JPH11105667A - バックル装置 - Google Patents

バックル装置

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JPH11105667A
JPH11105667A JP9273999A JP27399997A JPH11105667A JP H11105667 A JPH11105667 A JP H11105667A JP 9273999 A JP9273999 A JP 9273999A JP 27399997 A JP27399997 A JP 27399997A JP H11105667 A JPH11105667 A JP H11105667A
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JP
Japan
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tongue
latch plate
lock
locking
weight member
Prior art date
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Application number
JP9273999A
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English (en)
Inventor
Masaru Morinaga
勝 森永
Shu Ichikawa
周 市川
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエイト部材の移動量を必要最小限に抑える
と共に、誤抑止状態となることを防止し、タングの慣性
抜けを確実に防止するバックル装置を提供する。 【解決手段】 タング5と、タング5を係脱するバック
ル本体10を備え、バックル本体10は、ベース11
と、タング5をロックするラッチ板14と、ラッチ板1
4の移動を制御する係止ピン17と、ベース11に回転
可能に支持され、回転軸を挟んだ一方が係止ピン17に
係合し、他方に質量重心があり、ラッチ板14が非ロッ
ク状態にある際に、係止部材17を非ロック方向に押圧
する方向に自重による回転力が働き、ラッチ板14がロ
ック状態にある際に、タング挿入方向に力を受けると、
係止ピン17を係止ピン方向に押圧する方向に自重によ
る回転力が働くウエイト部材21と、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、バックル装置に係
り、特に、自動車等の乗り物の座席に装備されるシート
ベルト用のバックル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車等の乗り物の座席に
は、乗員の安全を図るために、シートベルトが取り付け
られている。このシートベルト用のバックル装置は、通
常、ベルト端に設けられたタング(舌片)と、タングを
係脱するバックル本体と、を備えて構成されている。バ
ックル本体は、タングをロックするラッチ部を備えたラ
ッチ板と、このラッチ板が移動自在に支持されるバック
ルベースと、ラッチ板を前記係止方向に付勢するスプリ
ングと、を備えている。このバックル装置では、タング
をバックル本体に挿入すると、前記スプリングの付勢に
より、ラッチ板の一端がラッチ板にロックされる。
【0003】この従来のバックル装置は、スプリングの
付勢力が弱いと、バックル装置のリリースボタンを操作
していなくても、タングがバックル本体から外れる虞れ
があった。このため、例えば、車両衝突等の異常衝撃を
受けた場合、ラッチ板が慣性により変位し、タングがバ
ックル本体から抜脱する現象、すなわち、慣性抜けが起
こる虞れがあった。
【0004】そこで、この慣性抜け現象が起こることを
防止した(耐G対策がなされた)バックル装置が、ドイ
ツの特許DE3842453C2に開示されている。こ
のバックル装置は、差し込み式のタング(タブ)を収容
してロックするものである。具体的には、タングのロッ
ク位置と解除位置の間で揺動してタングを固定するロッ
ク要素と、ばねで付勢され、当該ロック要素の解除位置
においてタングをバックルハウジングから押し出す押し
出し器と、前記ロック要素をロック位置に抑止させる係
止要素と、前記ロック要素が解除位置へ揺動できる位置
へ係止要素を移動させる開放キーと、を備えて構成され
ている。前記ハウジングには、二つのアームを備えたト
グルレバーが回転可能に支持されている。このトグルレ
バーの第1のアームはロック要素のピンを抑止し、第2
のアームは質量重心を含むよう構成されている。また、
このトグルレバーは樹脂から構成され、ばねによって非
作動位置に保持されているが、このばねはトグルレバー
と一体に成形されている。
【0005】この構成を備えたバックル装置は、係止要
素あるいは開放キーに作動動作を行わせる加速が発生し
た場合、トグルレバーによって係止要素を、ロック要素
を係止させる位置に揺動させることで、タングの慣性抜
けを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドイツ
の特許DE3842453C2に開示されているバック
ル装置は、第1のアームがブロック要素のピンを抑止す
る位置まで回転する際の移動量が多く、さらにロック要
素と同期していないという問題がある。このため、前記
ピンが動いた後、第1のアームが作動する誤抑止状態
(ミスブロック状態)となる可能性がある。
【0007】また、前記トグルレバーとばねが、樹脂に
よる一体成形により構成されているため、適正荷重の設
定が困難であると共に、疲労や摩耗が生じ易いという問
題もある。
【0008】そしてまた、ドイツの特許DE38424
53C2には、2つの独立したトグルレバーが、ピンを
介してハウジングに回転可能に支持された例も開示され
ているが、これは前記問題に加え、部品数が大きくな
り、コストが増加するという欠点を有する。
【0009】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを課題とするものであり、ウエイト部材の移動
量を必要最小限に抑え、当該ウエイト部材が係止部材を
誤って抑止させる状態となることを防止し、タングの慣
性抜けを確実に防止することが可能な信頼性の高いバッ
クル装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、タングと、当該タングが係脱されるバックル
本体とを備えたバックル装置であって、前記バックル本
体は、ベースと、当該ベースに、タングロック位置とタ
ング非ロック位置との間で移動可能に支持されたラッチ
板と、当該ラッチ板をタングロック位置に保持する係止
位置と、該ラッチ板がタング非ロック位置をとることを
許容する非係止位置との間で、移動可能に設けられた係
止部材と、前記ベースに回転可能に支持され、回転軸を
挟んだ一方が前記係止部材に係合すると共に、他方に質
量重心があり、前記ラッチ板がタング非ロック状態にあ
る際に、当該係止部材を前記非係止位置方向に押圧する
方向に自重による回転力が働き、前記ラッチ板がタング
ロック状態にある際に、タング挿入方向に力を受ける
と、前記係止部材を前記係止位置方向に押圧する方向に
自重による回転力が働くウエイト部材と、を備えたバッ
クル装置を提供するものである。
【0011】この構造を備えることにより、ウエイト部
材は、常に係止部材と同期して動くことになるため、ウ
エイト部材が係止部材を誤って抑止させる状態となるこ
とが防止される。また、ウエイト部材の移動量が必要最
小限に抑えられる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0013】図1は、本発明の実施の形態に係るバック
ル装置を構成するバックル本体の分解斜視図、図2は、
バックル本体の平面図、図3は、図2のIII−III線に沿
った断面図であって、タングがロックされていない状態
を示す図、図4は、図2のIII−III線に沿った断面図で
あって、バックル本体にタングをロックさせた状態を示
す図である。
【0014】本実施の形態に係るバックル装置1は、図
1ないし図4に示すように、ベルト端に設けられたタン
グ5と、タング5を係脱するバックル本体10と、を備
えて構成されている。
【0015】タング5は、通常のシートベルト用タング
が使用でき、一方の先端に係止孔6を、他方の先端に、
特に図示しないが、ベルトを連結するためのベルト連結
孔が形成されている。
【0016】バックル本体10は、フレームとして機能
するバックルベース11と、タングの挿脱に応じて移動
するスライダ12と、スライダ12の移動を行うコイル
スプリング13と、タング5をロックするラッチ板14
と、ラッチ板14を揺動させるコイルスプリング15
と、コイルスプリング15を支持するスプリングシャフ
ト16と、スプリングシャフト16の先端に支持されて
ラッチ板14の移動を制御する係止ピン17と、タング
5のロックを解除するリリースボタン18と、リリース
ボタン18をタングの抜脱方向に付勢するコイルスプリ
ング19と、このコイルスプリング19が当接するスプ
リングホルダー20と、係止ピン17の動きを制御する
ウエイト部材21と、ウエイト21に移動可能に設置さ
れ、ウエイト21をバックルベース11に軸支する支持
ピン59と、これらを収容するケース2及び3と、を備
えて構成されている。なお、バックル本体10には、タ
ング5と同様に、図示しないベルトが連結される。
【0017】バックルベース11は、底板11Aと、こ
れの両側に立設された一対の対向した側壁11B及び1
1Cとを備えた略コ字状を有している。底板11Aのタ
ング抜脱方向(図3に矢印Xで示す方向;以下、この方
向を「矢印X方向」という)端部には、タング5を挿脱
する際に、タング5を案内するガイド片26が形成され
ている。また、底板11Aには、スライダ12をタング
5の挿脱方向にスライド可能にするための開口部25が
設けられている。この開口部25の矢印Y方向(図3に
矢印Yで示す方向;以下、この方向を「矢印Y方向」と
いう)端部の略中央部には、コイルスプリング13の矢
印Y方向端部を係止する係止凸部45が形成されてい
る。
【0018】側壁11B及び11Cの矢印X方向端部に
は、スプリングホルダー20が固定されるためのL字状
切り欠き29B及び29Cと、その下方に形成された略
コ字状の切り欠き30B及び30C、及び底板11Aに
近接され、内側に延出された環状突起32B及び32C
が形成されている。この環状突起32B及び32Cは、
タング5を挿入するためのタング出入口53の一部を構
成する。
【0019】側壁11B及び11Cの略中央部には、係
止ピン17の両端が移動可能に支持される略L字状の窓
33B及び33Cが開口されている。この窓33B及び
33Cのタング挿入方向側には、矢印Y方向に延びた状
態で開口された水平孔34B及び34Cと、水平孔34
B及び34Cの入口に連設して下方に設けられた支持孔
35B及び35Cが形成されている。なお、この水平孔
34B及び34Cは、後に詳述するが、リリースボタン
18が移動する際に、これをガイドするためのものであ
る。また、支持孔35B及び35Cには、後に詳述する
が、ラッチ板14の揺動(回転)の支点である支持部4
6B及び46Cが、回転自在に支持される。
【0020】側壁11B及び11Cの窓33B及び33
Cの矢印X方向近傍には、支持ピン59を支持する支持
孔36B及び36Cが形成されている。なお、支持孔3
6Bは、後に詳述する支持ピン59の一端に形成された
矩形部を挿入可能なように、中央が円形である十字状と
なっている。
【0021】スライダ12は、断面略コ字状を備えてお
り、略平板状の上板37と、上板37の下面に設けられ
た断面L字状の下部38との間に形成された凹部39
に、コイルスプリング13の一端側を保持する構成とな
っている。なお、コイルスプリング13の他端は、底面
11Aの係止部45に固定される。
【0022】このスライダ12は、下部38がバックル
ベース11の開口部25に嵌められてスライド自在に支
持される。そして、タング5をバックル本体10に挿入
した際に、タング5の先端に押され、コイルスプリング
13の付勢力に逆らって、矢印Y方向にスライドされ、
ラッチ板14の脚部62B及び62Cを押圧してラッチ
板14を反時計回りに回転させる。一方、タング5が抜
脱された際には、コイルスプリング13の付勢力によっ
て、スライダ12は矢印X方向に戻される。
【0023】ラッチ板14は、その略中央部に、スプリ
ングシャフト16の一部が挿入される略T字形状の開口
部40が設けられており、その矢印X方向端部の略中央
部には、タング5がバックル本体10に挿入された際
に、タング5の係止孔6に挿入されてタング5をロック
するラッチ部41が下方に向けて延出形成されている。
ラッチ板14の矢印Y方向側端部の両側には、側壁11
B及び11Cの支持孔35B及び35Cに回転自在に支
持される支持部46B及び46Cが突設されている。す
なわち、ラッチ板14は、支持部46B及び46Cを支
点として回転し、タング5のロック位置、非ロック位置
への移動を行う。また、ラッチ板14の矢印Y方向側端
部の両側には、下方に向けて延出された脚部62B及び
62Cが設けられており、この脚部62B及び62Cに
は、前述したように、スライダ12が押圧可能である。
【0024】さらに、ラッチ板14の略中央部には、矢
印X方向に向けて下がる傾斜部42が形成されている。
また、ラッチ板14の矢印Y方向側端部の略中央部に
は、ラッチ板14の回転方向に対し略垂直に突出され、
コイルスプリング15が当接される当接部43が設けら
れている。このように、この当接部43は、ラッチ板1
4の回転の支点(回転中心)より上部に設けることが好
適である。この当接部43の略中央部には、スプリング
シャフト16のシャフト先端が進退自在に挿入される開
口部44が形成されている。
【0025】スプリングシャフト16は、本体50を挟
んで矢印Y方向側にシャフト47が、矢印X方向側に係
止ピン17を支持する鉤状の支持部48が形成されてい
る。このスプリングシャフト16は、本体50の下部が
ラッチ板14の開口部40を介してラッチ板14の下側
に置かれ、支持部48に保持された係止ピン17は、ラ
ッチ板14の上面であって、ラッチ部41のほぼ上部か
ら傾斜部42近傍までの所定位置を移動する。シャフト
47には、コイルスプリング15が遊嵌され、このシャ
フト47の存在によって、コイルスプリング15は、伸
縮する際に、曲がったり、折れたりすることが防止され
る。
【0026】また、シャフト47の長手方向略中央部か
ら矢印Y方向側は、矢印X方向側より径が小さく構成さ
れており、この径が小さい部分は、ラッチ板14に形成
された開口部44を進退自在に貫通することができるよ
うになっている。また、径の大きい部分は、開口部44
を貫通せずに、コイルスプリング15と共に、当接部4
3に当接可能となっている。本体50の両側には、ラッ
チ板14の下面に当接可能な凸部51B及び51Cが形
成されている。この凸部51B及び51Cによって、ス
プリングシャフト16がラッチ板14から上方に抜け出
すことを防止している。
【0027】スプリングホルダー20は、その両側の上
部に凸部27B及び27Cが、下部に凸部28B及び2
8Cが形成されている。また、スプリングホルダー20
の下部には、タング出入口53の上壁となり、タング5
の挿脱時にタング5を案内するタングガイド部31が、
矢印X方向側に突出形成されている。さらに、スプリン
グホルダー20の略中央部には、コイルスプリング19
の矢印Y方向端部を係止するための凹部61が形成され
ている。
【0028】このスプリングホルダー20は、バックル
ベース11の矢印X方向側に固定される。両者の固定
は、凸部27B及び27Cが切り欠き29B及び29C
に、凸部28B及び28Cが切り欠き30B及び30C
に、各々係合することにより行われる。また、タングガ
イド部31と、環状突起32B及び32C及びガイド片
26によって、タング出入口53が構成される。
【0029】リリースボタン18は、断面略コ字状の操
作部54と、操作部54の両側に矢印Y方向に向けて水
平に延出されたアーム55B及び55Cとを備えてい
る。アーム55B及び55Cの矢印Y方向先端には、内
側に突出された突起56B及び56Cが設けられてい
る。この突起56B及び56Cは、側壁11B及び11
Cの水平孔34B及び34Cにスライド自在に支持され
て、リリースボタン18の矢印XY方向の移動をガイド
する。さらに、リリースボタン18は、リリースボタン
18を矢印Y方向に移動させた際に、係止ピン17の両
端を矢印Y方向に押し戻す押し戻し部66B及び66C
が設けられている。
【0030】操作部54の内側面であって、その略中央
部には、コイルスプリング19を保持する保持部57が
形成されている。この保持部57に保持されたコイルス
プリング19の他端は、スプリングホルダー20の凹部
61に係止される。このリリースボタン18は、コイル
スプリング19によって、常に矢印X方向に付勢されて
いる。
【0031】ウエイト部材21は、本体70と、本体7
0の両端に略垂直に立設された側壁71B及び71Cを
備えた略コ字状を有している。側壁71B及び71Bの
本体寄りには、後に詳述する支持ピン59の各々の端部
が移動可能に貫通する長孔72B及び72Cが形成され
ている。また、側壁71B及び71Bの先端側には、係
止ピン17の各々の端部が貫通する孔73B及び73C
が形成されている。さらに、本体70の両端部には、質
量重心部74B及び74Cが設けられている。支持ピン
59は、略矩形状の中央部の両端に断面円形の円筒部7
5B及び75Cが形成された形状を備えている。この円
筒部75B及び75Cが、長孔72B及び72Cに挿入
されることになる。また、円筒部75Bの先端には、矩
形部76が形成されている。なお、この矩形部76によ
って、支持ピン59は、バックルベース11に対して位
置合わせが簡単に行われる。
【0032】このウエイト部材21は、長孔71B及び
71Cの形状に沿って、バックルベース11に固定され
た支持ピン59に対して移動するようになっている。す
なわち、ラッチ板14が非ロック状態にある時(図3に
示す状態)、重量重心部74B及び74Cが矢印X方向
に位置し、係止ピン17を非ロック方向に押圧する方向
(本実施の形態では反時計回り)に、その自重による回
転力が働くように設計されている。また、ラッチ板14
がロック状態にある時(図4に示す状態)、重量重心部7
4B及び74Cが支持ピン59の上方に位置し、タング
挿入方向に慣性力を受けると、係止ピン17をロック方
向に押圧する方向(本実施の形態では時計回り)に、そ
の自重による回転力が働くように設計されている。
【0033】次に、このバックル装置1の具体的動作に
ついて説明する。
【0034】非ロック状態にあるバックル本体10は、
図3に示すように、係止ピン17が窓33B及び33C
の上部に位置しており、ウエイト部材21の重量重心部
74B及び74Cが矢印X方向に位置した状態にある。
このため、どのような方向から慣性力が働いても、ウエ
イト部材21が作動することがない。
【0035】タング5をバックル本体10にロックする
には、先ず、タング5をタング出入口53からバックル
本体10内に挿入させる。この時、タング5の先端がス
ライダ12を矢印Y方向に移動させ、両脚部62B及び
62Cを押圧して支持部46B及び46Cを支点として
ラッチ板14を反時計方向に回転させる。このスライダ
12の移動によって、コイルスプリング13が押し縮め
られる。
【0036】この動作と同時に、スプリングシャフト1
6が反時計回りに回転すると共に、係止ピン17がラッ
チ板14をタングロック位置に保持する係止位置方向に
付勢し、ラッチ板14をタングロック方向に付勢する。
この時、スプリングシャフト16は当接部43に対し、
ラッチ板14のロック方向に前進し、係止ピン17をタ
ングロック方向に移動させる。この係止ピン17の移動
は、係止ピン17の両端が略L字状の窓33B及び33
C内を移動することによって行われる。具体的には、係
止ピン17の両端は、先ず、窓33B及び33CのL字
に沿って垂直に下方へ移動する。次に、係止ピン17の
両端が窓33B及び33Cのコーナー部を通過して、水
平に移動して前記係止位置で停止し、ラッチ板14のラ
ッチ部41近傍の上面を押さえることになる。この時、
係止ピン17は、窓33B及び33Cの水平な上縁によ
って、上方に動かないようにロックされるため、ラッチ
板14を確実に係止することができる。
【0037】これと同時に、係止ピン17の前記移動に
よって、ウエイト部材21は支持ピン59を支点として
時計回りに回転する。この時、ウエイト部材21は、長
孔72B及び72Cの形状に沿って移動することにな
る。この動作によって、ウエイト部材21は、図4に示
すように、重量重心部74B及び74Cが支持ピン59
の上方に位置するようになる。
【0038】このように、バックル本体10は、図3に
示す状態から、図4に示す状態になり、タング5の係止
孔6に、ラッチ板14のラッチ部41が挿入されて両者
がロック状態となる。このようにして、図3及び図4に
示すように、バックル本体10にタング5をロックす
る。
【0039】このタング5をバックル本体10にロック
した際には、特に、図4に示すように、ラッチ板14
は、係止ピン17と、ウエイト部材21とによって、確
実にロック位置に保持されることになる。すなわち、ウ
エイト部材21は、重量重心部74B及び74Cが支持
ピン59の上方に位置しているため、矢印Y方向に慣性
力が働くと、時計回りに回転しようとする。したがっ
て、係止ピン17を矢印X方向に押し付けることにな
り、前記慣性力がかかっても、ラッチ板14のロックが
解除されることがなく、慣性抜けの発生を防止できる。
【0040】なお、係止ピン17が移動する際には、窓
33B及び33Cの縁に対し、線接触することになるた
め、移動の際に生じる摩擦力を少なくすることができ
る。
【0041】また、係止ピン17を移動させるコイルス
プリング15は、スプリングシャフト16に支持されて
いるため、係止ピン17を移動させる際に、コイルスプ
リング15が曲がったり、折れたりすることがないた
め、係止ピン17はコイルスプリング15に対し常に垂
直に位置される。さらにまた、係止ピン17は、その略
中央部が支持部48によって支持されている。このた
め、係止ピン17の両側は、常に同様に作動され、例え
ば、係止ピン17の片側のみが進退する等、擬似ラッチ
現象を発生させる不適切な動作が起こることを防止する
ことができる。
【0042】そしてまた、係止ピン17は、仮に擬似ラ
ッチが起ころうとしても、傾斜部42の存在により、所
定のラッチ板係止位置に戻されるため、擬似ラッチの発
生を防止することができる。
【0043】次に、バックル本体10からタング5を抜
き取る際には、リリースボタン18を矢印Y方向に押し
込むと、リリースボタン18の押し戻し部66B及び6
6Cが、係止ピン17の両端を押して、係止ピン17
を、ラッチ板14がタング非ロック位置を取ることを許
容する非係止位置(図3に示す位置)に戻す。この時、
コイルスプリング15は押し縮められ、係止ピン17を
前記非係止位置に付勢する(引き寄せる)ことにより、
シャフト47の先端が開口部44から徐々に延出され、
コイルスプリング15が当接部43を時計回り、すなわ
ちタング非ロック方向に付勢する。このコイルスプリン
グ15の動作により、さらに小さな解離力によって、タ
ング5をバックル本体10から抜き取ることができる。
また、この時も、前記と同じように、係止ピン17の両
側は常に同様に作動される。
【0044】タング5がバックル本体10から抜脱され
ると、スプリング13の付勢力により、スライド12が
矢印X方向に戻され、バックル本体10は、再び図3に
示す状態となる。
【0045】この構造を備えたバックル本体10は、付
勢部材であるコイルスプリング15により、係止ピン1
7の前記係止位置方向への付勢及びラッチ板14のタン
グロック方向への付勢と、係止ピン17の前記非係止位
置方向への付勢及びラッチ板14のタング非ロック方向
への付勢とを行うことができる。
【0046】なお、本実施の形態では、ウエイト部材2
1を支持する部材として前述した構造の支持ピン59を
使用したが、これに限らず、支持ピンの形状は、円筒形
等、任意に設定してよい。
【0047】また、本実施の形態では、ウエイト部材2
1の孔73B及び73Cに係止ピン17を貫通させるこ
とにより、ウエイト部材21と係止ピン17とを係合さ
せた場合について説明したが、これに限らず、係止ピン
17は、ウエイト部材21と係合することにより、ウエ
イト部材21と同期して動くことが可能であれば、必ず
しもウエイト部材21の所望位置に貫通した状態で設け
なくてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るバッ
クル装置は、回転軸を挟んだ一方が係止部材に係合し、
他方に質量重心があり、前記ラッチ板がタング非ロック
状態にある際に、自重による回転力が、前記係止部材を
非係止位置方向に押圧する方向に働き、前記ラッチ板が
タングロック状態にある際に、タング挿入方向に力を受
けると、自重による回転力が、前記係止部材を前記係止
位置方向に押圧する方向に働くウエイト部材を備えてい
る。このため、ウエイト部材は、常に係止部材と同期し
て働くことになる結果、ウエイト部材が係止部材を誤っ
て抑止させることを防止することができる。また、ウエ
イト部材の移動量を必要最小限に抑えることができる。
この結果、タングの慣性抜けを確実に防止することが可
能な信頼性の高いバックル装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るバックル装置を構成
するバックル本体の分解斜視図である。
【図2】バックル本体の平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図であって、タ
ングがロックされていない状態を示す図である。
【図4】図2のIII−III線に沿った断面図であって、バ
ックル本体にタングをロックさせた状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 バックル装置 5 タング 10 バックル本体 11 バックルベース 14 ラッチ板 17 係止ピン 21 ウエイト部材 59 支持ピン 70 本体 72B、72C 長孔 73B、73C 孔 74B、74C 質量重心部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タングと、当該タングが係脱されるバッ
    クル本体とを備えたバックル装置であって、 前記バックル本体は、ベースと、 当該ベースに、タングロック位置とタング非ロック位置
    との間で移動可能に支持されたラッチ板と、 当該ラッチ板をタングロック位置に保持する係止位置
    と、該ラッチ板がタング非ロック位置をとることを許容
    する非係止位置との間で、移動可能に設けられた係止部
    材と、 前記ベースに回転可能に支持され、回転軸を挟んだ一方
    が前記係止部材に係合すると共に、他方に質量重心があ
    り、前記ラッチ板がタング非ロック状態にある際に、当
    該係止部材を前記非係止位置方向に押圧する方向に自重
    による回転力が働き、前記ラッチ板がタングロック状態
    にある際に、タング挿入方向に力を受けると、前記係止
    部材を前記係止位置方向に押圧する方向に自重による回
    転力が働くウエイト部材と、 を備えたバックル装置。
JP9273999A 1997-10-07 1997-10-07 バックル装置 Pending JPH11105667A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006052088A1 (en) * 2004-11-10 2006-05-18 Ki-Su Park Safety belt buckle
JP2010124950A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Tokai Rika Co Ltd バックル装置
CN108372840A (zh) * 2018-04-18 2018-08-07 重庆光大产业有限公司 一种锁扣装置总成
KR20200064886A (ko) * 2018-11-28 2020-06-08 아우토리브 디벨롭먼트 아베 시트벨트 버클
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