JP2009045472A - バックル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロックピン5の非ロック位置では、マグネット18とICホール素子19との間にロックピン5がなく、ICホール素子19はマグネット18の磁界がロックピン5に遮られることなく加えられ、起電力を発生して電流を出力する。また、ロックピン5のロック位置では、マグネット18とICホール素子19との間にロックピン5があり、マグネット18の磁界が磁性体であるロックピン5に遮られ、ICホール素子19に加えられる磁界がロックピン5の非ロック位置の場合と比べて変化する。これにより、ICホール素子19の起電力で出力する電流がロックピン5の非ロック位置の場合と比べて変化し、この電流量の変化を検知することで、ロックピン5がロック位置に設定されたことが検知される。
【選択図】 図5
Description
この非接触方式のバックルスイッチによれば、接点部がないので、接点部の摩耗等による接触不良が発生するおそれはなく、耐久性が良好なものとなる。
更に、前述のように機械的接触がないことから、バックルスイッチの構造をより簡単にでき、かつバックルスイッチのコストを安価にできる。
図1は本発明に係るバックルの実施の形態の一例を示す分解斜視図、図2はこの例のバックルの、タングとの非ラッチ状態を示す断面図、図3はこの例のバックルの、タングとのラッチ状態を示す断面図、図4は、この例のベースの側壁に設けられたガイド孔、支持溝、およびガイド溝を示す図である。なお、以下の説明に使用されている右、左は、図面において右、左を表している。
を有するU字状フレームからなるベース2と、ベース2の両側壁2a,2bに回動可能に
支架され、タング3にラッチ可能なラッチ部材4と、ベース2の両側壁2a,2bに移動
可能に設けられ、タング3とラッチ部材4とのラッチ時にラッチ部材4のラッチ解除方向の移動を阻止するロックピン5と、ベース2の両側壁2a,2bに長手方向に移動可能に
設けられた操作ボタン6と、ベース2の底部2cにベース2の長手方向に摺動可能に設けられ、タングをバックル1から離脱させる方向に付勢可能なエジェクタ7と、ロックピン5を保持するロックピン保持部8aを有するスライダ8と、このスライダ8とラッチ部材4との間に縮設されてロックピン5がラッチ部材4の方へ押圧されるようにスライダ8を常時付勢するスライダスプリング9と、操作ボタン6を常時付勢するボタンスプリング10と、エジェクタ7を常時付勢するエジェクタスプリング11と、ベース2の両側壁2a,2bに回動可能にかつベース2の長手方向移動可能に支架され、タング3とラッチ部材
4とのラッチ時にロックピン5がこのラッチの解除位置に慣性移動するのを阻止する慣性レバー部材12と、ベース2の両側壁2a,2bに支架されて固定されたスプリングホル
ダ13と、慣性レバー部材12とスプリングホルダ13との間に張設されたレバースプリング14と、これらの構成部品が組み付けられたベース2を上下方向から覆って互いに係合するアッパーカバー15およびロアカバー16と、ベース2の側壁2bに取り付けられたバックルスイッチ17とから構成されている。
bを回動可能にかつ長手方向に移動可能に支持するとともに、操作6ボタンに押圧されることで慣性レバー部材12を作動位置から非作動位置へ戻すための被押圧部12c,12
dを収容するガイド溝2k,2mと、スプリングホルダ13の取付部13a,13bが嵌合されて着脱可能に取り付けられる取付部2n,2oと、タング3の挿入時にこのタング3
を案内するガイド部2p,2qとを備えている。
動可能に支持する軸支持部2e1を有している。また、凸状のガイド孔2gは、長手方向
に延びる長手方向孔部2g1と、この長手方向孔部2g1の中間から上下方向に延びる上下方向孔部2g2とからなっている。長手方向孔部2g1の左端部の上部は、後述するようにロックピン5がロック位置(図4に二点差線で示す位置;本発明のロックピンの作動位置に相当)にあるとき、このロックピン5を上方から抑えてロックピン5の上方移動を阻止するロックピン抑え部2g3となっている。また、上下方向孔部2g2の左端部は、後述するようにロックピン5が非ロック位置(図4に一点差線で示す位置;本発明のロックピンの非作動位置に相当)からロック位置の方へ移動するとき、あるいはその逆方向へ移動するときに、このロックピン5を案内するガイド部2g4となっている。このガイド部2g4
は長手方向孔部2g1から右方に傾斜する傾斜面に形成されている。ロックピン抑え部2
g3とガイド部2g4との接続部は円弧状のR部2g5とされており、後述するようにこの
R部2g5の径はできるだけ小さい方が望ましい。
支持部2m1と、非作動位置と作動位置のとの間の慣性レバー部材12の回動時、図4に
一点鎖線で示すようにその被押圧部12dが通過可能な開口部2m2と、慣性レバー部材
12が慣性移動したとき、図4に二点鎖線で示すように被押圧部12dが当接し、慣性レバー部材12の非作動位置方向への回動を阻止する回動阻止部2m3とからなっている。
リング9の一端を支持するスプリング支持部4fとを更に備えている。このラッチ部材4は、タング3とラッチしない非ラッチ位置(本発明のラッチ部材の非作動位置に相当)とタング3とラッチするラッチ位置(本発明のラッチ部材の作動位置に相当)とが設定されているとともに、この非ラッチ位置とラッチ位置との間で、回動軸4a,4bを中心に回
動可能とされている。
接しながら移動し、また、ロックピン5の上面5bが抑え部2f3,2g3に当接しながら移動するようになっている。角部5aはR部とされている。
も、慣性レバー部材12の回転軸12a,12bの位置より右方へ延びて設けられている
。更に、操作ボタン6の両側壁6bには、慣性レバー部材12の被押圧部12c,12d
を押圧して慣性レバー部材12を作動位置から非作動位置へ回動させる、傾斜面からなる慣性レバー部材作動部が設けられている(図1に一側の側壁6bに設けられた慣性レバー部材作動部6dが点線で示されているとともに、図4にこの慣性レバー部材作動部6dが模式的に示されている)。同様に図1ないし図3には示されていないが、操作ボタン6の両側壁6bには、ロックピン5の両端部を押圧してこのロックピン5をロック位置から非ロック位置へ移動させる、垂直面からなるロックピン作動部が設けられている(図1に一側の側壁6bに設けられたロックピン作動部6eが点線で示されているとともに、図4にこのロックピン作動部6eが模式的に示されている)。
スライダ8は、スライダスプリング9の他端を支持するスプリング支持部8bを更に備えている。
レバー12e,12fとほぼ直交する位置に設定された質量体12g,12hと、レバースプリング14の一端を支持するスプリング支持部12iとを更に備えている。その場合、質量体12g,12hの質量は、慣性により質量体12g,12hの重心Gに作用する慣性力による回動軸12a,12bまわりのモーメントが操作ボタン6がラッチ解除方向に移
動してその慣性レバー部材作動部6dが慣性レバー部材12の被押圧部12c,12dを
慣性レバー部材12の非作動位置の方へ押し上げる力による回動軸12a,12bまわり
のモーメントより大きくなるように設定されている。
スプリングホルダ13は、レバースプリング14の他端を支持するスプリング支持部13cを更に備えている。
るとともに、ICホール素子19はガイド孔2gのロックピン抑え部2g3の直下に位置
して側壁2bに固定されている。すなわち、マグネット18およびICホール素子19は、本発明のバックル可動部材であるロックピン5のロック位置への進入方向と直交する方向に配設されている。
したがって、ロックピン5は、ロック位置にあるときはマグネット18とICホール素子19との間に位置し、また非ロック位置にあるときはマグネット18とICホール素子19との間から完全に脱出するようになっている。
図6に示すように、ICホール素子19は導線20を介して中央処理装置(以下、CPUともいう)21に電気的に接続されている。このCPU21はICホール素子19からの電流量の変化を検出することでロックピン5がロック位置に設定されか否かを判断し、ロックピン5がロック位置に設定されたと判断したとき表示ランプ等の表示装置22を作動し、表示装置22に表示動作を行わせるようになっている。
図7は、この例のバックルのタングとのラッチ作動およびラッチ状態での慣性抜け防止作動を説明し、(a)はタングがラッチされない非ラッチ状態を示す図、(b)はタングがバックルにラッチされたラッチ状態を示す図である。なお、作動の説明の便宜上、図7においては、変則的に断面をとってあるとともに、説明の直接関係ない構成要素は一部図示を省略してある。
cにほぼ点接触で載った状態となる。この状態では、ラッチ部材4はタング3の挿入通路上からはずれ、タング3とラッチしない非ラッチ位置に設定される。
が非ロック位置に押し上げられることで、慣性レバー部材12はそのレバー12e,12
fが図7(a)に点線で示す非作動位置となるように設定されている。また、レバースプリング14のばね力により右方へ引っ張られることで、慣性レバー部材12の回動軸12a,12bが2m1に当接した状態となっている。
更に、ロックピン5が非ロック位置にあるときには、図5(a)に示すようにバックルスイッチ17のマグネット18とICホール素子19とが互いに直接対向している。したがって、CPU21は表示装置22を作動しなく、表示装置22は表示動作を行っていない。
チ部材4のジョグル部4cがタング3の移動通路上に進入してタング3の係止孔3aに嵌入し、ラッチ部材4はラッチ位置となる。そして、タング3の挿入力を解除すると、エジェクタスプリング11のばね力でエジェクタ7がタング3の右端を押圧し、タング3の係止孔3aの右端部がジョグル部4cに係合してタング3がバックル1にラッチされ、タング3とバックル1は図3および図7(b)に示すラッチ状態となる。
へ移動しロック位置となる。このロックピン5のロック位置では、ロックピン5の上面が抑え部2g3によって上方から抑えられるので、ロックピン5の上方移動が阻止される。
これにより、ロックピン5はラッチ部材4をラッチ位置に保持するので、ラッチ部材4はタング3の係止孔3aから抜け出ることはなく、タング3とバックル1とのラッチが堅固に保持される。
非ロック位置への移動通路上に位置するとともに、被押圧部12c,12dが開口部2k2,2m2を通過可能な位置となっていて、慣性レバー部材12は作動位置となっている。この慣性レバー部材12の作動位置では、ロックピン5が非ロック位置へ移動しようとして
もレバー12e,12fに当接するので、ロックピン5は非ロック位置への移動が阻止さ
れる。
こうして、タング3はバックル1に確実にラッチされるとともに、バックル1とタング3との解離が確実に防止され、更に、タング3とバックル1とが確実にラッチされたことが表示装置22によって表示される。
ー部材12は被押圧部12c,12dが開口部2k2,2m2を通るようにしてその回動軸12a、12bを中心に時計方向に回動する。このため、レバー12e,12fの先端がロ
ックピン5の長手方向移動通路より上方に移動する。
ロックピン5は抑え部2g3によって抑えられなくなるので、ラッチ部材4は回動軸4a,4bを中心として時計方向へ回動可能となる。このとき、ロックピン5はレバー12e,
12fの直下に位置している。ロックピン5が抑え部2g3によって抑えられなくなるこ
とで、そして、エジェクタスプリング11のばね力でエジェクタ7がラッチ解除方向に付勢されているので、エジェクタ7はラッチ部材4を上方にはね上げ、ラッチ部材4は回動軸4a,4bを中心として時計方向に回動し、ジョグル部4cがタング3の係止孔3aか
ら脱出すると同時に、タング3を左方向にプッシュアウトする。このとき、ロックピン5は、ラッチ部材4の時計まわりの回動とともにこのラッチ部材4におり押し上げられて上下方向孔2f,2g内に進入する。更に、ロックピン5はレバー12e,12fを押し上げるので、慣性レバー12は回動軸12a、12bを中心に時計方向に回動する。
し、最終的に、エジェクタ7が左限位置となり、またラッチ部材4が非ラッチ位置となり、更にロックピン5が非ロック位置となり、更に慣性レバー部材12が非作動位置となって、バックル1はタング3が解離した図2および図7(a)に示す非ラッチ状態となる。
また、ロックピン5が非ロック位置になったことで、バックルスイッチ17のマグネット18とICホール素子19とが再び直接対向するので、マグネット18の磁界が再び初期状態に変わる。これにより、CPU21がこの磁界の変化を検知して表示装置22の作動を停止し、表示装置22は表示動作を行わない。
また、この非接触方式のバックルスイッチ17をマグネット18とICホール素子19とを用いてホール効果を利用しているので、前述の特許文献1に記載の発光素子および受光素子によるバックルスイッチに比べて、取付誤差による影響や、水やジュース等の液状物あるいはほこり等の異物の影響、あるいは液状物による錆の影響を受け難く、作動をより一層確実なものにすることができる。
更に、前述のように機械的接触がないことから、バックルスイッチ17の構造をより簡単にでき、かつバックルスイッチ17のコストを安価にできる。
前述の例では、マグネット18およびICホール素子19がガイド孔2gのロックピン抑え部2g3を挟んで図において上下に設けているが、この例のバックル1では、図8(
a)および(b)に示すように、マグネット18およびICホール素子19がガイド孔2gの長手方向孔部2g1のロックピン抑え部2g3に対向する部分に沿って並設されている。すなわち、マグネット18およびICホール素子19は、ロックピン5のロック位置への進入方向と同方向に並設されている。
この例のバックル1の他の構成は前述の例と同じである。
図8(a)に示すロックピン5の非ロック位置では、マグネット18の磁界はその方向が矢印で示す方向となり、ICホール素子19にはほとんど加えられない。したがって、ICホール素子19が出力する電流量も少ない。一方、図8(b)に示すロックピン5のロック位置では、このロックピン5によりICホール素子19へ加えられるマグネット18の磁界が変化するようになっている。すなわち、マグネット18の磁界はその方向が矢印で示す方向となり、ICホール素子19にロックピン5の非ロック位置の場合と比べて多く加えられるようになる。したがって、ICホール素子19が出力する電流量もロックピン5の非ロック位置の場合と比べて多くなる。CPU21はこの電流量の変化を検知して、ロックピン5がロック位置に設定されたことを検知して表示装置22を作動する。
この例のバックル1の他の作動および作用効果は前述の例と同じである。
前述の図5に示す例では、マグネット18およびICホール素子19がガイド孔2gのロックピン抑え部2g3を挟んで図において上下に設けているが、この例のバックル1で
は、図9(a)および(b)に示すように、ガイド孔2gのロックピン抑え部2g3の真
下にICホール素子19を設けるとともに、ICホール素子19の真下にマグネット18を設けている。したがって、ロックピン5がロック位置にあるとき、ロックピン5、ICホール素子19およびマグネット18が上下方向つまりロックピン5がロック位置に進入する方向と直交する方向に上からこれらの順に位置するようになっている。
この例のバックル1の他の構成は前述の例と同じである。
図9(a)に示すロックピン5の非ロック位置では、マグネット18の磁力線の一部の方向が矢印で示すように曲がった方向となり、ICホール素子19に入る磁束密度は少ない。したがって、ICホール素子19が出力する電流量も少ない。一方、図9(b)に示すロックピン5のロック位置では、この磁性体のロックピン5によりICホール素子19へ加えられるマグネット18の磁界が変化するようになっている。すなわち、マグネット18の磁力線の方向が磁性体であるロックピン5の影響で矢印で示す真っ直ぐな方向となり、ICホール素子19に入る磁束密度はロックピン5の非ロック位置の場合と比べて多くなる。したがって、ICホール素子18が出力する電流量もロックピン5の非ロック位置の場合と比べて多くなる。CPU21はこの電流量の変化を検知して、ロックピン5がロック位置に設定されたことを検知して表示装置22を作動する。
この例のバックル1の他の作動および作用効果は前述の各例と同じである。
こともできる。
2g…ガイド孔、2r…バックルスイッチ取付孔、3…タング、3a…係止孔、4…ラッチ部材、5…ロックピン、5a…突出端部、6…操作ボタン、7…エジェクタ、8…スライダ、12…慣性レバー部材、15…アッパーカバー、16…ロアカバー、17…バックルスイッチ、18…マグネット、19…ICホール素子、20…導線、21…中央処理装置(CPU)、22…表示装置
Claims (1)
- 両側壁を有するベースと、
前記ベースに、タングとバックルとの非ラッチ時に位置する非作動位置とタングとバックルとのラッチ時に位置する作動位置との間で長手方向に摺動可能に設けられ、タングの挿入によってその作動位置へ移動するとともに、タングとバックルとのラッチ解除時にその非作動位置へ移動しかつタングをバックルから脱出させるエジェクタと、
前記両側壁に、タングとバックルとの非ラッチ時に位置する非作動位置とタングとバックルとのラッチ時に位置する作動位置との間で回動可能に支持されるとともにその作動位置の方へ付勢され、タングが所定位置に挿入されたときその作動位置に回動してこのタングとラッチするラッチ部材と、
ラッチ状態にある前記タングと前記ラッチ部材とを解離するための操作部材と、
前記両側壁に、タングとラッチ部材との非ラッチ時に位置する非作動位置とタングとラッチ部材とのラッチ時に位置する作動位置との間で移動可能に設けられ、前記タングと前記ラッチ部材とのラッチ時にその作動位置に設定されて前記ラッチ部材を前記ラッチ部材の作動位置に保持させるとともに、前記タングと前記ラッチ部材とのラッチ解除時に前記操作部材によってその非作動位置に移動されるようになっているロック部材とを少なくとも備えているバックルにおいて、
更に、前記エジェクタ、前記ラッチ部材、および前記ロック部材のいずれか1つのバックル可動構成部材が移動することで切り替えられる非接触方式のバックルスイッチを備えており、
このバックルスイッチはマグネットとこのマグネットの磁界が加えられることにより起電力を発生するホール素子とからなるとともに、前記バックル可動構成部材が磁性体からなり、
前記マグネットおよび前記ホール素子は、前記バックル可動構成部材のその作動位置への進入方向に直交する方向に、かつ前記バックル可動構成部材が作動位置に設定されたときに前記ホール素子に加えられる前記マグネットの磁界が前記バックル可動構成部材の非作動位置のときに比べて変化する位置に配設されており、
前記バックル可動構成部材が作動位置にあるとき、前記マグネットと前記ホール素子との間に前記バックル可動構成部材が位置し、
前記ホール素子に加えられる前記マグネットの磁界が前記バックル可動構成部材により前記バックル可動構成部材の作動位置と非作動位置とで変化するようににされているとともに、この磁界が変化することで前記バックルスイッチが切り替えられることを特徴とするバックル。
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