JP3814634B2 - センサー、連結装置のセンサー、バックル及びシートベルト装置 - Google Patents

センサー、連結装置のセンサー、バックル及びシートベルト装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサー及び連結装置のセンサーに関し、詳しくは、タングとロック可能なバックルに使用され、タングとバックルとのロック状態若しくは非ロック状態を検出するセンサー、及び、バックルとタングとの連結操作に基づいてバックルとタングとを連結保持するロック状態と、バックルとタングとの連結が解除される非ロック状態とに切換自在なロック機構を備えて連結装置が構成されると共に、バックルとタングとが連結、非連結の何れにあるかを判別するよう構成されている連結装置のセンサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、自動車を始めとする各種交通機関の座席には、衝突時の緊急時に乗員を保護するためにシートベルト装置が取り付けられている。乗物の搭乗者を拘束するシートベルト装置は、シートベルトウェブと、前記シートベルトウェブに設けられたシートベルト係止舌状体即ちタングと、シートベルトのバックルとを備えている。前記シートベルトウェブに設けられたタングをバックル内に差し込み且つ係止して、前記シートベルトウェブを乗物搭乗者の身体周りに固着する。このようなバックルは、タングをラッチするラッチ部材をタングへのラッチ方向にバネ付勢するとともに、ロック部材によりラッチ部材をタングとバックルとのラッチ状態に保持することでタングとバックルとがロック状態になる。
【0003】
一般に、かかるシートベルト装置は、前記タングがバックル内で係止されたか否かを検知するためのセンサーを有する。センサーは、シートベルトが乗物搭乗者に固着されているか否かを検知するためや、シートベルト装置の作動に関係する装置等を作動制御したりするために用いられる。
【0004】
従来のセンサーとしては、一般に、基板タイプ等の接触方式のセンサーが用いられているが、この接触方式のセンサーでは、タングとバックルとがラッチしたり、ラッチが解除したりする度に、センサーの接点部の切替が繰り返されるので、接点部が摩耗すること等により、接触不良を発生するおそれがあり、耐久性が必ずしも良好であるとはいえない。
【0005】
そこで、タングにラッチするラッチ部材に光反射装置のフィールド供給源装置から発射された光をラッチ部材の反射面に照射し、この反射面で反射した反射光を光反射装置のフィールドエフェクト装置で検知することで、タングとのラッチ及び非ラッチを検出することができる非接触方式のセンサーが提案されている。この非接触方式のセンサーによれば、接点部が無いので、接点部の摩耗による接触不良が発生する恐れはなく、耐久性が良好なものとなる。
【0006】
しかしながら、光反射装置による非接触方式のセンサーでは、ラッチ部材と光反射装置との取付誤差による影響や、水やジュース等の液体あるいはほこり等の異物の影響、あるいは液体による錆の影響を受けやすく、光反射装置により光反射を受光し難くなり、確実に作動することが困難になるおそれが考えられる。
【0007】
そのため、磁界の方向が異なる二つのマグネットを有すると共に、それらのマグネットの磁界により起電力を発生するホール素子とを有する非接触方式のセンサーが提案された。この非接触方式のセンサーによれば、タングとバックルとが非ラッチ状態では、前記二つのマグネット部材のうちいずれか一方が前記ホール素子に対向すると共に、タングとバックルとがラッチ状態では、前記二つのマグネット部材のうちいずれか他方が前記ホール素子に対向するようになっている。ホール素子で発生した起電力は、バックルとタングとのロック状態・非ロック状態を表示する表示ランプ等の表示装置を作動制御する中央処理装置に導線を通して送られる。二つのマグネットの磁界方向が異なるから、ホール素子が一方のマグネットに対向した場合と、他方のマグネットに対向した場合とで、ホール素子で発生する起電力の方向が異なる。中央処理装置は、この起電力の方向変化を検知して、表示装置を作動させ、この表示装置でタングとバックルとのロック状態・非ロック状態を検出できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般に、ホール素子を通過する磁界の磁束の方向を反転させると、磁気双極子の動きに対するバックラッシュのため、逆方向の起電力の発生は遅延する。そのため、上述の非接触方式のセンサーでは、一方のマグネットに対向しているホール素子を、他方のマグネットに対向させた場合、起電力の発生に遅れが生じる場合があった。この起電力の発生遅延は、バックルとタングとのロック状態・非ロック状態を表示する表示装置の作動遅延の原因にもなり、結果として、バックルとタングとのロック状態・非ロック状態を確実に検知できない場合があった。
一方、上述の検知遅延問題は、ホール素子を通過する磁束密度の変化を大きくすることで回避できるが、かかる場合にあっては、マグネットの大型化等が必要であり、センサー自体が大型化する問題が生じる。
【0009】
又、バックルやタングの構造を考えると、バックルに対してタングが連結される構造の連結装置では、部品のバラツキや、使用に伴う摩滅の発生によってバックルに対してタングが保持される位置が一定しないものであり、初期状態で適正なセンシングを行うものであっても、長期に亘る使用時には、バックルに対してタングが連結する状態にあるにも拘わらず、非ロック状態であるとの誤検出が行われることもあり改善の余地がある。
【0010】
そこで、本願発明の目的は、取付誤差による影響や、液体あるいは埃等の異物の影響を受け難く、しかも、センサーを大型化すること無く、バックルとタングとのロック状態・非ロック状態を確実に検知できる非接触方式のセンサーを提供すると共に、連結装置の素材に影響を受けず、バックルとタングとがロック状態、非ロック状態の何れにあるかを精度高く検出し得る連結装置のセンサーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るセンサーの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
タングとロック可能なバックルに使用され、タングとバックルとのロック状態若しくは非ロック状態を検出するセンサーにおいて、マグネットから発生する磁気で磁気回路を形成する磁気回路形成部と、磁界の発生を検知して信号を出力するホールICと、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記ホールICを通過する、前記磁気回路の磁束密度を調整する磁束密度調整部とを有し、
前記磁気回路形成部は、固定基板上に設置されたマグネットと、前記固定基板に沿って配置された磁性体基板とを有し、前記ホールICを前記固定基板上に設けると共に、前記磁性体基板は、前記ホールIC近傍に位置する第一磁性体基板部と、前記ホールICから所定距離離れて位置する第二磁性体基板部とを有し、前記磁束密度調整部は、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記磁気回路の磁気を誘導可能とする磁気誘導部を、前記固定基板に対して前記第一磁性体基板部の対称位置、若しくは、前記固定基板に対して前記第二磁性体基板部の対称位置に移動させる制御を行う第一位置制御部を有している点にある。
【0012】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、マグネットから発生する磁気で磁気回路を形成し、磁束密度調整部で、ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、ホールICを通過する前記磁気回路の磁束密度を調整することで、磁界が作用することで発生する信号を遅延させることなく出力させることができる。即ち、ホールICを通過する前記磁気回路の磁束密度を所定値に設定する場合、ホールICに磁界が作用することで信号が出力される(オン信号)。一方、ホールICを通過する磁束密度をゼロに設定する場合、信号は出力されない(オフ信号)。このように、出力信号の有無を、中央処理装置で検知して表示装置を作動させ、ロック状態若しくは非ロック状態のいずれか一方であることを乗物搭乗者に認識させることができる。また、前記磁気回路形成部を、固定基板上に設置されたマグネットと、前記固定基板に沿って配置された磁性体基板とを有して構成すれば、マグネットから発生した磁気は磁性体基板の中を流れていくから磁気回路を形成することができる。即ち、マグネットの一方の極から発生して、前記磁性体基板の所定位置まで導かれそこから空中に飛び出し、再びマグネットの他方の極に戻る磁気回路を形成することができる。そして、前記ホールICを前記固定基板上に設け、前記磁性体基板を、前記ホールIC近傍に位置する第一磁性体基板部と、前記ホールICから所定距離離れて位置する第二磁性体基板部とを有するように構成して、磁気誘導部を、前記固定基板に対して前記磁性体基板の位置と反対側に位置させ、第一位置制御部で、前記固定基板に対して前記第一磁性体基板部との対称位置、若しくは、前記固定基板に対して前記第二磁性体基板部との対称位置に移動させる制御を行う。
【0013】
前記磁気誘導部が、前記第一磁性体基板部との対称位置に移動する場合にあっては、前記マグネットの一方の極から発生した磁気が、前記第一磁性体基板部を通過し、次に、前記ホールICを通過し、次に、前記磁気誘導部を通過し、最終的に、前記マグネットの他方の極に戻るため、前記ホールICを通過する磁束密度が高くなる。一方、前記磁気誘導部が、前記第二磁性体基板部との対称位置に移動する場合にあっては、前記マグネットの一方の極から発生した磁気が、前記第二磁性体基板部を通過し、次に、前記磁気誘導部を通過し、最終的に、前記マグネットの他方の極に戻るため、前記ホールICを通過する磁束密度をゼロに設定させることができる。尚、磁気が、前記磁気誘導部を通過して前記マグネットに戻る場合は、バックルの内部機構として存在する磁性体部品を通過する。即ち、バックルの内部機構として存在する磁性体部品を磁気回路の構成パーツとする。
【0014】
その結果、センサーの接点部の切換を非接触方式で行うようにしているので、接点部での摩耗効果による接触不良の発生が解除でき、基板タイプ等の接触法式のセンサーに比べて耐久性をきわめて向上させることができる。また、光反射装置によるセンサーに比べて、取付誤差による影響や、水やジュース等の液体物あるいは埃等の異物の影響、あるいは、液体物による錆の影響を受け難く、作動をより一層確実にすることができる。
また、前記磁束密度調整部で、前記磁気誘導部を、前記第一磁性体基板部との対称位置、若しくは、前記第二磁性体基板部との対称位置に移動させる制御を行うことで、前記ホールICを通過する磁束密度を確実に制御することができ、それに伴い、前記ホールICで発生する出力信号を確実に制御することができ、中央処理装置で、この出力信号の有無を検知して、表示装置を作動させ、この表示装置でタングとバックルとがロック状態・非ロック状態を確実に検出できる。
【0022】
本発明の請求項2に係るセンサーの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
タングとロック可能なバックルに使用され、タングとバックルとのロック状態若しくは非ロック状態を検出するセンサーであって、マグネットから発生する磁気で磁気回路を形成する磁気回路形成部と、磁界の発生を検知して信号を出力するホールICと、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記ホールICを通過する、前記磁気回路の磁束密度を調整する磁束密度調整部とを有し、
前記磁気回路形成部は、固定基板上に設置されたマグネットと、前記固定基板に沿って配置された第一磁性体基板と、前記固定基板に対し第一磁性体基板の反対側にあり、前記第一磁性体基板と所定距離離れて位置する第二磁性体基板とを有し、前記ホールICを前記固定基板上に設けると共に、前記磁束密度調整部は、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記磁気回路の磁気を誘導可能とする磁気誘導部を、前記第一磁性体基板と前記第二磁性体基板とを連絡する連絡位置、若しくは、前記連絡位置から所定距離離れた非連絡位置に移動させる制御を行う第三位置制御部を有する点にある。
【0023】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、固定基板上に設置されたマグネットと、前記固定基板に沿って配置された第一磁性体基板と、前記固定基板に対し第一磁性体基板の反対側にあり、前記第一磁性体基板と所定距離離れて位置する第二磁性体基板とを有して磁気回路形成部を構成する。そして、ホールICを前記固定基板上に設ける。即ち、前記第一磁性体基板と前記第二磁性体基板との間に、固定基板上に設置されたマグネットとホールICとを存在させる。マグネットから発生した磁気は、磁性を帯びたパーツを優先的に連絡して磁気回路を構成するが、磁性を帯びたパーツが無い若しくは離間した位置にある場合は、距離的に接近して位置するパーツを優先的に連絡して磁気回路を構成する。従って、所定距離離れて位置する前記第一磁性体基板と前記第二磁性体基板との間に、固定基板上に設置されたマグネットとホールICとが存在する状態では、前記マグネットの一方の極から発生した磁気は、前記第一若しくは第二磁性体基板を通過し、前記ホールICを経由し、前記第二若しくは第一磁性体基板を通過し、前記マグネットの他方の極に戻る。
【0024】
係る場合において、前記磁束密度調整部で、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記磁気回路の磁気を誘導可能とする磁気誘導部を、前記第一磁性体基板と前記第二磁性体基板とを磁気的に連絡する連絡位置に移動させる制御を行う。マグネットから発生した磁気は、磁性を帯びたパーツを優先的に連絡して磁気回路を構成するから、前記マグネットの一方の極から発生した磁束は、前記第一若しくは第二磁性体基板を通過し、前記磁気誘導部を経由し、前記第二若しくは第一磁性体基板を通過し前記マグネットの他方の極に戻る。
【0025】
従って、前記ホールICを通過する磁束密度は比較的低くなる。一方、前記磁気誘導部が、前記ホールICから所定距離離れた離間位置に移動する場合にあっては、マグネットから発生した磁気が距離的に接近して位置するパーツを優先的に連絡して磁気回路を構成するから、前記マグネットの一方の極から発生した磁気は、前記第一若しくは第二磁性体基板を通過し、前記ホールICを経由し、前記第二若しくは第一磁性体基板を通過し前記マグネットの他方の極に戻る。従って、前記ホールICを通過する磁束密度が高くなる。
【0026】
その結果、前記磁束密度調整部で、前記磁気誘導部を、前記第一磁性体基板と前記第二磁性体基板とを連絡する連絡位置、若しくは、前記連絡位置から所定距離離れた非連絡位置に移動させる制御を行うことで、前記ホールICを通過する磁束密度を確実に制御することができ、それに伴い、前記ホールICで発生する出力信号を確実に制御することができ、中央処理装置で、この信号の有無を検知して、表示装置を作動させ、この表示装置でタングとバックルとがロック状態・非ロック状態を確実に検出できる。尚、前記第一磁性体基板若しくは前記第二磁性体基板の形状を種々変化させることで、磁気回路形成部が形成する磁気回路の形状も自由に設計できる。バックルの形状に合わせたセンサーを構成することで、バックルの構成を変更すること無くセンサーを取付けることも可能である。また、前記第一磁性体基板若しくは前記第二磁性体基板の形状を小型に設計することで、センサー自体も小型化も可能である。
【0027】
本発明の請求項3に係るセンサーの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
タングとロック可能なバックルに使用され、タングとバックルとのロック状態若しくは非ロック状態を検出するセンサーであって、マグネットから発生する磁気で磁気回路を形成する磁気回路形成部と、磁界の発生を検知して信号を出力するホールICと、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記ホールICを通過する、前記磁気回路の磁束密度を調整する磁束密度調整部とを有し、
前記磁気回路形成部は、磁性体基板と、前記磁性体基板の近傍に設けられたマグネットとを有し、前記ホールICを、前記磁性体基板の近傍であって、前記マグネットが位置する側に設けると共に、前記磁束密度調整部は、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記磁気回路の磁気を誘導可能とする磁気誘導部を、前記ホールICに対して前記磁性体基板と反対側かつホールIC近傍である近傍位置、若しくは、前記ホールICから所定距離離れた離間位置に移動させる制御を行う第四位置制御部を有し、前記近傍位置と前記離間位置との間であって、前記磁気誘導部の通過軌跡の途中にある中途位置と、前記磁性体基板との間に磁性体切片を設けた点にある。
【0028】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、磁性体基板と、前記磁性体基板の近傍に設けられたマグネットとを有して磁気回路形成部を構成する。ホールICは、前記磁性体基板の近傍であって、前記マグネットが位置する側に設けられる。そして、タングとバックルとのロック状態若しくは非ロック状態に対応して、磁気を誘導可能とする磁気誘導部を、前記ホールICに対して前記磁性体基板と反対側かつホールIC近傍である近傍位置、若しくは、前記ホールICから所定距離離れた離間位置に移動させる制御を第四位置制御部で行う。 前記磁気誘導部が、前記ホールICに対して前記磁性体基板と反対側かつホールIC近傍である近傍位置に移動する場合にあっては、前記マグネットから発生する磁束の大半は前記磁気誘導部に誘導される。そのため、前記マグネットの一方の極から発生した磁気は、前記磁性体基板を通過し、前記ホールICを通過し、前記磁気誘導部を経由し、前記マグネットの他方の極に戻る磁気回路(以下、第一磁気回路とする。)を構成する。従って、前記ホールICを通過する磁束密度が高くなる。尚、前記磁気誘導部から前記マグネットの他方の極に磁気が流れる際、バックル本体に使用されている磁性体部品を通過することもできる。
【0029】
前記磁気誘導部が、前記ホールICから所定距離離れた離間位置に移動する場合にあっては、前記マグネットの一方の極から発生した磁気は、前記磁気誘導部の影響をほとんど受けずに、前記マグネットの他方の極に戻る。即ち、係る場合、前記マグネットからの磁束が自由状態になっている磁気回路(以下、第二磁気回路とする。)を構成する。さて、前記ホールICを通過する磁束密度を確実に制御するためには、前記磁気誘導部が前記離間位置に移動した場合、前記ホールICを通過する磁束密度を極力減少させることが望ましい。しかし、設計上の理由から、前記マグネットと前記ホールICとの距離が比較的接近せざるを得ない場合は、前記ホールICを通過する磁束密度の減少をさせることが困難になる。また、前記マグネットの磁気強度と、前記マグネットと前記ホールICとの距離間隔との兼ね合いを考慮する必要性もある。さらには、ホールICにはヒステリシス特性が存在するから、ホールICを流れている磁束密度を大幅に減少させる必要性がある。
【0030】
前記近傍位置と前記離間位置との間であって、前記磁気誘導部の通過軌跡の途中にある中途位置と、前記磁性体基板との間には、磁性体切片が設けられている。そのため、前記磁気誘導部が中途位置にある場合、前記マグネットの一方の極から発生した磁気は、前記磁性体基板を通過し、前記磁性体切片を通過し、前記磁気誘導部を経由し、前記マグネットの他方の極に戻る磁気回路(以下、第三磁気回路とする。)を構成することができる。従って、前記磁気誘導部が前記近傍位置から前記中途位置に移動した場合、前記第一磁気回路から第三磁気回路へ新たな磁気回路が形成されるから、ホールICを流れている磁束密度を大幅に減少させることが可能になる。一方、前記磁気誘導部が前記中途位置から前記離間位置に移動した場合、前記第二磁気回路が形成される。前記マグネットと前記ホールICとの距離が比較的接近している場合は、前記ホールICを通過する磁束も存在することになる。しかし、第三磁気回路が形成されることで前記ホール素子を通過している磁束密度は一旦大幅に減少している。そのため、たとえ第二磁気回路が形成され、前記ホールICを通過する磁束が存在したとしても、ホールICからの出力信号の発生は困難となる。
【0031】
その結果、前記磁束密度調整部で、前記磁気誘導部を、前記ホールICに対して前記磁性体基板と反対側かつホールIC近傍である近傍位置、若しくは、前記ホールICから所定距離離れた離間位置に移動させる制御を行うことで、前記ホールICを通過する磁束密度を確実に制御することができ、それに伴い、前記ホールICで発生する出力信号を確実に制御することができ、中央処理装置で、この信号の有無を検知して、表示装置を作動させ、この表示装置でタングとバックルとがロック状態・非ロック状態を確実に検出できる。また、センサーをバックルに取り付けることを考慮した場合、スペース的制限から、前記ホールICの出力信号を完全にオフ状態にする設計が困難な場合であっても、請求項5 に係る発明の構成によれば、ホールICの出力信号を安定してオン状態・オフ状態に切り替えることができる。
【0032】
本発明の請求項4に係る連結装置のセンサーの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
バックルとタングとの連結操作に基づいてバックルとタングとを連結保持するロック状態と、バックルとタングとの連結が解除される非ロック状態とに切換自在なロック機構を備えて連結装置が構成されると共に、バックルとタングとが連結、非連結の何れにあるかを判別するよう構成されている連結装置のセンサーであって、前記ロック機構が、タングの連結操作に基づきタングに係合する姿勢に切換わって前記ロック状態を作り出すラッチ部材と、このラッチ部材を支持するベース部材とを備えて構成され、前記ラッチ部材の一部で成る作動部材、あるいは、前記ラッチ部材の作動と連係して位置が変位する作動部材を磁性体で構成して前記ベース部材の外壁面から外方に突出させ、該センサーは、マグネットと、このマグネットからの磁束密度の変化を捉え得るセンシング手段とを前記ベース部材の外部位置において外壁面から略等しく離間する位置に配置し、このマグネットとセンシング手段との間に対して前記作動部材の移動空間を形成し、かつ、前記作動部材がロック領域に達した状態を磁束密度の変化に基づいてロック状態を検出するよう構成し
前記マグネットの一方の磁極面を前記センシング手段に向かう側に設定すると共に、前記マグネットの磁極面と平行する姿勢となるよう前記作動部材の移動方向を設定してある点にある。
【0033】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、バックルとタングとを連結した場合には、作動部材が移動してロック領域に達する。この移動時においてベース部材の外壁面から突出した作動部材はマグネットとセンシング手段との間の移動空間で移動してロック領域に達するのでマグネットからセンシング手段に作用する磁束密度が変化し、この変化に基づいてロック機構がロック状態に達していることを判別できる。又、ベース部材から離間した位置においてマグネットからセンシング手段に対して磁束が作用するので、例えば、ベース部材が鉄等の磁性体で構成されたものでも、磁束がベース部材に影響されることは少なく、作動部材の位置の誤差から受ける影響も小さい。更に、ロック機構がロック状態に達する際には、作動部材がマグネットとセンシング手段との間においてマグネットの磁極面に平行する方向、つまり、磁力線と直交する方向に移動するので、センシング手段に作用する磁束密度を大きく変動させることになる。その結果、摩耗によって作動部材が適正な位置から多少外れた位置に存在する状況に陥っても、バックルとタングとがロック状態、非ロック状態の何れの状態にあるかを良好に検出し得るセンサーが合理的に構成されたのである。
【0034】
本発明の請求項5に係る連結装置のセンサーの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項4の連結装置のセンサーにおいて、前記センシング手段を基準にしてマグネットと反対側に磁性体で成るヨークを配置している点にある。
【0035】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、マグネットの磁極面からの磁束をセンシング手段に対して直接作用させることが可能になるばかりか、磁極面からの磁束がヨークによって収束されるので、マグネットから離間した位置に配置されたセンシング手段に対してもより高い密度の磁束を作用させ得るものとなる。その結果、マグネットとセンシング手段との距離が比較的大きくともセンシング手段で良好な検出を可能にするばかりで無く、作動部材がロック領域内に入り込んだ場合にはロック状態であることを精度高く検出できるものとなった。
【0036】
本発明の請求項6に係る連結装置のセンサーの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項4又は5記載の連結装置のセンサーにおいて、前記マグネットとセンシング手段とが非磁性体で成るハウジングに支持されると共に、このハウジングに前記ベース部材の外壁面に連結する連結面を形成し、又、この連結面から所定距離だけ離間した位置に前記マグネットとセンシング手段とを支持する支持部を形成してある点にある。
【0037】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、マグネットとセンシング手段とをベース部材の壁部から離間した位置に配置できるばかりでなく、マグネットとセンシング手段とを非磁性体で成るハウジングを介してベース部材に支持しているので、ベース部材が鉄等の磁性体の素材で構成されていても、磁束に対する影響を極めて小さくできるものとなり、又、マグネットとセンシング手段とを予めハウジングに備えておくことにより、夫々の相対的な位置関係の設定が容易になり、しかも、ハウジングをベース部材に取り付けるだけで、センサーの取り付けが完了する。その結果、バックルとタングとがロック状態、非ロック状態の何れの状態にあるかを高い感度で良好に検出すると共に、組立ても容易となった。
【0038】
本発明の請求項7に係る連結装置のセンサーの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項4〜6のいずれか1項に記載の連結装置のセンサーにおいて、前記センシング手段が、磁束密度の変化を捉えるホール素子と、このホール素子から信号に基づいてON信号、あるいは、OFF信号の何れかの信号を出力する処理回路とを有したホールICを用いて構成されている点にある。
【0039】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、センシング手段に作用する磁束密度が変化した場合には、この磁束密度の変化をホール素子が電圧信号の変化に変換すると共に、この電圧信号に基づいて処理回路がON信号あるいはOFF信号として出力するので、例えば、センシング手段をホール素子のみで構成した場合のように、出力信号を処理する必要がなく出力信号でランプ等を直接駆動することも可能となる。その結果、出力信号の処理が簡素化するものとなる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0041】
〔第一実施形態〕
図1及び図2に示すように、本願発明に係るセンサー17は、下記に説明するバックル1に取付けられる。即ち、バックル1は、両側壁2a、2bと底部2cとを有するU字状フレームからなるベース2と、このベース2の両側壁2a、2bに回動可能に支架され、タング3にラッチ可能なラッチ部材4と、前記ベース2の両側壁2a、2bに移動可能に設けられ、前記タング3と前記ラッチ部材4とのラッチ時にラッチ部材4のラッチ解除方向の移動を阻止するロックピン5と、前記ベース2の両側壁2a、2bに長手方向に移動可能に設けられた操作ボタン6と、前記ベース2の底部2cに前記ベース2の長手方向に摺動可能に設けられ、前記タング3をバックル1から離脱させる方向に付勢可能なエジェクタ7と、前記ロックピン5を保持するロックピン保持部8aを有するスライダ8と、このスライダ8とラッチ部材4との間に縮節されてロックピン5がラッチ部材4の方向へ押圧されるようにスライダ8を常時付勢するスライダスプリング9と、前記操作ボタン6を突出方向に常時付勢するボタンスプリング10と、前記エジェクタ7を送出し方向に常時付勢するエジェクタスプリング11と、前記ベース2の両側壁2a、2bに回動可能に、かつ、前記ベース2の長手方向移動可能に支架され、前記タング3と前記ラッチ部材4とのラッチ時に前記ロックピン5がこのラッチの解除位置に慣性移動するのを阻止する慣性レバー部材12と、前記ベース2の両側壁2a、2bに支架されて固定されたスプリングホルダ13と、前記慣性レバー部材12とスプリングホルダ13との間に張設されたレバースプリング14と、これらの構成部品が組み付けられたベース2を上下から覆って互いに係合するアッパーカバー15、ロアカバー16とから構成されている。
【0042】
前記ベース2の両側壁2a、2bには、夫々、前記ラッチ部材4の回動軸4a、4bを回動可能に支持する支持溝2d、2eと、前記ロックピン5の両端部5a、5bを支持しかつ案内する凸状のガイド孔2f、2gと、前記エジェクタ7のガイド溝7a、7bが摺動可能に嵌合されて前記エジェクタ7を長手方向に案内するガイドレール2h(他の一つはガイドレール2hと長手方向軸に関して対称に設けられているが不図示)と、一方の側壁2bに設けられた、ボタンスプリング10の一端を支持するスプリング支持部2iと、前記エジェクタスプリング11の一端を支持するスプリング支持部2jと、前記慣性レバー部材12の回転軸12a、12bを回動可能に、かつ、長手方向に移動可能に支持するとともに、前記操作ボタン6に押圧されることで前記慣性レバー部材12を作動位置から非作動位置へ戻すための被押圧部12c、12dを収納するガイド溝2k、2mと、前記スプリングホルダ13の取付部13a、13bが勘合されて着脱可能に取り付けられる取付部2n、2oと、前記タング3の挿入時にこのタング3を案内するガイド部2p、2qとを備えている。
【0043】
側壁2bに形成された支持溝2e、凸状のガイド孔2g、およびガイド溝2mは、図3に示す形状とされている。すなわち、支持溝2eはラッチ部材4の回動軸4a、4bを回動可能に支持する軸支持部2e1を有している。また、凸状のガイド孔2gは、長手方向に延びる長手方向部2g1と、この長手方向部2g1の中間から上下方向に延びる上下方向孔部2g2とからなっている。長手方向孔部2g1 の左端部の上部は、後述するようにロックピン5が非ロック状態(図3に二点鎖線で示す位置)にあるとき、このロックピン5を上方から抑えてロックピン5の上方移動を阻止するロックピン抑え部2g3となっている。また、上下方向孔部2g2の左端部は、後述するようにロックピン5が非ロック位置(図3に一点鎖線で示す位置)からロック位置の方へ移動するとき、あるいはその逆方向へ移動するときに、このロックピン5を案内するガイド部2g4 となっている。このガイド部2g4は長手方向孔部2g1から右方に傾斜する傾斜面に形成されている。ロックピン抑え部2g3とガイド部2g4との接続部は円弧状のR部2g5とされており、前記R部2g5の径はできるだけ小さい方が望ましい。
【0044】
更に、ガイド溝2mは、慣性レバー部材12の回動軸12a、12bを支持する回動軸支持部2m1と、非作動位置と作動位置との間の慣性レバー部材12の回動時、図3に一点鎖線で示すように、その被押圧部12dが通過可能な開口部2m2と、慣性レバー部材12が慣性移動したときに、図3に二点鎖線で示すように被押圧部12dが当接し、慣性レバー部材12の非作動位置方向への回動を阻止する回動阻止部2m3とからなっている。
【0045】
前記ラッチ部材4は、前記タング3とラッチするジョグル部4cと、前記操作ボタン6による前記タング3と前記バックル1とのラッチ解除時に、操作ボタン6の操作端と反対側の端部が当接してラッチ部材4がラッチ解除方向に押圧される解除操作力支持部4d、4eと、前記スライダスプリング9の一端を支持するスプリング支持部4fとを更に備えている。前記ラッチ部材4は、前記タング3とラッチしない非ラッチ位置と前記タング3とラッチするラッチ位置とが設定されていると共に、この非ラッチ位置との間で、回動軸4a、4bを中心に回動可能とされている。
【0046】
ロックピン5は、その下端が常時ラッチ部材4の上面に当接されており、スライダスプリング9のばね力で設定されて、凸状のガイド孔2f、2gの長手方向孔部2f1、2g1に位置し、前記タング3と前記ラッチ部材4とのラッチ時にラッチ部材4をラッチ状態にロックする前述のロック位置と、操作ボタン6の解除操作力で設定されて、凸状のガイド孔2f、2gの上下方向孔部2f2、2g2に位置し、ラッチ部材4をタング3とのラッチ解除方向にする、ロック位置より右方にある前記非ロック位置とが設定されている。また、このロックピン5はその断面形状がほぼ矩形かまたは下辺が短いほぼ逆台形状に形成されている。そして、ロックピン5の一つの角部5aが凸状のガイド孔2f、2gの各ガイド部2f4、2g4及び各R部2f3、2g3に当接しながら移動するようになっている。角部5aはR部とされている。
【0047】
更に、前記ロックピン5は、両側壁2a、2bのガイド孔2f、2g間に架設されたときは、その両端部がそれぞれこれらのガイド孔2f、2gを貫通して両側壁2a、2bの外側に所定量突出するようになっている。側壁2bから外側に突出するロックピン5の突出端部5aには、磁性体で形成された柱状の磁気誘導部17fが設けられ、前記ロックピン5の動作と連動して動作するようになっている。
【0048】
前記操作ボタン6は、長手方向かつ幅方向に延設された平板状部6aと、この平板状部6aの両側縁に平板状部6aから折り曲げられて形成された両側壁6b(他の一つは側壁6bと同様に設けられるが、不図示。以下、説明の便宜上、符号6bで両側壁を表す)と、長手方向中心から一側縁側寄りに偏心して設けられ、前記ボタンスプリング10の他端を支持するスプリング支持部6cを備えている。その場合、図1に示すように、操作ボタン6の平板状部6aおよび両側壁6bは横断面がほぼコ字状に形成されていて、いずれも、慣性レバー部材12の回転軸12a、12bの位置より右方へ延びて設けられている。更に、図1・図2には示されていないが、操作ボタン6の両側壁6bの内側には、前記慣性レバー部材12の被押圧部12c、12dを押圧して慣性レバー部材12を作動位置から非作動位置へ回動させる、傾斜面からなる慣性レバー部材作動部が設けられている(図3に、慣性レバー部材作動部6dとして模式的に示されている)。同様に図1・図2には示されていないが、操作ボタン6の両側壁6bの内側には、前記ロックピン5の両端部を押圧して、このロックピン5をロック位置から非ロック位置へ移動させる、垂直面からなるロックピン作動部が設けられている(同様に図3にロックピン作動部6eとして模式的に示されている)。
【0049】
そして、この例では、前記タング3と前記バックル1とのラッチ状態からラッチ解除操作のために操作ボタン6が解除操作されて右方へ移動したときに、まず、慣性レバー部材作動部6dが慣性レバー部材12の非作動位置の方へ押し上げ、次いで、前記ロックピン作動部6eがロックピン5をその非ロック位置の方へ移動するようになっている。
【0050】
エジェクタ7は、長手方向中心に設けられ、ラッチ部材4のジョグル部4cの底部が当接するときにはほぼ点接触する突条7cと、エジェクタスプリング11の他端を支持するスプリング支持部7dとを更に備えている。スライダ8は、スライダスプリング9の他端を支持するスプリング支持部8bを更に備えている。
【0051】
前記慣性レバー部材12は、前記タング3と前記バックル1とのラッチ時に、慣性によるロックピン5および操作ボタン6のラッチ解除方向への移動を阻止する。この慣性レバー部材12は、レバー12e、12fと、重心Gがこれらのレバー12e、12fとほぼ直交する位置に設定された質量体12g、12hと、レバースプリング14の一端を支持するスプリング支持部12iとを更に備えている。その場合、質量体12g、12hの質量は、慣性により質量体12g、12hの重心Gに作用する慣性力による回動軸12a、12bまわりのモーメントが操作ボタン6がラッチ解除方向に移動してその慣性レバー部材作動部6dが慣性レバー部材12の被押圧部12c、12dを慣性レバー部材12の非作動位置の方へ押し上げる力による回動軸12a、12bまわりのモーメントが操作ボタン6がラッチ解除方向に移動してその慣性レバー部材作動部6dが慣性レバー部材12dの被押圧部12c、12dを慣性レバー部材12の非作動位置の方へ押し上げる力による回動軸12a、12bまわりのモーメントより大きくなるように設定されている。スプリングホルダ13は、レバースプリング14の他端を支持するスプリング支持部13cを更に備えている。
【0052】
センサー17は、図4に示すように、側壁2bのセンサー取付孔2rに、止めビス等を用いて取付けられる。センサー17は、図5に示すように、センサーケース17aと、フレキシブル固定基板17e上に設置されたマグネット17c及びホールIC17dと、フレキシブル固定基板17eに沿って配置された磁性体基板17bと、図示しない表示ランプ等の表示装置を作動制御する図示しない中央処理装置に電気的に接続するリード線17hと、裏ケース17gとで構成されている。前記磁性体基板17bは鉄片で形成されている。磁性体基板17bは、ホールIC17d近傍に位置する第一磁性体基板部17b1と、前記ホールICから所定距離離れて位置する第二磁性体基板部17b2とを有する。尚、ホールIC17dは、一様な電流が流れている状態で一定方向に閾値を越えた磁界を加えるとオン信号が出力される(デジタル信号)。
【0053】
図6(b)に示すように、マグネット17cは、フレキシブル固定基板17e上の一方の面に配置され、ホールIC17dは、フレキシブル固定基板17e上の他方の面に配置される。磁性体基板17bは、フレキシブル固定基板17eに対し、マグネット17cが配置されている面と反対方向の面に配置される。ホールIC17dは、第一磁性体基板部17b1とフレキシブル固定基板17eとで挟まれるように構成される。
図6(a)に示すように、磁性体基板17bは、マグネット17cが存在する方から見て、平面視で略「つ」文字形状に構成され、磁性体基板17bのうち、「つ」文字書き始め部分が第一磁性体基板部17b1に相当し、磁性体基板17bのうち、「つ」文字書き終わり部分が第二磁性体基板部17b2に相当する。
【0054】
マグネット17cから発生した磁気は磁性体基板17bの中を流れていく磁気回路を形成することができる。即ち、マグネット17cの一方の極から発生して、前記磁性体基板17bの所定位置まで導かれそこから空中に飛び出し、再びマグネット17cの他方の極に戻る磁気回路を形成することができる。
【0055】
ホールIC17dを通過する磁束密度を調整する磁束密度調整部は、第一位置制御部を有して構成される。前記第一位置制御部は、前記磁気誘導部17fを、フレキシブル固定基板17eに対して第一磁性体基板部17b1との対称位置、若しくは、フレキシブル固定基板17eに対して第二磁性体基板部17b2との対称位置に移動させる制御を行う。即ち、磁気誘導部17fは、ロックピン5の端部5aに一体的に固定されているから、ロックピン5がロック位置にある場合は、磁気誘導部17fをフレキシブル固定基板17eに対して第一磁性体基板部17b1との対称位置に移動させることができる。また、ロックピン5が非ロック位置にある場合は、磁気誘導部17fをフレキシブル固定基板17eに対して第二磁性体基板部17b2との対称位置に移動させることができる。
【0056】
図7(a)ないし(b)は、前記ベース2の側壁2bに取付けられたセンサー17を示す。図7(a)に示す状態では、ロックピン5はロック位置にあり、磁気誘導部17fは、ホールIC17dの近傍に位置する第一磁性体基板部17b1に位置する。従って、係る場合には、図8(a)に示すように、前記マグネット17cから発生した磁気が、前記第一磁性体基板部17b1 を通過し、次に、前記ホールIC17dを通過し、次に、前記磁気誘導部17fを通過し、最終的に、前記マグネット17cに戻るため、磁気回路の磁気が前記ホールIC17dを確実に通過する。ホールIC17dは信号を出力し、この出力信号がリード線17hを介して中央処理装置に送られる。
【0057】
一方、図7(b)に示す状態では、ロックピン5は非ロック位置にあり、磁気誘導部17fは、ホールIC17dから所定距離離れて位置する第二磁性体基板部17b2に位置する。従って、係る場合には、図8(b)に示すように、前記マグネット17cから発生した磁気が、前記第一磁性体基板部17b2を通過し、次に、前記磁気誘導部17fを通過し、最終的に、前記マグネット17cに戻るため、磁気回路の磁気は前記ホールIC17dをほとんど通過しない。
【0058】
次に、バックル1とタング3との作動および本願発明に係るセンサー17の作動について説明する。図9は、バックル1とタング3とのラッチ作動およびラッチ状態での慣性抜け防止作動を説明し、(a)はタング3がバックル1にラッチされたラッチ状態を示す図、(b)はタング3がラッチされない非ラッチ状態を示す図である。
【0059】
タング3がラッチされないバックル1の非ラッチ状態では、図9(b)に示すようにエジェクタ7がエジェクタスプリング11のばね力で左限位置に設定される。エジェクタ7のこの左限位置では、エジェクタ7はラッチ部材4のジョグル部4cを上方に押し上げ、ラッチ部材4のジョグル部4cの底部4c1が、エジェクタ7の上面の突条7cにほぼ点接触で載った状態となる。この状態では、ラッチ部材4はタング3の挿入通路からはずれ、タング3とラッチしない非ラッチ位置に設定される。
【0060】
また、このとき、ロックピン5はラッチ部材4の上面に当接してこのラッチ部材4によって押し上げられ、凸状のガイド孔2f、2gの上下方向孔部2f2、2g2の非ロック位置に設定されている。更に、バックル1の非ラッチ状態では、慣性レバー部材12のレバー12e、12fがロックピン5の上に載った状態となっており、したがってロックピン5が非ロック位置に押し上げられることで、慣性レバー部材12は、そのレバー12e、12fが非作動位置となるように設定されている。また、レバースプリング14のバネ力により右方へ引張られることで、慣性レバー部材12の回動軸12a、12bが2m1に当接した状態となっている。
【0061】
この図9(b)に示すバックル1の非ラッチ状態から、バックル1の左端部のタング挿入口1aからタング3が挿入されると、タング3の右端がエジェクタ7の左端に当接し、エジェクタ7が右方へ押圧される。すると、エジェクタ7は、タング3の挿入に応じてエジェクタスプリング11を縮小させながら右方へ移動するため、エジェクタ7の突条7cに載っていたラッチ部材4のジョグル部4cがエジェクタ7から外れる。すると、スライダスプリング9のばね力によりスライダ8を介してロックピン5が下方に押圧されていて、このロックピン5がラッチ部材4bのジョグル部4cを押圧されているので、ラッチ部材4のジョグル部4cがタング3の移動通路上に侵入してタング3の係止孔3aに嵌入し、ラッチ部材4はラッチ位置となる。そして、タング3の挿入力を解除すると、エジェクタスプリング11のばね力でエジェクタ7がタング3の右端を押圧し、タング3の係止孔3aの右端部がジョグル部4cに係合してタング3がバックル1にラッチされ、タング3とバックル1は図9(a)に示すラッチ状態になる。
【0062】
このとき、スライダスプリング9のばね力により、ロックピン5はガイド部2g4に案内されて上下方向孔2g2を下方へ移動した後、長手方向2g1に進入して左方へ移動しロック位置となる。このロックピン5のロック位置では、ロックピン5の上方移動が阻止される。これにより、ロックピン5はラッチ部材4をラッチ位置に保持するので、ラッチ部材4はタング3の係止孔3aから抜け出ることはなく、タング3とバックル1とのラッチが堅固に保持される。
【0063】
更に、このタング3とバックル1とのラッチ状態では、レバースプリング14のばね力で慣性レバー部材12のスプリング支持部12iが引張られているので、慣性レバー部材12が回動軸支持部2m1に支持された回動軸12a、12bを中心に反時計方向に回動する。このため、図9(a)に示すようにレバー12e、12fの先端がロックピン5の非ロック位置への移動通路上に位置すると共に、非押圧部12c、12dが開口部2k2、2m2を通過可能な位置となっていて、慣性レバー部材12は作動位置となっている。この慣性レバー部材12の作動位置では、ロックピン5が非ロック位置へ移動しようとしてもレバー12e、12fに当接するので、ロックピン5は非ロック位置への移動が阻止される。
【0064】
ロックピン5がロック位置にある場合、図7(a)に示すように、磁気誘導部17fは、ホールIC17dの近傍に位置する第一磁性体基板部17b1に位置する。すると、マグネット17cから発生する磁気の大半は、図8(a)に示すように、前記マグネット17cから発生した磁気が、前記第一磁性体基板部17b1を通過し、次に、前記ホールIC17dを通過し、次に、前記磁気誘導部17fを通過し、最終的に、前記マグネット17cに戻るため、磁気回路の磁気が前記ホールIC17dを確実に通過する。
一方、ロックピン5のロック位置から非ロック位置へ移動すると、図7(b)に示すように、磁気誘導部17fは、ホールIC17dから所定距離離れて位置する第二磁性体基板部17b2に位置する。すると、図8(b)に示すように、前記マグネット17cから発生した磁気が、前記第一磁性体基板部17b2を通過し、次に、前記磁気誘導部17fを通過し、最終的に、前記マグネット17cに戻る。このように、非ロック状態の場合に、ロック状態とは異なる磁気回路を形成することで、ロック状態の場合に、ホールIC17dを通過した磁気を確実に減少させることができる。
【0065】
タング3とバックル1とのラッチを解除するために、操作ボタン6を右方へ押すと、操作ボタン6が右方へ移動して、前述のように、まずその慣性レバー部材作動部6dが慣性レバー部材12の被押圧部12c、12dを非作動位置の方へ押し上げるので、慣性レバー部材12は被押圧部12c、12dが開口部2k2、2m2を通るようにしてその回動軸12a、12bを中心に時計方向に回動する。このため、レバー12e、12fの先端がロックピン5の長手方向移動通路より上方に移動する。
【0066】
この状態で、更に操作ボタン6が右方へ移動すると、ロックピン作動部6eがロックピン5を右方へ移動する。ロックピン5が上下方向孔2g2へ移動可能な位置まで来ると、ロックピン5は抑え部2g3によって抑えられなくなるので、ラッチ部材4は回動軸4a、4bを中心として時計方向へ回動可能となる。このとき、ロックピン5はレバー12e、12fの直下に位置している。ロックピン5が抑え部2g3によって抑えられなくなることで、そして、エジェクタスプリング11のばね力でエジェクタ7がラッチ解除方向に付勢されているので、エジェクタ7はラッチ部材4を上方にはね上げ、ラッチ部材4は回動軸4a、4bを中心として時計方向に回動し、ジョグル部4cがタング3の係止孔3aから脱出すると同時に、タング3を左方向にプッシュアウトする。このとき、ロックピン5は、ラッチ部材4の時計方向の回動とともにこのラッチ部材4により押し上げられて上下方向孔2f、2g内に進入する。更に、ロックピン5はレバー12e、12fを押し上げるので、慣性レバー12は回動軸12a、12bを中心に時計方向に回動する。
【0067】
そして、ラッチ部材4のジョグル部4cの底部4c1がエジェクタ7の突条部7cに載置し、最終的に、エジェクタ7が左限位置となり、またラッチ部材4が非ラッチ位置となり、更にロックピン5が非ロック位置となり、更に慣性レバー部材12が非作動位置となって、バックル1はタング3が解離した図7(b)に示す非ラッチ状態となる。
【0068】
〔第二実施形態〕
センサー17は、図10に示すように、バックルの側壁2bのセンサー取付孔2rに、止めビス等を用いて取付けられる。
センサー17は、図10及び図11に示すように、センサーケース17aと、スペーサ17iを介して、フレキシブル固定基板17e上に一体的に固定されたマグネット17c及びホールIC17dと、図示しない表示ランプ等の表示装置を作動制御する図示しない中央処理装置に電気的に接続するリード線17hとを有して構成されている。マグネット17cは、スペーサ17iを介して、ホールIC17dと接着剤等にて一体化される。ホールIC17dは、はんだ付けで、フレキシブル固定基板17eに固定される。スペーサ17iは非磁性体で形成される。
【0069】
ホールIC17dを通過する磁束密度を調整する磁束密度調整部は、第二位置制御部を有して構成される。前記第二位置制御部は、磁気誘導部17fを、前記ホールIC17dに対して前記マグネット17cと反対側かつホールIC17d近傍である近傍位置、若しくは、前記ホールIC17dから所定距離離れた離間位置に移動させる制御を行う。即ち、磁気誘導部17fは、ロックピン5の端部5aに一体的に固定されているから、ロックピン5がロック位置にある場合は、磁気誘導部17fを、前記ホールIC17dに対して前記マグネット17cと反対側かつホールIC17d近傍である近傍位置に移動させることができる。また、ロックピン5が非ロック位置にある場合は、前記ホールIC17dから所定距離離れた離間位置に移動させることができる。
【0070】
図12(a)ないし(b)は、前記ベース2の側壁2bに取付けられたセンサー17の磁気回路が、タング3とバックル1とのロック状態・非ロック状態に対応して相違する状態を説明する。
図12(a)に示す状態では、磁気誘導部17fは、前記ホールIC17dから所定距離離れた離間位置、即ち、図3における一点鎖線で示す非ロック位置にある。
従って、係る場合には、前記マグネット17cの一方の極から発生した磁気は、前記磁気誘導部17fの影響をほとんど受けずに、前記マグネット17cの他方の極に戻る。マグネット17cとホールIC17dとは、スペーサ17iを介して固定基板上に固定されているから、マグネット17cとホールIC17dとは所定距離離れている。従って、ホールIC17dを通過する磁束密度が比較的低い状態を設定できる。
【0071】
一方、図12(b)に示す状態では、磁気誘導部17fは、ホールIC17dに対してマグネット17cと反対側かつホールIC17dの近傍である近傍位置に位置する。従って、係る場合には、前記マグネット17cから発生する磁束の大半は前記磁気誘導部に誘導される。そのため、前記マグネット17cの一方の極から発生した磁束は、前記ホールIC17dを通過し、前記磁気誘導部17fを経由し、前記マグネット17cの他方の極に戻る。そのため、前記ホールIC17dを通過する磁束密度が高くなる。そして、ホールIC17dは信号を出力し、この出力信号がリード線17hを介して図示されていない中央処理装置に送られる。
【0072】
尚、バックルの構造の説明、タング3とラッチ部材4とのラッチ状態・非ラッチ状態の説明、バックル1とタング3とのロック状態・非ロック状態に対応する本願発明に係るセンサー17の作動についての説明等に関しては、上述の第一実施形態と同様であるので省略する。
【0073】
〔第三実施形態〕
センサー17は、図13に示すように、バックルの側壁2bのセンサー取付孔2rに、止めビス等を用いて取付けられる。センサー17は、図13及び図14に示すように、センサーケース17aと、フレキシブル固定基板17e上に設置されたマグネット17cと、前記フレキシブル固定基板17eに沿って配置された第一磁性体基板17jと、前記フレキシブル固定基板17eに対し第一磁性体基板17jの反対側にあり、前記第一磁性体基板17jと所定距離離れて位置する第二磁性体基板17kと、前記フレキシブル固定基板17e上に設けられたホールIC17dと、図示しない表示ランプ等の表示装置を作動制御する図示しない中央処理装置に電気的に接続するリード線17hとを有して構成されている。
【0074】
図14及び図15に示すように、フレキシブル固定基板17eは平面視で略長方形の形状をした薄板で構成されている。フレキシブル固定基板17eの一方の面には、前記フレキシブル固定基板17eと平面視で略同一形状であって鉄板で構成された第二磁性体基板17kが接着剤等で接着されている。フレキシブル固定基板17eの他方の面には、マグネット17cと、前記マグネット17cから一定距離離間してホールIC17dとが設置されている。第一磁性体基板17jは、薄板状鉄片を所定の位置で垂直に折り曲げて構成され、断面が略「L」字形状を有している。
第一磁性体基板17jの「L」字書き始め部から折り曲げ部までは、前記第二磁性体基板17kと平行であり、前記マグネット17cと接着剤等で接着している。前記第一磁性体基板17jの「L」字書き始め部は、前記フレキシブル固定基板17eのホールIC17dが存在する側の端部と位置を揃えてある。
また、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部は、前記第二磁性体基板17kが存在する側で、かつ、前記フレキシブル固定基板17eのマグネット17cが存在する側に位置し、しかも、前記第二磁性体基板17kの端部から所定距離離間して位置する。
【0075】
尚、前記第一磁性体基板17jと前記第二磁性体基板17kとが、所定距離離れて位置するとは、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き始め部から折り曲げ部までと第二磁性体基板17kとの間では、前記マグネット17cと前記フレキシブル固定基板17eとがそれらの間に存在する分だけ離間しており、そして、前記第一磁性体基板17jの折り曲げ部から前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部と前記第二磁性体基板17kの端部との間の距離においても、所定距離離間していることを意味する。
【0076】
ホールIC17dを通過する磁束密度を調整する磁束密度調整部は、第三位置制御部を有して構成される。前記第三位置制御部は、磁気誘導部17fを、前記第一磁性体基板17jと前記第二磁性体基板17kとを連絡する連絡位置、若しくは、前記連絡位置から所定距離離れた非連絡位置に移動させる制御を行う。即ち、磁気誘導部17fは、ロックピン5の端部5aに一体的に固定されているから、ロックピン5がロック位置にある場合は、磁気誘導部17fを、前記第一磁性体基板17jと前記第二磁性体基板17kとを連絡する連絡位置に移動させることができ、ロックピン5が非ロック位置にある場合は、前記連絡位置から所定距離離れた非連絡位置に移動させることができる。
ここで、連絡位置とは、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部と前記第二磁性体基板17kの端部との間を通過する磁束密度を高めることができる位置をいい、前記磁気誘導部17fが連絡位置に位置する場合とは、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部と前記第二磁性体基板17kの端部とに、前記磁気誘導部17fが接近して位置する場合をいう。係る場合では、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部と、前記磁気誘導部17fと、前記第二磁性体基板17kの端部との間を流れる磁束密度が高まる。
一方、非連絡位置とは、前述の連絡位置から所定距離離間した位置をいう。前記磁気誘導部17fが非連絡位置に位置する場合では、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部と、前記第二磁性体基板17kの端部との間を流れる磁束密度は極めて減少することになる。
【0077】
図15(a)ないし(b)は、前記ベース2の側壁2bに取付けられたセンサー17の磁気回路が、タング3とバックル1との非ロック状態・ロック状態に対応して相違する状態を説明する。
図15(b)に示す状態では、磁気誘導部17fは、連絡位置、即ち、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部と前記第二磁性体基板17kの端部とに、前記磁気誘導部17fが接近して位置する。
従って、係る場合には、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部と、前記磁気誘導部17fと、前記第二磁性体基板17kの端部との間を流れる磁束密度が高まり、その結果、前記マグネット17cの一方の極から発生した磁気は、前記第一磁性体基板17jを通過し、前記磁気誘導部17fを通過し、前記第二磁性体基板17kを通過し、前記マグネット17cの他方の極に戻る。マグネット17cとホールIC17dとは所定距離離れている。従って、ホールIC17dを通過する磁束密度が比較的低い状態を設定できる。
【0078】
図15(a)に示す状態では、磁気誘導部17fは、前記ホールIC17dから所定距離離れた離間位置、即ち、図3における一点鎖線で示す非ロック位置にある。
従って、係る場合には、前記第一磁性体基板17jの「L」字書き終わり部と前記第二磁性体基板17kの端部との間を流れる磁束密度は極めて減少する。そのため、前記マグネット17cの一方の極から発生した磁束は、前記第一磁性体基板17jを通過し、前記ホールIC17dを通過し、前記第二磁性体基板17kを通過し、前記マグネット17cの他方の極に戻る。従って、前記ホールIC17dを通過する磁束密度が高くなる。そして、ホールIC17dは信号を出力し、この出力信号がリード線17hを介して図示されていない中央処理装置に送られる。中央処理装置に送られてくる出力信号のオン・オフに基づいて、タングとバックルとロック状態・非ロック状態とを検出することができる。例えば、中央処理装置に送られてくる信号がオンの場合は、非ロック状態であることを表示装置で乗用車の搭乗員に示し、信号がオフの場合は、ロック状態であることを表示装置で乗用車の搭乗員に示すことができる。
【0079】
尚、バックルの構造の説明、タング3とラッチ部材4とのラッチ状態・非ラッチ状態の説明、バックル1とタング3とのロック状態・非ロック状態に対応する本願発明に係るセンサー17の作動についての説明等に関しては、上述の第一実施形態と同様であるので省略する。
【0080】
〔第四実施形態〕
センサー17は、図16(a)、(b)、(c)に示すように、磁性体基板17lと、前記磁性体基板17l近傍に設置されたマグネット17cと、前記磁性体基板17lの近傍であって、前記マグネットが位置する側に設置されたホールIC17dと、表示ランプ等の表示装置を作動制御する中央処理装置に電気的に接続する図示しないリード線とを有する。
【0081】
ホールIC17dを通過する磁束密度を調整する磁束密度調整部は、第四位置制御部を有して構成される。前記第四位置制御部は、磁気誘導部17fを、前記ホールIC17dに対して前記磁性体基板17lと反対側かつホールIC17d近傍である近傍位置、若しくは、前記ホールIC17dから所定距離離れた離間位置に移動させる制御を行う。即ち、磁気誘導部17fは、ロックピン5の端部5aに一体的に固定されているから、ロックピン5がロック位置にある場合は、磁気誘導部17fを、前記ホールIC17dに対して前記磁性体基板17lと反対側かつホールIC17d近傍である近傍位置に移動させることができる。また、ロックピン5が非ロック位置にある場合は、前記ホールIC17dから所定距離離れた離間位置に移動させることができる。
【0082】
図16(a)、(b)、(c)は、形成される磁気回路が、タング3とバックル1とのロック状態・非ロック状態に対応して相違する状態を説明する。
【0083】
図16(a)に示す状態では、磁気誘導部17fは、ホールIC17dに対して磁性体基板17lと反対側かつホールIC17dの近傍である近傍位置に位置する。
従って、係る場合には、前記マグネット17cから発生する磁束の大半は前記磁気誘導部17fに誘導される。そのため、前記マグネット17cの一方の極から発生した磁束は、前記磁性体基板17lを通過し、前記ホールIC17dを通過し、前記磁気誘導部17fを経由し、前記マグネット17cの他方の極に戻る磁気回路、即ち、第一磁気回路を構成する。そのため、前記ホールIC17dを通過する磁束密度が高くなる。そして、ホールIC17dは信号を出力し、この信号が図示しないリード線を介して中央処理装置に送られる。尚、磁気が、前記磁気誘導部17fを経由して前記マグネット17cの他方の極に戻る場合は、バックル1本体内部に設けられた磁性体部品を通過する。
【0084】
一方、図16(c)に示す状態では、磁気誘導部17fは、前記ホールIC17dから所定距離離れた離間位置、即ち、図3における一点鎖線で示す非ロック位置にある。 従って、係る場合には、前記マグネット17cの一方の極から発生した磁気は
、前記磁気誘導部17fの影響をほとんど受けずに、前記マグネット17cの他方の極に戻る。即ち、係る場合、前記マグネット17cからの磁束が自由状態になっている磁気回路、即ち、第二磁気回路を構成する。
【0085】
前記近傍位置と前記離間位置との間であって、前記磁気誘導部17fの通過軌跡の途中には中途位置が存在する。前記中途位置と前記磁性体基板17lとの間には、磁性体切片17mが設けられている。尚、前記磁性体切片17mと前記磁性体基板17lとを一体的に構成することも可能である。
図16(b)に示す状態では、磁気誘導部17fは前記中途位置にある。前記磁気誘導部17fが中途位置にある場合、前記マグネット17cの一方の極から発生した磁気は、前記磁性体基板17lを通過し、前記磁性体切片17mを通過し、前記磁気誘導部17fを経由し、前記マグネット17cの他方の極に戻る磁気回路、即ち、第三磁気回路を構成する。尚、磁気が、前記磁気誘導部17fを経由して前記マグネット17cの他方の極に戻る場合は、バックル1本体内部に設けられた磁性体部品を通過する。
【0086】
前記磁気誘導部17fが前記近傍位置から前記中途位置に移動した場合、前記第一磁気回路から第三磁気回路へ新たな磁気回路が形成されるから、ホールICのヒステリシス特性を越えて、ホールIC17dを流れている磁束密度を大幅に減少させ、ホールIC17dの出力信号を確実にオフにすることが可能になる。
【0087】
一方、前記磁気誘導部17fが前記中途位置から前記離間位置に移動した場合、前記マグネット17cからの磁束が自由状態になっている磁気回路、即ち、前記第二磁気回路が形成される。前記マグネット17cと前記ホールIC17dとの距離が比較的接近している場合は、前記ホールIC17dを通過する磁束も存在することになる。しかも、前記第二磁気回路が形成されている場合は、前記磁気誘導部17fが前記中途位置にある場合より、前記前記ホールIC17dを通過する磁束は増加している場合がある。
しかし、第三磁気回路が形成されることで前記ホール素子17dを通過している磁束密度は一旦大幅に減少している。そのため、ホールICに存在するヒステリシス特性から、たとえ第二磁気回路が形成され、前記ホールIC17dを通過する磁束が存在したとしても、ホールICからの信号の出力は困難となる。このように、ホールICのヒステリシス特性を利用することで、タング3とバックル1とのロック状態・非ロック状態に対応して、ホールICの出力信号を確実に制御できることになる。
【0088】
尚、バックルの構造の説明、タング3とラッチ部材4とのラッチ状態・非ラッチ状態の説明、バックル1とタング3とのロック状態・非ロック状態に対応する本願発明に係るセンサー17の作動についての説明等に関しては、上述の第一実施形態と同様であるので省略する。
また、センサー17のバックル側壁2bへの取付方法は、センサー取付孔2rに、止めビス等を用いて取付けられる。
【0089】
〔第五実施形態〕
以下に連結装置のセンサーについて説明する。図17に示すように、一方のベルト21の端部に備えたバックルBと、他方のベルト21の端部に備えたタングTとを連結する状態、及び、連結状態のバックルBとタングTとの分離を可能にする連結装置が構成されている。夫々のベルト21は自動車の座席等のシートベルトに使用されるものであり、前記タングTは金属製のプレート22に対して係合孔22Aを穿設して成り、前記バックルBはタングTのプレート22を連結状態に保持する状態と、この連結を解除する状態とに切換自在なロック機構L、及び、このバックルBに対してタングTが連結状態にあるか、非連結状態にあるかを判別するセンサーSを内装して成っている。又、ロック機構LはバックルBに対してタングTを挿入する操作によって自動的にロック状態を現出し、バックルBに備えた操作ボタン25の操作によってロック状態を解除してタングTを分離させるよう構成され、センサーSは座席に着座した者がシートベルトを適正に着用していない場合に、パネル等に備えたランプ(図示せず)を点灯させる等の処理に使用される。
【0090】
図17〜図20に示すように、バックルBは樹脂製のアッパーカバー23と、樹脂製のロアーカバー24とで形成されるケース空間内にロック機構LとセンサーSとを収納すると共に、ロック機構Lのロック状態を解除する樹脂製の操作ボタン25をケース端部に備えて構成されている。ロック機構Lはフレームとして構成される鉄製のベース30と、このベース30を屈曲することでベース30と一体形成された一対の側壁31、31とを有したフレーム系を備えると共に、両側壁31、31に対して揺動自在に支持された鉄製のラッチ部材40と、このラッチ部材40が前記タングの係合孔に係合するラッチ姿勢に達した際にラッチ部材40の係合解除方向への姿勢変化を阻止するよう前記両側壁31、31に貫通する状態に支持された磁性体としての鉄製のロックピンLPと、このロックピンLPが慣性力で不測に移動する現象を阻止するよう両側壁31、31に対して揺動自在に支持された一対の慣性レバー部材50、50とを備えている。
【0091】
前記ベース30の内面(図18、図19において上側の面)に沿って前記タングTの挿抜が行われるようタングTの挿抜経路が設定されると共に、このベース30に形成したガイド溝30Gに案内される状態でタングTの挿抜方向にスライド移動自在にエジェクタ60を備え、このエジェクタ60をタング送出し方向に付勢するエジェクタスプリング61を備えている。このエジェクタ60は挿抜経路に対してタングTが挿入された場合にはタングTのプレート22の先端と接当し、エジェクタスプリング61の付勢力に抗してベース30の内面に沿って移動可能に構成されている。
【0092】
前記ベース30に一体形成した両側壁31、31の端縁には前記ラッチ部材40の基端部を支持する支持溝32、32と、前記慣性レバー部材50、50の基端部を支持するガイド溝33、33とを切り欠きによって形成してある。又、ラッチ部材40の基端側には支持溝32、32に係入する一対の回動軸41、41が同軸芯上に形成され、このラッチ部材40の揺動端側にはタングTのプレート22の係合孔22Aに係入してタングTを連結保持するジョグル部42がベースの側に向けて突出形成され、又、このラッチ部材40の基端側には、前記操作ボタン25からの押圧力を受けて該ラッチ部材40を係合解除方向に揺動させる一対の被押圧片43、43を一体形成してある。そして、このラッチ部材40が図20に示す如くタングTのプレート22の係合孔22Aに係合する状態をラッチ姿勢と称し、図22に示す如くタングTのプレート22の係合孔22と非係合となる(分離する)状態を非ラッチ姿勢と称する。
【0093】
前記ラッチ部材40の先端側(反回転軸側)で幅方向の中央位置に凹部を形成してあり、図20に示すように、この凹部に嵌り込む状態で凹部に沿う方向に出退自在にスライダ45を配置し、かつ、このスライダ45を先端側に突出させるスライダスプリング44を備えている。又、スライダ45に対して前記ロックピンLPを支持してあり、このロックピンLPはスライダスプリング44の付勢力によってラッチ部材40の反ジョグル側の幅方向での両側面に圧接するものであり、タングTが連結しない状態では、図22に示す如く、エジェクタ60にジョグル部42が接当するよう相対的な位置関係が設定されている。
【0094】
前記両側壁31、31には図21及び図22に示す形状のガイド孔34が穿設され、夫々ガイド孔34、34に対して前記ロックピンLPの両端部を挿通させ、このロックピンLPのうち前記センサーSが配置された側の端部を側壁より大きく突出させるよう長さを設定してある。図28に示す方向視でガイド孔34は「凸字」状に成形され、ラッチ部材40は夫々のガイド孔34においてラッチ姿勢にある場合にロックピンLPが位置するロック領域34Lと、ラッチ部材40が非ラッチ姿勢にある状態を含めて非ロック状態にある場合にロックピンLPが位置する非ロック領域34Fとの領域内で移動自在に構成されている。尚、同図においてはロックピンLPの端面を基準にして領域を説明している。
【0095】
ロック領域34Lはベース30と平行する姿勢の長孔状の部位に形成され、タングTがバックルBに挿入され、プレート22の係合孔22Aに対してラッチ部材40のジョグル部42が係合した直後のタイミングにおいてロックピンLPはロック領域34Lの内端側(図においては左側)に位置し、この後、ロックピンLPはスライダスプリング44の付勢力によってロック領域34Lの端部側(図においては右側)に達し、ラッチ部材40が非ラッチ姿勢に向けて揺動する現象を阻止するものとなっている。
【0096】
前記慣性レバー部材50、50は、両側壁31、31の内側に対して配置されると共に、その基端側には前記ガイド溝33、33に係入する一対の回動軸51、51が同軸芯上に形成され、又、前記操作ボタン25からの押圧力を受けて、慣性レバー部材50を規制解除方向に揺動させる一対の被押圧片52、52を一体形成してある。更に、この慣性レバー部材50、50はスプリングホルダ53に支持されるレバースプリング54から規制姿勢方向に付勢力の作用を受けている。そして、この慣性レバー部材50は、ロックピンLPがロック領域34Lから非ロック領域34F方向への移動する現象を阻止するよう図21に示す規制姿勢と、この移動を許す規制解除姿勢とに切換自在に構成されている。尚、規制姿勢においては、レバースプリング54の付勢力と該慣性レバー部材50、50の重量とによって姿勢が維持される。
【0097】
前記操作ボタン25はボタンスプリング26の付勢力が作用することにより、非操作時には図20に示す位置に維持されている。又、この操作ボタン25の内端(人為操作される側と反対側)には、前記ラッチ部材40の被押圧片43に接当してラッチ部材40を非ラッチ姿勢に揺動させる接当部と、前記慣性レバー部材50の被押圧片52に接当して慣性レバー部材50を規制解除姿勢に揺動させる接当部と、ロックピンLPに接当する押圧部とが一体形成されている。そして、バックルBにタングTが連結した状態において、この操作ボタン25を押し込み操作した場合には、図23に示すように、操作ボタン25の接当部25Aが先ず慣性レバー部材50の被押圧片52に接当して慣性レバー部材50を規制解除姿勢に揺動させ、次に、操作ボタン25の接当部25BがロックピンLPに接当して、該ロックピンLPを非ロック領域34F移動させた後に、ラッチ部材40の被押圧片43に接当して非ロック姿勢の側に揺動させるよう順序が設定されている。
【0098】
バックルBにタングTを連結しない状態では、ラッチ部材40、エジェクタ60、慣性レバー部材50、ロックピンLPの相対的な位置関係が図22に示すように現れ、この状態のバックルBに対してタングTを挿入した場合には、タングTの先端がエジェクタ6に接当することで、このエジェクタ6をエジェクタスプリング61の付勢力に抗して(エジェクタスプリング61を圧縮させ乍ら)移動させると共に、スライダスプリング44の付勢力によってラッチ部材40が回転軸41周りで揺動する結果、図20に示すように、ジョグル部42がタングTのプレート22の係合孔22Aに係合するラッチ姿勢に達し、この姿勢変更と連係して、ロックピンLPが図28に示すように、ガイド孔34の非ロック領域34Fからロック領域34Lの端部に移動し、更に、慣性レバー部材50がレバースプリング54の付勢力と自重とにより、回転軸51周りで揺動して規制姿勢に達する。この状態に達すると、慣性レバー部材50が規制姿勢に維持されることによりロックピンLPがガイド孔34のロック領域34Lに保持され、このロックピンLPがラッチ部材40が非ラッチ姿勢に向けて揺動する現象を阻止し、これらからバックルBとタングTとが連結状態に維持される。
【0099】
この連結状態において、バックルBからタングTを分離する際には、操作ボタン25を押し込み操作することにより、慣性レバー部材51の被押圧片52に操作ボタン25の接当部25Aからの力が作用することにより慣性レバー部材51が回転軸11周りで揺動して規制解除姿勢に達し、次に、ロックピンLPに操作ボタン25の接当部25Bからの力が作用することにより、このロックピンLPがガイド孔34のロック領域34Fから非ロック領域34Gに移動し、次に、ラッチ部材40の被押圧片43に操作ボタン25からの力が作用することによりラッチ部材40が回転軸41周りで揺動して非ラッチ姿勢に達する。そして、この作動によりラッチ部材40との係合が解除され、エジェクタスプリング61の付勢力によるエジェクタ60の移動力でタングTがバックルBから押し出され分離が終了し、このエジェクタ60に対してラッチ部材40が接当する状態を維持するものとなっている。
【0100】
前述のように、前記ロックピンLPの一方の端部を作動部材として側壁31より外方に突出するよう長さを設定してあり、このロックピンLPの端部位置に基づき、バックルBに対してタングTが連結状態にあるか、否かを判別するよう前記センサーSが構成されている。前記センサーSは、図19、図24、図25に示すように、非磁性体としての樹脂製のハウジング70に支持してあり、このハウジング70の連結面71を側壁31に連結することにより機能するように構成されている。
【0101】
又、センサーSはネオジム系(Nd−Fe−B)のマグネット72(永久磁石)と、センシング手段としてのホールIC73と、集磁板として鉄材やニッケル材で成るヨーク74とを備えて成り、これらを備えた側と反対側に前記連結面71が形成されている。この連結面71には抜止め部を有した連結ピン71Aと位置決ピン71Bとが突出形成され、センサーSをベース30に取付ける際には、ベース30の側壁31に形成した連結孔31Aに連結ピン71Aを挿入し、側壁31の位置決め孔31Bに位置決めピン72Bを挿入することで済む。又、このハウジング70にはマグネット72とホールIC73との間においてロックピンLPの端部の移動を許す移動空間が形成されている。
【0102】
図26及び図27に示すように、マグネット72は両磁極面を平坦に成形し、この両磁極面を前記ロック領域34Lが形成された方向と平行する姿勢で、ロック領域34を基準に反ベース側(図において上側)に沿って配置し、又、ヨーク74は板状に成形され、このヨーク74をロック領域34がを基準にベース側(図において下側)で、上下両面を前記ロック領域34Lが形成された方向と平行する姿勢に設定し、このヨーク74の反ベース側(図において上側)に近接する位置にホールIC73を配置してある。
【0103】
この構成により、タングTが連結されない状態では、ロックピンLPが非ロック領域34Fに存在するものとなることから、このロックピンLPは磁束密度に殆ど影響を与えず、図26においてマグネット72の下側の磁極からの磁束は下方向に向かい、ヨーク74で集磁されヨーク74の上面のホールICに作用する。又、タングTをバックルBに連結した状態では、マグネット72とホールIC73との間にロックピンLPが位置することになるのでホールIC73に作用する磁束密度が変化し(同図の構成では磁束密度が低下する)、この磁束密度の変化をホールIC73で捉えるものとなっている。
【0104】
前記ホールIC73は、磁束密度の変化を捉えるホール素子と、このホール素子からの信号に基づいてON信号、あるいは、OFF信号との何れかを出力するよう増幅器とシュミットトリガー回路等で成る処理回路を備えて構成されている(図示せず)。そして、磁束密度が高い状態では消費電流あるいは出力電圧が低レベルとなるOFF状態を維持し、磁束密度が低い状態では消費電流あるいは出力電圧が高レベルとなるON状態を維持するものが用いられている。特に、本構成では、OFF状態からON状態に切換わる際の磁束密度と、ON状態からOFF状態に切換わる際の磁束密度に差異を設定したヒステリシスを有したものを採用して、出力の切換わり時におけるチャタリングの発生を防止している。
【0105】
前記センサーSは、以下のように具体的な寸法関係が設定されている。つまり、図26及び図27に示すように、マグネット72の各寸法をW、D、Hとすると、W=6mm、D=3mm、H=3mmとなり、ヨーク74の各寸法をw、d、hとすると、w=6mm、d=3mm、h=1mmとなり、マグネット72とホールIC73との間の距離をGとするとG=5mmとなる。又、マグネット72、ヨーク74とも幅方向(Dの方向)での中心位置と、側壁31の外面との距離をPとすると、P=6.5mmに設定され、ロックピンLPの突出側の端部と側壁31の外面との距離をpとするとp=7.5mmに設定されている。
【0106】
マグネット72の残留磁束密度は1.28〜1.33T(テスラ)のものが用いられている。又、バックルBにタングTが連結した状態でのロックピンLPの位置が図29に示すように、前記ロック領域34Lの端部に位置するガイド孔34の開口縁から距離Fだけ離間しており、この距離Fは0.55mmに設定されている。同図に示すようにホールIC73がOFF状態からON状態になり、逆にON状態からOFF状態になる検知領域Jと、検知状態を維持する領域Rとを併せた距離をQとすると、この距離Qは、前記ロック領域34Lの端部に位置するガイド孔34の開口縁を基準にして非ロック領域34F側の端部までに設定される。具体的には距離Q=5.1mmであり、距離R=3.55mmであり、従って、検知領域J=1.55mmとなる。
【0107】
又、前述したようにホールIC73にヒステリシスが設定されているので、ホールIC73がOFF状態からON状態に切換わる位置は検知領域Jの中間点よりロック領域34Lの端部側(同図で右側)に位置し、ホールIC73がON状態からOFF状態に切換わる位置は検知領域Jの中間点より非ロック領域34Fの側(同図では左側)に位置するものとなる。
【0108】
このように具体的な数値をセットすることにより、ロックピンLPが移動した際においてホールIC73の部位に作用する磁束密度をグラフ化すると、図30(a)に示すように表れる。つまり、グラフはロック領域34Lのうち図29に示すガイド孔34の右側の開口縁から左側にロックピンLPを移動させた際において、移動距離をXとしてホールICに作用する磁束密度の変化を表したものである。そして、このグラフに示すようにX=3.55〜X=5.1の領域において、磁束密度が最も大きく変化するものとなっており、このように磁束密度が最も大きく変化する領域を検知領域Jに設定し、この検知領域JにおいてロックピンLPの位置を高感度で検出できるものにしているのである。
【0109】
本実施の形態は、前記ヨーク74を用いることによってマグネット72からホールIC73に作用する磁束密度の変化を良好に捉え得るよう構成しているが、本発明は、このヨーク74を用いずに実施することも可能である。そこでヨーク74を用いない点以外において等しい条件においてロックピンLPが移動した際にホールIC73の部位に作用する磁束密度をグラフ化したものを参考までに挙げると、磁束密度の変化は図31(a)に示すよう現れる。同図から明らかなように、ヨーク74を備えない構造では、前述した図30(a)のグラフと比較してホールIC73の部位に作用する磁束密度は平均的に低いものの、ヨーク74を備えた構造のものと同様に、X=3.55〜X=5.1の領域において磁束密度が最も大きく変化するので、この領域においてロックの有無の判別を行うよう構成することが有効であることが分かる。
【0110】
このように具体的な数値をセットする根拠としたシミュレーション結果を以下に示す。縦軸に消費電流を示し、横軸に磁束密度(B)を示すと、ホールIC73がON状態となる磁束密度BONとホールIC73がOFF状態となる磁束密度BOFFとの関係は図30(b)のように表される。又、ホールIC73の磁気特性は図30(c)に示すように、摂氏−40度においてON状態からOFF状態に切換わる磁束密度の値が22mT(ミリテスラ)、摂氏+100度においてOFF状態からON状態に切換わる磁束密度の値が12.5mT(ミリテスラ)のものを用いる。夫々の数値に対して更にマージンをとることにより磁束密度の目標変化量が設定され、この目標変化量を満足するよう前述したようにマグネット72、ヨーク74夫々の寸法関係が決められ、これらのロックピンLPの作動領域に対する配置が決められ、又、マグネット72の残留磁束密度が設定されたのである。特に、ヨーク74を備えない場合は、マグネット72の各寸法がW=6mm、D=3mm、H=2.5mmのものを用い、ホールICの磁気特性は図31(b)に示すように、摂氏−40度においてON状態からOFF状態に切換わる磁束密度の値が12mT(ミリテスラ)、摂氏+100度においてOFF状態からON状態に切換わる磁束密度の値が5mT(ミリテスラ)のものを用いることで前述と同様の機能を奏する。
【0111】
このように、マグネット72の磁束の作用方向(磁力線の方向)を側壁31と平行する姿勢に設定し、又、マグネット72、ホールIC73、ヨーク74夫々を鉄材で構成されたベース30や側壁31から充分に離間配置し、しかも、マグネット72、ホールIC73、ヨーク74夫々を非磁性体の樹脂で支持したことにより、マグネット72からの磁束がベース30や側壁31に影響されず、ロックピンLPの位置をホールIC73で確実に検知でき、その結果、バックルBに対するタングTの連結、非連結を精度高く検知できるものとなっており、しかも、ロックピンLPがマグネット72からホールIC73に作用する磁束の方向と略直交する方向に移動して磁束を遮断することになるので、磁束密度を大きく変化させて確実な検出を可能にするものとなっている。特に、本発明ではヨーク742を用いずに実施することも可能であり、ヨーク74を用いない場合にはホールICに作用する磁束密度が低下するだけで、その他の有効性は何ら損なうこと無く連結装置の状態を判別できるものとなる。
【0112】
〔別実施形態〕
上述の上記第一実施形態から第四実施形態では、ロックピン5の非ロック位置とロック位置との間の移動に追従することでタング3とバックル1とのラッチを検知し、センサー17の切換を行うようにしているが、本願発明はこれに限定されるものではなく、ラッチ部材4の非ラッチ位置とラッチ位置との間の移動や、エジェクタ7の非ラッチ位置とラッチ位置との間の移動等の移動構成部材の移動に追従することでタング3とバックル1とのラッチを検知し、センサー17の切換を行うようにすることもできる。
【0113】
本願発明に係るセンサー17は、下記のバックルに適用することも可能である。そのようなバックル1は下記に示すようなものである。
即ち、両側壁を有するベース2と、前記ベース2に長手方向に摺動可能に設けられ、タング3の挿入によって移動するとともに、前記タング3とバックル1とのロック解除時に前記タング3をバックル1から脱出させるエジェクタ7と、前記タング3が所定位置に挿入されたとき、前記タング3とラッチすることで、タング3とバックル1とのロック状態を形成でき、かつ、前記両側壁にラッチ位置と非ラッチ位置との間で回動可能に支持されるとともに、前記ラッチ位置の方へ付勢されているラッチ部材4と、ラッチ状態にある前記タング3と前記ラッチ部材4とを解離するための操作部材と、前記タング3と前記ラッチ部材4とのラッチ時、ロック位置に設定されて前記ラッチ部材4をラッチ位置に保持させるとともに、前記タング3と前記ラッチ部材4とのラッチを解除可能にする非ロック位置に前記操作部材によって移動されるようになっているロック部材と、前記タング3と前記バックル1とのロック状態若しくは非ロック状態を検出する非接触方式センサーとを有するバックルであって、前記非接触方式センサーは、マグネットから発生する磁気で磁気回路を形成する磁気回路形成部と、磁界により起電力を発生するホールICと、前記エジェクタ、前記ラッチ部材、及び、前記ロック部材のいずれか一つの移動を検知することで、前記ホールICを通過する、前記磁気回路の磁束密度を調整する磁束密度調整部とを有するバックル1である。
【0114】
又、本発明は上記第五実施形態以外に、例えば、ラッチ部材40の揺動端に対して側方に張り出す磁性体のピン等を作動体として備え、このピン等の端部をベース30の側壁31より外方に突出させ、このピン等の変位をセンサーSで検出するよう、センサーSによる検出形態を設定することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】センサーを取付けたバックルの分解斜視図
【図2】バックルの実施形態における縦断断面図
【図3】バックルのベースの側壁に設けられたガイド孔、支持溝及びガイド溝を示す図
【図4】センサーを取付けたバックルの実施形態における斜視図
【図5】センサーの実施形態における分解斜視図
【図6】センサーの断面図で、そのうち(a)は縦断面図で、(b)は横断面図
【図7】センサーを説明する図で、そのうち(a)はラッチ状態における図、(b)は非ラッチ状態における図
【図8】センサーを説明する図で、そのうち(a)はラッチ状態における図、(b)は非ラッチ状態における図
【図9】バックルのタングとラッチ作動を説明する図で、そのうち(a)はラッチ状態における図、(b)は非ラッチ状態における図
【図10】本願発明に係るセンサーをバックルの側壁に取付ける状態を説明する斜視図
【図11】センサーの実施形態における分解斜視図
【図12】センサーを説明する図で、そのうち(a)は非ラッチ状態における図で、(b)はラッチ状態における図
【図13】センサーをバックルの側壁に取付ける状態を説明する斜視図
【図14】本願発明に係るセンサーの実施形態における分解斜視図
【図15】センサーを説明する図で、そのうち(a)は非ラッチ状態における図で、(b)はラッチ状態における図
【図16】センサーを説明する図で、そのうち(a)はラッチ状態における図で、(b)はラッチ状態と非ラッチ状態との間の中途位置における図で、(c)は非ラッチ状態における図
【図17】バックルとタングとを示す斜視図
【図18】バックルの分解斜視図
【図19】側壁に対するハウジングの取り付け構造を示す斜視図
【図20】タングが連結した状態でのバックルの断面図
【図21】タングが連結した状態でのバックル内部の断面図
【図22】タングが非連結状態でのバックル内部の断面図
【図23】操作ボタンを操作した際の接当関係を示す側面図
【図24】ベースの側面図
【図25】ベースの平面図
【図26】センサーの構造を示す側面図
【図27】センサーの構造を示す平面図
【図28】ロック領域と非ロック領域とを示す説明図
【図29】検知領域を位置を示す説明図
【図30】磁束密度の変化を示すグラフ、及び、ヒステリシスを示すグラフ、及び、磁束の密度変化に基づいたスイッチング特性の表夫々を示す図
【図31】ヨークを備えない状態における磁束密度の変化を示すグラフ、及び、磁束密度の変化に基づいたスイッチング特性の表夫々を示す図
【符号の説明】
1 バックル
2 ベース
3 タング
4 ラッチ部材
5 ロックピン
6 操作ボタン
7 エジェクタ
8 スライダ
12 慣性レバー部材
15 アッパーカバー
16 ロアカバー
17 センサー
30 ベース部材
34L ロック領域
40 ラッチ部材
70 ハウジング
72 マグネット
73 センシング手段・ホールIC
74 ヨーク
B バックル
L ロック機構
T タング
S センサー
LP 作動部材

Claims (9)

  1. タングとロック可能なバックルに使用され、タングとバックルとのロック状態若しくは非ロック状態を検出するセンサーであって、
    マグネットから発生する磁気で磁気回路を形成する磁気回路形成部と、
    磁界の発生を検知して信号を出力するホールICと、
    前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記ホールICを通過する、前記磁気回路の磁束密度を調整する磁束密度調整部とを有し、
    前記磁気回路形成部は、固定基板上に設置されたマグネットと、前記固定基板に沿って配置された磁性体基板とを有し、
    前記ホールICを前記固定基板上に設けると共に、
    前記磁性体基板は、前記ホールIC近傍に位置する第一磁性体基板部と、前記ホールICから所定距離離れて位置する第二磁性体基板部とを有し、
    前記磁束密度調整部は、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記磁気回路の磁気を誘導可能とする磁気誘導部を、前記固定基板に対して前記第一磁性体基板部の対称位置、若しくは、前記固定基板に対して前記第二磁性体基板部の対称位置に移動させる制御を行う第一位置制御部を有しているセンサー。
  2. タングとロック可能なバックルに使用され、タングとバックルとのロック状態若しくは非ロック状態を検出するセンサーであって、
    マグネットから発生する磁気で磁気回路を形成する磁気回路形成部と、
    磁界の発生を検知して信号を出力するホールICと、
    前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記ホールICを通過する、前記磁気回路の磁束密度を調整する磁束密度調整部とを有し、
    前記磁気回路形成部は、固定基板上に設置されたマグネットと、前記固定基板に沿って配置された第一磁性体基板と、前記固定基板に対し第一磁性体基板の反対側にあり、前記第一磁性体基板と所定距離離れて位置する第二磁性体基板とを有し、
    前記ホールICを前記固定基板上に設けると共に、
    前記磁束密度調整部は、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記磁気回路の磁気を誘導可能とする磁気誘導部を、前記第一磁性体基板と前記第二磁性体基板とを連絡する連絡位置、若しくは、前記連絡位置から所定距離離れた非連絡位置に移動させる制御を行う第三位置制御部を有すセンサー。
  3. タングとロック可能なバックルに使用され、タングとバックルとのロック状態若しくは非ロック状態を検出するセンサーであって、
    マグネットから発生する磁気で磁気回路を形成する磁気回路形成部と、
    磁界の発生を検知して信号を出力するホールICと、
    前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記ホールICを通過する、前記磁気回路の磁束密度を調整する磁束密度調整部とを有し、
    前記磁気回路形成部は、磁性体基板と、前記磁性体基板の近傍に設けられたマグネットとを有し、
    前記ホールICを、前記磁性体基板の近傍であって、前記マグネットが位置する側に設けると共に、
    前記磁束密度調整部は、前記ロック状態若しくは非ロック状態に対応して、前記磁気回路の磁気を誘導可能とする磁気誘導部を、前記ホールICに対して前記磁性体基板と反対側かつホールIC近傍である近傍位置、若しくは、前記ホールICから所定距離離れた離間位置に移動させる制御を行う第四位置制御部を有し、
    前記近傍位置と前記離間位置との間であって、前記磁気誘導部の通過軌跡の途中にある中途位置と、前記磁性体基板との間に磁性体切片を設けていセンサー。
  4. バックルとタングとの連結操作に基づいてバックルとタングとを連結保持するロック状態と、バックルとタングとの連結が解除される非ロック状態とに切換自在なロック機構を備えて連結装置が構成されると共に、バックルとタングとが連結、非連結の何れにあるかを判別するよう構成されている連結装置のセンサーであって、
    前記ロック機構が、タングの連結操作に基づきタングに係合する姿勢に切換わって前記ロック状態を作り出すラッチ部材と、このラッチ部材を支持するベース部材とを備えて構成され、
    前記ラッチ部材の一部で成る作動部材、あるいは、前記ラッチ部材の作動と連係して位置が変位する作動部材を磁性体で構成して前記ベース部材の外壁面から外方に突出させ、
    該センサーは、マグネットと、このマグネットからの磁束密度の変化を捉え得るセンシング手段とを前記ベース部材の外部位置において外壁面から略等しく離間する位置に配置し、このマグネットとセンシング手段との間に対して前記作動部材の移動空間を形成し、かつ、前記作動部材がロック領域に達した状態を磁束密度の変化に基づいてロック状態を検出するよう構成し
    前記マグネットの一方の磁極面を前記センシング手段に向かう側に設定すると共に、前記マグネットの磁極面と平行する姿勢となるよう前記作動部材の移動方向を設定してある連結装置のセンサー。
  5. 前記センシング手段を基準にしてマグネットと反対側に磁性体で成るヨークを配置している請求項4記載の連結装置のセンサー。
  6. 前記マグネットとセンシング手段とが非磁性体で成るハウジングに支持されると共に、このハウジングに前記ベース部材の外壁面に連結する連結面を形成し、又、この連結面から所定距離だけ離間した位置に前記マグネットとセンシング手段とを支持する支持部を形成してある請求項4又は5に記載の連結装置のセンサー。
  7. 前記センシング手段が、磁束密度の変化を捉えるホール素子と、このホール素子から信号に基づいてON信号、あるいは、OFF信号の何れかの信号を出力する処理回路とを有したホールICを用いて構成されている請求項4〜6のいずれか1項に記載の連結装置のセンサー。
  8. 請求項1、2、3、4のいずれか1項に記載のセンサーを備えているバックル。
  9. 請求項1、2、3、4のいずれか1項に記載のセンサーをシートベルトバックルに備えているシートベルト装置。
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