JP2009054769A - 薄板製造装置および薄板製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な生産効率を維持し、装置規模を削減し、コストを低減できる薄板製造装置および薄板製造方法を提供する。
【解決手段】薄板製造装置2000は、浸漬機構1500と、脱着機構と、チャンバー1100とを備えている。浸漬機構1500は、融液1102に下地板Sの表面を浸漬し、下地板Sの表面に融液1102が凝固した薄板Pを形成するためのものである。脱着機構は、下地板Sを浸漬機構1500に脱着するためのものである。チャンバー1100は、浸漬機構1500および脱着機構が内部に配置されている。チャンバー1100は、下地板Sをチャンバー1100の外部から内部に搬入するための第1の開口部1201と、下地板Sをチャンバー1100の内部から外部へ搬出するための第2の開口部1301とを有している。第1および第2の開口部1201、1301がチャンバー1100の内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、薄板製造装置および薄板製造方法に関し、特に、下地板上に薄板を形成する薄板製造装置および薄板製造方法に関する。
従来の薄板製造装置および薄板製造方法の一例として、たとえば国際公開第2004/003262号パンフレット(特許文献1)に開示の薄板製造装置および薄板製造方法が挙げられる。図12は、特許文献1などの従来の薄板製造装置を示す概略図である。特許文献1に開示の薄板製造装置3000においては、図12に示すように、チャンバー3100内にるつぼ3102が配置され、るつぼ3101中にシリコン融液3102が貯留され、シリコン融液3102に下地板Sの表層部を浸漬させる浸漬機構3500が配置されている。チャンバー3100の内部は不活性ガス雰囲気に保持されている。チャンバー3100に、搬入用のロードロック室3200と搬出用のロードロック室3300とが隣接して設置されている。
上記特許文献1に開示の薄板製造方法を、以下説明する。まず、下地板Sが、薄板製造装置3000の外部から、大気開放された搬入用のロードロック室3200にゲートバルブ3201を通って搬入される。次いで、ゲートバルブ3201が閉められる。搬入用のロードロック室3200の内部は真空引きされ、チャンバー3100の内部と同等の不活性ガス雰囲気に置換される。その後、ゲートバルブ3202を開く。下地板Sはゲートバルブ3202を通り、チャンバー3100内に搬入される。その後、ゲートバルブ3202が閉められ、ゲートバルブ3201が開けられる。これにより、搬入用のロードロック室3200は大気開放される。その後、新たな下地板Sが薄板製造装置3000の外部から、大気開放された搬入用のロードロック室3200にゲートバルブ3201を通って搬入される。
チャンバー3100内に搬入された下地板Sは、浸漬機構3500に装着される。次いで、浸漬機構3500を用いて下地板Sは融液3102上に搬送される。下地板Sの表面を融液3102に浸すことで、下地板Sの表面上に薄板Pが作製される。作製された薄板Pは、下地板S上に載った状態で、浸漬機構3500から取り外される。
次に、ゲートバルブ3301が閉められる。搬出用のロードロック室3300の内部が真空引きされ、チャンバー3100の内部と同等の不活性ガスに置換される。その後、ゲートバルブ3302を開く。下地板S上に形成された薄板Pは、ゲートバルブ3302を通り、搬出用のロードロック室3300内に搬送される。その後、ゲートバルブ3302が閉められ、ゲートバルブ3301が開けられる。これにより、搬出用のロードロック室3300は大気開放される。下地板S上に形成された薄板Pは、ゲートバルブ3301を通って薄板製造装置3000の外部に搬出される。
このように薄板Pを複数枚作製すると、るつぼ3101内のシリコン融液3102が減少する。シリコン融液3102の減少が所定量を超えた場合には、融液3102の追加原料をるつぼ3101内に投入する必要が生じる。追加原料は、チャンバー3100に隣接した追加原料用のロードロック室3400内に配置された原料追加機構3403に、ゲートバルブ(図示せず)を通って搬入される。その後、追加原料用のロードロック室3400の内部は真空引きされ、チャンバー3100と同等の不活性ガス雰囲気に置換される。その後、ゲートバルブ3401を開ける。原料追加機構3403をるつぼ3101上に伸ばし、原料追加機構3403を回転することで追加原料をシリコン融液3102に追加することができる。その後、原料追加機構3403は追加原料用のロードロック室3400に戻る。その後、ゲートバルブ3401が閉められ、追加原料用のロードロック室3400が大気開放される。必要に応じて追加原料用のロードロック室3400内を真空引きして、次の追加原料を追加原料用のロードロック室3400内に設けられた原料追加機構3403に投入することが可能である。
薄板の製造において、所定量以上の大気がチャンバー3100内に混入すると、るつぼ3101内の融液3102がたとえばシリコン融液である場合には、シリコンと大気中の酸素とが反応して、酸化ケイ素粉が発生する。この場合には、チャンバー3100内の浸漬機構3500などの機構へ酸化ケイ素粉が付着すること、および融液3102の液面に酸化ケイ素粉が浮遊することによって薄板の製造が阻害される恐れがある。したがって、融液3102と大気とが反応してなる酸化粉の発生を防ぐために、搬入用のロードロック室3200、搬出用のロードロック室3300および追加原料用のロードロック室3400をそれぞれ設けて、チャンバー3100の内部の大気を排出して不活性ガス雰囲気を充填していた。
国際公開第2004/003262号パンフレット
しかしながら、上記特許文献1では、チャンバー3100内への大気の混入を防止するためには、薄板製造装置3000は、搬入用のロードロック室3200、搬出用のロードロック室3300および追加原料用のロードロック室3400を備えていることが必要であった。そのため、上記特許文献1の薄板製造装置3000はチャンバー3100、搬入用のロードロック室3200、搬出用のロードロック室3300および追加原料用のロードロック室3400の設置面積を要するので、薄板製造装置3000全体として装置規模が大きくなるという問題があった。
また、下地板Sを薄板製造装置3000内に搬入する際に、搬入用のロードロック室3200を通して搬入する必要がある。さらに、薄板Pを製造した後に、下地板Sおよび薄板Pを、搬出用のロードロック室3300を通して搬出する必要がある。すなわち、下地板Sの搬入の度に、搬入用ロードロック室3200の真空引きと不活性ガスの導入とを行なうことが必要である。また、下地板Sおよび薄板Pの搬出の度に、搬出用ロードロック室3300の大気開放が必要である。また、るつぼ3101内に融液3102の追加原料を投入する際にも真空引き、不活性ガス雰囲気の導入、および大気開放が必要となる。そのため、1枚の薄板の製造に要する時間が長くなり、生産効率が悪いという問題があった。
生産効率を向上するためには、搬入用のロードロック室3200および搬出用のロードロック室3300に設けられている真空ポンプの容量を増加することや、真空ポンプの台数を増やすことにより、搬入用のロードロック室3200、搬出用のロードロック室3300および追加原料用のロードロック室3400内の真空引き時間を短縮することができる。しかし、真空ポンプの容量を増加すると、コストが増加するという問題がある。真空ポンプの台数を増やすと、搬入用のロードロック室3200、搬出用のロードロック室3300および追加原料用のロードロック室3400を大きくする必要があるので、薄板製造装置全体として装置規模が大きくなるという問題があった。
したがって、本発明は、良好な生産効率を維持し、装置規模を削減し、コストを低減できる薄板製造装置および薄板製造方法を提供することである。
本発明者は、装置規模を削減するためにロードロック室を設けずにチャンバー内部への大気の混入を防止できる薄板製造装置を鋭意研究した結果、下地板の搬入および搬出等に伴い第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口してチャンバー内部と大気とが通じる場合であっても、薄板製造装置が、第1および第2の開口部がチャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されることにより、第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口したときにチャンバーの外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されることを見出した。
すなわち、本発明の薄板製造装置は、浸漬機構と、脱着機構と、チャンバーとを備えている。浸漬機構は、融液に下地板の表面を浸漬し、下地板の表面に融液が凝固した薄板を形成するためのものである。脱着機構は、下地板を浸漬機構に脱着するためのものである。チャンバーは、浸漬機構および脱着機構が内部に配置されている。チャンバーには、下地板をチャンバーの外部から内部に搬入するための第1の開口部と、下地板をチャンバーの内部から外部へ搬出するための第2の開口部とを有している。第1および第2の開口部がチャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、かつ第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口したときにチャンバーの外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されている。
本発明の薄板製造装置によれば、第1および第2の開口部の各々がチャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、チャンバーに隣接するロードロック室が設けられていない。このため、チャンバーの内部は雰囲気ガスが充填され、チャンバーの外部が大気になるが、本発明では第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口したときにチャンバーの外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されていることにより、第1および第2の開口部が開口しても、チャンバー内部は雰囲気ガスが充填された状態を維持できる。これにより、チャンバーに隣接するロードロック室を設けなくても、第1の開口部から下地板をチャンバー内に搬入する場合と第2の開口部から下地板を搬出する場合との双方において、チャンバー内に大気が混入することができ、チャンバー内で融液と大気とが反応してなる酸化粉の発生を防止することができる。このため、薄板製造装置にロードロック室を設ける必要がないので、薄板製造装置の規模を削減できる。その結果、ロードロック室およびこれに付随する設備に要するコストおよびスペースを低減できる。また、下地板の搬入および下地板の搬出に伴い、ロードロック室の真空引き、ロードロック室内への不活性ガス雰囲気の導入、およびロードロック室の大気開放に要した時間を短縮することができる。したがって、1枚の薄板を製造するために要する時間を短縮できるので、良好な生産効率を維持できる。
上記薄板製造装置において好ましくは、第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口するときにチャンバーの内部の圧力が外部の圧力よりも高くなるように不活性ガスを供給する供給部をさらに備えている。
これにより、第1および第2の開口部がチャンバーの内部の雰囲気ガスとしての不活性ガスと大気との境界になるように構成され、かつ第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口したときにチャンバーの外部から内部へ大気が混入することを防止できる薄板製造装置を実現できる。
上記薄板製造装置において好ましくは、チャンバーの内部を外部に対して密閉するときに第1および第2の開口部を塞ぐように構成された開閉可能な真空引き用扉と、チャンバーの内部を真空にするための真空ポンプとをさらに備えている。
真空引き用扉の閉にして真空ポンプを動作させると、チャンバーの内部を真空にすることができるので、チャンバーの内部から大気が容易に排出される。さらに、チャンバーの内部を真空にした後で、供給部を動作させて不活性ガスをチャンバー内に供給することにより、チャンバーの内部の雰囲気ガスとしての不活性ガスと大気との境界になるように構成されている薄板製造装置を実現できる。
上記薄板製造装置において好ましくは、チャンバーの外部から内部への大気の流れを抑制できるように不活性ガスを噴出するための不活性ガス噴出口をさらに備えている。これにより、第1および第2の開口部からチャンバー内部に大気が混入することを防止できる。
上記薄板製造装置において好ましくは、チャンバーの内部を外部に対して密閉するときに第1および第2の開口部を塞ぐように構成された開閉可能な真空引き用扉と、真空引き用扉の開動作によりチャンバー内部と大気とが通ずるときに、チャンバーの外部から内部への大気の流れを抑制できるように不活性ガスを噴出するための不活性ガス噴出口とをさらに備えている。
真空引き用扉の開動作により第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口したときに、不活性ガス噴出口から噴出された不活性ガスにより、チャンバーの外部から内部への大気の流れを抑制できる。そのため、第1および第2の開口部を介してチャンバー内部に大気が混入することを抑制できる。
上記薄板製造装置において好ましくは、チャンバーには、融液の材料をチャンバーの外部から内部へ搬入するための第3の開口部が形成され、第3の開口部がチャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されている。
これにより、ロードロック室を設けずに融液の材料を追加することが可能となる。そのため、装置規模を削減できるとともにコストを低減できる。また、融液の材料の搬入に伴い、ロードロック室の真空引き、ロードロック室内への不活性ガス雰囲気の導入、およびロードロック室の大気開放に要した時間を短縮することができる。したがって、良好な生産効率を維持できる。
上記薄板製造装置において好ましくは、チャンバーには、薄板の落下片をチャンバーの内部から外部に搬出するための第4の開口部が形成され、第4の開口部がチャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されている。
これにより、ロードロック室を設けずに落下片を回収することが可能となる。そのため、装置規模を削減できるとともにコストを低減できる。また、落下片の搬出に伴い、ロードロック室の真空引き、ロードロック室内への不活性ガス雰囲気の導入、およびロードロック室の大気開放に要する時間を短縮することができるので、良好な生産効率を維持できる。さらに、落下片をチャンバーの外部に必要に応じて搬出できるので、落下片の発生に伴い薄板の製造を中止する必要がないため、長期に渡って薄板製造装置を稼動させることができる。
なお、上記「落下片」とは、下地板を用いて薄板を製造する際に、割れて落下する薄板の欠片などを含む。
上記薄板製造装置において好ましくは、チャンバーの内部の酸素量および窒素量の少なくともいずれか一方を測定するための測定部をさらに備えている。
これにより、チャンバーの内部に大気が混入したことを早期に発見することができる。また、チャンバーの内部に大気が混入した場合には、大気の混入を抑制する手段を採ることによって、長期に渡って薄板製造装置を稼動させることができる。
上記薄板製造装置において好ましくは、測定部で測定された値に基づいて、チャンバー内に不活性ガスを供給する制御部および警報を発令する警報部の少なくともいずれか一方をさらに備えている。
制御部により、チャンバーの内部に大気が混入した場合には、大気がさらに混入することを抑制する手段を採ること、または混入した大気を排出する手段を採ることができる。そのため、長期に渡って薄板製造装置を稼動させることができる。また、警報部により、チャンバーの内部に大気が混入したことを早期にかつ容易に発見することができる。また、警報を発令することによって、作業員に大気の混入があったことを知らせることができる。
上記薄板製造装置において好ましくは、第1および第2の開口部は、チャンバーにおいて第1の開口部から第2の開口部に渡る最短の経路に融液が存在しないように構成されている。
大気がチャンバー内に混入した時には、通常、第1および第2の開口部を結んだときの最短の経路が、混入した大気の経路となる。そのため、その経路上に融液が配置されていなければ、融液に大気が流れることを抑制できる。よって、融液と大気中の酸素とが反応してなる酸化粉の生成を抑制できる。
本発明の薄板製造方法は、上記薄板製造装置を用いて、融液に下地板の表面を浸漬し、下地板の表面に融液が凝固することにより薄板を製造する薄板製造方法であって、以下の工程が実施される。まず、チャンバーの内部から大気が排出されて、チャンバーの内部が大気圧以上の雰囲気にされる。そして、下地板が大気中から第1の開口部を通してチャンバー内に搬入される。そして、浸漬機構を用いて、融液に下地板が浸漬される。そして、脱着機構を用いて、浸漬する工程において薄板が形成された下地板が浸漬機構から取り出される。そして、下地板および薄板がチャンバーから第2の開口部を通して大気中へ搬出される。
本発明の薄板製造方法によれば、チャンバー内を大気圧以上とした状態で薄板を製造するので、ロードロック室を介さず薄板を製造できる。そのため、装置規模を削減することができる。また、ロードロック室およびこれに付随する設備に要するコストを低減できる。さらに、ロードロック室を介さずに下地板の搬入および搬出ができるので、ロードロック室の真空引き、ロードロック室内への不活性ガス雰囲気の導入、およびロードロック室の大気開放に要した時間を短縮することができる。そのため、1枚の薄板を製造するために要する時間を短縮できるので、良好な生産効率を維持できる。
本発明の薄板製造装置および薄板製造方法によれば、第1および第2の開口部がチャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、かつ第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口したときにチャンバーの外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されている、良好な生産効率を維持でき、装置規模を削減でき、コストを低減できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における薄板製造装置を上方から見たときの内部の概略図であり、図2は、側方から見たときの内部の概略図である。図1および図2を参照して、本発明の一実施の形態における薄板製造装置の構成を説明する。図1および図2に示すように、本実施の形態における薄板製造装置1000は、チャンバー1100と、浸漬機構1500と、脱着機構1800(図5参照)と、第1の不活性ガス噴出口1202と、第1の真空引き用扉1204と、第2の不活性ガス噴出口1302と、第2の真空引き用扉1304と、供給部1701と、真空ポンプ1702と、るつぼ1101と、原料追加機構1403とを主に備えている。
図1および図2に示すように、チャンバー1100は、第1の開口部1201と、第2の開口部1301と、第3の開口部1401と、第4の開口部1601とを有している。第1の開口部1201は、下地板Sをチャンバー1100の外部から内部に搬入するためのものである。第2の開口部1301は、下地板Sをチャンバー1100の内部から外部へ搬出するためのものである。第3の開口部1401は、融液1102の材料(薄板Pの原料)をチャンバー1100の外部から内部へ搬入するためのものである。第4の開口部1601は、薄板の落下片をチャンバー1100の内部から外部に搬出するためのものである。薄板製造装置1000は、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601がチャンバー1100の内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、かつ第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601の少なくともいずれかが開口したときにチャンバー1100の外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されている。
チャンバー1100の内部は、融液1102と反応しない雰囲気であればよく、本実施の形態ではアルゴン(Ar)などの不活性ガスが充填され、かつ大気圧以上の圧力の雰囲気である。
第1および第2の開口部1301は、チャンバー1100において第1の開口部1201から第2の開口部1301に渡る最短の経路に融液1102が存在しないように構成されている。
なお、チャンバー1100の内部に充填するために使用する不活性ガスの量は、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601の位置、形状および大きさなどによって異なる。不活性ガスの使用量を抑制するために、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601の大きさは、それぞれの用途に応じて小さくすることが好ましい。
チャンバー1100の内部には、るつぼ1101が配置されている。るつぼ1101には、融液1102が貯留されている。融液1102は、実施の形態1ではシリコンとしているが特にこれに限定されない。融液1102は、薄板Pを構成する材料であればよく、薄板Pの用途から、金属材料および半導体材料のうち少なくとも一方を含んでいることが好ましい。融液1102は、たとえば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム、ヒ素、インジウム、硼素、アンチモン、亜鉛およびすずなどの半導体材料や、アルミニウム、ニッケルおよび鉄などの金属材料や、樹脂などを使用することができる。
浸漬機構1500は、チャンバー1100の内部に配置され、融液1102に下地板Sの表面を浸漬し、下地板Sの表面に融液1102が凝固した薄板Pを形成するためのものである。
図3は、本発明の実施の形態1における浸漬機構を示す概略図である。図1および図3に示すように、浸漬機構1500は、水平動作モータ(図示せず)によって動作(走行)する水平動作軸1511と、水平動作軸1511によって水平動作する水平軸台座1510と、水平動作軸1511によって水平動作する昇降動作モータ1520とを含んでいる。昇降動作モータ1520によって昇降動作する懸垂支柱1521の途中に、回転機構1530が取り付けられている。懸垂支柱1521の先端には、回転軸によって回転可能なように、固定台座1540が接続されている。回転機構1530には、回転機構1530によって回転動作を行なう回転支柱1531が接続されている。回転支柱1531の先端と、固定台座1540の他端は、補助支柱1532によって接続されている。これによって、回転機構1530によって回転支柱1531が回転すると、それと同期して下地板Sを把握した固定台座1540が回転する。また昇降動作モータ1520および水平動作モータが動作することで、固定台座1540は昇降動作および水平動作を行なうことができる。すなわち、下地板Sを把握した固定台座1540は、昇降動作モータ、水平動作モータおよび回転機構1530を独立に任意の動作をさせることで、自由に水平・昇降・回転動作を行なうことができる。
脱着機構1800(図5参照)は、チャンバー1100の内部に配置され、下地板Sを浸漬機構1500に脱着するためのものである。
図1に示すように、供給部1701は、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601の少なくともいずれかが開口するときにチャンバー1100の内部の圧力が外部の圧力よりも高くなるように不活性ガスを供給するためのものである。供給部1701は、チャンバー1100の内部に配置されている。供給部1701は、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601までの距離が略均等であることが好ましく、大気に開放される頻度の多い第1および第2の開口部1201、1301までの距離が略均等であることがより好ましい。供給部1701は、たとえばチャンバー1100の略中央に配置されている。供給部1701は、たとえばアルゴンなどの不活性ガスを供給する。なお、供給部1701は、融液1102との反応性が低いガスであれば、アルゴンに特に限定されず、たとえば他の不活性ガスなどを用いることができる。
第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604は、チャンバー1100の内部を外部に対して密閉するときに第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601を塞ぐように構成された開閉可能なものである。第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604は、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601の外部に設けられている。第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604は、たとえばゲートバルブまたはOリング等を有する真空封止可能な手動蓋などである。
真空ポンプ1702は、チャンバー1100の内部を真空にするためのものである。第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604が第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601を塞いでチャンバー1100を密閉した状態で起動されることにより、チャンバー1100の内部を真空引きできる。
第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602は、チャンバー1100の外部から内部への大気の流れを抑制できるように不活性ガスを噴出するためのものである。本実施の形態では、第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602は、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601を覆うように、かつチャンバー1100の外部から内部へ大気が流れる方向と異なる方向に不活性ガスを噴出する。特に、第1および第2の開口部1201、1301は大気に開放される頻度が多いので、薄板製造装置1000は、第1および第2の不活性ガス噴出口1202、1302を備えていることが好ましく、第3および第4の不活性ガス噴出口1402および1602は省略されてもよい。第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602は、たとえばチャンバー1100の外側であって、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601の鉛直方向の上側(図2において上側)に設けられ、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601において鉛直方向の上側から下側に向けて不活性ガスを噴出するように構成されている。なお、第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602は、チャンバー1100の外部から内部への大気の流れを抑制できるように不活性ガスを噴出するように構成されていれば、上述した方向に不活性ガスが噴出する構成に特に限定されない。
第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602は、任意の形状を採用することができる。たとえば、第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602は、数mmの幅のスリットを有する形状の噴出口を有し、この吹出口から不活性ガスが第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601をカーテンのように覆うように構成されている。
第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602は、第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604の開動作によりチャンバー1100内部と大気とが通ずるときに、チャンバー1100の外部から内部への大気の流れを抑制できるように不活性ガスを噴出することが好ましく、チャンバー1100の外部から内部への大気の流れを遮断できるように不活性ガスを噴出することがより好ましい。
原料追加機構1403は、融液1102の材料(薄板Pの原料)をチャンバー1100の外部から内部へ搬入するために用いられるものである。原料追加機構1403は、第3の開口部1401を通って、チャンバー1100の内部に搬入され、材料をるつぼ1101に投入するために用いられる。原料追加機構1403は、たとえば柄杓のような形状のものが伸縮回転する機構や、コンベアのような連続供給機構などが適用できる。
坂部1106は、薄板Pが形成される際に発生する落下片をチャンバー1100の内部から外部に搬出するためのものである。坂部1106は、るつぼ1101の側面の上方から第4の開口部1601に向けて下降するように傾斜するような形状である。坂部1106は、坂部1106上に薄板Pの落下片が載ると、第4の開口部1601に向けてすべり落ちるように構成されている。本実施の形態の坂部1106は、図2に示すように、固定傾斜式としているが、振動を加えたり、コンベア等の可動式とすることが好ましい。板部から滑り落とされた落下片は、第4の開口部1601を通り、チャンバー1100の外部に設けられた回収機構1603によって回収される。
なお、「落下片」とは、下地板Sを用いて薄板Pを製造する際に、薄板Pを形成するべき部分以外に成長したもの(たとえばバリ)が落下したものと、下地板Sにおいて薄板Pを形成するべき部分に成長したものが下地板Sから剥がれて落下したものとを含んでいる。
チャンバー1100の内部には、チャンバー1100の内部の酸素量および窒素量の少なくともいずれか一方を測定するための測定部(図示せず)がさらに設けられている。測定部は、たとえばジルコニア式やガルバニ電池式などの任意の計測手段を用いることができる。
チャンバー1100の内部には、上記測定部で測定された値に基づいて、チャンバー1100内に不活性ガスを噴出させる制御部(図示せず)がさらに設けられている。不活性ガスを噴出させる手段は、たとえば供給部1701により不活性ガスを供給する。また、制御部は、測定部で測定された値が所定の値を超えると(たとえば酸素濃度が100ppm以上となると)、第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604を閉めてチャンバー1100の内部を密閉し、真空ポンプ1702を起動させてチャンバー1100内部を真空引きし、供給部1701を起動させるように構成されていてもよい。
チャンバー1100の内部には、上記測定部で測定された値に基づいて、警報を発令する警報部(図示せず)がさらに設けられている。警報部は、たとえば所定の値を超えたときに音や光を発生させるものなどを用いることができる。警報部の動作により、作業員にチャンバー1100の内部に大気が混入したことを知らせることができる。
チャンバー1100には、内部が大気圧以上の圧力になると、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601の少なくともいずれかを介してチャンバー1100内と大気とを通ずるようにする(第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604を開ける)ように構成された制御部(図示せず)や大気圧以上で動作する逃がし弁(図示せず)がさらに設けられている。
図4は、本発明の実施の形態1における薄板製造方法を示すフローチャートである。続いて、図4を参照して、本実施の形態における薄板製造方法を説明する。本実施の形態における薄板製造方法は、上記薄板製造装置1000を用いて、融液1102に下地板Sの表面を浸漬し、下地板Sの表面に融液1102が凝固することにより薄板Pを製造する。
まず、図4に示すように、るつぼ1101の内部に薄板Pを構成する融液1102となるべき材料を配置する(ステップS10)。本実施の形態の材料では、薄板Pの材料をたとえば固体のシリコンとしている。
次に、図1に示すように、チャンバー1100の内部から大気を排出して、チャンバー1100の内部を大気圧以上の雰囲気にする(ステップS20)。チャンバー1100の内部を大気圧以上にすると、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601から大気が流入することを防止できる。
具体的には、供給部1701を用いてチャンバー1100の内部に不活性ガスを供給することにより、チャンバー1100の内部の大気を第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601から排出し、内部を融液1102と反応しない雰囲気(本実施の形態ではアルゴンなどの不活性ガスの雰囲気)に置換する。
チャンバー1100内の容積が大きい場合には、大気を排出する時間および大気の排出に使用する不活性ガスの量の削減のため、次の方法を採用できる。たとえば、第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604を閉じてチャンバー1100の内部を外部に対して密閉にして、真空ポンプ1702を起動してチャンバー1100の内部を真空引きする。その後、供給部1701によりチャンバー1100の内部に不活性ガスを供給して、チャンバー1100の内部を大気圧と同等以上の圧力とする。
チャンバー1100の内部が大気圧になると、チャンバー1100の内部を大気に通ずるように、第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604を開けて第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601を開口させる、もしくは大気圧以上で逃がし弁を動作させる。第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601を開口させた後も、供給部1701により不活性ガスをチャンバー1100内に供給し続けることで、チャンバー1100内の圧力を大気圧以上に容易に維持できる。これによって、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601が開口している場合には、第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601からチャンバー1100の外部へ向かう不活性ガスの流れを維持できるため、チャンバー1100の外部から内部への大気の混入を抑制できる。
また、チャンバー1100の内部が大気圧以上になり、チャンバー1100の内部を大気に通ずるように、第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604を開けることにより第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601を開口させる場合には、第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602により第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401および1601を覆うように不活性ガスを噴出させてもよい。このときは、第1、第2、第3および第4の真空引き用扉1204、1304、1404および1604を開ける直前に、第1、第2、第3および第4の不活性ガス噴出口1202、1302、1402および1602から、不活性ガスを所定の量(たとえば100L/分)噴出することが好ましい。
次に、るつぼ1101を加熱機構(図示せず)で加熱し、融液1102となるべき固体材料を溶融する(ステップS30)。ステップS30は、チャンバー1100の内部を大気圧以上の雰囲気にするステップS20と同時に実施されてもよい。たとえば、大気圧以上の雰囲気にするために真空ポンプ1702で真空引きを行なっている時から、るつぼ1101の加熱を開始してもよい。
次に、下地板Sを大気中から第1の開口部1201を通してチャンバー1100内に搬入する(ステップS40)。具体的には、たとえば融液1102に浸漬しても溶けない材料(融液1102の温度で耐熱性を有する材料)の下地板Sを準備する。本実施の形態では、下地板Sは、たとえばカーボンなどからなっている。その後、第1の開口部1201を大気に通じるように、真空引き用扉1204を開ける。次いで、下地板Sを第1の開口部1201を通ってチャンバー1100の内部に搬入する。この際、第1の不活性ガス噴出口1202により第1の開口部1201から大気がチャンバー1100内部に混入しないように不活性ガスを噴出させてもよい。また、下地板Sをチャンバー1100内に搬入する(ステップS40)際には、第2、第3および第4の開口部1301、1041および1601は、第2、第3および第4の真空引き用扉1304、1404および1604が開けられることにより大気と通じていてもよいし、第2、第3および第4の真空引き用扉1304、1404および1604は閉じられていてもよい。
次に、浸漬機構1500を用いて、融液1102に下地板Sを浸漬する(ステップS50)。これにより、下地板Sの表面に薄板Pが付着される。
具体的には、図3に示すように、固定台座1540は、中央部に、下地板Sと係合する係合溝を有している。下地板Sは、裏面に畝状突起を有している。下地板Sの畝状突起と固定台座1540の係合溝とは係合するように構成されている。下地板Sにおける固定台座1540と対向する表面と反対の表面は、薄板Pを製造する面であり、平坦である。脱着位置1541で、固定台座1540の係合溝を下地板Sの畝状突起に嵌め合わせるように、スライドさせて下地板Sを固定台座1540に装着する。この際、薄板Pを成長させる面側の下地板Sの表面は天頂方向を向いている。その位置で、ヒーター(図示せず)を用いて、下地板Sの温度調整を行なってもよい。脱着位置1541から、固定台座1540を水平、昇降または回転させ、下地板Sを融液1102直上に、下地板Sの表面を融液1102面に向けた位置に搬送する。その後、固定台座1540を水平、昇降または回転させながら、下地板Sを融液1102に浸し、融液1102から取り出す。この動作によって、下地板Sの表面に薄板Pを成長させることが可能である。その後、固定台座1540を水平、昇降または回転させ、薄板Pおよび下地板Sを脱着位置1541に戻す。
なお、浸漬するステップS50では、ガイドレールを使用する浸漬機構1500を用いて行なわれることに限定されず、たとえば回転体を使用する機構やロボットアームのような構造を使用する機構などを用いることもできる。
図5は、本発明の実施の形態1における下地板を取り出すステップ(S60)を説明するための概略図である。次に、図5に示すように、脱着機構1800を用いて、上記浸漬するステップ(S50)において薄板Pが形成された下地板Sを浸漬機構1500から取り出す。
具体的には、薄板Pと下地板Sとが一体となった状態で浸漬機構1500から取り外す。その後、脱着機構1800を用いて、次に使用する下地板Sを浸漬機構1500に装着する。薄板Pの製造時間を短縮するために、薄板Pが付着された下地板Sの取り出しと、下地板Sの浸漬機構1500への装着とを同時に行なうことが好ましい。
詳細には、たとえば図5に示すように、浸漬するステップS50で薄板Pが表面に付着された下地板S1を搭載した浸漬機構1500を脱着位置1541(図3参照)に配置する。そして、脱着機構1800(たとえば把持させる部材)に、装着前下地板バッファ1801で待機している下地板S2を装着する。そして、脱着機構1800に装着された下地板S2を、浸漬機構1500に装着された薄板Pが付着された下地板S1をたとえば固定台座1540の係合溝に沿った方向に押し出すことによって、薄板Pが付着された下地板S1を浸漬機構1500から取り出すとともに、次に浸漬させる下地板S2を浸漬機構1500に装着する。
なお、図3に示す脱着位置1541とは、浸漬機構1500に搭載されている下地板Sを取り出して、新たな下地板Sを浸漬機構1500に搭載できる位置である。この位置で、下地板Sの脱着を行ない、次の浸漬するステップ(S50)を実施することで、薄板Pの連続製作を行なうことができる。
上記動作(浸漬するステップS50および下地板を取り出すステップS60)の設定は、通常は、パソコン等により、水平方向移動指令と昇降動作移動指令、回転動作指令をそれぞれプログラミングし、それをコントローラに送信しておくことで、プログラム通りの任意軌道を実現する。
次に、下地板Sおよび薄板Pをチャンバー1100から第2の開口部1301を通して大気中へ搬出する(ステップS70)。
具体的には、第2の開口部1301が大気に通じていない場合には、第2の真空引き用扉1304を開けて、第2の開口部1301を大気と通じさせる。このときは、チャンバー1100の内部に大気が流入しないように、第2の真空引き用扉1304を開ける直前に、第2の不活性ガス噴出口1302から、第2の開口部1301を覆うように不活性ガスを所定の量(たとえば100L/分)噴出することが好ましい。この状態で、第2の開口部1301を通して、下地板Sおよび薄板Pをチャンバー1100の外部へ搬出する。
ここで、浸漬するステップ(S50)を繰り返し行なうことにより、るつぼ1101内の融液1102が減少する。この場合には、第3の開口部1401を介して融液1102の材料をつるぼ1101に追加する。具体的には、第3の開口部1401が第3の真空引き用扉1404により塞がれて大気と通じていない場合には、第3の真空引き用扉1404を開けて第3の開口部1401を開口させて、第3の開口部1401を介してチャンバー1100内部と大気とが通じるようにする。このとき、チャンバー1100の内部に大気が流入しないように、第3の真空引き用扉1404を開ける直前に第3の不活性ガス噴出口1402から、第3の開口部1401を介してチャンバー1100の外部から内部への大気の流れを抑制できるように所定量の不活性ガスを噴出することが好ましい。この状態で、原料追加機構1403に追加する原料を配置して、第3の開口部1401を通って、るつぼ1101の内部に投入する。
また、浸漬するステップ(S50)などにおいて、薄板Pの落下片が発生する。この場合には、坂部1106上に載った落下片は、第4の開口部1601に向けて移動する。そのため、発生した落下片の量などに応じて、発生した落下片を第4の開口部1601を通ってチャンバー1100の外部の回収機構1603に搬出する。
落下片をチャンバー1100の外部の回収機構1603に搬出する方法は、第4の開口部1601が第4の真空引き用扉1604により塞がれて大気と通じていない場合には、第4の真空引き用扉1604を開けて第4の開口部1601を開口させ、第4の開口部1601を介してチャンバー1100の内部と大気とが通じるようにする。このとき、チャンバー1100の内部に大気が流入しないように、第4の真空引き用扉1604を開ける直前に第4の不活性ガス噴出口1602から、第4の開口部1601を介してチャンバー1100の外部から内部への大気の流れを抑制できるように所定量の不活性ガスを噴出することが好ましい。この状態で、発生した落下片を第4の開口部1601を通ってチャンバー1100の外部の回収機構1603に搬出する。
薄板Pを製造する上記ステップにおいて、測定部(図示せず)によりチャンバー1100内の酸素および窒素の少なくともいずれかを測定している。測定部により測定された酸素および窒素の少なくともいずれかの濃度が所定の値を超えたときには、たとえばチャンバー1100内の供給部1701により供給する不活性ガスの流量を一時的に増加させる。また、測定部により測定された値に応じて、供給部1701から供給される不活性ガスの流量を自動的に変化させて、チャンバー内の酸素濃度を一定値以下に抑制し続ける制御部(図示せず)を備えていることが好ましい。また、チャンバー1100の内部の大気の濃度が所定の値を超えたときには、警報が発報されてもよい。この場合には、作業員にチャンバー1100内への大気の混入を知らせることができるので、大気の濃度の増加を防止できる。
以上説明したように、本実施の形態における薄板製造装置1000は、第1および第2の開口部1201、1301がチャンバー1100の内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、かつ第1および第2の開口部1201、1301の少なくともいずれかが開口したときにチャンバー1100の外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されている。
本実施の形態の薄板製造装置1000によれば、第1および第2の開口部1201、1301の各々がチャンバー1100の内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、チャンバー1100に隣接するロードロック室が設けられていない。このため、チャンバー1100の内部は雰囲気ガスが充填され、チャンバー1100の外部が大気になるが、本実施の形態では第1および第2の開口部1201、1301の少なくともいずれかが開口したときにチャンバー1100の外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されていることにより、第1および第2の開口部1201、1301が開口しても、チャンバー1100内部は雰囲気ガスが充填された状態を維持できる。これにより、チャンバー1100内部の雰囲気を融液1102と反応しない雰囲気にすれば、チャンバー1100に隣接するロードロック室を設けなくても、第1の開口部1201から下地板Sをチャンバー1100内に搬入する場合と第2の開口部1301から下地板Sを搬出する場合との双方において、チャンバー1100内に大気が混入することができ、チャンバー1100内で融液と大気とが反応してなる酸化粉の発生を防止することができる。したがって、チャンバー1100内の浸漬機構1500などの機構へ酸化粉が付着することや、融液1102の液面に酸化粉が浮遊することによって薄板Pの製造が阻害されることを防止できる。
また、本実施の形態の薄板製造装置1000はロードロック室を設ける必要がないので、薄板製造装置1000の装置規模を削減できる。そのため、薄板製造装置1000は、ロードロック室およびこれに付随する設備に要するコストを低減できる。また、下地板Sの搬入および下地板Sの搬出に伴い、ロードロック室の内部の真空引き、不活性ガス雰囲気の導入、およびロードロック室の大気開放に要した時間を短縮することができる。したがって、1枚の薄板を製造するために要する時間を短縮できるので、良好な生産効率を維持できる。
また、図12に示す従来の薄板製造装置3000では、チャンバー3100およびロードロック室3200、3300、3400の内部を真空引きするための真空ポンプがそれぞれ必要であった。一方、本実施の形態の薄板製造装置1000では、良好な生産効率を維持できるので、チャンバー1100内部を真空にするための真空ポンプのみが必要、または真空ポンプは不要である。すなわち、真空ポンプの容量を大きくする必要がないため、容量を大きくするために要するコストを低減できる。また、生産効率を向上させるために真空ポンプの台数を増やす必要がないので、増大させる真空ポンプのスペースに要する装置規模の削減を図ることができる。したがって、従来の薄板製造装置3000と比較して、ロードロック室に付随する真空ポンプを削減することができるので、装置の小型化と維持費の低減とを実現できる。
特に、薄板製造装置1000が第3および第4の開口部1401を有する場合には、装置規模の小型化をさらに図ることができる。また、連続して長期間、薄板Pを製造できるため、生産効率をさらに向上できる。
ここで、薄板製造装置1000が第1および第2の開口部1201、1301の少なくともいずれかが開口するときにチャンバー1100の内部の圧力が外部の圧力よりも高くなるように不活性ガスを供給する供給部1701をさらに備えていると、第1および第2の開口部1201、1301がチャンバー1100の内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、かつ第1および第2の開口部1201、1301の少なくともいずれかが開口したときにチャンバー1100の外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されている薄板製造装置1000を実現できる。これにより、チャンバー1100の内部を大気圧以上の雰囲気にすることができ、チャンバー1100の内部への大気の混入を防止できる。
また、薄板製造装置1000が第1および第2の開口部1201、1301の少なくともいずれかが開口するときにチャンバー1100の内部の圧力が外部の圧力よりも高くなるように不活性ガスを供給する供給部1701と、チャンバー1100の内部を外部に対して密閉するときに第1および第2の開口部1201、1301を塞ぐように構成された開閉可能な第1および第2の真空引き用扉1204、1304と、チャンバー1100の内部を真空にするための真空ポンプ1702とを備えていると、第1および第2の開口部1201、1301がチャンバー1100の内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、かつ第1および第2の開口部1201、1301の少なくともいずれかが開口したときにチャンバー1100の外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されている薄板製造装置1000を実現できる。これにより、時間および不活性ガスの使用量をさらに低減してチャンバー1100の内部を大気圧以上の雰囲気にすることができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における薄板製造装置を上方から見たときの内部の概略図である。図6に示すように、本実施の形態における薄板製造装置2000は、基本的には実施の形態1における薄板製造装置1000と同様の構成を備えているが、チャンバー1100の同じ側壁に第1および第2の開口部1201、1301が形成されている点において異なる。
また、第4の開口部1601は、第1および第2の開口部1201、1301が形成されているチャンバー1100の側壁に形成されていることが好ましい。
本実施の形態では、図6に示すように、第3の開口部1401は、チャンバー1100において第1および第2の開口部1201、1301が形成されている側壁と異なる側壁に形成されているが、第1および第2の開口部1201、1301が形成されている側壁に形成されていることがより好ましい。
図7は、本発明の実施の形態2におけるチャンバー1100の同じ側壁について説明するための図である。図7におけるチャンバー1100は、チャンバー1100を上から見た時の外形を示す。チャンバー1100を上から見たときの形状が円形など矩形以外の場合には、図7に示すように、チャンバー1100に内接する矩形を構成する仮想線x1、x2、x3、x4を設定し、その仮想線x1、x2、x3、x4のそれぞれに対向する部分1100x1、1100x2、1100x3、1100x4を1つの側壁とする。本実施の形態における「同じ側壁」とは、同じ部分1100x1、1100x2、1100x3、1100x4に開口部が形成されていることを意味する。
本実施の形態における薄板製造方法は、実施の形態1と同様であるので、その説明は繰り返さない。
以上説明したように、本実施の形態における薄板製造装置2000は、第1および第2の開口部1201、1301はチャンバー1100の同じ側壁に第1および第2の開口部1201、1301が形成されている。
ここで、供給部1701によりチャンバー1100内に供給された不活性ガスは、複数の開口部(本実施の形態では第1、第2、第3および第4の開口部1201、1301、1401、1601)から大気へ流れ出る。この不活性ガスの流れによって、大気がチャンバー1100内に混入することを抑制する。しかしながら、チャンバー1100が複数の開口部を有している場合、チャンバー1100内の雰囲気を大気圧以上で維持していても、複数の開口部での圧力バランスが不安定となる場合がある。チャンバー1100内に供給される不活性ガスの量が少ない場合は、複数の開口部のうちのいずれかの開口部からチャンバー1100内に大気が混入しやすくなる場合が生じる。つまり、チャンバー1100内に噴出した不活性ガスは、いずれかの開口部に不活性ガス流れ出ず、他の開口部にのみ流れる。この場合、いずれかの開口部には不活性ガスが流れないため、チャンバー1100内に大気が吸い込まれることになる。いずれかの開口部から吸い込まれた大気は、基本的には不活性ガスとともに他の開口部から流れ出すこととなり、それぞれの開口部をつなぐ経路に沿って流れる。そのため、それぞれの開口部をつなぐ経路付近の大気の混入量は増加する。その結果、複数の開口部が大気と通じるときには、チャンバー1100に供給される不活性ガスの量が少ないと、大気がいずれかの開口部から流入し、他の開口部から流出することとなる。
本実施の形態のように、複数の開口部をチャンバー1100の一面(同じ側壁)に設置した構成の場合、仮にいずれかの開口部から大気が混入しても、融液1102近傍にまで大気が入り込まずに、他の開口部から大気が排出されることとなる。このため、複数の開口部をチャンバー1100の一面に設置した構成とすることによって、不活性ガスの使用量を抑制して、大気がるつぼ1101付近まで混入することを抑制できる構成となる。
特に、薄板Pの製造において下地板Sの搬入および搬出の際に第1および第2の真空引き用扉1204、1304が開けられる第1および第2の開口部1201、1301は、大気と通じている頻度が多い。そのため、第1および第2の開口部1201、1301がチャンバー1100の同じ側壁に設けられていると、第1および第2の開口部1201、1301のいずれか一方から大気が混入した場合であっても、大気が融液1102近傍を通ることをより抑制できる。そのため、融液1102と大気中の酸素とが反応してなる酸化粉の生成をより抑制できる。
[実施例1]
本実施例では、図12の従来の薄板製造装置を用いて、チャンバーの内部に混入した大気の量と融液の酸化との関係を調べた。
具体的には、図12に示す薄板製造装置3000において、るつぼ3102の内部に固体のシリコンを配置した。チャンバー3100内を真空ポンプ(図1における真空ポンプ1702に相当)を用いて真空引きした後、チャンバー3100内部に配置されたアルゴンを供給するための供給部(図1における供給部1701に相当)を用いてチャンバー3100内にアルゴンを導入した。次いで、るつぼ3102を1600℃に加熱して、固体のシリコンを溶融した。次に、供給部を用いてチャンバー3100の内部にアルゴンを100L/分で供給しながら、チャンバー3100に設けた大気噴出口から微量の大気をチャンバー3100の内部へ注入した。大気の注入量を徐々に増加させ、チャンバー3100の内部の現象を観察した。チャンバー3100の内部の圧力は0.05MPa付近で安定するように、排気用のポートを開閉して排気量を調整した。なお、アルゴンを噴出させる供給部および大気噴出口はるつぼ3101下面付近に設け、圧力調整のための排気用のポートは薄板製造装置3000の上面付近に設けた。これによって、チャンバー3100の内部でアルゴンと大気とが混ざり合いながら、融液3102面を通過して排気される状態を作った。また、チャンバー3100の側壁にガス吸引用のポートを設けて、そのポートから吸引したガスの成分を分析し、チャンバー内の酸素濃度および窒素濃度を測定した。分析には、Q−MASS(四重極質量分析器)を用いた。
チャンバー3100内部への大気の噴出量を徐々に上げたところ、チャンバー3100の内部の酸素濃度が100ppm以上となったときに、急激に融液3102面から酸化ケイ素粉が発生し、白煙を上げることが判明した。すなわち、本実施例では、酸素の限界混入量は100ppmであった。これに伴い、チャンバー3100内が曇ったために、放射温度計による温度測定値に異常が出ることや、融液3102面に酸化ケイ素粉が浮遊し、薄板の製造を疎外する状態になることが判明した。また、チャンバー3100内の窒素濃度は、常に酸素濃度の4倍付近となったため、酸素混入量は窒素濃度を計測することで予測できることも確認できた。
[実施例2]
本実施例では、図12の従来の薄板製造装置を用いて1つの開口部を有するチャンバーを形成し、このチャンバーについてのアルゴンの供給量と大気の混入量との関係を調べるとともに、酸化ケイ素の発生を抑制できるかを調べた。
具体的には、るつぼ3101に固体のシリコンを配置し、チャンバー3100を真空引きした。その後、供給部によりチャンバー3100の内部にアルゴンを供給し、るつぼ3101を1600℃に加熱することで、固体のシリコンを溶融した。次いで、供給部によりチャンバー3100内にアルゴンを500L/分で供給することにより、チャンバー3100の内部の雰囲気圧力を大気圧以上に維持し、ゲートバルブ3201、3202を開いた。その後、チャンバー3100に供給するアルゴンの流量を減少させながら、チャンバー3100の内部の酸素濃度を測定した。チャンバー3100内部の酸素濃度の測定は、チャンバー3100の側壁にガス吸引ポートを設けて、そのポートから吸引したガスの成分を分析することにより行なった。分析には、Q−MASS(四重極質量分析器)を用いた。
チャンバー3100内部の酸素濃度は、ゲートバルブ3201、3202を開いた瞬間は上昇せず、ゲートバルブ3201、3202を開いてから数分かけて徐々に上昇し、10分後には所定の値で安定することがわかった。そのため、供給部により、チャンバー3100内部に10分間、それぞれ200、300、350、400、450L/分の流量でアルゴンを供給した。それぞれの流量でアルゴンを10分間供給したとの酸素濃度を上記と同様の方法で測定した。その結果を図8に示す。なお、図8は、実施例2においてチャンバー3100に1つの開口部を設けた際のアルゴン噴出量と大気混入量との関係を示した図である。図8中、縦軸はチャンバー内の酸素濃度(単位:ppm)を示し、横軸は供給したアルゴンの流量(単位:L/分)を示す。
図8に示すように、供給部のアルゴンの流量が250L/分以上の場合、チャンバー3100への大気の混入はほとんど見られず、実施例1で確認した酸素の限界混入量である酸素濃度も100ppm以下を維持できることが判明した。一方、アルゴンの流量をさらに下げると、酸素の混入量は急増することがわかった。
また、1つの開口部を有するチャンバーでは、チャンバー内部でアルゴンを所定の流量以上で噴出することで、チャンバーに隣接したロードロック室が設けられていなくても酸化ケイ素の発生を抑制することが可能であり、薄板製造に阻害を与えない環境を維持できることがわかった。
また、仮にチャンバー内の酸素濃度が規定以上となった場合でも、酸素濃度や窒素濃度などをモニタしておくことで異常検知が可能であることが判明した。さらに、仮に酸素濃度が規定以上になった場合には、チャンバー内の不活性ガス流量をたとえば200L/分以上に増加するなどの手段を講じることで、より安全に、常に大気混入を規定値以下に維持することが可能であると推定できる。
[実施例3]
本実施例では、図12の従来の薄板製造装置を用いて1つの開口部を有するチャンバーを形成し、このチャンバーの開口部に、チャンバーの外部から内部への大気の流れを抑制できるようにアルゴンを噴出させるアルゴン噴出口をさらに設置した。このチャンバーについて、内部のアルゴンの供給量と大気の混入量との関係を調べるとともに、酸化ケイ素の発生を抑制できるかを調べた。
具体的には、るつぼ3101に固体のシリコンを配置し、チャンバー3100を真空引きした。その後、チャンバー3100の内部に供給部によりアルゴンを導入し、るつぼ3101を1600℃に加熱することで、固体のシリコンを溶融した。次いで、供給部によりチャンバー3100内にアルゴンを300L/分で噴出することにより、チャンバー3100の内部の雰囲気圧力を大気圧以上に維持し、その後ゲートバルブ3201、3202を開いた。また、ゲートバルブ3201、3202を開いたことにより形成される開口部を覆うように、開口部の外側上部に設置されたアルゴン噴出口からアルゴンを100L/分で噴出した。アルゴン噴出口は開口部の外側において上部から下方に向けてアルゴンが噴出されるように設置した。アルゴン噴出口の形状は、0.1mm幅のスリットとして、アルゴンガスで開口部を覆うカーテンを形成するようにした。その後、チャンバー3100に供給するアルゴンの流量を減少させながら、チャンバー3100の内部の酸素濃度を測定した。チャンバー3100内部の酸素濃度の測定は、チャンバー3100の側壁にガス吸引ポートを設けて、そのポートから吸引したガスの成分を分析することにより行なった。分析には、Q−MASS(四重極質量分析器)を用いた。
チャンバー3100内部の酸素濃度は、ゲートバルブ3201、3202を開いた瞬間は上昇せず、ゲートバルブ3201、3202を開いてから数分かけて徐々に上昇し、10分後には所定の値で安定することがわかった。そのため、供給部により、チャンバー3100内部に10分間、それぞれ100、120、150、200、300L/分の流量でアルゴンを供給した。それぞれの流量でアルゴンを10分間供給したときの酸素濃度を上記と同様の方法で測定した。その結果を図9に示す。なお、図9は、実施例3においてチャンバー3100に1つの開口部を設け、その開口部にアルゴン噴出口を設置した場合のアルゴン噴出量と大気混入量との関係を示した図である。図9中、縦軸はチャンバー内の酸素濃度(単位:ppm)を示し、横軸は供給したアルゴンの流量(単位:L/分)を示す。
図9に示すように、アルゴンの流量が200L/分以上の場合には、大気の混入はほとんど見られなかった。また、アルゴンの流量が100〜200L/分の場合には、徐々に大気が混入したものの、酸素濃度は100ppm以下で維持できることが判明した。また、さらに流量を下げると、酸素混入量は急増することがわかった。
また、図8と図9とを比較すると、開口部にアルゴン噴出口を設置することで、チャンバー内への酸素の混入をさらに抑制することができることがわかった。そのため、開口部にアルゴン噴出口を設けることにより、アルゴンの使用量を抑制しながら、薄板製造に阻害を与えない環境を維持できることがわかった。
[実施例4]
本実施例では、図12の従来の薄板製造装置を用いて2つの開口部を有するチャンバーを形成し、このチャンバー内のアルゴンの供給量と大気の混入量との関係を調べるとともに、酸化ケイ素の発生を抑制できるかを調べた。
具体的には、るつぼ3101に固体のシリコンを配置し、チャンバー3100を真空引きした。その後、供給部を用いてチャンバー3100の内部にアルゴンを供給し、るつぼ3101を1600℃に加熱することで、固体のシリコンを溶融した。次いで、供給部によりチャンバー3100内にアルゴンを300L/分で噴出することにより、チャンバー3100の内部の雰囲気圧力を大気圧以上に維持し、ゲートバルブ3201、3202、3301、3302を開いた。このときのチャンバー3100内部の酸素濃度を実施例1と同様に測定した。その結果、チャンバー3100がゲートバルブ3201、3202、3301、3302を開いたことにより形成される2つの開口部を有する場合、供給部によりチャンバー3100内に噴出するアルゴンの流量が500L/分であっても、チャンバー3100内の酸素濃度が急増し、酸化ケイ素粉の発生を抑制できなかった。ただし、チャンバー3100が2つの開口部を有している場合には、供給部によりアルゴンを供給する流量を増加すればチャンバー3100内に大気の混入を防止できると考えられる。
そこで、本発明者は、チャンバー3100が2つの開口部を有している場合に、アルゴンの供給量を低減して大気の混入を防止するために、開口部の面積を縮小すること、および開口部の配置に着目して、さらに次の実験を行なった。
まず、実施例2と本実施例では、開口部の面積が倍に増加した影響が考えられるため、二つの開口部の面積を1/2となるように蓋をして、合計開口面積は実施例2と同様だが開口部は2箇所とした。この状態で、チャンバー3100内に同様に大気を混入し、供給部によりアルゴンを500L/分で噴出した。その結果、この場合でも酸素濃度は急増し、酸化ケイ素粉発生を十分に抑制できないことがわかった。ただし、この場合にも、アルゴンを供給する流量を増加すればチャンバー3100内に大気の混入を防止できると考えられる。
次に、ゲートバルブ3201、3202を閉め、ロードロック室3400の上面フランジを開いた。これによって、開口部をチャンバー3100の左側の面に集め、かつ2箇所とし、合計開放面積は上記と同様とした。この状態で、チャンバー3100内に同様に大気を混入し、供給部によりアルゴンを250、300、350、400、450L/分の流量でそれぞれ噴出した。その結果を図10に示す。なお、図10は、実施例4において、チャンバーの一面に2つの開口部を設け、チャンバー内のアルゴンの供給量と大気の混入量との関係を示した図である。図10中、縦軸はチャンバー内の酸素濃度(単位:ppm)を示し、横軸は供給したアルゴンの流量(単位:L/分)を示す。
図10に示すように、供給部のアルゴンの流量が300L/分以上の場合、大気混入はほとんど見られず、酸素濃度も100ppm以下で維持できることが判明した。また、供給部の流量が100L/分以上の場合であっても、実施例1の酸素限界量である100ppm以下の濃度を維持できた。また、アルゴン流量を250L/min以下に下げると、酸素混入量は急増することがわかった。
このことから、大気の混入は開口部の合計の面積ではなく、開口数に依存するということが確認できた。また、図10に示すように、複数の開口部をチャンバーの一面に設置した構成とした場合、一方の開口部から大気が混入しても、融液近傍にまで大気が入り込まずに、他方の開口部から大気が排出されることとなる。このため、複数の開口部をチャンバーの一面に設置した構成とすることによって、アルゴンの使用量を抑制して、大気がるつぼ付近まで混入することを抑制できる構成となることが確認できた。
以上より本実施例によれば、開口部を複数設ける場合は、開口部をるつぼに対し一方向のチャンバー壁に設置する(チャンバーの同じ側壁に形成する)ことで、チャンバー内部への大気の混入量を減少でき、不活性ガスの使用量を抑制できることが判明した。
[実施例5]
本実施例では、図12の従来の薄板製造装置を用いて2つの開口部を有するチャンバーを形成し、このチャンバーに開口部に、チャンバーの外部から内部への大気の流れを抑制できるようにアルゴンを噴出させるアルゴン噴出口をさらに設置した。このチャンバーについて、内部のアルゴンの供給量と大気の混入量との関係を調べるとともに、酸化ケイ素の発生を抑制できるかを調べた。
具体的には、るつぼ3101に固体のシリコンを配置し、チャンバー3100を真空引きした。その後、チャンバー3100の内部に供給部によりアルゴンを導入し、るつぼ3101を1600℃に加熱することで、固体のシリコンを溶融した。次いで、供給部によりチャンバー3100内にアルゴンを300L/分で噴出することにより、チャンバー3100の内部の雰囲気圧力を大気圧以上に維持し、ゲートバルブ3201、3202を開いた。また、ゲートバルブ3201、3202、3301、3302を開いたことにより形成される開口部をそれぞれ覆うように、それぞれの開口部の外側上部に設置されたアルゴン噴出口からアルゴンを50L/分で噴出した。アルゴン噴出口は開口部の外側上部から下方に向けてアルゴンが噴出されるように設置した。アルゴン噴出口の形状は、0.1mm幅のスリットとして、アルゴンガスでカーテンを形成するようにした。その後、チャンバー3100に供給するアルゴンの流量を減少させながら、チャンバー3100の内部の酸素濃度を測定した。チャンバー3100内部の酸素濃度の測定は、チャンバー3100の側壁にガス吸引ポートを設けて、そのポートから吸引したガスの成分を分析することにより行なった。分析には、Q−MASS(四重極質量分析器)を用いた。
2つの開口部がチャンバー3100に対して対向した面に設けられており、かつ開口部のアルゴン噴出口を動作させた場合、チャンバー3100内部の酸素濃度は、ゲートバルブ3201、3202を開いた瞬間は上昇せず、ゲートバルブ3201、3202を開いてから数分かけて徐々に上昇し、10分後には所定の値で安定することがわかった。そのため、供給部により、チャンバー3100内部に10分間、それぞれ200、400L/分の流量でアルゴンを供給した。それぞれの流量でアルゴンを10分間供給したときの酸素濃度を上記と同様の方法で測定した。その結果を図11に示す。なお、図11は、実施例5においてチャンバー3100に2つの開口部を設け、その開口部にアルゴン噴出口を設置した場合のアルゴン噴出量と大気混入量との関係を示した図である。図11中、縦軸はチャンバー内の酸素濃度(単位:ppm)を示し、横軸は供給したアルゴンの流量(単位:L/分)を示す。
図11に示すように、実施例4で対向する面に開口部を有するチャンバー3100内に供給されるアルゴンの流量が500L/分でも酸素濃度は急増したが、本実施例では、チャンバー内に供給されるアルゴンの流量が200L/分以上ならば酸化ケイ素粉発生を抑制できることがわかった。このことから、開口部を複数設置した場合、開口部の配置に関わらず、開口部にアルゴン噴出口を設置することによって各開口部の圧力バランスが崩れにくくなり、酸素の混入が大幅に抑制されることが判明した。
今回開示した上記実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の薄板製造装置および薄板製造方法を用いることにより、たとえばシリコン薄板の単位時間当たりの製造量を維持しながら、不活性ガスの使用量の削減を実現できるので、低コストで大量に薄板を製造できる。そのため、シリコン薄板を安価に大量に供給することができ、たとえば太陽光発電用シリコン薄板の製造などに広範囲に用いられることが期待される。
本発明の実施の形態1における薄板製造装置を上方から見たときの内部の概略図である。 本発明の実施の形態1における側方から見たときの内部の概略図である。 本発明の実施の形態1における浸漬機構を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における薄板製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における下地板を取り出すステップを説明するための概略図である。 本発明の実施の形態2における薄板製造装置を上方から見たときの内部の概略図である。 本発明の実施の形態2におけるチャンバーの同じ側壁について説明するための図である。 実施例2においてチャンバー3100に1つの開口部を設けた際のアルゴン噴出量と大気混入量との関係を示した図である。 実施例3においてチャンバー3100に1つの開口部を設け、その開口部にアルゴン噴出口を設置した場合のアルゴン噴出量と大気混入量との関係を示した図である。 実施例4において、チャンバーの一面に2つの開口部を設け、チャンバー内のアルゴンの供給量と大気の混入量との関係を示した図である。 実施例5においてチャンバー3100に2つの開口部を設け、その開口部にアルゴン噴出口を設置した場合のアルゴン噴出量と大気混入量との関係を示した図である。 従来の薄板製造装置を示す概略図である。
符号の説明
1000,2000 薄板製造装置、1100 チャンバー、1101 るつぼ、1102 融液、1106 坂部、1201 第1の開口部、1202 第1の不活性ガス噴出口、1204 第1の真空引き用扉、1301 第2の開口部、1302 第2の不活性ガス噴出口、1304 第2の真空引き用扉、1401 第3の開口部、1402 第3の不活性ガス噴出口、1403 原料追加機構、1404 第3の真空引き用扉、1500 浸漬機構、1510 水平軸台座、1511 水平動作軸、1520 昇降動作モータ、1521 懸垂支柱、1530 回転機構、1531 回転支柱、1532 補助支柱、1540 固定台座、1541 脱着位置、1601 第4の開口部、1602 第4の不活性ガス噴出口、1603 回収機構、1604 第4の真空引き用扉、1701 供給部、1702 真空ポンプ、1800 脱着機構、1801 装着前下地板バッファ、P 薄板、S 下地板。

Claims (11)

  1. 融液に下地板の表面を浸漬し、前記下地板の前記表面に前記融液が凝固した薄板を形成するための浸漬機構と、
    前記下地板を前記浸漬機構に脱着するための脱着機構と、
    前記浸漬機構および前記脱着機構が内部に配置されるチャンバーとを備え、
    前記チャンバーは、前記下地板を前記チャンバーの外部から内部に搬入するための第1の開口部と、前記下地板を前記チャンバーの内部から外部へ搬出するための第2の開口部とを有し、
    前記第1および第2の開口部が前記チャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されており、かつ前記第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口したときに前記チャンバーの外部から内部へ大気が混入することを防止できるように構成されている、薄板製造装置。
  2. 前記第1および第2の開口部の少なくともいずれかが開口するときに前記チャンバーの内部の圧力が外部の圧力よりも高くなるように不活性ガスを供給する供給部をさらに備えた、請求項1に記載の薄板製造装置。
  3. 前記チャンバーの内部を外部に対して密閉するときに前記第1および第2の開口部を塞ぐように構成された開閉可能な真空引き用扉と、
    前記チャンバーの内部を真空にするための真空ポンプとをさらに備えた、請求項2に記載の薄板製造装置。
  4. 前記チャンバーの外部から内部への大気の流れを抑制できるように不活性ガスを噴出するための不活性ガス噴出口をさらに備えた、請求項1〜3のいずれかに記載の薄板製造装置。
  5. 前記チャンバーの内部を外部に対して密閉するときに前記第1および第2の開口部を塞ぐように構成された開閉可能な真空引き用扉と、
    前記真空引き用扉の開動作により前記チャンバー内部と大気とが通ずるときに、前記チャンバーの外部から内部への大気の流れを抑制できるように不活性ガスを噴出するための不活性ガス噴出口とをさらに備えた、請求項1〜3のいずれかに記載の薄板製造装置。
  6. 前記チャンバーには、前記融液の材料を前記チャンバーの外部から内部へ搬入するための第3の開口部が形成され、
    前記第3の開口部が前記チャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の薄板製造装置。
  7. 前記チャンバーには、前記薄板の落下片を前記チャンバーの内部から外部に搬出するための第4の開口部が形成され、
    前記第4の開口部が前記チャンバーの内部の雰囲気ガスと大気との境界になるように構成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の薄板製造装置。
  8. 前記チャンバーの内部の酸素量および窒素量の少なくともいずれか一方を測定するための測定部をさらに備えた、請求項1〜7のいずれかに記載の薄板製造装置。
  9. 前記測定部で測定された値に基づいて、前記チャンバー内に不活性ガスを供給する制御部および警報を発令する警報部の少なくともいずれか一方をさらに備えた、請求項8に記載の薄板製造装置。
  10. 前記第1および第2の開口部は、前記チャンバーにおいて前記第1の開口部から前記第2の開口部に渡る最短の経路に前記融液が存在しないように構成されている、請求項1〜9のいずれかに記載の薄板製造装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の薄板製造装置を用いて、前記融液に前記下地板の表面を浸漬し、前記下地板の表面に前記融液が凝固することにより薄板を製造する薄板製造方法であって、
    前記チャンバーの内部から大気を排出して、前記チャンバーの内部を大気圧以上の雰囲気にする工程と、
    前記下地板を大気中から前記第1の開口部を通して前記チャンバー内に搬入する工程と、
    前記浸漬機構を用いて、前記融液に前記下地板を浸漬する工程と、
    前記脱着機構を用いて、前記浸漬する工程において前記薄板が形成された前記下地板を前記浸漬機構から取り出す工程と、
    前記下地板および前記薄板を前記チャンバーから前記第2の開口部を通して大気中へ搬出する工程とを備えた、薄板製造方法。
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