JP2009034428A - X線撮影システム - Google Patents

X線撮影システム Download PDF

Info

Publication number
JP2009034428A
JP2009034428A JP2007202906A JP2007202906A JP2009034428A JP 2009034428 A JP2009034428 A JP 2009034428A JP 2007202906 A JP2007202906 A JP 2007202906A JP 2007202906 A JP2007202906 A JP 2007202906A JP 2009034428 A JP2009034428 A JP 2009034428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
cassette
console
ray irradiation
control unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007202906A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Tamakoshi
泰明 玉腰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Original Assignee
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Medical and Graphic Inc filed Critical Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority to JP2007202906A priority Critical patent/JP2009034428A/ja
Publication of JP2009034428A publication Critical patent/JP2009034428A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】画像に影響を与えるX線照射中のカセッテのぶれを適切に検知することにできるX線撮影システムを提供する。
【解決手段】X線照射によりX線画像を蓄積するX線画像蓄積手段であるパネル54、91と、加速度センサ55、93とを内蔵するFPDカセッテ5、CRカセッテ9と、加速度センサ55、93の出力を用いてX線照射時におけるFPDカセッテ5、CRカセッテ9のぶれ相当量を検知する制御部53、94と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、X線撮影システムに係り、特にカセッテを用いて撮影を行うX線撮影システムに関するものである。
近年、輝尽性蛍光体パネルや、多数の光電変換素子をマトリクス状に配した薄型平板状の所謂「フラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector)(以下「FPD」と称する。)」といったX線画像蓄積手段を内部に収納したカセッテを用いて、X線画像を取得するX線撮影装置が知られている。
一方、X線撮影システムで加速度センサを用いる例として、例えば、加速度センサを設けて放射線源又は撮影手段のうちいずれかの位置又は向きを検出可能とした装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、振動検知手段を備え、この振動検知手段が検知した振動のデータに基づいてX線源又は撮影手段のうちいずれかの位置又は向きを制御可能とした装置、振動検知手段が検知した時系列の振動履歴を保存し、X線撮影により得られたX線画像に医師が疑問を持った時に参照して、X線撮影をやり直すか否か判断できることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、加速度センサを設けてシート状画像記録担体またはそれを収納するカセッテが損傷している可能性を事前に検知することができるようにした状態検知装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、被写体に装着された加速度センサによって撮影中の被写体のぶれを検出する装置(例えば、特許文献4参照)や、撮影手段(カセッテ)の角度を検出する装置(例えば、特許文献5参照)や、検出結果に応じて撮影により得られた画像の補正を行う装置(例えば、特許文献6参照)が提案されている。
さらに、加速度センサを設けて、カセッテの異常を検知する装置(例えば、特許文献7参照)や、カセッテの移動を検出するセンサを設けて、検出結果に応じてカセッテへの給電状態を制御する装置(例えば、特許文献8参照)や、X線検出器に加わる衝撃を検知する衝撃検知回路を備え、検知結果から撮影動作ができないと判断される場合には放射線源から放射線を照射しないように制御する装置(例えば、特許文献9参照)等も提案されている。
特開2000−23955号公報 特開2003−245269号公報 特開2003−248278号公報 特開2004−568号公報 特開2005−7061号公報 特開2005−66144号公報 特開2005−3755号公報 特開2005−173432号公報 特開2005−177379号公報
しかしながら、例えば特許文献4に開示されている装置のようにX線撮像器がアームに固定されているものは、X線照射中にX線撮像器のぶれを生じる可能性はないもので、被写体の動きを検出するものである。
一方、X線照射によりX線画像を蓄積するX線画像蓄積手段を内蔵するカセッテを用いたX線撮影においては、通常カセッテを専用の撮影台に固定して撮影が行われ、この場合には撮影中にカセッテが動いてぶれを生じることは殆どない。
しかし、被写体である患者がカセッテを持って撮影を行ったり、ベッドの上にカセッテを斜めに置いて撮影を行ったりする等、不安定な状態で撮影を行うことがある。この場合、X線撮影中にカセッテが動いてぶれを生じてしまい、撮影したX線画像がぶれることがある。
X線画像にこのようなぶれが生じた場合には、画像が不鮮明なものとなり、診断に適さない画像となる可能性がある。そこで、一般のカメラのぶれ検出と同様に、撮影時のカセッテのぶれを検出することが考えられる。
だが、単に、撮影時のカセッテのぶれを検出すると、X線撮影においては、露出時のうち、実質的にX線画像蓄積手段がX線画像を蓄積しているのは、X線を照射している極めて短い時間だけであり、この時間以外のぶれまで検出することになり、実際のX線画像にはぶれが生じず、再撮影の必要のない場合でもぶれが生じているとの判断がされる可能性が多いことが分かった。
なお、特許文献4には、振動検知手段が検知した時系列の振動履歴を保存し、X線撮影により得られたX線画像に医師が疑問を持った時に参照して、X線撮影をやり直すか否か判断できることが記載されているが、単に、振動履歴を保存していても、通常、非常に短時間のX線照射時に相当する振動が、振動履歴中のどこに相当するか、多忙な医師が判断する時間は無い。
そこで、本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、画像に影響を与えるX線照射中のカセッテのぶれを適切に検知することにできるX線撮影システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載のX線撮影システムは、X線照射によりX線画像を蓄積するX線画像蓄積手段と、加速度センサとを内蔵するカセッテと、
前記加速度センサの出力を用いてX線照射時における前記カセッテのぶれ相当量を検知するX線照射時ぶれ相当量検知手段と、
を備えていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のX線撮影システムにおいて、前記カセッテは、前記X線照射時ぶれ相当量検知手段により検知された前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量に応じて報知するぶれ報知手段を備えていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のX線撮影システムにおいて、前記カセッテに蓄積されたX線画像を受信するコンソール側受信手段を有するコンソールを備え、
前記コンソール側受信手段は、前記X線照射時ぶれ相当量検知手段により検知された前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量を受信することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のX線撮影システムにおいて、前記コンソールは、前記X線照射時ぶれ相当量検知手段により検知された前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量に応じて報知するぶれ報知手段を備えていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のX線撮影システムにおいて、前記コンソールは、X線画像を表示する表示手段を備え、
前記表示手段は、X線画像を表示する際に、前記X線照射時ぶれ相当量検知手段により検知された前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量に応じた表示をX線画像とともに表示可能なものであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載のX線撮影システムにおいて、前記コンソールは、前記コンソール側受信手段が前記カセッテから受信した前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量に応じて再撮影指示を報知するものであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のX線撮影システムにおいて、前記カセッテは、X線照射のタイミングを示す信号を受信するカセッテ側受信手段を備え、
前記X線照射時ぶれ相当量検知手段は、受信した前記X線照射のタイミングを示す信号に応じて、前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量を検知することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のX線撮影システムにおいて、前記カセッテは、X線照射のタイミングを検出する検出手段を備え、
前記X線照射時ぶれ相当量検知手段は、前記検出手段が検出した前記X線照射のタイミングに応じて、前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量を検知することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のX線撮影システムにおいて、前記加速度センサによる出力結果に基づいて、前記X線画像蓄積手段に異常が発生した可能性を検知する異常検知手段を備えていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のX線撮影システムにおいて、前記異常検知手段により検知される前記X線画像蓄積手段の異常の可能性は、前記X線画像蓄積手段の破壊の可能性を含むものであることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のX線撮影システムにおいて、前記X線画像蓄積手段は、FPDであることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載のX線撮影システムにおいて、前記X線画像蓄積手段は、蒸着蛍光体層を含むものであることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項9から請求項12のいずれか一項に記載のX線撮影システムにおいて、前記異常検知手段は、前記加速度センサが、前記カセッテの絶対加速度が重力加速度の半分以下の所定速度以下となったことを検知すると、前記X線画像蓄積手段に異常が発生した可能性があるとの検知結果を出力するものであることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のX線撮影システムにおいて、前記加速度センサによる出力結果に基づいて、前記カセッテの向きを検知する向き検知手段を備えていることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のX線撮影システムにおいて、前記加速度センサは、3次元方向各々の加速度を検知するセンサを備えていることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のX線撮影システムにおいて、前記加速度センサは、3次元回転方向各々の回転加速度を検知するセンサを備えていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量を検出することができる。
この検知されたX線照射時におけるカセッテのブレ相当量により、操作者等にブレを確認するように促したり、操作者等に再撮影の必要性の判断を促したり、画質劣化が発生した場合にブレが原因であったか否かの判断が操作者が振動履歴データを分析しなくてもできたり、画像に影響を与えるようなX線撮影中のカセッテのぶれを簡易かつ適切に検知することができたりすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、X線照射時のカセッテのぶれ相当量に応じて報知する。
この報知により、操作者等は、振動履歴データを分析しなくても、ブレを確認する必要性を認識したり、再撮影の必要性を判断したりすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、X線画像を受信するコンソールが、検出されたX線照射時におけるカセッテのぶれ相当量を受信することができる。
この受信されたブレ相当量により、コンソールは、操作者等にブレを確認するように促したり、操作者等に再撮影の必要性の判断を促したり、画質劣化が発生した場合にブレが原因であったか否かの判断が操作者が振動履歴データを分析しなくてもできたり、画像に影響を与えるようなX線撮影中のカセッテのぶれを簡易かつ適切に検知することができたりすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、コンソールがX線照射時のカセッテのぶれ相当量に応じて報知する。
このコンソールの報知により、通常、職業的被曝低減のために、X線照射時にカセッテから離れている操作者等は、コンソール側の位置で、ブレを確認する必要性を認識したり、再撮影の必要性を判断したりすることができ、画質劣化が発生した場合にブレが原因であったか否かの判断が、操作者が振動履歴データを分析しなくてもできるので、X線撮影全体の効率を高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、コンソールの表示手段が、X線照射時のカセッテのぶれ相当量に応じた表示をX線画像とともに表示可能である。
このX線照射時のカセッテのぶれ相当量に応じた表示をX線画像とともに表示させることにより、操作者は容易に再撮影の必要性を、操作者が振動履歴データを分析しなくても判断できる。
請求項6に記載の発明によれば、X線照射時にカセッテのぶれ相当量に応じて再撮影指示を報知する。
この報知により、操作者は容易に再撮影の必要性を、操作者が振動履歴データを分析しなくても判断できる。
請求項7に記載の発明によれば、X線照射のタイミングを示す信号に応じて、X線照射時のカセッテのぶれ相当量を検知するので、X線照射時におけるカセッテのぶれを適切に検出することができ、X線照射タイミング外の画像に影響のないぶれを誤って検出することを抑えられる。
請求項8に記載の発明によれば、カセッテの検出手段が検出したX線照射のタイミングに応じて、X線照射時のカセッテのぶれ相当量を検知するので、X線照射時におけるぶれを適切に検出することができ、X線照射タイミング外の画像に影響のないぶれを誤って検出することを抑えられる。
請求項9に記載の発明によれば、同じ加速度センサで、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量を検出すると共に、X線画像蓄積手段に異常が発生した可能性も検知することができ、両方の機能を安価に達成できる。
また、検知したX線画像蓄積手段に異常が発生した可能性に応じて、報知する手段や、X線撮影を禁止する手段を設けても良い。これにより、X線画像蓄積手段に異常が発生した可能性を認識せずに撮影することを抑えることが安価にできる。
請求項10に記載の発明によれば、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量を検出する加速度センサで、X線画像蓄積手段の破壊の可能性も検知できる。
また、検知したX線画像蓄積手段の破壊の可能性に応じて、報知する手段や、X線撮影を禁止する手段を設けても良い。これにより、X線画像蓄積手段の破壊の可能性を認識せずに撮影することを抑えることを安価にできる。
請求項11に記載の発明によれば、衝撃等に弱いFPDカセッテをX線画像蓄積手段として用いる場合でも、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量を検出する加速度センサで、X線画像蓄積手段の破壊の可能性も検知できる。
また、検知したX線画像蓄積手段の破壊の可能性に応じて、報知する手段や、X線撮影を禁止する手段を設けても良い。これにより、X線画像蓄積手段の破壊の可能性を認識せずに撮影することを抑えることを安価にできる。
請求項12に記載の発明によれば、衝撃等に弱い蒸着蛍光体層を含むX線画像蓄積手段として用いる場合でも、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量を検出する加速度センサで、X線画像蓄積手段の破壊の可能性も検知できる。
また、検知したX線画像蓄積手段の破壊の可能性に応じて、報知する手段や、X線撮影を禁止する手段を設けても良い。これにより、X線画像蓄積手段の破壊の可能性を認識せずに撮影することを抑えることを安価にできる。
請求項13に記載の発明によれば、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量を検出する加速度センサで、カセッテの絶対加速度が重力加速度の半分以下の所定加速度以下となったことを検知できる。
また、この所定加速度以下となったということは、カセッテが自由落下や滑落して、重大な衝撃を受けた可能性が高い。この検知に応じて、報知する手段や、X線撮影を禁止する手段を設けても良い。これにより、カセッテが自由落下や滑落して、重大な衝撃を受け、X線画像蓄積手段が破壊した可能性を認識せずに撮影することを抑えることを安価にできる。
請求項14に記載の発明によれば、同じ加速度センサで、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量を検出すると共に、カセッテの向きも検知できるので、両方の機能を安価に達成できる。
また、検知したカセッテの向きを操作者に報知する手段を設けても良い、これにより、操作者は、X線照射時にカセッテが撮影に適切な向きであるか認識できる。
請求項15に記載の発明によれば、加速度センサが3次元方向各々の加速度を検知するセンサを備えているので、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量等を3次元方向のいずれの方向についても簡易かつ確実に検知できる。
請求項16に記載の発明によれば、加速度センサが3次元回転方向各々の回転加速度を検知するセンサを備えているので、X線照射時におけるカセッテのぶれ相当量等を3次元回転方向のいずれの回転方向についても簡易かつ確実に検知できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
発明を実施するための最良の形態欄は、発明を実施するために発明者が最良と認識している形態を示すものであり、発明の範囲や、特許請求の範囲に用いられている用語を一見、断定又は定義するような表現もあるが、これらは、あくまで、発明者が最良と認識している形態を特定するための表現であり、発明の範囲や、特許請求の範囲に用いられている用語を特定又は限定するものではない。
<実施形態1>
図1から図5を参照しながら実施形態1のX線撮影システムについて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るX線撮影システム1000は、病院内で行われるX線画像撮影を想定したシステムであり、例えば、被写体にX線を照射するX線撮影室R1と、X線技師が被写体に照射するX線の制御や、X線を照射して取得したX線画像の画像処理等を行うX線制御室R2とに配置されるものである。
X線制御室R2には、コンソール1が設けられている。このコンソール1によってX線撮影システム全体が制御され、X線画像撮影の制御や取得したX線画像の画像処理が行われる。
コンソール1には、操作者が撮影準備指示や撮影指示、指示内容を入力する操作入力部19が接続されている。操作入力部19としては、例えば、X線照射要求スイッチやタッチパネル、マウス、キーボード、ジョイスティック等を用いることが可能である。操作入力部19は、入力部12を介して、X線管電圧やX線管電流、X線照射時間等のX線撮影条件、撮影タイミング、撮影部位、撮影方法等のX線撮影制御条件、画像処理条件、画像出力条件、カセッテ選択情報、オーダ選択情報、被写体ID等の指示内容をコンソール制御部13に入力する。
更に、コンソール1には、X線画像などを表示する表示手段としてモニタ3が接続されており、コンソール1を構成している表示制御部11により表示が制御される。モニタ3としては、例えば、液晶モニタ、CRT(Cathode Ray Tube)モニタ等のモニタ、電子ペーパ、電子フィルム等を用いることができる。モニタ3は、コンソール1の表示制御部11の制御により、X線撮影条件や画像処理条件等の文字及びX線画像を表示する。
また、コンソール1は、表示制御部11、入力部12、コンソール制御部13、コンソール通信部14、画像処理部15、画像保存部16、コンソール電源部17、ネットワーク通信部18等を備えている。表示制御部11、入力部12、コンソール制御部13、コンソール通信部14、画像処理部15、画像保存部16、コンソール電源部17、ネットワーク通信部18は、それぞれバスに接続しており、データ交換可能である。
入力部12は、操作入力部19からの指示内容を受信し、コンソール制御部13に伝達する。
コンソール制御部13は、入力部12が操作入力部19から受信した指示内容やネットワーク通信部18がHIS(病院情報システム)/RIS(放射線科情報システム)75からLAN70を介して受信したオーダ情報に基づいて、X線源4、FPDカセッテ5それぞれの撮影時の駆動条件(以下、撮影条件)を決定する。そして、コンソール制御部13は、X線源4、FPDカセッテ5にそれぞれの撮影条件に関する撮影条件情報それぞれを、コンソール通信部14が、適宜撮影に必要な撮影用信号として送信するように制御することで、X線源4、FPDカセッテ5を制御してX線撮影をする。
なお、コンソール制御部13は、操作入力手段19からの撮影開始指示を示す操作入力が入力部12を介して入力されると、撮影可能状態の場合、X線を照射するよう指示するX線照射のタイミングを示す信号であるX線照射信号をX線源4に送信し、撮影可能状態でない場合、X線源4に送信せず、撮影可能状態でない旨をモニタ3に表示するように表示制御部11を制御する。
また、コンソール制御部13は、FPDカセッテ5からコンソール通信部14が受信したX線画像データを画像保存部16に一時保存させる。また、コンソール制御部13は、画像処理部15が画像保存部16に一時保存したX線画像データからサムネイル画像データを作成するようにさせる。表示制御部11は、作成されたサムネイル画像データに基づいて、モニタ3がサムネイル画像を表示するように制御する。そして、コンソール制御部13は、画像処理部15が、画像保存部16に一時保存されたX線画像データに、入力部12が受信した指示内容やHIS/RIS75からのオーダ情報に基づいて、画像処理するように制御する。コンソール制御部13は、画像処理部15により画像処理されたX線画像データを画像保存部16に保存するように制御する。コンソール制御部13は、画像処理部15が、画像処理されたX線画像データのサムネイル画像を作成し、画像保存部16に保存するように制御する。そして、画像処理部15が画像処理した結果のX線画像のサムネイル画像をモニタ3が表示するように、表示制御部11を制御する。更に、コンソール制御部13は、その後に入力部12が操作入力部19から受信した指示内容に基づいて、X線画像データを再度画像処理するように画像処理部15を制御したり、再度画像処理した結果の画像データを画像保存部16に保存させたり、再度画像処理した結果の画像データのサムネイル画像を作成するように画像処理部15を制御したり、再度画像処理した結果のサムネイル画像をモニタ3が表示するように表示制御部11を制御したり、又、X線画像データをネットワーク上の外部装置に転送、保存、表示させるようにネットワーク通信部18を制御したりする。
コンソール制御部13としては、CPU(Central Processing Unit)及びRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリが搭載されているマザーボードを適用することが可能である。
CPUは、ROM又はハードディスクに記憶されているプログラムを読み出し、RAM上にプログラムを展開し、展開したプログラムに従ってコンソール1の各部、X線源4、FPDカセッテ5、その他の外部装置を制御する。また、CPUは、ROM又はハードディスクに記憶されているシステムプログラムをはじめとする各種処理プログラムを読み出してRAM上に展開し、後述する各種処理を実行する。
RAMは、揮発性のメモリであり、コンソール制御部13のCPUにより実行制御される各種処理において、ROMから読み出されてCPUで実行可能な各種プログラム、入力もしくは出力データ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
ROMは、例えば、不揮発性のメモリであり、CPUで実行されるシステムプログラム、システムプログラムに対応する各種プログラムなどを記憶する。これらの各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、ROMの代わりにハードディスクを用いてもよい。この場合、ハードディスクは、CPUで実行されるシステムプログラムと各種アプリケーションプログラムを記憶する。また、ハードディスクは、その一部もしくは全部をサーバ等の他の機器からネットワーク回線の伝送媒体を介してコンソール通信部14から、各種アプリケーションプログラムを受信して記憶するようにしてもよい。更に、CPUは、ネットワーク上に設けられたサーバのハードディスクなどの記憶装置から各種アプリケーションプログラムを受信し、RAM上に展開して、各種処理をするようにしてもよい。
表示制御部11は、コンソール制御部13の制御に基づいて、画像データや文字データなどに基づいて、モニタ3が画像や文字などを表示するように制御する。表示制御部11には、グラフィックボード等を用いることができる。
コンソール通信部14は、X線源4、無線中継器6にそれぞれ通信ケーブルを介して接続されている。コンソール通信部14は無線中継器6を介してFPDカセッテ5と通信可能である。コンソール通信部14は、コンソール制御部13からの指示内容に基づいた各種の制御信号や各種情報などの撮影用信号をX線源4、FPDカセッテ5に送信可能である一方、FPDカセッテ5からのX線画像データやFPDカセッテ5からの各種の制御信号や各種情報などの撮影用信号を受信可能である。
ここで、コンソール通信部14は、コンソール制御部13からX線撮影によりX線画像データを得るための撮影用信号を送信することを指示された場合には、撮影用信号を電波で無線中継器6からFPDカセッテ5の通信部に出力させる。このようなコンソール通信部14から送信する撮影用信号には、例えば、撮影条件に関する撮影条件情報や、後述するスリープモードや撮影待機状態から撮影可能状態へ移行させるための撮影準備指示信号や、X線撮影を指示する撮影指示信号などが挙げられる。
また、コンソール通信部14がFPDカセッテ5から受信する撮影用信号には、例えば、FPDカセッテ5が撮影可能状態に移行したことを示す撮影可能状態移行信号や、FPDカセッテ5がX線照射を受けてX線画像データを得られる状態になったことを示す準備終了信号や、X線照射量が所定量に達したことを示すX線照射終了信号や、後述するように、X線照射時のカセッテカセッテ5のぶれ相当量に関する情報や、FPDカセッテ5に落下等の衝撃が加わり、破壊されて異常が発生した可能性があるとの検知結果などが挙げられる。
画像処理部15は、コンソール通信部14がFPDカセッテ5から受信したX線画像データなどの画像保存部16に保存された画像データを画像処理する。画像処理部15では、コンソール制御部13からの指示内容に基づいて画像データの補正処理、拡大圧縮処理、空間フィルタリング処理、リカーシブ処理、階調処理、散乱線補正処理、グリッド補正処理、周波数強調処理、ダイナミックレンジ(DR)圧縮処理等の画像処理が行われる。なお、国及び年月日によって第三者の知財権の状況が異なるので、仕向国と出荷年月日によって、適用可能な画像処理の種類を設定してもよい。
画像保存部16は、コンソール通信部14がFPDカセッテ5から受信したX線画像データを一時保存し、画像処理されたX線画像データを保存する。画像保存部16としては、大容量かつ高速の記憶装置であるハードディスク、RAID(Redundant Array of Independent Disks)等のハードディスクアレー、シリコンディスク等を用いることが可能である。
コンソール電源部17は、AC電源等の外部電源(図示せず)、又は、バッテリー、電池等の内部電源(図示せず)から電力を供給されており、コンソール1を構成する各部に電力を供給する。
コンソール電源部17の外部電源は、着脱可能である。コンソール電源部17が外部電源より電力を供給されるときは、充電の必要がないため長時間撮影を行うことが可能である。
ネットワーク通信部18は、LAN(Local Area Network)70によりコンソール1と外部装置との間で各種情報の通信を行うものである。外部装置としては、例えばPACS(Picture Archiving and Communication System)サーバ71、イメージャ72、画像処理端末73、ビューワ74、HIS/RIS75等を接続することが可能である。ネットワーク通信部18は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)等所定のプロトコルに従ってX線画像データを外部装置に出力する。
PACSサーバ71は、コンソール1から出力されたX線画像データを保存する。イメージャ72は、コンソール1から出力されたX線画像データに基づいてX線画像をフィルムなどの画像記録媒体に記録する。画像処理端末73は、コンソール1から出力されたX線画像データの画像処理やCAD(Computer Aided Diagnosis:コンピュータ診断支援)のための処理をして、PACSサーバ71等に保存する。ビューワ74は、コンソール1から出力されたX線画像データに基づいてX線画像を表示する。HIS/RIS75は、被写体の情報や撮影部位及び撮影方法などのオーダ情報をコンソール1に提供する。
なお、本実施形態では、表示制御部11とコンソール制御部13とが別体に設けられた例であるが、表示制御部とコンソール制御部とが一体であってもよい。例えば、コンソール制御部としてCPU及びメモリが搭載されているマザーボードを用い、表示制御部としてこのマザーボードに内蔵されたグラフィックサブシステムを用いることが挙げられる。また、コンソール制御部13が表示制御部を兼ねても良い。また、本実施形態では、画像処理部15は、コンソール制御部13と別体であるが、コンソール制御部13が画像処理部を兼ねても良い。
X線撮影室R1には、被写体にX線を照射するX線源4と、被写体に照射されたX線を検出してX線画像データを取得するFPDカセッテ5とが配置される。X線撮影室R1はX線源4のX線が当該X線撮影室R1の外部に漏出しないようにX線遮蔽部材で覆われた室となっている。通常、このようなX線遮蔽部材は、例えば鉛板のような金属製部材すなわち導電性部材であり、電波の透過を抑える性質や電波を反射する性質を持つ。
また、本実施形態において、FPDカセッテ5は携帯可能なもので、X線撮影室R1の外部にも持ち出せるようになっている。
更に、X線撮影室R1には、無線中継器6が設置されている。無線中継器6は、FPDカセッテ5との間で無線通信をする。また、無線中継器6は、コンソール1とは通信ケーブルを介して通信する。そのため、FPDカセッテ5と無線中継器6との間の通信において、通信用ケーブルが不要であり、FPDカセッテ5を取り扱うに際して、特にX線撮影時において、このような通信用ケーブルが被写体に絡まないように注意を払う必要が無い。
また、無線中継器6はコンソール1と通信ケーブルを介して通信する。そして、無線中継器6を介して、FPDカセッテ5が取得した画像データがコンソール1に送信され、又、コンソール1とFPDカセッテ5の間で、制御信号や各種情報などの撮影用信号が通信される。これにより、コンソール1と無線中継器6とがケーブルにより接続されていて、X線撮影室R1に無線中継器6を配置することで、コンソール1とは放射線遮蔽部材で隔てられたX線撮影室R1でFPDカセッテ5が用いられても、良好な無線通信をすることができる。
無線通信の方法としては、電波を用いて通信する方法、赤外線、可視光、紫外線などの光を用いて通信する方法などがある。電波を用いて通信する方法には、例えば、1.4GHz帯や2GHz帯や2.1GHz帯などを利用した次世代携帯電話による方法、IEEE802.11a、802.11b、802.11g等の規格に適合した2.4GHz帯や5.2GHz帯などを用いた無線LANによる方法や、18GHz帯や19GHz帯などを利用したFWA(Fixed Wireless Access、固定無線アクセス)を用いた方法や、2.45GHz帯を利用したBluetoothや2.4GHz帯を利用したHomeRF(Home Radio Frequency)を用いた方法などの無線通信規格に基づく方法や、UWB(Ultra Wide Band)すなわち超広帯域の電波を利用した通信方法や、2.4GHz帯や5.8GHz帯などを利用した産業科学医療用周波数帯(ISM:Industrial, Scientific and Medical band)を利用する方法、7×10MHz帯や4×102MHz帯を利用した特定小電力無線による方法、PHSによる方法、8×102MHz帯や9×102MHz帯を利用した携帯電話による方法などが挙げられる。
なお、電波による無線通信の周波数は、アンテナの小型化の観点から、3×10MHz以上(特に、1×102MHz以上)の周波数の電波が好ましい。また、通信回路の低コスト化・小型化の観点から3×102GHz以下(特に3×10GHz以下)の周波数の電波が好ましい。
また、同一チャンネルを用いて他の機器が通信をしていないときは大容量の画像データを高速に送信できるが、同一チャンネルを用いて他の機器が通信をしているときは画像データを送信できないので、複数のチャンネルから用いるチャンネルを選択できることが好ましい。
光を用いて通信する方法としては、光無線LANを用いた方法、IrDA規格による近赤外線を用いた方法などが挙げられるが、これに限らない。また、光無線LANを用いた方法として、有線LANにリピータを接続し、光通信ハブを介して通信する方法などがある。
また、無線中継器6は、FPDカセッテ5の充電器の機能と、FPDカセッテ5の未使用時におけるホルダの機能とを具備していることが好ましい。
例えば、無線中継器6には充電用コネクタが備えられており、この充電用コネクタにFPDカセッテ5が接続されるとFPDカセッテ5の電源51が充電される。なお、無線中継器6は、FPDカセッテ5の着脱が容易な形状に形成されていることが好ましい。また、無線中継器6は、FPDカセッテ5を充電しながら保持する形状であることが好ましく、これにより、FPDカセッテ5が未使用時におけるホルダとして機能しつつ、充電器としても機能することが好ましい。
X線源4には、高圧電圧を発生する高圧発生源41及び高圧発生源41により高圧電圧が印加されるとX線を発生するX線管42が配設されている。X線管42のX線照射口には、X線照射範囲を調整するX線絞り装置(図示せず)が設けられている。X線絞り装置は、コンソール1からの制御信号に従ってX線照射方向を制御するので、X線照射範囲が撮影領域に応じて調整される。X線源4には、X線源制御部43が配設されており、高圧発生源41及びX線管42は、X線源制御部43とそれぞれ接続されている。X線源制御部43は、コンソール通信部14から送信された制御信号に基づいて、X線源4の各部を駆動制御する。すなわち、高圧発生源41、X線管42を制御する。
FPDカセッテ5には、図1に示すように、電源51、通信部52、カセッテ制御部53、パネル54、加速度センサ55が配設されている。電源51、通信部52、カセッテ制御部53、パネル54、加速度センサ55は、それぞれカセッテ5内のバスに接続されている。
電源51は、カセッテ5内に配設された各部に電力を供給する。電源51には、充電可能でかつ撮影時に消費する電力に対応可能なコンデンサが設けられている。コンデンサとしては、電解二重層コンデンサが好ましい。また、電源51としては、電池交換が必要なマンガン電池、ニッケル・カドミウム電池、水銀電池、鉛電池などの一次電池や、充電可能な二次電池を用いても良い。
電源51の容量は、撮影効率の観点から、最大サイズのX線画像を連続して撮影可能な枚数で換算して、3枚以上(特に10枚以上)であることが好ましい。
また、電源51の容量は、小型化・軽量化・低コスト化の観点から、最大サイズのX線画像を連続して撮影可能な枚数で換算して、1000枚以下(特に100枚以下)であることが好ましい。
通信部52は、無線中継器6と無線通信することで、無線中継器6を介してコンソール通信部14と通信するものであり、通信部52とコンソール通信部14との間で信号を送受信したり、通信部52からコンソール通信部14にX線画像データを送信したりすることが可能である。
このように、FPDカセッテ5は、電源51からの電力で駆動し、可搬型のケーブルレスであり、通信部52とコンソール通信部14とが無線通信を介して通信するので、コンソール1との連動性を維持しつつ、ケーブルが被写体に絡まらないように注意しながら撮影する必要が無く、操作性が良く、撮影効率を向上させることができる。
カセッテ制御部53は、通信部52が受信した制御信号に基づいて、FPDカセッテ5に配設された各部を制御する。
また、本実施形態においては、後述するように、加速度センサ55によって検出された検出結果がカセッテ制御部53に出力されるようになっており、カセッテ制御部53は、加速度センサ55の検出結果に基づいてX線照射時のFPDカセッテ5のぶれ相当量を検知するX線照射時ぶれ相当量検知手段、FPDカセッテ5に破壊等、撮影を行うことができないような異常が発生した可能性があることを検知する異常検知手段、FPDカセッテ5に収容されたパネル54の向きを検知する向き検知手段として機能する。
さらに、カセッテ制御部53は、X線照射時のFPDカセッテ5のぶれ相当量、FPDカセッテ5の異常発生の可能性、パネル54の向きといった検知結果を通信部52から無線中継器6を介してコンソール1に送信するようになっている。
パネル54は、被写体を透過したX線に基づいてX線画像データを出力する。また、本実施形態のパネル5は、間接型フラットパネルディテクタ(FPD:Flat Panel Detector)である。
図2にFPDカセッテ5の概略構成を示す斜視図を、図3にパネル54を中心としたFPDカセッテ5の断面図を示す。
なお、本実施形態では、図2及び図3に示した例を説明するが、これに限定されず、シンチレータの厚さや種類が異なるものや、撮像領域の面積であるパネルの面積が異なるものを用いることも適用可能である。シンチレータの厚さが厚いほど感度が高くなり、シンチレータの厚さが薄いほど空間分解能が高くなる。また、シンチレータの種類によって分光感度が異なる。
パネル54は、蒸着蛍光体層を含みX線画像を蓄積するX線画像蓄積手段であり、パネル54には、被写体を透過したX線を検出し、検出したX線を可視領域の蛍光(以下「可視光」と称す)に変換するシンチレータ541が層状に設けられている。
シンチレータ541は、蛍光体を主たる成分としている。シンチレータ541は、照射されたX線により蛍光体の母体物質が励起(吸収)し、その再結合エネルギーにより可視光を発光する層である。この蛍光体としては、例えば、CaWO4、CdWO4等の母体物質により蛍光を発光するものや、CsI:Tl、ZnS:Ag等の母体物質内に付加された発光中心物質により蛍光を発光するものなどが挙げられる。
シンチレータ541の上層には図示しない保護層が設けられている。保護層はシンチレータ541を保護するもので、シンチレータ541の上部及び辺縁を完全に覆っている。保護層としては、シンチレータ541の防湿保護の効果を有するものであればいずれの材料を用いてもよい。そして、シンチレータ541として、吸湿性を有する蛍光体(特に、アルカリハライド、更に、アルカリハライドからなる柱状結晶蛍光体)が用いられる場合、例えばUSP 6469305号において開示された、CVD法によって形成されたポリパラキシリレン製有機膜や、ポリシラザン、ポリシロキサザンなどのシラザン又はシロキサザンタイプのポリマー化合物を含むポリマーから形成される有機膜や、プラズマ重合法によって形成された有機膜などの防湿性有機膜を用いることが好ましい。
シンチレータ541の下層には、アモルファスシリコンにより形成された光検出器542が積層して延在しており、この光検出器542によりシンチレータ541から発光する可視光が電気エネルギーに変換されて出力される。
そして、パネル54は、X線画像による診断の診断性の観点から、1000×1000画素以上(特に2000×2000画素以上)の画素で構成されていることが好ましい。
また、パネル54は、人の視認限界とX線画像の画像処理速度の観点から、1万×1万画素以下(特に6000×6000画素以下)の画素で構成されていることが好ましい。
また、パネル54の撮影領域のサイズは、X線画像による診断の診断性の観点から、10cm×10cm以上(特に、20cm×20cm以上)の面積であることが好ましい。
また、パネル54の撮影領域のサイズは、カセッテとしての取り扱いやすさの観点から、70cm×70cm以下(特に50cm×50cm以下)の面積が好ましい。
また、パネル54の一画素のサイズは、X線被曝量低減の観点から40μm×40μm以上(特に70μm×70μm以上)のサイズが好ましい。
また、パネル54の一画素のサイズは、X線画像による診断の診断性の観点から200μm×200μm以下(特に160μm×160μm以下)が好ましい。
本実施形態では、パネル54が4096×3072の画素から構成されており、撮影領域の面積が430mm×320mmであり、1画素のサイズが105μm×105μmとなっている。
光検出器542の下層には、ガラス基板により形成された平板上の支持体547が設けられ、支持体547によりシンチレータ541及び光検出器542の積層構造が支持されている。
支持体547の下面に、X線量センサ548が設けられている。X線量センサ548は、光検出器542を透過したX線量を検出し、X線量が所定量に達すると、所定X線量信号をカセッテ制御部53に送信するものであり、X線照射のタイミングを検出する検出手段として機能する。また、本実施形態では、X線量センサ548として、アモルファスシリコン受光素子を用いている。だが、X線量センサは、これに限られず、結晶シリコンによる受光素子等を用いて直接X線を検出するX線センサや、シンチレータにより蛍光を検出するセンサを用いてもよい。
FPDカセッテ5は、筐体57を備えており、筐体57により内部が保護されて携帯可能なものである。筐体57には、アルミニウム、マグネシウムのような軽金属が用いられている。筐体57に軽金属を用いたことにより、筐体57の強度を保持することができるようになっている。
なお、FPDカセッテ5とX線源6と被写体は、X線撮影前に、被写体の所望の位置をX線が透過してFPDカセッテ5に入射するように操作者により位置と向きを調整されて配置される。そして、コンソール1からの指示でX線源4がX線を発生させる。すると、FPDカセッテ5には、X線源4から被写体を透過したX線が入射する。
加速度センサ55は、図4に示すXYZの3次元方向各々の加速度を検知するセンサ及びθφεの3次元回転方向各々の回転加速度を検知するセンサを備えており、加速度センサ55は、XYZの3方向の加速度及びθφεの3方向の回転加速度を検出することができる。以下の説明において、XY軸はパネル54面内の直交する2軸であり、Z軸はパネル54面と垂直な軸であるとする。
加速度センサ55による検出結果は、カセッテ制御部53に出力されるようになっており、前述のように、カセッテ制御部53は、X線照射時ぶれ相当量検知手段として、加速度センサ55から出力される検出結果に基づいてX線照射時のぶれ相当量を検知する。
ここで、加速度センサ55から出力される検出結果に基づく、カセッテ制御部53によるX線照射時のFPDカセッテ5のぶれ相当量の検知について詳細に説明する。
X線照射時のFPDカセッテ5のぶれ相当量を検知する手法の第一例としては、X線照射が開始されてから照射終了までの移動ベクトルを算出するという手法がある。
具体的には、X線照射時のぶれ相当量をJとし、加速度(6次元)ベクトルをAとし、初期速度(6次元)ベクトルをV0とし、X線照射開始時刻をXs、X線照射終了時刻をXfとしたとき、下記の式(1)によりFPDカセッテ5の移動ベクトルJを求めることができる。この移動ベクトルJをブレ相当量とする。
Figure 2009034428
通常のX線撮影では、パネル54はX線源4の焦点に対して実質垂直に配置されているので、パネル54面内の方向のブレは、パネル54面と垂直な方向のブレに対して影響が大きく、このような閾値ベクトルJ0としては、Z軸方向の閾値に対して、パネル54面内のXY軸方向の閾値は小さく、また、θφ回転方向の閾値に対して、パネル54面内のε回転方向の閾値は小さいことが、好ましい。
X線照射時のFPDカセッテ5のぶれ相当量を検知する手法の第二例としては、X線照射が開始されてから照射終了までの移動ベクトルを算出した後、パネル54の四隅の各々の移動量をベクトル関数Fで算出するという手法がある。
具体的には、X線照射時のぶれ相当量をJとし、加速度(6次元ベクトル)をAとし、初期速度(6次元ベクトル)をV0とし、X線照射開始時刻をXs、X線照射終了時刻をXf、評価関数ベクトルFとしたとき、下記の式(2)により移動量ベクトルを求めることができる。この移動量ベクトルをブレ相当量とする。
Figure 2009034428
カセッテ制御部53は、求められたブレ相当量が所定の閾値以上である場合に、X線照射時において撮影された画像に影響を与える程度のぶれがFPDカセッテ5に生じていたと判断し、図示しない警告部から警報音を発生又は警報ランプを点滅させる。
なお、以上のような手法でX線照射時のFPDカセッテ5のぶれ相当量を検知した場合に、どの程度のぶれ量であるとき画像に影響を与えるぶれであると判断するかは、撮影の種類等によって異なるものであるため、前記所定の閾値は各撮影ごと等に適宜設定するようにしてもよい。
また、前述のように、カセッテ制御部53は、加速度センサ55から出力される検出結果に基づいてFPDカセッテ5に異常が発生したことを検知する異常検知手段として機能する。例えば、加速度センサ55によってFPDカセッテ5に所定閾値以上の強い衝撃を検出した場合には、この衝撃によりFPDカセッテ5内部が破壊されている可能性が高い。このため、カセッテ制御部53は、FPDカセッテ5に異常が発生した可能性があると検知する。また、加速度センサ55によってFPDカセッテ5の絶対加速度が重力加速度の半分以下の所定の加速度以下であると検出された場合には、FPDカセッテ5が自由落下している可能性が高い。このため、カセッテ制御部53は、FPDカセッテ5内部が破壊されている可能性が高い。このため、カセッテ制御部53は、FPDカセッテ5に異常が発生した可能性があると検知する。
さらに、カセッテ制御部53は、前述のように加速度センサ55による検出結果に基づいてFPDカセッテ5の位置及び回転角度を算出し、これにより、FPDカセッテ5の向きを検知することができる。このように、カセッテ制御部53は、FPDカセッテ5及びFPDカセッテ5に収容されているパネル54の向きを検知する向き検知手段として機能する。
FPDカセッテ5のカセッテ制御部53が、パネル54の向きに関する情報と、X線照射時のブレ相当量に関する情報を、異常が発生した可能性があると検知した場合には異常発生情報を、通信部52が無線中継器6へ無線送信して、コンソール1に送信するように制御する。コンソール1のコンソール制御部13が、パネル54の向きに関する情報を受信した場合には、パネル54の向きをX線画像等とともにモニタ3に表示させるように表示制御部11を制御する。ブレ相当量をX線画像等とともにモニタ3に表示させるように表示制御部11を制御する。また、このブレ相当量に関する情報から、コンソール制御部13がFPDカセッテ5のX線照射時におけるぶれにより再撮影が必要と判断した場合には、その旨をモニタ3に表示させて操作者に報知するよう、表示制御部11を制御する。また、コンソール制御部13が、異常発生情報を受信した場合には、FPDカセッテ5に異常発生した旨をモニタ3に表示するように表示制御部11を制御する。
このようにして、FPDカセッテ5の向きや、X線照射時のFPDカセッテ5のブレ相当量や、FPDカセッテ5が落下等による衝撃を受けて破壊された異常発生の可能性をモニタ3が表示し、操作者に報知する。
これにより、操作者はX線照射前後にFPDカセッテ5が所望の向きに配置されていたか認識でき、もし、所望の向きに配置されていなければ、X線撮影室R1に入り、FPDカセッテ5を配置しなおすことができる。
また、操作者はX線照射時のFPDカセッテ5のブレ相当量を認識して、X線画像にブレが生じているか確認の要否を判断し、必要な確認ができる。
また、操作者は、異常発生の可能性を認識して、X線撮影室R1に入り、FPDカセッテ5が破壊されているか確認することができる。
なお、上述では、コンソール1はX線制御室R2に設置されている旨記載したが、コンソール1とモニタ3とは、一体となった無線通信可能な携帯端末であってもよい。この場合、X線制御室R2にも無線中継器を設置し、コンソール通信部14は、X線撮影室R1内の無線中継器6ともX線制御室R2内の無線中継器とも無線通信可能で、その結果、X線撮影室R1内でもX線制御室R2内でもFPDカセッテ5と通信できることが好ましい。これにより、撮影者は、従来のようにX線制御室R2内だけでなく、X線撮影室R1内で撮影者に撮影位置等について指示をしながら、携帯したコンソール1でX線画像を確認したり、X線画像データの画像処理を開始させたりすることができ、また、X線撮影室R1とX線制御室R2との間の移動中も、FPDカセッテ5の向きや、異常発生を確認でき、X線画像と同時にX線照射時のブレ相当量を確認したり、X線画像データの画像処理を開始させたりすることもでき、X線撮影からX線画像を確認するサイクルを繰り返すX線撮影全体のトータルの撮影効率を向上させることができる。
なお、図1の結線に代えて、無線中継器6からの通信線はX線源4に直接結線して、コンソール通信部14と無線中継器6とは、X線源4を介して接続され、X線量が所定の値に達したことを示す信号をX線源4に直接伝達する結線しても良い。これにより、コンソール1がX線照射中に暴走又は故障してもX線照射を適切に止めることができるので、好ましい。
次に、本実施形態のX線撮影システムによるX線照射前後の動作について図5を参照しつつ説明する。
本実施形態は、FPDカセッテ5を用いたX線撮影であって、X線源4の側でX線照射量を検知してX線の照射を制御する場合である。
コンソール1にX線撮影を行うよう指示する信号が送られると、コンソール制御部13は、当該撮影の撮影条件等に応じてX線源4の管電圧と管電流とX線源4から照射させるX線の照射時間を設定する。さらにコンソール制御部13は、当該照射時間よりも長い時間をX線の照射が予測される時間として予測照射時間として設定する。
一方、FPDカセッテ5はパネル54に蓄積されている電荷を一旦消去する。電荷の消去が完了すると、その旨の信号がカセッテ制御部53に送信され、カセッテ制御部53はパネル54が再度電荷を蓄積するように制御を行う。また、電荷の蓄積が開始されると、カセッテ制御部53は電荷蓄積開始を示す信号を無線中継器6を介してコンソール1に送信するように通信部52を制御する。
コンソール制御部13は、FPDカセッテ5からの信号を受けて、FPDカセッテ5が撮影可能状態にあると判断し、操作入力手段19からの撮影開始指示を示す操作入力が入力部12を介して入力されると、X線源4に対してX線を照射するよう指示するX線照射のタイミングを示す信号であるX線照射信号を送信する。X線源4は、X線照射信号を受信すると、既に送信されているX線撮影条件情報に応じたX線管電圧やX線管電流、X線照射時間のX線照射を、X線照射信号に基づくタイミングで実行する。一方、コンソール制御部13は、X線照射信号をX線源4に送信した旨の信号及び当該撮影におけるX線の予測照射時間をFPDカセッテ5に送信する。FPDカセッテ5のカセッテ制御部53は、送信された信号に従って信号を受信してから予測照射時間が経過するまでの間の加速度センサ55が検出する加速度及び回転加速度を、FPDカセッテ5のブレ相当量の検出に用いる。
予測照射時間が経過すると、カセッテ制御部53は撮影によって蓄積された電荷の読み取るようにパネル54を制御し、読み取った結果であるX線画像信号を通信部52から無線中継器6を介してコンソール1に送信する。また、カセッテ制御部53は加速度センサ55から出力された検出結果に基づいて、X線照射時のカセッテFPD5のブレ相当量を算出する。そして、カセッテ制御部53は、前述したように、求められたブレ相当量が所定の閾値以上である場合に、X線照射時において撮影された画像に影響を与える程度のぶれがFPDカセッテ5に生じていて再撮影が必要と判断し、図示しない警告部から警報音を発生又は警報ランプを点滅させる。
そして、再撮影の必要がない場合には、FPDカセッテ5により取得されたX線画像情報が通信部52からコンソール1に送信される。再撮影の必要がある場合には、X線画像情報を送信せずに、再撮影が必要な旨の情報をコンソール1に送信する。コンソール1のコンソール制御部13は、再撮影が必要な旨の情報を受信すると、モニタ3に再撮影が必要な旨を表示するように表示制御部11を制御する。これにより、操作者に報知する。
カセッテ制御部53がX線照射時のブレ相当量に関する情報を無線中継器6を介してコンソール1に送信するように、通信部52を制御する。コンソール制御部13は、FPDカセッテ5のブレ相当量に関する情報を示す信号を受信すると、FPDカセッテ5のぶれ相当量をモニタ3が表示するように表示制御部11を制御する。
また、コンソール制御部13は、受信したブレ相当量に関する情報を解析して、X線画像の解析の要否を判断する。そして、コンソール制御部13は、X線画像の解析が必要と判断した場合、画像処理部15に受信したX線画像データを解析させて、再撮影の必要の有無を精査するようにしてもよい。画像処理部15によるX線画像データの解析の結果、ブレが診断に影響するリスクが有ると判断した場合、再撮影指示をモニタ3に表示させるように、表示制御部11を制御する。
<実施形態2>
次に、実施形態1の変形例である実施形態2について、本実施形態のX線撮影システムによるX線照射前後の動作を示す図6を参照しつつ、説明する。なお、実施形態2は、以下に説明する点以外は、全て実施形態1と同じである。実施形態2は、FPDカセッテ5を用いたX線撮影であって、FPDカセッテ5の側でX線照射量を検知してX線の照射を制御するものである。
X線撮影条件として、X線照射時間の代わりにX線照射量が、コンソール1の操作入力部19から入力部12を介して入力される。コンソール1にX線撮影を行うよう指示する信号が送られると、コンソール制御部13は、当該撮影の撮影条件等に応じてX線源4の管電圧と管電流とX線照射量を設定する。
一方、FPDカセッテ5はパネル54に蓄積されている電荷を一旦消去する。電荷の消去が完了すると、その旨の信号がカセッテ制御部53に送信され、カセッテ制御部53はパネル54が再度電荷を蓄積するように制御を行う。また、電荷の蓄積が開始されると、カセッテ制御部53は電荷蓄積開始を示す信号を無線中継器6を介してコンソール1に送信するように通信部52を制御する。
コンソール制御部13は、FPDカセッテ5からの電荷蓄積開始を示す信号を受けて、FPDカセッテ5が撮影可能状態にあると判断し、操作入力手段19からの撮影開始指示を示す操作入力が入力部12を介して入力されると、X線源4に対してX線を照射するよう指示するX線照射のタイミングを示す信号であるX線照射信号を送信する。X線源4は、X線照射信号を受信すると、既に送信されているX線撮影条件情報に応じたX線管電圧やX線管電流、X線照射時間のX線照射を、X線照射信号に基づくタイミングで実行する。一方、コンソール制御部13は、X線照射信号をX線源4に送信した旨の信号をFPDカセッテ5に送信する。
また、X線量センサ548はFPDカセッテ5に照射されたX線量を検出し、検出したX線照射量が設定されたX線照射量に達するとX線照射到達信号をカセッテ制御部53に送信する。カセッテ制御部53はX線量センサ548からX線照射到達信号を受信すると、無線中継器6を介してコンソール通信部14にX線終了信号を送信するように通信部52を制御する。また、カセッテ制御部53は、X線照射到達信号を受信すると、撮影によって蓄積された電荷を読み取るようにパネル54を制御する。また、カセッテ制御部53は、X線照射信号を受信してからX線照射到達信号を受信する間に加速度センサ55が検出した加速度及び回転加速度から、FPDカセッテ9のブレ相当量を算出する。そして、カセッテ制御部53は、X線照射時のカセッテFPD5のブレ相当量に関する情報を無線中継器6を介してコンソール1に送信するように通信部52を制御する。
コンソール制御部13は、X線終了信号を受信すると、X線源4に対してX線照射を停止するよう指示するX線照射停止信号を送信する。
さらに、カセッテ制御部53はパネル54が読み取った結果であるX線画像信号を無線中継器6を介してコンソール1に送信するように通信部52を制御する。
<実施形態3>
図7から図9を参照しながら実施形態3のX線撮影システムについて説明する。本実施形態に係るX線撮影システム1000は、病院内で行われるX線画像撮影を想定したシステムであり、例えば、被写体にX線を照射するX線撮影室R1と、X線技師が被写体に照射するX線の制御や、X線を照射して取得したX線画像の画像処理等を行うX線制御室R2とに配置されるものである。
X線制御室R2には、コンソール1が設けられている。このコンソール1によってX線撮影システム全体が制御され、X線画像撮影の制御や取得したX線画像の画像処理が行われる。
コンソール1には、操作者が撮影準備指示や撮影指示、指示内容を入力する操作入力部19が接続されている。操作入力部19としては、例えば、X線照射要求スイッチやタッチパネル、マウス、キーボード、ジョイスティック等を用いることが可能である。操作入力部19は、入力部12を介して、X線管電圧やX線管電流、X線照射時間等のX線撮影条件、撮影タイミング、撮影部位、撮影方法等のX線撮影制御条件、画像処理条件、画像出力条件、カセッテ選択情報、オーダ選択情報、被写体ID等の指示内容をコンソール制御部13に入力する。
更に、コンソール1には、X線画像などを表示する表示手段としてモニタ3が接続されており、コンソール1を構成している表示制御部11により表示が制御される。モニタ3としては、例えば、液晶モニタ、CRT(Cathode Ray Tube)モニタ等のモニタ、電子ペーパ、電子フィルム等を用いることができる。モニタ3は、コンソール1の表示制御部11の制御により、X線撮影条件や画像処理条件等の文字及びX線画像を表示する。
また、コンソール1は、表示制御部11、入力部12、コンソール制御部13、コンソール通信部14、画像処理部15、画像保存部16、コンソール電源部17、ネットワーク通信部18等を備えている。表示制御部11、入力部12、コンソール制御部13、コンソール通信部14、画像処理部15、画像保存部16、コンソール電源部17、ネットワーク通信部18は、それぞれバスに接続しており、データ交換可能である。
入力部12は、操作入力部19からの指示内容を受信し、コンソール制御部13に伝達する。
コンソール制御部13は、入力部12が操作入力部19から受信した指示内容やネットワーク通信部18がHIS(病院情報システム)/RIS(放射線科情報システム)75からLAN70を介して受信したオーダ情報に基づいて、X線源4及びX線タイマー2それぞれの撮影時の駆動条件(以下、撮影条件)を決定する。そして、コンソール制御部13は、X線源4及びX線タイマー2にそれぞれの撮影条件に関する撮影条件情報それぞれを、コンソール通信部14が、撮影用信号として送信し、適宜撮影に必要な撮影用信号を送信するように制御することで、X線源4及びX線タイマー2を制御してX線撮影をする。
また、コンソール制御部13は、CR読取装置8からコンソール通信部14が受信したX線画像データを画像保存部16に一時保存させる。また、コンソール制御部13は、画像処理部15が画像保存部16に一時保存したX線画像データからサムネイル画像データを作成するようにさせる。表示制御部11は、作成されたサムネイル画像データに基づいて、モニタ3がサムネイル画像を表示するように制御する。そして、コンソール制御部13は、画像処理部15が、画像保存部16に一時保存されたX線画像データに、入力部12が受信した指示内容やHIS/RIS75からのオーダ情報に基づいて、画像処理するように制御する。コンソール制御部13は、画像処理部15により画像処理されたX線画像データを画像保存部16に保存するように制御する。そして、コンソール制御部13は、画像処理部15が、画像処理されたX線画像データのサムネイル画像を作成し、画像保存部16に保存するように制御する。そして、画像処理部15が画像処理した結果のX線画像のサムネイル画像をモニタ3が表示するように、表示制御部11を制御する。更に、コンソール制御部13は、その後に入力部12が操作入力部19から受信した指示内容に基づいて、X線画像データを再度画像処理するように画像処理部15を制御したり、再度画像処理した結果の画像データを画像保存部16に保存させたり、再度画像処理した結果の画像データのサムネイル画像を作成するように画像処理部15を制御したり、再度画像処理した結果のサムネイル画像をモニタ3が表示するように表示制御部11を制御したり、又、X線画像データをネットワーク上の外部装置に転送、保存、表示させるようにネットワーク通信部18を制御したりする。
コンソール制御部13としては、CPU(Central Processing Unit)及びRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリが搭載されているマザーボードを適用することが可能である。
CPUは、ROM又はハードディスクに記憶されているプログラムを読み出し、RAM上にプログラムを展開し、展開したプログラムに従ってコンソール1の各部、X線源4、FPDカセッテ5、CR装置8を構成する読取装置8、X線タイマー2、その他の外部装置を制御する。また、CPUは、ROM又はハードディスクに記憶されているシステムプログラムをはじめとする各種処理プログラムを読み出してRAM上に展開し、後述する各種処理を実行する。
RAMは、揮発性のメモリであり、コンソール制御部13のCPUにより実行制御される各種処理において、ROMから読み出されてCPUで実行可能な各種プログラム、入力もしくは出力データ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
ROMは、例えば、不揮発性のメモリであり、CPUで実行されるシステムプログラム、システムプログラムに対応する各種プログラムなどを記憶する。これらの各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、ROMの代わりにハードディスクを用いてもよい。この場合、ハードディスクは、CPUで実行されるシステムプログラムと各種アプリケーションプログラムを記憶する。また、ハードディスクは、その一部もしくは全部をサーバ等の他の機器からネットワーク回線の伝送媒体を介してコンソール通信部14から、各種アプリケーションプログラムを受信して記憶するようにしてもよい。更に、CPUは、ネットワーク上に設けられたサーバのハードディスクなどの記憶装置から各種アプリケーションプログラムを受信し、RAM上に展開して、各種処理をするようにしてもよい。
表示制御部11は、コンソール制御部13の制御に基づいて、画像データや文字データなどに基づいて、モニタ3が画像や文字などを表示するように制御する。表示制御部11には、グラフィックボード等を用いることができる。
コンソール通信部14は、X線源4、読取装置8の通信部83、X線タイマー2の通信部22にそれぞれ通信ケーブルを介して接続されている。そして、X線タイマー2とCRカセッテ9とは、無線により通信可能である。なお、無線通信の方法は、実施形態1で説明したカセッテFPDの電波による通信方法と同等である。このようにして、コンソール通信部14はX線タイマー2の通信部を介してCRカセッテ9と通信可能である。
コンソール通信部14は、コンソール制御部13からの指示内容に基づいた各種の制御信号や各種情報などの撮影用信号をX線源4、CR読取装置8、X線タイマー2及びCRカセッテ9に送信可能である一方、CR読取装置8からのX線画像データや、CR読取装置8、X線タイマー2、CRカセッテ9からの各種の制御信号や各種情報などの撮影用信号を受信可能である。
ここで、コンソール通信部14は、コンソール制御部13からX線撮影によりX線画像データを得るための撮影用信号を送信することを指示された場合には、撮影用信号を電波で無線中継器6からCRカセッテ9の通信部92に出力させる。また、コンソール通信部14は、撮影用信号を電波でX線タイマー2の通信部22からCRカセッテ9の通信部92に出力させる。また、コンソール通信部14は、コンソール制御部13からCR読取装置8によるX線画像データの読み取りに必要な指示信号を送信する。
また、コンソール通信部14がX線タイマー2から受信する撮影用信号には、例えば、X線照射量が所定量に達したことを示すX線照射終了信号などが挙げられる。また、コンソール通信部14がCRカセッテ9から受信する撮影用信号には、後述するように、例えば、X線照射時にCRカセッテ9にぶれ相当量に関する情報や、CRカセッテ9に落下等の衝撃が加わり、破壊されて異常が発生した可能性があるとの検知結果などが挙げられる。
画像処理部15は、コンソール通信部14がCR読取装置8から受信したX線画像データなどの画像保存部16に保存された画像データを画像処理する。画像処理部15では、コンソール制御部13からの指示内容に基づいて画像データの補正処理、拡大圧縮処理、空間フィルタリング処理、リカーシブ処理、階調処理、散乱線補正処理、グリッド補正処理、周波数強調処理、ダイナミックレンジ圧縮処理等の画像処理が行われる。なお、国及び年月日によって第三者の知財権の状況が異なるので、仕向国と出荷年月日によって、適用可能な画像処理の種類を設定してもよい。
画像保存部16は、コンソール通信部14がCR読取装置8から受信したX線画像データを一時保存し、画像処理されたX線画像データを保存する。画像保存部16としては、大容量かつ高速の記憶装置であるハードディスク、RAID(Redundant Array of Independent Disks)等のハードディスクアレー、シリコンディスク等を用いることが可能である。
コンソール電源部17は、AC電源等の外部電源(図示せず)、又は、バッテリー、電池等の内部電源(図示せず)から電力を供給されており、コンソール1を構成する各部に電力を供給する。
コンソール電源部17の外部電源は、着脱可能である。コンソール電源部17が外部電源より電力を供給されるときは、充電の必要がないため長時間撮影を行うことが可能である。
ネットワーク通信部18は、LAN(Local Area Network)70によりコンソール1と外部装置との間で各種情報の通信を行うものである。外部装置としては、例えばPACS(Picture Archiving and Communication System)サーバ71、イメージャ72、画像処理端末73、ビューワ74、HIS/RIS75等を接続することが可能である。ネットワーク通信部18は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)等所定のプロトコルに従ってX線画像データを外部装置に出力する。
PACSサーバ71は、コンソール1から出力されたX線画像データを保存する。イメージャ72は、コンソール1から出力されたX線画像データに基づいてX線画像をフィルムなどの画像記録媒体に記録する。画像処理端末73は、コンソール1から出力されたX線画像データの画像処理やCAD(Computer Aided Diagnosis:コンピュータ診断支援)のための処理をしてPACSサーバ71等に保存する。ビューワ74は、コンソール1から出力されたX線画像データに基づいてX線画像を表示する。HIS/RIS75は、被写体の情報や撮影部位及び撮影方法などのオーダ情報をコンソール1に提供する。
なお、本実施形態では、表示制御部11とコンソール制御部13とが別体に設けられた例であるが、表示制御部とコンソール制御部とが一体であってもよい。例えば、コンソール制御部としてCPU及びメモリが搭載されているマザーボードを用い、表示制御部としてこのマザーボードに内蔵されたグラフィックサブシステムを用いることが挙げられる。また、コンソール制御部13が表示制御部を兼ねても良い。また、本実施形態では、画像処理部15は、コンソール制御部13と別体であるが、コンソール制御部13が画像処理部を兼ねても良い。
X線撮影室R1には、被写体にX線を照射するX線源4と、被写体に照射されたX線を検出してX線画像データを取得するCRカセッテ9とが配置される。X線撮影室R1はX線源4のX線が当該X線撮影室R1の外部に漏出しないようにX線遮蔽部材で覆われた室となっている。通常、このようなX線遮蔽部材は、例えば鉛板のような金属製部材すなわち導電性部材であり、電波の透過を抑える性質や電波を反射する性質を持つ。
また、本実施形態において、CRカセッテ9は携帯可能なもので、X線撮影室R1の外部にも持ち出せるようになっている。
X線源4には、高圧電圧を発生する高圧発生源41及び高圧発生源41により高圧電圧が印加されるとX線を発生するX線管42が配設されている。X線管42のX線照射口には、X線照射範囲を調整するX線絞り装置(図示せず)が設けられている。X線絞り装置は、コンソール1からの制御信号に従ってX線照射方向を制御するので、X線照射範囲が撮影領域に応じて調整される。X線源4には、X線源制御部43が配設されており、高圧発生源41及びX線管42は、X線源制御部43とそれぞれ接続されている。X線源制御部43は、コンソール通信部14から送信された制御信号に基づいて、X線源4の各部を駆動制御する。すなわち、高圧発生源41、X線管42を制御する。
なお、図7の結線に代えて、X線タイマー2からの通信線はX線源4に直接結線して、コンソール通信部14とX線タイマー2とは、X線源4を介して接続され、X線量が所定の値に達したことを示す信号をX線源4に直接伝達する結線しても良い。これにより、コンソール1がX線照射中に暴走又は故障してもX線照射を適切に止めることができるので、好ましい。
図8は、本発明の実施形態に係るCRカセッテ9の斜視説明図である。CRカセッテ9は、輝尽性蛍光体シート91(放射線画像記録担体)を収容し放射線照射面を構成する収容部97と、前記収容部97の一方の端部97aを支点にして開閉自在に装着される蓋体98とを備える。収容部97の端部97aと蓋体98とは、樹脂ヒンジ98aを介して揺動自在に連結される。蓋体98には、該蓋体98が収容部97に対して開放された状態で、輝尽性蛍光体シート91の取り出し及び挿入時に該輝尽性蛍光体シート91を案内するガイド構造99が設けられる。
輝尽性蛍光体パネル91は、X線源4からの照射X線量に対する被写体のX線透過率分布に従ったX線量を内設された輝尽性蛍光体層に蓄積し、この輝尽性蛍光体層に被写体の潜像を形成する。
なお、収容部97と蓋体98とは、一方に配設したピン部材を他方に形成した孔部に嵌合させる構成として、蓋体98を収容部97に対して開閉自在とすることができる。また、収容部97と蓋体98とを一体構成とし、収容部97に連結される部分での蓋体98の可撓性を利用して開閉自在とすることもできる。収容部97の他方の端部97bには、輝尽性蛍光体シート91の挿入及び取り出しを行うための開口が形成されるとともに、この開口の両側には、後述する蓋体ロック98c、98dを解除するための押圧ピン挿入用孔部97e、97fが形成される。
蓋体98には、CRカセッテ9にかかる加速度を検出する加速度センサ93と、外部に電波を送信し、外部からの電波を受信することで、外部と通信する通信部92と、加速度センサ93と通信部92を制御するカセッテ制御部94と、加速度センサ93と通信部92とカセッテ制御部94とに電力を供給する電源95が設けられている。
加速度センサ93は、実施形態1で説明したFPDカセッテ5に設けられている加速度センサ93と同様のものであり、検出する加速度も同様であり、CRカセッテ9のぶれ相当量の算出もFPDカセッテ5のブレ相当量の算出と同様であるので、その説明を省略する。
CRカセッテ9の通信部92は、外部と電波で通信する。本実施形態では、図7で示すように、CRカセッテ9の通信部92は、X線タイマー2の通信部22と通信する。更に、CRカセッテ9の通信部92と電波で通信可能な通信部をCR読取装置8に設け、CRカセッテ9がCR読取装置にセットされたとき、CRカセッテ9の通信部92がCR読取装置8に設けられた通信部と通信することで、CR読取装置8がCRカセッテ9の識別番号を読み取るようにしても良い。これにより、読み取ったX線画像データとCRカセッテとの対応付けが確実にできる。もちろん、蓋体98に、図示しないバーコードを設けておき、CR読取装置でそのバーコードを読み取ることでカセッテ9の識別番号を読み取れるようにしても良い。
また、蓋体98には、図8に示すように、バーコード読み取り用窓部98bが形成されるとともに、この窓部98bの両側には蓋体ロック98c、98dが前方(矢印A2方向)に押圧されている。なお、バーコード読み取り用窓部98bからは、CRカセッテ9に収容された輝尽性蛍光体シート91に記録された図示しないバーコードの読み取りが行われる。バーコードには、輝尽性蛍光体シート91の識別番号等が記録されている。
なお、バーコードに代えて、RFID(Radio Frequency Identification)等のICチップを輝尽性蛍光体シート91に装着し、このICチップに識別番号、患者情報、撮影情報等を記憶させておくこともできる。この場合、バーコード読み取り用窓部98bは不要であり、また、非接触での情報の読み取りができるため、輝尽性蛍光体シート91に対するICチップの配置の自由度もバーコードに比較して格段に高くなる。
このように、カセッテ9の識別番号と、輝尽性蛍光体シート91の識別番号を各々読み取ることで、カセッテ9に対して輝尽性蛍光体シート91が詰め替え可能である場合でも、各々のX線画像データを得るのに用いたカセッテ9と輝尽性蛍光体シート91の両方を特定できる。
本実施形態の輝尽性蛍光体シート91は、輝尽性蛍光体を含む蛍光体層を有するシートである。この蛍光体層としては、蛍光体が結合剤中に分散した蛍光体層でも良いが、柱状結晶が並んだ柱状結晶層である方が、画質の観点でよい。
また、蛍光体層が柱状結晶層である場合、その上層には保護層が設けられている。保護層は柱状結晶層を保護するもので、柱状結晶層の上部及び辺縁を完全に覆っていることが好ましい。保護層としては、柱状結晶層の防湿保護の効果を有するものであればいずれの材料を用いてもよい。特に、柱状結晶層の蛍光体として、吸湿性を有する蛍光体(特に、アルカリハライド、更に、アルカリハライドからなる柱状結晶蛍光体)が用いられる場合、例えばUSP 6469305号において開示された、CVD法によって形成されたポリパラキシリレン製有機膜や、ポリシラザン、ポリシロキサザンなどのシラザン又はシロキサザンタイプのポリマー化合物を含むポリマーから形成される有機膜や、プラズマ重合法によって形成された有機膜などの防湿性有機膜を用いることが好ましい。
輝尽性蛍光体シートのサイズは、X線画像による診断の診断性の観点から、10cm×10cm以上(特に、20cm×20cm以上)の面積であることが好ましい。
また、輝尽性蛍光体シートのサイズは、カセッテとしての取り扱いやすさの観点から、70cm×70cm以下(特に50cm×50cm以下)の面積が好ましい。
また、CR読取装置8で読み取る一画素のサイズは、CR読取装置8で取り扱うデータ量を低減させる観点から、10μm×10μm以上(特に25μm×25μm以上)のサイズが好ましい。
また、CR読取装置8で読み取る一画素のサイズは、X線画像による診断の診断性の観点から100μm×100μm以下(特に50μm×50μm以下)が好ましい。
本実施形態では、例えば、輝尽性蛍光体シートのサイズが430mm×320mmであり、CR読取装置8で読み取る1画素のサイズが50μm×50μmとなっている。
蛍光体層は、通常、ガラス基板により形成された平板上の支持体上に設けられている。
また、本実施形態においては、図7に示すように、加速度センサ93によって検出された検出結果がカセッテ制御部94に出力されるようになっており、カセッテ制御部94は、加速度センサ93の検出結果に基づいてX線照射時のCRカセッテ9のぶれ相当量を検知するとともに、CRカセッテ9、特にCRカセッテ9の中に収容された輝尽性蛍光体シート91に破壊、損傷など撮影を行うことができないような異常が発生した可能性があることを検知するとともに、CRカセッテ9の向きを検知する。(当然、輝尽性蛍光体シート91の向きも検知する。)なお、カセッテ制御部94が、加速度センサ93によって検出された検出結果から、これらを検知する手法は、実施形態1のカセッテFPD5の加速度センサ55によって検出された検出結果から、これらを検知する手法と同様である。
カセッテ制御部94は、求められたブレ相当量が所定の閾値以上である場合に、X線照射時において撮影された画像に影響を与える程度のぶれがCRカセッテ9に生じていたと判断し、図示しない警告部から警報音を発生又は警報ランプを点滅させる。
さらに、カセッテ制御部94は、X線照射時のCRカセッテ9のブレ相当量、CRカセッテ9の異常発生の可能性、CRカセッテ9の向きといった検知結果を通信部92からX線タイマー2を介してコンソール1に送信するように制御する。コンソール1のコンソール制御部13が、パネル54の向きに関する情報を受信した場合には、パネル54の向きをX線画像等とともにモニタ3に表示させるように表示制御部11を制御する。ブレ相当量をX線画像等とともにモニタ3に表示させるように表示制御部11を制御する。また、このブレ相当量に関する情報から、コンソール制御部13がCRカセッテ9のX線照射時におけるぶれにより再撮影が必要と判断した場合には、その旨をモニタ3に表示させて操作者に報知するよう、表示制御部11を制御する。また、コンソール制御部13が、異常発生情報を受信した場合には、CRカセッテ9に異常発生した旨をモニタ3に表示するように表示制御部11を制御する。
このようにして、CRカセッテ9の向きや、CRカセッテ9のブレ相当量や、CRカセッテ9が落下等による衝撃を受けて破壊された可能性をモニタ3が表示し、操作者に報知する。
これにより、操作者はX線照射前後にCRカセッテ9が所望の向きに配置されていたか認識でき、もし、所望の向きに配置されていなければ、X線撮影室R1に入り、CRカセッテ9を配置しなおすことができる。
また、操作者はX線照射時のCRカセッテ9のブレ相当量を認識して、X線画像にブレが生じているか確認の要否を判断し、必要な確認ができる。
また、操作者は、異常発生の可能性を認識して、X線撮影室R1に入り、CRカセッテ9が破壊されているか確認することができる。
なお、輝尽性蛍光体シート91が柱状結晶層を有すると、柱状結晶は衝撃により破壊又は損傷しやすいので、加速度センサ93により、CRカセッテ9の中に収容された輝尽性蛍光体シート91に破壊、損傷など撮影を行うことができないような異常が発生した可能性があることを検知することが一層好ましい。
なお、上述では、コンソール1はX線制御室R2に設置されている旨記載したが、コンソール1とモニタ3とは、一体となった無線通信可能な携帯端末であってもよい。この場合、X線撮影室R1とX線制御室R2に無線中継器を設置し、コンソール通信部14は、X線撮影室R1内の無線中継器6ともX線制御室R2内の無線中継器とも無線通信可能で、その結果、X線撮影室R1内でもX線制御室R2内でもFPDカセッテ5と通信できることが好ましい。これにより、撮影者は、従来のようにX線制御室R2内だけでなく、X線撮影室R1内で撮影者に撮影位置等について指示をしながら、携帯したコンソール1でX線画像を確認したり、X線画像データの画像処理を開始させたりすることができ、また、X線撮影室R1とX線制御室R2との間の移動中も、CRカセッテ9の向きや、異常発生を確認でき、X線画像と同時にX線照射時のブレ相当量を確認したり、X線画像データの画像処理を開始させたりすることもでき、X線撮影からX線画像を確認するサイクルを繰り返すX線撮影全体のトータルの撮影効率を向上させることができる。
カセッテ制御部94は、加速度センサから出力される検出結果に基づいてX線照射時のCRカセッテ9のぶれ相当量を検知するX線照射時ぶれ相当量検知手段として機能する。なお、カセッテ制御部94がX線照射時のCRカセッテ9のぶれ相当量を検知する手法は、FPDカセッテ5のカセッテ制御部におけるのと同様であるので、その説明を省略する。
電源95は、加速度センサ93、通信部92及びこれらを制御するカセッテ制御部94等の各機能部に電力を供給するものである。
X線タイマー2は、撮影時にCRカセッテ9の下方等に配置されてCRカセッテ9に照射されるX線量を検出するものであり、X線照射のタイミングを検出する検出手段として機能する。X線タイマー2はX線を検出するX線検出部21と、コンソール通信部14と有線通信可能であるとともにCRカセッテ9の通信部92と無線通信可能な通信部22と、各機能部を制御するタイマー制御部23と、これら各機能部に電力を供給する電源24とを備えている。
X線タイマー2の通信部22には、コンソール通信部14からX線照射信号をX線源4に対して送信した旨の信号が送られるようになっており、タイマー制御部23は、この信号を受信すると、X線検出部21によるX線の検出を開始する。それと共に、CRカセッテ9の通信部92にその旨の信号を送信する。CRカセッテ9のカセッテ制御部94は、この信号を受信するとCRカセッテ9の加速度及び回転加速度の検出を開始するように加速度センサ93を制御する。そして、X線タイマー2は、検出されたX線量が所定の値に達すると、検出されたX線量が所定の値に達したことを示す信号をコンソール通信部14とCRカセッテ9に送信する。コンソール通信部14は、検出されたX線量が所定の値に達したことを示す信号をX線源4に送信する。X線源4は、検出されたX線量が所定の値に達したことを示す信号を受信すると、X線の照射を止める。
CR読取装置8は、コンソール1からの読み取り指示に応じて、CRカセッテ9の輝尽性蛍光体パネル91に蓄積されたX線画像情報(被写体を透過したX線)を読み取るための装置である。
CR読取装置8は、装填されたCRカセッテ9に収容された輝尽性蛍光体シート91を読取部81に搬送する搬送部82と、輝尽性蛍光体シート91からX線画像情報を読み取る読取部81と、コンソール通信部14と通信する通信部83と、各部を制御する読取装置制御部84と、これら各部に電力を供給する電源85と、誘導起電力により装填されたCRカセッテ9の電源95に電力を供給する誘導送電部86とを備えている。また、輝尽性蛍光体シート91を読み取った後、輝尽性蛍光体シート91の残像を消去し、搬送部82が、装填されたCRカセッテ9に輝尽性蛍光体シート91を戻し、収容させる。
読取部81は、レーザビームをポリゴンミラー等を用いて輝尽性蛍光体シート91上に走査させ、レーザビームにより輝尽性蛍光体シート91から発光する輝尽光を、導光体により集光してフォトマル等の光電素子で光電変換し、光電変換された信号を増幅して、A/D変換して、デジタル画像信号(画像データ)に変換して出力する。
次に、本実施形態のX線撮影システムによるX線照射前後の動作について図9を参照しつつ説明する。本実施形態は、CR装置8を用いたX線撮影であって、X線源4の側でX線照射量を検知してX線の照射を制御する場合について説明する。
CR装置8を用いたX線撮影の場合には、コンソール1にX線撮影を行うよう指示する信号が送られると、コンソール制御部13は、当該撮影の撮影条件等に応じてX線源4の管電圧と管電流とX線源4から照射させるX線の照射時間を設定する。さらにコンソール制御部13は、当該照射時間よりも長い時間をX線の照射が予測される時間として予測照射時間として設定する。
そして、コンソール制御部13は、X線源4に対してX線を照射するよう指示するX線照射のタイミングを示す信号であるX線照射信号を送信する。X線照射信号がX線源4に送信されると、X線源4は、当該撮影の撮影条件に応じた管電圧と管電流で、設定されたX線照射時間、X線を照射する。他方、X線照射信号がX線源4に送信されたとの旨の信号及び当該撮影におけるX線の予測照射時間がコンソール制御部13からCRカセッテ9に送信される。CRカセッテ9のカセッテ制御部94は、送信された信号に従って信号を受信してから予測照射時間が経過するまでの間、加速度センサ93が検出する加速度及び回転加速度を、CRカセッテ9のブレ相当量の検出に用いる。なお、予測照射時間は撮影の種類ごとに予め定められていてもよい。このようにあらかじめ予測照射時間を定めておくことにより、予測照射時間情報をCRカセッテ9に送信する必要がなくなり、データの送信時間を短縮することができる。
予測照射時間が経過すると、カセッテ制御部94は、加速度センサ93から出力された加速度及び回転加速度の検出結果に基づいて、X線照射時のCRカセッテ9のブレ相当量を算出する。そして、カセッテ制御部94は、実施形態1と同様に、求められたブレ相当量が所定の閾値以上である場合に、X線照射時において撮影された画像に影響を与える程度のぶれがCRカセッテ9に生じていて再撮影が必要と判断し、図示しない警告部から警報音を発生又は警報ランプを点滅させる。
そして、カセッテ制御部94が再撮影の必要があると判断した場合には、X線画像情報を送信せずに、再撮影が必要な旨の情報をコンソール1に送信する。コンソール1のコンソール制御部13は、再撮影が必要な旨の情報を受信すると、モニタ3に再撮影が必要な旨を表示するように表示制御部11を制御する。これにより、操作者に報知する。
一方、カセッテ制御部94が再撮影の必要がないと判断した場合には、CRカセッテ9により取得されたX線画像情報が通信部92からコンソール1に送信される。そして、カセッテ制御部94が、X線照射時のCRカセッテ9のブレ相当量をX線タイマー2の通信部を介してコンソール1に送信ように通信部92を制御する。コンソール制御部13は、CRカセッテ9からのブレ相当量を示す信号を受信すると、CRカセッテ9のブレ相当量をモニタ3が表示するように表示制御部11を制御する。
また、コンソール制御部13は、受信したブレ相当量に関する情報を解析して、必要に応じて画像処理部15に受信したX線画像データを解析させて、再撮影の必要の有無を精査するようにしてもよい。画像処理部15によるX線画像データの解析の結果、ブレが診断に影響するリスクが有ると判断した場合、再撮影指示をモニタ3に表示させるように、表示制御部11を制御する。
X線照射時にCRカセッテ9に画像に影響を与える程度のぶれが生じていないと判断した場合には、再撮影の必要がないため、操作者は、CRカセッテ9をCR読取装置8に入れてX線画像データの読み取りを行う。読み取った結果は、読取装置8の通信部83からコンソール1に送信される。なお、再撮影の必要があると判断した場合には、操作者はその旨を操作入力手段19からコンソール1に入力し、コンソール1は再撮影のための制御を行う。
<実施形態4>
次に、実施形態3の変形例である実施形態4について、本実施形態のX線撮影システムによるX線照射前後の動作を示す図10を参照しつつ、説明する。なお、実施形態4は、以下に説明する点以外は、全て実施形態3と同じである。実施形態4は、CR装置8を用いたX線撮影であって、CRカセッテ9の側でX線照射量を検知してX線の照射を制御するものである。
X線撮影条件として、X線照射時間の代わりにX線照射量が、コンソール1の操作入力部19から入力部12を介して入力される。コンソール1にX線撮影を行うよう指示する信号が送られると、コンソール制御部13は、当該撮影の撮影条件等に応じてX線源4の管電圧と管電流とX線照射量を設定する。
そして、コンソール制御部13は、操作入力手段19からの撮影開始指示を示す操作入力が入力部12を介して入力されると、X線源4に対してX線を照射するよう指示するX線照射のタイミングを示す信号であるX線照射信号を送信する。X線源4は、X線照射信号を受信すると、既に送信されているX線撮影条件情報に応じたX線管電圧やX線管電流、X線照射時間のX線照射を、X線照射信号に基づくタイミングで開始する。一方、コンソール制御部13は、X線照射信号をX線源4に送信した旨の信号をX線タイマー2、及び、X線タイマー2を介してCRカセッテ9に送信される。
また、X線タイマー2のX線検出部21はCRカセッテ9に照射されたX線量を検出し、検出したX線照射量が設定されたX線照射量に達するとX線照射到達信号をタイマー制御部23に送信する。タイマー制御部23は、タイマー検出部23からX線照射到達信号を受信すると、コンソール通信部14とCRカセッテ9にX線終了信号を送信するように通信部22を制御する。X線終了信号を受信すると、コンソール制御部13はX線源4に対してX線照射を停止するよう指示するX線照射停止信号を送信する。また、カセッテ制御部94はX線終了信号を受信すると、X線照射信号を受信してからX線照射到達信号を受信する間に加速度センサ55が検出した加速度及び回転加速度から、FPDカセッテ9のブレ相当量を算出する。
カセッテ制御部94は、X線照射時のCRカセッテ9のブレ相当量に関する情報をX線タイマー2の通信部22を介してコンソール1に送信するように、通信部22を制御する。
<実施形態5>
図11を参照しながら実施形態5のX線撮影システムについて説明する。本実施形態のX線撮影システムは、1つのコンソール1が、FPDカセッテ5とCR読取装置8の両方のコンソール機能を有するシステムである。また、本実施形態のX線撮影システムは、病院内で行われるX線画像撮影を想定したシステムであり、例えば、被写体にX線を照射するX線撮影室R1と、X線技師が被写体に照射するX線の制御や、X線を照射して取得したX線画像の画像処理等を行うX線制御室R2とに配置されるものである。以下、実施形態1と相違する点について説明する。なお、以下に説明していない点は、実施形態1と同じである。
X線制御室R2には、コンソール1が設けられている。このコンソール1によってX線撮影システム全体が制御され、X線画像撮影の制御や取得したX線画像の画像処理が行われる。
コンソール制御部13は、入力部12が操作入力部19から受信した指示内容やネットワーク通信部18がHIS/RIS75から受信したオーダ情報に基づいて撮影条件を決定し、コンソール通信部14が、X線源4、FPDカセッテ5、CR読取装置8及びX線タイマー2に撮影条件に関する撮影条件情報を撮影用信号として送信し、適宜撮影に必要な撮影用信号を送信するように制御することで、X線源4、FPDカセッテ5、CR読取装置8及びX線タイマー2を制御してX線撮影をする。
また、コンソール制御部13は、FPDカセッテ5及びCR読取装置8からコンソール通信部14が受信したX線画像データを画像保存部16に一時保存させる。また、コンソール制御部13は、画像処理部15が画像保存部16に一時保存したX線画像データからサムネイル画像データを作成するようにさせる。表示制御部11は、作成されたサムネイル画像データに基づいて、FPDカセッテ5から得たX線画像のサムネイル画像と、CR読取装置8から得たX線画像のサムネイル画像とのいずれも、モニタ3が表示するように制御できる。
そして、コンソール制御部13は、入力部12が受信した指示内容やHIS/RIS75から受信したオーダ情報に基づいた画像処理を、FPDカセッテ5から得たX線画像データと、CR読取装置8から得たX線画像データのいずれにも、画像処理部15が行うように制御できる。なお、FPDカセッテ5から得たX線画像データか、CR読取装置8から得たX線画像データかによって、適用可能な画像処理の種類を変えたり、デフォルトの画像処理条件を変えたりしても良い。なお、国及び年月日によって第三者の知財権の状況が異なるので、仕向国と出荷年月日と、FPDカセッテ5から得たX線画像データか、CR読取装置8から得たX線画像データかによって、適用可能な画像処理の種類を設定している。
コンソール制御部13は、CPU(Central Processing Unit)及びRAM(Random Access Memory)などの資源を、FPDのタイムリーな撮影に必要な資源と、CRのタイムリーな撮影に必要な資源を常時確保しながら、残りの資源を適宜、負荷が大きい処理に割り当てることで、資源が他の演算に割り当てられていることによるFPDの撮影への悪影響やCRの撮影への悪影響を避けている。
コンソール通信部14は、X線源4、無線中継器6、CR読取装置8の通信部83にそれぞれ通信ケーブルを介して接続されている。コンソール通信部14は無線中継器6を介してFPDカセッテ5と通信可能である。また、コンソール通信部14は無線中継器6を介してCRカセッテ9と通信可能である。コンソール通信部14は、コンソール制御部13からの指示内容に基づいた各種の制御信号や各種情報などの撮影用信号をX線源4、FPDカセッテ5、CR読取装置8及びCRカセッテ9に送信可能である一方、FPDカセッテ5及びCR読取装置8からのX線画像データや、FPDカセッテ5、CR読取装置8及びCRカセッテ9からの各種信号や各種情報などの信号を受信可能である。
ここで、コンソール通信部14からCRカセッテ9への撮影用信号が無線中継器6に送信されると、無線中継器6が、CRカセッテ9の通信部92に電波で撮影用信号を出力する。さらに、コンソール通信部14は、CR読取装置8に、X線画像データの読み取りに必要な指示信号を送信すると、その指示信号を受信したCR読取装置8は、指示信号に応じて読み取りを実施する。
また、コンソール通信部14がCRカセッテ9から受信する撮影用信号には、例えば、X線照射量が所定量に達したことを示すX線照射終了信号や、後述するように、X線照射時のCRカセッテ9のぶれ相当量を示す信号などが挙げられる。
X線撮影室R1には、被写体にX線を照射するX線源4と、被写体に照射されたX線を検出してX線画像データを取得するFPDカセッテ5及びCRカセッテ9とが配置される。
また、本実施形態において、FPDカセッテ5及びCRカセッテ9は携帯可能なもので、X線撮影室R1の外部にも持ち出せるようになっている。
更に、X線撮影室R1には、無線中継器6が設置されている。無線中継器6は、FPDカセッテ5及びCRカセッテ9との間で無線通信をする。また、無線中継器6は、コンソール1とは通信ケーブルを介して通信する。そのため、FPDカセッテ5及びCRカセッテ9と無線中継器6との間の通信においては、通信用ケーブルが不要であり、X線撮影時においてFPDカセッテ5及びCRカセッテ9を取り扱うに際して、通信用ケーブルが被写体に絡みつかないように注意を払う必要がない。
また、無線中継器6はコンソール1と通信ケーブルを介して通信する。そして、無線中継器6を介して、FPDカセッテ5が取得した画像データがコンソール1に送信され、又、コンソール1とFPDカセッテ5及びCRカセッテ9との間で、制御信号や各種情報などの撮影用信号が通信される。これにより、コンソール1と無線中継器6とがケーブルにより接続されていて、X線撮影室R1に無線中継器6を配置することで、コンソール1とは放射線遮蔽部材で隔てられたX線撮影室R1でFPDカセッテ5及びCRカセッテ9が用いられても、良好な無線通信をすることができる。
無線通信の方法は、実施形態1で説明した方法と同様である。
また、無線中継器6は、FPDカセッテ5の充電器の機能と、FPDカセッテ5の未使用時におけるホルダの機能とを具備していることが好ましい。更に、CRカセッテ9の電源95に誘導起電力で充電可能な誘導送電部を有していることが好ましい。
また、本実施形態においては、コンソール制御部13は、X線撮影を制御している際は、FPDカセッテ5及びCRカセッテ9の内、X線撮影を制御している方のカセッテの向きをモニタ3に表示するように制御する。コンソール制御部13は、X線画像を確認している際は、FPDカセッテ5及びCRカセッテ9の内、確認しているX線画像の元の方のブレ相当量をモニタ3に表示するように制御する。
これにより、操作者はX線照射前後にFPDカセッテ5及びCRカセッテ9の内、X線撮影を制御している方のカセッテの向きが所望の向きに配置されていたか認識でき、もし、所望の向きに配置されていなければ、X線撮影室R1に入り、当該カセッテを配置しなおすことができる。
また、操作者は、FPDカセッテ5及びCRカセッテ9の内、確認しているX線画像の元のカセッテのX線照射時のブレ相当量を認識して、X線画像にブレが生じているか確認の要否を判断し、必要な確認ができる。
また、操作者は、FPDカセッテ5及びCRカセッテ9の内、異常発生の表示がされたカセッテの異常発生の可能性を認識して、X線撮影室R1に入り、当該カセッテが破壊されているか確認することができる。
また、コンソール制御部13は、受信したブレ相当量に関する情報を、X線画像の元がFPDカセッテ5及びCRカセッテ9のいずれであるかに応じた解析をして、X線画像の解析要否を判断する。コンソール制御部13は、X線画像の解析が必要と判断した場合、画像処理部15に受信したX線画像データを、X線画像の元がFPDカセッテ5及びCRカセッテ9のいずれであるかに応じた解析をさせて、再撮影の必要の有無を精査するようにしてもよい。画像処理部15によるX線画像データの解析の結果、ブレが診断に影響するリスクが有ると判断した場合、再撮影指示をモニタ3に表示させるように、表示制御部11を制御する。
また、コンソール制御部13は、FPDカセッテ5のブレ発生情報を受信した際は、表示制御部11を制御して、モニタ3が、FPDカセッテ5にブレが発生した旨を表示し、CRカセッテ9のブレ発生情報を受信した際は、表示制御部11を制御して、モニタ3が、CRカセッテ9にブレが発生した旨を表示し、操作者に報知する。
また、コンソール制御部13は、FPDカセッテ5の異常発生情報を受信した際は、表示制御部11を制御して、モニタ3が、FPDカセッテ5に異常発生した旨を表示し、CRカセッテ9の異常発生情報を受信した際は、表示制御部11を制御して、モニタ3が、CRカセッテ9に異常発生した旨を表示し、操作者に報知する。
CR読取装置8とCRカセッテ9は、実施形態3と同様である。また、FPDカセッテ5を用いたX線照射前後の動作は、実施形態1と同様であり、CRカセッテ9を用いたX線照射前後の動作は、実施形態3と同様である。
<実施形態6>
図12を参照しながら実施形態6のX線撮影システムについて説明する。本実施形態のX線撮影システムは、実施形態5の変形例であり、実施形態5と同様、1つのコンソールで、FPDカセッテ5とCR読取装置8の両方のコンソール機能を有するシステムである。以下、実施形態5と相違する点について説明する。なお、以下に説明していない点は、実施形態5と同じである。
実施形態6は、実施形態5の無線中継器6とコンソール1のコンソール通信部14との結線に代えて、無線中継器6とX線源4とが直接結線して、コンソール通信部14と無線中継器6とは、X線源4を介して接続されている。そして、X線量が所定の値に達したことを示す信号をコンソール1を介さずに、FPDカセッテ5からX線源4に直接伝達する。これにより、コンソール1がX線照射中に暴走又は故障してもX線照射を適切に止めることができる。
また、X線照射及び停止を指示するX線照射ボタン49がX線制御室R2にあり、X線照射ボタン49がX線源制御部43に直接接続されていて、コンソール1の操作入力手段19からは、X線照射及び停止を指示できないようになっている。これにより、操作者がX線照射及び停止を指示する際は、必ずX線照射ボタン49を使うので、コンソール1がX線照射中に暴走又は故障してもX線照射を適切に照射・停止できる。また、X線制御部43とコンソール通信部14とが接続されているので、コンソール1からX線源制御部43に適切なX線照射条件を設定でき、また、X線源4がX線を照射開始・停止の信号をコンソール1が得ることができる。
以上のように、実施形態1〜6のX線撮影システム1000は、X線照射時におけるFPDカセッテ5又はCRカセッテ9のぶれ相当量を検出することができる。そして、X線照射時この検知されたブレ相当量により、画質劣化が発生した場合にブレが原因であったか否かの判断ができたり、操作者等に判断を促したり、画像に影響を与えるようなX線撮影中のカセッテのぶれを簡易かつ適切に検知することができたり、操作者にブレを確認するように促したり、再撮影の必要の有無を判断したりすることができる。
また、実施形態1〜6においては、X線照射時におけるFPDカセッテ5又はCRカセッテ9のぶれ相当量をコンソール1が受信して、X線照射時のぶれ相当量に応じてモニタ3に表示させることにより操作者に報知するので、操作者はブレを確認する必要性を認識したり、撮影された画像を確認しなくても再撮影の必要の有無を判断したりすることができる。
また、実施形態1〜6においては、X線照射時にFPDカセッテ5及びCRカセッテ9に画像に影響を与える程度のぶれが生じていた場合及びFPDカセッテ5にパネル54の破壊等の異常が発生している可能性がある場合には、コンソール1のモニタ3上にその旨の表示がなされ、モニタ3が操作者にぶれや異常の発生を報知する報知手段として機能するものとしたが、報知手段はこれに限定されず、例えば、FPDカセッテ5又はCRカセッテ9、読取装置8等にモニタを設け、X線照射時にカセッテに画像に影響を与える程度のぶれが生じていた場合及びカセッテにパネルに異常が発生している可能性がある場合には、これらのモニタにその旨を表示させてもよい。この場合にはこれらのモニタが報知手段として機能する。
なお、報知手段はモニタに限定されず、例えば、アラーム等により操作者に報知する報知手段を設けてもよい。
実施形態1におけるX線撮影システムの概略構成を示す図である。 実施形態1におけるカセッテの概略構成を示す斜視図である。 実施形態1におけるパネルを中心としたカセッテの断面図である。 加速度センサにより検出される6次元ベクトルを表した図である。 実施形態1におけるカセッテのぶれを検出するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 実施形態2におけるカセッテのぶれを検出するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 実施形態3におけるX線撮影システムの概略構成を示す図である。 実施形態3におけるCRカセッテの概略構成を示す斜視図である。 実施形態3におけるカセッテのぶれを検出するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 実施形態4におけるカセッテのぶれを検出するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 実施形態5におけるX線撮影システムの概略構成を示す図である。 実施形態6におけるX線撮影システムの概略構成を示す図である。
符号の説明
1000 X線撮影システム
1 コンソール
11 表示制御部
13 コンソール制御部
14 コンソール通信部
17 コンソール電源部
3 モニタ(表示手段)
5 FPDカセッテ
51 電源
52 通信部
53 カセッテ制御部
54 パネル
55 加速度センサ
2 X線タイマー
6 無線中継器
8 CR読取装置
9 CRカセッテ

Claims (16)

  1. X線照射によりX線画像を蓄積するX線画像蓄積手段と、加速度センサとを内蔵するカセッテと、
    前記加速度センサの出力を用いてX線照射時における前記カセッテのぶれ相当量を検知するX線照射時ぶれ相当量検知手段と、
    を備えていることを特徴とするX線撮影システム。
  2. 前記カセッテは、前記X線照射時ぶれ相当量検知手段により検知された前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量に応じて報知するぶれ報知手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影システム。
  3. 前記カセッテに蓄積されたX線画像を受信するコンソール側受信手段を有するコンソールを備え、
    前記コンソール側受信手段は、前記X線照射時ぶれ相当量検知手段により検知された前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量を受信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のX線撮影システム。
  4. 前記コンソールは、前記X線照射時ぶれ相当量検知手段により検知された前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量に応じて報知するぶれ報知手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載のX線撮影システム。
  5. 前記コンソールは、X線画像を表示する表示手段を備え、
    前記表示手段は、X線画像を表示する際に、前記X線照射時ぶれ相当量検知手段により検知された前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量に応じた表示をX線画像とともに表示可能なものであることを特徴とする請求項4に記載のX線撮影システム。
  6. 前記コンソールは、前記コンソール側受信手段が前記カセッテから受信した前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量に応じて再撮影指示を報知するものであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のX線撮影システム。
  7. 前記カセッテは、X線照射のタイミングを示す信号を受信するカセッテ側受信手段を備え、
    前記X線照射時ぶれ相当量検知手段は、受信した前記X線照射のタイミングを示す信号に応じて、前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量を検知することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のX線撮影システム。
  8. 前記カセッテは、X線照射のタイミングを検出する検出手段を備え、
    前記X線照射時ぶれ相当量検知手段は、前記検出手段が検出した前記X線照射のタイミングに応じて、前記X線照射時の前記カセッテのぶれ相当量を検知することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のX線撮影システム。
  9. 前記加速度センサによる出力結果に基づいて、前記X線画像蓄積手段に異常が発生した可能性を検知する異常検知手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のX線撮影システム。
  10. 前記異常検知手段により検知される前記X線画像蓄積手段の異常の可能性は、前記X線画像蓄積手段の破壊の可能性を含むものであることを特徴とする請求項9に記載のX線撮影システム。
  11. 前記X線画像蓄積手段は、FPDであることを特徴とする請求項10に記載のX線撮影システム。
  12. 前記X線画像蓄積手段は、蒸着蛍光体層を含むものであることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のX線撮影システム。
  13. 前記異常検知手段は、前記加速度センサが、前記カセッテの絶対加速度が重力加速度の半分以下の所定加速度以下となったことを検知すると、前記X線画像蓄積手段に異常が発生した可能性があるとの検知結果を出力するものであることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか一項に記載のX線撮影システム。
  14. 前記加速度センサによる出力結果に基づいて、前記カセッテの向きを検知するカセッテ向き検知手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のX線撮影システム。
  15. 前記加速度センサは、3次元方向各々の加速度を検知するセンサを備えていることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のX線撮影システム。
  16. 前記加速度センサは、3次元回転方向各々の回転加速度を検知するセンサを備えていることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のX線撮影システム。


JP2007202906A 2007-08-03 2007-08-03 X線撮影システム Pending JP2009034428A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007202906A JP2009034428A (ja) 2007-08-03 2007-08-03 X線撮影システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007202906A JP2009034428A (ja) 2007-08-03 2007-08-03 X線撮影システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009034428A true JP2009034428A (ja) 2009-02-19

Family

ID=40436911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007202906A Pending JP2009034428A (ja) 2007-08-03 2007-08-03 X線撮影システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009034428A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011056170A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Fujifilm Corp X線撮影システム及びその制御方法
JP2011136000A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Toshiba Corp 画像診断装置
JP2011139851A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Fujifilm Corp 放射線画像撮影システム
JP2012011057A (ja) * 2010-07-02 2012-01-19 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 放射線画像撮影システム
EP2449967A1 (en) 2010-11-09 2012-05-09 Fujifilm Corporation Radiation image detecting device and method for controlling the same
JP2012100797A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 放射線画像撮影システム
JP2012120758A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Hitachi Medical Corp X線診断装置
JP2013024598A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Fujifilm Corp 放射線画像撮影システム、接続装置、放射線画像撮影装置の落下検出方法及びプログラム
JP2014090868A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 Fujifilm Corp 放射線信号処理装置、放射線画像撮影システム、放射線信号処理方法、及び放射線信号処理プログラム
JP2014173902A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Canon Inc 放射線撮影装置、放射線撮影装置の制御方法及びプログラム
JP2016001128A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 キヤノン株式会社 放射線画像撮像装置及びその制御方法、並びに、プログラム
JP2018196791A (ja) * 2015-05-11 2018-12-13 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置、並びに放射線画像撮影装置の制御方法およびプログラム
US10368826B2 (en) 2012-04-19 2019-08-06 Canon Kabushiki Kaisha Radiant ray generation control apparatus, radiation imaging system, and method for controlling the same
US10925555B2 (en) 2015-05-11 2021-02-23 Fujifilm Corporation Radiation imaging apparatus, and method and program for controlling radiation imaging apparatus
WO2023277221A1 (ko) * 2021-06-30 2023-01-05 엘지전자 주식회사 엑스레이 디텍터 및 그의 동작 방법
WO2023095632A1 (ja) * 2021-11-24 2023-06-01 キヤノン株式会社 シンチレータプレート、放射線検出器、およびシンチレータプレートの製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011056170A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Fujifilm Corp X線撮影システム及びその制御方法
JP2011136000A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Toshiba Corp 画像診断装置
JP2011139851A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Fujifilm Corp 放射線画像撮影システム
JP2012011057A (ja) * 2010-07-02 2012-01-19 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 放射線画像撮影システム
EP2449967A1 (en) 2010-11-09 2012-05-09 Fujifilm Corporation Radiation image detecting device and method for controlling the same
JP2012100797A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 放射線画像撮影システム
JP2012120758A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Hitachi Medical Corp X線診断装置
JP2013024598A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Fujifilm Corp 放射線画像撮影システム、接続装置、放射線画像撮影装置の落下検出方法及びプログラム
US10368826B2 (en) 2012-04-19 2019-08-06 Canon Kabushiki Kaisha Radiant ray generation control apparatus, radiation imaging system, and method for controlling the same
JP2014090868A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 Fujifilm Corp 放射線信号処理装置、放射線画像撮影システム、放射線信号処理方法、及び放射線信号処理プログラム
JP2014173902A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Canon Inc 放射線撮影装置、放射線撮影装置の制御方法及びプログラム
JP2016001128A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 キヤノン株式会社 放射線画像撮像装置及びその制御方法、並びに、プログラム
JP2018196791A (ja) * 2015-05-11 2018-12-13 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置、並びに放射線画像撮影装置の制御方法およびプログラム
US10925555B2 (en) 2015-05-11 2021-02-23 Fujifilm Corporation Radiation imaging apparatus, and method and program for controlling radiation imaging apparatus
WO2023277221A1 (ko) * 2021-06-30 2023-01-05 엘지전자 주식회사 엑스레이 디텍터 및 그의 동작 방법
WO2023095632A1 (ja) * 2021-11-24 2023-06-01 キヤノン株式会社 シンチレータプレート、放射線検出器、およびシンチレータプレートの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009034428A (ja) X線撮影システム
KR101468487B1 (ko) 방사선 검출 카세트 및 방사선 화상 촬영 시스템
JP5675537B2 (ja) 放射線撮影システムおよび放射線撮影システムの自動露出制御方法、並びに放射線画像検出装置
JP4715844B2 (ja) 放射線画像撮影システム
JP5167966B2 (ja) 放射線画像撮影システム及び放射線画像検出器
JP2008134057A (ja) 放射線画像検出器及び放射線画像撮影システム
EP1921466A2 (en) Radiation image radiographing system and radiation image detecting apparatus
JP2013126604A (ja) 放射線画像撮影システム
JPWO2006101232A1 (ja) 放射線画像撮影システム、コンソール、コンソールで実行されるプログラム、カセッテ、カセッテで実行されるプログラム
JP2008142094A (ja) 放射線画像取得装置及び放射線画像撮影システム
JPWO2006080377A1 (ja) 放射線画像検出器及び放射線画像撮影システム
JP2008145101A (ja) カセッテ型放射線画像検出器及び放射線画像検出システム
JP5630250B2 (ja) 放射線画像撮影システム
JP2010127903A (ja) 可搬型放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム
JP5151676B2 (ja) 放射線画像撮影システム
JP2010025707A (ja) 警告装置及びプログラム
JP2012157666A (ja) 放射線画像撮影システム
JP2018091723A (ja) 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム
JP5707869B2 (ja) 放射線画像撮影システム
JP2012035009A (ja) 放射線画像撮影システム、電源装置、充電装置、および放射線画像撮影方法
JP5776166B2 (ja) 放射線画像撮影システム
JP2013176407A (ja) 放射線画像撮影システム
JP2009028367A (ja) 放射線画像撮影システム
JP2006247141A (ja) 放射線画像検出器及び放射線画像撮影システム
JP2012125309A (ja) 放射線画像撮影システム