JP2009057997A - 制振部材および車両の天井構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両内の雑音、振動を低減させる。
【解決手段】車両200の天井部210を構成する車両天井ボディー部220と天井カバー部230との間に制振部材100を取り付ける。制振部材100は、損失正接のピーク値が1.5以上である有機高分子材料により形成された制振材層10と、縦弾性係数が1GPa以上である材料により形成された拘束層20と、難燃性のウレタンにより形成されたウレタン層30とを備えており、制振材層10、拘束層20、ウレタン層30の順に積層している。制振部材100を車両200の天井部210に取り付ける際には、制振材層10が車両天井ボディー部220に接するようにし、且つウレタン層30が天井カバー部230に接するようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、雑音、振動を低減させる制振部材に関し、特に囲まれた領域内に伝播される雑音、振動を低減させる制振部材および車両内の雑音、振動を低減させる車両の天井構造に関する。
従来、車両の天井部から車内に伝達される雑音を低減させるために、図6に示すような車両の成形天井400が提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。図6は、従来の車両の成形天井400を示す図である。成形天井400は、パネル側基材410と、室内側基材420とが積層した積層構造をしている。そして、パネル側基材410には、凸形状部411および412が設けられている。その凸形状部411および412に対応する部分に、室内側基材420と凸形状部411および412とで囲まれた中空部431および432ができる。
成形天井400は、車両内に取り付けると図3に示すようにルーフパネル440との間に所定の距離をおいて位置することになる。成形天井400によれば、ルーフパネル440から伝達された振動を中空部431および432において吸収することができるとされている。
特開2006−036089号公報(図1)
しかしながら、上述の成形天井400は、ルーフパネル440から伝達される雑音等の振動を中空部431および432において吸収することとしているが、中空部431および432を設けたとしても十分に振動を吸収することはできない。中空部431および432を設ける以外にも方策を講じる必要性がある。
そこで、本発明は、雑音、振動を低減させる制振部材およびその制振部材を車両の天井部に取り付けた車両の天井構造を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の制振部材は、損失正接のピーク値が1.5以上である有機高分子材料により形成された制振材層と、縦弾性係数が1GPa以上である材料により形成された拘束層と、ウレタンにより形成されたウレタン層とを具備し、上記制振材層と上記拘束層と上記ウレタン層とを積層させて成ることを特徴とするものである。これにより、制振部材を設置した箇所付近の雑音、振動を低減させるという作用をもたらす。
また、本発明の制振部材において、上記拘束層は、上記制振材層と上記ウレタン層との間に位置することを特徴とする。これにより、制振部材を設置した箇所付近の雑音、振動を低減させるという作用をもたらす。
また、本発明の車両の天井構造は、損失正接のピーク値が1.5以上である有機高分子材料により形成された制振材層と、縦弾性係数が1GPa以上である材料により形成された拘束層と、ウレタンにより形成されたウレタン層とを具備し、上記制振材層と上記拘束層と上記ウレタン層とを積層させて成る制振部材を車両の天井部に貼り付けたことを特徴とするものである。これにより、車両内の雑音、振動を低減させるという作用をもたらす。
本発明によれば、雑音、振動を低減することができるという優れた効果を奏し得る。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における制振部材100を示す図である。本発明の実施の形態における制振部材100は、例えば車両の天井部から生じる振動、騒音を低減させる部材であり、制振材層10と、拘束層20と、ウレタン層30とを備える。
制振材層10は、制振性を有する材料より構成された層であり、例えば損失正接のピーク値が1.5 以上である有機高分子材料により形成されたものである。制振材層10において用いられる有機高分子材料は、損失正接のピーク値が100Hzで測定された値で1.5以上であればよく、特に、極性基を有する高分子材料が好ましい。
このような高分子材料として、例えばクロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素系ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、クロロスルフォン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ハロゲン化ポリマー、フッ素系ポリマー、臭素系ポリマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等が想定されるが、これらに限るものではない。
そして、制振材層10において用いられる有機高分子材料として、例えば、塩素含有量20〜70重量%の塩素系高分子材料と、炭素数10〜50で且つ塩素含有量30〜70重量%の少なくとも1種の塩素化パラフィンとからなる樹脂組成物(以下、第1樹脂組成物と呼ぶ。)や、また、塩素含有量20〜70重量%の塩素系高分子材料と、炭素数12〜16で且つ塩素含有率30〜70重量%の第1塩素化パラフィンおよび炭素数20〜50で且つ塩素含有率30〜70重量%の第2塩素化パラフィンの混合物とからなる樹脂組成物(以下、第2樹脂組成物と呼ぶ。)が想定されるが、これに限るものではない。
上記第1樹脂組成物および第2樹脂組成物における塩素系高分子材料としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩素化ポリエチレン系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂等が想定されるが、これらに限るものではない。
なお、上記第1樹脂組成物および第2樹脂組成物における塩素系高分子材料の塩素含有量は、少なすぎると制振材層10における制振性が低下し、多すぎると制振材層10が硬くなりすぎて成形が難しくなるため、上記挙げたように20〜70重量%とするのが好ましい。
上記第1樹脂組成物における塩素化パラフィンは、炭素数が10〜50で、塩素含有率が30〜70重量%であるものであればよく、液状のものでも固体のものでもよい。また、上記第1樹脂組成物における塩素化パラフィンは、単一物質からなるものでも、2以上の物質の混合物でもよい。また、上記第1樹脂組成物における塩素化パラフィンは1種類で単独使用されても、2種類以上併用されてもよい。
上記第1樹脂組成物における塩素化パラフィンの炭素数は、小さすぎると塩素化パラフィンがブリードアウトしてしまい、大きすぎると制振材層10において十分な制振性が発現しない。このため、上記第1樹脂組成物における塩素化パラフィンの炭素数は、12〜50とすることが好ましい。また、塩素化パラフィンが1種類で使用される場合、上記第1樹脂組成物における塩素化パラフィンの炭素数は、12〜20、特に12〜16が好ましい。
上記第1樹脂組成物における塩素化パラフィンの塩素含有量は、少なすぎると、制振材層10において充分な制振性が発現せず、且つ、塩素化パラフィンが塩素系高分子材料と相溶しにくくブリードアウトする恐れがあり、多すぎると塩素化パラフィンが塩素系高分子材料と相溶しにくくブリードアウトする恐れがあるため、30〜70重量%とするのが好ましい。塩素化パラフィンの塩素含有量が塩素系高分子材料の塩素含有量に近いほど、制振材層10における制振性が良くなるため、塩素系高分子材料の塩素含有量に従って、塩素化パラフィンの塩素含有量を決めればよい。
上記第1樹脂組成物において塩素系高分子材料に対する塩素化パラフィンの量は、少なすぎると十分な制振性が得られず、多すぎると強度が小さくなって樹脂組成物が形態を保持しにくくなるため、塩素系高分子材料100重量部に対して100〜400重量部が好ましい。
上記第2樹脂組成物における塩素化パラフィンの混合物は、上記説明したように炭素数12〜16で且つ塩素含有率30〜70重量%の第1塩素化パラフィンおよび炭素数20〜50で且つ塩素含有率30〜70重量%の第2塩素化パラフィンから構成される。このように炭素数が互いに異なる2種の塩素化パラフィンを用いることにより、損失正接のピーク値をより上昇させ、制振材層10にすぐれた制振性を備えさせることができる。
この場合、第1塩素化パラフィンの割合を全塩素化パラフィン中40重量%以上とすると、損失正接のピーク値をより上昇させるとともに損失正接のピーク値を継続的に維持することができ、且つ、塩素化パラフィンの制振材層10からのブリードアウトを抑制させることができるので好ましい。
上記第2樹脂組成物において塩素系高分子材料に対する塩素化パラフィン混合物の量は、少なすぎると制振材層10において十分な制振性が得られず、多すぎると制振材層10の強度が小さくなって第2樹脂組成物が形態を保持しにくくなるため、塩素系高分子材料100重量部に対して50〜300重量部が好ましい。
制振材層10において用いられる有機高分子材料には、必要に応じて塩素化パラフィン以外の可塑剤が添加されてもよい。特に有機高分子材料が硬過ぎる場合、可塑剤を添加するのが好ましい。可塑剤として、塩化ビニル系樹脂に使用されるものが使用でき、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソノニル、テトラブロモフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等のフタル酸系可塑剤、トリクレジンホスフェート、トリス(1,3−ジシクロ−2−プロピル)ホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート等のトリメリット酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、植物油系の可塑剤などが想定されるが、これに限るものではない。塩素化パラフィンのブリードアウトを抑制するには、フタル酸系可塑剤が好ましい。これらは単独で用いても、2種類以上組み合わせ用いてもよい。フタル酸系可塑剤以外の可塑剤を用いる場合には、これにフタル酸系可塑剤と併用するのが好ましい。
可塑剤の配合量は、有機高分子材料100重量部に対し50〜200重量部、好ましくは60〜180重量部、より好ましくは100重量部以下である。この範囲でブリードアウトが抑制でき、制振効果も発現できる。
有機高分子材料には必要に応じて充填材が添加されてもよい。特に、制振材層10にある程度の硬さを付与したいときは、充填材を添加するのがよい。充填材として、例えば鉄粉、アルミニウム粉、銅粉等の金属粉;マイカ、カオリン、モンモリロナイト、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、結晶性炭素(グラファイト等)、バーミキュライト等の無機質充填材等が想定されるが、これに限るものではない。これらは、単独で用いられても、2種類以上併用されてもいい。充填材の量は多すぎると制振材層10の制振性が低下するおそれがある。このため、充填材の量は有機高分子材料100重量部に対して、300重量部以下とすることが好ましい。
拘束層20は、縦弾性係数が1GPa以上である材料により形成され、制振材層10の上に積層した層である。拘束層20は、振動が生じた際に制振材層10にせん断応力を加えるために設けられている。せん断応力を加えられた制振材層10は、制振材層10を構成する分子の内部摩擦により振動を熱エネルギーに変換して消費する。拘束層20を形成する材料は、縦弾性係数が1GPa以上である材料であればよいが、制振材層10を形成する有機高分子材料よりも縦弾性係数が大きい方がよい。
このような拘束層20を形成する材料として、例えば鉛、鉄、鋼材(ステンレス鋼、塗装鋼板、亜鉛メッキ鋼板を含む)、アルミニウム等の金属材料、コンクリート、石膏ボード、大理石、スレート板、砂板、ガラス等の無機材料、ポリカーボネート、ポリサルフォン等のビスフエノールA変性樹脂、ポリ(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂等の塩素系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系ゴム等のゴム系材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の飽和ポリエステル、スチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン66、アラミド(芳香族ポリアミド)等のポリアミド系樹脂、メラミン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ジシクロペンタジエン、ベークライト等の熱硬化性樹脂、木、紙等のセルロース系材料、キチン、キトサンなどからなる板材またはシートが挙げられるが、これらに限るものではない。
上記拘束層20を形成する材料は、単独で用いても、2以上の組み合わせで用いてもよい。また、拘束層20は、ガラス繊維、カーボン繊維、液晶などで補強されていてもよい。また、拘束層20は、互いに異なる材料により形成された複数の層であってもよい。さらに、拘束層20は、上記材料からなる発泡体により形成してもよい。
ウレタン層30は、ウレタンにより形成されたものであり、拘束層20の上に積層した層である。すなわち、制振部材100においてウレタン層30と制振材層10との間には、拘束層20が位置する構造になっている。そして、ウレタン層30を形成するウレタンは、難燃性のウレタンであることが好ましい。
制振材層10、拘束層20およびウレタン層30の厚みは任意であってよいが、薄すぎると制振性能が劣り、厚すぎると重量が重くなり施工性が悪くなる。このため、制振材層10の厚みを、例えば100μm〜10mmとし、拘束層20の厚みを、例えば50μm〜10mmとし、ウレタン層30の厚みを約30mmとすることが想定されるが、これに限るものではない。
制振部材100を製造するに当たって、損失正接のピーク値が1.5以上である有機高分子材料により形成されたシート形状の制振シートと、拘束層20を縦弾性係数が1GPa以上である材料により形成されたシート形状の拘束シートと、難燃性のウレタンにより形成された板形状のウレタンとを貼り合わせて製造するようにしてもよい。この場合、制振部材100は積層シートとなる。
図2は、本発明の実施の形態における制振部材100を車両200に取り付けた様子を示す図である。図2(a)に示すように制振部材100は、車両200の天井部210に取り付ける。そして、図2(a)において制振部材100は、制振部材100a乃至100hの8つの制振部材より構成されており、車両200の天井部210に取り付けられている。なお、図2(a)において制振部材100は8つの制振部材により構成されているが、これは一例であってこれに限るものではない。
図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。車両200の天井部210は、車両天井ボディー部220と天井カバー部230とを備えている。制振部材100は、車両天井ボディー部220と天井カバー部230との間に取り付ける。
制振部材100e乃至100hを車両天井ボディー部220と天井カバー部230との間に取り付ける際には、制振部材100e乃至100hのそれぞれの制振材層10が車両天井ボディー部220と接するようにする。また、制振部材100e乃至100hのそれぞれのウレタン層30は、天井カバー部230と接するようにする。制振部材100e乃至100hのそれぞれの拘束層20は、制振材層10とウレタン層30との間に位置するため、車両天井ボディー部220と天井カバー部230と接しない。車両の天井構造を以上のような構造にすると、車両200における車両天井ボディー部220と天井カバー部230との間の空間は、制振部材100e乃至100hにより埋め尽くされることになる。
なお、制振材層10、拘束層20およびウレタン層30のそれぞれの厚みについて図1において説明したものは一例である。すなわち、制振部材100を取り付けようとする車両における車両天井ボディー部と天井カバー部との間の空間の大きさにより、制振材層10、拘束層20およびウレタン層30のそれぞれの厚みは変わってくる。
図3は、本願出願人が本発明の実施の形態における制振部材100(制振部材100a乃至100h)の効果を検証するために行った音に関する実験の概要図である。本願出願人は、車両200内に雑音を発生させる目的で図3(a)に示すように車両200の天井部210にバイブレータ310を設置した。バイブレータ310の設置位置は、図3(a)のB−B断面図である図3(b)からも明らかなように車両200の天井部210の中心付近である。
そして、バイブレータ310により発生させられた雑音の音圧を測定するため、車両200内に音圧測定装置320を設置した。音圧測定装置320は、車両200内における音圧を周波数毎に測定することができる装置である。音圧測定装置320の設置位置は、図3(a)のB−B断面図である図3(b)からも明らかなように車両200における前方座席のヘッドレスト240付近である。
そして、本願出願人は、本発明の実施の形態における制振部材100の効果を検証するため、車両200の天井部210に何もつけない場合と、ウレタン層30を省き制振材層10、拘束層20のみからなる部材を車両200の天井部210に取り付けた場合と、図3(a)に示すように車両200の天井部210に8つの制振部材(制振部材100a乃至100h)を取り付けた場合との3つの場合について車両200内の音圧を音圧測定装置320により測定した。
なお、車両200として、1997年式の日産マーチを用いた。また、制振部材100として、製造元が積水化学工業株式会社である品名がRSDS−02のレアルシルト(登録商標)とアキレス足利工場生産品である品名がRFAのウレタンとを貼り合わせたものを用いた。上記レアルシルト(登録商標)は、図1において説明した制振材層10、拘束層20により構成されたものである。また、品名がRFAのウレタンは、図1において説明したウレタン層30により構成されたものである。
また、バイブレータ310として、スライヴ株式会社より販売されているハンディマッサージャー(型番MD−01)を用いた。そして、バイブレータ310の振動数を約5500(rpm)に設定してバイブレータ310を振動させた。また、音圧測定装置320として、製造元がクラリオン株式会社であるADDZEST FHA1100 HANDY ANALYZERを用いた。
図4は、図3で説明した実験の実験結果を示す図である。図4(a)は、車両200の天井部210に何も取り付けていない場合の車両200内の音圧の分布を示す図である。図4(b)は、車両200の天井部210にレアルシルト(登録商標)を取り付けた場合の車両200内の音圧の分布を示す図である。図4(c)は、車両200の天井部210に制振部材100を取り付けた場合の車両200内の音圧の分布を示す図である。なお、図4(a)乃至図4(c)において横軸を周波数(Hz)とし、縦軸を音圧(dB)とした。
図5は、図4(a)乃至図4(c)における車両200内の音圧の分布を比較した図である。図5(a)は、天井部210に何も取り付けていない場合とレアルシルト(登録商標)を取り付けた場合とにおける車両200内の音圧の分布を比較する図である。なお、図5(a)において細線が天井部210に何も取り付けていない場合における車両200内の音圧の分布を表す図であり、太線が天井部210にレアルシルト(登録商標)を取り付けた場合における車両200内の音圧の分布を表す図である。
図5(a)によると、約160Hz付近よりも大きな周波数帯域において天井部210に何も取り付けていない場合における車両200内の音圧よりも天井部210にレアルシルト(登録商標)を取り付けた場合における車両200内の音圧の方が音圧レベルが小さくなっている。これは、制振材層10、拘束層20により構成されたレアルシルト(登録商標)が天井部210から車両200内に伝播する振動を熱エネルギーに変換するためである。
図5(b)は、天井部210に何も取り付けていない場合と制振部材100を取り付けた場合とにおける車両200内の音圧の分布を比較する図である。なお、図5(b)において細線が天井部210に何も取り付けていない場合における車両200内の音圧の分布を表す図であり、太線が天井部210に制振部材100を取り付けた場合における車両200内の音圧の分布を表す図である。
図5(b)によると、約160Hz付近よりも大きな周波数帯域において天井部210に何も取り付けていない場合における車両200内の音圧よりも天井部210に制振部材100を取り付けた場合における車両200内の音圧の方が音圧レベルが小さくなっている。特に約200Hz付近よりも大きな周波数帯域において音圧レベルの低減の度合いが著しく大きくなっている。そして、音圧レベルの低減の度合いは、図5(a)と図5(b)とを比べれば明らかなように天井部210にレアルシルト(登録商標)を取り付けた場合よりも天井部210に制振部材100を取り付けた場合の方が大きい。
図5(c)は、天井部210にレアルシルト(登録商標)を取り付けた場合と制振部材100を取り付けた場合とにおける車両200内の音圧の分布を比較する図である。なお、図5(b)において細線が天井部210にレアルシルト(登録商標)を取り付けた場合における車両200内の音圧の分布を表す図であり、太線が天井部210に制振部材100を取り付けた場合における車両200内の音圧の分布を表す図である。
約160Hz付近よりも大きな周波数帯域において天井部210にレアルシルト(登録商標)を取り付けた場合における車両200内の音圧よりも天井部210に制振部材100を取り付けた場合における車両200内の音圧の方が音圧レベルが小さくなっている。特に約800Hz付近よりも大きな周波数帯域において音圧レベルの低減の度合いが著しく大きくなっている。これは、制振材層10、拘束層20にウレタン層30を付加した効果である。
人の会話においては通常約300Hz〜3000Hzの周波数帯域が用いられるが、制振部材100によればレアルシルト(登録商標)よりも人の会話に用いられる周波数帯域において音圧を低減することができる。また、制振部材100は、人の会話に用いられる周波数帯域よりも大きな周波数帯域においても同様に音圧を低減することができることが本願出願人により確認されている。
このように、本発明の実施の形態における制振部材100によれば、車両200内の音圧を低減することができる。音圧を低減すると、車両200内における雑音、振動が低減され会話がストレスなくすることができる。また、音圧を低減すると、車両200内における雑音、振動が低減され車両200内に流れる音楽の音質を向上させることができる。
なお、本発明の実施の形態では、車両200として、自動車に制振部材100を適用した場合を説明したがこれに限るものではなく、その他列車や飛行機等にも制振部材100を適用することができる。また、制振部材100は、車両以外にも音圧を低減したい場所に適用することができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
本発明の活用例として、例えば車両内や建物内の音圧の低減を行う際に本発明を適用することができる。
本発明の実施の形態における制振部材100を示す図である。 本発明の実施の形態における制振部材100を車両200に取り付けた様子を示す図である。 本願出願人が本発明の実施の形態における制振部材100(制振部材100a乃至100h)の効果を検証するために行った音に関する実験の概要図である。 図3で説明した実験の実験結果を示す図である。 図4(a)乃至図4(c)における車両200内の音圧の分布を比較した図である。 従来の車両の成形天井400を示す図である。
符号の説明
10 制振材層
20 拘束層
30 ウレタン層
100、100a、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h 制振部材
200 車両
210 天井部
220 車両天井ボディー部
230 天井カバー部

Claims (3)

  1. 損失正接のピーク値が1.5以上である有機高分子材料により形成された制振材層と、
    縦弾性係数が1GPa以上である材料により形成された拘束層と、
    ウレタンにより形成されたウレタン層と
    を具備し、
    前記制振材層と前記拘束層と前記ウレタン層とを積層させて成ることを特徴とする制振部材。
  2. 前記拘束層は、前記制振材層と前記ウレタン層との間に位置することを特徴とする請求項1記載の制振部材。
  3. 損失正接のピーク値が1.5以上である有機高分子材料により形成された制振材層と、
    縦弾性係数が1GPa以上である材料により形成された拘束層と、
    ウレタンにより形成されたウレタン層と
    を具備し、
    前記制振材層と前記拘束層と前記ウレタン層とを積層させて成る制振部材を車両の天井部に貼り付けたことを特徴とする車両の天井構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104265828A (zh) * 2014-09-22 2015-01-07 太原科技大学 一种仿生层间过渡振动能耗散结构

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CN104265828A (zh) * 2014-09-22 2015-01-07 太原科技大学 一种仿生层间过渡振动能耗散结构

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