JP2009107189A - 液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化を図ることができるマルチヘッドユニット及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】マルチヘッドユニット1は、液体が噴射されるノズル開口が一方向に並設されたノズル列を有する液体噴射ヘッドを1以上具備するヘッドユニット200A、200Bを2以上備え、前記各ヘッドユニットは、全て保持部材としての一つのカートリッジケース210に保持されている。
【選択図】図2
【解決手段】マルチヘッドユニット1は、液体が噴射されるノズル開口が一方向に並設されたノズル列を有する液体噴射ヘッドを1以上具備するヘッドユニット200A、200Bを2以上備え、前記各ヘッドユニットは、全て保持部材としての一つのカートリッジケース210に保持されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、液体噴射ヘッドを具備するヘッドユニットが2以上保持されたマルチヘッドユニットを搭載した液体噴射装置に関する。
インクジェット式プリンタやプロッタ等のインクジェット式記録装置は、インクカートリッジやインクタンク等のインク貯留部に貯留されたインクを、インク滴として吐出可能であるインクジェット式記録ヘッドを具備する。インクジェット式記録ヘッドは通常、複数個が一つのインクジェット式記録ヘッドユニット(以下、ヘッドユニットという)に具備されている。このようなヘッドユニットとしては、例えば、液滴を吐出する並設されたノズル開口からなるノズル列を有する複数のインクジェット式記録ヘッドと、これらのインクジェット式記録ヘッドの液滴吐出面側に設けられたカバーヘッドとを具備すると共に、前記インクジェット式記録ヘッドと前記カバーヘッドとの間に、前記ノズル開口を露出する露出開口部を画成すると共に液滴吐出面の少なくとも前記ノズル列の両端部側に接合される接合部を有する固定板を具備し、複数のインクジェット式記録ヘッドが共通の固定板に位置決め固定されているヘッドユニットが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−96419号公報(段落0012、0030)
ところで、ノズル列の一端部のノズルの吐出特性と他端部のノズルの吐出特性とがばらつくことがあるので、被吐出媒体を走査方向と直交する副走査方向に相対的に移動させる場合に、被吐出媒体に筋状に吐出結果が現出される「バンディング」と呼ばれる現象が発生することがある。この場合、吐出特性のばらつきを抑制し、バンディングを防止するために、走査方向での走査回数を増やすことが考えられるが、印刷終了までに時間がかかりすぎる。
そこで、インクジェット式記録ヘッドをカートリッジケースで複数保持して構成されるヘッドユニットを、共通のプレートに2以上離間し配置してプレートに固定してなるマルチヘッドユニットが考えられる。このようなマルチヘッドユニットを用いたインクジェット式記録装置を作動させる場合、マルチヘッドユニットが搭載されるキャリッジの移動量を少なくすることができ、高速印刷が可能になるからである。さらに、複数のヘッドユニットにおいて、吐出特性のばらつきを補填するために、一方のヘッドユニットのノズル列の一端部のノズルに相対向する領域に他方のヘッドユニットのノズル列の他端部のノズルを配置させることが考えられる。
しかしながら、マルチヘッドユニットにおいては、作動時にぶれないように各ヘッドユニットをプレートでしっかりと固定する必要があるため、プレートが重く、ヘッドユニットを動作させるモータへの負担が大きいという問題があった。また、各ヘッドユニットをプレートに取付けるので、マルチヘッドユニットの大型化を招き、かつ、取付け位置がばらつきやすいという問題があった。取付け位置がばらつくと、ヘッドユニット間の距離が広いので、同色ノズル列間で所望の位置とは異なる位置に液滴が吐出された場合の誤差の影響が大きいという問題があった。また、各ヘッドユニット間で電圧特性がばらつきやすいという問題があった。
そこで、本発明の課題は、従来技術の問題点を解消することにあり、小型で軽量であって、モータへの負担が小さく、ヘッドユニット間で特性ばらつきの少ないマルチヘッドユニットを用いた液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、液体が噴射されるノズル開口が一方向に並設されたノズル列を有する液体噴射ヘッドを1以上具備するヘッドユニットを複数備え、当該マルチヘッドユニットが主走査方向に移動可能に設けられた液体噴射装置であって、前記各ヘッドユニットは、液体が流通するための液体流路が液体種類毎に形成された共通の流路形成部材に、前記走査方向を軸中心として相互にずらされて保持され、各液体流路は、流路形成部材に設けられた液体供給部の液体供給路に接続され、当該液体流路の途中の分岐点で複数に分かれて、それぞれ異なるヘッドユニットのノズル列に接続するように構成されていることを特徴とする。
本発明の液体噴射装置を構成するマルチヘッドユニットにおいては、ヘッドユニットをプレートに固定するのではなく、共通の流路形成部材で複数のヘッドユニットを保持することで、ヘッドユニットを一体として構成しているので、小型でかつ軽量であり、かつ、プレートに固定しなくてよいので取付け位置のばらつきが少ない。また、各ヘッドユニットが走査方向を軸中心にして相互にずらされて保持されていることで、ノズル列の長尺化を可能とし、印刷速度の向上を実現することができる。
このように、本発明においては、液体流路が2以上に分岐してそれぞれ別のヘッドユニットのノズル列に接続することで、ノズル列ごとに液体供給部を設ける必要がなく、より少ない数の液体供給部でマルチヘッドユニットを構成することができる。また、流路形成部材内に分岐する液体流路を設けることで、液体噴射ヘッド内、例えばリザーバで分岐する液体流路を設けるよりも簡易に液体流路を形成することが可能である。
ここで、均一にノズルから同色のインクが吐出されるために、前記各液体流路において、前記各分岐点から液体噴射ヘッドまでの距離が等しくなるように構成されていることが好ましい。さらに、前記各液体流路の長さが全て同一であれば、より均一に各ノズルから各種液体を吐出することが可能である。
以下、本発明の液体噴射装置の一例としてのインクジェット記録装置を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、インクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図1に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有するマルチヘッドユニット1には、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられている。このマルチヘッドユニット1を搭載した保持部材としてのキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。このマルチヘッドユニット1の各インクジェット式記録ヘッドは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、マルチヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される(主走査方向)。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている(副走査方向)。
本発明の液体噴射装置を構成するマルチヘッドユニット1を図2を用いて説明する。なお、図1〜6中、同じ構成要素については同一の参照番号を付してある。図2は、本発明のマルチヘッドユニット1の分解斜視図である。マルチヘッドユニット1は、2つの液体噴射ヘッドであるインクジェット式記録ヘッドユニット200A、200B(以下、ヘッドユニット200A、200Bという)を有する。ヘッドユニット200A、200Bは、後述するインク流路が形成される流路形成部材としての共通のカートリッジケース210に接着され一体となって保持されている。このようにマルチヘッドユニット1は、一つのカートリッジケース210にヘッドユニット200A及び200Bが保持されていることで、固定のためのプレートが不要であるので、低コストであり、かつ、軽量でモータへの負担が軽く、さらにプレートにヘッドユニットを取付けることによる取付け位置の誤差発生を解消できる。また、プレートに各ヘッドユニット200A及び200Bを固定している場合には、それぞれをカートリッジケース毎に離間して取付けなければならなかったため、マルチヘッドユニットが大型化していたが、本実施形態では、一つのカートリッジケース210にヘッドユニット200A及び200Bが保持されているので、よりコンパクトな構成となっている。また、マルチヘッドユニット1が一つのカートリッジケース210で一体として設けられていることで、ノズルの吐出特性の均一化及び電圧特性の均一化が簡易である。
各ヘッドユニット200A、200Bは、キャリッジの移動方向である主走査方向に並設されている。そして、各ヘッドユニット200A、200Bは、後述する液体供給部としてのインク供給針213a〜213jが並設されている方向(即ち主走査方向)とは交差する方向(即ち副走査方向)にずれてカートリッジケース210に保持されている(つまり、各ヘッドユニット200A、200Bは、主走査方向を軸として相互にずれて共通のカートリッジケース210に保持されている)。このように2つのヘッドユニットを副走査方向にずらして備えることで、マルチヘッドユニット1はノズル列の長尺化を実現している。この場合、各ヘッドユニットの後述するノズル列21Aが互いにオーバーラップするように設ければ、ノズル列端部における吐出特性のばらつきを互いに補うことができる。
カートリッジケース210の底面側には、ヘッドユニット毎に、インクジェット式記録ヘッド220a〜220jが(本実施形態では例としてヘッドユニット毎に5個ずつ)並設されている。各インクジェット式記録ヘッド220a〜220jは、カートリッジケース210にヘッドケース230a〜230jを介して保持される。また、カートリッジケース210の底面側には、ヘッドユニット200A、200B毎にキャリッジケースへの固定部材211を設けるためのデッドスペースが存在する。そこで、図2に示すようにヘッドユニット200Aがヘッドユニット200Bに対して逆向きになるように、インクジェット式記録ヘッド220a〜220eをインクジェット式記録ヘッド220f〜220jに対して逆向きに配置すれば、ヘッドユニットを同じ向きに配置した場合よりもマルチヘッドユニット1の短手方向の長さを短くすることができる。
各インクジェット式記録ヘッド220a〜220jは、ヘッドユニット200A、B毎にカバーヘッド240、240によって覆われている。このように二つのヘッドユニットを一体として構成する場合に、ヘッドユニット200A、200B毎にカバーヘッド240を設けることで、ヘッドユニット毎にアライメントを行なうことができ、単に多数のインクジェット式記録ヘッドを一体として構成する場合とは異なって簡易にアライメントを行なうことができる。
カートリッジケース210のカートリッジ面側は、インク供給手段であるインクカートリッジ(図示せず)がそれぞれ装着されるカートリッジ装着部212となっている。カートリッジ装着部212には、液体供給部としてのインク供給針213a〜213jが主走査方向に一列に並設され、液体貯留部としてのインクカートリッジが直接カートリッジ装着部212上のインク供給針213a〜213jに装着されるように構成されている。本実施形態では、インクカートリッジがカートリッジ装着部212上に直接装着される形態を示したが、インクカートリッジが図示しないチューブを介して流路形成部材上のインク供給針213a〜213jに接続されて、インクを流路形成部材内のインク流路に供給するように構成されていてもよい。以下、インクカートリッジをインク供給針213a〜213jに装着する場合のみ説明するが、この態様に限定されないことはいうまでもない。
インク供給針213a〜213jは色毎に設けられ、本実施形態では例として、カートリッジ装着部212に10色のインクカートリッジが装着されるように、10個のインク供給針213a〜213jが設けられている。インク供給針213a〜213j内部には、インク供給路(図2中図示せず)が設けられており、インク供給路は、カートリッジケース210に設けられたインク流路(後述する)に連通する。
以下、カートリッジケース210に保持される本実施形態のインクジェット式記録ヘッド220a〜220j及びヘッドケース230a〜230jについて、図3及び図4を用いて説明する。図3及び図4では、例としてインクジェット式記録ヘッド220aとヘッドケース230aとを取り上げて説明するものであり、図3は、インクジェット式記録ヘッド220a及びヘッドケース230aの要部の分解斜視図であり、図4は、インクジェット式記録ヘッド220a及びヘッドケース230aの断面図である。
図3及び図4に示すように、インクジェット式記録ヘッド220aを構成する流路形成基板10は、本実施形態では、シリコン単結晶基板からなり、その一方面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。この流路形成基板10には、弾性膜50が形成された面とは逆の面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12が、幅方向に対して2列形成されている。また、各列の圧力発生室12の長手方向外側には、後述する保護基板30に設けられるリザーバ部31と連通し、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成する連通部13が形成されている。また、連通部13は、インク供給路14を介して各圧力発生室12の長手方向の一端部とそれぞれ連通されている。
流路形成基板10の開口面側(圧力発生室12側)には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。本実施形態では、1つのインクジェット式記録ヘッドにノズル開口21が並設されてなるノズル列21Aが2列設けられている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.01〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[10−6/℃]であるガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又はステンレス鋼などからなる。
他方、流路形成基板10の弾性膜50上には、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜と、金属からなる下電極膜と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる圧電体層と、金属からなる上電極膜とを順次積層することで形成された圧電素子300が形成されている。このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有する保護基板30が接合されている。このリザーバ部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
また、保護基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。このような保護基板30としては、ガラス、セラミック、金属、プラスチック等を挙げることができるが、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成している。
さらに、保護基板30上には、各圧電素子300を駆動するための駆動IC110が設けられている。この駆動IC110の各端子は、図示しないボンディングワイヤ等を介して各圧電素子300の個別電極から引き出された引き出し配線と接続されている。そして、駆動IC110の各端子は、フレキシブルプリントケーブル(FPC)等の外部配線111を介して外部と接続され、外部から外部配線111を介して印刷信号等の各種信号を受け取るようになっている。
また、このような保護基板30上には、コンプライアンス基板40が接合されている。コンプライアンス基板40のリザーバ100に対向する領域には、リザーバ100にインクを供給するためのインク導入口44が厚さ方向に貫通することで形成されている。また、コンプライアンス基板40のリザーバ100に対向する領域のインク導入口44以外の領域は、厚さ方向に薄く形成された可撓部43となっており、リザーバ100は、可撓部43により封止されている。この可撓部43により、リザーバ100内にコンプライアンスを与えている。
このように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド220a〜220jは、ノズルプレート20、流路形成基板10、保護基板30及びコンプライアンス基板40の4つの基板で構成されている。そして、このようなインクジェット式記録ヘッド220aのコンプライアンス基板40上には、インク導入口44に連通すると共にカートリッジケース210のインク流路に連通して、カートリッジケース210からのインクをインク導入口44に供給するインク供給連通路231が設けられたヘッドケース230aが設けられている。このヘッドケース230には、可撓部43に対向する領域に凹部232が形成され、可撓部43の撓み変形が適宜行われるようになっている。また、ヘッドケース230aには、保護基板30上に設けられた駆動IC110に対向する領域に厚さ方向に貫通した駆動IC保持部233が設けられており、外部配線111は、駆動IC保持部233を挿通して駆動IC110と接続されている。
上述したインクジェット式記録ヘッド220a〜220jによれば、インクカートリッジからのインクをインク流路214及びインク供給連通路231を介してインク導入口44から取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動IC110からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの圧電素子300に電圧を印加し、弾性膜50及び圧電素子300をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出される。
ここで、インク供給針213a〜213jからヘッドケース230a〜230jのインク供給連通路231へインクを供給するためのカートリッジケース210に設けられたインク流路について図5を用いて説明する。図5は、カートリッジケース210に設けられたインク流路を説明するためのマルチヘッドユニットの模式的要部断面図である。
カートリッジケース210には、インク流路214a〜214jが設けられており、各インク流路214a〜214jは、それぞれ独立して、他の流路とは交わらないように構成されている。インク流路214a〜214jは、その一端がカートリッジ装着部212に開口し、この開口で各インク供給針213a〜213jに設けられたインク供給路に図示しないフィルタを介して接続されている。他方で、インク流路214a〜214jは、流路の途中の分岐点で2つに分岐されてそれぞれヘッドケース230a〜230j側に開口し、この二つの開口でヘッドケース230a〜230jに設けられた二つのインク供給連通路231に接続されている。かかるインク流路214a〜214jを設けることで、インク供給針213a〜213jのインク供給路は、インクジェット式記録ヘッド220a〜220jの各インク供給連通路231に連通され、二つのノズル列21Aから同色のインクが吐出されるように構成されている。例えば、図5では、インク供給針213fのインク供給路に接続されたインク流路214fは、分岐点215fで2つに分岐され、分岐されたインク流路214fは、ヘッドケース230側の開口からヘッドケース230a及び230jの各インク供給連通路231に接続されている。インク供給針213fから供給されたインクは、インク流路214fを通過して、分岐点215fで2つに分岐された後に、ヘッドケース230a及び230jの各インク供給連通路231に流通する。このようにインク流路の順序を構成することで、走査時の往路と復路とで色重ねの順序が同じになるため、印字品質が向上する。
即ち、本実施形態においては、同色のインクを吐出するノズル列21Aがインクジェット式記録ヘッド220e及び220fを中心として左右対称で順に並んでいるように、各インク流路214a〜214jが二つのヘッドケースのインク供給連通路231に接続されている。
本実施形態においては、分岐する流路をインクジェット式記録ヘッド内に設けずに、即ちリザーバ内でインクの流路を分岐させずにカートリッジケース210でインクの流路を分岐させているので、より簡易に構成することが可能である。
図5に示したように、各インク流路214a〜214jは、流路抵抗やイナータンスなどのインク流路の吐出特性を同一として均一に同色インクを吐出すべく、各分岐点215a〜215jからヘッドケース230側の開口までの距離が等しいことが好ましい。さらに好ましくは、図5に示したように、インクのムラをより効果的に防止すべく、各インク流路214a〜214jのカートリッジ装着部212の開口から底面側の開口までの距離が全て略同一となっていることである。なお、流路毎にカートリッジ装着部212の開口から底面側の開口までの距離が異なる場合には、インク吐出量が均一となるように流路抵抗を適宜変更すればよい。
また、図2によれば、カバーヘッド240は、ノズル開口21を露出する露出開口部241と、露出開口部241を画成する接合部242とを具備する。接合部242は、本実施形態では、複数のインクジェット式記録ヘッド220に亘ってインク滴吐出面の外周に沿って設けられた枠部243と、互いが近傍に設けられるインクジェット式記録ヘッド220の間に延設されて露出開口部241を分割する梁部244とで構成されている。
また、カバーヘッド240には、インクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出面の側面側に、インク滴吐出面の外周縁部に亘って屈曲するように延設された側壁部245が設けられている。
カバーヘッド240の材料としては、例えば、ステンレス鋼などの金属材料が挙げられ、金属板をプレス加工により形成してもよく、成形により形成するようにしてもよい。なお、カバーヘッド240の接合部242を、インクジェット式記録ヘッド220のインク滴吐出面に接着剤を介して接着するようにしてもよく、接着せずに当接させるだけでもよい。
このように、5つのインクジェット式記録ヘッド220a〜220e、220f〜220j及びヘッドケース230a〜230e、230f〜230jと、カバーヘッド240とで構成された各ヘッドユニット200A、Bは、流路が形成された1つのカートリッジケース210に保持されマルチヘッドユニット1が構成されている。
(他の実施形態)
本発明の別の実施形態としてのインク流路を図6を用いて説明する。図6に示すように、カートリッジケース210に設けられたインク流路214a〜214jは、上述した実施形態とは異なり、インク流路214aは、分岐点215aで分岐して二つに分かれ、ヘッドケース230a及び230fに接続している。また、インク流路214fは、分岐点215fで分岐して二つに分かれ、ヘッドケース230c及び230hに接続している。即ち、本実施形態においては、同じ色を吐出するノズル列21Aは、ヘッドユニット毎に図中左から右へ同一の順序で並んでいる。この場合においても分岐点からヘッドケース230a及び230f側の開口までの距離は等しいので、インクの吐出ムラが少ない。なお、図6では各インク流路214a〜214jの開口間の長さは異なっているが、インク供給針213a〜213jの配置、並びにヘッドケース230a及び230fとインクジェット式記録ヘッド220a及び220fの配置を変えて全て等しくなるように構成することも可能である。
上述した実施形態では、各ヘッドユニット200A、200Bを、インク供給針213a〜213jが並設されている方向とは交差する方向にずらしてカートリッジケース210に保持することでノズル列21Aの長尺化を実現したが、マルチヘッドユニットの目的に併せて各ヘッドユニットの配置を変更することができる。例えば、各ヘッドユニット200A、Bをずらさずにカートリッジケース210に保持してもよい。
上述した実施形態では、ヘッドユニット200A、200B毎にカバーヘッド240によって覆われているとしたが、カバーヘッド240も一体とし、ヘッドユニット200A及び200Bにわたって覆うように構成してもよい。
また、上述した実施形態では、撓み振動型のインクジェット式記録ヘッド220を例示したが、これに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型のインクジェット式記録ヘッドや発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドを用いてもよい。また、液体はインクに限定されず、走査方向に移動するヘッドを備えて液体を吐出する液体噴射装置であれば本発明を実施することができる。
1 マルチヘッドユニット、 3 キャリッジ、 10 流路形成基板、 21A ノズル列、 200A〜200B ヘッドユニット、 210 カートリッジケース、 213a〜213j インク供給針、214a〜214j インク流路、 220a〜220j インクジェット式記録ヘッド、 230a〜230j ヘッドケース、 240 カバーヘッド、 241 露出開口部、 300 圧電素子
Claims (3)
- 液体が噴射されるノズル開口が一方向に並設されたノズル列を有する液体噴射ヘッドを1以上具備するヘッドユニットを複数備え、当該マルチヘッドユニットが主走査方向に移動可能に設けられた液体噴射装置であって、
前記各ヘッドユニットは、液体が流通するための液体流路が液体種類毎に形成された共通の流路形成部材に、前記走査方向を軸中心として相互にずらされて保持され、各液体流路は、流路形成部材に設けられた液体供給部の液体供給路に接続され、当該液体流路の途中の分岐点で複数に分かれて、それぞれ異なるヘッドユニットのノズル列に接続するように構成されていることを特徴とする液体噴射装置。 - 前記各液体流路において、前記各分岐点から液体噴射ヘッドまでの距離が等しくなるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の液体噴射装置。
- 前記各液体流路の長さが全て同一であることを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射装置。
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