JP4308400B2 - バックル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のシートベルト装置に用いられてタングプレートが挿入係合されるバックル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートベルト装置の一部を構成し、ウエビングベルトに設けられたタングプレートを保持することで乗員身体に対するウエビング装着状態を維持するバックル装置としては、ロックプレート等の係合部材がタングプレートの係合孔に挿入された状態で、ロックピン等のロック部材により係合孔から離脱する方向への係合部材の移動を制限し、これによって、タングプレートをロックする所謂間接ロック機構のバックル装置が知られている。
【0003】
一方で、このような間接ロック機構のバックル装置においてタングプレートが装置の本体部分に差し込まれてタングプレートがロックされたか否かを検出する検出機構を備えたバックル装置も考えられている。
【0004】
このような検出機構としては、タングプレート或いは装置本体内に、タングプレートの挿入に伴い移動する摺動接点が設けられ、装置本体内に設けられた固定接点への摺接状態を電気的に検出することでタングプレートが挿入されたか否かが検出され、係合部材が係合孔へ入り込み可能な位置までタングプレートが挿入された場合に係合部材が係合孔へ入り込んだと判断するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような固定接点を用いた機械的なスイッチでは、摺動接点や固定接点の磨耗、車両走行時における振動、更には、装置本体内への異物の挿入などにより、電気回路の抵抗値等が変化して、各接点が接触した際の信号が状態の判断に供される信号レベルに到達しなかったり、また、導通せずに信号が発せられなかったりする可能性がある。
【0006】
また、一方で上記の機械的なスイッチを用いた構成では、上述したように係合部材が係合孔へ入り込み可能な位置までタングプレートが挿入された場合に係合部材が係合孔へ入り込んだと判断する構成であるため、実際には係合部材が係合孔へ入り込んでいなくてもタングプレートが挿入されただけでタングプレートがロックされたと判断してしまう可能性がある。
【0007】
本発明は、上記事実を考慮して、長期に亘りタングプレートがロックされたか否かを確実に検出できるバックル装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のバックル装置は、係合孔を有するタングプレートが前記係合孔の開口方向に対して交差する方向に沿って挿入される装置本体と、前記装置本体に挿入された前記タングプレートの前記係合孔へ入り込む係合方向へ移動可能に設けられると共に前記係合方向とは反対方向へ付勢され、且つ、前記装置本体への前記タングプレートの挿入移動に応じて前記係合方向へ移動する係合部材と、前記タングプレートの挿入方向に対して平行なロック方向へ向けて付勢されると共に、前記係合孔へ前記係合部材が入り込んだ状態で前記タングプレートの挿入方向に対して平行なロック方向へ向けて移動可能とされ、当該ロック方向へ移動した状態では前記係合部材に係合して前記係合孔から離脱する方向への前記係合部材の移動を制限するロック部材と、前記装置本体内に設けられて周囲に磁界を形成するマグネットと、前記磁界を構成する磁力線が横切るように前記マグネットに隣接して設けられ、横切る前記磁力線の向きの変化により電気抵抗値が変化して、前記磁力線の向きの変化を検出する磁気抵抗素子と、前記係合部材及び前記ロック部材の何れか一方の少なくとも一部として形成され、又は、前記何れか一方の移動に伴い変位可能に設けられて、変位することで前記磁気抵抗素子を横切った前記磁力線の向きを変化させる磁性部材と、を備えている。
【0009】
請求項1に記載の本発明に係るバックル装置では、装置本体内の所定位置までタングプレートが挿入されると、タングプレートの挿入移動に応じて係合部材が付勢力に抗して係合方向へ移動し、係合部材がタングプレートの係合孔へ入り込む。さらに、係合孔へ入り込むまで係合部材が係合方向へ移動すると、ロック部材が付勢力によってタングプレートの挿入方向に対して平行なロック方向へ移動して、係合部材へ係合し、係合孔から離脱する方向への係合部材の移動を制限する。すなわち、この状態では、ロック部材と係合部材との係合を解除するまでは、係合部材が係合孔から離脱しないため、タングプレートを装置本体から引き抜くことはできない。
【0010】
また、本バックル装置はマグネットと磁気抵抗素子を備えており、マグネットによって形成される磁界を構成する磁力線の一部が、マグネットに隣接して設けられた磁気抵抗素子を横切っている。しかしながら、ロック部材及び係合部材の何れか一方は、少なくともその一部が磁性部材とされるか、或いは、ロック部材及び係合部材の何れか一方の移動に応じて移動する磁性部材が設けられている。このため、ロック部材のロック方向への移動或いは係合部材の係合方向への移動に伴い、磁性部材がマグネットに対して接離移動すると、マグネットによって形成される磁界が変化し、これに伴い、磁力線の向きが変化して、力線が磁気抵抗素子を横切る際の角度が変化する。これにより、磁気抵抗素子の電気抵抗値が変化し、この電気抵抗値の変化を検出することで係合部材が係合孔へ入り込んだか否か、すなわち、タングプレートがロックされたか否かが検出される。
【0011】
ここで、言い換えれば、磁気抵抗素子は係合部材やロック部材の移動に伴う磁性部材の位置の変化をマグネットの磁界の変化として検出していることになる。したがって、係合部材やロック部材が移動しなければ磁気抵抗素子の電気抵抗値が変化することはない。このように、本バックル装置では、係合部材やロック部材の移動を検出する構成であるため、タングプレートがロックされたか否かを確実に検出できる。
【0012】
また、上述したように、磁力線の向きの変化によってタングプレートがロックされたか否かを検出する構成であるため、振動等の影響は極めて少なく、更に、マグネットが経時劣化しても、磁性部材接離移動に伴う磁力線の向きの変化は変わらないため、長期に亘り検出を行なうことができる。
請求項2に記載のバックル装置は、請求項1に記載の本発明において、前記係合方向への前記係合部材の移動によって前記マグネット及び前記磁気抵抗素子から離間する方向へ前記磁性部材が移動する。
請求項2に記載の本発明に係るバックル装置では、係合部材が付勢力に抗して係合方向へ移動すると、磁性部材がマグネット及び磁気抵抗素子から離間する方向へ移動する。これにより、マグネットによって形成される磁界が変化して、この磁界を構成する磁力線の向きが変化する。このように磁力線の向きが変化すると、磁気抵抗素子を横切る際の磁力線の角度が変化して、磁気抵抗素子の電気抵抗値が変化する。これによって、係合部材が係合孔へ入り込んだか否か、すなわち、タングプレートがロックされたか否かが検出される。
請求項3に記載のバックル装置は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記マグネットに対して前記ロック方向とは反対側に前記磁気抵抗素子を設けると共に、前記マグネット及び前記磁気抵抗素子の前記係合方向側に前記磁性部材を設けている。
請求項3に記載の本発明に係るバックル装置では、マグネットにより形成された磁界を構成する磁力線は、マグネットに対してロック方向とは反対側に設けられた磁気抵抗素子を横切る。これらのマグネット及び磁気抵抗素子に対して係合方向側に設けられた磁性部材が、係合方向へ移動すると、磁界に変化が生じ、磁気抵抗素子を横切る磁力線の角度が変わる。これによって、係合部材が係合孔へ入り込んだか否か、すなわち、タングプレートがロックされたか否かが検出される。
請求項4に記載のバックル装置は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の本発明において、前記係合部材が前記係合方向へ移動することで前記ロック部材を伴って前記ロック方向側へ移動して前記ロック部材を前記係合部材に係合させロックピンホルダに前記マグネット及び前記磁気抵抗素子を設けると共に、前記係合部材の少なくとも一部を前記磁性部材としている。
請求項4に記載の本発明に係るバックル装置では、係合部材が係合方向に移動すると、ロックピンホルダがロック方向に移動し、このロックピンホルダに伴われてロック部材が移動する。これにより、ロック部材が係合部材に係合して、係合孔から離脱する方向への係合部材の移動が制限される。
ここで、本発明に係るバックル装置では、このロックピンホルダにマグネット及び磁気抵抗素子が設けられており、更に、係合部材の少なくとも一部が磁性部材とされる。このため、係合部材が係合方向へ移動し、更に、これによってロックピンホルダと共にマグネット及び磁気抵抗素子が移動することにより磁気抵抗素子を横切る磁力線の角度が変わる。これによって、係合部材が係合孔へ入り込んだか否か、すなわち、タングプレートがロックされたか否かが検出される。
【0013】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態の構成>
図1には本発明の第1の実施の形態に係るバックル装置10の構成が断面図によって示されており、図3には本バックル装置10の構成が分解斜視図によって示されている。
【0014】
図1に示されるように、バックル装置10では、アッパカバー14とロアカバー16との間に装置本体としてのバックル本体18が配置されている。図3に示されるように、バックル本体18には平板部22の幅方向両側に一対の脚板部24が屈曲形成されており、これらの一対の脚板部24間へアッパカバー14とロアカバー16との間に形成された開口25を通して、タングプレート12が挿入されるようになっている。
【0015】
また、図1に示されるように、バックル本体18の一対の脚板部24間にはイジェクタ26及び係合部材としてのロックプレート28が設けられている。
【0016】
イジェクタ26はバックル本体18の平板部22に形成された案内孔30に挿入配置され、タングプレート挿入抜出方向(図1、図2の矢印A、B方向)へ移動可能とされている。このイジェクタ26には、タングプレート挿入方向(図1の矢印A方向)側の端部に一端がバックル本体18に係止されるコイルスプリング32(図3に図示)の他端が嵌合され、このコイルスプリング32によってタングプレート抜出方向(図1、図2の矢印B方向)へ付勢されている。
【0017】
このイジェクタ26には、タングプレート12の挿入時にタングプレート12の先端部が当接されるようになっており、タングプレート12は図1に示されるタングプレート抜出状態からイジェクタ26をタングプレート挿入方向(図1の矢印A方向)へ移動しながら図2に示されるように挿入されるようになっている。
【0018】
一方、ロックプレート28はタングプレート挿入抜出方向(図1、図2の矢印A、B方向)に長手方向とされ、タングプレート挿入方向(図1、図2の矢印A方向)側の端部に先端が下方へ略直角に折れ曲るようなコ字状部34が形成されている。このコ字状部34は先端部がタングプレート12の係合孔36への係合部38とされており、この係合部38が先端からタングプレート12の係合孔36へ図2に示されるように嵌入されてタングプレート12と係合されるようになっている。このロックプレート28のコ字状部34と反対側のタングプレート抜出方向(図1、図2の矢印B方向)側の端部には、上方への立上部40が形成されている。
【0019】
図3に示されるように、立上部40はロックプレート幅方向へ広幅とされており、ロックプレート28はバックル本体18の一対の脚板部24へ立上部40のロックプレート幅方向両端部が支持されて脚板部24間に掛け渡されている。脚板部24にはタングプレート挿入方向(図1、図2の矢印A方向)側の端部に略三角形状の切欠42が形成され、ロックプレート28はこの切欠42内へ立上部40のロックプレート幅方向両端部が挿入されて切欠42の頂部42Aを中心にタングプレート係合解離方向(図1、図2の矢印C、D方向)へ揺動可能とされている。
【0020】
また、切欠42の頂部42Aはロックプレート28の立上部40の肉厚より大きくなっており、ロックプレート28は矢印A方向又は矢印B方向へ、若干量移動するようになっている。
【0021】
このロックプレート28はタングプレート抜出状態で図1に示されるように係合部38の先端がイジェクタ26の上面に当接されてタングプレート解離方向(図1の矢印C方向)へ揺動された状態とされる。
【0022】
このロックプレート28は図3に示されるようにコ字状部34と立上部40との間の長手方向中間部に下方への折曲部44が形成され、図1に示されるタングプレート抜出状態からこの折曲部44をタングプレート挿入方向(図1の矢印A方向)へ押圧された時にタングプレート係合方向(図1の矢印D方向)へ揺動されるようになっている。この折曲部44はイジェクタ26の上面に一体に設けられたブロック46のタングプレート挿入方向(図1、図2の矢印A方向)側の端部と対応され、イジェクタ26は図1に示されるタングプレート抜出状態からタングプレート12が挿入された時に折曲部44をタングプレート挿入方向(図1矢印のA方向)へ押圧してロックプレート28をタングプレート係合方向(図1の矢印D方向)へ揺動させつつ図2に示されるようにタングプレート挿入方向へ移動されるようになっている。ロックプレート28はこの時の揺動により係合部38の先端が図2に示されるようにタングプレート12の係合孔36へ嵌入されてタングプレート12と係合されるようになっている。
【0023】
このロックプレート28には、立上部40に係止されてスプリングホルダ48が取り付けられている。このスプリングホルダ48には2個のコイルスプリング50、52(図3に図示)の一端が嵌合される。これらの2個のコイルスプリング50、52(図3に図示)の他端はそれぞれスプリングホルダ48よりもタングプレート抜出方向(図1、図2の矢印B方向)寄りで、レリーズボタン54、ロックピンホルダ56に嵌合され、レリーズボタン54、ロックピンホルダ56はそれぞれコイルスプリング50、52によってタングプレート抜出方向(図1、図2の矢印B方向)に付勢されている。
【0024】
レリーズボタン54はロックピンホルダ56よりもタングプレート抜出方向(図1、図2の矢印B方向)寄りにタングプレート挿入抜出方向(図1、図2の矢印A、B方向)へ移動可能に設けられ、コイルスプリング50(図3に図示)の付勢力に抗してタングプレート挿入方向(図1、図2の矢印A方向)へ移動可能とされている。このレリーズボタン54のタングプレート挿入方向(図1、図2の矢印A方向)側の端部には、ブロック58がタングプレート挿入方向(図1、図2の矢印A方向)へ突設されている。ブロック58はロックピンホルダ56の上端部に設けられた矩形孔60(図3に図示)を軸方向へ移動可能に貫通されてロックプレート28の立上部40の上端部に対応されている。
【0025】
このブロック58は図2に示されるタングプレート係合状態からレリーズボタン54がコイルスプリング50(図3に図示)の付勢力に抗してタングプレート挿入方向(図2の矢印A方向)へ移動された時にこの移動の途中でロックプレート28の立上部40の上端部に当接され、ロックプレート28の立上部40を押圧してロックプレート28をタングプレート解離方向(図2の矢印C方向)へ揺動させつつタングプレート挿入方向ヘ移動されるようになっている。ロックプレート28はこの時の揺動により図2に示されるタングプレート係合状態から係合部38をタングプレート12の係合孔36から抜き出されるようになっている。
【0026】
ロックピンホルダ56はコイルスプリング52(図3に図示)に付勢されており、タングプレート係合状態でバックル本体18の脚板部24の外側で、図2に示されるようにレリーズボタン54との間にロック部材としてのロックピン62を挟持するようにされている。ロックピン62はバックル本体18の脚板部24に設けられた軸受孔64に軸方向両端部を嵌入されてバックル本体18に支持されている。軸受孔64はタングプレート挿入抜出方向(図1、図2の矢印A、B方向)に長手方向とされた長孔とされてロックピン62をタングプレート挿入抜出方向に移動可能に支持している。
【0027】
このロックピン62はロックプレート28に設けられた位置決め板部66と対応されている。位置決め板部66は図3に示されるようにコ字状部34の係合部38と略直角な中間部からロックプレート幅方向へ延出され、タングプレート係合状態では図2に示されるように上面にロックピン62が対応され、タングプレート抜出状態では図1に示されるようにタングプレート挿入方向(図1の矢印A方向)側の周縁部端面にロックピン62が対応されるようになっている。
【0028】
詳しく説明すると、ロックピン62はタングプレート係合状態では、図2に示されるようにロックピンホルダ56とレリーズボタン54との間に挟持されて位置決め板部66の上面に対応される。ロックピン62が位置決め板部66の上面に対応された状態(ロック位置)ではロックプレート28がロックピン62によってタングプレート解離方向(図2の矢印C方向)への揺動を阻止される。このタングプレート係合状態からロックピン62がタングプレート挿入方向(図2の矢印A方向)へ移動されて位置決め板部66のタングプレート挿入方向側の周縁部端面よりもタングプレート挿入方向側(レリーズ位置)に位置された時にはロックプレート28がタングプレート解離方向(図2の矢印C方向)へ揺動可能とされる。
【0029】
また、ロアカバー16の底部16Aには、係合補助手段としての突出部68が立設されており、この突出部68の先端部は、タングプレート12の挿入方向(矢印B方向)へ向けて直角に屈曲され係止爪68Aとされている。
【0030】
一方、ロックプレート28の係合部38の先端部には係止穴70が穿設されており、慣性力等により、ロックプレート28が矢印A方向へ移動した場合には、この係止穴70にロアカバー16の突出部68の係止爪68Aが嵌入し係合するようになっている。
【0031】
また、図1及び図3に示されるように、本バックル装置10はマグネット82を備えている。マグネット82は上述したタングプレート12の挿入抜き出し方向に沿っロックピンホルダ56と対向する如く配置されていると共に、タングプレート12の挿入抜き出し方向に沿って極性を有している。また、タングプレート12の挿入抜き出し方向に沿ってマグネット82と対向するように磁性部材としての磁性プレート84がロックピンホルダ56へ一体的に貼着されている。
【0032】
さらに、マグネット82の下方にはマグネット82に隣接して、Ni−Co(ニッケル−コバルト)合金等の強磁性体にて形成された一対の素子本体を略直角に配置し、異方性磁気抵抗硬化を利用して自らを横切る磁力線の向きの変化を検出する所謂強磁性体磁気抵抗素子や、InSb(アンチモン化インジウム)等の半導体により形成された素子本体を1乃至複数個使用し、自らを横切る磁力線の向きの変化に伴いローレンツ力によって電流行路が変化(すなわち、電気抵抗値が変化)する所謂半導体磁気抵抗素子等の磁気抵抗素子86が配置されている。磁気抵抗素子86に関しては周知の技術なので詳細な説明はここでは省略する。
【0033】
マグネット82及び磁気抵抗素子86の側方には回路基盤88が設けられている。さらに、回路基盤88はコンピュータ(図示省略)へ接続されており、回路基盤88からの出力電圧を検出する。さらに、このコンピュータは車両のインスツルメントパネル等に設けられたインジケータ(図示省略)へ電気的に接続されており、回路基盤88からの所定出力の電圧を検出すると、インジケータを点灯させる。
【0034】
<第1の実施の形態の作用並びに効果>
次に本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0035】
図1に示されているのは、バックル装置10にタングプレート12が係合されていない状態である。この状態のバックル装置10へタングプレート12が挿入されると、タングプレート12の先端がイジェクタ26に当接してイジェクタ26をコイルスプリング32の付勢力に抗してタングプレート挿入方向(図1の矢印A方向)へ押圧する。タングプレート12はイジェクタ26をタングプレート挿入方向(第1図の矢印A方向)へ移動させつつタングプレート挿入方向へ移動される。
【0036】
イジェクタ26はこの移動の途中でロックプレート28の折曲部44に当接してロックプレート28の折曲部44をタングプレート挿入方向(図1の矢印A方向)へ押圧する。イジェクタ26はロックプレート28をタングプレート係合方向(図1の矢印D方向)へ揺動しつつタングプレート挿入方向(図1の矢印A方向)へ移動され、タングプレート12はタングプレート挿入方向への移動時に係合孔36内へロックプレート28の係合部38が嵌入される。
【0037】
この際、ロックプレート28の揺動によってロックピン62はタングプレート抜出方向(図1の矢印B方向)へ移動可能とされて、ロックピンホルダ56を介してコイルスプリング52に付勢されてタングプレート抜出方向へ移動される。このため、ロックプレート28の係合部38がタングプレート12の係合孔36に嵌入した状態では、ロックピンホルダ56とレリーズボタン54との間に挟持されて位置決め板部66の上面(ロック位置)に対応される。この状態が図2に示されるタングプレート係合状態である。
【0038】
したがって、図2に示されるタングプレート係合状態では、ロックピン62によってロックプレート28のタングプレート解離方向(図2の矢印C方向)への揺動が阻止されてロックプレート28の係合部38がタングプレート12の係合孔36から抜け出すことがなく、タングプレート12がバックル装置10から不用意に外れることがない。
【0039】
また、図2に示されるタングプレート係合状態で矢印A方向へ慣性力が作用した場合には、ロックピン62はコイルスプリング52の付勢力に抗して矢印A方向(レリーズ位置方向)へ移動される。この場合ロックプレート28も慣性力により矢印A方向移動されるため、ロックプレート28の係合部38に穿設された係止穴70にロアカバー16に立設された突出部68の係止爪68Aが嵌入され係合する。このため、ロックプレート28はタングプレート係合状態に保持され、慣性力によってロックプレート28とタングプレート12との係合状態が解除されることはない。
【0040】
一方、ロックピン62は矢印B方向、矢印C方向及び矢印D方向には移動不可能な構成となっており、ロックピン62の軸線方向についても、移動不可能な構成となっている。したがって、本実施例のバックル装置においてはどの方向の慣性力が作用した場合にも、ロックプレート28をタングプレート係合状態に保持することができる。
【0041】
タングプレート12をバックル装置10から解離する場合には、図2の状態から乗員によってレリーズボタン54がコイルスプリング50の付勢力に抗してタングプレート挿入方向(図2の矢印A方向)へ移動される。レリーズボタン54はロックピン62をロックピンホルダ56との間に挟持した状態でロックピン62及びロックピンホルダ56をコイルスプリング52(図3に図示)の付勢力に抗してタングプレート挿入方向(図2の矢印A方向)へ移動させつつタングプレート挿入方向へ移動される。
【0042】
この移動によりロックピン62がロックプレート28の位置決め板部66よりもタングプレート挿入方向(図2の矢印A方向)寄りに位置された後にレリーズボタン54のブロック58がロックプレート28の立上部40の上端部に当接され、レリーズボタン54はロックプレート28の立上部40をタングプレート挿入方向へ押圧してロックプレート28をタングプレート解離方向(図2の矢印C方向)へ揺動させつつ更にタングプレート挿入方向へ移動させられる。
【0043】
ロックプレート28はこの時の揺動により係合部38がタングプレート12の係合孔36から抜け出される。これと同時にイジェクタ26がコイルスプリング32に付勢されてタングプレート抜出方向(図2の矢印B方向)へ移動し、このイジェクタ26に押圧されてタングプレート12がバックル装置10から外側へ弾き出され、図1の状態に戻る。
【0044】
ここで、係合部38が係合孔36へ嵌入されるまでロックプレート28が揺動することでロックピン62がロックプレート28の揺動を阻止できる位置まで移動し、これに伴いロックピンホルダ56がスライドすると、ロックピンホルダ56に貼着された磁性プレート84はマグネット82から離間するようにスライド移動する。磁性プレート84がマグネット82から離間することで、それまで磁性プレート84に引き付けられていた磁界を構成する磁力線、特に、磁気抵抗素子86を横切る磁力線はその向きを変え、この向きの変化に応じて変化する磁気抵抗素子86の電気抵抗値が変化する。
【0045】
このように、電気抵抗値が変化する磁気抵抗素子86は一種の可変抵抗素子とみなすことができる。このため、回路基盤88において磁気抵抗素子86の電気抵抗値の変化は例えば出力電圧の変化として検出され、コンピュータでは出力電圧の変化からロックピンホルダ56が移動した、すなわち、係合部38が係合孔36へ嵌入されたことを検知し、更に、インジケータを点灯させる。これにより、乗員はタングプレート12がロックされたことを認識できる。
【0046】
このように、本実施の形態では、係合部38が係合孔36へ嵌入されるまでは基本的に移動することがないロックピンホルダ56の移動をマグネット82の磁界の向きの変化という形で磁気抵抗素子86によって検出しているため、タングプレート12がロックされたか否かを確実に検出できる。
【0047】
また、上述したように、磁界の向きの変化によってタングプレート12がロックされたか否かを検出するため、振動等の影響は極めて少なく、更に、マグネット82が経時劣化しても、磁性プレート84の接離移動に伴う磁界の向きの変化は変わらないため、長期に亘り検出を行なうことができる。
【0048】
次に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下の他の実施の形態の説明において、前記第1の実施の形態並びに説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0049】
<第2の実施の形態>
図4には本発明の第2の実施の形態に係るバックル装置100の構成が断面図によって示されており、図5には本バックル装置100の構成が分解斜視図によって示されている。これらの図に示されるように、本バックル装置100では、ロックピンホルダ56に磁性プレート84が設けられいない。また、本バックル装置100では、コイルスプリング50に代わりコイルスプリング102を備えている。このコイルスプリング102は基本的にコイルスプリング50と同じであるが、特に、このコイルスプリング102は磁性体により形成されている。
【0050】
すなわち、本実施の形態では、コイルスプリング102が磁性部材とされており、ロックピンホルダ56の移動によるコイルスプリング102が伸縮した場合のマグネット82の磁界(磁力線)の向きを検出する構成である。
【0051】
より詳細に言えば、図5に示されるように、コイルスプリング102が圧縮されている場合には、コイルスプリング102の略全てがマグネット82の近傍に位置するが、ロックピンホルダ56が移動してコイルスプリング102が伸びると、その一部若しくは大部分がマグネット82から離間する。コイルスプリング102が圧縮状態でその略全てがマグネット82の近傍に位置している場合に比べてコイルスプリング102が伸びてその一部若しくは大部分がマグネット82から離間した場合には、コイルスプリング102が磁力線を引き付けなくなるため、マグネット82の磁界はその向きを変える。
【0052】
このように、本実施の形態でもロックピン62の移動に伴うコイルスプリング102の一部の移動によるマグネット82の磁界の向きの変化を磁気抵抗素子86が検出することで、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0053】
<第3の実施の形態>
図6には本発明の第3の実施の形態に係るバックル装置120の構成が断面図によって示されており、図7にはバックル装置120の構成が分解斜視図によって示されている。
【0054】
これらの図に示されるように、本バックル装置120はマグネット82、磁気抵抗素子86、並びに回路基盤88がロックピンホルダ56上で且つ一対の矩形孔60の間に配置されている。また、本バックル装置120はロックプレート122を備えている。このロックプレート122は基本的に前記第1及び第2の実施の形態でのロックプレート28と同じであるが、ロックプレート122の全体、或いは少なくともコ字状部34が磁性体によって形成されており、係合部材であると共に磁性部材をも兼ねている。
【0055】
すなわち、本実施の形態では、係合部38が係合孔36へ嵌入される際には、コ字状部34が下方へ移動する。これにより、ロックピンホルダ56上のマグネット82からコ字状部34が離間することで、それまでコ字状部34に引き付けられていたマグネット82により形成される磁界の磁力線、特に、磁気抵抗素子86を横切る磁力線がその向きを変える。このときの磁力線の向きの変化に伴う磁気抵抗素子86の電気抵抗値の変化により係合部38が係合孔36へ嵌入されたことを検出できる。
【0056】
ここで、前記第1及び第2の実施の形態では、ロックピンホルダ56やコイルスプリング102の移動から間接的にロックプレート28の移動を検出する構成であったのに対し、本実施の形態はロックプレート122の移動を直接検出する構成である。しかしながら、直接、間接の差はあるものの、基本的な構成はこれまでの実施の形態と同様であることから、これまでの実施の形態と同様の作用を奏し、同様の効果を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のバックル装置では長期に亘りタングプレートがロックされたか否かを確実に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るバックル装置のタングプレート抜出状態を示す概略断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るバックル装置のタングプレート係合状態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るバックル装置の分解斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るバックル装置のタングプレート抜出状態を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るバックル装置の分解斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るバックル装置のタングプレート抜出状態を示す概略断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るバックル装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 バックル装置
12 タングプレート
18 バックル本体(装置本体)
28 ロックプレート(係合部材)
36 係合孔
62 ロックピン(ロック部材)
82 マグネット
84 磁性プレート(磁性部材)
86 磁気抵抗素子
100 バックル装置
102 コイルスプリング(磁性部材)
120 バックル装置
122 ロックプレート(係合部材、磁性部材)

Claims (4)

  1. 係合孔を有するタングプレートが前記係合孔の開口方向に対して交差する方向に沿って挿入される装置本体と、
    前記装置本体に挿入された前記タングプレートの前記係合孔へ入り込む係合方向へ移動可能に設けられると共に前記係合方向とは反対方向へ付勢され、且つ、前記装置本体への前記タングプレートの挿入移動に応じて前記係合方向へ移動する係合部材と、
    前記タングプレートの挿入方向に対して平行なロック方向へ向けて付勢されると共に、前記係合孔へ前記係合部材が入り込んだ状態で前記タングプレートの挿入方向に対して平行なロック方向へ向けて移動可能とされ、当該ロック方向へ移動した状態では前記係合部材に係合して前記係合孔から離脱する方向への前記係合部材の移動を制限するロック部材と、
    前記装置本体内に設けられて周囲に磁界を形成するマグネットと、
    前記磁界を構成する磁力線が横切るように前記マグネットに隣接して設けられ、横切る前記磁力線の向きの変化により電気抵抗値が変化して、前記磁力線の向きの変化を検出する磁気抵抗素子と、
    前記係合部材及び前記ロック部材の何れか一方の少なくとも一部として形成され、又は、前記何れか一方の移動に伴い変位可能に設けられて、変位することで前記磁気抵抗素子を横切った前記磁力線の向きを変化させる磁性部材と、
    を備えるバックル装置。
  2. 前記係合方向への前記係合部材の移動によって前記マグネット及び前記磁気抵抗素子から離間する方向へ前記磁性部材が移動する請求項1に記載のバックル装置。
  3. 前記マグネットに対して前記ロック方向とは反対側に前記磁気抵抗素子を設けると共に、前記マグネット及び前記磁気抵抗素子の前記係合方向側に前記磁性部材を設けた請求項1又は請求項2に記載のバックル装置。
  4. 前記係合部材が前記係合方向へ移動することで前記ロック部材を伴って前記ロック方向側へ移動して前記ロック部材を前記係合部材に係合させロックピンホルダに前記マグネット及び前記磁気抵抗素子を設けると共に、前記係合部材の少なくとも一部を前記磁性部材とした請求項1から請求項3の何れか1項に記載のバックル装置。
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