JP2004049358A - バックル - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で外部磁界に対する磁気シールドを行うことで外部磁界の影響を効果的に抑制する。
【解決手段】バックルスイッチ17のICホール素子17dが、磁気シールド性のベース2の両側壁2a,2bおよび底部2cに囲まれてバックル機構内に配設される。エジェクタ7の非ロック位置のときエジェクタ7に設けられたラッチ検出用マグネット17cがICホール素子17dから離間してICホール素子17dがオフとなり、また、エジェクタ7のロック位置のとき、マグネット17cがICホール素子17dの真下に近接してICホール素子17dがオンとなることで、タング3とバックル1との非係合、係合が非接触方式で検知される。ICホール素子17dが磁気シールド性のベース2で囲まれているので、外部磁界の磁気がシールドされ、ICホール素子17dへの外部磁界の影響が抑制される。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車その他の交通機関の座席に装備されて乗員を拘束保護するシートベルト装置や建築作業現場等において作業者を保護する安全ベルト装置に用いられているバックルの技術分野に属し、特に、タングとバックルとのラッチ(以下、係合ともいう)によって切替作動するバックルスイッチを備えているバックルの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術分野】
現在、自動車を始めとする各種交通機関の座席には、衝突等の緊急時に乗員を保護するためにシートベルト装置が取付けられている。この種のシートベルト装置を簡易に着脱するために、通常はバックルが設けられており、一般にこのバックルはタングをラッチするラッチ部材をタングへのラッチ方向にばね付勢するとともに、ロック部材によりラッチ部材をタングとバックルとのラッチ状態に保持するようにして構成されている。
【0003】
ところで、このようなバックルにおいては、タングとバックルとのラッチ状態を表示したり、タングとバックルとのラッチ状態によりリトラクタ等のシートベルト装置の他の装置やシートベルト装置の作動に関係する車載の他の装置を作動制御したりするために、ラッチ状態を検出するバックルスイッチが設けられている。
【0004】
従来のバックルスイッチとして、バックルスイッチの接点部での接点の接触、非接触の切替を行わない非接触方式のスイッチによるバックルスイッチがある。この非接触方式のバックルスイッチは、接触方式のバックルスイッチに比べて、その接点部での摩耗がないので接触不良を発生するおそれがなく、耐久性に優れている。
【0005】
従来の非接触方式のバックルスイッチを備えたバックルの一例として、特開2001−157603号公報において提案されているバックルがある。この公開公報に開示されている非接触方式のバックルスイッチは、タングとバックルとの係合時にラッチ部材をラッチ位置にロックするロック部材の動作と連動するラッチ検出用のマグネットと、このマグネットに対向可能に配設されてマグネットが対向することで起電力を発生するICホール素子と設け、ロック部材のロック位置および非ロック位置にそれぞれ対応したマグネットの位置により、ICホール素子が発生する起電力の方向が変化することで、オン、オフするようになっている。
【0006】
また、従来の非接触方式のバックルスイッチを備えたバックルの他の一例として、特開2001−260817号公報において提案されているバックルがある。この公開公報に開示されているバックルスイッチは、磁性体からなる被検出体を有するスライダーがタングの挿入とともにこのタングに押されて移動し、タングがバックルにラッチされたときに、スライダーの磁性体がスイッチ回路に近接して、このスイッチ回路がオンするようになっている。
【0007】
更に、従来の非接触方式のバックルスイッチを備えたバックルの他の一例として、特許第3015769号公報において提案されているバックルがある。この特許公報に開示されているバックルスイッチは、タングを係止する磁性体の掛け金と永久磁石等の磁化の源により常時掛けの磁界とは逆極性の磁界を受けるホール素子とからなり、タングとバックルとの非係合時には掛け金がホール素子に近接し、またタングとバックルとの係合時には掛け金がホール素子から離間することでホール素子に作用する磁界の大きさを検知するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような磁界でオン、オフする非接触方式のバックルスイッチでは、外部磁界の影響を受け易く、この外部磁界の影響により誤検知するおそれが考えられる。
【0009】
しかしながら、前述の2つの公開公報に開示されている非接触方式のバックルスイッチでは、いずれも外部磁界に対する磁気シールドについて何らの考慮もされておらず、外部磁界の影響を受けるおそれがある。
【0010】
また、前述の特許公報に開示されている非接触方式のバックルスイッチにおいては、永久磁石等の磁化の源による磁界により外部磁界の影響をある程度抑制することができると考えられるが、外部磁界に対する磁気シールドについて何らの考慮もされていない。しかも、この非接触方式のバックルスイッチでは、永久磁石等の磁化の源を備えることが必須の条件であり、部品点数が多くなり、構成が複雑になるばかりでなく、コストが高くなるという問題がある。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で外部磁界に対する磁気シールドを行うことで外部磁界の影響を効果的に抑制することができる非接触方式のバックルスイッチを備えたバックルを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、請求項1の発明は、タングを係止するバックル機構、および前記タングとの係合を磁気センサで検知するバックルスイッチを備え、前記タングが挿入されたとき、前記バックル機構がこのタングを係止することでタングと係合するとともに、このタングとの係合を前記バックルスイッチで検知するようにされているバックルにおいて、前記バックル機構が磁気シールド性のバックル機構部材を有し、前記バックルスイッチの磁気センサが前記バックル機構内のバックル機構部材に囲まれて配設されていることを特徴としている。また、請求項2の発明は、前記磁気センサーがホール素子からなることを特徴としている。
【0013】
更に、請求項3の発明は、前記磁気シールド性のバックル機構部材が金属からなるベースを少なくとも有し、このベースが両側壁とこれらの両側壁間の底部とから構成されており、前記磁気センサが前記両側壁と前記底部とに囲まれて配設されていることを特徴としている。
【0014】
更に、請求項4の発明は、前記バックルスイッチが前記磁気センサーをオン、オフする磁気部材を備えており、この磁気部材が、前記バックル機構部材のうち、前記タングが係合しない非ロック位置と前記タングが係合したロック位置とが設定されているバックル機構部材に設けられていることを特徴としている。
【0015】
更に、請求項5の発明は、前記磁気部材が設けられるバックル機構部材はエジェクタであることを特徴としている。。
更に、請求項6の発明は、前記磁気部材がマグネットであることを特徴としている。
【0016】
【作用】
このように構成された請求項1ないし6の発明に係るバックルにおいては、バックルスイッチの磁気センサによりタングとバックルとの係合が非接触方式で検知される。そして、磁気センサがバックル機構内の磁気シールド性のバックル機構部材で囲まれて配設されているので、磁気センサに対して外部磁界の磁気が効果的にシールドされるようになる。その場合、従来のバックルの構成要素に対して、例えば前述のような磁化の源等の磁気シールド用の新たな部品が必要とされないので、簡単な構成で磁気センサに対する外部磁界の影響が効果的に抑制される。これにより、外部磁界の磁気によるバックルスイッチの誤検知が防止される。
【0017】
特に、請求項2の発明においては、磁気センサーがホール素子からなるので、磁気センサーが簡単に構成されつつ、バックルとタングとの係合がより確実に検知される。
【0018】
また、請求項3の発明においては、従来のバックルの構成要素である金属製のベースにより、磁気センサに対する磁気シールドが大きな設計変更を必要とせずに効果的にかつ簡単に抑制されるようになる。
【0019】
更に、請求項4の発明においては、磁気センサーをオン、オフする磁気部材が、タングが係合しない非ロック位置とタングが係合したロック位置とが設定されているバックル機構部材に設けられることから、従来のバックルの既存のバックル機構部材が有効に活用され、狭いバックル内でのバックルスイッチの配設自由度が高くなる。
【0020】
更に、請求項5の発明においては、磁気部材が設けられるバックル機構部材はエジェクタであることから、バックル内へのバックルスイッチがスペース上より効率よくかつ簡単に配設される。
更に、請求項6の発明においては、磁気部材が簡単な構造で安価なマグネットにより構成されるので、バックルスイッチは安価でかつ信頼性の高いものとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るバックルの実施の形態の一例を示す分解斜視図である。図2はこの例のバックルの、タングとの非ラッチ状態を示す断面図、図3はこの例のバックルの、タングとのラッチ状態を示す断面図、図4は、この例のベースの側壁に設けられたガイド孔を示す図である。なお、図1の分解斜視図には、スプリング等の一部の構成要素は示されていないが、図1に示されていない構成要素は他の図に示されている。また、図4は、図1においてガイド孔が設けられた側壁を内側から見た図である。
【0022】
なお、本発明のバックルは、前述の公開公報に開示されているバックルに対してバックルスイッチの構造およびバックルスイッチによるラッチ検出方法が異なり、バックル自体の構成およびバックル自体の動作は前述の特開2001−157603号公報のバックルと実質的に同じである。
【0023】
したがって、本発明のバックル自体の構成およびバックル自体の動作は、前述の特開2001−157603号公報のバックルと同じでありこの公開公報を参照すれば理解できるので、対応する構成要素に同じ符号を付すことでそれらの詳細な説明は省略するが、一応、本発明のバックルの構成について動作を含めて簡単に説明する。
【0024】
また、以下の説明に使用されている右、左は、図面において右、左を表している。更に、以下の説明において明細書には記載されているが、その対応する図面には記載されていない符号は、バックルのベースの左右側壁に同じように設けられていること、およびこれらの左右側壁に対応して左右同じように設けられることを意味している。
【0025】
図中、1はバックル、2はベース、2a,2bは側壁、2cは底部、2d,2eは支持溝、2f,2gはガイド孔、2k,2mはガイド溝、2rはバックルスイッチ取付孔、3はタング、3aは係止孔、4はラッチ部材、4a,4bは回動軸、4cはジョグル部、5はロックピン、5bは突出端部、6は操作ボタン、7はエジェクタ、8はスライダ、9はスライダスプリング、10はボタンスプリング、11はエジェクタスプリング、12は慣性レバー部材、13はスプリングホルダ、14はレバースプリング、15はアッパーカバー、16はロアカバー、17はバックルスイッチ、17aはバックルスイッチハウジング、17cはラッチ検出用マグネット(本発明の磁気部材に相当)、17dは磁気センサであるICホール素子、17hは導線である。
【0026】
ここで、本発明におけるバックル機構は、ベース2の側壁2a,2bおよび底部2cで囲まれる空間内に配設されてバックル1とタング3との係合および係合解除に直接関係する構成要素からなる機構をいい、バックル機構部材はこれらの構成要素をいう。
【0027】
この例のバックル1は、図2に示すようにタング3(図2に不図示;図3に図示)がラッチされない非ラッチ状態では、エジェクタ7がエジェクタスプリング11のばね力で左限位置に設定される。エジェクタ7のこの左限位置では、エジェクタ7はラッチ部材4のジョグル部4cを上方に押し上げ、ラッチ部材4のジョグル部4cの底部4cが、エジェクタ7の上面の突条7cに載った状態となっている。この状態では、ラッチ部材4はタング挿入口1aから連続するタング3の挿入通路1b上からはずれ、タング3とラッチしない非ラッチ位置に設定される。したがって、エジェクタ7の図2に示す左限位置が非ロック位置となる。
【0028】
また、このとき、ロックピン5はラッチ部材4の上面に当接してこのラッチ部材4によって押し上げられ、図4に示すように凸状のガイド孔2f,2gの上下方向孔部2f,2gの非ロック位置に設定されている。更に、バックル1の非ラッチ状態では、図2に示すように慣性レバー部材12のレバー12e,12fがロックピン5の上に載った状態となっており、したがってロックピン5が非ロック位置に押し上げられることで、慣性レバー部材12はそのレバー12e,12fが図2に示す非作動位置に設定されている。
【0029】
図2に示すバックル1の非ラッチ状態から、図3に示すようにバックル1の左端部のタング挿入口1aからタング3が挿入されての挿入通路1b上に進入してくると、タング3の右端がエジェクタ7の左端に当接し、エジェクタ7が右方へ押圧される。すると、エジェクタ7は、タング3の挿入に応じてエジェクタスプリング11を縮小させながら右方へ移動するため、エジェクタ7の突条7cに載っていたラッチ部材4のジョグル部4cがエジェクタ7から外れる。
【0030】
すると、スライダスプリング9のばね力によりスライダ8を介してロックピン5が下方に押圧されていて、このロックピン5がラッチ部材4のジョグル部4cを押圧しているので、ラッチ部材4が、支持溝2d,2eに回動自在に支持されている回動軸4a,4bを中心に図2および図3において反時計方向に回動する。このため、ラッチ部材4のジョグル部4cがタング3の移動通路上に進入してタング3の係止孔3aに嵌入し、ラッチ部材4はラッチ位置となる。そして、タング3の挿入力を解除すると、エジェクタスプリング11のばね力でエジェクタ7がタング3の右端を押圧し、タング3の係止孔3aの右端部がジョグル部4cに係合してタング3がバックル1にラッチされ、タング3とバックル1は図3に示すラッチ状態となる。このとき、エジェクタ7の図3に示す位置がロック位置となる。
【0031】
このとき、スライダスプリング9のばね力により、図4に示すようにロックピン5は非ロック位置から傾斜面のガイド部2f,2gに案内されて上下方向孔2f,2gを下方へ移動した後、長手方向孔2f,2gに進入して右方へ移動しロック位置となる。このロックピン5のロック位置では、ロックピン5の上面が押さえ部2f,2gによって上方から抑えられるので、ロックピン5の上方移動が阻止される。これにより、ロックピン5はラッチ部材4をラッチ位置に保持するので、ラッチ部材4はタング3の係止孔3aから抜け出ることはなく、タング3とバックル1とのラッチが堅固に保持される。
【0032】
更に、このタング3とバックル1とのラッチ状態では、慣性レバー部材12とスプリングホルダ13との間に張設されたレバースプリング14のばね力で慣性レバー部材12が引っ張られているので、図2において慣性レバー部材12がガイド溝2k,2mの回動軸支持部2k,2mに支持された回動軸12a,12bを中心に反時計方向に回動する。このため、図3に示すようにレバー12e,12fの先端がロックピン5の非ロック位置への移動通路上に位置して、慣性レバー部材12は作動位置となっている。この慣性レバー部材12の作動位置では、ロックピン5が非ロック位置へ移動しようとしてもレバー12e,12fに当接するので、ロックピン5は非ロック位置への移動が阻止される。
【0033】
すなわち、バックル1に作用する慣性によりロックピン5が非ロック位置へ移動して、ラッチ部材4が非ラッチ位置に設定されることで生じる、バックル1からのタング3の慣性抜けが防止される。また、バックル1に作用する慣性により慣性レバー部材12が図3において左方へ移動した後回動しようとしても、慣性レバー部材12の被押圧部12c,12dが押さえ部2k,2mに当接するので、慣性レバー部材12が回動してガイド溝2k,2mから抜け出ることが防止される。
【0034】
こうして、タング3はバックル1に確実にラッチされるとともに、ロックピン5によりラッチ部材4がラッチ位置に保持されるので、バックル1とタング3との解離が確実に防止される。
【0035】
タング3とバックル1とのラッチを解除するために、操作ボタン6を右方へ押すと、操作ボタン6が右方へ移動して、まずその慣性レバー部材作動部が慣性レバー部材12の被押圧部12c,12dを非作動位置の方へ押し上げるので、慣性レバー部材12はその回動軸12a、12bを中心に反時計方向に回動する。このため、レバー12e,12fの先端がロックピン5の長手方向移動通路より上方に移動する。
【0036】
この状態で、更に操作ボタン6が右方へ移動すると、ロックピン作動部6eがロックピン5を右方へ移動する。ロックピン5が上下方向孔2f,2gへ移動可能な位置までくると、ロックピン5は押さえ部2f,2gによって抑えられなくなるので、ラッチ部材4は回動軸4a,4bを中心として反時計方向へ回動可能となる。このとき、ロックピン5はレバー12e,12fの直下に位置している。
【0037】
このとき、ロックピン5が押さえ部2f,2gによって抑えられなくなり、かつ、エジェクタスプリング11のばね力でエジェクタ7がラッチ解除方向に付勢されているので、エジェクタ7はラッチ部材4を上方にはね上げ、かつ左方へ移動する。これにより、ラッチ部材4は回動軸4a,4bを中心として時計方向に回動し、ジョグル部4cがタング3の係止孔3aから脱出すると同時に、タング3を左方向にプッシュアウトする。すると、ロックピン5は、ラッチ部材4の反時計まわりの回動とともにこのラッチ部材4により押し上げられて上下方向孔2f,2g内に進入する。更に、ロックピン5はレバー12e,12fを押し上げるので、慣性レバー12は回動軸12a、12bを中心に反時計方向に回動する。
【0038】
そして、ラッチ部材4のジョグル部4cの底部4cがエジェクタ7の突条7cに載置し、最終的に、前述の図2に示すようにエジェクタ7が左限位置の非ロック位置となり、またラッチ部材4が非ラッチ位置となり、更にロックピン5が非ロック位置となり、更に慣性レバー部材12が非作動位置となって、バックル1はタング3が解離した非ラッチ状態となる。
【0039】
更に、バックル1のベース2には、図示しないが公知のバックルプリテンショナーが連結されており、このバックルプリテンショナーは、車両衝突時等の緊急時に作動してベース2を左方に急速に引き込きみ、乗員をシートベルトによって迅速に拘束するようになっている。
【0040】
ところで、本発明のこの例のバックル1は、そのベース2が磁気シールド性を有する、例えば鉄等の金属板から、両側壁2a,2bおよび底部2cを形成するようにプレス成形されている。そして、一方の側壁2aには、後述するバックルスイッチハウジング17aのホール素子収容部17aが貫通する孔2nが穿設されているとともに、雌ねじを形成するバックルスイッチ取付孔2rが穿設されている。
また、ラッチ部材4および慣性レバー部材12も、それぞれ磁気シールド性を有する、例えば     等の金属板および例えば     等の金属板から成形されている。
【0041】
バックルスイッチ17は、図5(a)および(b)に示すようにバックルスイッチハウジング17aと、エジェクタ7のタング3が当接しない側のマグネット取付部7aに設けられたラッチ検出用マグネット(MG;永久磁石)17cと、このマグネット17cによって作動するICホール素子17dと、このICホール素子17dを、図示しない表示ランプ等の表示装置を作動制御する図示しない中央処理装置(以下、CPUともいう)に電気的に接続する導線17hと、バックルスイッチハウジング17aを固定するためのスクリュー17kとから構成されている。
【0042】
バックルスイッチハウジング17aは、そのホール素子収容部17aが孔2nに貫通して側壁2aの内側に突出するようにして側壁2aに当接され、この状態でスクリュー17kがバックルスイッチハウジング17aの孔17aに貫通して側壁2aのバックルスイッチ取付孔2rに螺合することにより、側壁2aに固定されている。そして、側壁2aの内側に突出したホール素子収容部17aにICホール素子17dが収容されて固定されている。
【0043】
したがって、ICホール素子17dはその上下左右を、ベース2の両側壁2a,2bおよび底部2c、ラッチ部材4、慣性レバー部材12の磁気シールド性を有するバックル機構部材で囲まれてバックル機構内に配設されている。そして、このICホール素子17dはバックルスイッチハウジング17a内に配設された導線17hを介してCPUに電気的に接続される。
【0044】
このようにICホール素子17dが設けられた状態では、図6および図7に示すようにエジェクタ7がロック位置に設定されたとき、このエジェクタ7に設けられたラッチ検出用マグネット17cがICホール素子17dの真下に位置してこのICホール素子17dに近接するようにされている。
【0045】
ICホール素子17dが側壁2aの内側に位置することにより、両側壁2a,2bの外側に外部磁界があっても、この外部磁界は両側壁2a,2bの磁気シールド性により両側壁2a,2bの内側に侵入するのを阻止されるため、ICホール素子17dはこの外部磁界に影響されないオン・オフ特性が設定されている。
【0046】
このようなICホール素子17dにおいては、図8に示すようにシートベルトの非装着時、つまりタング3がバックル1に係合していなくエジェクタ7が非ロック位置にあるとき、ラッチ検出用マグネット17cがICホール素子17dから大きく離れることから、ICホール素子17dが検知するラッチ検出用マグネット17cの磁束の量は少なく、このICホール素子17dの出力電流が第1設定値以下で下限値以上の値(LOW)となり、ICホール素子17dはオフとなる。
【0047】
また、シートベルトの装着時、つまりタング3がバックル1に係合してエジェクタ7がロック位置にあるとき、ラッチ検出用マグネット17cがICホール素子17dの真下に位置してこのICホール素子17dに近接することから、ICホール素子17dが検知するラッチ検出用マグネット17cの磁束の量は多くなり、このICホール素子17dの出力電流が第2設定値以上で上限値以下の値(HIGH)となり、ICホール素子17dはオンとなる。
【0048】
このように構成されたこの例のバックル1によれば、エジェクタ7が非ロック位置にあるとき、ICホール素子17dがオフとなることで、タング3とバックル1との非係合を非接触方式で検知でき、また、エジェクタ7がロック位置にあるとき、ICホール素子17dがオンとなることで、タング3とバックル1との係合を非接触方式で検知できる。
【0049】
その場合、ICホール素子17dを、ベース2、ラッチ部材4および慣性レバー部材12の磁気シールド性のバックル機構部材で囲むようにしてバックル機構内に配設しているので、磁気センサに対して外部磁界の磁気を効果的にシールドできるようになる。
【0050】
また、従来のバックルの構成要素に対して、例えば前述のような磁化の源等の磁気シールド用の新たな部品を追加することなく、簡単な構成でICホール素子17dに対する外部磁界の影響を効果的に抑制することができる。これにより、外部磁界の磁気によるバックルスイッチ17の誤検知を防止できるとともに、部品点数を増加させることがないので、構成を簡単にできるとともに、コストを低減できる。
【0051】
更に、磁気センサーをICホール素子17dで構成しているので、磁気センサーを簡単に構成しつつ、バックル1とタング3との係合をより確実に検知できる。
更に、金属製のベース2を、従来のバックルにおける金属製のベース2で構成できるので、ICホール素子17dに対する磁気シールドを、大きな設計変更を必要とせずに効果的にかつ簡単に抑制できるようになる。
【0052】
更に、ICホール素子17dをオン、オフするラッチ検出用マグネット17cを、タング3が係合しない非ロック位置とタング3が係合したロック位置とが設定されているエジェクタ7に設けているので、従来のバックルのエジェクタを有効に活用でき、バックル1内へのバックルスイッチ7を、スペース上より効率よくかつ簡単に配設できる。これにより、狭いバックル1内でのバックルスイッチ7の配設自由度を高くできる。
しかも、ラッチ検出用マグネット17cが簡単な構造で安価であることから、バックルスイッチ7を安価でかつ信頼性の高いものにできる。
【0053】
なお、前述の例では、バックルスイッチ17に用いる磁気センサとして、単にスイッチのオン・オフが認識できればよいことから安価なICホール素子17dを用いているが、これに限定されることなく、この磁気センサとしては、磁気抵抗素子や半導体磁気センサ等の他の磁気センサを用いることもできる。
【0054】
また、前述の例では、ラッチ検出用マグネット17cをエジェクタ7に設けているが、このラッチ検出用マグネット17cは、両側壁2a,2bの内側に位置してタングが係合しない非ロック位置とタングが係合したロック位置とが設定されている部材であって、この部材にラッチ検出用マグネット17cを設けてもICホール素子17dを両側壁2a,2bの内側に設置可能な部材であれば、どのような部材にも設けることができる。
【0055】
更に、前述の例では、エジェクタ7がロック位置にあるときラッチ検出用マグネット17cがICホール素子17dに近接し、エジェクタ7が非ロック位置にあるときラッチ検出用マグネット17cがICホール素子17dから離間するようにしているが、逆に、エジェクタ7が非ロック位置にあるときラッチ検出用マグネット17cがICホール素子17dに近接し、エジェクタ7がロック位置にあるときラッチ検出用マグネット17cがICホール素子17dから離間するようにすることもできる。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1ないし6の発明に係るバックルによれば、バックルスイッチの磁気センサによりタングとバックルとの係合を非接触方式で検知することができる。
そして、磁気センサをバックル機構内の磁気シールド性のバックル機構部材で囲むようにして配設しているので、磁気センサに対して外部磁界の磁気を効果的にシールドできるようになる。その場合、従来のバックルの構成要素に対して、例えば前述のような磁化の源等の磁気シールド用の新たな部品を必要としないので、簡単な構成で磁気センサに対する外部磁界の影響を効果的に抑制できる。これにより、外部磁界の磁気によるバックルスイッチの誤検知を簡単な構成で防止できるとともに、部品点数を増加させることがないのでコストを低減できる。
【0057】
特に、請求項2の発明によれば、磁気センサーをホール素子で構成しているので、磁気センサーを簡単に構成しつつ、バックルとタングとの係合をより確実に検知できる。
【0058】
また、請求項3の発明によれば、従来のバックルの構成要素である金属製のベースにより、磁気センサに対する磁気シールドを、大きな設計変更を必要とせずに効果的にかつ簡単に抑制できるようになる。
【0059】
更に、請求項4の発明によれば、磁気センサーをオン、オフする磁気部材を、タングが係合しない非ロック位置とタングが係合したロック位置とが設定されているバックル機構部材に設けているので、従来のバックルの既存のバックル機構部材を有効に活用でき、狭いバックル内でのバックルスイッチの配設自由度を高くできる。
【0060】
更に、請求項5の発明によれば、磁気部材が設けられるバックル機構部材をエジェクタで構成しているので、バックル内へのバックルスイッチを、スペース上より効率よくかつ簡単に配設できる。
更に、請求項6の発明によれば、磁気部材を簡単な構造で安価なマグネットにより構成しているので、バックルスイッチを安価でかつ信頼性の高いものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバックルの実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図2】この例のバックルの、タングとの非ラッチ状態を示す断面図である。
【図3】この例のバックルの、タングとのラッチ状態を示す断面図である。
【図4】この例のベースの側壁に設けられたガイド孔を示す図である。
【図5】この例のバックルスイッチを示し、(a)はラッチ検出用マグネットの取付位置を説明する分解斜視図、(b)はバックルスイッチハウジングの取付およびICホール素子の取付位置を説明する分解斜視図である。
【図6】この例のベース、エジェクタ、ラッチ検出用マグネットおよびICホール素子の位置関係を模式的に示す上面図である。
【図7】この例のベース、エジェクタ、ラッチ検出用マグネットおよびICホール素子の位置関係を模式的に示す右側面である。
【図8】この例のICホール素子のオン、オフ地の出力電流値を説明する図である。
【符号の説明】
1…バックル、2…ベース、2a,2b…側壁、2c…底部、2n…ホール素子収容部17aが貫通する孔、2r…バックルスイッチ取付孔、3…タング、3a…係止孔、4…ラッチ部材、5…ロックピン、5b…突出端部、6…操作ボタン、7…エジェクタ、7a…マグネット取付部、8…スライダ、12…慣性レバー部材、15…アッパーカバー、16…ロアカバー、17…バックルスイッチ、17a…バックルスイッチハウジング、17a…ホール素子収容部、17cはラッチ検出用マグネット(MG)、17dはICホール素子、17hは導線、17k…スクリュー

Claims (6)

  1. タングを係止するバックル機構、および前記タングとの係合を磁気センサで検知するバックルスイッチを備え、前記タングが挿入されたとき、前記バックル機構がこのタングを係止することでタングと係合するとともに、このタングとの係合を前記バックルスイッチで検知するようにされているバックルにおいて、
    前記バックル機構は磁気シールド性のバックル機構部材を有し、
    前記バックルスイッチの磁気センサが前記バックル機構内のバックル機構部材に囲まれて配設されていることを特徴とするバックル。
  2. 前記磁気センサーはホール素子からなることを特徴とする請求項1記載のバックル。
  3. 前記磁気シールド性のバックル機構部材は金属からなるベースを少なくとも有し、このベースは両側壁とこれらの両側壁間の底部とから構成されており、
    前記磁気センサは前記両側壁と前記底部とに囲まれて配設されていることを特徴とする請求項1または2記載のバックル。
  4. 前記バックルスイッチは前記磁気センサーをオン、オフする磁気部材を備えており、
    この磁気部材は、前記バックル機構部材のうち、前記タングが係合しない非ロック位置と前記タングが係合したロック位置とが設定されているバックル機構部材に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載のバックル。
  5. 前記磁気部材が設けられるバックル機構部材はエジェクタであることを特徴とする請求項4記載のバックル。
  6. 前記磁気部材はマグネットであることを特徴とする請求項4または5記載のバックル。
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