JP2009046001A - アシストグリップおよびその取り付け構造 - Google Patents

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【課題】車両内での乗員の満足度を高めることができるアシストグリップおよびその取り付け構造を提供することである。
【解決手段】車両内の壁面に取り付けられるアシストグリップ100であって、車両内の乗員が把持する把持部110と、この把持部110の両端に設けられ乗員と向かい合う側に開口121を有する略ケース状の座部120とから構成されており、この座部120の凹み面122には、スピーカ130が組み付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アシストグリップおよびその取り付け構造に関し、詳しくは、車両内の壁面に取り付けられるアシストグリップおよびその取り付け構造に関する。
従来、車両内の壁面であるシートバックの背面もしくは車体ルーフ等には、アシストグリップが取り付けられている。このアシストグリップを掴むことによって、走行時に、運転者以外の乗員は自身の体を支えることができる。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2000−158992号公報
しかしながら、上述したアシストグリップでは、単に乗員の体を支持する機能しか備えていないため、車両内での乗員の満足度を高めるといった観点から、車両内に組み付けられている各種電装品をアシストグリップにも組み付けることが求められていた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、車両内での乗員の満足度を高めることができるアシストグリップおよびその取り付け構造を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、車両内の壁面に取り付けられるアシストグリップであって、車両内の乗員が把持する把持部と、この把持部の両端に設けられ乗員と向かい合う側に開口を有する略ケース状の座部とから構成されており、この座部の凹み面には、スピーカが組み付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、アシストグリップにはスピーカが組み付けられているため、アシストグリップを車両内の乗員の体を支持する機能のみでなく、音声信号を出力する機能としても使用できるため、車両内の乗員の満足度を高めることができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアシストグリップであって、車両内の壁面は、車両内に設けられた前部座席のシートバックの背面であり、その背面には、表示モニタが設けられており、表示モニタの音声信号は、スピーカから出力されることを特徴とする。
この構成によれば、前部座席のシートバックの背面には、アシストグリップと共に表示モニタを備えているため、表示モニタの音声信号をアシストグリップのスピーカから出力させることができる。そのため、後部座席の乗員は、表示モニタの音声信号を良い音質で聴くことができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1〜2のいずれか1項に記載のアシストグリップの取り付け構造であって、座部の凹み面にスピーカを組み付ける組付部材を利用して、座部を車両内の壁面に取り付けることを特徴とする。
この構成によれば、組付部材(例えば、ボルト)を介してアシストグリップの座部の凹み面にスピーカを組み付け、これと同時に、この組付部材を介して前部座席のシートバックの背面にアシストグリップの座部を取り付けることができる。そのため、組付部材の数を削減することができると共に、作業工程を簡便化することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図1〜2を用いて説明する。
まず、図1〜2を参照して、本発明の実施例に係るアシストグリップ100を説明する。なお、この図1では、前部座席のシートバック20は内部骨組構造のみが示されており、本発明において主要構成でないクッションパッドや表皮カバー等の組み付け部品については省略されている。また、図1では、アシストグリップ100は、向かって左半分の構成のみが記載されている。しかし、図2からも明らかなように、アシストグリップ100は左右対称に構成されているため、向かって右半分にも、この左半分の構成と左右対称となる同じ構成が存在している。
図1に戻って、アシストグリップ100は、乗員が把持する把持部110と、この把持部110の両側に設けられた座部120とから主として構成されている。把持部110は、車両内の前部座席に対して後方に位置する後部座席の乗員が掴みやすいように、湾曲した略棒状に構成されている。一方、座部120は、後部座席の乗員と向かい合う側に開口121を有する略ケース状に構成されている。なお、これら把持部110と座部120とは、剛性を有する合成樹脂によって、一体成形によって成形されている。また、把持部110の表面には、必要に応じて合皮等が巻かれている。
この座部120には、前部座席のシートバック20の背面に設けられた表示モニタ40(図2参照)の音声信号を出力可能な出力部131と、この出力部131を支持するベース部材132とから構成されたスピーカ130が組み付けられている。この組み付け構造について詳述すると、スピーカ130のベース部材132は、座部120の凹み面122と対応するように形成されている。これら凹み面122とベース部材132の各4隅には、貫通孔122a、132aが対応するようにそれぞれ形成されている。そして、これら4箇所の貫通孔122a、132aに4本のボルト150をそれぞれ挿通させることで、スピーカ130を座部120に組み付けることができる。
また、座部120には、その開口121を覆うためのスピーカグリル140が組み付けられている。この組み付け構造について詳述すると、スピーカグリル140の左右には、係止爪141が形成されている。一方、座部120の左右には、この係止爪141を係止させる引掛部123がそれぞれ形成されている。そして、スピーカグリル140の両係止爪141を座部120の両引掛部123に係止させることで、スピーカグリル140を座部120に組み付けることができる。
また、シートバック20のシートフレーム21に形成されたブラケット22の4隅にも、上述した座部120とベース部材132に形成の両貫通孔122a、132aに対応する取付孔22aがそれぞれ形成されている。
続いて、上述したアシストグリップ100の組み立て方法および、組み立てたアシストグリップ100をシートバック20に取り付ける構造について説明する。まず、シートバック20の内部に予め配策されているシート信号配線(図示しない)の先端をシートバック20のブラケット22に形成の貫通孔22bおよびアシストグリップ100の座部120に形成の貫通孔122bを介してスピーカ130の出力部131に対して電気的に接続させる。このシート信号配線とは、既に説明した表示モニタ40の音声信号を出力可能な配線である。
次に、この接続状態で、スピーカ130のベース部材132をアシストグリップ100の座部120の凹み面122に嵌め合わせる。そして、この嵌め合わせ状態を保持させながら、座部120とベース部材132に形成の両組付孔122a、132aとブラケット22に形成の取付孔22aとの位置合わせを行いながら、ボルト150を両組付孔122a、132aを介して取付孔22に螺合させて締め付ける。この螺合は、4箇所の組付孔122a、132aおよび4箇所の取付孔22aの全てで実施する。最後に、スピーカグリル140の両係止爪141を座部120の両引掛部123に組み付ける。このようにして、アシストグリップ100を組み立てると同時に、組み立てたアシストグリップ100をシートバック20の背面に取り付けることができる。
本発明の実施例に係るアシストグリップ100は、上述したように構成されている。この構成によれば、前部座席のシートバック20の背面にアシストグリップ100が取り付けられているため、後部座席の乗員は、走行時にアシストグリップ100の把持部110を掴むことができる。これにより、後部座席の乗員は、走行時に自身の体を支えることができる。
また、この構成によれば、アシストグリップ100にはスピーカ130が組み付けられているため、アシストグリップ100を後部座席の乗員の体を支持する機能のみでなく、音声信号を出力する機能としても使用できるため、車両内での後部座席の乗員の満足度を高めることができる。また、後部座席の乗員は、前部座席の乗員に気兼ねすることなく、自身の所望する音量でスピーカ130の音量を設定することができる。
また、この構成によれば、前部座席のシートバック20の背面には、アシストグリップ100と共に表示モニタ40を備えているため、表示モニタ40の音声信号をアシストグリップ100のスピーカ130から出力させることができる。そのため、後部座席の乗員は、表示モニタ40の音声信号を良い音質で聴くことができる。
また、この構成によれば、アシストグリップ100の座部120の凹み面122にスピーカ130を組み付けるボルト150を利用して、アシストグリップ100の座部120を前部座席のシートバック20の背面に取り付けることができる。そのため、ボルト150の数を削減することができると共に、作業工程を簡便化することができる。
また、この構成によれば、スピーカ130を組み付ける座部120は、ケース状に形成されている。そのため、スピーカ130を収容するためのケースが不要となり、部品点数を削減できると共に、作業工程を簡便化することができる。 一般的に、スピーカ130を設置するとき、スピーカ130をケースの内部収納しなければ、スピーカ130は良い音を発揮することができない事が知られている。そのため、スピーカ130を設置する場合、スピーカ130を収納するケースも設置しなければいけない。しかし、本発明によれば、座部120の形状を利用してスピーカ130を設置するため、部品点数を削減できると共に、作業工程を簡便化することができる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、前部座席のシートバック20の背面にアシストグリップ100を取り付ける構成を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、例えば、車体ルーフにアシストグリップ100を取り付ける構成でも構わない。
図1は、本発明の実施例に係るアシストグリップおよびその取り付け構造を示す分解斜視図である。 図2は、本発明の実施例に係るアシストグリップをシートバックの背面に取り付けた状態を示す斜視図である。
符号の説明
20 シートバック
40 表示モニタ
100 アシストグリップ
110 把持部
120 座部
122 凹み面
130 スピーカ
150 組付部材(ボルト)


Claims (3)

  1. 車両内の壁面に取り付けられるアシストグリップであって、
    車両内の乗員が把持する把持部と、この把持部の両端に設けられ乗員と向かい合う側に開口を有する略ケース状の座部とから構成されており、
    この座部の凹み面には、スピーカが組み付けられていることを特徴とするアシストグリップ。
  2. 請求項1に記載のアシストグリップであって、
    車両内の壁面は、車両内に設けられた前部座席のシートバックの背面であり、
    その背面には、表示モニタが設けられており、
    表示モニタの音声信号は、スピーカから出力されることを特徴とするアシストグリップ。
  3. 請求項1〜2のいずれか1項に記載のアシストグリップの取り付け構造であって、
    座部の凹み面にスピーカを組み付ける組付部材を利用して、座部を車両内の壁面に取り付けるアシストグリップの取り付け構造。
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