JP2009040629A - 多孔質シリカゾルおよび高発色性インク受容層形成用塗布液ならびにその用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インク受容層形成用塗布液は、特定の条件を満たす多孔質シリカゾル、水溶性高分子ならびにカチオン樹脂および/またはカチオン化シリカゾルを必須成分として含有することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
たとえば、特許文献1には、平均粒子径が1〜50μmの球状粒子を用いることにより、画質を損なうことなくインクの吸収性を向上できることが記載されている。
特許文献3には、カチオン性コロイダルシリカを含む受理層を有する記録媒体は水溶性染料インクでの印刷に好適であることが記載されている。
特許文献5には、平均粒子径が2〜50μm、平均細孔直径が8〜50nm、細孔容積が0.8〜2.5cc/gの多孔性シリカ粒子の層を有し、その上層にアルミナまたはアルミナ水和物を含む多孔質層を有する記録用シートが形成されている。
子を配合したインク受容層を基材表面に設けた記録用シートを出願しているが、この記録用シートは、染料系インクを使用する場合、染料インクの溶解・溶出が生じ、インクの定着性が不充分である場合があった。
録媒体が開示されている。しかしながらこのインクジェット用記録媒体のインク受理層はインクの吸収能力に優れているもののシランカップリング剤が粒子から脱離し耐水性が低下したり、強度が不充分であったり、透明性に劣ることがあった。また、用いる受容層形成用の塗工液の安定性が不充分であったり、濃度を高くすることができない場合があり、1回の塗工で充分な厚みの受容層を形成することができない場合があった。
(1)平均粒子径が、7〜150nmの範囲にあること。
(2)比表面積が40〜800m2/gの範囲にあること。
(3)粒子径変動係数(CV値)が40%以下であること。
(4)多孔質シリカ微粒子中のシリカ含有量が90質量%以上であること。
(A)カチオン樹脂。
(B)カチオン化処理されたシリカ微粒子が溶媒に分散してなるカチオン化シリカゾル。
たシリカ微粒子であって、かつ、そのゼータ電位が60mV以下の正の値であることが好ましい。
本発明に係るインク受容層形成用塗布液は、特定の多孔質シリカゾル、水溶性高分子ならびに(A)カチオン樹脂および/または(B)カチオン化シリカゾル、を含有することを特徴としている。
本発明の多孔質シリカゾルは、特定の条件を満たす多孔質シリカ微粒子が溶媒に分散してなることを特徴としている。
前記多孔質シリカ微粒子の動的光散乱法により測定される平均粒子径は、7〜150nmの範囲にあることが好ましく、8〜120nmの範囲にあることがより好ましい。
前記多孔質シリカ微粒子のBET法により測定される比表面積は、40〜800m2/gの範囲にあることが好ましく、140〜750m2/gの範囲にあることがより好ましく、200〜720m2/gの範囲にあることがさらに好ましい。
一方、前記多孔質シリカ微粒子の比表面積が800m2/gを超える場合は、インク受容層の強度が不足する傾向があるので好ましくない。
前記多孔質シリカ微粒子の粒子径変動係数(CV値)は、40%以下の範囲にあることが好ましく、8〜40%の範囲にあることがより好ましく、8〜35%の範囲にあることがさらに好ましい。
前記多孔質シリカ微粒子中のシリカ含有割合は90質量%以上にあることが好ましく、91〜99質量%の範囲にあることがより好ましい。
一方、前記多孔質シリカ微粒子中のシリカ含有割合が90質量%未満の場合は、光学的にインク受容層のヘーズが大きくなることがある。また、前記多孔質シリカ微粒子中のシリカ含有割合が99質量%を超えるものについては調製が容易ではない。
前記多孔質シリカゾルは、その分散質が粒子径の均一性が高い多孔質シリカ微粒子である。そのため、該多孔質シリカゾルを含有するインク受容層付記録用シートは、インク受容層全体に均一に孔状部分が存在する。その結果、インクの印字濃度が均一となるため、優れた発色性を示すものと考えられる。
本発明に係る多孔質シリカゾルの製造方法については、生成する多孔質シリカゾル中の多孔質シリカ微粒子が上記条件を満たすような製造方法であれば特に限定されないが、多
孔質シリカ微粒子の粒子径分布において、粒子径変動係数(CV値)が8〜40%の範囲となる製造方法が好適に使用される。具体的には、多孔質シリカ微粒子を調製する際の原料として、粒子径変動係数(CV値)が8〜40%の範囲にある核粒子の分散液を用いることが推奨される。
1)金属酸化物あるいは金属水酸化物がシードとして分散された水−アルコール系分散液をアルカリ性に保ちながら、該分散液に金属アルコキシドを添加して加水分解し、分散液中に含まれているシード上に金属アルコキシド分解生成物を付着させて粒子成長を行わせる方法(特開昭62−275005号公報)。
3)シード粒子が分散された水−有機溶媒系分散液にテトラエトキシシランを添加して、このテトラエトキシシランを、下記式〔I〕
(CH3 O)n ・(C2 H5 O)4-n ・Si ・・・〔I〕
(式〔I〕中、nは1〜4である。)
で示されるアルコキシシランの共存下で加水分解し、分散液中のシード粒子上にシリカを付着させて粒子成長を行わせる方法(特願平1−310023号)。
(それぞれSiO2に換算したモル比)の量で用いられることが好ましい。
〔水溶性高分子〕
本発明に係るインク受容層形成用塗布液に使用される水溶性高分子としては、天然水溶性高分子、セルロース誘導体、多糖類、蛋白質物質、水溶性合成高分子などを使用することができる。
セルロース誘導体の例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースまたはヒドロキシエチセルロースなどを挙げることができる。
蛋白質物質の例としては、ゼラチン、カゼインまたはケラチンなどを挙げることができる。
チレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはスチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体またはそれらの塩が挙げられる。なお、これらの樹脂については、更に水溶性の置換基にて変性して、使用しても構わない。これらの中で、特に好ましい例として、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどを挙げることができる。
〔カチオン樹脂〕
本発明に係るインク受容層形成用塗布液に使用されるカチオン樹脂とは、樹脂の構造中にカチオン性基を有する樹脂を意味する。前記カチオン性基としては、1級、2級、3級アミノ基、アミド基、ピリジン基または第4級アンモニウム基などが挙げられる。
〔カチオン化シリカゾル〕
本発明に係るインク受容層形成用塗布液に、前記カチオン樹脂に代えて、または前記カチオン樹脂とともにカチオン化シリカゾルを添加することによっても、記録印字濃度が改善される。
前記カチオン化処理されたシリカ微粒子とは、表面にカチオン性水和金属化合物を担持したシリカ微粒子であって、かつ、そのゼータ電位が正の値であり、かつ60mV以下、好ましくは5〜50mVの範囲にあるシリカ微粒子である。
前記カチオン性水和金属化合物としては、下記式(1)で表される化合物が好適である。
[M2(OH)nX(2a-n)/b]m ・・・(1)
(式(1)中、Mは3価以上の金属カチオン、Xはアニオンであり、aは金属カチオンの価数、bはアニオンの価数を示し、1<n<5、n<2aであり、1≦mである。)
前記金属カチオンとしては、3価または4価の金属カチオンが好ましく、さらにAl3+、Zr4+、Ti4+、Ga4+等の金属カチオンは好ましく、特にAl3+が好ましい。前記金属カチオンがAl3+であると、安定なカチオン性水和金属化合物の溶液が得られ、染料系インクの安定性を向上させることができる。
このようなカチオン性水和金属酸化物は、公知の方法によって製造することが可能である。例えば水酸化アルミニウムを塩酸に加え、加圧下または溶解助剤を加えて溶解することにより塩化アルミニウムを調製し、これを硫酸などの重合促進剤の存在下で熟成することにより、ポリ塩化アルミニウムを調製することができる。
[MXa/b]m・・・(2)
(式(2)中、M、X、a、bおよびmは、前記(1)式と同じである。)
カチオン化処理に供されるシリカゾルについては、前記多孔質シリカ微粒子と同様に、平均粒子径が7〜150nmの範囲にある多孔質シリカ微粒子または非多孔質シリカ微粒子が溶媒に分散してなるシリカゾルが使用される。
本発明のインク受容層形成用塗布液には、任意に以下に挙げる成分を添加しても構わない。
有機基含有ケイ素化合物としては、下記式(3)で表される化合物が使用される。
RnSiX4-n ・・・(3)
(式(3)中、Rは互いに同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であり、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基、シラノール基、ハロゲン、水素であり、nは1〜3の整数である。)
Rの置換基としては、フッ素原子などのハロゲン原子:アミノ基、フェニル基、アルキル基で置換された置換アミノ基:エポキシ基、グリシドキシ基:メタクリロキシ基:メル
カプト基などが挙げられる。
上記式(3)で表される有機基含有ケイ素化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル-3,3,3-トリフルオロプロ
ピルジメトキシシラン、β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシトリプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロルシラン、トリメチルブロモシラン、ジエチルシラン等が挙げられる。
酸性珪酸液としては、(a)珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で処理して得られた
もの、(b)下記式(4)で表されるケイ素化合物を、酸を用いて加水分解して得られたも
の、(c)下記式(4)またはアルカリを用いて加水分解した後、陽イオン交換樹脂で処理
して得られたものの少なくとも1種が好ましい。
Si(OR2)4 ・・・(4)
(式(4)中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
上記式(4)で表されるケイ素化合物としてはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシランなどが挙げられる。また、前記した陽イオン交換樹脂処理によって、アルカリが除去され、得られた珪酸液は酸性を呈する。
いることが望ましい。なお、珪酸はモノマーであってもオリゴマーであってもよいが、モノマー、ダイマーが好ましい。
SiO2のモル数(Ms)の比(Ms)/(Mo)が0.001〜1.2、さらには0.01〜0.5の範囲にあることが好ましい。
一方、前記モル比(Ms/Mo)が前記上限を越えると、酸性珪酸液が過剰となり、この酸性珪酸液に由来するシリカが親水性を発現するために有機ケイ素化合物を用いる前記効果が有効に得られないことがある。また、インク受容層形成用塗布液の安定性が低下することがある。
III)その他の成分
また本発明に係るインク受容層形成用塗布液中には、インク受容層と基材シートとの接着性を向上させたり、インク受容層の強度、耐候性を向上させたり、またインク受容層の細孔構造を調節することを目的として、酸化防止剤、セルロース類などの有機ポリマー、バイオ繊維、無機ポリマー、フッ素含有ポリマー、界面活性剤、分散剤、無機微粒子などを含有していてもよい。
本発明に係るインク受容層形成用塗布液は、上記各成分を混合することによって調製することができる。
前記カチオン樹脂の含有量としては、前記多孔質シリカゾル100質量部(固形分換算
)に対して、1〜20質量部の範囲であることが好ましく、3〜10質量部(固形分換算)の範囲であることがさらに好ましく、4〜7質量部(固形分換算)の範囲であることが特に好ましい。
一方、前記カチオン化シリカゾルの含有量が20質量部を超える場合は、インクの定着性は向上するものの、受容層または光沢層の上層部にインクがトラップされ易くなり、インク吸収が遅くなる場合があるので好ましくない。
本発明に係るインク受容層付記録用シートは、基材シートと、基材シート上に前記塗布液を用いて形成されたインク受容層とからなる。
前記多孔質シリカゾルは、その分散質が粒子径の均一性が高い多孔質シリカ微粒子である。そのため、該多孔質シリカゾルを含有するインク受容層付記録用シートは、インク受容層全体に均一に孔状部分が存在する。その結果、インクの印字濃度が均一となるため、優れた発色性を示すものと考えられる。
本発明に用いられる基材シートとしては、特に限定されないが、PET、塩ビなどの樹
脂製フィルムシート、各種紙、鋼板、布等も用いることができる。
基材シート上にインク受容層を形成する方法としては公知の方法が採用でき、基材の
種類によって好ましい方法を採用すればよい。具体的には、前記インク受容層形成用塗
布液を、スプレー法、ロールコーター法、ブレードコーター法、バーコーター法、カーテンコーター法などで、基材シート上に塗布した後、乾燥することによって形成することができる。インク受容層を形成する際、基材はあらかじめプライマー処理して用いてもよい。得られるインク受容層は、少なくとも3.4〜30nmの範囲の細孔を有していることが好ましい。またインク受容層は、3.4〜30nmの細孔径を有する細孔の細孔容積が0.2〜1.8ml/gの範囲にあることが好ましい。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
[1]動的光散乱法による平均粒子径測定
得られたシリカ微粒子分散液を0.58%アンモニア水にて希釈し、pH11、シリカ濃度0.1質量%に調整し、下記の粒度分布測定装置を用いて前記分散液中のシリカ微粒子の平均粒子径を測定した。
型番 NICOMP 380、製造元 PARTICLE SIZING SYSTEMS Co.Ltd,、測定原理:動的光散乱法(ホモダイン/粒度分布)、光源:5mW
He−Ne レーザー(標準)、検出器:フォトカウント用光電子増倍管、コーリレーター:32bitデジタルオートコーリレーター(DSP搭載)、測定セル:四面透過型角セル(ディスポーザブル)、温度制御方式:ペルチエ素子(コンピュータ制御)、設定範囲:5℃〜80℃、測定粒度分布範囲:1nm〜5μm、測定対象:コロイド粒子。
走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製:JSM−5300型)を用いて粒子を撮影(倍率250,000倍)し、この画像の250個の粒子について、画像解析装置(旭化成株式会社製:IP−1000)を用いて、平均粒子径を測定し、粒子径分布に関する変動係数(CV値)を算定した。
変動係数(CV値)=(粒子径標準偏差(σ)/平均粒子径(Dn))×100 ・・・
(5)
σ:粒子径標準偏差(σ=Σ|Di −Dn |/(n−1)×Dn )
Di :個々の粒子の粒子径(nm)
Dn :平均粒径(nm)
n:測定した粒子の個数(n=250)
[3]BET法による比表面積測定
得られたシリカ微粒子分散液50mlをHNO3でpH3.5に調整し、1−プロパノール40mlを加え、110℃で16時間乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、500℃のマッフル炉で、1時間焼成した。この焼成体を測定用試料とした。そして、比表面積測定装置(ユアサアイオニクス製、型番マルチソーブ12)を用いて窒素吸着法を用いて、窒
素の吸着量から、BET1点法により比表面積を算出した。
得られたシリカ微粒子分散液中のシリカ微粒子の比表面積(SA1)を以下のようにして測定する。
3)塩化ナトリウムを30g加え、純水で150mlに希釈し、10分間攪拌する。
4)pH電極をセットし、攪拌しながら0.1モル/リットルの水酸化ナトリウム溶液を滴下して、pH4.0に調整する。
A:SiO21.5g当たりpH4.0〜9.0までに要する0.1モル/リットルの水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)
f :0.1モル/リットルの水酸化ナトリウム溶液の力価
C :試料のSiO2濃度(%)
W :試料採取量(g)
SA1=29.0V−28 ・・・ (7)
[5]pH測定
測定用サンプル約50gをポリエチレン製のサンプル瓶に採取し、これを25℃の恒温槽に30分以上浸漬した。その後、pH4、7および9の標準液で更正が完了した株式会社堀場製作所製のpHメータF22のガラス電極を前記サンプル瓶に挿入して、サンプルのpHを測定した。
得られたシリカ微粒子分散液中のシリカ微粒子のゼータ電位を超音波方式ゼーター電位測定装置(Matec社製、ESA8000)により測定した。
定した。
試料シリカゾル10gに50%硫酸水溶液2mlを加え、白金皿上で蒸発乾固し、得られた固形物を1000℃で1時間焼成後、冷却して秤量した。次に、秤量した固形物を微量の50%硫酸水溶液に溶かし、更にフッ化水素酸20mlを加えてから、白金皿上にて蒸発乾固し、1000℃にて15分焼成後、冷却して秤量した。これらの重量差より多孔質シリカ粒子中のシリカ含有量を求めた。
得られた記録用シートに、純正の顔料インクおよび染料インクを用いてインクジェットプリンター(GRAPHTEC社製:Masterjet)により、2cm四方のべた塗りのパターンWを
印刷した。色はマゼンタ、ブラック、シアンおよびイエローを使用し、出力の変更により濃度を変えて印刷した。
く使用できる。
B:印字濃度1.0%以上、1.5%未満の範囲
C:印字濃度0.6%以上、1.0%未満の範囲
D:印字濃度0.6%未満
[9]透明性評価
得られた記録用シートの透明性を色差・濁度測定器(日本電色工業株式会社製 COH−300A)により測定した。評価基準を以下に示す。
B:全光線透過率80%以上、90%未満
C:全光線透過率70%以上、80%未満
D:全光線透過率70%未満
[10]インク吸収性評価
得られた記録用シートのインク吸収性を以下のように評価した。
A:印字の裏写り割合;0%
B:印字の裏写り割合;0%を超えて50%未満
C:印字の裏写り割合;50%以上100%未満
D:印字の裏写り割合;100%
[合成例1−1]
〔多孔質シリカ微粒子分散液A1の調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液25,220gを混合した後、90℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このシリカ微粒子の動的光散乱法により測定した平均粒子径は25nmだった。また、粒子系の変動係数は20%であった。このシリカ微粒子分散液を濃縮し固形分濃度を19.9質量%に調整した。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:4.9重量%)を陽イオン交換樹脂に通液させ
、陽イオン交換し、SiO2濃度が4.8重量%である珪酸液11.0kgを得た。
酸液を調製した。
次に、[2]で調整したシリカ微粒子分散液(15.8kg)にこの希釈珪酸液17.5kgとアルミン酸ナトリウム水溶液(アルミナ濃度0.7質量%)17.5kgとを同時に、98℃で6時間かけて添加し、引き続き98℃で1時間保持した。
[4]脱アルミニウム処理:
[3]で得られたシリカアルミナ微粒子分散液10.0kgに35%塩酸400gを2分かけて徐々に添加し、続いて10分間攪拌して、シリカ微粒子中のアルミニウムイオンを溶出させて脱アルミニウム品とした。
〔多孔質シリカ微粒子分散液A2の調製〕
合成例1―1の[4]脱アルミニウム処理を下記イオン交換法に変えた以外は合成例1-1と同様にして多孔質シリカ微粒子分散液A2を調製した。その分散質である多孔質シ
リカ微粒子A2の平均粒子径は30nmであり、比表面積は500m2/gであり、粒子系の変動係数は21%であり、シリカ含有量は98%であった。
水素型陽イオン交換樹脂(製品名:ダイヤイオンSK1B)20リットルを充填した流通式イオン交換塔に、合成例1−1[3]工程終了後に相当するシリカアルミナ微粒子分散液を液空間速度10h−1で1回通過させて脱アルミニウム処理を行った。
〔多孔質シリカ微粒子分散液Bの調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液4,620gを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このシリカ微粒子の動的光散乱法により測定した平均粒子径は5nmだった。また、粒子系の変動係数は27%であった。このシリカ微粒子分散液を濃縮し固形分濃度を19.9質量%に調整した。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:4.9重量%)を陽イオン交換樹脂に通液させ
、陽イオン交換し、SiO2濃度が4.8重量%である珪酸液11.0kgを得た。
酸液を調製した。
次に、[2]で調整したシリカ微粒子分散液(15.8kg)にこの希釈珪酸液17.5kgとアルミン酸ナトリウム水溶液(アルミナ濃度0.7質量%)17.5kgとを同時に、98℃で6時間かけて添加し、引き続き98℃で1時間保持した。
[4]脱アルミニウム処理:
[3]で得られたシリカアルミナ微粒子分散液10.0kgに35%塩酸400gを2分かけて徐々に添加し、続いて10分間攪拌して、シリカ微粒子中のアルミニウムイオンを溶出させて脱アルミニウム品とした。
〔多孔質シリカ微粒子分散液Cの調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液7,335gを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このシリカ微粒子の動的光散乱法により測定した平均粒子径は7nmだった。また、粒子系の変動係数は20%であった。このシリカ微粒子分散液を濃縮し固形分濃度を19.9質量%に調整した。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:4.9重量%)を陽イオン交換樹脂に通液させ
、陽イオン交換し、SiO2濃度が4.8重量%である珪酸液11.0kgを得た。
酸液を調製した。
次に、[2]で調整したシリカ微粒子分散液(15.8kg)にこの希釈珪酸液17.5kgとアルミン酸ナトリウム水溶液(アルミナ濃度0.7質量%)17.5kgとを同時に、98℃で6時間かけて添加し、引き続き98℃で1時間保持した。
[4]脱アルミニウム処理:
[3]で得られたシリカアルミナ微粒子分散液10.0kgに35%塩酸400gを2分かけて徐々に添加し、続いて10分間攪拌して、シリカ微粒子中のアルミニウムイオンを溶出させて脱アルミニウム品とした。
酸で5時間かけて洗浄し、更に純水で母液のpHが3.0になるまで洗浄し、純水洗浄品とした。
〔多孔質シリカ微粒子分散液D1の調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液18,200gを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このシリカ微粒子の動的光散乱法により測定した平均粒子径は11nmだった。また、粒子系の変動係数は17%であった。このシリカ微粒子分散液を濃縮し固形分濃度を19.9質量%に調整した。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:4.9重量%)を陽イオン交換樹脂に通液させ
、陽イオン交換し、SiO2濃度が4.8重量%である珪酸液11.0kgを得た。
この珪酸液に純水24.2kgを添加して、SiO2濃度が1.5重量%である希釈珪酸
液を調製した。
その後、40℃以下まで冷却し、固形分濃度が1.0重量%、pHが10.53であるシリカアルミナ微粒子分散液26.8kgを得た。
[3]で得られたシリカアルミナ微粒子分散液10.0kgに35%塩酸400gを2分かけて徐々に添加し、続いて10分間攪拌して、シリカ微粒子中のアルミニウムイオンを溶出させて脱アルミニウム品とした。
の固形分濃度が2倍になるまで一次濃縮を行なった。この濃縮されたシリカ微粒子分散液を、同じく限外膜を使用して、液面を一定に保持しながら、そこにpH=3.0の希釈塩酸で5時間かけて洗浄し、更に純水で母液のpHが3.0になるまで洗浄し、純水洗浄品とした。
〔多孔質シリカ微粒子分散液D2の調製〕
合成例4-1の[4]脱アルミニウム処理を上記イオン交換法に変えた以外は合成例4-1と同様にして多孔質シリカ微粒子分散液D2を調製した。その分散質である多孔質シリカ微粒子D2の平均粒子径は60nmであり、比表面積は330m2/gであり、粒子系の変動係数は15%であり、シリカ含有量は97%であった。
〔多孔質シリカ微粒子分散液E1の調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液26,350gを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このシリカ微粒子の動的光散乱法により測定した平均粒子径は15nmだった。また、粒子系の変動係数は29%であった。このシリカ微粒子分散液を濃縮し固形分濃度を19.9質量%に調整した。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:4.9重量%)を陽イオン交換樹脂に通液させ
、陽イオン交換し、SiO2濃度が4.8重量%である珪酸液11.0kgを得た。
酸液を調製した。
次に、[2]で調整したシリカ微粒子分散液(15.8kg)にこの希釈珪酸液17.5kgとアルミン酸ナトリウム水溶液(アルミナ濃度0.7質量%)17.5kgとを同時に、98℃で6時間かけて添加し、引き続き98℃で1時間保持した。
[4]脱アルミニウム処理:
[3]で得られたシリカアルミナ微粒子分散液10.0kgに35%塩酸400gを2分かけて徐々に添加し、続いて10分間攪拌して、シリカ微粒子中のアルミニウムイオンを溶出させて脱アルミニウム品とした。
合成例5−1で調整した多孔質シリカ微粒子分散液E1を水で希釈し、固形分濃度20重量%の分散液7000gを調製した。これにポリ塩化アルミニウム水溶液(日本化薬(株)製、Al2(OH)3Cl3、濃度がAl2O3換算で10重量%)300gを撹拌しなが
ら添加し、さらに1重量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを3.5に調整して
、多孔質シリカ微粒子の表面にカチオン性水和金属化合物が担持された多孔質シリカ微粒子分散液E1’を調製した。分散質である多孔質シリカ微粒子e1’のゼータ電位は10.4mVであった。
〔多孔質シリカ微粒子分散液E2の調製〕
合成例5-1の[4]脱アルミニウム処理を上記イオン交換法に変えた以外は合成例5-1と同様にして多孔質シリカ微粒子分散液E2を調製した。その分散質である多孔質シリカ微粒子e2の平均粒子径は20nm、比表面積310m2/g、粒子系の変動係数は27%、であり、その組成はシリカが92%であった。
〔多孔質シリカ微粒子Fの調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液6,000gを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このシリカ微粒子の動的光散乱法により測定した平均粒子径は6n
mだった。また、粒子系の変動係数は10%であった。このシリカ微粒子分散液を濃縮し固形分濃度を19.9質量%に調整した。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:4.9重量%)を陽イオン交換樹脂に通液させ
、陽イオン交換し、SiO2濃度が4.8重量%である珪酸液11.0kgを得た。
この珪酸液に純水24.2kgを添加して、SiO2濃度が1.5重量%である希釈珪酸
液を調製した。
[4]脱アルミニウム処理:
[3]で得られたシリカアルミナ微粒子分散液10.0kgに35%塩酸400gを2分かけて徐々に添加し、続いて10分間攪拌して、シリカ微粒子中のアルミニウムイオンを溶出させて脱アルミニウム品とした。
多孔質シリカ微粒子分散液A1(平均粒子径30nm、SiO2濃度20重量%)100gに、ポリビニルアルコール水溶液(濃度22質量%、クラレ株式会社製:PVA−220)をシリカゾル100質量部(固形分換算)に対して17.6質量部(固形分換算)となるように添加し、更にカチオン樹脂(濃度50質量%、昭和高分子株式会社製:ポリフィックス601)を、シリカゾル100質量部(固形分換算)に対して5質量部(固形分換算)となるように添加し、充分に混合して、インク受容層形成用塗布液を調製した。
このインク受容層形成用塗布液をバーコーターによりPETフィルム上に塗布し、乾燥後、140℃で加熱処理して記録用シートを得た。インク受容層の厚さは30μmであった。
。結果を表1に示す。
[合成例7−1]
〔非多孔質シリカ微粒子分散液G1の調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液40,000gを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%の非多孔質シリカ微粒子分散液G1を調製した。動的光散乱法により測定した非多孔質シリカ微粒子g1の平均粒子径は20nmであり、比表面積は135m2/gであり、粒子系の変動係数は28%であり、シリカ含有量は96%であった。
非多孔質シリカ微粒子分散液G1を水で希釈し、固形分濃度20重量%の分散液7000gを調製した。これにポリ塩化アルミニウム水溶液(日本化薬(株)製、Al2(OH)3Cl3、濃度がAl2O3換算で10重量%)300gを撹拌しながら添加し、さらに1重
量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを3.5に調整して、表面にカチオン性水
和金属化合物が担持された多孔質シリカ微粒子分散液G1’を調製した。分散質である多孔質シリカ微粒子g1’のゼータ電位は10.4mVであった。
〔非多孔質シリカ微粒子分散液G2の調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液40,000gを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%の非多孔質シリカ微粒子分散液G2を調製した。動的光散乱法により測定した非多孔質シリカ微粒子g2の平均粒子径は20nmであり、比表面積は135m2/gであり、粒子系の変動係数は35%であり、シリカ含有量は94%であった。
〔非多孔質シリカ微粒子分散液Hの調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液26,350gと非多孔質シリカゾル(平均粒子径25nm、シリカ濃度48質量%)380gとを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%の非多孔質シリカ微粒子分散液Hを調製した。動的光散乱法により測定した非多孔質シリカ微粒子hの平均粒子径は60nmであり、比表面積は45m2/gであり、粒子系の変動係数は50%であり、シリカ含有量は95%であった。
〔非多孔質シリカ微粒子Iの調製〕
[1]珪酸液の調製:
SiO2濃度24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度5.2重量%の希釈珪酸ナトリウム水溶液を調製した。この水溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。この酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30リットルのステンレス容器中で、SiO2
濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163g
をイオン交換水2760gで希釈した。この水溶液に、[1]で調整した酸性珪酸液26,350gと非多孔質シリカゾル(平均粒子径45nm、シリカ濃度40質量%)450gとを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2濃度4.6重量%の非多孔質シリカ微粒子分散液Iを調製した。動的光散乱法により測定した非多孔質シリカ微粒子iの平均粒子径は100nmであり、比表面積は27m2/gであり、粒子系の変動係数は70%であり、シリカ含有量は92%であった。
多孔質シリカ微粒子分散液A1に代えて、非多孔質シリカ微粒子分散液G1(平均粒子径20nm、SiO2濃度20重量%)を使用した他は実施例1と同様にして記録用シートを調製した。
[比較例2]
多孔質シリカ微粒子分散液A1に代えて、非多孔質シリカ微粒子分散液G1(平均粒子径20nm、SiO2濃度20重量%)を使用し、カチオン樹脂(濃度50質量%、昭和高分子株式会社製:ポリフィックス601)に代えて、カチオン処理した非多孔質シリカ微粒子分散液G1’(平均粒子径20nm、SiO2濃度20重量%)を使用した他は実施例1と同様にして記録用シートを調製した。
[比較例3]
多孔質シリカ微粒子分散液A1に代えて、非多孔質シリカ微粒子分散液G2(平均粒子径20nm、SiO2濃度20重量%)を使用した他は実施例1と同様にして記録用シートを調製した。
[比較例4]
多孔質シリカ微粒子分散液A1に代えて、非多孔質シリカ微粒子分散液H(平均粒子径20nm、SiO2濃度20重量%)を使用した他は実施例1と同様にして記録用シートを調製した。
[比較例5]
多孔質シリカ微粒子分散液A1に代えて、非多孔質シリカ微粒子分散液I(平均粒子径20nm、SiO2濃度20重量%)を使用した他は実施例1と同様にして記録用シートを調製した。
Claims (4)
- 下記(1)、(2)、(3)及び(4)の条件を満たす多孔質シリカ微粒子が溶媒に分散してなることを特徴とする多孔質シリカゾル。
(1)平均粒子径が、7〜150nmの範囲にあること。
(2)比表面積が40〜800m2/gの範囲にあること。
(3)粒子径変動係数(CV値)が40%以下であること。
(4)多孔質シリカ微粒子中のシリカ含有量が90質量%以上であること。 - 請求項1に記載の多孔質シリカゾル100質量部(固形分換算)に対して、
I)水溶性高分子を5〜80質量部(固形分換算)、およびII)下記(A)および/また
は(B)を1〜20質量部(固形分換算)含有することを特徴とするインク受容層形成用塗布液。
(A)カチオン樹脂
(B)カチオン化処理されたシリカ微粒子が溶媒に分散してなるカチオン化シリカゾル - 前記カチオン化処理されたシリカ微粒子が、カチオン性水和金属化合物を表面に担持したシリカ微粒子であって、かつ、そのゼータ電位が60mV以下の正の値であることを特徴とする請求項2に記載のインク受容層形成用塗布液。
- 基材上に、請求項2または3に記載のインク受容層形成用塗布液を用いて形成されたインク受容層を有することを特徴とするインク受容層付記録用シート。
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