JP2009051153A - 液体噴射ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘッド形状の自由度を損なうことなく、吐出する液体の粘度を効率的に調節することで、信頼性を高めた液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】ノズル開口26から液滴を吐出させる記録ヘッドであって、複数のノズル開口26を開口したノズルプレート25およびノズル開口26に連通する圧力発生室35を形成した流路形成基板24からなる流路ユニット17と、圧力発生室35に圧力変動を与える圧電振動子29と、先端28に流路ユニット17を接合して保持するヘッドケース16とから構成され、ヘッドケース16に金具38を圧力発生室35と臨ませた状態で固定し、金具38に、金具38を加熱するヒータを接続した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッドなどの液体噴射ヘッドに係り、特に、ノズルに連通する圧力発生室に圧力変動を与えて、圧力発生室内の液体をノズルから吐出させる液体噴射ヘッドに関する。
圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズル開口(ノズルの一種)から液滴として吐出(噴射)させる液体噴射ヘッドとしては、例えば、インクジェット式記録装置(以下、単にプリンタという)などの画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)、液晶ディスプレーなどのカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)などの電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドなどがある。
例えば、上記の記録ヘッドでは、リザーバから圧力発生室を経てノズルに至る一連の液体流路が形成された流路ユニットや圧力発生室の容積を変動可能な圧力発生素子を有するアクチュエータユニットなどを樹脂製のヘッドケースに取り付けて構成されている。上記流路ユニットには、ノズルを開設した金属製のノズルプレート(ノズル形成部材の一種)が接合されている。
このような記録ヘッドから吐出する液体には、液体の種類に応じて、例えば、常温でおよそ4mPa・sなどのように、吐出に適した粘度がある。液体の粘度は、温度と相関関係にあるために、温度が低いほど粘度が高くなり、温度が高いほど粘度が低くなる特性がある。そのため、通常使用する液体の粘度に適するように設計された記録ヘッドが、低温(高温)環境に置かれた場合や、粘度の高い(低い)液体を吐出する場合などには、液体を加熱(冷却)するための温度調節部を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この温度調節部は、ノズルに至るまでの一連の液体流路の一部にリング状の温度調節部を近接させて配置されており、液体流路内の液体を直接的に加熱(冷却)している。そのため、液体流路の内、温度調節部に近接していない部分は、液体流路内の液体を所望温度まで効率的に加熱(冷却)することができなかった。即ち、このような構成の記録ヘッドは、液体流路内の液体を所望温度に調整するまでに長時間を必要とし、実用に供することができなかった。そして、効率的に加熱するために、液体流路と温度調節部とを近接させて、尚且つ長尺に亘って配置する必要があった。
特開2001−270090公報
しかしながら、温度調節部を液体流路に近接させて、尚且つ長尺に亘って配置しようとすると、配置が限定されてしまうために、記録ヘッドの大型化の虞や、記録ヘッドの形状の自由度を損なう虞があった。また、液体流路と温度調節部との距離が離れてしまうと、液体流路内の液体を効率的に加熱(冷却)することができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヘッド形状の自由度を損なうことなく、吐出する液体の粘度を効率的に調節することで、信頼性を高めた液体噴射ヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射ヘッドは、複数のノズルを開口したノズル形成部材及び前記ノズルに連通する圧力発生室を形成した流路形成基板からなる流路ユニットと、
圧力発生室に圧力変動を与える圧力発生素子と、
先端に前記流路ユニットを接合して保持するヘッドケースとから構成され、ノズルから液滴を吐出させる液体噴射ヘッドであって、
前記ヘッドケース内に金具を固定すると共に、
前記金具に、該金具を加熱するヒータを接続したことを特徴とする。
上記構成によれば、ヘッドケース内に金具を固定すると共に、金具に該金具を加熱するヒータを接続するので、ヒータによって金具を加熱すると、熱伝導に優れた金具がヒータの熱を効率良く伝達することができ、ヘッドケース内を効率的に加熱することができ、これにより、吐出する液体を温めて、液体の粘度を低下させることができる。このため、液体の粘度が吐出に適していない場合でも、液体の粘度を効率的に調節でき、液体噴射ヘッドの信頼性を高めることができる。また、金具とヒータとが接続していればよいので、ヒータを加熱対象部位から離れた位置に配置することもでき、従来に比べてヘッドケースの形状の自由度を高めることができる。
上記構成において、前記金具を前記圧力発生室に臨ませた状態で固定することが望ましい。
上記構成によれば、金具を前記圧力発生室に臨ませた状態で固定するので、ヒータの配置に依存せずに金具を圧力発生室に近接させて、圧力発生室内の液体を効率良く加熱することができる。このため、ヘッドケース内の液体を吐出に適した粘度に容易に調節できる。
上記構成において、前記流路ユニットは、前記圧力発生室を覆う弾性板を備え、前記金具を該弾性板と当接するように配設することが望ましい。
上記構成によれば、流路ユニットは、圧力発生室を覆う弾性板を備え、金具を該弾性板と当接するように配設するので、ヒータの熱を金具に伝導させ、さらに金具の熱を弾性板に伝導させることで、弾性板を介して圧力発生室内の液体を間接的に加熱することができる。また、ヒータを接続した金具を弾性板に当接させれば、金具を必ずしも圧力発生室に近接させる必要がなくなるので、金具の配置位置の自由度が高まる。
上記構成において、前記金具を前記ヘッドケースにインサート成型することが望ましい。
上記構成によれば、金具をヘッドケースにインサート成型することで、金具によってヘッドケースの剛性を高めることができる。その結果、クロストークを抑制することができる。また、吸湿などによる膨潤も抑制することができる。さらに、金具がヘッドケースに広範囲に亘って密着するので、金具からヘッドケースへの熱伝達が良好となり、これにより、ヘッドケース自体を容易にヒータの温度に近づけることができ、ヘッドケース内の液体の温度を効率的に調節できる。
上記構成において、前記金具及び前記ヘッドケースの線膨張率を揃えることが望ましい。
上記構成によれば、金具とヘッドケースとの線膨張率を揃えたので、加熱・冷却により金具が伸縮しても、ヘッドケースも同様に伸縮するので、両者間の剥離を防止できる。
上記構成において、前記金具を前記ヘッドケースの先端側から基端側に亘って延在した状態で固定することが望ましい。
上記構成によれば、金具をヘッドケースの先端側から基端側に亘って延在した状態で固定するので、ヘッドケースの高さ方向の剛性を高めることができ、その結果、クロストークを低減させることができる。このため、液体噴射ヘッドの信頼性を高めることができる。
上記構成において、前記ヘッドケースに、前記液体を貯留する液体貯留部から前記圧力発生室まで該液体を供給するヘッド流路を備え、
前記金具が前記ヘッド流路を囲む状態で配設されていることが望ましい。
上記構成によれば、金具がヘッド流路を囲む状態で配設されているので、ヘッド流路の外周からヘッド流路内の液体を確実に加熱することができる。このため、液体の粘性をさらに効率的に調節できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面などを参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、本実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッド(以下、「記録ヘッド」という)を例に挙げて説明する。
図1はインクジェット式記録装置の斜視図である。まず、記録ヘッドを搭載するインクジェット式記録装置(以下、プリンタという)の概略構成について、図1を参照して説明する。例示したプリンタ1は、記録紙などの記録媒体(吐出対象物)2の表面へ液体状のインクを吐出して画像などの記録を行う装置である。このプリンタ1は、インクを吐出(噴射)する記録ヘッド3(本発明における液体噴射ヘッドの一種に相当)と、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4と、キャリッジ4を主走査方向(図1に矢印Xで示す)に移動させるキャリッジ移動機構5と、記録媒体2を副走査方向(主走査方向に直交する方向。図1に矢印Yで示す)に移送するプラテンローラ6などを備えている。ここで、上記のインクは、本発明の液体の一種であり、インクカートリッジ7(本発明における液体貯留部の一種に相当)に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモータなどのパルスモータ9により駆動される。従って、パルスモータ9が作動すると、キャリッジ4は、プリンタ1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向X(記録紙2の幅方向)に往復移動する。
次に、記録ヘッド3の構成について説明する。ここで、図2はキャリッジ4に取り付けられる記録ヘッド3の斜視図であり、図3は記録ヘッド3の分解斜視図である。例示した記録ヘッド3は、カートリッジ基台15(以下、「基台」という)と、ヘッドケース16と、流路ユニット17と、振動子ユニット22などから概略構成されている。
基台15は、例えば合成樹脂によって成型されており、図3に示すように、その上面にはフィルタ18を介在させた状態でインク導入針19が取り付けられる。そして、基台15に取り付けられたインク導入針19にはインクカートリッジ7が装着される。
さらに、基台15は、該基台15の中央を貫通して形成された基板取付部20を備えている。基板取付部20は、その内側に挿入される回路基板21を収容する。この回路基板21は、例えば後述する圧電振動子29への駆動信号の供給を制御するためのドライブ回路や、プリンタ本体側との接続のためのコネクタなどを備えている。そして、この回路基板21は、基板取付部20内に挿入されることで、基台15に取り付けられる。
ヘッドケース16は、その基端27が基台15の下面に固定され、後述する圧電振動子29を有する振動子ユニット22を収容するためのケーシングである。図4に、ヘッドケース16に振動子ユニット22を収容した要部断面図を示す。このため、ヘッドケース16には、振動子ユニット22を収容可能な収容空部32が形成されている。そして、振動子ユニット22は、この収容空部32内に挿入され、接着などによって固定されている。そして、ヘッドケース16の基端27から離れた先端28には、流路ユニット17が接着剤などにより固定されている。
流路ユニット17は、弾性板23、流路形成基板24、及びノズルプレート25を積層した状態で接着剤などで接合して一体化することにより作製されている。
ノズルプレート25は、本発明におけるノズル形成部材であり、例えばステンレス製の薄板から作製され、プリンタ1のドット形成密度に対応したピッチで微細なノズル開口26が列状に形成されている。
上記の振動子ユニット22は、圧電振動子群30と、この圧電振動子30が接合される固定板31と、圧電振動子群30に回路基板21からの駆動信号を供給するためのフレキシブルケーブル(FC)などから構成される。本実施形態の圧電振動子30は、櫛歯状に列設された複数本の圧電振動子29(本発明における圧力発生素子の一種に相当)を備える。各圧電振動子29は、固定端部が固定板31上に接合され、自由端部が固定板31の先端面よりも外側に突出している。即ち、各圧電振動子29は、所謂片持ち梁の状態で固定板31上に取り付けられている。また、各圧電振動子29を支持する固定板31は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。なお、圧力発生手段としては、上記圧電振動子以外にも、静電アクチュエータ、磁歪素子などを用いることができる。
ヘッドケース16の内部には、上記の振動子ユニット22を収納可能な収納空部32を、ヘッドケース16の高さ方向を貫通させた状態で形成している。そして、固定板31の背面を、収納空部32を区画するケース内壁面に接着することで、振動子ユニット22は収納空部32内に収納・固定されている。
流路形成基板24は、共通インク室33となる空部、インク供給口34となる溝部、及び、圧力発生室35となる空部を隔壁で区画した状態で各ノズル開口26に対応させて複数形成した板状の部材である。この流路形成基板24は、例えば、シリコンウェハーをエッチング処理することによって作製される。上記の圧力発生室35は、ノズル開口26の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。また、共通インク室33は、ヘッドケース16の高さ方向を貫通して形成されたインク連通路37(本発明におけるヘッド流路の一種に相当)を介してインク導入針19のインク導入路(図示せず)と連通し、インクカートリッジ7に貯留されたインクが導入される室である。そして、この共通インク室33に導入されたインクは、インク供給口34を通じて各圧力発生室35に供給される。
弾性板23は、ステンレス鋼などの金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。即ち、弾性板23は、ヘッドケース16と接合する側の面が熱伝導率の高い材質により構成されている。この弾性板23は、圧力発生室35を覆う。この弾性板23の圧力発生室35に対応する部分には、圧電振動子29の自由端部の先端を接合するための島部36が形成されており、この部分がダイヤフラム部として機能する。また、弾性板23は、共通インク室33となる空部の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部としても機能する。このコンプライアンス部として機能する部分については弾性フィルムだけにしている。
この記録ヘッド3は、圧電振動子29を素子長手方向に伸縮させると、島部36が圧力発生室35に近接する方向或いは離隔する方向に移動する。これにより、圧力発生室35の容積が変化し、圧力発生室35内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動によってノズル開口26からインク滴(液滴の一種)が吐出される。
さらに、本実施形態のヘッドケース16内には、図5に示すように、記録ヘッド3内のインクに熱を与えるための金具38と、金具38を加熱するヒータ39と、を備えている。図5は、ヘッドケース16にインサート成型される前の金具を説明する分解斜視図である。ヒータ39は、細い円柱状に形成され、セラミックや電熱線などの発熱体を金属ケースで封止した、所謂カートリッジヒータである。ヒータ39は、リード線39´に電流を流すことによって発熱する。
金具38は、例えばステンレスなど金属製の薄板部材によって作製されている。金具38は、正面視矩形の筒状に形成された周壁40と、周壁40内を隔離する隔壁41と、を備えている。周壁40と隔壁41とが連結する両端には、周壁40および隔壁41の高さ方向に沿って開口した貫通穴42が形成されている。貫通穴42は、ヒータ39の収納空部として機能する空間であり、ヒータ39が挿入されると、ヒータ39の外側表面の大部分が貫通穴42の内周面に接触する。したがって、貫通孔42に挿入されたヒータ39が発熱すると、その熱が貫通穴42の内周面に直接伝導されて金具38を効率良く加熱することができる。
金具38は、ヘッドケース16の線膨張率と略等しくなる材料から構成されている。つまり、金具38の線膨張率とヘッドケース16の線膨張率とが揃っている。例えば、ヘッドケース16は、線膨張率がおよそ10×10−6の熱硬化性の樹脂で、金具38は、線膨張率が12〜13×10−6のSUSなどから構成している。なお、金具38の材質は、SUSではなくアルミでも構わない。その場合、ヘッドケース16の線膨張率は、金具38の線膨張率に揃えられていれば良い。この様に、線膨張率を揃えると、金具38が温度変化によって伸縮しても、ヘッドケース16も同様に伸縮するので、両者の間で剥離や変形などの不都合が生じない。
本実施形態では、金具38をヘッドケース16内にインサート成型することで、金具38がヘッドケース16に固定される。そのため、金具38の表面は、ヘッドケース16に覆われた状態で密着する。したがって、金具38の熱がヘッドケース16に効率良く伝導される。
ヘッドケース16に取り付けられた金具38は、図4に示すように、ヘッドケース16の先端28から基端27に亘って延びている。つまり、周壁40および隔壁41即ち金具38の高さ方向の長さは、ヘッドケース16の高さ方向の長さ、即ち先端28から基端27に亘った長さよりも若干短い程度に形成されている。
また、周壁40および隔壁41(即ち金具38)は、ヘッドケース16の先端28側に位置する一端43が、図4に示すように、圧力発生室35を覆う弾性板23に当接する状態で配設される。そのため、周壁40および隔壁41即ち金具38の一端43は、弾性板23に対してヒータ39からの熱を効率良く伝導する。これにより、弾性板23を介して、ヒータ39からの熱が、圧力発生室35に間接的に伝導して、その結果、圧力発生室35内のインクが加熱される。
また、周壁40および隔壁41(即ち金具38)の一端43は、図4に示すように、圧力発生室35に近接させて(臨ませて)配設されている。そのため、金具38の一端43から、圧力発生室35まで伝わる経路が短く、その結果、圧力発生室35内のインクが効率良く加熱される。
さらに、図4に示すように、周壁40および隔壁41(即ち金具38)は、前述したインク連通路37の全長を囲む状態でヘッドケース16に固定されている。そのため、金具38は、ヘッドケース16内のインク連通路37の全周に対してヒータ39からの熱を伝導し、その結果、インク連通路37内のインクが加熱される。
次に、ヒータ39に電流を流すことによる熱の伝導を説明する。まず、ヒータ39に電流を流すことによって、ヒータ39が発熱する。そして、ヒータ39の熱は、該ヒータ39の端部が接続された金具38の貫通穴42を通して、金具38に伝導される。すると、金具38は、ヒータ39から伝導された熱によって、全体が温度上昇する。そのため、金具38の周壁40および隔壁41は、インク連通路37の全周からヒータ39の熱を伝導させて、インク連通路37内のインクを加熱することができる。また、金具38の一端43は、弾性板23に当接することで、弾性板23を介して、圧力発生室35内のインクを加熱することができる。さらに、金具38の一端43は、圧力発生室35に近接する(臨む)ことで、該圧力発生室35を効率良く加熱する。このようにして加熱されたインクは、吐出に適した粘度に調整され、このため圧電振動子29の圧力変動によってノズル開口26から設計通りの量と速度で吐出される。
このように、本実施形態の記録ヘッド3は、ヘッドケース16内に金具38を固定すると共に、金具38に該金具38を加熱するヒータ39を接続するので、ヒータ39によって金具38を加熱すると、ヘッドケース16内を効率的に加熱することができ、これにより、吐出するインクを温めて、インクの粘度を低下させることができる。このため、インクの粘度が吐出に適していない場合でも、インクの粘度を効率的に調節でき、記録ヘッド3の信頼性を高めることができる。また、金具38とヒータ39とが分離しているので、ヒータ39を自由に配置することができると共に、ヘッドケース16の形状の自由度を高めることができる。
また、金具38を圧力発生室35と臨ませた状態で固定するので、ヒータ39を接続した金具38から放出される熱の伝達経路が短くてすみ、圧力発生室35内のインクを効率良く加熱できる。このため、ヘッドケース16内のインクの温度を吐出に適した温度にするなどして、インクの粘度を容易に調整できる。
また、流路ユニット17は、圧力発生室35を覆う弾性板23を備え、金具38を該弾性板23と当接するように配設するので、ヒータ39の熱を金具38から弾性板23を介して圧力発生室35内のインクを加熱することができる。また、ヒータ39を接続した金具38を弾性板23に当接させれば、金具38を必ずしも圧力発生室35に近接させる必要がなくなるので、金具38の配置位置の自由度が高まる。
また、金具38をヘッドケース16にインサート成型することで、金具38によってヘッドケース16の剛性を高めることができる。その結果、クロストークを抑制することができる。また、吸湿などによる膨潤も抑制することができる。さらに、ヘッドケース16を直接加熱するので、ヘッドケース16自体を容易にヒータ39の温度に近づけることができ、ヘッドケース16内のインクの温度を効率的に調節できる。
また、金具38とヘッドケース16との線膨張率を揃えたので、熱による伸縮で剥離したり変形するなどの不都合を防止でき、また、吸湿などによる膨潤を抑制することができ、クロストークを低減させることができる。このため、記録ヘッド3の信頼性を高めることができる。
また、金具38をヘッドケース16の先端28側から基端27側に亘って延在した状態で固定するので、ヘッドケース16の高さ方向の剛性を高めることができ、その結果、クロストークを低減させることができる。このため、記録ヘッド3の信頼性を高めることができる。
また、ヘッドケース16に、金具38がインク連通路37を囲む状態で配設されているので、インク連通路37の外周からインク連通路37内のインクを確実に加熱することができる。このため、インクの粘性をさらに効率的に調節できる。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。上記実施形態では、金具38をヘッドケース16にインサート成型した例を示したが、これには限らず、例えば、流路ユニット17や圧電振動子29などをヘッドケース16を固定する際などに、後から組み付けによって金具38をヘッドケース16に取り付けても良い。結果的に金具38がヘッドケース16に固定されていれば良い。
以上は、液体噴射装置の一種であるプリンタ1を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射装置にも適用することができる。例えば、液晶ディスプレーなどのカラーフィルタを製造するディスプレー製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーやFED(面発光ディスプレー)などの電極を形成する電極製造装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置などにも適用することができる。
プリンタの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する分解斜視図である。 記録ヘッドの内部構造を説明する断面図である。 ヘッドケースにインサート成型される金具を説明する分解斜視図である。
符号の説明
3…記録ヘッド,7…インクカートリッジ,16…ヘッドケース,17…流路ユニット,23…弾性板,24…流路形成基板,25…ノズルプレート,26…ノズル開口,27…基端,28…先端,29…圧電振動子,35…圧力発生室,37…インク連通路,38…金具,39…ヒータ

Claims (7)

  1. 複数のノズルを開口したノズル形成部材及び前記ノズルに連通する圧力発生室を形成した流路形成基板からなる流路ユニットと、
    圧力発生室に圧力変動を与える圧力発生素子と、
    先端に前記流路ユニットを接合して保持するヘッドケースとから構成され、ノズルから液滴を吐出させる液体噴射ヘッドであって、
    前記ヘッドケース内に金具を固定すると共に、
    前記金具に、該金具を加熱するヒータを接続したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記金具を前記圧力発生室に臨ませた状態で固定したことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記流路ユニットは、前記圧力発生室を覆う弾性板を備え、
    前記金具を該弾性板と当接するように配設したことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記金具を前記ヘッドケースにインサート成型したことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記金具及び前記ヘッドケースの線膨張率を揃えたことを特徴とする請求項4に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記金具を前記ヘッドケースの先端側から基端側に亘って延在した状態で固定したことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記ヘッドケースに、前記液体を貯留する液体貯留部から前記圧力発生室まで該液体を供給するヘッド流路を備え、
    前記金具が前記ヘッド流路を囲む状態で配設されていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
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