つ反時計回りに2.98度傾いている。これによって、相対的に上記画像表示素子1が前記レンズ光学系に対して傾くことになる。
その他の面の偏心、傾きについて見ると、表4に示すように、S18面が図2(a)の垂直方向断面内で上方向に4.178mm偏心している。これは、S18面以降のすべての面がその前の面であるS17面に対して4.178mm偏心していることを示している。また、S20面及びS22面の偏心についても同様であり、S20面及びS22面の偏心量を合わせると−4.178mmとS18面の偏心量と同じ大きさで逆符号となる。これは、S22の偏心量が上記S17面に対して0mm、すなわち同じ位置にあることを示している。
さらに、表4に示すように、図2の符号S22で示す自由曲面ミラー4は、その前の面の光軸に対して上記偏心と同時に、反時計回りに33.0度傾いて設定されている。これによって、S21での光軸に沿うように進んできた光線はS22で反射後、その入射光線に対して66度傾いた方向に進むことになる。そこで、S22の後の面であるS23面(像面)は、S22面において66度傾けた光軸の上に配置されるものとした。
なお、上記の表1、表3を見ると、本実施例では、曲率cとコーニック係数kが0となっていることがわかる。即ち、斜め入射による台形歪は、斜め入射の方向に極端に大きく発生し、これと垂直な方向での歪量は小さい。従って、斜め入射の方向とこれに垂直な方向とでは、大幅に異なる機能が必要であり、回転対称で全方向に機能する上記曲率cやコーニック係数kを利用しないことにより、非対称な収差を良好に補正することが可能となる。
また、本数値実施例において、物面S0となる映像表示素子1の表示画面上の画面サイズを、12.16×6.84mm(比率16:9)とし、その映像を像面S23に80インチ(+over-scanで1841.9×1036.1mm)に拡大して投写するのを設計中心とし、投写距離の変化で60インチ(1381.4×777.0mm)から100インチ(2032.4×1295.1mm)までのサイズに対応して投写できる。
表5には、この投写距離の変化に対応して移動するレンズに対し、その面間距離、及びY方向偏心量の変化を示している。表5には、投写距離の変化に対応して、S13、S17、S19、S22の面間距離、及びS18とS20の偏心量が変化し、その値は欄Sc1の下に上記設計中心(80インチ)の場合、欄Sc2の下に100インチ、欄Sc3の下に60インチの場合の値を示している。
Figure 2009058754
また、本数値実施例において、斜め投写の角度である、前記画面中央光線と前記投写面の法線との成す角度θs(図1に示す)は、44.9度(1.2*sinθs=0.84)であり、また、上記の式1に示す光路長の差|L1−L2|の値は、スクリーン上の画面高さの0.63倍(上記60インチの時から100インチの時までの間での最大値)であることから、上記(数1)の条件を満足している。
本数値実施例の図形歪を図9に示す。図9は、本発明の実施例になる光学ユニットの図形歪性能を示す図である。この図9の縦方向は、図7の上下方向であり、図1のY軸の方向である。また、この図9の横方向はスクリーン上でY軸の垂直な方向であり、図9の長方形における中央部が画面の中央である。なお、この図9は、画面の縦方向を4分割、横方向を8分割して表示した場合における、各直線の曲がりの状態を表示し、もって、図形歪の様子を示している。図9には、投写距離が設計中心(画面サイズで80インチ)のときの図形歪を(B)に、投写距離が画面サイズ60インチとなるときの図形歪を(A)に、また、投写距離が画面サイズで100インチとなるときの図形歪を(C)に示している。図に示すように、図形歪は良好に補正されている。
更に、スポットダイアグラムを添付の図10に示す。図10は、本発明の実施例になる光学ユニットのスポット性能を示す図である。図10では、映像表示素子1の表示画面上、即ち、表示画面の中央を原点としてX、Y座標の値で、(6.08,3.42)、(0,3.42)、(3.648,2.052)、(6.08,0)、(0,0)、(3.648、−2.052)、(6.08、−3.42)、(0、−3.42)の8点から射出した光束のスポットダイアグラムを上から順に示している。なお、単位はmmである。各スポットダイアグラムの横方向はスクリーン上でのX方向、縦方向はスクリーン上でのY方向である。また、図10において、投写距離が設計中心(画面サイズで80インチ)のときのスポットを(B)に、投写距離が画面サイズ60インチとなるときのスポットを(A)に、また、投写距離が画面サイズで100インチとなるときのスポットを(C)に示す。両者ともに、良好な性能を維持している。
図11は、本発明の一実施の形態になる投写型映像表示装置の全体構成を示す斜視図である。即ち、この図において、投写型映像表示装置100を構成する略箱型の筐体110の内部には、例えば、外部のパーソナルコンピュータから入力される画像又は映像を表示する画像表示素子1と、高輝度の白色光を発生するランプなどの光源8とを備えており、当該光源8から照射されて画像表示素子1で変調された光を拡大して照射するための投写光学ユニットが搭載されている。そして、この投写型映像表示装置を室内で使用する場合、当該投写光学ユニットから出射した光は、図に矢印で示すように、その筐体110の一方向(図では、長手方向)に対向して位置する部屋の壁面やシート状のスクリーン等、所謂、スクリーン5上に投写されることとなる。
次に、添付の図12には、本発明の他の実施形態になる投写型映像表示装置が示されている。即ち、図からも明らかなように、この他の実施形態になる投写型映像表示装置100'では、上記図11に示した投写型映像表示装置の投写光学ユニットの構成に加え、前方レンズ群2と後方レンズ群3の途中に折り曲げミラー35を配置して光線を直角に折り曲げる構成にし、更に、自由曲面の反射鏡4とスクリーン5との間の光路に、平面の反射鏡27を配置して投写光学ユニットを構成している。なお、この図の例では、この平面の反射鏡27は、上記自由曲面の反射鏡4に対応して装置筐体110の上面に形成された開口部を覆うための蓋をも兼ね、その上方で開閉自在に設けられている。
かかる投写光学ユニットの構成では、添付の図13にも示すように、画像表示素子1からプリズム10を介して射出した光は、まず、レンズ光学系を構成する前方レンズ群2に入射される。その後、この前方レンズ群2から射出した光は、やはり少なくとも一方の面が回転対称でない(回転非対称の)自由曲面の形状を有する複数(本例では2枚)のレンズを含めた複数のレンズから構成される後方レンズ群3を通過する。そして、この後方レンズ群3から射出した光は、回転対称でない自由曲面形状の反射面を有する反射鏡(以下、自由曲面ミラーと言う)4を含む反射光学系で拡大反射された後、更に、上記平面の反射鏡27により反射されて所定のスクリーン5(例えば、部屋の壁面やシート状のスクリーン等)上に投写されることとなる。即ち、この図からも明らかなように、上述した図11に示す実施の形態とは反対の方向に投写する。このことからも、この他の実施形態になる投写型映像表示装置100'の投写光学ユニットの構成では、自由曲面ミラー4からスクリーン5までの光路を上記平面反射鏡27により折り返すことから、スクリーン5までの距離をより小さくすることが可能となり、広角化を可能とするのに好適である。
また、この投写光学ユニットの構成では、図13において破線で示すように、上記平面反射鏡27は、その傾斜角度を微小な角度で調整可能となるように構成されている。即ち、これによれば、やはり図中に破線及び矢印で示すように、この平面反射鏡27の傾斜角度を変えることにより、スクリーン5上での投写画像の位置を上下に変更することが可能となり、特に、投写型映像表示装置においては、好適な機能を提供することが可能となる。なお、この平面反射鏡27は、当該投写型映像表示装置の使用状況に応じてユーザがその傾斜角度を調整することが出来、或いは、ここでは図示しないが、例えば、電動モータなどを含む駆動機構によって筐体110上面の開口部を覆おう位置から移動し(立ち上がり)、そして、ユーザによって設定された角度に傾斜して配置されるように構成することも可能であろう。
以上述べたように、本発明によれば、上述した従来技術のように使用するレンズを偏心させる必要がないことから、口径の大きな付加光学系を必要とすることなく、しかも広角化を可能とすると共に、スクリーンまでの位置が変更しても歪みを最小限に抑えることが可能であり、かつ、その製造も比較的容易な投写光学ユニットが提供される。そして、かかる投写光学ユニットを利用することによれば、性能が良好で、かつ、よりコンパクトな外形寸法の投写型映像表示装置を実現することが可能となる。そして、更に、広角化して投写面までの距離を短くした投写型映像表示システムを実現することが可能となる。
本発明に係る投写光学ユニットの基本構成を示す断面図である。 上記投写光学ユニットのレンズ面を説明するための垂直方向及び水平方向の断面図である。 上記投写光学ユニットを適用した投写型映像表示装置において、投写距離を変化させた場合の構造、及び、図形歪の状態を示す図である。 上記投写光学ユニットを適用した投写型映像表示装置において、投写距離を変化させた場合のスポットの状態を示す図である。 上記投写光学ユニットにおいて、後方レンズ群を移動させた状態を示す図である。 上記投写光学ユニットにおいて、後方レンズ群を移動させるための具体的な構造の一例を示す図である。 本発明の実施例になる投写光学ユニットの構成と光路を示すYZ断面図である。 本発明の実施例になる投写光学ユニットの構成と光路を示すXZ断面図である。 本発明の実施例になる投写光学ユニットの図形歪性能を示す図である。 本発明の実施例になる投写光学ユニットのスポット性能を示す図である。 本発明の一実施の形態になる投写型映像表示装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態になる投写型映像表示装置の全体構成を示す斜視図である。 上記の他の実施形態になる投写型映像表示装置装置における投写光学ユニットの基本構成を示す断面図である。
符号の説明
1…映像発生素子、2…前方レンズ群、3…後方レンズ群、4…自由曲面ミラー、5…スクリーン、6…自由曲面ミラーの原点座標の法線、7…スクリーンの法線、8…光源、10…プリズム、27…平面反射鏡、35…折り曲げミラー、100、100' …投写型映像表示装置、110…筐体、200、300、310…搭載台、301、302…支柱、303…補助部材、311、312、313…溝、321…マーク。

Claims (12)

  1. 映像表示素子に表示された映像を拡大して投写面に対して斜めに投写する投写光学ユニットであって、
    前記映像表示素子に隣接して配置され、かつ、複数の投写用レンズを含んで構成されるレンズ群と、
    前記レンズ群からの出射光を反射して前記投写面上に傾斜して投写する反射ミラーとを備えており、
    前記映像表示素子の表示画面の中央から出て前記レンズ群の入射瞳の中央を通過して前記投写面上の画面中央に入射する光線を画面中央光線とすると、当該画面中央光線が前記投写面の法線に対して斜めに入射するよう構成され、
    前記レンズ群は、前記映像表示素子から投写面に向かってその後方に配置され、回転対称な面形状を有する複数の屈折レンズを含む前方レンズ群と、負のパワーを有し回転対称な面形状を有する屈折レンズと回転非対称な自由曲面の形状を有する複数のレンズとを含む後方レンズ群とを備えており、
    前記後方レンズ群は、前記負のパワーを有するレンズが光軸方向に移動可能で、前記自由曲面の形状を有するレンズの内1枚が光軸方向及び、光軸とスクリーンの法線を含む面内で光軸と垂直な方向に移動可能である
    ことを特徴とする投写光学ユニット。
  2. 請求項1に記載の投写光学ユニットにおいて、
    前記レンズ群からの出射光を反射する前記反射ミラーは、その一部が反射方向に凸で回転非対称の形状を有する反射ミラーであり、前記投写面の下端部に入射する光線を反射する部分の曲率が、前記スクリーンの上端に入射する光線を反射する部分の曲率よりも大きく形成されている
    ことを特徴とする投写光学ユニット。
  3. 請求項1に記載の投写光学ユニットにおいて、
    前記画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内で、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の上端に入射する光線の経路の距離をL1、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の下端に入射する光線の経路の距離をL2、前記投写面での画面の上端から下端までの距離をDv、前記画面中央光線と前記投写面の法線との成す角度をθsとしたとき、次の式を満足するように形成されている
    ことを特徴とする投写光学ユニット。
    |L1−L2|<1.2*sinθs*Dv
  4. 請求項1に記載の投写光学ユニットにおいて、
    前記画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内で、前記レンズ群のほぼ光軸上に配置された前記映像表示素子の表示面中央の法線を、前記レンズ群の光学系の光軸に対して傾ける
    ことを特徴とする投写光学ユニット。
  5. 請求項1に記載の投写光学ユニットにおいて、
    前記画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内で、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の上端に入射する光線の経路の距離をL1、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の下端に入射する光線の経路の距離をL2、前記投写面での画面の上端から下端までの距離をDv、前記画面中央光線と前記投写面の法線との成す角度をθsとしたとき、次式
    |L1−L2|<1.2*sinθs*Dv
    を満足するように形成され、
    前記画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内で、前記映像表示素子と前記レンズ群との間に色合成プリズムを有し、当該映像表示素子と当該色合成プリズムとで構成される光学系の光軸を、前記レンズ群の光学系の光軸に対して傾ける
    ことを特徴とする投写光学ユニット。
  6. 映像表示素子と、当該映像表示素子に表示された映像を拡大して投写面に対して斜めに投写する投写光学ユニットと、前記映像表示素子及び前記投写光学ユニットを収容する筐体とを含む投写型映像表示装置であって、前記投写光学ユニットは、
    前記映像表示素子に隣接して配置され、かつ、複数の投写用レンズを含んで構成されるレンズ群と、前記レンズ群からの出射光を反射して前記投写面上に傾斜して投写する反射ミラーとを備えており、
    前記映像表示素子の表示画面の中央から出て前記レンズ群の入射瞳の中央を通過して前記投写面上の画面中央に入射する光線を画面中央光線とすると、当該画面中央光線が前記投写面の法線に対して斜めに入射するよう構成され、
    前記レンズ群は、前記映像表示素子から投写面に向かってその後方に配置され、回転対称な面形状を有する複数の屈折レンズを含む前方レンズ群と、負のパワーを有し回転対称な面形状を有する屈折レンズと回転非対称な自由曲面の形状を有する複数のレンズとを含む後方レンズ群とを備えており、
    前記後方レンズ群は、前記負のパワーを有するレンズが光軸方向に移動可能で、前記自由曲面の形状を有するレンズの内1枚が光軸方向及び、光軸とスクリーンの法線を含む面内で光軸と垂直な方向に移動可能である
    ことを特徴とする投写型映像表示装置。
  7. 請求項6に記載の投写型映像表示装置において、
    前記レンズ群からの出射光を反射する前記反射ミラーは、その一部が反射方向に凸で回転非対称の形状を有する反射ミラーであり、前記投写面の下端部に入射する光線を反射する部分の曲率が、前記スクリーンの上端に入射する光線を反射する部分の曲率よりも大きく形成されている
    ことを特徴とする投写型映像表示装置。
  8. 請求項6に記載の投写型映像表示装置において、
    前記画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内で、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の上端に入射する光線の経路の距離をL1、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の下端に入射する光線の経路の距離をL2、前記投写面での画面の上端から下端までの距離をDv、前記画面中央光線と前記投写面の法線との成す角度をθsとしたとき、次の式を満足するように形成されている
    ことを特徴とする投写型映像表示装置。
    |L1−L2|<1.2*sinθs*Dv
  9. 請求項6に記載の投写型映像表示装置において、
    前記画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内で、前記レンズ群のほぼ光軸上に配置された前記映像表示素子の表示面中央の法線を、前記レンズ群の光学系の光軸に対して傾ける
    ことを特徴とする投写型映像表示装置。
  10. 請求項6に記載の投写型映像表示装置において、
    前記画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内で、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の上端に入射する光線の経路の距離をL1、前記反射ミラーの反射面から前記投写面の下端に入射する光線の経路の距離をL2、前記投写面での画面の上端から下端までの距離をDv、前記画面中央光線と前記投写面の法線との成す角度をθsとしたとき、次式
    |L1−L2|<1.2*sinθs*Dv
    を満足するように形成され、
    前記画面中央光線と当該画面中央光線が入射する位置における前記投写面の法線とを含む平面内で、前記映像表示素子と前記レンズ群との間に色合成プリズムを有し、当該映像表示素子と当該色合成プリズムとで構成される光学系の光軸を、前記レンズ群の光学系の光軸に対して傾ける
    ことを特徴とする投写型映像表示装置。
  11. 請求項6に記載の投写型映像表示装置において、前記レンズ群からの出射光を反射する前記反射ミラーは、その一部が反射方向に凸で回転非対称の形状を有する反射ミラーであり、前記投写面の下端部に入射する光線を反射する部分の曲率が、前記スクリーンの上端に入射する光線を反射する部分の曲率よりも大きく形成され、
    更に、前記反射ミラーからの反射光を反射する平面ミラーを備えている
    ことを特徴とする投写型映像表示装置。
  12. 映像が投写される投写面と、
    映像表示素子と、当該映像表示素子に表示された映像を拡大して前記投写面に対して斜めに投写する投写光学ユニットと、前記映像表示素子及び前記投写光学ユニットを収容する筐体とを含む投写型映像表示装置とを備える投写型映像表示システムであって、前記投写光学ユニットは、
    前記映像表示素子に隣接して配置され、かつ、複数の投写用レンズを含んで構成されるレンズ群と、前記レンズ群からの出射光を反射して前記投写面上に傾斜して投写する反射ミラーとを備えており、
    前記映像表示素子の表示画面の中央から出て前記レンズ群の入射瞳の中央を通過して前記投写面上の画面中央に入射する光線を画面中央光線とすると、当該画面中央光線が前記投写面の法線に対して斜めに入射するよう構成され、
    前記レンズ群は、前記映像表示素子から投写面に向かってその後方に配置され、回転対称な面形状を有する複数の屈折レンズを含む前方レンズ群と、負のパワーを有し回転対称な面形状を有する屈折レンズと回転非対称な自由曲面の形状を有する複数のレンズとを含む後方レンズ群とを備えており、
    前記後方レンズ群は、前記負のパワーを有するレンズが光軸方向に移動可能で、前記自由曲面の形状を有するレンズの内1枚が光軸方向及び、光軸とスクリーンの法線を含む面内で光軸と垂直な方向に移動可能である
    ことを特徴とする投写型映像表示システム。
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